特許異議申立
2025-700670
運転計画作成装置及び方法
- 審判番号
- 2025-700670
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2024-006070
- 登録番号
- 7619491
- 請求日
- 2025年06月26日
- 審決日
- 2025年10月10日
- 公報発行日
- 2025年11月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】いすゞ自動車株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人鷲田国際特許事務所
- 【異議申立人】清水 俊輔
- 審判長/審判官
- 審判長 松田 直也
- 審判官 藤原 拓也
- 審判官 佐藤 智康
- 分類
- P1651.113-Y (G08G) / P1651.121-Y (G08G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条第1項、特許法第29条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7619491号発明「運転計画作成装置及び方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7619491号の請求項1~7に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7619491号(以下、「本件特許」という。)の請求項1~7に係る特許についての出願は、令和6年1月18日に出願され(遡及日 平成31年3月29日)、令和7年1月14日にその特許権の設定登録がされ、同年1月22日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、令和7年6月26日に特許異議申立人 清水 俊輔(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされた。
なお、令和7年7月31日及び令和7年8月14日に、それぞれ申立人から手続補正書(方式)が提出されている。
第2 本件発明
本件特許の請求項1~7に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」~「本件発明7」という。また、これらの発明をまとめて「本件発明」という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
第1出発地点から乗換地点を経由して到着地点まで走行する第1車両と、前記第1出発地点とは異なる第2出発地点から前記乗換地点を経由して前記第1出発地点まで走行する第2車両を運転する運転者の運転計画を作成する運転計画作成装置であって、
前記第1車両の走行計画である第1走行計画を取得する第1走行計画取得手段と、
前記第2車両の走行計画である第2走行計画を取得する第2走行計画取得手段と、
前記第1走行計画及び前記第2走行計画に基づいて、前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者を指定する指定手段と、
を有し、
前記第1走行計画は前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻を含み、
前記第2走行計画は前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻を含み、
前記指定手段は、前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて前記指定を行う、
運転計画作成装置。
【請求項2】
前記指定手段は、前記第1到着予定時刻と前記第2到着予定時刻の差が所定時間内である場合に、前記指定を行う、
請求項1に記載の運転計画作成装置。
【請求項3】
前記運転計画作成装置は運転者端末と通信可能であり、
前記運転計画作成装置は、前記指定された運転者を前記運転者端末に送信する送信手段を有する、
請求項1又は2に記載の運転計画作成装置。
【請求項4】
前記乗換地点における前記第1車両及び前記第2車両それぞれの駐車位置情報及び前記第1車両及び前記第2車両それぞれの到着予定時刻を記憶する記憶部を有し、
前記送信手段は、前記駐車位置情報及び前記到着予定時刻を前記運転者端末に送信する、
請求項3に記載の運転計画作成装置。
【請求項5】
前記乗換地点における前記第1車両及び前記第2車両それぞれの駐車位置情報及び駐車時の前記第1車両及び前記第2車両それぞれの施錠解錠に関する情報を記憶する記憶部を有し、
前記送信手段は、前記駐車位置情報及び前記施錠解錠に関する情報を前記運転者端末に送信する、
請求項3に記載の運転計画作成装置。
【請求項6】
前記第1走行計画又は前記第2走行計画の変更に関する情報である変更情報を取得する変更情報取得手段を有し、
前記指定手段は前記変更情報に基づいて運転者を指定し直し、
前記送信手段は前記指定し直した運転者を前記運転者端末に送信する、
請求項3に記載の運転計画作成装置。
【請求項7】
第1出発地点から乗換地点を経由して到着地点まで走行する第1車両と、前記第1出発地点とは異なる第2出発地点から前記乗換地点を経由して前記第1出発地点まで走行する第2車両を運転する運転者の運転計画を作成する運転計画作成方法であって、
コンピュータが、
前記第1車両の走行計画である第1走行計画を取得するステップと、
前記第2車両の走行計画である第2走行計画を取得するステップと、
前記第1走行計画及び前記第2走行計画に基づいて、前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者を指定するステップと、
を実行し、
前記第1走行計画は前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻を含み、
前記第2走行計画は前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻を含み、
前記指定するステップでは、前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて前記指定を行う、
運転計画作成方法。」
第3 申立理由の概要
申立人は、甲第1号証~甲第10号証(以下、それぞれ「甲1」~「甲10」という。)を証拠として提出し、次のように主張する。
本件発明1~7は、甲1記載の発明であって、特許法第29条第1項3号に該当するから、本件発明1~7についての特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものである旨(以下、「理由1」という。)。
仮に、本件発明2と甲1記載の発明との間に相違点が認められる場合であっても、本件発明2は、甲1記載の発明に甲2記載の技術事項を適用することで、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明2についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである旨、及び、仮に、本件発明5と甲1記載の発明との間に相違点が認められる場合であっても、本件発明5は、甲1記載の発明に甲3記載の技術事項を適用することで、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明5についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである旨(以下、「理由2」という。)。
甲第1号証:米国特許出願公開第2019/0026695号明細書及び翻訳文
甲第2号証:西田雅ほか、“高速幹線物流システムの提案”、運輸政策研究、1998年、第1巻、第2号、p.2~11
甲第3号証:米国特許出願公開第2018/0056939号明細書及び翻訳文
甲第4号証:新村出編、「広辞苑 第七版」、株式会社岩波書店、2018年1月12日、第7版、p.1475、1段、「しょ-てい【所定】」の項
甲第5号証:菅野和夫ほか、「労働法〔第13版〕」、株式会社弘文堂、2024年4月15日、第13版、p.420
甲第6号証:「運輸政策研究」、[2025年5月13日 閲覧]
インターネット<https://www.jstage.jst.go.jp/browse/tpsr/1/2/_contents/-char/ja>
甲第7号証:「帰り荷|物流コンサルの船井総研ロジ」、[2025年5月15日 閲覧]
インターネット<https://logiiiii.f-logi.com/terms/kaerini/>
甲第8号証:「T-Connect サービスガイド」、トヨタコネクティッド株式会社、2018年8月、改訂第2版、p.12,19,62
甲第9号証:「CLARITY PHEV」、本田技研工業株式会社、2018年7月19日、p.26
甲第10号証:「NissanConnect マイカーアプリ ご利用にあたって」、2018年9月、p.7
第4 甲号証について
1 甲1に記載されている事項、甲1発明について
(1)甲1に記載されている事項
本件特許の遡及日前である2019年(平成31年)1月24日に公開された甲1には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は当審において加筆した。以下同じ。)。
「[0002] The present invention relates generally to transportation logistics, and more particularly to a system and method for making transport more efficient by sharing resources.」
(訳
「[0002] 本発明は、輸送物流一般に関するものであり、特に、リソースの共有により輸送の効率化を実現するシステムおよび方法に関する。」)
「[0004] Presently, long haul truck drivers in many countries are prohibited from driving more than a prescribed number of hours in a day. In Canada, for example, this prescribed number is 13 hours per day. Consequently, a truck to which a driver is assigned so as to drive it to an end destination more than 13 hours away from its original location, sits idle for 11 hours per day before the driver is permitted to resume driving the truck towards its final destination. This equates to 45% of downtime per day, that is the time during which the truck is not in use. This results in poor efficiency of the truck carrying the cargo to get to its destination in the least possible time. Therefore, it may be desirable to find a solution which meets regulations applied to drivers that limit daily operating/driving hours while allowing the transport vehicle to continue in transit moving towards its final destination so as to not unnecessarily delay the shipment of cargo.」
(訳
「[0004] 多くの国では、長距離トラックドライバーは1日あたり定められた時間を超えて運転することが禁止されている。例えばカナダでは、この定められた時間は1日13時間である。その結果、ドライバーが13時間以上離れた最終目的地まで運転するように割り当てられたトラックは、ドライバーが運転を再開するまで1日あたり11時間稼働しない状態になる。これは1日あたりのダウンタイムの45%に相当し、トラックが使用されていない時間である。これにより、貨物を最短時間で目的地まで運ぶトラックの効率が低下する。したがって、運転手に適用される日間の運転時間制限を遵守しつつ、輸送車両が最終目的地へ向かって移動を継続し、貨物の輸送を不必要に遅らせないような解決策を見つけることが望ましい。」)
「[0023] determining, using the control server, switch-points for the compatible transports at which operators are to change based on the profiles of the operators and the information on each transport, wherein selected ones of the operators are assigned to the transports;
[0024] and dispatching to the assigned operators using the control server an itinerary including an outbound trip and return trip for each assigned operator comprising for each of the outbound and return trips: the respective one of the vehicles to be operated, departure information therefor, and arrival information therefor, such that each assigned operator returns to the operator home location.」
(訳
「[0023] 制御サーバーを使用して、運転者の属性(profile)と各輸送に関する情報に基づいて、互換性のある輸送における運転者が交代するスイッチポイントを特定し、選択された運転者を輸送に割り当てる;
[0024] 制御サーバーを使用して、各割り当てられた運転者に対して、各運転者の往復運行を含む行程を送信する。各往復運行には、以下の情報が含まれる:該当する車両、出発情報、および到着情報。これにより、各割り当てられた運転者は運転者拠点に戻ることとなる。」)
「[0026] According to a further aspect of the invention there is provided a system and method for assigning vehicles to available operators who are located at a current or a predicted future location of a respective one of the vehicles. The system is able to automatically determine the geographical points where a vehicle switches operators based on factors including maximum operating time permitted by legal regulations, such that an operator that can no longer continue to drive the truck as the regulation driving time has been met, and as such the system is able to assign a new operator so that the vehicle substantially remains in transit towards its destination without having to sit or rest idle for a unduly prolonged time due to the lack of a suitably available operator to operate the vehicle.」
(訳
「[0026] 本発明のさらに別の側面において、車両の現在の位置または予測された将来の位置にある利用可能な運転者に車両を割り当てるシステムおよび方法が提供される。当該システムは、法規制で定められた最大運転時間を含む要因に基づき、車両が運転者を切り替える地理的ポイントを自動的に決定する。これにより、運転者が法規制の運転時間制限に達したためトラックの運転を継続できなくなった場合であっても、当該システムは、新たな運転者を割り当てて、車両が、目的地への移動を実質的に継続できるよう、適切に利用可能な運転者がいないため不必要に長時間待機または休止するといった状況を回避する。」)
「[0043] Preferably, the profiles of the multiple operators additionally include: [0044] a prescribed number of hours of operating a vehicle within a predetermined time period;
[0045] a prescribed distance of travel from the operator home location;
[0046] operator history; and
[0047] qualifications for loads which can be transported.」
(訳
「[0043] 複数の運転者の属性(profile)には、さらに以下の情報が含まれることが好ましい:
[0044] 所定の期間内に車両を運転する所定の時間数;
[0045] 運転者の自宅位置からの所定の移動距離;
[0046] 運転者の履歴;および
[0047] 輸送可能な荷物の資格要件。」)
「[0063] There is illustrated in the figures a system 10 for arranging a transport, typically of goods, via a vehicle 1, 2 such as a semi-tractor with an attached trailer from an origin location to a destination location using multiple human operators such as those indicated at O1 through O3 in FIG. 1, which may alternatively be referred to as drivers since the example used herein is that of land transportation. That is, each of the multiple operators O1-O3 operates the vehicle 1 for a portion of a trip between the origin and destination locations for the transport, that is a route taken between the starting and end locations for the transport. As such, in the system described herein, the same vehicle 1, 2 makes the entire trip from the origin to the destination of the transport, but it is operated by multiple different individuals O1-O3 who do not travel with the transport for the entirety of the trip. That is, each operator travels only a portion of the overall distance of the trip from one point along a trip route to another point at which the current operator physically removes himself from the vehicle and a different operator takes over control and operation of the vehicle for a further portion of the trip. Typically, any one operator assigned to a transport travelling from origin to destination does not travel another portion of the trip.
