特許異議申立
2017-700377
泡状の化粧品組成物
- 審判番号
- 2017-700377
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2011-546975外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年04月18日
- 審決日
- 2017年06月13日
- 公報発行日
- 2017年07月28日
- 結論
- 維持
- 分類
- P1651.121-Y (A61K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6009766号発明「泡状の化粧品組成物」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第6009766号の請求項1ないし15に係る特許を維持する。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
特許第6009766号の請求項1~15に係る特許についての出願は、平成21年1月29日を国際出願日として特許出願され、平成28年9月23日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許に対し、特許異議申立人 松川 毅により特許異議の申立てがされたものである。
第2 本件発明
特許第6009766号の請求項1~15の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載された事項により特定される次のとおりのものである(以下、請求項1~15の特許に係る発明を「本件発明1」~「本件発明15」という。)。
第3 申立理由の概要
特許異議申立人 松川 毅は、甲第1~5号証(以下、「甲1」~「甲5」という。)を提出し、概略、以下のように主張している。
1 特許法第29条第2項(同法第113条第2号)
請求項1~15に係る発明は、甲1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるか、甲1に記載された発明及び公知技術(甲1ないし甲5記載事項)に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである(以下、「取消理由」という。)。
2 証拠方法
甲1:特開2000-247824号公報
甲2:「界面活性剤評価・試験法」、社団法人 日本油化学会、平成14年 9月10日、159-160頁
甲3:特開2007-217479号公報
甲4:特開2006-188435号公報
甲5:特開2005-239588号公報
第4 甲各号証の記載事項及び甲1に記載された発明
1 甲1は、泡状化粧料について、
(1a) 「【請求項1】 (A)着色顔料を0.05~2.4重量%含有し、外観色が、マンセル表色系において、明度3.0~9.0、彩度1.5~10.0の範囲内にある泡状化粧料。
……
【請求項3】 更に、(B)球状粉体を含有する請求項1又は2記載の泡状化粧料。
【請求項4】 更に、(C)屈折率が1.6~1.8であり、粉体濃度20重量%で厚さ25μmの薄膜を形成したときの散乱透過度が70%以上で、かつ全透過度が80%以上である粉体を0.1~20重量%含有する請求項1~3のいずれか1項記載の泡状化粧料。
【請求項5】 更に、(D)発色性粉体を0.1~20重量%含有する請求項1~4のいずれか1項記載の泡状化粧料。」
とするものである。
(1b)甲1における解決すべき課題について、
「【0002】
【従来の技術】従来のファンデーションは、例えば肌のシミ・ソバカス等までカバーすることを目的として、着色顔料を多く配合する傾向があったが、着色顔料の隠蔽力は光の散乱によるものであるため、多量に配合すると、仕上がりにおいて透明感に欠け、素肌っぽい自然な仕上がりは得られない。近年、化粧の仕上がりについて、特に若年女性の間では素肌っぽい仕上がりが好まれており、肌の色相を美しく変化させ、しかも自然で素肌っぽい仕上がりが得られる化粧料が求められている。
【0003】また、従来のファンデーションは、肌にうすくのばして塗布しようとした場合に、のびが悪いなど、使用時の簡便性の点でも問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、のびが良く、簡便に塗布でき、肌の色を自然に補正して、透明感のあるきれいな肌に仕上げることができる化粧料を提供することにある。」
と記載されている。
(1c)そして、(A)~(D)の着色顔料又は粉体について具体的には、
「【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる(A)着色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄、水酸化鉄、黄土、黒酸化鉄、カーボンブラック、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチタン、群青、紺青等の無機着色顔料;……天然色素等が挙げられる。」、
