特許拒絶査定不服審判
2025-009718
遊技機
- 審判番号
- 2025-009718
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-083547
- 請求日
- 2025年06月23日
- 審決日
- 2026年06月10日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社大一商会
- 審判長/審判官
- 審判長 澤田 真治
- 審判官 植田 高盛
- 審判官 藤井 達也
- 分類
- P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第5項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021- 83547「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年12月 1日出願公開、特開2022-177354〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年5月18日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年2月7日 :手続補正書の提出
同年5月29日付け:拒絶理由通知書
同年8月2日 :意見書、手続補正書の提出
同年9月25日付け:拒絶理由(最後)通知書
同年12月2日 :意見書の提出
令和7年3月19日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
(同月25日 :原査定の謄本の送達)
同年6月23日 :審判請求書、手続補正書の提出
第2 令和7年6月23日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
本件補正を却下する。
[理由](補正の適否の判断)
1.本件補正について
(1)本件補正後の特許請求の範囲
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、補正箇所である。)。
「【請求項1】
所定の判定結果を導出可能な判定手段と、
各種画像が表示優先度に基づいて表示され、表示優先度の異なる画像が重なって表示される場合に表示優先度の高い画像が表示優先度の低い画像よりも手前に表示される表示手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいた演出表示を前記表示手段において表示可能な演出制御手段と、
遊技者による操作が可能であり、前記表示手段において表示変化を付与することが可能な複数の操作部と、を備え、
前記複数の操作部として、第1操作部と第2操作部とを有し、
前記演出制御手段は、
前記表示手段において、前記判定結果を示す変動表示を実行可能であり、
前記変動表示中において、第1操作部に対する操作を検出可能な第1操作有効期間を設定可能としており、
前記第1操作有効期間においては、前記第1操作部を模した模擬画像が表示されることで、前記第1操作部に対する操作指示がなされ、前記第1操作部に対する操作を検出したタイミングにて、前記表示手段に表示されている前記第1操作部を模した模擬画像が表示された表示態様から前記第1操作部を模した模擬画像が表示されておらず前記第1操作部に対する操作に基づく単操作演出表示が表示された表示態様にする表示変化制御を開始可能であり、
前記変動表示中において、前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化を付与可能であり、
前記第2操作部は、前記変動表示中において前記第1操作有効期間が設定されているときに操作受付が可能とされており、
前記変動表示中において、前記第1操作部を模した模擬画像として、前記判定結果についての期待度が異なる複数の模擬画像のうちのいずれかの模擬画像を表示可能であり、
前記第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示は、前記判定結果を示唆しない表示であり、前記変動表示中に複数回表示可能とされ、前記第1操作部を模した模擬画像が表示された前記第1操作有効期間が設定されているときに前記第1操作部に対する操作を検出したことによって表示される単操作演出表示の表示の一部が隠れるように前記単操作演出表示の表示に重ねて表示され、
前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化が付与される場合に、付与される表示変化にあわせ特別音が出力可能とされており、
前記判定結果を示唆する演出として複数回の変動表示において行われる特定の先読み演出を実行可能であり、該特定の先読み演出が実行されているなかで、前記特定表示を複数回の変動表示にまたがって表示させることが可能であり、
前記第2操作部への操作に基づき表示される前記特定表示は、表示されてから所定時間経過で前記第2操作部の操作なく非表示とされるが、該特定表示が表示された後も継続して前記第2操作部への操作が行われた場合、前記所定時間を超えて該特定表示の表示を継続させることが可能である
ことを特徴とする遊技機。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和6年8月2日の手続補正による特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「【請求項1】
所定の判定結果を導出可能な判定手段と、
各種画像が表示優先度に基づいて表示され、表示優先度の異なる画像が重なって表示される場合に表示優先度の高い画像が表示優先度の低い画像よりも手前に表示される表示手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいた演出表示を前記表示手段において表示可能な演出制御手段と、
遊技者による操作が可能であり、前記表示手段において表示変化を付与することが可能な複数の操作部と、を備え、
前記複数の操作部として、第1操作部と第2操作部とを有し、
前記演出制御手段は、
前記表示手段において、前記判定結果を示す変動表示を実行可能であり、
前記変動表示中において、第1操作部に対する操作を検出可能な第1操作有効期間を設定可能としており、
前記第1操作有効期間においては、前記第1操作部を模した模擬画像が表示されることで、前記第1操作部に対する操作指示がなされ、前記第1操作部に対する操作を検出したタイミングにて、前記表示手段に表示されている前記第1操作部を模した模擬画像が表示された表示態様から前記第1操作部を模した模擬画像が表示されておらず前記第1操作部に対する操作に基づく単操作演出表示が表示された表示態様にする表示変化制御を開始可能であり、
前記変動表示中において、前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化を付与可能であり、
前記第2操作部は、前記変動表示中において前記第1操作有効期間が設定されているときに操作受付が可能とされており、
前記変動表示中において、前記第1操作部を模した模擬画像として、前記判定結果についての期待度が異なる複数の模擬画像のうちのいずれかの模擬画像を表示可能であり、
前記第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示は、前記判定結果を示唆しない表示であり、前記変動表示中に複数回表示可能とされ、前記第1操作部を模した模擬画像が表示された前記第1操作有効期間が設定されているときに前記第1操作部に対する操作を検出したことによって表示される単操作演出表示の表示よりも表示優先度が高く、
前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化が付与される場合に、付与される表示変化にあわせ特別音が出力可能とされており、
前記判定結果を示唆する演出として複数回の変動表示において行われる特定の先読み演出を実行可能であり、該特定の先読み演出が実行されているなかで、前記特定表示を複数回の変動表示にまたがって表示させることが可能であり、
