特許訂正審判
2017-390048
半導体装置の製造方法
- 審判番号
- 2017-390048
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2002-030283外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年06月07日
- 審決日
- 2017年09月05日
- 公報発行日
- 2017年11月24日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .851-Y (H01L) / P141 .857-Y (H01L)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項4号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条第3項、特許法第126条第1号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第3885598号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第3885598号の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり,訂正後の請求項[14,15,及び18]について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 請求の要旨
本件審判の請求の要旨は,特許第3885598号発明(平成14年2月7日特許出願,平成18年12月1日設定登録)の特許請求の範囲を,審判請求書に添付された訂正明細書のとおり,すなわち下記1及び2のとおり訂正することを求めるものである。なお,訂正箇所に下線を付した。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項14は,請求項1から13のいずれか1つの記載を引用する記載であるところ,請求項2を引用しないものと改め,請求項14に「前記コレクタ電極の,半導体と接する部分はアルミニウムでできていることを特徴とする請求項1~13のいずれか」とあるのを「前記コレクタ電極の,半導体と接する部分はアルミニウムでできていることを特徴とする請求項1又は3~13のいずれか」に訂正する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項14は,請求項1から13のいずれか1つの記載を引用する記載であるところ,請求項2に従属するものについて独立形式に改め,さらに「前記半導体基板の他方の主面側に不純物イオンを注入する前に当該主面の中心線平均粗さRaが1μm以下となり」という構成を追加し,新たな請求項18として,
「厚さ方向に一様な抵抗を具えたn型半導体基板をベース層とし,前記半導体基板の一方の主面側にp型のチャネル拡散領域,n型のエミッタ拡散領域,エミッタ電極,ゲート絶縁膜およびゲート電極を形成し,かつ前記半導体基板の他方の主面側にp型のコレクタ層およびコレクタ電極を形成してなる半導体装置を製造するにあたって,
前記半導体基板の一方の主面側に前記チャネル拡散領域,前記エミッタ拡散領域,前記エミッタ電極,前記ゲート絶縁膜および前記ゲート電極を形成する工程と,
前記半導体基板の他方の主面側にリンイオンを浅く注入した後,それよりもさらに浅くボロンイオンを注入し,熱処理をおこなうことによって,前記ベース層よりも不純物濃度が高いn型の不純物拡散層を,当該不純物拡散層の不純物濃度が前記ベース層の不純物濃度の2倍となる位置をXfsとし,当該不純物拡散層と前記コレクタ層との接合位置をXjとしたときに,Xfs-Xjが0.5μm以上3μm以下の範囲となるように形成するとともに,前記不純物拡散層よりも浅いp型のコレクタ層を形成する工程と,
前記コレクタ層の表面にコレクタ電極を形成する工程と,
を含み,
前記半導体基板の他方の主面側に不純物イオンを注入する前に当該主面の中心線平均粗さRaが1μm以下となり,当該主面のろ波中心線うねりWcaが10μm以下となるように研磨をおこない,
前記コレクタ電極の,半導体と接する部分はアルミニウムでできていることを特徴とする半導体装置の製造方法。」
と訂正する。
第2 当審の判断
1 一群の請求項について
訂正事項1及び2に係る訂正前の請求項14及び15について,請求項15は請求項14を引用しているものであって,訂正事項1によって記載が訂正される請求項14及び15は連動して訂正されるものである。
また,訂正前の請求項14,15及び18は,引用関係にある訂正前の請求項14及び15に対応するものであり,一群の請求項として特許法126条第3項の規定する関係を有する一群の請求項と認められる。
2 訂正事項1について
(1)訂正の目的
訂正事項1は,訂正前の請求項14において記載されていた請求項2を引用する記載を,請求項2を引用しないものとすることから,特許法第126条第1号但書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものと認められる。
(2)新規事項の有無
訂正事項1は,訂正前の請求項14において記載されていた請求項2を引用する記載から請求項2を引用しないものとしただけであるから,新たに追加された記載は無い。
したがって,訂正事項1は,本件出願の願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面の記載の範囲内でなされたものと認められる。
よって,訂正事項1は,特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張・変更の有無
訂正事項1は,訂正前の請求項14において記載されていた請求項2を引用する記載から,請求項2を引用しないものとしたから,訂正後の請求項14は,訂正前の請求項14の特許請求の範囲から請求項2の記載する範囲の分が減縮したものと認められる。
したがって,訂正事項1は,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。
よって,訂正事項1は,特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件
訂正事項1は,前記(3)で検討したように,請求の範囲を減縮したものであるから,訂正前の請求項14及び15が独立特許要件を満たす以上,訂正後の請求項14及び15に係る発明が,特許出願の際独立して特許を受けることができない理由は発見しない。
よって,訂正事項1は,特許法第126条第7項の規定に適合する。
3 訂正事項2について
(1)訂正の目的
訂正事項2は,訂正前の請求項14が請求項1から13のいずれか1つの記載を引用する記載であるところ,請求項2に従属するものについて独立形式に改め,さらに「前記半導体基板の他方の主面側に不純物イオンを注入する前に当該主面の中心線平均粗さRaが1μm以下となり」という構成を追加し,新たな請求項18としたものである。
したがって,訂正事項2は、前記の独立形式に改める点については,特許法126条第1項但書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正と認められ,「前記半導体基板の他方の主面側に不純物イオンを注入する前に当該主面の中心線平均粗さRaが1μm以下となり」という構成を追加する点は,特許法126条第1項但書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正と認められる。
(2)新規事項の有無
訂正事項2のうち,訂正前の請求項2を引用する請求項14に対して新たに追加した「前記半導体基板の他方の主面側に不純物イオンを注入する前に当該主面の中心線平均粗さRaが1μm以下となり」という記載は、明細書の段落【0027】,【0054】,【0059】等に記載されている事項である。
したがって、訂正事項2は、本件出願の願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面の記載の範囲内でなされたものと認められる。
よって,訂正事項2は,特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張・変更の有無
訂正事項2は,訂正前の請求項14において記載されていた請求項2に従属するものを独立形式に改めたものに,「前記半導体基板の他方の主面側に不純物イオンを注入する前に当該主面の中心線平均粗さRaが1μm以下となり」という構成を付け加えたものであるから,訂正前の請求項2を引用する請求項14の特許請求の範囲を減縮しているものと認められる。
したがって,訂正事項2は,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。
よって,訂正事項2は,特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件
訂正事項2は,前記(3)で検討したように,請求の範囲を減縮したものであるから,訂正前の請求項2に従属する請求項14が独立特許要件を満たす以上,訂正後の請求項18に係る発明が,特許出願の際独立して特許を受けることができない理由は発見しない。
よって,訂正事項2は,特許法第126条第7項の規定に適合する。
第3 むすび
したがって,本件審判の請求に係る訂正は,特許法第126条第1項但書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とし,かつ,同条第3ないし7項の規定に適合する。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2017-390048