審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2017-004384

網膜の変性疾患の処置のための改良されたモーダリティー

審判番号
2017-004384
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-026016外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年03月28日
審決日
2020年08月19日
公報発行日
2021年03月26日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (C12N) / P18 .537-WZ (C12N)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項特許法36条6項1号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015- 26016「網膜の変性疾患の処置のための改良されたモーダリティー」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 5月14日出願公開、特開2015- 91272〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成17年 7月20日(パリ条約による優先権主張 2005年 1月24日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願2007-552111号の一部を平成23年 9月22日に新たな特許出願とした特願2011-208002号の一部を、さらに平成27年 2月13日に新たに特許出願されたものであって、平成28年11月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成29年 3月28日に拒絶査定不服審判請求がなされるとともに手続補正がなされたものである。その後の当審における手続の経緯は、以下のとおりである。 平成31年 1月21日付け 拒絶理由通知書 令和 1年 7月22日付け 意見書、手続補正書 令和 1年10月18日付け 拒絶理由通知書 令和 2年 4月30日付け 意見書、手続補正書 第2 本願発明 本願の請求項1~4に係る発明は、令和 2年 4月30日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~4に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明は、次のとおりのものである(以下、「本願発明」という。)。 「【請求項1】移植療法に適したヒトRPE細胞調製物を作製する方法であって、該方法は: (a)丸石細胞形態および色素沈着を有するヒトRPE細胞を取得する工程であって、該ヒトRPE細胞は、RPE65およびベストロフィンを発現する細胞を含み、多能性幹細胞のイン・ビトロ分化により得られる、工程;および (b)該ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程; を包含する、方法。」 第3 当審で通知した拒絶の理由 令和 1年10月18日付けで当審が通知した拒絶理由のうちの理由1及び3の概要は、次のとおりのものである。 1 理由1(進歩性)の概要 本願の請求項1~6に係る発明は、本願優先日前に頒布された刊行物である引用文献1~6に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 2 理由3(サポート要件)の概要 本願の請求項1~6に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものとは認められないから、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 第4 当審の判断 1 理由1(進歩性)について (1)引用文献の記載事項 当審の拒絶理由で引用文献1として引用した、本願優先日前に頒布された刊行物であるCloning Stem Cells(2004)Vol.6,No.3,p.217-245(以下、「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。下線は合議体による。)。 ア.「ヒト胚性幹(hES)細胞の新しい分化誘導体である網膜色素上皮(RPE)をヒト胎児RPE細胞と比較するために、トランスクリプトミクスを用いた。複数のhES細胞系は、RPE特異的な分子マーカーを発現し、重要なRPE機能であるファゴサイトーシスが可能な推定上のRPE細胞に分化した。単離されたhES細胞由来のRPEは、神経細胞系にトランス分化し、複数の継代(>30集団倍化)を通じて、RPE様細胞に再分化した。遺伝子発現プロファイルは、動物における視覚機能の喪失を弱めることが示されている既存のヒトRPE細胞系D407及びARPE-19よりも初代RPE組織により高い類似性を示した。