「【0014】本発明の化粧料には、更に(B)球状粉体を配合でき、塗布時のすべりが良く、使用感を向上させることができる。球状粉体としては、例えば球状シリカ、球状酸化アルミニウム等の無機球状粉体;……有機高分子球状粉体などが挙げられる。」、
「【0017】本発明の化粧料には、更に(C)屈折率が1.6~1.8であり、粉体濃度20重量%で厚さ25μmの薄膜を形成したときの散乱透過度が70%以上で、かつ全透過度が80%以上である粉体を配合でき、毛穴や色むらを見えにくくすることができる。……
【0019】このような粉体としては、無機粉体、特に板状構造を有する酸化アルミニウム、硫酸バリウム、窒化ホウ素が好ましく、更に板状構造を呈し、そのアスペクト比が5~100であり、かつその板状面の周囲長の2乗と板状面の正射影面の面積との比が20:1~150:1である板状硫酸バリウムが好ましい。……」、
「【0022】本発明の化粧料には、更に(D)発色性粉体を配合でき、よりくすみがなく明るい肌色にすることができる。成分(D)の発色性粉体は、板状、球状又は不定形の母粉体に被覆処理を施し、内部拡散光、又は干渉光あるいはその両方の機構により発色する粉体であり、粉体そのものが色調を呈する成分(A)の着色顔料とは区別される。そして、その平均粒径は1~100μm、特に2~80μmのものが好ましい。ここで被覆される母粉体としては、板状、球状又は不定形の粉体で、例えば雲母、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化鉄、アルミナ、シリカ、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等が挙げられ、特に雲母が好ましい。これらの母粉体に、例えば金属酸化物粒子、タール色素、天然色素、有機粉体等で被覆することにより内部拡散光又は干渉光を発するものが(D)の発色性粉体として好ましく用いられる。」
と記載されている。
(1d)また、(A)~(D)以外の粉体について、
「【0029】前記以外の粉体としては、例えばタルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、含水珪酸、無水珪酸、酸化マグネシウム、ベントナイト、ゼオライト、セラミクスパウダー、水酸化アルミニウム等の無機粉体;ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、四フッ化エチレンパウダー、微結晶性セルロース、コメデンプン、ラウロイルリジン等の有機粉体;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の界面活性剤金属塩粉体;アルミニウムパウダー、ステンレスパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末等の化粧品に汎用される粉体が挙げられる。これらの粉体は、前記と同様に撥水処理したものであっても良い。」
と記載されている。
(1e)また、【0034】【表1】、【0035】【表2】には、泡状化粧料をファンデーションとして使用したときの仕上がりの評価がその組成と共に記載されている。
「【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
」
(1f)そして、【0038】、【0039】【表4】には、実施例2(泡状日焼け止め化粧料)として、
「下記の組成の泡状日焼け止め化粧料
(組成) (重量%)
(1)マイカ 4.00
(2)タルク 2.00
(3)酸化チタン 1.50
(4)ベンガラ 0.10
(5)黄酸化鉄 0.25
(6)黒酸化鉄 0.02
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.70
(8)ベントナイト 1.00
(9)パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 2.50
(10)95°変性アルコール 10.00
(11)精製水 バランス
(12)香料 微量
(13)噴射剤(LPG/ジメチルエーテル=5/1) 12.00」(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。
(1g)また【0042】には、「実施例2で得られた泡状化粧料は、使用感に優れ、自然な仕上がりで、透明感のあるきれいな肌に仕上げることができた。……これらの泡状化粧料は、顔はもちろん、ボディにも塗布しやすく、簡便性に優れていた。」と記載されている。
2 甲2は、「界面活性剤評価・試験法」に関する書籍であって、「3.泡立ちのメカニズム」の項に「3.1 泡膜が壊れるメカニズム」について記載されている。
3 甲3は、「大麦若葉石鹸」に関するものであって、固形石鹸に含有されるタルクについて、
「【0021】
(B)タルク
本発明の固形石鹸に含有されるタルクは、化粧品添加物として用いられるものであれば良く、主成分は、含水珪酸マグネシウムであることが知られている。
【0022】
タルクは多量のミネラル成分を含み、使用時の洗浄能力を上げ、肌の引き締め、潤い及びしっとり感を与え、泡をきめ細かくクリーミーで弾力性のある泡質にすることができるうえ、泡の保持性を向上させる。
【0023】