前記第2操作部への操作に基づき表示される前記特定表示は、表示されてから所定時間経過で前記第2操作部の操作なく非表示とされるが、該特定表示が表示された後も継続して前記第2操作部への操作が行われた場合、前記所定時間を超えて該特定表示の表示を継続させることが可能である
ことを特徴とする遊技機。」
2.補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示」は、「単操作演出表示の表示よりも表示優先度が高」いことを削除する一方、「単操作演出表示の表示の一部が隠れるように前記単操作演出表示の表示に重ねて表示され」ることを付加したものである。
本件補正は、願書に最初に添付した明細書の【1515】~【1517】、図147等の記載からみて、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たす。
本件補正は「特定表示」に対して、「単操作演出表示の表示の一部が隠れるように前記単操作演出表示の表示に重ねて表示され」ることの限定を付加するものである。本件補正により、「特定表示」が「単操作演出表示の表示よりも表示優先度が高」いことが削除されたが、補正後の請求項1において「表示優先度の高い画像が表示優先度の低い画像よりも手前に表示される」ことが特定されており、「単操作演出表示の表示の一部が隠れるように前記単操作演出表示の表示に重ねて表示され」ることは、「特定表示」が「単操作演出表示の表示よりも表示優先度が高」いことを含むものであるから、当該事項の削除は特許請求の範囲を拡張するものではないと認められる。
また、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一である。
よって、上記補正は、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)補正後の本願発明(本件補正発明の認定)
本件補正発明は、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。なお、符号A等は分説するために合議体が付した。以下、A等を付した事項を「特定事項A」等という。
「【請求項1】
A 所定の判定結果を導出可能な判定手段と、
B 各種画像が表示優先度に基づいて表示され、表示優先度の異なる画像が重なって表示される場合に表示優先度の高い画像が表示優先度の低い画像よりも手前に表示される表示手段と、
C 前記判定手段の判定結果に基づいた演出表示を前記表示手段において表示可能な演出制御手段と、
D 遊技者による操作が可能であり、前記表示手段において表示変化を付与することが可能な複数の操作部と、を備え、
前記複数の操作部として、第1操作部と第2操作部とを有し、
E 前記演出制御手段は、
前記表示手段において、前記判定結果を示す変動表示を実行可能であり、
F 前記変動表示中において、第1操作部に対する操作を検出可能な第1操作有効期間を設定可能としており、
G 前記第1操作有効期間においては、前記第1操作部を模した模擬画像が表示されることで、前記第1操作部に対する操作指示がなされ、前記第1操作部に対する操作を検出したタイミングにて、前記表示手段に表示されている前記第1操作部を模した模擬画像が表示された表示態様から前記第1操作部を模した模擬画像が表示されておらず前記第1操作部に対する操作に基づく単操作演出表示が表示された表示態様にする表示変化制御を開始可能であり、
H 前記変動表示中において、前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化を付与可能であり、
前記第2操作部は、前記変動表示中において前記第1操作有効期間が設定されているときに操作受付が可能とされており、
I 前記変動表示中において、前記第1操作部を模した模擬画像として、前記判定結果についての期待度が異なる複数の模擬画像のうちのいずれかの模擬画像を表示可能であり、
J 前記第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示は、前記判定結果を示唆しない表示であり、前記変動表示中に複数回表示可能とされ、前記第1操作部を模した模擬画像が表示された前記第1操作有効期間が設定されているときに前記第1操作部に対する操作を検出したことによって表示される単操作演出表示の表示の一部が隠れるように前記単操作演出表示の表示に重ねて表示され、
K 前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化が付与される場合に、付与される表示変化にあわせ特別音が出力可能とされており、
L 前記判定結果を示唆する演出として複数回の変動表示において行われる特定の先読み演出を実行可能であり、該特定の先読み演出が実行されているなかで、前記特定表示を複数回の変動表示にまたがって表示させることが可能であり、
M 前記第2操作部への操作に基づき表示される前記特定表示は、表示されてから所定時間経過で前記第2操作部の操作なく非表示とされるが、該特定表示が表示された後も継続して前記第2操作部への操作が行われた場合、前記所定時間を超えて該特定表示の表示を継続させることが可能である
N ことを特徴とする遊技機。」
(2)引用文献等
ア 引用文献1
(ア)記載事項について
原査定の拒絶の理由で引用された、本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-196515号公報(平成30年12月13日出願公開)(以下「引用文献1」という。)には、次の事項が記載されている(下線は合議体で付した。以下同様)。
「【0008】
以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1~図38は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。」
「【0062】
また、画像表示手段60には、第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄114(図16等)が変動表示される他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1~X4,Y1~Y4(図15等)、後述する音量・光量調整機能に関する音量,光量調整可能報知画像(報知画像)116a,116b(図18等)及び音量,光量設定画像117a,117b(図19等)、後述するメニュー表示機能に関するメニュー表示可能報知画像(報知画像)118a(図24等)、メニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118c(図25等)、左打ち誘導画像162a及び右打ち誘導画像162b(図16等)、エラー報知画像163(図17等)等の各種画像が表示されるようになっている。」
「【0076】
特別図柄処理手段140は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。」
「【0084】
制御コマンド送信手段144は、所定の制御コマンドを演出制御基板122等のサブ制御基板に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄114の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で演出制御基板122側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に第1,第2演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留増加コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合に客待ちデモコマンドを送信する機能、特別遊技状態発生手段143による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板122側に送信する機能、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等のエラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応するエラーコマンドを、また、そのエラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを演出制御基板122に送信する機能等を備えている。