[0064] A transport arranged or managed in the forgoing manner utilizes a computerized system 10 with a number of interacting components which are illustrated in more detail in FIGS. 2-4. To make such transports even more efficient, the system 10 is able to handle a plurality of transports which are to be arranged via a plurality of different vehicles such as those indicated 1 and 2 in FIG. 1, each travelling from a different origin to a different destination, where at least some of the operators assigned to one transport are reused for another transport such that the operator is enabled to travel back towards, and preferably return to, their departure location which is typically a home location.
[0065] FIG. 1 illustrates an example of two transports arranged by the system 10, in which vehicle 1 forming a first transport departs from starting location A on a trip to end location B. Conversely, vehicle 2 forming a second transport departs from starting location B on a trip to end location A. In this example, the system assigns three operators O1 through O3 to take each of the first and second transports along their full trip. Operator O1's home location is location A, operator O2's home location is switch-point Y, and operator O3's home location is location B.
[0066] Still referring to FIG. 1, in the case of vehicle 2, operator O3 operates the vehicle 2 for a first portion or leg of its respective trip from starting location B to a first switch-point Y, at which operator O3 changes with operator O2, who is located at switch-point Y, so that operator O2 operates the vehicle 2 for a second portion or leg of its respective trip from switch-point Y to switch-point X. In the meantime, operator O1 is operating vehicle 1 to take it along a first portion of its respective trip from starting location A to switch-point X. When both vehicles 1 and 2 have arrived at switch-point X, with respect to vehicle 2 operator O2 changes with operator O1 so that the latter operates vehicle 2 for the third and, in this example, final leg of its trip from switch-point Y to end location A. Furthermore, with respect to vehicle 1 located at switch-point X, operator O1 changes with operator O2 so that the latter operates vehicle 1 for a second portion of its trip from switch-point X to switch-point Y. At switch-point Y, operator O2 changes with operator O3, who is located thereat after vacating vehicle 2 subsequent to completion of the first leg of vehicle 2's trip and who operates vehicle 1 for the third and final leg of its trip from switch-point Y to end location B. In this manner, each of vehicles 1 and 2 has completed its full trip, each having been operated by more than one operator and during each leg by a different operator, and each operator has returned to his/her respective home location.
[0067] The system 10, which is configured to arrange the transports as described by the forgoing example, comprises:
[0068] 1) a central control server 12, which may be referred to herein and in the accompanying figures as “DaaS Platform” for convenient reference;
[0069] 2) an intermediary portable electronic communications device 14, which is configured for wireless communication with the control server 12 over a wireless communication network 15 (shown schematically) and which may be referred to herein and in the accompanying figures as “Daas InCabin Aggregator” for convenient reference; and
[0070] 3) a plurality of sensors 16 configured for wireless communication with the intermediary device 14 and the control server 12, which may be referred to herein and in the accompanying figures as “Daas Connected Devices” for convenient reference.
[0071] The central control server 12 serves as the main “brain” of the system 10 and performs the bulk of the processing of the system 10 in order to arrange the transports as described above. Referring to FIG. 2, the control server 12 maintains a database 17 of information including operator profiles 19 and profiles of companies 20 who are commissioning the transports and own the vehicles such as those indicated 1 and 2 which are used for the transports. This information is used in the processing of the system 10 to assign or select operators, like those indicated O1 through O3, for each transport and to determine transports which can have overlapping routes so that each assigned operator can return via a different transport to his/her initial departure location.
[0072] Each operator who wishes to offer his/her services in operating a transport vehicle for the purposes of the system 10, such as O1-O3, registers with the system and creates a profile 19 by inputting information such as:
[0073] a) operator preferences including:
[0074] a prescribed number of hours of operating a vehicle within a predetermined time period;
[0075] a prescribed distance of travel from the operator home location;
[0076] schedule or availability of the operator;
[0077] operator home location;
[0078] a particular route with which the operator is familiar;
[0079] a particular type of goods for transport that the operator is familiar with;
[0080] and desired (financial) compensation;
[0081] b) operator eligibility including qualifications for loads which can be transported, such as in the form of official certifications issued by designated authorities which can be for example with respect to handling of dangerous goods or livestock, and details of visa;
[0082] c) operator history, for example duration of work experience, collision or accident history, and background check; and
[0083] d) operator contact information such as phone number, e-mail address, and mailing address.」
(訳
「[0063] 図面に示されるシステム10は、図1に示されるO1からO3までの複数の運転者(例:ドライバー)により、貨物などの輸送を、セミトレーラーを牽引する車両1、2から出発地点から目的地まで行うシステムである。すなわち、複数の運転者O1~O3は、輸送の出発地点と目的地地点の間で車両1を運転し、輸送の経路(出発地点と終点地点の間で車両が移動するルート)の一部をそれぞれ担当する。したがって、本システムでは、同じ車両1、2が輸送の出発地点から目的地までの全行程を走行するが、その運転は複数の異なる個人O1~O3によって行われ、これらの個人は輸送の全行程に同行しない。すなわち、各運転者は、輸送の全体的な距離の一部を、輸送経路上の1つの地点から別の地点まで運転し、現在の運転者が車両から物理的に離脱し、別の運転者が車両の制御と運転を引き継ぐ地点まで運転する。通常、出発地から目的地まで輸送する輸送に割り当てられた運転者は、輸送の他の区間を運転しない。
[0064] 上記の方法で手配または管理される輸送は、図2~4に詳細に示される、複数の相互作用する要素(components)を備えたコンピュータ化システム10を利用する。このような輸送の効率をさらに向上させるため、システム10は、図1に示される1および2のような、複数の異なる車両を介して手配される複数の輸送を処理する能力を有している。各輸送は、異なる出発地から異なる目的地へ移動し、少なくとも、ある輸送に割り当てられた運転者の一部は、当該別の輸送に再利用され、運転者が出発地(通常は自宅)に向かって、好ましくは帰還できるようになっている。
[0065] 図1は、システム10によって配置された2つの輸送の例を示している。車両1は、最初の輸送を形成し、出発地点Aから終点Bへの運行を開始する。一方、車両2は、2番目の輸送を形成し、出発地点Bから終点Aへの運行を開始する。この例では、システムは3人の運転者O1からO3を、最初の輸送と2番目の輸送の全運行にそれぞれ割り当てる。運転者O1の拠点は地点A、運転者O2の拠点はスイッチポイントY、運転者O3の拠点は地点Bである。
[0066] 図1を参照し続ける。1を参照すると、車両2の場合、運転者O3は車両2を、出発地点Bから最初のスイッチポイントYまでの最初の区間またはレグ(leg)を運転する。スイッチポイントYに到着すると、運転者O3はスイッチポイントYにいる運転者O2と交代し、運転者O2が車両2をスイッチポイントYからスイッチポイントXまでの2番目の区間またはレグ(leg)を運転する。その間、運転者O1は車両1を、出発地点AからスイッチポイントXまでの第1区間を走行させる。車両1と2がスイッチポイントXに到着すると、車両2について、運転者O2は運転者O1と交代し、後者(運転者O1)が車両2をスイッチポイントXから終点Aまでの第3区間(この例では最終区間)を走行させる。さらに、スイッチポイントXにある車両1について、運転者O1は運転者O2と交代し、後者(運転者O2)が車両1をスイッチポイントXからスイッチポイントYまでの2番目の区間を運転する。スイッチポイントYにおいて、運転者O2は運転者O3と交代し、運転者O3は車両2の最初の区間が完了した後、車両2から離脱し、スイッチポイントYから終点Bまでの3つ目かつ最終区間において車両1を操作する。この方式により、車両1と車両2はそれぞれ全行程を完了し、各車両は複数の運転手によって操作され、各区間では異なる運転手によって操作され、各運転手はそれぞれ元の拠点に戻る。
[0067] 上記の例で説明された輸送を調整するように構成されたシステム10は、以下の要素を含む:
[0068] 1) 中央制御サーバー12(以下、図面を含む本文中では「DaaSプラットフォーム」と略称される);
[0069] 2) 中央制御サーバー12と無線通信ネットワーク15(概略図示)を介して無線通信を行う中間携帯電子通信装置14。本明細書および添付図面では、便宜上「Daas InCabin Aggregator」と称される。
[0070] 3) 中間装置14および制御サーバー12と無線通信を行うように構成された複数のセンサー16。本明細書および添付図面において、便宜上「DaaS接続デバイス」と称される場合がある。
[0071] 中央制御サーバー12は、システム10の主要な「脳」として機能し、上記のように輸送を調整するためにシステム10の処理の大部分を実行する。図2を参照すると、制御サーバー12は、輸送を依頼し車両を所有する事業者(例:1および2で示される車両を使用する事業者)の事業者属性(profile)19および事業者属性(profile)20を含むデータベース17を維持する。この情報は、システム10の処理において、各輸送に運転者(O1からO3のように示されたもの)を割り当てたり選択したりし、経路が重なる輸送を特定して、割り当てられた各運転者が異なる輸送経由で元の出発地点に戻れるようにするために使用される。
[0072] システム10の目的で輸送車両の運転サービスを提供したい運転者(例:O1-O3)は、システムに登録し、以下の情報を入力してプロフィール19を作成する:
[0073] a) 運転者の希望(preference)を含む:
[0074] 指定された時間枠内で車両を運転する時間数;
[0075] 運転者の自宅からの移動距離;
[0076] 運転者のスケジュールまたは利用可能時間;
[0077] 運転者の自宅所在地;
[0078] 運転者が熟知している特定のルート;
[0079] 運転者が熟知している輸送対象の特定の品目;および
[0080] 希望する(金銭的)報酬;
[0081] b) 運転者の資格要件(輸送可能な荷物の種類に関する資格を含む)、例えば指定された当局が発行する公式証明書(危険物や家畜の取り扱いに関するものなど)およびビザの詳細;
[0082] c) 運転者の経歴(勤務経験期間、事故歴、背景調査など);および
[0083] d) 運転手の連絡先情報(電話番号、メールアドレス、郵送先住所など)。」)
「[0092] The control server 12 is also configured to receive as input, through an application program interface (API) or portal, information on the transports 23, from the users, that is the companies 22, who are planning the transports. This registration information 23 for the respective transport which is to be subsequently arranged by the system 10 includes:
[0093] i) origin;
[0094] ii) destination;
[0095] iii) waypoints;
[0096] iv) the vehicle assigned for the transport;
[0097] v) consignment information, i.e., information on goods which are to be transported, for example dangerous goods, livestock, food;
[0098] vi) proposed departure date and time from the origin of the transport and arrival date and time at the destination;
[0099] vii) importance classifier, for example indicating a priority of the transport, so as to provide flexibility when assigning routes and operators to the transport; and
[0100] viii) prescribed operator profile, which is checked against the profiles 19 input by the registered operators 21 for a best match, for example a company may request an operator to have a prescribed duration of experience, a prescribed safety record, and a particular certification.