これは、胚性幹細胞誘導体とそれらのインビボ対照物を評価するためのトランスクリプトミクス-ディファレンショミクス(differentiomics)観の初めての適用と同様に、hES細胞由来の推定上のRPE細胞の単離及び特徴付けの初めての報告である。我々は、動物細胞や因子での共培養を必要とせず、これにより網膜変性疾患の患者への網膜下移植に適した人獣共通感染症がないRPE細胞の製造を可能とする分化システムを初めて述べる。」(要約第3行~第16行) イ.「材料及び方法 hES細胞系 ・・・・・・・・・hES細胞を、マイトマイシンCで処理したマウス胚性繊維芽細胞(MEF)上で増殖培地(500u/mlペニシリン、500μg/mlストレプトマイシン、1%非必須アミノ酸溶液、2mM GlutaMAX-I(Carlsbad,CA)、0.1mMβ-メルカプトエタノール、4ng/ml bFGF(Invitrogen,Carlsbad,CA)、10ng/mlヒトLIF(Chemicon,Temecula,CA)、8%の血清置換物(SR,Invitrogen)および8%プラズマネート(Bayer Research Triangle Park,NC)を補足したノックアウト高グルコースDMEM)中で増殖させた。細胞は、トリプシンを用いて1:3ないし1:6の割合で3ないし5日毎に定期的に継代した(詳細な工程は、Klimanskaya and McMahon,2004参照)。 分化実験は、MEFまたはフィーダーフリーで増殖させた接着性hES細胞で、あるいは胚様体(EB)で行った。接着分化では、hESコロニーがそれらの密な境界を失い、多層になり、その時点で、培養基をEB培地(bFGF、LIF、およびプラズマネートを除いて増殖培地に同じ)で交換するまで(通常継代から8ないし10日後)、hES細胞をMEFで過剰増殖させた。培地を1ないし2日ごとに交換した。EB形成のためhES細胞をトリプシン処理し、EB倍地中のCoster低接着性プレート上で培養した。 免疫染色 細胞を2%パラホルムアルデヒドで固定し、細胞内抗原の局所化のための0.1%NP-40で浸透させ、およびPBS(Invitrogen)中の10%ヤギ血清、10%ラバ血清(Jackson Immunoresearch Laboratories West Grove,PA)で少なくとも1時間ブロックした。初代抗体とのインキュベーションを4℃にて一晩行い、二次抗体(Jackson Immunoresearch Laboratories West Grove,PA)を1時間で加えた。すべてのインキュベーションの間に、検体をPBS中の0.1%Tween-20(Sigma)3ないし5回、各洗浄につき10ないし15分間洗浄した。DAPIを備えたVectashield(Vector Labolatories,Burlingame,CA)を用いて検体を設置し、蛍光顕微鏡(Nikonグローバル本社川崎,神奈川,日本)下で観察した。用いた抗体は、Covance(Berkely,CA)からの抗pax6抗体、抗チューブリンβIII抗体、Novus Biologicals(Littleton,CO)からの抗ベストロフィン抗体であり、抗CRALBP抗体は、Washinton大学(Seattle,WA)のSaari博士からの一般贈与である。 RPE様細胞の単離及び継代 hES細胞の接着性培養は、PBSで2回すすぎ、単層がゆるめられるまで、37℃にて0.25%トリプシン/1mM EDTA(Invitrogen)中でインキュベートした。色素沈着領域からの細胞をガラスキャピラリーで掻き落とし、MEF培地に移し、160×gで遠心し、RPE培地(50u/mlペニシリン、500μg/mlストレプトマイシン、1%非必須アミノ酸溶液、2mM GlutaMAXI、0.1mM β-メルカプトエタノール、7% SR、5%胎児ウシ血清(FBS)で補足したノックアウト高グルコースDMEM)中のゼラチン被覆プレート上に平板培養した。培地を細胞が付着した後に交換し(通常、1ないし2日以内)、その後5ないし7日毎に;細胞を0.05%トリプシン/0.53mM EDTA(Invitrogen)にて2ないし4週間毎に継代した。」(第218頁右欄下から第12行~第219頁右欄第22行) ウ.「結果 hES細胞の分化及び色素沈着した上皮の単離 hES細胞培養物が、過剰増殖し、自然に分化した場合に、初期の分化細胞の大部分が、pax6、抗チューブリンβIIIに対する抗体で免疫染色により、神経様に見えた。コロニーは、典型的な非分化形態を喪失し、三次元の多層構造を形成した。 ・・・・・・・・・・・・ 色素沈着した細胞は、材料及び方法の項で述べたようにハンドピッキングで、あるいは、解離なしで色素沈着したEB細胞をゼラチン上で平板培養して単離された。細胞は、分裂し、初めの付着部位から移動すると、色素沈着及び上皮形態を喪失した(図2A、B)。しかし、一度コンフルエントが確立すると、RPEについて以前述べられている(Grisanti and Guidry,1995;Opas and Dziak,1994;Zhao等,1997)ように、細胞は、上皮形態を回復し、色素を再発現した(図2C、D)。