特許訂正審判
2016-390148
両軸受リールのスプール
- 審判番号
- 2016-390148
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2016-101923
- 登録番号
- 特許第5985779号(P5985779)
- 請求日
- 2016年11月11日
- 審決日
- 2017年01月10日
- 公報発行日
- 2017年04月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 シマノ
- 【請求人代理人】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
- 審判長/審判官
- 審判長 小野 忠悦
- 審判官 藤田 都志行
- 審判官 赤木 啓二
- 分類
- P141 .841-Y (A01K) / P141 .851-Y (A01K) / P141 .853-Y (A01K) / P141 .857-Y (A01K) / P141 .854-Y (A01K) / P141 .855-Y (A01K) / P141 .856-Y (A01K)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条1項4号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5985779号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5985779号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5985779号は、平成28年5月20日(原出願の出願日:平成27年12月18日)に出願されたものであって、その請求項1ないし3に係る発明は平成28年8月12日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成28年11月11日に請求項1ないし3に係る発明について本件訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5985779号の明細書(以下「本件特許明細書」という。)及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲における請求項1に「両軸受リールのスプールであって、」とあるのを、「磁力を作用させることによって回転が制動される両軸受リールのスプールであって、」と訂正する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲における請求項1に「1対の前記フランジ部の他方側に設けられた非有孔筒部とを、」とあるのを、「1対の前記フランジ部の他方側に設けられ回転制動用の前記磁力が作用する円筒形の非有孔筒部とを、」と訂正する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲における請求項2を削除する。
(4)訂正事項4
特許請求の範囲における請求項3に「請求項1又は2に記載の両軸受リールのスプール。」とあるのを、「請求項1に記載の両軸受リールのスプール。」と訂正する。
(5)訂正事項5
明細書の段落【0007】に「本発明の一側面に係る両軸受リールのスプールは、」とあるのを、「本発明の一側面に係る両軸受リールのスプールは、磁力を作用させることによって回転が制動される両軸受リールのスプールである。この両軸受リールのスプールは、」と訂正する。
(6)訂正事項6
明細書の段落【0008】に「糸巻胴部は、有孔筒部と、非有孔筒部とを、有する。」とあるのを、「糸巻胴部は、有孔筒部と、円筒形の非有孔筒部とを、有する。」と訂正する。
(7)訂正事項7
明細書の段落【0008】に「非有孔筒部は、1対のフランジ部の他方側に設けられる。」とあるのを、「非有孔筒部は、1対のフランジ部の他方側に設けられ回転制動用の磁力が作用する。」と訂正する。
(8)訂正事項8
明細書の段落【0009】を削除する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に記載された「スプール」について「磁力を作用させることによって回転が制動される」ものに限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記(1)で述べたように、訂正事項1は、「スプール」について「磁力を作用させることによって回転が制動される」ものに限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものとはいえない。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
本件特許明細書には、「磁性体71は、スプール5に磁力を作用させることにより、スプール5の回転を制動する。」(段落【0062】)と記載されているように(下線は当審で付した。以下同様。)、「スプール」について「磁力を作用させることによって回転が制動される」ことが記載されているから、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項2は、本件訂正前の請求項1に記載された「非有孔筒部」について、形状を円筒形に限定するとともに、「回転制動用の前記磁力が作用する」ものに限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記(1)で述べたように、訂正事項2は、「非有孔筒部」について、形状を円筒形に限定するとともに、「回転制動用の前記磁力が作用する」ものに限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものとはいえない。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
「非有孔筒部」について、訂正前の請求項2には、「前記非有孔筒部は、円筒形に形成される」と記載され、本件特許明細書には、「非有孔筒部53は、スプール制動機構7の磁力によって制動される部分である。」(段落【0047】)、及び 「磁性体71は、スプール5に磁力を作用させることにより、スプール5の回転を制動する。」(段落【0062】)と記載されているから、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
3 訂正事項3について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項3は、特許請求の範囲における請求項2を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記(1)で述べたように、訂正事項3は、特許請求の範囲における請求項2を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものとはいえない。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
上記(1)で述べたように、訂正事項3は、特許請求の範囲における請求項2を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
4 訂正事項4について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項3に係る発明では、「請求項1又は2に記載の両軸受リールのスプール。」としていたが、請求項2を削除したために、訂正後の請求項3に係る発明では、請求項2を引用しないように「請求項1に記載の両軸受リールのスプール。」としたものであるから、訂正事項4は、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものをすること」を目的とするものである。
(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記(1)の理由から明らかなように、訂正事項4は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものとはいえない。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
上記(1)の理由から明らかなように、訂正事項4は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
5 訂正事項5について
訂正事項5は、請求項1に係る発明の訂正(訂正事項1)に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、明細書の段落【0007】に記載された対応する記載を訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
6 訂正事項6ないし7について
訂正事項6ないし7は、請求項1に係る発明の訂正(訂正事項2)に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、明細書の段落【0008】に記載された対応する記載を訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
7 訂正事項8について
訂正事項8は、請求項2を削除する訂正(訂正事項3)に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、明細書の段落【0009】に記載された対応する記載を削除するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
8 独立特許要件について
訂正後の請求項1及び3に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第3号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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