[0101] Thus, once the transport information 23 is input by the respective user 21 and received by the control server 12, the control server 12 determines switch-points for the respective transport, at which operators are to change. The switch-points such as those indicated X and Y in FIG. 1 are determined based on the profiles 19 of the registered operators from the pool 21 and the information on the registered transport(s) 23, and in this step of determining switch-points, selected ones of the operators such as O1-O3 in FIG. 1 are assigned to the respective transport. Typically, at this stage, current operator location as determined by a GPS locator, for example of a mobile communication device 24 carried by the respective operator such as a smart phone, is also used to determine those operators which are to be assigned to the respective transport.
[0102] It will be appreciated that the system 10 described herein may be used to assign to a single transport selected ones of the registered operators such as O1-O3 in FIG. 1, which are best suited for executing the transport within the parameters thereof as identified by the planning user/company 22. However, a more practical scenario is one in which a plurality of transports have been registered at 23, and to maximize efficiency, the control server 12 determines from the information on the registered transports 23 which ones are compatible. Compatibility is based on, for example, the possibility of arranging the transport to have routes which can be overlapped, whether there is a prescribed route that is already provided by the company 22 arranging for the transport or whether there is some flexibility in this, and overlapping dates and times between which the transports are to take place. While a trip for a transport has pre-specified starting and end locations, as designed by the planning user 22, a route is not set and is to be determined by the control server 12 at the time of calculating the switch-points that will define the route of the trip. Overlappable routes are those which can be planned to have common waypoints. As such, in determining the switch-points as described previously, the control server 12 determines the switch-points for the compatible transports so as to be considering only a limited number of transports and not all that are registered in the system at 23.」
(訳
「[0092] 制御サーバー12は、アプリケーションプログラムインターフェース(API)またはポータルを通じて、輸送を計画するユーザー(すなわち企業22)から輸送に関する情報23を入力として受信するように構成されている。システム10によって後日調整される各輸送に関するこの登録情報23には、以下の内容が含まれている:
[0093] i) 発地;
[0094] ii) 目的地;
[0095] iii) 経由地点;
[0096] iv) 輸送に割り当てられた車両;
[0097] v) 貨物情報(例:危険物、家畜、食品など輸送される貨物の情報);
[0098] vi) 輸送の出発地からの出発予定日時および目的地への到着予定日時;
[0099] vii) 重要度分類器(例:輸送の優先度を示すもの)で、ルートや運転者を割り当てる際の柔軟性を確保するため;および
[0100] viii) 指定された運転者属性(profile)。これは、登録された運転者21が入力した属性(profile)19と照合され、最適な一致が確認される。例えば、企業は運転者に対し、指定された経験年数、指定された安全記録、特定の認証を取得していることを求めることができる。
[0101] したがって、ユーザー21によって入力され制御サーバー12に受信された輸送情報23に基づき、制御サーバー12は各輸送のスイッチポイント(運転者が交代するポイント)を決定する。図1に示されるXおよびYのようなスイッチポイントは、プール21に登録された運転者の属性(profile)19と登録された輸送情報23に基づいて決定され、このスイッチポイントの決定ステップにおいて、図1のO1-O3のような選択された運転者が各輸送に割り当てられている。通常、この段階では、各運転者が携帯するモバイル通信デバイス24(例:スマートフォン)に搭載されたGPSロケーターにより決定された現在の運転者位置も、各輸送に割り当てる運転者を決定するために使用される。
[0102] 本発明のシステム10は、計画ユーザー/企業22によって特定されたパラメーター内で輸送を実行するのに最も適した、図1のO1-O3のような登録された運転者の中から選択されたものを、単一の輸送に割り当てるために使用できることが理解される。しかし、より現実的なシナリオは、23に登録された複数の輸送が存在する場合であり、効率を最大化するため、制御サーバー12は登録された輸送23の情報から互換性のあるものを決定する。互換性は、例えば、輸送のルートを重なるように配置できる可能性、輸送を調整する会社22が既に提供している既定のルートがあるかどうか、またはその柔軟性、および輸送が実施される日付と時間の重なりなどに基づいて判断される。輸送の運行には、計画ユーザー22によって設計された事前指定の出発地と到着地があるが、ルートは設定されておらず、制御サーバー12がスイッチポイント(ルートの分岐点を定義するポイント)を計算する際に決定される。重複可能なルートとは、共通の経由地点を持つように計画可能なルートを指す。したがって、前述のようにスイッチポイントを決める際、制御サーバー12は、23でシステムに登録されているすべての輸送ではなく、互換性のある輸送のスイッチポイントのみを考慮するように決定する。」)
「[0105] Data collection from the sensors 16 is performed in real time. Referring to FIG. 3, this data is also stored on the control server 12 at 26 for subsequent retrieval such that previously collected sensor information 26 is utilizable to determine switch-points. As such, switch-points can be determined using both historical data 26 and real-time data indicated at 28.」
(訳
「[0105] センサー16からのデータ収集はリアルタイムで行われる。図3を参照すると、このデータは制御サーバー12の26に保存され、後続の取得に利用可能である。これにより、以前に収集されたセンサー情報26はスイッチポイントの決定に利用可能である。したがって、スイッチポイントは、過去データ(historical data)26と符号28で示されるリアルタイムデータの両方を使用して決定可能である。」)
「[0110] As such, as illustrated in FIG. 3, in determining the switch-points, further to having already determined which transports can have compatible routes, the control server 12 searches amongst the pool 21 of the registered operators by taking into account:
[0111] already stored operator profiles 19,
[0112] the current operator location which is determined by a GPS locator on a portable device on the operator's person 24, or a GPS locator in the form of a respective one of the sensors 16 tracking location of the vehicle 1, 2 being operated by the respective operator―this forms one portion of the real-time data 28,
[0113] and taking into account real-time data including the status of the vehicles, traffic, and other conditions which can indirectly affect the trip of the transport, for example adverse weather conditions which may delay arrival at a particular location―forming the other portion of the real-time data considered by the control server 12 at 28.
[0114] Thus, in the illustrated arrangement discussed in detail here, the determination of switch-points when arranging the transport(s) includes a vast variety of data types which are collected by the server 12 in real-time and processed on the server 12 by a trip orchestrating module 30 running an algorithm 32 which optimally meets the conditions of each registered transport. The information considered by the trip orchestrating module 30 includes, for example:
[0115] real-time information collected at 28 including:
[0116] real-time navigation information from the vehicles 1,2, which is received from the sensor(s) 16 mounted in the respective vehicle;
[0117] diagnostics information from the vehicles 1,2 received from the sensors 16 monitoring same;
[0118] operators' current operating times, which for an active operator controlling a vehicle 1, 2, like O1 as shown in FIG. 3, is received from the sensor 16 mounted in the respective vehicle monitoring same and which for standby and thus inactive operators of the available pool 21, like O2-O4 of FIG. 3, can be tracked by applications stored in memory on the mobile communication device 24 carried by the respective operator O2-O4 on their person;
[0119] real-time traffic information and fuel prices;」
(訳
「[0110] 図3に示されるように、スイッチポイントの決定において、既に互換性のあるルートを有する輸送を特定した上で、制御サーバー12は、登録された運転手のプール21から、以下の要素を考慮して検索する:
[0111] 既に保存された運転者属性(profile)19、
[0112] 運転者が携帯する携帯端末24に搭載されたGPSロケーター、または車両1、2の運行状況を追跡するセンサー16のうち該当するセンサーに搭載されたGPSロケーターにより決定された運転者の現在の位置―これがリアルタイムデータ28の一部を構成しする―、
[0113] 車両の状態、交通状況、および輸送に間接的に影響を与える可能性のあるその他の条件(例えば、特定の場所に到着するのを遅らせる可能性のある悪天候など)を含むリアルタイムデータ―これらは、制御サーバー12が28で考慮するリアルタイムデータの他の部分を形成する。
[0114] したがって、ここで詳細に説明した図示された構成において、輸送の配置時にスイッチポイントの決定には、サーバー12でリアルタイムに収集され、サーバー12上でアルゴリズム32を実行する運行調整モジュール30によって処理される多様なデータタイプが含まれる。運行調整モジュール30が考慮する情報には、例えば以下のものが含まれる:
[0115] 28で収集されたリアルタイム情報であって以下が含まれる:
[0116] 車両1、2からセンサー16を介して受信されるリアルタイムナビゲーション情報;
[0117] 車両1、2からセンサー16によってモニタリングされる診断情報;
[0118] 車両1、2を制御するアクティブな運転者(例えば図3のO1)の現在の操作時間。3に示されるように、車両1、2をモニタリングするセンサー16から受信されるもの;
[0119] リアルタイムの交通情報と燃料価格;」)
「[0125] As part of determining the switch-points, selected ones of the registered available operators like O1-O3 as shown in FIG. 1 are assigned to a particular one of the transports, and thus the control server 12 dispatches an itinerary 33 to each operator. The itinerary 33 includes, at least, the vehicle to be operated, departure information for the transport such as departure location and time, and arrival information for the transport including arrival location and time. As discussed previously, several transports are coordinated to maximize efficiency, and in such instances the itinerary for the respective assigned operator O1-O3 includes a first trip leg and a second trip leg, and for each of these: the respective one of the vehicles to be operated, departure information therefor, and arrival information therefor. Typically, it is desired that by the second trip leg the assigned operator has returned to his/her home location. The first and second trip legs may alternatively be termed outbound and return trips, respectively, particularly when at the end of the return trip the operator is located at a closer distance to his/her home location in comparison to a distance between operator home location and the operator location at the end of the outbound trip. The system can arrange to locate an operator at the end of the second trip leg at a location other than the operator home location depending on factors including the operator preferences in the assigned operator's profile, such as duration away from home location, and a remaining amount of operating time as tracked by the sensors, which is the different between the operator's current total operating time in a prescribed period of time and the maximum operating time for which the operator is eligible to operate any transport vehicle in that prescribed period of time based on legal regulations, which can be a period of 24 hours or a single calendar day.