【0085】
演出制御基板122は、各種演出手段による演出を制御するもので、演出制御手段150、特別保留個数表示制御手段151、図柄変動演出制御手段152、発射誘導報知制御手段153、エラー報知制御手段154、音量調整手段155、光量調整手段156、客待ち制御手段157、節電モード設定手段158等を備えている。」
「【0090】
図柄変動演出制御手段152は、演出図柄114の変動表示及びそれに伴う予告演出等を制御するもので、演出図柄制御手段152a、予告演出制御手段152b等を備えている。演出図柄制御手段152aは、演出制御手段150を介して演出図柄114の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光等の制御を行うもので、主制御基板121から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄114の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2停止図柄態様指定コマンドと第1,第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ、また、それに伴う音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
【0091】
予告演出制御手段152bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様となって第1,第2特別利益状態が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄114の変動に関する予告演出を制御するものである。予告演出としては、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。
【0092】
また、「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動までの複数回の図柄変動において、同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を図15に示すような所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。
【0093】
また、「通常予告演出」には、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「ミニキャラ予告演出」等がある。「会話予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中にキャラクタの台詞が画像表示手段60に表示され、その台詞の内容が、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる信頼度(以下、大当たり信頼度という)を示唆するようになっている。「ステップアップ予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に、画像表示手段60への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが、大当たり信頼度に応じて複数段階(例えば5段階)のうちの所定段階まで実行されるようになっている。このステップアップ予告演出では、演出ステップの段階が進むほど大当たり信頼度が高くなるように設定されている。
【0094】
「ボタン予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン34の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、大当たり信頼度に応じて所定の操作時演出が実行されるようになっている。「ミニキャラ予告演出」は、1又は複数のミニキャラ画像が画像表示手段60に表示され、大当たり信頼度を示唆する動作を行うようになっている。」
「【0101】
音量調整手段155は、音量設定に関する制御を行うもので、遊技者操作による音量調整が可能な音量調整可能期間中に、音量調整のための操作が可能である旨の音量調整可能報知画像(報知画像)116a(図18(a))を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、音量調整可能期間中に音量調整に関する遊技者操作があった場合に、音量の設定状況を示す音量設定画像117a(図19(a))を画像表示手段60に表示するように構成されている。本実施形態では、十字操作手段35の左キー35cと右キー35dとが音量調整操作用に割り当てられており、音量調整可能期間中に左キー35cを押せば音量が下がり、右キー35dを押せば音量が上がるようになっている。」
「【0103】
音量調整可能期間中に遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作すると、音量調整可能報知画像116a(図18(a))が表示されていた場合にはその音量調整可能報知画像116aが画像表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像117a(図19(a))が画像表示手段60に一定期間表示される。
【0104】
本実施形態では、後述する客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されているが、電源投入後等の所定期間を音量調整可能期間から外してもよい。また、音量調整可能期間中は常に音量調整可能報知画像116aを表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ音量調整可能報知画像116aを表示するようにしてもよい。また、音量設定画像117aが表示されていない状態で左キー35cと右キー35dとの何れかが操作された場合、その1回目の操作では音量設定画像117aを表示するが音量変更は行わず、音量設定画像117aが表示された後の2回目以降の操作で音量変更を行うようにしてもよい。」
「【0152】
また、エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、それらの全体が非隠蔽領域Dに表示されている。これらの画像は演出図柄114よりも表示優先度が高いため、演出図柄114の一部に重なる場合にはその前側に表示されるが、その場合には図柄画像114aは避けて装飾画像114bに重なるように表示することが望ましい。
「【0192】
図35(a)及び図36(a)は、通常予告演出の一例であるボタン会話予告演出における画像表示手段60の表示画像を示している。なお、このボタン会話予告演出は、ボタン予告演出と会話予告演出とを融合したもので、操作有効期間中に遊技者が演出ボタン34を操作した場合に、キャラクタが台詞を発する場面を示す操作時演出画像165が表示され、また、その台詞の内容が大当たり信頼度を示唆するようになっている。なお、操作有効期間中には、演出ボタン(操作手段)34を操作すべき旨の操作誘導画像166が表示される。
【0193】
図35(a)は、操作有効期間中に操作誘導画像166が表示された状態を示している。操作誘導画像166は、演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字とで構成され、その全体が非隠蔽領域Dに表示されている。また、操作誘導画像166の周囲には、放射状その他のエフェクト画像167が、非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは可動隠蔽領域C及び第3固定隠蔽領域B3)とに跨がって表示されている。」
「【0195】
