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特許拒絶査定不服審判

2018-000314

情報表示方法、装置、プログラム、及び記録媒体

審判番号
2018-000314
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-555903外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年01月11日
審決日
2019年03月27日
公報発行日
2019年09月27日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (G06Q)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-555903「情報表示方法、装置、プログラム、及び記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 5月 6日国際公開、WO2016/065827、平成29年 2月23日国内公表、特表2017-505963〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2015年3月25日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2014年10月29日、中華人民共和国)を国際出願日とする出願であって、平成29年1月30日付けの拒絶理由通知に応答して、平成29年4月17日付けで意見書、手続補正書が提出されたが、平成29年9月7日付けで拒絶査定がなされた。これに対して、平成30年1月11日に拒絶査定不服審判が請求された。 さらに、平成30年11月6日付けで当審から最後の拒絶理由通知が通知され、平成31年2月5日付けで意見書、手続補正書が提出されたものである 第2 平成30年11月6日付け最後の拒絶理由通知の概要 理 由 <<最 後>> 1.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記   (引用文献等については引用文献等一覧参照) ●理由1(進歩性)について ・請求項1 ・引用文献等:1~4 ・・・(中略)・・・ 引 用 文 献 等 一 覧 1.特開2004-185130号公報 2.特開2003-186651号公報 3.特開2009-124519号公報 4.特開2012-208853号公報 最後の拒絶理由通知とする理由 1.最初の拒絶理由通知に対する応答時の補正によって通知することが必要になった拒絶の理由のみを通知する拒絶理由通知である。 第3 平成31年2月5日付け手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成31年2月5日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1.本件補正について(補正の内容) (1)本件補正後の特許請求の範囲 本件補正によって、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりに補正された。(下線は、補正箇所を表す。) 「  【請求項1】 端末により実行され、 機器の制御インターフェイス表示要求を受信することと、 機器情報を取得することと、 前記機器情報に基づいてオンラインストアインターフェイスを生成することと、 機器を新たに出荷した場合又は現在機器の部品の交換が急務である場合において、オンラインストアインターフェイスを生成する場合、オンラインストアインターフェイスを直接表示することと、 を含むことを特徴とする情報表示方法。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の、平成29年4月17日付けで提出された手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである。 「  【請求項1】 端末により実行され、 機器の制御インターフェイス表示要求を受信することと、 機器情報を取得することと、 前記機器情報に基づいてオンラインストアインターフェイスを生成することと、 オンラインストアインターフェイスを生成する場合、オンラインストアインターフェイスを直接表示することと、 を含むことを特徴とする情報表示方法。」 2.補正の適否 本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するためのに必要な事項である「オンラインストアインターフェイスを生成する場合、オンラインストアインターフェイスを直接表示すること」について、さらに、「機器を新たに出荷した場合又は現在機器の部品の交換が急務である場合において」とする限定事項を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明は産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定を満たすか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)に記載されたとおりのものである。 (2)引用文献の記載事項 ア.引用文献1 (ア)当審の拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である特開2004-185130号公報(平成16年7月2日出願公開。以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 a.「【0016】 ただし、本実施の形態では、各種装置と各種装置に接続されたコンピュータ端末とインターネットを介して接続されるユーザサポート用サーバとから構成される各種装置のユーザサポートシステムにおけるその制御方法について説明する。」 b.「【0050】 次にステップS1001において、ユーザPC100のCPU1は、プリンタ110側から送信される警告又はエラー信号(プリンタステータス)を監視し、プリンタ110側から送信される警告又はエラー信号を検知した場合には、ステップS1002に進む。」 c.「【0054】 一方、ステップS1010では、例えばレーザープリンタ110のトナーなしなどの消耗品障害が発生すると、プリンタ110からプリンタステータス120としてユーザPC100に通知し、CPU1は検知した内容をディスプレイ10に消耗品エラー・警告画面として表示する(図6参照)。 【0055】 [消耗品エラー・警告画面の表示例:図6] 図6に、ディスプレイ10に表示された消耗品エラー・警告画面の表示例を示す。図6に示すエラー情報の画面の例では、「シアンのトナーがなくなりました。」との警告が強調されて表示されることにより、消耗品であるシアンのトナーの交換が必要なことがわかる。なお図6に示すエラー情報の画面には、301に示すOK、302に示すヘルプ、303に示す購入案内のボタンが用意されている。そこで、上記の場合において、ユーザは、消耗品であるシアンのトナーを新たに購入する必要が有る場合には、303に示す購入案内のボタンを押下する。 【0056】 またユーザは、消耗品であるシアンのトナーを新たに購入する必要がないと判断した場合には、301に示すOKボタンを押下する。またユーザは、必要に応じて、302に示すヘルプボタンを押下する。なお不図示であるが、ヘルプボタンを押下した場合は、その障害内容を示すヘルプファイルが立ち上がるものとする。 【0057】 ステップS1011では、CPU1は購入案内のボタン303が押下されたかどうかを調べ、購入案内のボタン303の押下を検出した場合には、ステップSステップS1013に進み、購入案内のボタン303の押下を検出しない場合には、ステップS1012に進む。 【0058】 ステップS1012では、CPU1はOKのボタン301が押下されたかどうかを調べ、OKのボタン301の押下を検出した場合には、エラー画面を閉じて、ステップS1001に戻り、プリンタ110側から送信される警告又はエラー信号(プリンタステータス)の監視を継続して行い、OKのボタン301の押下を検出しない場合には、ステップS1010に戻り、購入案内のボタン303かOKのボタン301の押下を検出するまで待機する。 【0059】 次にステップS1013において、購入案内ボタン303が押下されると、ユーザPC100上にインストールされているWWWブラウザ(WWWサーバを検索しHTML形式のファイルを表示する、すなわちインターネット上のWWWページを閲覧するソフトウェア)を起動し、予めプリンタドライバ内に登録されている各種の消耗品の購入案内ホームページ(オンラインショップ)URL(Uniform Resource Locators インターネット上の「オブジェクト」の場所)にアクセスする。このURLは個々の消耗品毎に予めプリンタドライバ内に登録されている。 【0060】 なお消耗品の購入案内ホームページ(オンラインショップ)は、サポート用サーバPC120によって提供されるコンテンツである。 【0061】 立ち上がったWWWブラウザは目的のURLにインターネットを介し接続し、そのURLで示されたホームページを表示する。消耗品の購入案内ホームページには購入リストなどのユーザが今必要としている消耗品の品名、金額、使用可能なプリンタ名、スペックなどが記載していて、その消耗品に関連する情報を表示する。」 d.「【0065】 図8は、図7で356の「購入ボタン」が押下された場合に表示される購入方法の案内を示す表示画面であり、この画面でユーザは、購入手続きの入力すなわち購入するトナーカートリッジの種類、数量、購入者名、住所、電話番号、電子メールアドレス、支払先の口座番号など消耗品の購入に必要となる情報を入力することができる。」