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特許拒絶査定不服審判

2017-006886

ソーラー・風力ハイブリッド発電装置

審判番号
2017-006886
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-181801外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年05月12日
審決日
2018年05月08日
公報発行日
2018年08月31日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (F03D) / P18 .561-Z (F03D) / P18 .572-Z (F03D)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第3項、特許法第159条第1項、特許法第17条の2第6項、特許法第126条第7項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第36条第5項、特許法第53条第1項、特許法第36条第6項、特許法第36条第6項第2号、特許法第53条、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-181801「ソーラー・風力ハイブリッド発電装置」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 4月21日出願公開、特開2016- 56705〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 9項目
【理 由】

1.手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成26年9月6日の出願であって、平成28年7月22日付で拒絶の理由が通知され(発送日:平成28年8月16日)、これに対し、平成28年10月17日付で意見書及び手続補正書が提出されたが、平成29年1月30日付で拒絶査定がなされ(発送日:平成29年2月21日)、これに対し、平成29年5月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。

2.平成29年5月12日付の手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

平成29年5月12日付の手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由I]

(1)補正の内容

本件補正前の特許請求の範囲は、以下のとおりである。

「【請求項1】
風力を受けて回転して発電する風力発電装置において、プロペラ(審決注:「前記プロペラ」は誤記)の表面にソーラー素子よりなるソーラーパネルを設け、風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し、電源装置に入力させることを特徴とするソーラー・風力ハイブリッド発電装置。」

本件補正により、特許請求の範囲は、以下のように補正された。

「【請求項1】
風力を受けて発電する風力発電装置において、プロペラの表面にソーラー素子よりなるソーラーパネルを設け、風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し、電源装置に入力させると共に、
該電源装置は入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し得ることを特徴とするソーラー・風力ハイブリッド発電装置。」

(2)新規事項

本件補正後の請求項1には、「該電源装置は入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し得る」と記載されており、当該記載に基づけば、電源装置は、(A)入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出すかの3種類の出力形態を有する、或いは、(B)当該3種類の出力形態のどれか一つの形態をとり得る、との2通りに解釈できる。

そこで、当該補正が、願書に最初に添付した特許請求の範囲、明細書又は図面(以下、「当初明細書等」という。)のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものか否か検討する。

(A)の場合

当初明細書等には、

a「40は前記した各電線16~19からの出力を入力して、各種の電圧制御を行い、電圧として取り出す電源装置である。該電源措置40のメインの制御は内蔵のマイクロコンピュータが行う。該マイクロコンピュータのビット数としては32ビット程度のものが用いられる。32ビット程度のものであれば、十分と言える。

41~44は電源出力端子である。例えば、端子41と42からは交流電圧を取り出し、端子43と44からは直流電圧を取り出す。50はプロペラ10~12の回転により交流電圧を発生させる発電機、55は発電機50の後端部に設けられた尾翼である。この尾翼55はプロペラ10~12の回転軸の回転方向を安定化させる尾翼である。このように構成された発電装置の動作を制御すれば、以下の通りである。」(【0016】)

b「(1)交流電力の取り出し

プロペラ10~12が図の矢印方向に回転すると、発電機50はプロペラ10~12の回転数に応じた周波数の交流発電を行う。この交流発電による交流電圧は、電線16を介して電源装置40に入力される。この場合において、プロペラの回転数が高くなると、発生する交流電圧の周波数は高くなり、逆にプロペラの回転数が低くなると、発生する交流電圧の周波数は低くなる。

電源装置40に入力された交流電圧はAFC制御により一定周波数の交流に変換され、端子41,42から交流電圧として取り出される。ここで、若し周波数を高める必要がある場合は、電源装置40のAC/ACコンバータ機能で所定の周波数の交流に変換される。変換された交流は端子41,42から出力され、必要な電源機器(図示せず)に電力を供給する。」(【0017】-【0018】)

c「ソーラーシステム30~32の各出力は直流電圧であるので、電線17~19でこの直流電圧を電源装置40に入力する。電源装置40は、入力された3つの直流電圧を直流的に加算して端子43,44から出力することができる。この場合、ソーラーシステム30の各出力は、電源装置40に入力されて直流加算するため、電線17~19は互いに電気的に浮いた状態にあることが必要である。

図4は直流電圧の取り出し方の説明図である。図において、V1はソーラーシステム30で得られた直流電圧、V2はソーラーシステム31で得られた直流電圧、V3はソーラーシステム32で得られた直流電圧である。これら直流電圧は、それぞれ電線17~19で電源装置40に送られてくる。電源装置40は、これら電圧を図4に示すように直列接続を行う。直流電圧VO=V1+V2+V3となり、端子43,44から出力される。一方、端子41,42からは発電機50で発電された交流電圧が出力される。」(【0019】-【0020】)

d「なお、上述の説明ではソーラーシステムの出力を加算する場合を例にとったが、本発明はこれに限るものではない。それぞれのソーラーシステムの出力を互いに独立して出力することもできる。この場合には、電源装置40に付属する端子の数を増やす必要がある。」(【0022】)

e「図5は本発明の他の出力形態を示す図である。この実施例は、図4に示す実施例のV1~V3に加えて、第4の出力V4を発生させて、V1~V3に直列加算している。このV4の出力は、風力発電による発生交流を電源装置40で整流して得たものである。電源装置40は電線16から入力されてくる交流電圧を、内部に設けた整流器により直流電圧に変換する。そして、変換された直流電圧V4をV1~V3に直列加算する。その出力VOAは