[0126] The itineraries are dispatched by the control server's communicator module 34 to the assigned operator O1-O3 over the wireless communication network 15 to a portable electronic device, which in the illustrated arrangement is the respective intermediary electronic communications device 14 installed in the respective vehicle. This device displays the itinerary 33 to the operator. Further, the portable electronic device 14, which is portable in the sense that it does not have a fixed geographical location (but may be fixed in location to a specific vehicle), is configured to receive notifications about changes or modifications to the itineraries 33. Such changes or modifications may come about due to information obtained from a real-time traffic data feed from 28 indicating that there is a road closure or impasse which will delay the trip, or where one of the previously assigned operators is no longer available then the trip, whether the route of the trip or the switch-point, may be different to accommodate the newly assigned operator with whom the vehicle will be swapped.
[0127] FIG. 4 illustrates how information is communicated within the system 10 in order to arrange the transports. Companies 22 input information 23 to the control server 12 regarding the transports 23 that they want to have arranged. This information 23 is retrieved by the trip orchestrator 30 in order to perform the task of arranging the transports stored at 23, during which the trip orchestrator 30 also retrieves (i) data from the registered operator profiles 19 including availability of all registered operators of the pool 21, (ii) current operator locations obtained at 28 from standby operators via their mobile communication devices 24, (iii) current locations of active operators obtained at 28 via the vehicle-mounted sensors 16, and (iv) other information about the vehicles 1, 2 currently in use, i.e. active transport, retrieved via the sensors 16 mounted in same. Once the trip orchestrator 30 has applied the processing algorithm 32 to all the forgoing information, the communicator module 34 transmits the itinerary 33 for the respective transport to the vehicles 1, 2 designated as being involved in same, and the assigned operators.
[0128] Thus, a method by which the system 10 of the illustrated arrangement operates comprises the following steps as illustrated in FIG. 5:
[0129] 1) Receiving registration information, as indicated at step 51, regarding operators who wish to offer their services thereby forming the pool 21, users 22 wishing to contract operators using the system 10 who provide their own profiles 20 as well as information on the transports 23 which they are looking to have executed. All this information is input by individuals who are remote to the control server 12;
[0130] 2) Based on the information on the transports 23 when more than one transport is registered, determining, using the control server 12, which of these transports can have routes which can be reasonably overlapped so as to be deemed compatible, as indicated at step 53. This may involve processing a plurality of possible routes for each transport, for example fastest routes, and seeing which pass or can pass through common waypoints;
[0131] 3) For those transports which are compatible, determining switch-points therefor by calculating an optimal combination of available registered operators from the pool 21 and optimal locations where any pair of operators can change, as indicated at step 55. This involves at 56A searching the pool 21 of registered and available operators by retrieving operator profiles, and retrieving real-time data at 56B including determining current operator location, determining real-time statuses of registered vehicles 1, 2 and registered operators, and collecting information from real-time data feeds such as live traffic feeds. For example, vehicle status information may be utilized to determine a suitable switch-point by considering the fuel level of the vehicle, such that a gas station is designated as a switch-point where the vehicle can refuel to optimize time and efficiency of the trip. In another example, an up-to-date electronically accessible directory of “points of interest” such as designated truck stops, gas stations, and rest areas may be searched so as to select a safe switch-point, for example based on the operator profile. Additionally, live traffic data can be accessed by the control server 12 so as to predict an arrival time for a vehicle 1, 2 at a switch-point, and to recalculate a switch-point if necessary. Therefore, in this step of determining switch-points 55, selected ones of the available registered operators are assigned to each transport which is supposed to arrive at the switch-point location;
[0132] 4) Once the switch-points are calculated, dispatching in real-time an itinerary 33 to the assigned operators. as indicated at step 58, who may be actively operating one of the vehicles or who may waiting as they are not currently working, so that they possess the information to be able to arrive at the designated switch-point and continue the trip of whichever vehicle they are to operate. The communicator 34 of the control server dispatches the itineraries 33 over the wireless communications network 15 to the portable electronic devices 14 viewable by the operators. The portable device may be connected directly to the wireless communications network, as for example a cellular network, or may be connected indirectly thereto over Wi-Fi.
[0133] It will be appreciated that in some instances, at least one of the assigned operators may be a control system of the vehicle being used for the transport, which is configured to operate the vehicle autonomously without any input from a human operator. Thus, for example, in a journey from origin A to destination B, a truck can be driven autonomously by the vehicle control system from the origin to point X (where X is a stop outside city limits) at which a human operator assumes control from the control system and operates the truck from point X to destination B.」
(訳
「[0125] スイッチポイントの決定の一環として、図1に示すように登録された利用可能な運転者(O1-O3など)の中から選択されたものが、特定の輸送に割り当てられ、これにより制御サーバー12は各運転者に行程33を送信する。行程33には、少なくとも、運転する車両、輸送の出発情報(出発地点と時間など)、および輸送の到着情報(到着地点と時間など)が含まれている。前述のように、効率を最大化するため複数の輸送が調整され、そのような場合には、各運転者O1-O3に割り当てられた行程には、第1の運行区間(a first trip leg)と第2の運行区間(a second trip leg)が含まれ、それぞれについて:運転する車両、その出発情報、およびその到着情報が含まれている。通常、第2の運行区間の終了する時点において、割り当てられた運転者が自宅位置に戻っていることが望ましい。第1の運行区間および第2の運行区間は、それぞれ、往路および復路とも呼ばれる場合があり、特に、復路の終了地点において、往路の終了地点に比べて自宅位置により近い場合には、そのように呼ばれることがある。システムは、割り当てられた運転者の属性(profile)に含まれる運転者の希望(preferences)、例えば、自宅を離れていられる時間の長さ、センサーで追跡されている残りの運転時間(これは、法規制に基づき定められた期間〔例えば24時間または1暦日〕における、運転者が運転可能な最大運転時間と運転者の現在の総運転時間との差分である。)などの要素に応じて、第2の運転区間の終了地点をオペレーターの自宅位置以外の地点とするように調整することもできる。
[0126] 行程は、制御サーバーの通信モジュール34から無線通信ネットワーク15を介して、割り当てられた運転者O1-O3に送信され、携帯型電子デバイスに表示される。図示された構成では、このデバイスは各車両に搭載された中間電子通信デバイス14である。このデバイスは、運転者に行程33を表示する。さらに、携帯電子装置14は、固定された地理的位置を持たない(ただし、特定の車両に固定される場合もある)携帯可能な装置であり、行程33の変更または修正に関する通知を受信するように構成されている。このような変更または修正は、28から取得したリアルタイム交通データフィードにより、道路の閉鎖や通行不能により運行が遅延する可能性、または事前に割り当てられた運転者が利用不能となった場合、車両の交換先となる運転者に対応するため、運行のルートまたは交換ポイントを変更する必要が生じる場合などに発生する。