(下線は、当審による。) (イ)以上の記載事項から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されていると認められる。 各種装置と各種装置に接続されたコンピュータ端末とインターネットを介して接続されるユーザサポート用サーバとから構成される各種装置のユーザサポートシステムを制御する方法であって(【0016】)、ユーザPC100のCPU1は、プリンタ110側から送信される警告又はエラー信号を監視し(【0050】)、レーザープリンタ110のトナーなしなどの消耗品障害が発生すると、プリンタ110からプリンタステータス120としてユーザPC100に通知し、CPU1は検知した内容をディスプレイ10に消耗品エラー・警告画面として表示し(【0054】、ユーザは、消耗品であるシアンのトナーを新たに購入する必要が有る場合には、303に示す購入案内のボタンを押下する(【0055】)。購入案内ボタン303が押下されると、ユーザPC100上にインストールされているWWWブラウザを起動し、各種の消耗品の購入案内ホームページにアクセスし(【0059】)、購入するトナーカートリッジの種類、数量などの購入に必要となる情報を入力する(【0065】)。 (ウ)上記(ア)、(イ)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる 「ユーザPC100は、レーザープリンタ110から送信される警告又はエラー信号を監視し、レーザープリンタ110からトナーなしの障害の通知があると、検知した内容をディスプレイ10に消耗品エラー・警告画面として表示し、トナーを新たに購入する必要が有る場合に、ユーザによって購入案内ボタン303が押下されると、WWWブラウザを起動し、トナーカートリッジ購入のためにユーザが購入に必要となる情報を入力する購入案内ホームページ(オンラインショップ)にアクセスするユーザサポートシステムを制御する方法」 イ.引用文献2 (ア)当審の拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である特開2003-186651号公報(平成15年7月4日出願公開。以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 a.「【0010】本発明では、まず、プログラムまたはドライバプログラムを消耗品の購入情報を提供する手段として利用している。ドライバプログラムは、プリンタにおける消耗品の残量を検出する機能を一般に備えており、その機能を利用することにより消耗品の終了または終了が近いことを事前に検出することができる。さらに、ドライバプログラムはプリンタの種別毎に作成されていたり、少なくともプリンタを制御するために、その種別を認識する機能は備えているので、そのプリンタに適した消耗品を特定し、その購入情報、たとえば、消耗品の種類や量などを出力することができる。したがって、第2の購入ステップにおいては、その購入情報に基づきコンピュータネットワークを介してプリンタの消耗品を購入できる。すなわち、オンラインショッピングを利用して消耗品の購入が可能である。」 b.「【0020】図2に、本発明にかかるプログラムまたはドライバプログラム35をインストールしたハンディータイプの情報処理端末10と、その情報処理端末10に接続されたプリンタ15からなるシステムの概略を示してある。本例の情報処理端末10は、PHSや携帯電話としての通信機能を備えた通信アダプタ32と、キーボードやタッチパネルなどの入力装置33と、出力装置であるディスプレイ34とを有するPDAである。したがって、情報処理端末10では、オペレーティングシステム(OS)21の上で、インターネット6にオープンされたコンテンツをダウンロードしたり、閲覧するブラウザ22と、電子メールを送受信するメーラ23と、画像データを表示するイメージビューワ24などのアプリケーションが動作する。このため、PDA10を携帯した先で、公衆電話網を介してインターネットに接続し、ネットサーフィンを行ったり、電子メールを送受信して手軽に情報を取得することができる。」 c.「【0022】プリンタ15は、たとえば、複数枚の用紙が収納された用紙カートリッジ15aをセットして使用するインクジェットタイプのプリンタであり、消耗品として用紙カートリッジ15aと、インクカートリッジ15bが必要である。他のタイプのプリンタであっても同様の消耗品が必要であり、最も消耗品の少ないサーマル印刷タイプのプリンタであっても感熱紙が必要である。」 d.「【0024】検出機能44は、従来の多くのプリンタドライバが備えているものであり、用紙切れは用紙センサから情報を参照して判明する。また、新規の用紙カートリッジ15aがセットされてから消費された枚数をカウントする方法であれば、用紙切れが近いことを事前に検出できる。インクの残量も同様に検出できる。