本発明の固形石鹸に含有されるタルクの含有量は特に制限はないが、好ましくは固形石鹸中にタルクの乾燥質量で0.01~5.00質量%、より好ましくは0.1~1.00質量%の範囲である。0.01質量%以下ではタルクの効能、即ち優れた洗浄効果及び泡の保持性が現れない。また、5.00質量%以上では泡立ちを悪くするので好ましくない。」
と記載されている。
4 甲4は、皮膚洗浄剤組成物に関するものであって、起泡性および洗浄性を向上させる成分としての粉体として、
「【0021】
(C)粉体は、スクラブ感を付与し、起泡性および洗浄力を向上させる成分である。
粉体としては、スクラブ感を付与するものが好ましい。好適な粉体の具体例としては、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末などの有機粉末、タルク、シリコンパウダー、酸化チタン粉末などの無機粉体が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでは、スクラブとしての使用感を高め、起泡性を向上させる観点から、ポリエチレン粉末およびタルクが好ましい。
……
【0024】
本発明の皮膚洗浄剤組成物における粉体の含有量は、スクラブ感の付与および使用感を高め、皮膚洗浄剤組成物の硬化を抑制する観点から、0.1~20重量%であることが好ましい。なお、粉体の含有量の下限値は、スクラブ感を付与する観点から、0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上であることが望ましく、その上限値は、使用感を高め、皮膚洗浄剤組成物の硬化を抑制する観点から、20重量%以下、好ましくは10重量%以下であることが望ましい。」
と記載されている。
5 甲5は、「泡の維持時間に優れる洗顔料」に関するものであって、クリーム状の洗顔料の泡立ちと泡の維持性を向上させるための粉体について、
「【0005】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、脂肪酸カリウム石鹸を主洗浄剤とするクリーム状の洗顔料の泡立ちと泡の維持性を向上させる手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、脂肪酸カリウム石鹸を主洗浄剤とするクリーム状の洗顔料の泡立ちと泡の維持性を向上させる手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、脂肪酸石鹸、取り分け、脂肪酸カリウム石鹸を洗浄成分とする洗顔料であって、メチルシロキサン網状重合体、ジメチルポリシロキサン樹脂、表面処理されていても良いタルク及び中実でも中空でも良いアクリル酸アルキル系樹脂粉体から選択される1種乃至は2種以上を含有する洗顔料がその様な特性を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。
……
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(1)本発明の洗顔料の必須成分である粉体
本発明の洗顔料は、脂肪酸石鹸を洗浄成分とする洗顔料であって、次に示す粉体から選択される1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする。
(粉体)メチルシロキサン網状重合体、ジメチルポリシロキサン樹脂、表面処理されていても良いタルク、中実でも中空でも良いアクリル酸アルキル系樹脂粉体
……本発明の洗浄料では、この様な粉体を唯一種含有させることも出来るし、二種以上組み合わせて含有させることも出来る。好ましい含有量は、総量で、1~20質量%であり、より好ましくは、2~10質量%である。かかる粉体類は、前記の含有量に於いて、泡立ちを良くさせ、且つ、立った泡が長時間維持する作用を発揮する。前記範囲よりも、少なくてもかかる泡特性向上効果を損なう場合が存するからである。」
と記載されている。
第5 取消理由についての当合議体の判断
1 本件発明1について
(1)本件発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明の、「精製水」、「タルク」、「パラメトキシケイ皮酸2-エチル」、「泡状日焼け止め化粧料」は、それぞれ、本件発明1の「水相」、「タルク」、「桂皮酸誘導体」、「泡状の化粧品組成物」に相当することは明らかである。
ここで、本件明細書【0020】には、「本発明に係る泡状組成物は、1つの製品の形に包装されたベース組成物から得てもよい。この製品は、ベース組成物の他に高圧ガスを含んでいてもよい。」と記載されており、本件発明1は、その使用形態として、本件発明1の組成のベース組成物に、別途、泡状とするための高圧ガスを含ませて製品とする場合(いわゆるエアゾール製品)を包含している。そして、その場合には、本件発明1における成分の配合割合は、高圧ガス成分を除いたものであるベース組成物における配合割合を示していることとなる。
一方、甲1発明では「泡状日焼け止め化粧料」の全体量中に噴射剤12重量%が含まれているので、配合割合の比較においては、この噴射剤を「泡状日焼け止め化粧料」の全体量から除外する必要がある。そこで、噴射剤を除外してタルクの配合割合を換算すると、2.27重量%となる。