VOA=V1+V2+V3+V4

で与えられる。なお、上述の説明では、プロペラ10~12から交流電圧を発生させる場合を例にとったが、本発明では風力発電機から直接直流電圧を発生させることができる。この場合には、図5の電圧V4は整流器を通さずに得ることができる。」(【0023】)

と記載されるにすぎず、電源装置が入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すことは記載はあっても、電源装置が入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して交流として取り出すことは記載も示唆も無く、又、(イ)電源装置は、直流出力として入力されたソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出し、交流出力として入力された風力発電装置の出力を交流として取り出し得ること、(ロ)風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し得ること、(ハ)電源装置は入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出し得ることについて、各々記載があるだけであり、電源装置は入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出すかの3種類の出力形態を有することは記載も示唆もない。

(B)の場合

当初明細書には、a~eと記載されるにすぎす、上述のように電源装置が入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して交流として取り出すことは記載も示唆も無いから、電源装置は入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出すかの3種類の出力形態の何れか一形態をとり得ることは記載も示唆も無い。

したがって、本件補正後の請求項1に記載された「該電源装置は入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し得る」は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。

(3)目的要件

本件補正が、特許法第17条の2第5項の各号に掲げる事項を目的とするものに該当するかについて検討する。

特許法第17条の2第5項第2号の「特許請求の範囲の減縮」は、第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限られる。また、補正前の請求項と補正後の請求項との対応関係が明白であって、かつ、補正後の請求項が補正前の請求項を限定した関係になっていることが明確であることが要請され、補正前の請求項と補正後の請求項とは、一対一又はこれに準ずるような対応関係に立つものでなければならない。

本件補正前後で請求項は1項だけなので、本件補正前の請求項1は無線電力送信装置に係る本件補正後の請求項1に対応するものとして検討する。

電源装置に関し、本件補正前の請求項1は、風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力が入力されるだけであったものが、本件補正後の請求項1は、風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力が入力されることに加え、入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し得る出力形態となっている。

そうすると、本件補正前の請求項1の電源装置は出力に関する課題を解決するものではなかったものが、本件補正後の請求項1の電源装置は様々な出力形態を取り得るという課題を解決するものであるから、特許法第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものには該当せず、特許法第17条の2第5項2号の「特許請求の範囲の減縮」に該当しない。

したがって、本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正とは認められない。

また、電源装置に関し、本件補正前の請求項1には、出力形態について何等記載が無かったから、当然に出力形態についての誤記も明りょうでない記載も無いので、本件補正が、誤記の訂正及び明りょうでない記載の釈明を目的としたものでなく、請求項の削除を目的としたものでないことも明らかである。

(4)むすび

したがって、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

[理由II]

上記のとおり、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるが、仮に本件補正が、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとして、本件補正後の請求項に記載されたものが特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

特許法第36条第6項について

本件補正後の請求項1に「入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し得る」と記載されているから、電源装置は、(A)入力された風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力を合成して直流として取り出すか、交流として取り出すか、或いは風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出すかの3種類の出力形態を有する、或いは、(B)当該3種類の出力形態のどれか一つの形態をとり得る、との2通りに解釈できる。したがって、本件補正後の請求項1の記載では本件補正後の請求項1に係る発明を特定することができない。

したがって、請求項1の記載は明確ではなく、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について

本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、「2.[理由I](1)」の本件補正前の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。

(1)引用例

これに対して、原査定の拒絶の理由で引用された、特開2011-106298号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。

イ「本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、風力発電と太陽光発電を迅速に切り替え、もしくは風力発電と太陽光発電を併用して同時に発電を行う事が可能な発電装置を提供することを目的とする。」(【0006】)

ロ「発電装置1は、3枚のブレード10、ロータヘッド20、ナセル30、タワー40を備える発電装置である。ブレード10は主に鉄やアルミの骨格を備え、最大幅約4m、長さ約25mの長尺の翼状部材であり、先端に向かうにつれて細くなる、先細り形状を有する。

ロータヘッド20は、3枚のブレード10をその円周上に等間隔に配置する部材である。ブレード10は翼状となっているため、等間隔に配置された3枚のブレード10が風を受けることにより、ロータヘッド20を中心として回転する。

ナセル30は、内部に図示しない発電機を備える。またナセル30の内部の発電機とロータヘッド20はギヤボックス等を介して回動可能に接続されている。そのため、ロータヘッド20が回転することにより、ナセル30の内部に配置された発電機に回転運動が伝達し、その力で発電を行う。なお、本実施例における発電機は、最大発電量が1MWhである。」(【0017】-【0019】)