本例の検出機能44は、さらに、ドライバプログラム35が制御の対象としているプリンタの消耗品の情報φ2を記憶しており、消耗品が終了または終了に近づくと、消耗品を注文するためのデータ(購入情報)φ2をディスプレイ34に出力する。同時に、第1の購入機能41および第2の購入機能42にも、購入情報φ2を出力する。購入情報φ2は、消耗したものが用紙であれば、用紙の種類、たとえば、感熱紙、普通紙、インクジェット用の用紙などであり、さらに使用可能な種類の用紙が複数あるのであれば、その種別や量をリストボックスなどで出力し、ユーザが選択できるようにすることができる。また、消耗したものがインクであれば、プリンタ15にセット可能なカートリッジ種類、メーカなどの情報が出力される。 【0025】第2の購入機能42は、購入情報φ2に基づき、インターネット上にオープンしているオンラインショップの中から、必要となる消耗品を購入できるショップの情報と、そのショップを介して消耗品を購入するための情報などを取得し、ディスプレイ34に出力する。これにより、ユーザは、オンラインショッピングで消耗品が購入可能な状況であれば、購入手続きを行うことにより、消耗品を発注できる。購入手続きはブラウザ22の機能を用いて行うことも可能であるし、メーラ23の機能を用いて電子メールで行うことも可能である。 【0026】一方、緊急に消耗品が必要な状況であったり、出先でオンラインショッピングしたときに届け先を特定できない状況であると、オンラインショッピングを利用できない。また、実際に消耗品と言えども商品を見てから購入したいユーザもオンラインショッピングは利用しないであろう。このため、本例のドライバプログラム35では、第1の購入機能41が用意されており、プリンタ15の所在地あるいはその所在地から所定の範囲にある販売店の情報φ10をインターネットから取得してディスプレイ34に出力するようになっている。このため、第1の購入機能41は、プリンタ15の所在地の情報φ5をサーバ3に送信する機能46と、サーバ3から近郊の販売店の情報φ10を取得する機能47を備えている。」 e.「【0029】図3にドライバプログラム35の処理の概要をフローチャートを用いて示してある。まず、ステップ51において印刷を行っている最中あるいは印刷を行おうとしているときに、検出機能44が、ステップ52で、いずれかの消耗品がエンドまたはニアエンドであることを検出すると、ステップ53で、購入情報φ2をディスプレイ34に表示する。それと共に、第1および第2の購入機能41および42に購入情報φ2を供給する。ステップ54において、第2の購入機能42のオンラインショッピングが選択されれば、ステップ55で発注指示がだされ、消耗品の購入が完了する。」 f.「【0032】このように、本例のドライバプログラム35は用紙やインクなどの消耗品が終了したり、終了が近くなると、自動的に購入情報φ2を表示すると共に、その購入情報φ2に基づき消耗品をインターネットショッピングにより購入することができる。一方、移動先で、消耗品を配送できなかったり、緊急に消耗品が必要な場合は、消耗品を販売している近くの販売店の情報φ10を取得することができる。このため、外出先でも適切な販売店を簡単に見つけて消耗品を購入することが可能となるので、旅行や出張にプリンタを持ち歩くときに、消耗品を必要以上に余分に持参する必要がなくなり、身軽に移動し、移動先においてプリンタ15を最大限に利用できる。」(下線は、当審による。) (イ)以上の記載事項から、引用文献2には、次の事項が記載されていると認められる。 「ドライバプログラム35をインストールしたハンディータイプの情報処理端末10と、その情報処理端末10に接続されたプリンタ15からなるシステムにおいて、インクなどの消耗品が終了したり、終了が近くなると、自動的に購入情報φ2を表示し、インクカートリッジ15bの購入を行うこと。」 (3)引用発明との対比 ア.本件補正発明と引用発明を対比する。 引用発明の「ユーザPC100は、レーザープリンタ110から送信される警告又はエラー信号を監視し、レーザープリンタ110からトナーなしの障害の通知を検知し、ディスプレイ10に消耗品エラー・警告画面として表示し、」「トナーカートリッジ購入のための購入案内ホームページにアクセスする」で、「ユーザPC100」、「レーザープリンタ110」は、それぞれ、本件補正発明の「端末」、「機器」に相当し、引用発明の「レーザープリンタ110から送信される警告又はエラー信号を監視し、レーザープリンタ110からトナーなしの障害の通知を検知し、ディスプレイ10に消耗品エラー・警告画面として表示し、」「トナーカートリッジ購入のための購入案内ホームページにアクセスする」は、ユーザPC100において実行されていることから、本件補正発明の「端末により実行され」るに相当する構成を有している。