そうすると、少なくとも次の点で本件発明1と甲1発明とは相違する。
<相違点1>タルクの配合割合について、本件発明1が組成物の総重量に対して少なくとも3重量%であるのに対して、甲1発明が「泡状日焼け止め化粧料」の全体量から噴射剤を除外したものに対して2.27重量%である点。
(2)<相違点1>についての検討
ア 甲1発明に配合されるタルクの機能について
上記「第4 1(1a)、(1b)」によれば、甲1に記載される技術は、のびが良く、簡便に塗布でき、肌の色を自然に補正して、透明感のあるきれいな肌に仕上げることができる化粧料を提供するとの目的のもとに、(A)着色顔料、(B)球状粉体、(C)特定の屈折率及び散乱透過度の粉体、及び(D)発色性粉体を配合し、その配合割合を特定の範囲に調節することを特徴とするものであるところ、タルクは、(A)~(D)のいずれの成分として挙げられているものでもなく、(A)~(D)以外の化粧品に汎用される粉体として挙げられている成分に過ぎない(上記「第4 1(1c)、(1d)」)。
イ ここで、本件発明1の解決しようとする課題は「少なくとも1つの水相およびタルクを含み、泡状物が満足のいく経時的安定性を示す泡状組成物に対する必要性」(本件明細書【0011】)にあるところ、甲1には、泡状化粧料における泡の経時的安定性の問題についての開示ないし示唆は見当たらない。
ウ そうすると、甲1発明の泡状日焼け止め化粧料は「使用感に優れ、自然な仕上がりで、透明感のあるきれいな肌に仕上げることができ……顔はもちろん、ボディにも塗布しやすく、簡便性に優れていた」(上記「第4 1(1f)」)のであるから、そもそも甲1発明において、わざわざタルクに着目すべき理由も、その配合割合を増加すべき必要性(変更する動機付け)も見いだせない。
エ 仮に甲1発明において、甲1に記載される他の処方(ファンデーション)(上記「第4 1(1e)」)の如く、タルクの配合割合を5.00重量%(噴射剤を除外した場合の換算値5.56重量%)や3.00重量%(同換算値3.33重量%)に変更したとしても、甲1に記載された事項から、特定の有機UVスクリーン剤を共存させることにより、タルクの割合が3重量%以上であっても泡の良好な経時的安定性が得られるという、本件発明1において奏される有利な効果を予測することはできない。
(3)甲2~甲5に記載された事項の参酌
ア 甲2の泡膜が壊れるメカニズムに関する記載は、タルクと特定の有機UVスクリーン剤が共存する泡状化粧料との関連性が薄いものである。
イ また、たとえ甲3~甲5にタルクによる泡の安定化が示唆されているとしても、甲1には泡を経時的に安定化すべき課題の開示がなく、甲1発明に甲3~甲5に記載の技術事項を適用する動機付けがない。
ウ そして、本件発明1はタルクの配合割合の増加により泡の経時的安定性を計るものではなく、むしろ泡の経時的安定化には不利となるタルクの配合割合が3%以上であっても特定の有機UVスクリーン剤が共存させることにより泡の良好な経時的安定性を得るものであって、発明の技術思想が甲3~甲5とは相違する。
(4)小括
したがって、本件発明1は、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも、甲1発明及び甲1ないし甲5に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
2 本件発明10について
本件発明10は、上記<相違点1>に係る発明特定事項と同様の発明特定事項を有するので、上記1で検討したことと同様の理由により、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも、甲1発明及び甲1ないし甲5に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
3 本件発明2~9、11~15について
請求項1又は請求項10を直接又は間接的に引用する本件発明2~9、11~15は、本件発明1又は本件発明10に係る発明特定事項をすべて含み、本件発明1又は本件発明10を更に減縮したものであるから、上記1及び2で検討したのと同様の理由により、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも、甲1発明及び甲1ないし甲5に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
4 取消理由についてのまとめ
したがって、請求項1~15に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるとの取消理由には、理由がない。
第6 むすび
以上のとおり、特許異議申立人が主張する取消理由及び証拠方法によっては、請求項1~15に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1~15に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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