また、図36(a)は、図35(a)に示す状態のときに遊技者が演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示された状態を示している。この操作時演出画像165は、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部165aと、それ以外のキャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165bとで構成されており、第1表示部165aはその全体が非隠蔽領域Dに表示され、第2表示部165bは非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは第4固定隠蔽領域B4のうちの透明隠蔽領域B4aとするが、もちろんそれ以外の隠蔽領域B1~B3,B5、Cでもよい)とに跨がって表示されている。透明隠蔽領域B4aは、透明な進入防止手段111の後側に対応する領域であるため、正面からでもこの進入防止手段111の後側の第2表示部165bを視認可能である。」
「【0197】
操作誘導画像166の種類として、「連打」、「長押し」、「押すな」、「離せ」などの異なる種々の操作誘導画像166を表示するようにしてもよい。また、操作ボタンの種類として、複数の操作手段を備える場合には第1ボタン画像、第2ボタン画像を表示可能としてもよい。また、1の操作手段の態様を変化させることが可能である場合には、第1態様のボタン画像、第2態様のボタン画像等を表示可能としてもよい。また、変動表示の抽選結果の信頼度に応じて、ボタン画像の表示態様を青色、緑色、赤色、レインボー色など、種々の表示態様で表示するようにしてもよい。」
「【0203】
また、変動中の演出図柄114は図柄画像114aのみの状態でその全体が非隠蔽領域Dに表示され、また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aも、その全体が非隠蔽領域Dに表示される。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図37(a)、図38(a)では図示省略)。なお、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては、信頼度表示画像170よりも高い優先度に設定されているため、信頼度表示画像170と重なる場合には音量設定画像117a等が前側に表示されるが、音量設定画像117a、光量設定画像117bは、信頼度表示画像170のうち、少なくとも第1表示部170aには重ならないように表示することが望ましい。」
「【0215】
また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを操作時演出画像(予告演出画像)165よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能であり、音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように非隠蔽領域D内に表示可能である。なお、透明隠蔽領域については非隠蔽領域Dに準ずる領域として、以上の説明で非隠蔽領域Dに表示するものとした画像についても、その少なくとも一部を透明隠蔽領域に表示してもよい。」
「
[図:0001438107000001.jpg]
」
(イ)認定事項について
図36(a)では、「操作誘導画像166」は表示されていないことが見て取れ、段落【0195】の「図36(a)は、図35(a)に示す状態のときに遊技者が演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示された状態を示している。」との記載と合わせれば、引用文献1には、「演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示された状態では、操作誘導画像166は表示されていないこと」が記載されているといえる。
(ウ)引用発明の認定について
上記(ア)、(イ)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「画像表示手段60には、第1、第2特別図柄表示手段53,54による第1、第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄114が変動表示される他、音量、光量調整可能報知画像116a、116b、音量、光量設定画像117a、117b、メニュー表示可能報知画像118a、エラー報知画像163等の各種画像が表示され(【0062】)、
エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、これらの画像は演出図柄114よりも表示優先度が高いため、演出図柄114の一部に重なる場合にはその前側に表示され(【0152】)、
音量設定画像117a、光量設定画像117bについては、信頼度表示画像170よりも高い優先度に設定されているため、信頼度表示画像170と重なる場合には音量設定画像117a等が前側に表示され(【0203】)、
特別図柄処理手段140は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の結果に応じて、第1、第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備え(【0076】)、
制御コマンド送信手段144は、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、演出図柄114の変動パターンを指定する第1、第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1、第2停止図柄態様指定コマンドを演出制御基板122側に送信し(【0084】)、
演出制御基板122は、図柄変動演出制御手段152を備え(【0085】)、
図柄変動演出制御手段152は、演出図柄制御手段152a、予告演出制御手段152bを備え、
演出図柄制御手段152aは、第1、第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄114の変動を開始させると共に、第1、第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1、第2停止図柄態様指定コマンドと第1、第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ(【0090】)、
予告演出制御手段152bは、予告演出を制御し、予告演出としては、「先読み予告演出」、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果に基づいて行う「通常予告演出」等があり(【0091】)、
「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、複数回の図柄変動において、同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」があり(【0092】)、
「通常予告演出」には、「会話予告演出」、「ボタン予告演出」があり、「会話予告演出」では、第1、第2特別図柄の変動中にキャラクタの台詞が画像表示手段60に表示され、その台詞の内容が、第1、第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる信頼度(以下、大当たり信頼度という)を示唆し(【0093】)、
「ボタン予告演出」では、第1、第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン34の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、大当たり信頼度に応じて所定の操作時演出が実行され(【0094】)、
ボタン会話予告演出は、ボタン予告演出と会話予告演出とを融合したもので、操作有効期間中に遊技者が演出ボタン34を操作した場合に、キャラクタが台詞を発する場面を示す操作時演出画像165が表示され、また、その台詞の内容が大当たり信頼度を示唆するようになっており(【0192】)、
操作有効期間中に操作誘導画像166が表示され、操作誘導画像166は、演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字とで構成されて表示され(【0193】)、