[0127] 図4は、システム10内で輸送を調整するために情報がどのように伝達されるかを示している。企業22は、調整を希望する輸送23に関する情報をコントロールサーバー12に入力する。この情報23は、輸送の調整タスクを実行するために、トリップオーケストレーター30によって取得される。このプロセスにおいて、トリップオーケストレーター30は、(i) プール21に登録されたすべての運転者の利用可能性を含む登録運転者属性(profile)19からのデータ、(ii) 待機運転者からモバイル通信デバイス24経由で取得した現在の運転者位置、(iii) 車両搭載センサー16経由で取得したアクティブな 運転者の現在位置(車両搭載センサー16経由で28で取得)、および(iv)現在使用中の車両1、2に関するその他の情報(アクティブな輸送)を、同じセンサー16経由で取得する。トリップオーケストレーター30が上記のすべての情報に処理アルゴリズム32を適用した後、コミュニケーションモジュール34は、該当する輸送に割り当てられた車両1、2および割り当てられた運転者に、該当する輸送の行程33を送信する。
[0128] 図5に示されるように、図示された構成のシステム10が動作する方法は、以下のステップを含む:
[0129] 1) ステップ51に示すように、サービスを提供したい運転者に関する登録情報を受信し、これによりプール21を形成する。システム10を使用して運転者と契約したいユーザー22は、自身の属性(profile)20および実行を希望する輸送23に関する情報を提供する。これらの情報は、制御サーバー12から離れた場所にいる個人によって入力される;
[0130] 2) 輸送情報23が複数登録されている場合、ステップ53で示されるように、制御サーバー12を使用して、これらの輸送のうち、ルートが合理的に重なり合うため互いに互換性があると判断できるものを決定する。これには、各輸送に対して複数の可能なルート(例:最速ルート)を処理し、共通の経由地点を通過するかどうかを確認する処理が含まれる;
[0131] 3)互換性のある輸送については、ステップ55で示されるように、登録済かつ利用可能なオペレーターのプール21から最適な組み合わせおよび、任意の2人の運転者が交代可能な最適な地点を計算することにより、スイッチポイントを決定する。この処理には、56Aにおいて運転者の属性(profile)を取得して登録済かつ利用可能な運転者のプール21を検索すること、および56Bにおいて現在の運転者の位置を特定し、登録済みの車両1および2および登録済み運転者のリアルタイムのステータスを特定し、さらにライブ交通情報などのリアルタイムデータフィードから情報を収集することが含まれる。例えば、車両の燃料残量を考慮することで、適切なスイッチポイントを決定するために車両ステータス情報が利用され、ガソリンスタンドがスイッチポイントとして指定され、車両がそこで給油することで運行の時間と効率を最適化できるようにする場合がある。別の例として、「ポイント・オブ・インタレスト」(points of interest)として指定されたトラック停車場、ガソリンスタンド、休憩所などの最新の電子的にアクセス可能なディレクトリ(directory)を検索することで、例えば運転者の属性(profile)に基づいて、安全なスイッチポイントを選定することができる。さらに、制御サーバ12がライブ交通データにアクセスすることにより、車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻を予測し、必要に応じてスイッチポイントを再計算することも可能である。このように、スイッチポイントを決定するステップ55においては、利用可能で登録済みの運転者の中から選ばれた者が、スイッチポイントに到着することが予定されている各輸送に割り当てられる;
[0132] 4)スイッチポイントが計算されると、ステップ58に示すように、割り当てられた運転者にリアルタイムで行程33を配信する。これらの運転者は、現在車両を運転中であるか、または現在働いていないため待機中のいずれかの状態にある。これにより、運転者は指定されたスイッチポイントに到着し、運転する車両の運行を継続するための情報を保持できる。制御サーバーの通信装置34は、無線通信ネットワーク15を介して、運転者が閲覧可能な携帯電子機器14に行程33を配信する。携帯電子機器は、例えばセルラーネットワークのような無線通信ネットワークに直接接続されているか、Wi-Fiを介して間接的に接続されている場合がある。
[0133] 場合によっては、割り当てられた運転者のうち少なくとも1つは、輸送に使用される車両の制御システムであり、人間の運転者の操作なしに車両を自律的に運転するように構成されていることが理解されるだろう。例えば、出発地Aから目的地Bへの移動において、車両制御システムによりトラックが出発地から都市外にある停止地点Xまで自律的に運転され、Xで人間の運転者が制御システムから制御を引き継ぎ、Xから目的地Bまでトラックを運転する。」)
「
[図:0001429041000001.jpg]
」(FIG.1)
(訳
「
[図:0001429041000002.jpg]
」)
「
[図:0001429041000003.jpg]
」(FIG.2)
(訳
「
[図:0001429041000004.jpg]
」)
「
[図:0001429041000005.jpg]
」(FIG.3)
(訳
「
[図:0001429041000006.jpg]
」)
「
[図:0001429041000007.jpg]
」(FIG.4)
(訳
「
[図:0001429041000008.jpg]
」)
「
[図:0001429041000009.jpg]
」(FIG.5)
(訳
「
[図:0001429041000010.jpg]
」)
(2)甲1に記載されているといえる事項
ア 上記[0067][0068]の記載から、甲1には「中央制御サーバー12を含む輸送を調整するように構成されたシステム10」が記載されているといえる。
イ 上記[0065][0066]の記載、FIG.1から、甲1には、
「 システム10が調整する輸送には、車両1が形成する最初の輸送である出発地点Aから終点Bへの運行を開始する輸送と、車両2が形成する2番目の輸送である出発地点Bから終点Aへの運行を開始する輸送が含まれ、
運転者O3は車両2を、出発地点Bから最初のスイッチポイントYまでの最初の区間またはレグ(leg)を運転し、スイッチポイントYに到着すると、運転者O3はスイッチポイントYにいる運転者O2と交代し、運転者O2が車両2をスイッチポイントYからスイッチポイントXまでの2番目の区間またはレグ(leg)を運転し、
運転者O1は車両1を、出発地点AからスイッチポイントXまでの第1区間を走行させ、車両1と2がスイッチポイントXに到着すると、車両2について、運転者O2は運転者O1と交代し、運転者O1が車両2をスイッチポイントXから終点Aまでを走行させ」
ることが記載されているといえる。
ウ 上記[0071]の記載から、甲1には、「中央制御サーバー12は、輸送を調整するためにシステム10の処理の大部分を実行」することが記載されているといえる。
エ 上記[0092]の「制御サーバー12」は、上記[0071]の「中央制御サーバー12」であることは明らかであり、上記[0092]の「輸送に関する情報23」と「輸送に関するこの登録情報23」は同じものであることは明らかである。さらに、上記[0101]の「輸送情報23」は、上記[0092]の「輸送に関する情報23」であることも明らかである。そうすると、上記[0092]~[0101]の記載、FIG.1から、甲1には、
「 中央制御サーバー12は、
輸送を計画する企業22から輸送に関する情報23を入力として受信し、
輸送に関する情報23には、発地、目的地、輸送に割り当てられた車両が含まれ、
受信された輸送に関する情報23に基づき、各輸送のスイッチポイントX,Yを決定」
することが記載されているといえる。
オ 上記ウエで言及した事項、及び、上記[0128]~[0132]の記載から、甲1には、
「 中央制御サーバー12は、
サービスを提供したい運転者に関する登録情報を受信することでプール21を形成し、企業22によって輸送に関する情報23が提供され、輸送に関する情報23が複数登録されている場合、これらの輸送のうち、ルートが合理的に重なり合うため互いに互換性がある輸送について、プール21から最適な組み合わせおよび、任意の2人の運転者が交代可能な最適なスイッチポイントを決定し、
スイッチポイントが計算されると、割り当てられた運転者にリアルタイムで行程33を配信し、
中央制御サーバー12は、車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻を予測し、必要に応じてスイッチポイントを再計算することも可能である」
ことが記載されているといえる。
(3)甲1に記載された発明
上記(2)から、甲1には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されているといえる。
「 中央制御サーバー12を含む輸送を調整するように構成されたシステム10であって、
システム10が調整する輸送には、車両1が形成する最初の輸送である出発地点Aから終点Bへの運行を開始する輸送と、車両2が形成する2番目の輸送である出発地点Bから終点Aへの運行を開始する輸送が含まれ、
運転者O3は車両2を、出発地点Bから最初のスイッチポイントYまでの最初の区間またはレグ(leg)を運転し、スイッチポイントYに到着すると、運転者O3はスイッチポイントYにいる運転者O2と交代し、運転者O2が車両2をスイッチポイントYからスイッチポイントXまでの2番目の区間またはレグ(leg)を運転し、
運転者O1は車両1を、出発地点AからスイッチポイントXまでの第1区間を走行させ、車両1と2がスイッチポイントXに到着すると、車両2について、運転者O2は運転者O1と交代し、運転者O1が車両2をスイッチポイントXから終点Aまでを走行させ、
中央制御サーバー12は、輸送を調整するためにシステム10の処理の大部分を実行し、
中央制御サーバー12は、
輸送を計画する企業22から輸送に関する情報23を入力として受信し、
輸送に関する情報23には、発地、目的地、輸送に割り当てられた車両が含まれ、
受信された輸送に関する情報23に基づき、各輸送のスイッチポイントX,Yを決定し、
中央制御サーバー12は、
サービスを提供したい運転者に関する登録情報を受信することでプール21を形成し、企業22によって輸送に関する情報23が提供され、輸送に関する情報23が複数登録されている場合、これらの輸送のうち、ルートが合理的に重なり合うため互いに互換性がある輸送について、プール21から最適な組み合わせおよび、任意の2人の運転者が交代可能な最適なスイッチポイントを決定し、
スイッチポイントが計算されると、割り当てられた運転者にリアルタイムで行程33を配信し、
中央制御サーバー12は、車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻を予測し、必要に応じてスイッチポイントを再計算することも可能である
システム10。」
2 甲2に記載されている事項
本件特許の遡及日前である1998年(平成10年)に頒布された刊行物である甲2には、図面とともに、次の事項が記載されている。(なお、甲2の原文においては、「(1)」等の括弧書きの数字は、丸付き数字で記載されている。)
「2――トラック物流の現状と問題点
戦後,大きな経済成長と自動車の普及,道路網の整備などに伴い,トラック物流は急速に成長した.この傾向は,1970年代のエネルギー危機の時代に一時減速するが,その後も着実に増大を続けてきている.運輸統計要覧によれば,平成7年までの10年間のトラック貨物の輸送量伸び率は,トン数にして年1.7%,トンキロにして3.1%であり,輸送距離の延長傾向も示している.重厚長大型から短小軽薄型への産業構造の転換,在庫量を縮小し需要に敏速に対応する生産方式であるジャストインタイム(JIT)の普及は,貨物の小口化,多頻度化傾向を強め,さらにトラック輸送への依存度を高めている.これは一方で,トラックの積載率の低下,ひいては交通量の増大と渋滞,エネルギー効率の低下,著しい環境の悪化の要因となっている.
1997年に京都で行われた第三回地球温暖化防止会議では大幅な二酸化炭素排出の削減が決められ,日本においても各分野での取り組みが行われようとしているが,今後もエネルギー消費の増大が予測されている運輸分野においては,特に早急な対策が求められている.
また,物流業界としてもトラック運送にいくつかの問題を抱えている.近年の規制緩和でトラック業界にも新規参入が相次いだ結果競争が激化し,利益率が低下している.また荷主からはサービスの高度化やコスト削減の要求が強い.少子化は今後深刻な若年労働力の不足をもたらすが,特に労働集約型でまた3K業種として若者に人気のない物流業界では,いっそう深刻な問題となろう.さらに最近導入された週40時間の労働時間は人件費が40%を占めるトラック業界のコスト上昇の大きな要因で,人件費の削減,労働生産性の向上の必要性がきわめて高い.長距離のトラック輸送では,長時間・変則勤務による過労運転や過積載など,安全に直結する問題も指摘されている.またドライバーの高齢化も,今後交通安全上の重大な問題となることが予想されている.
こういった状況を解消すべく,よりエネルギー消費が低く,少ない労働力で輸送が可能な機関への転換,すなわちモーダルシフト政策が打ち出されたわけであるが,鉄道,海運への貨物のシフトは進まず,ますます自動車輸送に依存する傾向が続いている.荷主らの輸送機関の選択基準は,輸送コストと時間,サービスの質など明解であり,トラック優勢の現状は,これらの基準に照らしてトラックの競争力が高いことを示している.」
「3――幹線物流システム
3.1 計画のコンセプト
ここで提案する新しい輸送システムは,発荷主から着荷主までの輸送のうち東海道における幹線部分の輸送サービスを提供する.これは鉄道貨物と同様に複合輸送の形態を取るが,従来のモーダルシフトに顕著な進展が見られないことを反省し,現行のトラックからの転換が容易であるシステムを実現することを最大の目標とする.そこで,鉄道貨物の利用上ネックとなる項目を考察した上で,以下のような開発コンセプトを定めた.
(1)接続点で荷役が発生しない
(2)利用者(トラック)側に特別な設備が不要
(3)24時間稼動,随時利用
(4)トラック輸送と同程度の所要時間
上記(1),(2)の条件を満たすためにトラックを直接車両に乗せ輸送するピギーバック方式をとり,(3)を満たすためにそれぞれの車両が単独に走行するという輸送形態を取ることとした.このほか,当然ながらエネルギー効率が高く有害ガスを排出しないことも必須条件となる.全システムとしては,車両と専用軌道,システムへの接続部となるターミナル,電力設備,自動運転設備,情報通信設備および検修設備などにより構成される.以下では,これらの主要なコンポーネントについて概説する.
3.2 車両
車両の検討を進めるにあたって,以下のような仕様を定めた.
(1)電気を動力源とする
(2)無人走行が可能
(3)普通貨物自動車を積載可能
(4)平均輸送速度80km/hで走行
(5)ROROが可能なフラットな荷台を持つ
(RORO:ロールオン,ロールオフ)
このシステムでは同時に数千台もの車両が独立して貨物を輸送する.これらを外部から集中制御するにはきわめて複雑・大規模な制御システムが必要となる.そこでターミナル前後区間などの一部を除いては車両自体が持つ自己走行制御機能によって運行される方式を採用することとした.これは鉄道のATO(自動列車運転装置)のように既定走行パターンにしたがった走行をする機能と,高速道路上の自動車の自動運転技術(AHS)の一つである前後方を走行する車両との車間を自動調整する機能を組み合わせたものである.いずれも実用化あるいは実証済みの技術である.これによって,簡便な制御システムの実現が可能であるとともに,鉄道のようなダイヤが不要となり,随時利用できるという柔軟性が得られる.