色素沈着上皮細胞は、しばしば少数の細長い色素沈着していない細胞によって囲まれた島として組織化された。これらのRPE様細胞の樹立された単層は、常に2ないし4週間毎に継代し、複数の継代(今までに9回まで)を受けた。 hES細胞由来の推定上のRPEの評価 ・・・・・・・・・・・・ 推定上のRPE細胞で発現しているベストロフィン、RPE65、CRALBP及びPEDFのような特徴的なRPE蛋白質がある。」(第220頁右欄下から第20行~第221頁右欄第3行) 当審の拒絶理由で引用文献2として引用した、本願優先日前に頒布された刊行物であるInt.Rev.Cytol.(1997)Vol.171,p.225-266(以下、「引用文献2」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。)。 エ.「bFGFを含有する培地で培養すると、ラットRPE細胞E12またはE13は、増殖し、偽重層を形成し始めた(図6B)。」(第250頁第22行~第23行) オ.「RPE細胞E12を、bFGFを含有する培地で10~12時間培養した後、bFGFを培地から除いた。RPE細胞は、増殖を停止し、元の分化経路に戻ったように見え、2日以内に色素沈着した」(第252頁第15行~第18行)。 当審の拒絶理由で引用文献3として引用した、本願優先日前に頒布された刊行物であるMol.Vis.(1997)Vol.3,p.10(以下、「引用文献3」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。)。 カ.「bFGFは、その類似物であるaFGFとは対照的に、培養ヒトRPE細胞の細胞増殖を促進する。」(要約第13行)。 当審の拒絶理由で引用文献4として引用した、本願優先日前に頒布された刊行物であるInvest.Ophthalmol.Vis.Sci.(1996)Vol.37,No.2,p.436-443(以下、「引用文献4」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。)。 キ.「塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)と上皮成長因子(EGF)が、イン・ビトロでRPE細胞の増殖を促進することが示されているから、我々は、それら2つの増殖因子を研究するために選択した。」(第436頁右欄第16行~第19行)。 当審の拒絶理由で引用文献5として引用した、本願優先日前に頒布された刊行物である特表2003-530880号公報(以下、「引用文献5」という。)、当審の拒絶理由で引用文献6として引用した、本願優先日前に頒布された刊行物である国際公開第02/098357号(以下、「引用文献6」という。)には、RPE細胞が、丸石細胞形態を有することが記載されている(引用文献5の第61頁第11行~第12行、引用文献6の第1頁第19行~第20行)。 上記記載事項ア.~ウ.から、引用文献1には、ヒト胚性幹(hES)細胞を分化させて、ヒト網膜色素上皮(RPE)細胞を単離し、単離されたヒトRPE細胞を培養することにより、移植療法に適したヒトRPE細胞を製造する方法が記載されているといえ、また、上記記載事項ア.~ウ.から、上記分化がイン・ビトロで行われていることは明らかである。 そして、上記記載事項ウ.から、単離されたhES細胞由来のヒトRPE細胞は、色素沈着した細胞であり、RPE65およびベストロフィンを発現する細胞を含むことは明らかであり、また、引用文献5、6に記載されているように、RPE細胞が、丸石細胞形態を有することは、本願優先日前周知事項である。 よって、上記記載事項ア.~ウ.及び上記周知事項によると、引用文献1には、「移植療法に適したヒトRPE細胞調製物を製造する方法であって、該方法は、丸石細胞形態および色素沈着を有するヒトRPE細胞を単離する工程であって、該ヒトRPE細胞は、RPE65およびベストロフィンを発現する細胞を含み、胚性幹細胞のイン・ビトロ分化により得られる、工程、および、該ヒトRPE細胞を培養する工程、を包含する、方法。」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 (2)対比 本願発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「製造」は、本願発明の「作製」に相当し、引用発明の「単離」は、本願発明の「取得」に相当し、引用発明の「胚性幹細胞」は、本願発明の「多能性幹細胞」に相当する。 そうすると、本願発明と引用発明とは、「移植療法に適したヒトRPE細胞調製物を作製する方法であって、該方法は、丸石細胞形態および色素沈着を有するヒトRPE細胞を取得する工程であって、該ヒトRPE細胞は、RPE65およびベストロフィンを発現する細胞を含み、多能性幹細胞のイン・ビトロ分化により得られる、工程、および、該ヒトRPE細胞を培養する工程、を包含する、方法。」である点で一致し、両者は以下の点で相違する。 