変動表示の抽選結果の信頼度に応じて、ボタン画像の表示態様を青色、緑色、赤色、レインボー色など、種々の表示態様で表示し(【0197】)、
遊技者が演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示されると、この操作時演出画像165は、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部165aと、それ以外のキャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165bとで構成されており(【0195】)、
演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示された状態では、操作誘導画像166は表示されておらず(認定事項)、
音量調整可能期間中に音量調整に関する遊技者操作があった場合に、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを画像表示手段60に表示し、十字操作手段35の左キー35cと右キー35dとが音量調整操作用に割り当てられており(【0101】)、
遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作すると、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像117aが画像表示手段60に一定期間表示され(【0103】)、
客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されており(【0104】)、
音量の設定状況を示す音量設定画像117aを操作時演出画像(予告演出画像)165よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能であり、音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように表示可能である(【0215】)、
パチンコ機(【0008】)。」
イ 引用文献2
(ア)記載事項
本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-213685号公報(平成27年12月3日出願公開)(以下「引用文献2」という。)には、次の事項が記載されている。
「【0407】
〔演出画像の例〕
次に、パチンコ機1において実際に液晶表示器42に表示される演出画像について、いくつかの例を挙げて説明する。以上のように、パチンコ機1において大当りの内部抽選が行われると、主制御CPU72による制御の下で変動パターン(変動時間)を決定し、第1特別図柄や第2特別図柄による変動表示が行われる(図柄表示手段)。ただし、上記のように第1特別図柄や第2特別図柄そのものは7セグメントLEDによる点灯・点滅表示であるため、見た目上の訴求力に乏しい。そこでパチンコ機1では、上記のように演出図柄を用いた変動表示演出が行われている。」
「【0427】
図34中(B):その変動表示演出中に、遊技機から出力される効果音、BGM、音声等(音響全般)などの音量を変更するために、遊技者が十字キーボタン44の上ボタン44aを押下した場合を想定する。遊技者による上ボタン44aの押下に略同期して、液晶表示器42の画面中央に音量設定表示画面が表示される遊技環境変更演出が実行されることとなり、具体的には、左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールしている変動表示演出を背景にして音量設定表示画面が最前面(遊技者から見て一番手前)に表示されることとなる。この音量設定表示画面の表示方法(画面の端ではなく中央の最前面に表示する表示方法)は、遊技者の音量を調整したいといった意図を反映したものである。また、遊技者による音量の変更があったことを教示するために、スピーカ54,55,56から「ピローン」といった操作音が出力される。」
(イ)引用文献2に記載の技術事項
上記(ア)より、引用文献2には、以下の技術事項(以下「引用文献2に記載の技術事項」という。)が記載されている。
「遊技機から出力される効果音、BGM、音声等(音響全般)などの音量を変更するために、遊技者が十字キーボタン44の上ボタン44aを押下した場合、遊技者による音量の変更があったことを教示するために、スピーカ54,55,56から「ピローン」といった操作音が出力される、パチンコ機。」
(3)本件補正発明と引用発明との対比
ア 特定事項Aについて
引用発明の「大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能」を備えた「特別図柄処理手段140」は、特定事項Aの「所定の判定結果を導出可能な判定手段」に相当する。
よって、引用発明は特定事項Aを備える。
イ 特定事項Bについて
引用発明の「エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b」、「演出図柄114」、「音量設定画像117a、光量設定画像117b」、「信頼度表示画像170」は、特定事項Bの「各種画像」に相当する。
引用発明の「優先度」、「前側」、「画像表示手段60」は、特定事項Bの「表示優先度」、「手前」、「表示手段」に相当する。
引用発明の「演出図柄114よりも表示優先度が高い」「エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b」が「演出図柄114の一部に重なる場合には」、「エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b」が「前側に表示され」ること、および「信頼度表示画像170よりも高い優先度に設定されている」「音量設定画像117a、光量設定画像117b」が「演出図柄114の一部に重なる場合には音量設定画像117a等が前側に表示され」ることは、特定事項Bの「各種画像が表示優先度に基づいて表示され、表示優先度の異なる画像が重なって表示される場合に表示優先度の高い画像が表示優先度の低い画像よりも手前に表示される」ことに相当する。
よって、引用発明は特定事項Bを備える。
ウ 特定事項Cについて
引用発明の「特別図柄処理手段140」の「大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能」による「大当たり判定の結果」は、特定事項Cの「判定手段の判定結果」に相当する。
引用発明の「演出図柄114」の「変動表示」は、「特別図柄処理手段140」が「大当たり判定の結果に応じて」「選択」する「第1,第2特別図柄の変動パターン」、「第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄」に基づいて、「演出図柄114の変動を開始」し、「選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止」するものであるから、特定事項Cの「判定手段の判定結果に基づいた演出表示」に相当する。また、「特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」」の「ボタン会話予告演出」も、特定事項Cの「判定手段の判定結果に基づいた演出表示」に相当する。
引用発明において、「画像表示手段60には、演出図柄114が変動表示される」こと、及び「ボタン会話予告演出は、画像表示手段60に表示され」ることは、特定事項Cの「演出表示を表示手段において表示可能」であることに相当する。
引用発明の「演出図柄114の変動を開始させ」、「選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ」る「演出図柄制御手段152a」及び「予告演出を制御」する「予告演出制御手段152b」を備える「図柄変動演出制御手段152を備え」る「演出制御基板122」は、特定事項Cの「演出制御手段」に相当する。
よって、引用発明は特定事項Cを備える。
エ 特定事項Dについて
引用発明の「演出ボタン34」、「十字操作手段35の左キー35cと右キー35d」は、特定事項Dの「遊技者による操作が可能であ」る「複数の操作部」に相当する。
