商標拒絶査定不服審判
2018-008402
クルーズワイデイアアル、クルーズ、ワイデイアアル
- 審判番号
- 2018-008402
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2017-034541
- 請求日
- 2018年06月19日
- 審決日
- 2018年09月13日
- 公報発行日
- 2018年10月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ヤマハ発動機株式会社
- 【請求人代理人】田中 尚文
- 審判長/審判官
- 審判長 薩摩 純一
- 審判官 大森 友子
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .261-WY (W12) / T18 .262-WY (W12) / T18 .263-WY (W12)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2017-34541拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第12類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成29年3月15日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同年11月20日受付及び当審における同30年6月19日受付の手続補正書により,第12類「カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,荷役用索道,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,乗物用のサスペンション,緩衝器,乗物用盗難警報器,船舶並びにその部品及び附属品,水上オートバイ並びにその部品及び附属品,ボート,産業用無人ボート,水中用の遠隔操作式乗物,航空機並びにその部品及び附属品,産業用無人ヘリコプター並びにその部品及び附属品,自動車・電動自動車並びにそれらの部品及び附属品,スノーモービル並びにその部品及び附属品,ゴルフカート・電動ゴルフカート並びにそれらの部品及び附属品,レーシングカート並びにその部品及び附属品,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の2件であり,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第2164823号商標(以下,「引用商標1」という。)は,「クルーズ」の片仮名文字と「CRUISE」の欧文字を二段に書してなり,昭和61年2月22日に登録出願,第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成元年8月31日に設定登録され,その後,同11年9月28日及び同21年8月18日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同年9月9日に,第12類「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
(2)登録第6021091号商標(以下,「引用商標2」という。)は,「KRUZ」の文字を標準文字で表してなり,平成28年12月28日に登録出願,第12類「船舶並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品(自動車用タイヤ,自動車用タイヤチューブを除く),陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」を指定商品として,同30年2月23日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1について
本願商標の指定商品が,前記1のとおり補正された結果,引用商標1に係る指定商品と同一又は類似の商品は,すべて削除されたものである。
その結果,本願の指定商品は,引用商標1の指定商品と類似しない商品となった。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして拒絶の理由に引用した登録商標のうち,引用商標1についての拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標2について
ア 本願商標
本願商標は,別掲1のとおり,「Cruise」の欧文字を,上から下にかけて濃くなるよう陰影をつけた筆記体で太く横書きした文字の下に,左端を黒地,中央を濃灰色,右端を淡灰色に塗り分け,左端の黒色部分の中に「YDR」の白抜き文字を書した平行四辺形の図形(以下「図形部分」という。)を配してなるところ,その構成中,「Cruise」の文字は「巡航」等の意味を有する英語(ランダムハウス英和大辞典 特装版 株式会社小学館)として広く知られているものであり,他方「YDR」の文字は,辞書等に載録のない語であり,特定の意味合いを有しない一種の造語とみるのが相当であるから,構成全体としては特定の観念を生じるものではない。
そして,「Cruise」の文字部分は「YDR」の文字を含む図形部分に比較して,大きく目立つように表されており,両者は,観念的にも繋がりがあるものではなく,必ず一体のものとして認識しなければならないほどに不可分に結合しているとはいえないものであり,該文字部分が,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから,本願商標は,その構成中の該文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することが許されるものである。
そうすると,本願商標は,全体の構成文字に相応して生じる「クルーズワイディーアール」の称呼のほかに,その要部である「Cruise」の文字部分から,「クルーズ」の称呼,及び「巡航」の観念をも生じるものである。
イ 引用商標2
引用商標2は,「KRUZ」の文字を標準文字で表してなるところ,該文字は辞書等に載録がないものであるから,特定の意味合いを有しない一種の造語とみるのが相当である。
そして,欧文字からなる造語の場合,我が国において親しまれた英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当である。
そうすると,引用商標2は,その構成文字に相応して,「クルーズ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標2の類否について
本願商標と引用商標とを比較すると,外観においては,両商標は,上記ア及びイのとおりの構成からなるものであって,図形部分の有無という明らかな差異がある。
また,本願商標の要部である「Cruise」の文字部分と引用商標を比較しても,構成文字及びその文字数が異なり,両者は明らかに相違するものであるから,外観上,判然と区別し得るものである。
次に,称呼においては,本願商標の要部から生じる称呼と引用商標から生じる称呼は,「クルーズ」の称呼を共通にする。
そして,観念においては,本願商標の要部からは「巡航」の観念を生じるのに対し,引用商標からは特定の観念を生じないものであるから,観念において相紛れるおそれはないものである。
以上からすれば,本願商標と引用商標2とは,称呼を共通にするものの,外観において明らかな差異を有するものであり,観念においても相紛れるおそれはないものであるから,これらを総合して考察すれば,両商標をそれぞれ同一又は類似の商品について使用しても,両者は,相紛れることのない非類似の商標というべきである。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標の指定商品は,補正により引用商標1の指定商品とは非類似の商品となり,本願商標と引用商標2とは非類似の商標であるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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