相違点:ヒトRPE細胞を培養する工程において、本願発明は、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されないのに対し、引用発明は、そのような特定がされていない点。 (3)判断 以下、上記相違点について検討する。 引用文献3、4には、bFGFが、培養ヒトRPE細胞の増殖を促進することが記載されており(上記記載事項カ.、キ.)、また、引用文献2には、ラットRPE細胞を、bFGFを含有する培地で培養すると、RPE細胞が増殖することが記載されている(上記記載事項エ.)。 また、引用文献2には、ラットRPE細胞を、bFGFを含有する培地で10~12時間培養した後、bFGFを培地から除いた場合に、RPE細胞は、増殖を停止し、元の分化経路に戻ったように見え、2日以内に色素沈着したことが記載されており(上記記載事項オ.)、bFGFを培地から除いた場合に、RPE細胞が、「増殖を停止し、元の分化経路に戻ったように見え、2日以内に色素沈着したこと」は、「分化」に相当すると認められる。 そして、通常、ある因子が、マウス、ラット等の哺乳動物細胞において特定の効果を有する場合に、同じ哺乳動物細胞であるヒトの細胞においても同様の効果が得られることを期待して、当該因子をヒトの細胞に適用することは、本願優先日における技術常識である。 よって、引用文献2~4の記載から、引用発明において、ヒトRPE細胞が増殖している間にbFGFを添加し、ヒトRPE細胞が分化している間にbFGFを添加しないことは、当業者が容易に想到し得ることである。 そして、本願明細書には、「ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程」について実施例等による具体的な記載は何ら示されていないので、「ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程」を採用したことにより、格別顕著な効果を奏するとは認められない。 (4)審判請求人の主張 審判請求人は、令和 2年 4月30日付け意見書において、以下のア.及びイ.の点を主張しているので、以下この点について検討する。 ア.引用文献2には、哺乳動物を含む多くの種のRPEが、bFGFなどの成長因子によってトランス分化を引き起すことができ、そのような要因の影響下でRPEがトリガーされて、幅広い分子の発現を変化させ、それから桿体光受容体を含む分化した網膜細胞型を生成することができることが記載されており、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞がbFGFにどのように応答するかについては記載も示唆もない。 そして、引用文献2は、ニワトリRPE細胞等についての報告から、bFGFを含むFGFに対する天然のRPE細胞の応答が、種間および発生ステージによって異なることを教示しており、また、引用文献2の記載から、RPE細胞に対するbFGFの効果は同種内でも変化するものであり、RPE細胞の発生ステージに明らかに依存するものであることが理解されるから、RPE細胞のbFGFに対する応答は変動的で、予測不可能であり、種や発生の経路が異なれば参考にできないので、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞のbFGFに対する反応性について記載も示唆もない引用文献2からは、本願発明を想到し得ない。 引用文献1においては、様々な起源のRPE細胞の転写関係の分析のためにイン・ビトロ由来のヒトRPE細胞が用いられているが、これを引用文献2に記載されているいずれかの発生ステージにあるラットRPE細胞や、対応する発生ステージにあるヒトRPE細胞と比較することはできないので、引用文献2の記載からでは、引用文献1のイン・ビトロ由来のヒトRPE細胞がbFGF処理によりどのように応答するか予測できない。 イ.引用文献3、4は、培養ヒト成人RPE細胞がbFGFに反応して培養で増殖することを記載しており、引用文献3はさらに、RPE細胞に対するbFGF作用に10%FCSが必須であることを記載しているが、ヒト成人RPE細胞において観察されたbFGFに対する応答性を、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞におけるbFGFに対する応答性について参考にすることはできないから、引用文献3、4の記載からは、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞のbFGFに対する反応性に関する示唆は得られない。 主張ア.について 引用文献2には、ラットRPE細胞を、bFGFを含有する培地で培養すると、RPE細胞が増殖すること(上記記載事項エ.)、ラットRPE細胞を、bFGFを含有する培地で10~12時間培養した後、bFGFを培地から除いた場合に、RPE細胞は、増殖を停止し、元の分化経路に戻ったように見え、2日以内に色素沈着したことが記載されている(上記記載事項オ.)