駆動方式は,自己走行制御を可能とするため,車両自体が駆動力を持つ方式とする.回転型モータ,車上1次のリニアモータなどが適用可能である.また支持方式には鉄車輪(+鉄レール),ゴムタイヤ(+ガイドウェイ),磁気浮上などが考えられる.これらの方式それぞれの優劣を検証する必要があるが,本研究では当システムの財務・経済的な評価を行うことが大きな目的であるため,各種データの得やすい「従来型」の回転モータと鉄車輪を組み合わせた車両を原案として設定した.車両はこの駆動装置の上にフラットな荷台を持つ形となり,鉄道貨物におけるピギーバック輸送形式の貨車がそれぞれ独立自律走行するイメージとなる(図―1,上図).
また,コンテナやスワップボディー10)のようにトラック本体から離脱可能なユニットは,それのみを積載できるよう固定具を備えるものとする.
[図:0001429041000011.jpg]
車両諸元は表―1のとおりである.
また,上に述べた車両の代替案として,コンテナトレーラーを牽引する形式の輸送方法も検討する予定である.この場合,車両はゴムタイヤで支持し,コンクリートのガイドウェイ上を走行する.この形式の車両は,図―1の下図に示している.」
「3.4 ターミナル
ターミナルには,到着・出発を行うためのプラットホーム,プラットホームへのアクセスとなるランプウェイ,事務棟,到着トラックを待つ運転手のための待機室などを設ける.効率の高いROROによる接続方式と随時発車のため,乗り込み待ちのトラックが待機する駐車場は最小限のもので済む.そのほか,到着・出発車数のずれに対応するための車両格納場所を必要に応じて設ける.」
「3.5 制御・通信
重複して述べるが,各車両は自己走行制御を行う.地上側で必要な設備は,位置確認のための地上子,合流での閉塞設備,ターミナル構内の制御設備である.ただし,安全対策のための緊急停止およびその解除は,全線およびエリア別に指示が可能なシステムとする.
当システムの情報通信設備には,ITSで開発された技術の大幅な採用が必要とされる.特に,料金収受および積み荷(トラックあるいはコンテナ)チェックはETCの技術を採用し,データ処理の簡素化をはかる.また,当然ながら利用車,積み荷の位置や到着時間などの情報は,物流EDIを通じて荷主,輸送業者にリアルタイムで供給され,これによる高度なロジスティクスが可能となる.」
「4――需要の想定
輸送機関の選択にあたっては,所要時間とコストが最大の選択基準であることはいうまでもない.また,特に物流の場合,荷傷みの無いことも重要であるが,当システムによる輸送を鉄道貨物輸送に相当するものと考えると荷痛みの面でトラックと比べて劣るとは考えがたい.所要時間に関しては,当システム車両の定常走行速度を80km/hrとすることによりトラックの走行と同等程度を確保するものとした.これは現東名名神高速道路の制限速度を念頭に入れたもので,仮に第二東名名神高速道路の走行速度がこれを上回る場合には,それに対応した高速化をしないと,システムの利用が時間費用の増大につながることになる.
当システムを利用するにあたっての最大の障害は,輸送が「中抜き」になる,すなわち輸送経路が3分割され,最初と最後のレッグでは別のドライバー(あるいはトラック)が輸送を受け持たなければならないことにある.前の章でも述べたように,当システムの構想にあたってはモード間の接続が最小の時間,労力で行なえるよう計画をしているが,システムの利用を図る上での問題は接続の容易さだけでなく,比較的高い端末のトラック輸送コストを含めた上でより低いトータルコストを提示しなければならないことにある.これは鉄道貨物の普及における最大の障害のひとつでもある.長距離の一貫輸送では単位距離当りの輸送コストが短距離輸送の場合と比較して劇的に安くなるため,短距離の接続が必要な複合輸送はどうしても高くなりがちになる.
また,上記のような「中抜き」輸送の場合,広域的に事業を展開している物流企業を除き,出荷時のトラック業者と別の業者が貨物を引き取り着荷主まで配送する必要が生じる.これまで,中小トラック業者を中心に協同組合のような業務ネットワーク化が進んできているが,その目的は燃料や資材の共同購入,高速道路料金の別納料金制利用,帰り荷確保のための情報交換などを通じ,コスト低減を計ることにあった.当システムの利用にあたっては,このようなネットワークのさらなる広域的展開による連携業務も必要になろう.また,フォワーダーのような新規産業が生まれる可能性も考えられる.」
「
[図:0001429041000012.jpg]
」
3 甲3に記載されている事項
本件特許の遡及日前である2018年(平成30年)3月1日に公開された甲3には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「[0001] The present disclosure relates to automotive security equipment, and in particular, although not necessarily, equipment designed to detect or prevent unauthorised access, use or movement of automotive vehicles.」
(訳
「[0001] 本開示は、自動車用セキュリティ装置に関するもので、特に、自動車の不正なアクセス、使用、または移動を検出または防止するように設計された装置を含むが、これらに限定されない。」)
「[0020] In one or more embodiments, the automotive security apparatus further comprises a detection terminal configured to receive a motion-detection-signal. The automotive security apparatus may be configured to set a non-operation status in response to a vehicle locking event and to un-set the non-operation status in response to a vehicle unlocking event. If the detection terminal receives a motion-detection-signal when the non-operation status is set, and if the location of the automotive security apparatus is outside a predetermined-proximity of the location of the vehicle, then the processor may be configured to provide a negative security-condition-signal to the output-terminal for sending a security alert.」
(訳
「[0020] 1つまたは複数の実施例において、自動車セキュリティ装置は、動作検出信号を受信するように構成された検出端末をさらに備える。自動車セキュリティ装置は、車両のロックイベントに応じて非動作状態を設定し、車両のアンロックイベントに応じて非動作状態を解除するように構成されることができる。検出端末が非動作状態が設定されている際に動作検出信号を受信し、かつ自動車セキュリティ装置の位置が車両の位置から所定の近接範囲外にある場合、プロセッサは出力端子にセキュリティ状態信号を送信してセキュリティアラートを発信するように構成されることができる。」)
「[0088] An attempt to access the vehicle 410 may include any wireless attempt to access the vehicle 410, or any physical attempt to access the vehicle 410, such as by opening a door or the trunk. The vehicle 410 may have sensors configured to detect such access attempts and provide a trigger signal when an access attempt is detected. Based on receiving a trigger signal, a security system within the vehicle may send the access-attempt-message 430 to the mobile device 420, using any suitable communications protocol. On receiving the access-attempt-message 430, the automotive security apparatus 422, within the mobile device 420 checks, based on its own position and a registered position of the vehicle 410, whether the automotive security apparatus 422 is nearby the vehicle 410. In some examples, the registered position of the vehicle 410 may have been determined when the vehicle 410 was locked. This check is made by comparing security-location-information with vehicle-location-information. If the automotive security apparatus 422, and therefore the mobile device 420, is within a predetermined proximity of the vehicle 410, this may imply that the user of the mobile device 420 may be the one who is attempting to access the vehicle 410. Alternatively, if the mobile device 420 is outside of the predetermined proximity of the vehicle 410, then this may imply that someone else is attempting to gain access to the vehicle 410. In this latter case, the automotive security apparatus 422 may set an insecure-value for a security-condition-signal. Based on the security-condition-signal being an insecure-value, the mobile device 420 may provide a warning to the user by providing an alarm signal, for example. However, when the automotive security apparatus 422 is within the predetermined proximity of the vehicle 410, a secure-value of the security-condition-signal may instead be set, and the mobile device 420 may consequently not provide any security alert to the user in response to the received access-attempt-message 430. This may advantageously avoid the mobile device 420 sending spurious security alerts to the user.」
(訳
「[0088] 車両410へのアクセス試行には、車両410への無線によるアクセス試行、またはドアやトランクを開けるなどの物理的なアクセス試行が含まれる。車両 410には、このようなアクセス試行を検出するためのセンサーが配置されており、アクセス試行が検出された際にトリガー信号を送信する。トリガー信号を受信すると、車両内のセキュリティシステムは、適切な通信プロトコルを使用して、モバイルデバイス 420にアクセス試行メッセージ 430を送信する。アクセス試行メッセージ430を受信すると、モバイルデバイス420内の自動車セキュリティ装置422は、自身の位置と車両410の登録位置に基づいて、自動車セキュリティ装置422が車両410の近傍にあるかどうかを確認する。一部の例では、車両410の登録位置は、車両410がロックされた際に決定されている場合がある。この確認は、セキュリティ位置情報と車両位置情報を比較することで行われる。自動車セキュリティ装置422(したがってモバイルデバイス420)が車両410の事前定義された近接範囲内にある場合、これはモバイルデバイス420のユーザーが車両410へのアクセスを試みている可能性を示唆する。一方、モバイルデバイス420が車両410の所定の近接範囲外にある場合、これは他の誰かが車両410へのアクセスを試みていることを示唆する可能性がある。この後者の場合、自動車セキュリティ装置422はセキュリティ状態信号に不安全値を設定する可能性がある。セキュリティ状態信号が不安全値である場合、モバイルデバイス420は、例えばアラーム信号を提供することでユーザーに警告を表示する可能性がある。ただし、自動車セキュリティ装置422が車両410の所定の近接範囲内にある場合、セキュリティ状態信号の安全値が設定され、モバイルデバイス420は受信したアクセス試行メッセージ430に対してユーザーにセキュリティアラートを提供しない場合がある。これにより、モバイルデバイス420がユーザーに誤ったセキュリティアラートを送信することを回避できる利点がある。」)
「[0093] When the vehicle 510 enters the non-operational state, the automotive security apparatus registers its own location. If the location at a later moment changes, beyond a predetermined threshold amount, while the vehicle is still in a non-operational state, then the automotive security apparatus 522 sends the access-warning-message 530 to the mobile device 520.