引用発明の「遊技者が演出ボタン34を操作した場合に、キャラクタが台詞を発する場面を示す操作時演出画像165が表示され」ること、「遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作する」と、「音量設定画像117aが画像表示手段60に一定期間表示され」ることは、特定事項Dの「複数の操作部」が「表示手段において表示変化を付与することが可能」であることに相当する。
引用発明の「演出ボタン34」、「十字操作手段35の左キー35cと右キー35d」は、それぞれ特定事項Dの「第1操作部」、「第2操作部」に相当する。
よって、引用発明は特定事項Dを備える。
オ 特定事項Eについて
引用発明において、「演出図柄114」の「変動表示」は、「特別図柄処理手段140」が「大当たり判定の結果に応じて」「選択」する「第1,第2特別図柄の変動パターン」、「第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄」に基づいて、「演出図柄114の変動を開始」し、「選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止」するものであるから、特定事項Eの「判定結果を示す変動表示」に相当する。
引用発明の「演出制御基板122」が、「演出図柄114の変動を開始」し、「選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止」し、「画像表示手段60には、演出図柄114が変動表示される」ことは、特定事項Eの「演出制御手段は、表示手段において、判定結果を示す変動表示を実行可能であ」ることに相当する。
よって、引用発明は特定事項Eを備える。
カ 特定事項Fについて
引用発明の「第1,第2特別図柄の変動中」、「所定操作条件を満たした(操作成立)と判定」すること、「操作有効期間」は、それぞれ特定事項Fの「表示変動中」、「操作を検出可能」であること、「第1操作有効期間」に相当する。
引用発明では、「第1,第2特別図柄の変動中」において、「演出ボタン34」に対する「操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定され」る「操作有効期間」が設定されているから、引用発明は、特定事項Fの「変動表示中において、第1操作部に対する操作を検出可能な第1操作有効期間を設定可能として」いることを備える。
よって、引用発明は特定事項Fを備える。
キ 特定事項Gについて
引用発明の「演出ボタン34が押される様子を示すイラスト」、「演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字」は、それぞれ特定事項Gの「第1操作部を模した模擬画像」、「第1操作部に対する操作指示」に相当する。
引用発明において、「演出ボタン34を操作」したときは、特定事項Gの「第1操作部に対する操作を検出したタイミング」に相当する。
引用発明の「演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字とで構成されて表示され」る「操作誘導画像166が表示され」た状態は、特定事項Gの「表示手段に表示されている第1操作部を模した模擬画像が表示された表示態様」に相当する。
引用発明の「操作時演出画像165が表示された状態」は、特定事項Gの「単操作演出表示が表示された表示態様」に相当する。
引用発明の「予告演出制御手段152b」が「予告演出を制御」することは、特定事項Gの「表示変化制御を開始可能」であることに相当する。
引用発明において「演出ボタン34を操作し」たときに、「操作誘導画像166が表示され」ている状態から、「操作誘導画像166は表示され」ずに「操作時演出画像165が表示された状態」となることは、特定事項Gの「第1操作部に対する操作を検出したタイミングにて、前記表示手段に表示されている前記第1操作部を模した模擬画像が表示された表示態様から前記第1操作部を模した模擬画像が表示されておらず前記第1操作部に対する操作に基づく単操作演出表示が表示された表示態様にする」ことに相当する。
よって、引用発明は特定事項Gを備える。
ク 特定事項Hについて
引用発明において、「客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されて」いることからすれば、「第1,第2特別図柄の変動中」において「十字操作手段35の左キー35cと右キー35dとの何れか」の「操作」に基づいて「音量設定画像117aが画像表示手段60に一定期間表示され」ることが可能である。また、「十字操作手段35の左キー35cと右キー35d」は、「第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中」に「操作」受付が可能とされている。
そして、引用発明の「第1,第2特別図柄の変動中」、「十字操作手段35の左キー35cと右キー35d」、「画像表示手段60」、「音量設定画像117aが画像表示手段60に一定期間表示され」ること、「操作有効期間」は、それぞれ特定事項Hの「変動表示中」、「第2操作部」、「表示手段」、「表示手段に対して表示変化を付与可能」であること、「第1操作有効期間」に相当する。
よって、引用発明は、特定事項Hを備える。
ケ 特定事項Iについて
引用発明の「変動表示の抽選結果の信頼度に応じて、ボタン画像の表示態様を青色、緑色、赤色、レインボー色など、種々の表示態様で表示」するという構成について、「変動表示」、「抽選結果」、「信頼度」、「ボタン画像」、「ボタン画像の表示態様」の「青色、緑色、赤色、レインボー色など、種々の表示態様」は、それぞれ特定事項Iの「変動表示中」、「判定結果」、「期待度」、「第1操作部を模した模擬画像」、「複数の模擬画像」に相当する。
引用発明において、「ボタン画像の表示態様」の「青色、緑色、赤色、レインボー色など、種々の表示態様」は、それぞれ「抽選結果の信頼度」が異なり、「抽選結果の信頼度」に応じていずれかの「ボタン画像」が表示されるものである。
よって、引用発明は特定事項Iを備える。
コ 特定事項Jについて
引用発明の「遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作する」と、「音量設定画像117aが画像表示手段60に一定期間表示され」ることは、特定事項Jの「第2操作部への操作に基づく表示変化の付与」に相当し、引用発明の「音量設定画像117a」は、特定事項Jの「第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示」に相当する。
引用発明の「音量設定画像117a」は「変更後の音量」に対応するものであるから、特定事項Jの「判定結果を示唆しない表示」に相当する。
引用発明の「音量設定画像117a」は、「左キー35cと右キー35dとの何れか」の「操作」後「一定期間表示され」るものであるところ、「第1,第2特別図柄の変動中」において、「左キー35cと右キー35dとの何れか」の「操作」を「一定期間」以上の間隔をおいて複数回行えば、「複数回表示」されることは自明であるから、引用発明は、特定事項Jの「変動表示中に複数回表示可能とされ」ることを備えている。
引用発明の「操作有効期間中」に「演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字とで構成され」る「操作誘導画像166が表示され」、「遊技者が演出ボタン34を操作し」たときに「表示され」る、「大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部165aと、それ以外のキャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165bとで構成され」る「操作時演出画像165」は、特定事項Jの「第1操作部を模した模擬画像が表示された前記第1操作有効期間が設定されているときに前記第1操作部に対する操作を検出したことによって表示される単操作演出表示」に相当する。
引用発明では、「音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように表示可能」であることから、「第1表示部165a」で「構成され」る「操作時演出画像165」が表示されているときに「音量設定画像117a」が表示可能であることは自明である。