から、ニワトリRPE細胞のようなラット、ヒト等の哺乳動物細胞以外の細胞についての報告があったとしても、引用文献2には、哺乳動物細胞であるヒトRPE細胞が増殖している間にbFGFを添加し、ヒトRPE細胞が分化している間にbFGFを添加しない動機付けとなる記載が示されているといえる。 そして、審判請求人は、令和 2年 4月30日付け意見書において、「RPE細胞の性質については、段落0026に「イン・ビトロにおいて、成長因子および下層の組合せに応じて、RPEは上皮として維持できるか、または迅速に脱分化し、増殖性となることができる(Zhao 1997,Opas and Dziak,1994)。興味深いことには、上皮表現型は長期休止培養において再度樹立させることができる(Griersion et al.,1994)。」と記載され、段落0047に、「もう1つの同様性は、増殖する細胞においてほとんどまたは全く色素が見られないが、密にパッキングされた上皮島に保持され、あるいは細胞が休止状態となった後に新しく樹立された丸石単層で再度発現される場合に、培養中の単離された色素沈着細胞の挙動である。そのような挙動は培養中のRPE細胞について記載されており(Zhao et al.,1997によってレビューされている)」と記載されているように、RPE細胞について知識を有する当業者であれば、RPE細胞の拡大培養の際に、RPE細胞が、脱分化(色素沈着および上皮様形態を喪失)して増殖性となり、細胞がコンフルエントに達した後に、休止状態となって色素沈着および上皮様形態を回復することを当然理解しています。」と述べているが、上記記載中「Zhao 1997」及び「Zhao et al.,1997」と記載されている文献は、引用文献2に該当する文献である。その記載内容は、ラット等のRPE細胞に関するものであり、「ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞」については記載されていないが、審判請求人は、そのラット等のRPE細胞に関する記載事項を根拠に、「ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞」に関する発明が、発明の詳細な説明に記載されていると主張しているから、「ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞のbFGFに対する反応性について記載も示唆もない引用文献2からは、本願発明を想到し得ない」、「引用文献2は、引用文献1のイン・ビトロ由来のヒトRPE細胞がbFGF処理によりどのように応答するかについての予測を提供し」ないという審判請求人の主張は採用できない。 主張イ.について 引用文献3、4には、bFGFが、培養ヒトRPE細胞の増殖を促進することが明確に記載されており(上記記載事項カ.、キ.)、また、引用文献3、4に記載されているヒトRPE細胞と引用文献1に記載されているヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞が、増殖因子に対する反応性が異なることを示す具体的な証拠は提出されていないので、審判請求人の上記主張は採用できない。 また、本願発明は、「10%FCS」を使用しないことは何ら特定されておらず、また、引用文献4の記載から、bFGFを単独で使用しても増殖効果が得られることは予測出来るので、審判請求人の上記主張は採用できない。 (5)小活 したがって、本願発明は、引用文献1~6に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 2 理由3(サポート要件)について (1)本願発明 本願発明は、上記第2のとおり、「移植療法に適したヒトRPE細胞調製物を作製する方法であって、該方法は: (a)丸石細胞形態および色素沈着を有するヒトRPE細胞を取得する工程であって、該ヒトRPE細胞は、RPE65およびベストロフィンを発現する細胞を含み、多能性幹細胞のイン・ビトロ分化により得られる、工程;および (b)該ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程; を包含する、方法。」と記載されたものである。 (2)判断 本願発明の詳細な説明には、「ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程」について実施例等による具体的な記載は何ら示されていない。 そして、本願発明の詳細な説明には、「もう1つの具体例において、本発明は、RPE-様細胞を単離する方法を提供する。そのような方法はa)増殖、およびhES細胞のRPE-様細胞へのトランス分化を支持する培地中でhES細胞を培養し;b)神経系に沿って分化の兆候を呈する工程a)の細胞を選択し;c)コラゲナーゼまたはコラゲナーゼの組合せのような酵素および/または解離緩衝液(これらの非限定的例はトリプシン、コラゲナーゼIV、コラゲナーゼI、ジスパーゼ、EDTA、または他の商業的に入手可能な解離緩衝液)を用いて、工程b)で選択された細胞を、色素沈着上皮島が出現し、または数が増大するまで継代し;次いで、d)高純度のRPE-様培養の樹立のために、工程c)で継代した色素沈着または非-色素沈着細胞を選択することを含むことができる。