[0094] To implement this security functionality, the automotive security apparatus 522 has a memory (not shown) configured to store security-location-information. The security-location-information is representative of an earlier-location of the vehicle, for example at a point in time when the vehicle 510 was locked. In this example, the vehicle-location-information is representative of a later-location of the vehicle, for example a current location. The earlier-location of the vehicle relates to an earlier point in time while the later-location of the vehicle relates to a later point in time. By comparing the security-location-information against the vehicle-location-information, the automotive, security apparatus 522 may determine if the later (or present time) location of the vehicle is inside a predetermined proximity of the earlier-location of the vehicle. If it is inside the predetermined proximity, then no unauthorised movement is detected. However, if the later location is outside of the predetermined proximity of the earlier location then unauthorised use, or movement, is detected and the access-warning-message 530 is sent to the mobile device 520 in order to provide a security alert to the user.」
(訳
「[0093] 車両510が非動作状態に入ると、自動車セキュリティ装置は自身の位置を登録する。車両が非動作状態にある間に、後続の時点で位置が事前に設定された閾値を超える場合、自動車セキュリティ装置522はアクセス警告メッセージ530をモバイルデバイス520に送信する。
[0094] このセキュリティ機能を実装するため、自動車セキュリティ装置522は、セキュリティ位置情報を格納するためのメモリ(図示省略)を備えている。セキュリティ位置情報は、車両の以前の位置を表し、例えば車両510がロックされた時点の位置を表する。この例では、車両位置情報は車両の後の位置を表し、例えば現在の位置を表する。車両の以前の位置は、以前の時点に対応し、車両の後の位置は、後の時点に対応する。セキュリティ位置情報を車両位置情報と比較することにより、自動車セキュリティ装置522は、車両の後の(または現在の)位置が、車両の以前の位置の所定の近接範囲内にあるかどうかを判断することができる。もし、後方の位置が事前に定められた近接範囲内にある場合、不正な移動は検出されない。しかし、後方の位置が車両の初期位置の事前に定められた近接範囲外にある場合、不正な使用または移動が検出され、セキュリティ警告メッセージ530がモバイルデバイス520に送信され、ユーザーにセキュリティアラートを提供する。」)
4 甲4、5、7に記載されている事項
甲4は、「所定」という語が「定まっていること。定めてあること。」を意味することを示すものである。また、甲5は、労基法41条3号を参照すれば、作業と作業との間の待機時間(いわゆる「手持時間」)が労働時間に含まれることを示すものである。さらに、甲7は、「帰り荷」という語が「トラックが出発地から目的地まで荷物を運び終え、出発地に戻るトラックに積む貨物」を意味することを示すものである。
5 甲8に記載されている事項
甲8は、トヨタ自動車株式会社が、遅くとも平成30年(2018)年8月頃までに、車両のドアロックやウィンドウの閉め忘れ等を検知してメールやスマートフォンアプリケーションで通知する技術を、同社提供に係るパンフレットに記載し、公開したものである。
6 甲9に記載されている事項
甲9は、本田技研工業株式会社が、遅くとも平成30(2018)年7月18日までに、その提供するスマートフォン用アプリケーションにおいて、車両の「施錠、ドアなど閉め忘れ」をスマートフォンに通知する技術を、同社提供に係るパンフレットに記載し、公開したものである。
7 甲10に記載されている事項
甲10は、日産自動車株式会社が、遅くとも平成30(2018)年9月頃までに、その提供するスマートフォン用アプリケーションにおいて、車両ドアのロックの通知内容を確認できる技術を、同社提供に係るパンフレットに記載し、公開したものである。
第5 当審の判断
1 本件発明1について
(1)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
ア 「第1出発地点から乗換地点を経由して到着地点まで走行する第1車両と、前記第1出発地点とは異なる第2出発地点から前記乗換地点を経由して前記第1出発地点まで走行する第2車両を運転する運転者の運転計画を作成する運転計画作成装置であって、」について
(ア)甲1発明は、「システム10が調整する輸送には、車両1が形成する最初の輸送である出発地点Aから終点Bへの運行を開始する輸送と、車両2が形成する2番目の輸送である出発地点Bから終点Aへの運行を開始する輸送が含まれ」るものであって、「運転者O3は車両2を、出発地点Bから最初のスイッチポイントYまでの最初の区間またはレグ(leg)を運転し、スイッチポイントYに到着すると、運転者O3はスイッチポイントYにいる運転者O2と交代し、運転者O2が車両2をスイッチポイントYからスイッチポイントXまでの2番目の区間またはレグ(leg)を運転し」、「運転者O1は車両1を、出発地点AからスイッチポイントXまでの第1区間を走行させ、車両1と2がスイッチポイントXに到着すると、車両2について、運転者O2は運転者O1と交代し、運転者O1が車両2をスイッチポイントXから終点Aまで走行させ」るものである。
このことから、甲1発明の「出発地点A」、「スイッチポイントX」、「終点B」、及び「車両1」は、それぞれ本件発明1の「第1出発地点」、「乗換地点」、「到着地点」、及び「第1車両」に相当する。
また、甲1発明の「出発地点B」及び「車両2」は、それぞれ本件発明1の「第2出発地点」及び「第2車両」に相当する。
さらに、甲1発明において「出発地点A」と「終点A」とが同じ地点「A」を示していること、「終点B」と「出発地点B」とが同じ地点「B」を示していること、及び、地点「A」と地点「B」とが異なる地点であることは、いずれも自明な事項である。
そうすると、甲1発明の「運転者O1」は、「出発地点A」から「スイッチポイントX」を経由して「終点B」まで運転される「車両1」と、「出発地点A」とは異なる「出発地点B」から「スイッチポイントX」を経由して「終点A」まで運転される「車両2」を運転しているから、本件発明1の「運転者」に相当する。
また、甲1発明の「輸送」は、「運転者O1」が「車両1」及び「車両2」を運転することを含むから、本件発明1の「運転計画」に相当する。
(イ)そして、甲1発明において、システム10は、「運転者O1」が「車両1」及び「車両2」を運転することを含む「輸送」を調整するものであり、一方で、システム10は、「中央制御サーバー12」を含むものである。
さらに、このうち、「中央制御サーバー12」は、輸送を調整するためにシステム10の処理の大部分を実行し、企業22によって入力されて受信した輸送に関する情報23に基づき、各輸送のスイッチポイントを決定している。
そうすると、甲1発明の「中央制御サーバー12」は、後述する相違点を除き、本件発明の「第1出発地点から乗換地点を経由して到着地点まで走行する第1車両と、前記第1出発地点とは異なる第2出発地点から前記乗換地点を経由して前記第1出発地点まで走行する第2車両を運転する運転者の運転計画を作成する運転計画作成装置」に相当する。
イ 「前記第1車両の走行計画である第1走行計画を取得する第1走行計画取得手段」及び「前記第2車両の走行計画である第2走行計画を取得する第2走行計画取得手段」について
甲1発明において、「中央制御サーバー12」は、輸送を計画する企業22から輸送に関する情報23を入力として受信するように構成され、輸送に関する情報23は、発地、目的地、輸送に割り当てられた車両を含んでいる。
このように、「輸送に関する情報23」は、輸送を計画するための、発地、目的地、輸送に割り当てられた車両を含むものであるから、車両1および2についての「輸送に関する情報23」は、それぞれ、本件発明1の「第1走行計画」及び「第2走行計画」に相当する。
そうすると、甲1発明の中央制御サーバー12」において「輸送に関する情報23」を受信する手段は、本件発明1の「前記第1車両の走行計画である第1走行計画を取得する第1走行計画取得手段」及び「前記第2車両の走行計画である第2走行計画を取得する第2走行計画取得手段」に相当する。
ウ 「前記第1走行計画及び前記第2走行計画に基づいて、前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者を指定する指定手段」について
(ア)甲1発明において、「中央制御サーバー12」は、輸送に関する情報23の輸送が複数登録されている場合、これらの輸送のうち、ルートが合理的に重なり合うため互いに互換性が輸送について、プール21から最適な組み合わせおよび、任意の2人の運転者が交代可能な最適なスイッチポイントを決定している。
このように、甲1発明において、「中央制御サーバー12」が、スイッチポイントを決定することは、そのスイッチポイントで交代可能な任意の2人の運転者を決定することを含むことは明らかである。
(イ)そうすると、甲1発明の「中央制御サーバー12」におけるスイッチポイントを決定する手段であって、そのスイッチポイントで交代可能な任意の2人の運転者を決定することを含む手段は、本件発明1の「前記第1走行計画及び前記第2走行計画に基づいて、前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者を指定する指定手段」に相当する。
エ 「前記第1走行計画は前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻を含み、」及び「前記第2走行計画は前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻を含み、」について
(ア)甲1発明において、中央制御サーバー12は、車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻を予測し、必要に応じてスイッチポイントを再計算することが可能である。
このことから、甲1発明の「車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻」は、本件発明1の「前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻」及び「前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻」に相当する。
(イ)そうすると、甲1発明の「中央制御サーバー12」は、「車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻」を予測したのちに、それをスイッチポイントの再計算のために保持することは明らかであるから、甲1発明の「中央制御サーバー12」が「車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻」を保持することは、本件発明1の「前記第1走行計画は前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻を含」むこと及び「前記第2走行計画は前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻を含」むことと、「前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻を含」み、「前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻を含」む点で共通する。
他方、本件発明1と甲1発明とは、本件発明1は、「第1走行計画」及び「第2走行計画」に「第1予定時刻」及び「第2予定時刻」を含むのに対して、甲1発明は、「輸送に関する情報23」に「車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻」を含まない点において、相違する。
オ 「前記指定手段は、前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて前記指定を行う、」について
(ア)甲1発明においては、上記エ(ア)の車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻を予測することは、決定されたスイッチポイントを再計算するために行うものであって、甲1には、この予測によって、「前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて」、「前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者」の「指定を行う」ことについては何ら記載されていない。