ハ「また、タワー40の内部は空洞となっており、発電機にて発電された電力を地上に配置された整流装置(図示省略)に送電する送電線が内蔵される。」(【0020】)

ニ「ブレード10の主面10aの表面には、太陽光発電パネル50が配置されている。太陽光発電パネル50は、多結晶シリコン型太陽光発電素子が用いられ、太陽光を照射されることにより起電力を発生させる。ブレード10の主面10aに配置された複数の太陽光発電パネル50は、隣接する太陽光発電パネル50と電気的に配線され、主面10a全体として電力を供給する構成となっている。なお、図では途中で図示は省略されているが、太陽光発電パネル50は、ブレード10の先端部まで配置されている。各太陽光発電パネル50は、約1m角の薄板形状であり、1枚のパネルでの最大発電量は100Whである。この太陽光発電パネル50が1枚のブレードに80枚配置されており、1枚のブレードでの最大発電量は、8kWhである。

主面10aで発生した電力は、送電線51を介してロータヘッド20に伝送される。ロータヘッド20内では、他の2枚のブレード10で発生した電力も同様に送電線51を介して伝送され、ロータヘッド20の伝達部材22の内部を通って、接点52に供給される。接点52に供給された電力は、ブラシ53によって受電され、最終的にタワー下部の整流回路(図示せず)まで送電される。」(【0030】-【0031】)

ホ「なお、風力発電モードの場合であっても、太陽光発電パネル50に太陽光が照射すると、ブレード10aからは電力が発生する。その電力は、接点52、およびブラシ53を経由して整流回路に送電することが可能となる。」(【0048】)

上記記載及び図面を参照すると、風力を受けて回転して発電する風力発電装置が示されている。

上記記載事項からみて、引用例1には、

「風力を受けて回転して発電する風力発電装置において、ブレードの主面の表面に多結晶シリコン型太陽光発電素子が用いられる太陽光発電パネルが配置され、発電装置のナセルの内部に配置された発電機にて発電された電力を地上に配置された整流装置に送電線で送電し、主面で発生した電力はタワー下部の整流回路まで接点およびブラシを経由して送電され、風力発電と太陽光発電を併用して同時に発電を行う事が可能な発電装置。」

との発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

(2)対比・判断

そこで、本願発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「ブレード」、「多結晶シリコン型太陽光発電素子」、「太陽光発電パネル」、「発電装置のナセルの内部に配置された発電機にて発電された電力」、「主面で発生した電力」は、それぞれ、本願発明の「プロペラ」、「ソーラー素子」、「ソーラーパネル」、「風力発電装置の出力」、「ソーラーパネルの出力」に相当する。

引用発明の「発電装置」は、太陽光発電と風力発電を行っているので、本願発明の「ソーラー・風力ハイブリッド発電装置」に相当する。

引用発明は、整流装置に発電機にて発電された電力が送電され、整流回路に主面で発生した電力が送電されるから、引用発明の「整流装置」と「整流回路」は合わせて、本願発明の「電源装置」に相当する。

引用発明の「ブレードの主面の表面に多結晶シリコン型太陽光発電素子が用いられる太陽光発電パネルが配置され」は、本願発明の「プロペラの表面にソーラー素子よりなるソーラーパネルを設け」に相当する。

引用発明において、発電機の出力は通常交流であって、発電機の出力は通常固定子側から取り出すものであり、発電機の出力は接点・ブラシを経由せずに整流装置に送電されているが、太陽光発電パネルの出力は直流であって、ブレードに配置されているから出力は回転子側から取り出すものであり、太陽光発電パネルの出力は接点・ブラシを経由して整流回路に送電されている。通常発電出力の送電の際に、交流と直流は別々の配線で送電することが一般的である。しかも、引用発明は、風力発電と太陽光発電を併用して同時に発電を行う事が可能である。そうすると、引用発明は、発電機の出力と太陽光発電パネルの出力をそれぞれ独立して取り出しているから、引用発明の「発電装置のナセルの内部に配置された発電機にて発電された電力を地上に配置された整流装置に送電線で送電し、主面で発生した電力はタワー下部の整流回路まで接点およびブラシを経由して送電され、風力発電と太陽光発電を併用して同時に発電を行う事が可能な」は、本願発明の「風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し、電源装置に入力させる」に相当する。

したがって、両者は、

「風力を受けて回転して発電する風力発電装置において、プロペラの表面にソーラー素子よりなるソーラーパネルを設け、風力発電装置の出力とソーラーパネルの出力をそれぞれ独立して取り出し、電源装置に入力させるソーラー・風力ハイブリッド発電装置。」

の点で一致し、両者に差異は認められない。

したがって、本願発明は、引用発明と同一である。

(3)むすび

以上のとおり、本願発明は、引用発明と同一であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができない。

したがって、本願を拒絶すべきであるとした原査定は維持すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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2017-006886

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