ある態様において、本発明のhES細胞は、増殖およびトランス分化を支持するいずれかの培地において培養することができる。他の態様において、hES細胞は、血清置換を含有する培地中で培養される。具体的な態様において、本発明のhES細胞は、500u/mlペニシリン、500μg/mlストレプトマイシン、1%非-必須アミノ酸溶液、2mM GlutaMAXI、0.1mMベータ-メルカプトエタノール、4ないし80ng/ml bFGF、および8.4%ないし20%血清置換を補足したノックアウト高グルコールDMEMを含む培地中で培養することができる。所望により、本発明のhES細胞は、さらに10ないし100ng/mlヒトLIFを含む培地中で培養される。所望により、本発明のhES培養基はさらにプラズマネート(Plasmanate)を含む。プラズマネートは約1%ないし約25%(例えば、約1%、4%、6%、8%、12%、16%または20%)の最終濃度まで加えることができる。もう1つの態様において、本発明のhES細胞は反復して継代することができ、2、3、5、7、10回以上を含む。分化する細胞が、神経-系特異的マーカーのそれらの発現により選択することができる。例示的な神経-系特異的マーカーはPax6を含む。好ましい具体例において、bFGFは増殖の間にRPE培養に加え、細胞は分化の間にbFGFなくして培養される。」とただ記載されている(【0030】)。 しかし、上記【0030】は、hES細胞をRPE-様細胞へ分化させることが説明されていることから、「好ましい具体例において、bFGFは増殖の間にRPE培養に加え、細胞は分化の間にbFGFなくして培養される。」という文言が、「RPE細胞」の増殖の間にbFGFを加えることや、「RPE細胞」の分化の間はbFGFを加えないとまで解することはできない。 そして、本願発明の詳細な説明には、「本発明は、bFGFまたはFGFの使用を介する非限定的例として、樹立されたRPE細胞系を別のニューロン系列、角膜細胞、網膜細胞に分化する方法も提供する。」(【0015】)、「ニューロンへのRPEの変化を刺激することができる因子の1つはbFGFであり(Opaz and Dziak,1994)、・・・・・・色素沈着細胞がFGFに応答してニューロン細胞を形成できる(Fisher and Reh,2001)ことが示されている。」(【0027】)と記載されているように、bFGFを、RPE細胞を別のニューロン系列等に分化するのに使用することが記載されており、ここからはRPE細胞を別の細胞に分化させる際にbFGFを加えることが理解できるのみである。 また、本願発明の詳細な説明の実施例11には、「RPE培養」について、「EB培地:bFGF、LIF、およびプラズマネートを除いて増殖培地に同じ;SR濃度は13%であった。RPE培地:50%EB培地および50%MEF培地。」と記載されている(【0074】)ように、「RPE培地」は、bFGFを含まないことが明記されており、また、「RPE培養では、その増殖、トランス分化および分化した表現型の再樹立を支援する異なる培地を用いることができる。その例は、限定されるものではないが、2mM GlutaMAX Iまたはグルタミン、500u/mlペニシリン、500μg/mlストレプトマイシン(抗生物質は任意)(全てInvitrogenから)および16%FCS(8ないし20%の範囲とできる)(HyClone)またはヒト血清を補足した高グルコースDMEM;1.2g/L炭酸水素ナトリウム、2.5mM L-グルタミン、15mM HEPES 0.5mMピルビン酸ナトリウム;胎児ウシ血清、10%を含有するダルベッコの改変イーグル培地およびハムのF12培地の1:1混合物;(ATCCから、ヒトRPE細胞から樹立されたARPE-19細胞系の増殖用に推奨される)。」と記載されている(【0086】)ことから、RPE細胞を培養すると解せる「RPE培養」については、bFGFを含まない培地を用いることが具体的に記載されているのみである。 よって、本願発明の詳細な説明には、bFGFをRPE細胞を培養する際には添加せず、RPE細胞を別の細胞に分化させる際に添加することは記載されているものの、その逆の態様は示されていないから、「RPE細胞を培養する工程であって、bFGFはRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、RPE細胞の分化の間に添加されない、工程」を包含する請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されたものではない。 なお、審判請求人は、令和 2年 4月30日付け意見書において、「RPE細胞のbFGFに対する応答は変動的で、予測不可能であり、種や発生の経路が異なれば参考にできるものではないことは当業者に明らかであるものと思料します。・・・・・・引用文献2は、引用文献1のイン・ビトロ由来のヒトRPE細胞がbFGF処理によりどのように応答するかについての予測を提供しません。」