よって、特定事項Jと引用発明は、「第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示は、判定結果を示唆しない表示であり、変動表示中に複数回表示可能とされ、第1操作部を模した模擬画像が表示された第1操作有効期間が設定されているときに第1操作部に対する操作を検出したことによって表示される単操作演出表示の表示」に「表示され」る点で共通する。
サ 特定事項Lについて
引用発明の「先読み判定結果に基づいて、複数回の図柄変動において、同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」」は、「先読み判定結果」を示唆するものであるから、特定事項Lの「判定結果を示唆する演出として複数回の変動表示において行われる特定の先読み演出」に相当する。
引用発明において、「客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されて」いることを踏まえれば、「先読み連続演出」が実行されているなかで、「音量設定画像117a」を「複数回の図柄変動」にまたがって表示させることが可能であることは明らかである。
したがって、引用発明は、特定事項Lを備える。
シ 特定事項Mについて
引用発明では、「遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作すると、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像117aが画像表示手段60に一定期間表示され」ることから、「左キー35cと右キー35dとの何れかを操作」して「音量設定画像117a」が「表示され」てから「一定期間」以上「左キー35cと右キー35dとの何れかを操作」しなければ、「音量設定画像117a」が非表示となることは自明である。したがって、引用発明は、特定事項Mの「第2操作部への操作に基づき表示される前記特定表示は、表示されてから所定時間経過で前記第2操作部の操作なく非表示とされる」ことを備える。
また、引用発明において、「左キー35cと右キー35dとの何れかを操作」して「音量設定画像117a」が「表示され」た後、「一定期間」が経過する前に継続して「左キー35cと右キー35dとの何れかを操作」した場合、最初に「左キー35cと右キー35dとの何れかを操作」したときから、最後に「左キー35cと右キー35dとの何れかを操作」した後「一定期間」まで「音量設定画像117a」が「表示され」て、「一定期間」を超えて「音量設定画像117a」の「表示」を継続することが可能であることは自明である。したがって、引用発明は、特定事項Mの「該特定表示が表示された後も継続して前記第2操作部への操作が行われた場合、前記所定時間を超えて該特定表示の表示を継続させることが可能である」ことを備える。
よって、引用発明は特定事項Mを備える。
ス 特定事項Nについて
引用発明の「パチンコ機」は、特定事項Nの「遊技機」に相当する。
よって、引用発明は特定事項Nを備える。
セ 本件補正発明と引用発明の一致点、相違点
上記ア~スより、本件補正発明と引用発明とは、
「A 所定の判定結果を導出可能な判定手段と、
B 各種画像が表示優先度に基づいて表示され、表示優先度の異なる画像が重なって表示される場合に表示優先度の高い画像が表示優先度の低い画像よりも手前に表示される表示手段と、
C 前記判定手段の判定結果に基づいた演出表示を前記表示手段において表示可能な演出制御手段と、
D 遊技者による操作が可能であり、前記表示手段において表示変化を付与することが可能な複数の操作部と、を備え、
前記複数の操作部として、第1操作部と第2操作部とを有し、
E 前記演出制御手段は、
前記表示手段において、前記判定結果を示す変動表示を実行可能であり、
F 前記変動表示中において、第1操作部に対する操作を検出可能な第1操作有効期間を設定可能としており、
G 前記第1操作有効期間においては、前記第1操作部を模した模擬画像が表示されることで、前記第1操作部に対する操作指示がなされ、前記第1操作部に対する操作を検出したタイミングにて、前記表示手段に表示されている前記第1操作部を模した模擬画像が表示された表示態様から前記第1操作部を模した模擬画像が表示されておらず前記第1操作部に対する操作に基づく単操作演出表示が表示された表示態様にする表示変化制御を開始可能であり、
H 前記変動表示中において、前記第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化を付与可能であり、
前記第2操作部は、前記変動表示中において前記第1操作有効期間が設定されているときに操作受付が可能とされており、
I 前記変動表示中において、前記第1操作部を模した模擬画像として、前記判定結果についての期待度が異なる複数の模擬画像のうちのいずれかの模擬画像を表示可能であり、
J’ 前記第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示は、前記判定結果を示唆しない表示であり、前記第1操作部を模した模擬画像が表示された前記第1操作有効期間が設定されているときに前記第1操作部に対する操作を検出したことによって表示される単操作演出表示の表示に表示され、
L 前記判定結果を示唆する演出として複数回の変動表示において行われる特定の先読み演出を実行可能であり、該特定の先読み演出が実行されているなかで、前記特定表示を複数回の変動表示にまたがって表示させることが可能であり、
M 前記第2操作部への操作に基づき表示される前記特定表示は、表示されてから所定時間経過で前記第2操作部の操作なく非表示とされるが、該特定表示が表示された後も継続して前記第2操作部への操作が行われた場合、前記所定時間を超えて該特定表示の表示を継続させることが可能である
N 遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
相違点1(特定事項J):本件補正発明は、「特定表示」が「単操作演出表示の表示の一部が隠れるように前記単操作演出表示の表示に重ねて表示され」ることを備えているのに対し、引用発明はこれを備えていない点。
相違点2(特定事項K):本件補正発明は、「第2操作部に対する操作に基づいて前記表示手段に対して表示変化が付与される場合に、付与される表示変化にあわせ特別音が出力可能とされて」いるのに対し、引用発明はこれを備えていない点。
(4)判断
以下、上記(3)セの相違点1~2について検討する。
ア 相違点1について
引用発明の「操作時演出画像165は、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部165aと、それ以外のキャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165bとで構成されており」、「音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように表示可能であ」ることから、「操作時演出画像165」の「キャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165b」に対して「音量設定画像117a」を重ねて表示するか否かは当業者が適宜選択することが可能であることが示唆されている。
また、引用発明の「エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、これらの画像は演出図柄114よりも表示優先度が高いため、演出図柄114の一部に重なる場合にはその前側に表示され、
音量設定画像117a、光量設定画像117bについては、信頼度表示画像170よりも高い優先度に設定されているため、信頼度表示画像170と重なる場合には音量設定画像117a等が前側に表示され」ることからすれば、引用発明において、優先度が異なる画像が重なって表示される場合に優先度の高い画像が優先度の低い画像の前側に表示されると認められる。