また、引用発明の「レーザープリンタ110からトナーなしの障害の通知を検知し」で、「トナーなしの障害」は、プリンタの情報であるから、本件補正発明の「機器情報」であって、これを検知していることから、本件補正発明の「機器情報を取得すること」に相当する構成を有している。 引用発明の「トナーを新たに購入する必要が有る場合には、」「WWWブラウザを起動し、トナーカートリッジ購入のためにユーザが購入に必要となる情報を入力する購入案内ホームページ(オンラインショップ)にアクセスする」で、「購入案内ホームページ」は、ユーザに対するオンラインストアのインターフェースとして、「機器情報」である「レーザープリンタ110」からの「トナーなしの障害」に基づいて、トナーカートリッジの購入に関する情報を表示して、必要な情報を入力するものであるから、本件補正発明の「前記機器情報に基づいてオンラインストアインターフェイスを生成すること」に相当する構成を有しており、また、「直接表示」ではないものの、これを表示するものである点で、本件補正発明と共通している。 引用発明の「ユーザサポートシステムを制御する方法」は、消耗品エラーに関する情報の表示の手順を示しているから、請求項1の「情報表示方法」に相当する。 イ.以上のことから、本件補正発明と引用発明の一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「端末により実行され、 機器情報を取得することと、 前記機器情報に基づいてオンラインストアインターフェイスを生成することと、 オンラインストアインターフェイスを生成する場合、オンラインストアインターフェイスを表示することと、 を含むことを特徴とする情報表示方法。」 <相違点1> 本件補正発明が、「機器の制御インターフェイス表示要求を受信すること」を含んでいるのに対して、引用発明には、このような構成はない点。 <相違点2> 本件補正発明では、オンラインストアインターフェイスを生成して表示するにあたって、「機器を新たに出荷した場合又は現在機器の部品の交換が急務である場合」に「直接表示」するのに対し、引用発明では、トナーなしの障害の通知によって表示される消耗品エラー・警告画面における購入案内ボタンをユーザが押下することによってWWWブラウザを起動して購入案内ホームページ(オンラインショップ)にアクセスするものであって、「直接表示」するものではなく、また、生成して表示するのが「機器を新たに出荷した場合又は現在機器の部品の交換が急務である場合」であることが明示されていない点。 (4)判断 以下、相違点について検討する。 ア.相違点1について 引用文献1には、引用発明におけるユーザPC(端末)において、ユーザがユーザPC上で記録の設定に関するウィンドウを開いてプリンタ及びプリンタドライバに対する設定を行う旨が記載されている(段落【0035】)ところ、一般に、プリンタドライバもプリンタに対する設定を受け付け、例えば、当審の拒絶理由で引用した引用文献3(段落【0092】、図7)、引用文献4(【0036】、図3)にあるように、プリンタドライバの起動ないし実行に伴って表示される、プリンタという機器の制御インターフェースといえるウィンドウを表示してユーザにプリンタ及びプリンタに対する設定を行われるものであり、このようなウィンドウの表示にあたっては、その表示要求を受信することになるものである。 この点、本願補正発明の「機器の制御インターフェース表示要求」の「受信」は、端末にインストールされたソフトウェアの起動に伴うものが含まれており、このことは、本願明細書の段落【0023】の記載においても裏付けられている。 これらを踏まえれば、相違点1は、実質的なものでない。 イ.相違点2について 引用発明において、「トナーがなくなりそうな場合」は、このままでは印刷ができなくなる場合であるから、本件補正発明における「急務」を意味している。また、「トナー」は消耗品ではあるが、「トナーカートリッジ」として交換するものであるから、「現在機器の部品の交換が急務である場合」に相当する。 そして、引用発明では、購入案内ボタンを設けているものの、引用文献1と引用文献2とは、いずれも、トナーカートリッジ(インクカートリッジ)の交換が必要である際交換用トナーカートリッジ(インクカートリッジ)の予備がなく購入を要する事態を想定してオンラインでの購入へ導くものであり、引用文献2の記載事項から明らかなように、購入案内ボタンを押下することなく、トナーカートリッジに相当する「インクカートリッジ」の購入情報を自動的に表示するものであるから、引用発明の購入案内ボタン押下に代えて、引用文献2の記載事項を採用し、相違点2の「直接表示する」構成とすることは当業者が容易になし得ることである。 ウ.