、「ヒト成人RPE細胞において観察されたbFGFに対する応答性を、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞におけるbFGFに対する応答性について参考にすることはできないものと思料します。したがって、引用文献3および4の記載からは、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞のbFGFに対する反応性に関する示唆は、得られないものと思料します。」と述べており、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞がbFGF処理によりどのように応答するかについて予測できないと主張しているところ、この点でも本願発明は、「ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程」について実施例等による具体的な記載がない本願発明の詳細な説明に記載されているとはいえない。 したがって、本願発明は、発明の詳細な説明に記載されたものとはいえない。 (3)審判請求人の主張 審判請求人は、令和 2年 4月30日付け意見書において、以下のア.及びイ.の点を主張しているので、以下この点について検討する。 ア.「好ましい具体例において、bFGFは増殖の間にRPE培養に加え、細胞は分化の間にbFGFなくして培養される。」という記載における「RPE培養」が、hES細胞培養物に対応するものではなく、RPE細胞培養物であることは、当業者に明らかであり、また、「RPE培養」は、本願明細書中で一貫して、RPE細胞培養物を指しているから、当業者は、「RPE培養」が、hES細胞の培養物ではなく、RPE細胞の培養物を指すものであることを当然に理解する。 イ.RPE細胞の性質については、段落【0026】に、「イン・ビトロにおいて、成長因子および下層の組合せに応じて、RPEは上皮として維持できるか、または迅速に脱分化し、増殖性となることができる(Zhao 1997,Opas and Dziak,1994)。興味深いことには、上皮表現型は長期休止培養において再度樹立させることができる(Griersion et al.,1994)。」と記載され、段落【0047】に、「もう1つの同様性は、増殖する細胞においてほとんどまたは全く色素が見られないが、密にパッキングされた上皮島に保持され、あるいは細胞が休止状態となった後に新しく樹立された丸石単層で再度発現される場合に、培養中の単離された色素沈着細胞の挙動である。そのような挙動は培養中のRPE細胞について記載されており(Zhao et al.,1997によってレビューされている)」と記載されているように、RPE細胞について知識を有する当業者であれば、RPE細胞の拡大培養の際に、RPE細胞が、脱分化(色素沈着および上皮様形態を喪失)して増殖性となり、細胞がコンフルエントに達した後に、休止状態となって色素沈着および上皮様形態を回復することを当然理解するから、RPE細胞について知識を有する当業者であれば、「bFGFは増殖の間にRPE培養に加え、細胞は分化の間にbFGFなくして培養される。」という記載から、RPE細胞の培養において、「RPE細胞の増殖の間」は、脱分化(色素沈着および上皮様形態を喪失)して増殖性となっている間を指し、「RPE細胞の分化の間」は、休止状態となって色素沈着および上皮様形態を回復している間のことを指すことは当業者に明らかである。 主張ア.について 審判請求人は、「RPE培養」が、hES細胞の培養物ではなく、RPE細胞培養物であることを主張しているだけで、本願発明が発明の詳細な説明に記載されたものであることを説明しておらず、失当である。 主張イ.について (2)で述べたように、本願発明の詳細な説明には、「ヒトRPE細胞を培養する工程であって、bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され、bFGFは、ヒトRPE細胞の分化の間に添加されない、工程」について実施例等による具体的な記載は何ら示されておらず、また、審判請求人の主張によれば、ヒト多能性幹細胞のイン・ビトロ分化に由来するヒトRPE細胞がbFGF処理によりどのように応答するかについて予測できないから、RPE細胞の性質について、段落【0026】、【0047】に記載されているからといって、本願発明の詳細な説明の記載から、「bFGFはヒトRPE細胞の増殖の間に添加され」た場合に、ヒトRPE細胞がどのような応答をするのか当業者が理解できるとは認められない。 (4)小活 したがって、本願発明は、発明の詳細な説明に記載したものとは認められないから、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 第5 むすび 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、引用文献1~6に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができず、また、本願の請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものとは認められないから、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないので、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2017-004384