したがって、「音量設定画像117a」を「キャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165b」に重ねて表示することを適宜選択すれば、「音量設定画像117a」は「操作時演出画像(予告演出画像)165よりも高い優先度」で表示可能であり、「優先度の高い画像が優先度の低い画像の前側に表示され」るから、「操作時演出画像165」の一部が隠れるように表示されることとなる。
よって、引用発明において、上記示唆に基づいて「音量設定画像117a」が「操作時演出画像165」の一部である「キャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165b」が隠れるように重ねて表示するように適宜選択し、本件補正発明の相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易に想到するものである。
イ 相違点2について
引用発明において、遊技者による音量の変更があったことを教示するという課題を潜在的に備えることは明らかであるから、「十字操作手段35」の「左キー35cと右キー35dの何れかを操作すると、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に」、「音量設定画像117a」が「表示され」る場合に、遊技者による音量の変更があったことを教示するために、引用文献2に記載の技術事項を適用して、「ピローン」といった操作音が出力可能とするようにして、本件補正発明の相違点2に係る構成とすることは、当業者であれば容易に想到するものである。
(5)請求人の主張について
請求人は審判請求書において、
「4.本願発明が特許されるべき理由
(中略)
つまり、審査官殿は引用文献3の段落[0215]に記載された「・・・音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように・・・」という記載のみから、操作時演出画像165の第1表示部165a以外の箇所である「第2表示部165b」を理由根拠なく持ち出し、さらに「第2表示部165b」について「第2表示部165bと、音量設定画像117aは重ねて表示される」ことが示唆されているとご認定されております。
そもそも、「少なくとも・・・重ならない」という意味は、一般的な解釈からすると最低限守るべき基準(少なくとも)として「重ならない」としているものであり、この記載から「第1表示部165a」と「第2表示部165b」からなる「操作時演出画像165」が「音量設定画像117a」と重なる必要があるとする理由根拠が一切ありません。
この「音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように」という記載から、操作時演出画像165の一部である「第1表示部165a」だけでなく、操作時演出画像165の他方に当たる「第2表示部165b」を含めた全てが「音量設定画像117aと重ならない」と認定し、この認定の元「第2表示部165bが音量設定画像117aと重ならない」ことが示唆されているというご認定であれば理解出来ますが、前提として重なる必要がない「操作時演出画像165」を「重なる」ものと認定したうえで、少なくとも重ならないと記載された「第1表示部165a」の他方に相当する「第2表示部165b」が重なると認定する理由根拠が一切ありません。
以上のことから明らかなように、審査官殿の引用文献3に「操作時演出画像165を構成する第2表示部165bと、音量設定画像117aは重ねて表示されることが示唆されて(いる)」というご認定には、理由根拠が一切ありません。
そのため、本願発明は、引用文献3の記載から進歩性を有していないとする拒絶の理由を有していないものと思料いたします。
(中略)
これに対して、引用文献3において本願発明の「単操作演出表示の表示」に相当する「操作時演出画像(予告演出画像)165」は、前述したように、段落[0215]に「音量設定画像117aが第1表示部165a(操作時演出画像165)と重ならないように表示することで高い優先度で画像表示手段60に表示する」ことが記載されているだけであり、補正後の本願発明のように「特定表示」を「単操作演出表示の表示の一部が隠れるように重ねて表示する」ことについては一切記載も示唆もされておりません。
そのため、引用文献3の記載から補正後の本願発明に当業者であっても想到することはありません。
以上のことから明らかなように、補正後の本願発明は、審査官殿よりご指摘された引用文献3、1、2の記載から進歩性を有していないとする拒絶の理由は解消しているものと思料いたします。」
と主張する。
上記主張の「引用文献3」は、引用文献1に対応するものである。
引用発明において「音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように表示可能であ」ることは、上記(4)アで述べたとおり、「操作時演出画像165」の「キャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165b」に対して「音量設定画像117a」を重ねて表示するか否かは当業者が適宜選択することが可能であることを示唆するものであり、この示唆に基づいて、「キャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165b」に対して「音量設定画像117a」を重ねて表示することは、当業者であれば容易に想到するものである。
また、引用発明において「音量の設定状況を示す音量設定画像117aを操作時演出画像(予告演出画像)165よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能」であることについて、上記(4)アで述べたとおり、「優先度が異なる画像が重なって表示される場合に優先度の高い画像が優先度の低い画像の前側に表示される」ものと認められるから、「音量設定画像117a」は「操作時演出画像」の「キャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165b」に重ねて表示することを適宜選択することにより、「操作時演出画像」の一部が隠れるように重ねて表示されることになる。
よって、出願人の主張を採用することはできない。
(6)小括
したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献2に記載の技術事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3.むすび(補正の却下の決定のむすび)
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和6年8月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2.原査定における拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、引用文献3に記載された発明、および引用文献2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものを含む。
ただし、原査定で引用された引用文献3、引用文献2は、それぞれ上記第2で引用した引用文献1、引用文献2に対応するものである。以下「引用文献1」は、上記第2で引用した引用文献1を指す。
3.引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1~2及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4.対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「第2操作部への操作に基づく表示変化の付与で表示される特定表示」に係る限定事項を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明、引用文献2に記載された技術および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明、引用文献2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび(結論)
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2025-009718