意見書の主張について 請求人は、平成31年2月5日付意見書において、(A)引用文献1は、購入しようとする商品を表示しようとする場合に、購入ボタンを押下しなければならないのに対し、引用文献2ではその必要がなく、両者は相互に矛盾するから、引用文献1に基づいて引用文献2を検索する動機付けがない、及び(B)引用文献2の技術は、消耗品が終了または終了に近づいた場合、単に消耗品の種類等の「購入情報φ2」を表示するに過ぎず、引用文献2の段落【0029】の記載によれば、オンラインショップの情報等は、ユーザにより、第2の購入機能42が選択されない限り表示されない、と主張している。 しかし、次のとおり、これらはいずれも採用することができない。 (A)について 上述したとおり、引用文献1と引用文献2とは、いずれも、トナーカートリッジ(インクカートリッジ)の交換が必要である際交換用トナーカートリッジ(インクカートリッジ)の予備がなく購入を要する事態を想定してオンラインでの購入へ導くものであり、これらは相互に代替するものであり、その意味で組合せの動機付けは十分である。これらは相互に矛盾するものでないし、引用文献1と引用文献2とは動機付けがないから組合せることができないともいえない。 (B)について 引用文献2の「購入情報φ2」は、「消耗品を注文するためのデータ」であって消耗品の「種別や量をリストボックスなどで出力し、ユーザが選択できるようにすることができる」(段落【0024】)ものであり、これが「ディスプレイ」に表示されるとともに、「第1の購入機能41」と「第2の購入機能42」にも供給されており、「第2の購入機能42」の選択によって「発注指示」がだされて「消耗品の購入が完了」するものである(段落【0029】)。 これらの記載に照らせば、引用文献2の段落0029における「第2の購入機能42」の「選択」は、表示された「購入情報φ2」でユーザが選択した(カートリッジの種類等)とおりの発注を指示するための「選択」である。してみると、上記発注を指示する前段の「購入情報φ2」の表示は、ユーザが購入するために必要な条件(カートリッジの種類等)を入力するためのインターフェイスを表示しているといいうるのであり、「用紙やインクなどの消耗品が終了したり、終了が近くなると、自動的に購入情報φ2を表示する」ことは、本件補正発明の 「前記機器情報に基づいてオンラインストアインターフェースを生成することと、 オンラインストアインターフェースを生成する場合、オンラインストアインターフェースを直接表示することと、」 に相当するということができるから、請求人の主張は、引用文献2を正解しないものである。 エ.そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明が奏する作用効果は、引用発明、引用文献2に記載された技術、周知事項の奏する作用効果から予測される範囲のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 オ.したがって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2に記載された技術、周知事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3.本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の結論のとおり決定する。 第4 本願発明について 1.本願発明 平成31年2月5日付け手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願請求項に係る発明は、平成29年4月17日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~11に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、前記第3の[理由]1(2)に記載したとおりのものである。 2.引用文献 当審の最後の拒絶理由に引用される引用文献1~2及びその記載事項は、前記第3の[理由]2(2)に記載したとおりのものである。 3.対比、判断 本願発明は、前記第3の[理由]2で検討した本件補正発明から、「機器を新たに出荷した場合又は現在機器の部品の交換が急務である場合おいて」とする限定事項を削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、更に他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が前記第3の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明及び引用文献2の記載事項、周知事項に基づいて、、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び引用文献2の記載事項、周知事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-000314

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