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決7件(アステラス インスティテュート フォー リジェネレイティブ メディシン)
  • 2023-021297拒絶査定不服審判 / 2025-10-06 / 原査定取消(特許/登録すべき)間葉系間質細胞及びその関連用途
    同じ当事者: アステラス インスティテュート フォー リジェネレイティブ メディシン
  • 2024-008350拒絶査定不服審判 / 2025-07-23 / 請求不成立網膜の変性疾患の処置のための改良されたモーダリティー
    同じ当事者: アステラス インスティテュート フォー リジェネレイティブ メディシン
  • 2021-015927拒絶査定不服審判 / 2023-07-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)ヒト胚性幹細胞由来血管芽細胞からナチュラルキラー細胞および樹状細胞を生成する方法
    同じ当事者: アステラス インスティテュート フォー リジェネレイティブ メディシン
  • 2020-006885拒絶査定不服審判 / 2023-02-21 / 請求不成立網膜の変性疾患の処置のための改良されたモーダリティー
    同じ当事者: アステラス インスティテュート フォー リジェネレイティブ メディシン
  • 2021-013299拒絶査定不服審判 / 2023-01-31 / 原査定取消(特許/登録すべき)多能性幹細胞から生成された光受容体および光受容体前駆体
    同じ当事者: アステラス インスティテュート フォー リジェネレイティブ メディシン
検索でもっと見る →
同じ根拠条文の審決8,320件(特許法29条2項、特許法36条6項1号)
  • 2018-007850拒絶査定不服審判 / 2020-01-20 / 請求不成立凝乳特性が改善されたキモシン変異体
    共通の条文: 特許法29条2項、特許法36条6項1号
  • 2016-014060拒絶査定不服審判 / 2018-05-14 / 請求不成立ベータ-アミロイドタンパク質のプロトフィブリルの形態に特異的な抗体
    共通の条文: 特許法29条2項、特許法36条6項1号
  • 2015-019489拒絶査定不服審判 / 2016-12-27 / 請求不成立微生物プロテアーゼ変異種を含有する組成物と方法
    共通の条文: 特許法29条2項、特許法36条6項1号
  • 2024-013878拒絶査定不服審判 / 2026-06-15 / 請求不成立果糖と、低分子化したプロテインと、黒胡椒抽出物とを含有する栄養補助食品
    共通の条文: 特許法29条2項、特許法36条6項1号
  • 2025-002345拒絶査定不服審判 / 2026-03-19 / 請求不成立グラフトコポリマー及び有益剤を含有する洗濯洗剤組成物
    共通の条文: 特許法29条2項、特許法36条6項1号
同じ論点・分野の審決(審決分類)1,839件(121・C12N、537・C12N)
  • 2024-010419拒絶査定不服審判 / 2026-09-02 / 原査定取消(特許/登録すべき)ルシフェリン生合成の酵素及びその使用
    共通の審決分類: 121・C12N、537・C12N
  • 2024-011824拒絶査定不服審判 / 2026-08-27 / 原査定取消(特許/登録すべき)細胞ミクロコンパートメントおよびその調製方法
    共通の審決分類: 121・C12N、537・C12N
  • 2023-014751拒絶査定不服審判 / 2026-08-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)改良された相同組換えおよびその組成物のための方法
    共通の審決分類: 121・C12N、537・C12N
  • 2023-020843拒絶査定不服審判 / 2026-08-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)EGFR、HER2及びHER3に結合する結合部分の組み合わせ
    共通の審決分類: 121・C12N、537・C12N
  • 2024-011039拒絶査定不服審判 / 2026-08-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)心臓オルガノイド培養及び移植のための脱細胞心臓組織由来支持体及びその製造方法
    共通の審決分類: 121・C12N、537・C12N

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存