(イ)そうすると、本件発明1と甲1発明とは、本件発明1の「指定手段」は、「前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて」、「前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者」の「指定を行う」のに対して、甲1発明は、地点「A」から「スイッチポイントX」までの区間を走行する「車両1」と「スイッチポイントX」から地点「A」までの区間を走行する「車両2」に、「運転者O1」という「同一の運転者」を指定することを、「前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて」行っていない点において相違する。
カ 上記ア~オから、本件発明1と甲1発明との間には、次のとおりの一致点及び相違点がある。
<一致点>
「第1出発地点から乗換地点を経由して到着地点まで走行する第1車両と、前記第1出発地点とは異なる第2出発地点から前記乗換地点を経由して前記第1出発地点まで走行する第2車両を運転する運転者の運転計画を作成する運転計画作成装置であって、
前記第1車両の走行計画である第1走行計画を取得する第1走行計画取得手段と、
前記第2車両の走行計画である第2走行計画を取得する第2走行計画取得手段と、
前記第1走行計画及び前記第2走行計画に基づいて、前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者を指定する指定手段と、
を有し、
前記第1車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第1到着予定時刻を含み、
前記第2車両が前記乗換地点に到着する予定時刻である第2到着予定時刻を含む、
運転計画作成装置。」
<相違点>
(相違点1)
本件発明1は、「第1走行計画」及び「第2走行計画」に「第1予定時刻」及び「第2予定時刻」を含むのに対して、甲1発明は、「輸送に関する情報23」に「車両1および2がスイッチポイントに到着する予定時刻」を含まない点。
(相違点2)
本件発明1の「指定手段」は、「前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて」、「前記第1車両を前記第1出発地点から前記乗換地点まで運転する運転者と前記第2車両を前記乗換地点から前記第1出発地点まで運転する運転者に同一の運転者」の「指定を行う」のに対して、甲1発明は、地点「A」から「スイッチポイントX」までの区間を走行する「車両1」と「スイッチポイントX」から地点「A」までの区間を走行する「車両2」に、「運転者O1」という「同一の運転者」を指定することを、「前記第1到着予定時刻及び前記第2到着予定時刻に基づいて」行っていない点。
(2)判断
本件発明1と甲1発明との間には、上記(1)カのとおりの相違点1、2があり、実質的な相違点である。
そうすると、本件発明1の発明特定事項と甲1発明の発明特定事項との間に差異があるから、本件発明1は甲1発明でない。
(3)申立人の主張について
ア 申立人は、特許異議申立書で次のように主張する。
「また、甲1文献では、システム10が、特定の運転者に輸送区間を割り当てる際に、法令により定められた労働時間の規制を遵守する旨が記載されている(段落[0004]、[0026]、「0044」、[0048]、「0055」、[0074]、「0107」、「0125」等)。すなわち、システム10は、上記「第1の運行区問」(往路)及び「第2の運行区間」(復路)の輸送区間を割り当てる際に、運転者による当該輸送に要する時間が上記法令の制限を超えないように行程を組むことになる(スイッチポイントXにおける運転者の待ち時間(いわゆる「手待時間」)が長時間となり、運転者の総労働時間が法令制限時間を超えないようにする必要がある。)。すなわち、図1の輸送計画の場合、車両1がスイッチポイントXに到着する予定時刻と車両2がスイッチポイントXに到着する予定時刻6との差は、総労働時間に関する法令の制限から一定の制約を受ける。つまり、車両1及び車両2のスイッチポイントXへの各到着時間に基づいて行程33が組まれることになる。
ここで、「所定」とは、「定まっていること。定めてあること。」を意味することからすると(甲4 広辞苑〔第7版〕1475頁)、総労働時間に関する法令の制限に違反しない時間内というのは、法令で定められているものであるから、所定の時間内であることを意味する。このことは、段落[0026]において、「・・・当該システムは、・・・車両が、・・・不必要に長時間待機または休止するといった状況を回避する。」と記載されていることから明らかである。」(申立書26頁)
イ 申立人の主張について検討する。
甲1には、運転者の「運転時間」の制限や監視をすること([0004]、[0026]、[0048]、[0055]、[0107]、[0125])、運転者の属性として「所定の期間内に車両を運転する所定の時間数」または「指定された時間枠内で車両を運転する時間数」があること([0044]、[0074])は記載されているものの、車両1及び車両2のスイッチポイントXへの各到着時間に基づいて行程33が組まれることについて記載も示唆もない。
また、段落[0026]には、「・・・車両の現在の位置または予測された将来の位置にある利用可能な運転者に車両を割り当てるシステムおよび方法が提供される。当該システムは、法規制で定められた最大運転時間を含む要因に基づき、車両が運転者を切り替える地理的ポイントを自動的に決定する。これにより、運転者が法規制の運転時間制限に達したためトラックの運転を継続できなくなった場合であっても、当該システムは、新たな運転者を割り当てて、車両が、・・・不必要に長時間待機または休止するといった状況を回避する。」と記載されているように、スイッチポイントを変更することで法令の制限を超えないように行程を組むことが記載されているものの、段落[0026]において、スイッチポイントが本件発明1のように固定されている場合について、車両1がスイッチポイントXに到着する予定時刻と車両2がスイッチポイントXに到着する予定時刻との差が、総労働時間に関する法令の制限から一定の制約を受けることを説明しているとまではいえない。
よって、申立人の上記主張に理由はない。
(4)小括
以上のとおりであるから、本件発明1は、甲1発明ではない(理由1)。
2 本件発明2について
(1)対比
本件発明2は、本件発明1を引用する発明であり、いずれも、甲1発明との間に、上記1で示した相違点1、2と同じ相違点を有するものである。
(2)相違点について
ア 理由1(新規性)について
上記1(2)のとおり、相違点1、2は実質的な相違点である。
そうすると、本件発明2の発明特定事項と甲1発明の発明特定事項との間に差異があるから、本件発明2は甲1発明でない。
イ 理由2(進歩性)について
甲1には、上記「第4」の1(1)の段落[0004]、[0072]~[0083]、[0102]、[0110]~[0113]のとおり、運転手に適用される日間の運転時間制限を遵守しつつ、輸送車両が最終目的地へ向かって移動を継続し、貨物の輸送を不必要に遅らせないように、複数の輸送が登録されている時点では、各輸送のルートまで指定されておらず、各輸送が指定する出発地と到着地等に基づいて、共通の経由地点を持つように計画可能なルートがあることを念頭に互換性のある輸送を決定(特定)した上で、スイッチポイントの決定において、指定された時間枠内で車両を運転する時間数や運転者のスケジュールまたは利用可能時間を含む運転者の希望、運転者の資格要件、運転者の経歴、及び、運転手の連絡先情報を含む運転者属性19、並びに、運転者の現在の位置、車両の状態、交通状況、及び、悪天候などのその他の条件を含むリアルタイムデータを考慮して、運転手のプール21を検索することが記載されているものの、甲1発明には、スイッチポイントにおける車両1、2のそれぞれの到着時刻に基づいて運転者を指定することは記載されていない。
そして、甲2発明は、「運転者O1」という「同一の運転者」の指定を、「前記第1予定時刻と前記第2予定時刻に基づい」て行ったとしても、「運転手に適用される日間の運転時間制限を遵守」しないものは、地点「A」から「スイッチポイントX」までの区間を走行する「車両1」と「スイッチポイントX」から地点「A」までの区間を走行する「車両2」に、「運転者O1」という「同一の運転者」を指定しないことは明らかである。このため、甲1発明において、「運転者O1」という「同一の運転者」の指定を、「前記第1予定時刻と前記第2予定時刻に基づい」て行う構成とすることには阻害要因がある。
よって、相違点1、2の構成は、甲1発明に基づいて、当業者が容易に想到することができたものではない。
また、甲2~5、7~10には、上記「第4」の2~7のとおりの記載があるものの、甲2~5、7~10には、運転計画に乗換地点での車両の到着時刻を含むことや、乗換地点での車両の到着時刻に基づいて運転者を指定することについては何ら記載されておらず、仮に、甲1発明に甲2~5、7~10に記載の技術を適用しても、上記相違点1、2の構成には至らない。
よって、相違点1、2の構成は、甲1発明及び甲2~5、7~10に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に想到することができたものではない。
なお、甲2~5、7~10のいずれの文献に記載されている事項を主引用発明として、その他の甲号証に記載された技術的事項を適用しても、上記相違点1、2の構成に至らないことは明らかである。
そして、本件発明2は、上記相違点1、2の構成によって、本件特許の明細書の段落【0007】~【0009】に記載された、「往路(例えば、拠点1→拠点2)における出発地点から有料道路までの区間と有料道路から到着地点までの区間(区間1、という)、および、復路(例えば、拠点2→拠点1)における出発地点から有料道路までの区間と有料道路から到着地点までの区間(区間2、という)」を「有人走行し、有料道路を無人自動走行する輸送形態」において、「好適な輸送計画を作成する技術を提供する」という、顕著な作用効果を奏するものである。
(3)申立人の主張について
ア 申立人は、特許異議申立書で次のように主張する。
「仮に、甲1発明2に本件特許発明2の「所定時間内である場合に、前記指定を行う」の構成が明示的に開示されていないとして、当該構成が相違点とされたとしても、甲2技術には「帰り荷確保のため、当該最初のレッグの端末輸送(トラック輸送)と、当該最後のレッグの端末輸送(トラック輸送)を同一のドライバーで行うようにし、かつ、当該ターミナルにおけるドライバーの「待機」及び有人運転・無人運転の切り替え(モード間の接続)を所定時間内に行う」構成が開示されており、これは本件特許発明2の「所定時間内である場合に、前記指定を行う」に相当する。
以下のとおり、甲1発明2に甲2技術を適用することで相違点に係る構成を備えることになるので、本件特許発明2と同一の構成に至る。」(申立書52頁)
イ 申立人の主張について検討する。
甲2における「帰り荷」が、トラックが出発地から目的地まで運び終え、出発地に戻るトラックに積む荷物を意味する(申立書41~42頁、甲6参照)こと、甲2には「広域的に事業を展開している物流業者を除き,出荷時のトラック業者と別の業者が貨物を引き取り着荷主まで配送する」場合、これまでは、中小トラック業者を中心に、「帰り荷」確保のための情報交換が行われていることが記載されていること(甲2・7頁左欄参照)を考慮すると、甲2の「最初のレッグの端末輸送(トラック輸送)」のトラックと、帰り荷を積んだ「最後のレッグの端末輸送(トラック輸送)」のトラックとは、中小トラック業者においては、同一のトラックであり、これに対して、甲2には、広域的に事業を展開している物流業者については、具体的な態様について記載されていない。また、甲2「3.4 ターミナル」の項には「効率の高いROROによる接続方式と随時発車のため,乗り込み待ちのトラックが待機する駐車場は最小限のもので済む.」との記載はあるものの、到着トラックを待つ運転者が運転して運転してきたトラックのターミナルへの到着時間に関する記載はない。そのため、甲2には、「前記第1車両を前記出発点から前記始点まで運転する運転者と前記第2車両を前記始点から前記出発点まで運転する運転者に同一の運転者を指定する」ことが記載されていないことは明らかである。そうすると、甲2には、帰り荷を積むトラックの予定時刻という概念は存在しないことから、「前記第1予定時刻と前記第2予定時刻の差が所定時間内である場合に、前記第1車両を前記出発点から前記始点まで運転する運転者と前記第2車両を前記始点から前記出発点まで運転する運転者に同一の運転者を指定する」ことについての記載も示唆もないことは明らかである。
このように、甲1発明に、甲2に記載された事項を適用しても、上記相違点2の構成に至らないことは明らかである。
なお、以上のとおりであるから、甲1発明に甲2技術を適用する動機付けについて検討するまでもないことは明らかである。
よって、申立人の上記主張に理由はない。
(4)小括
以上のとおりであるから、本件発明2は、甲1発明ではない(理由1)。また、甲1発明に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではなく、さらに、甲1発明及び甲2~5、7~10に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない(理由2)。
3 本件発明3~6
本件発明3~6は、本件発明1又は2を引用する発明であり、いずれも、甲1発明との間に、上記1で示した相違点1、2と同じ相違点を有するものであるから、上記1と同様に、本件発明3~6は、甲1発明ではなく(理由1)、甲1発明に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではなく、さらに、甲1発明及び甲2~5、7~10に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない(理由2)。
4 本件発明7について
本件発明7は、本件発明1に対応する「運転計画作成方法」の発明であるから、上記1と同様に、本件発明7は、甲1に記載された発明ではない(理由1)。
第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1~7に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1~7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2025-700670