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特許異議申立

2025-700578

表示情報取得プログラム、通信機器、表示情報取得方法および表示情報取得システム

審判番号
2025-700578
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2023-099264
登録番号
7593680
請求日
2025年06月02日
審決日
2025年09月16日
公報発行日
2025年10月31日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】REVISIO株式会社
  • 【権利者代理人】松野 知紘
  • 【権利者代理人】津田 理
  • 【異議申立人】三瓶 光毅
審判長/審判官
  • 審判長 圓道 浩史
  • 審判官 宮下 誠
  • 審判官 合田 幸裕
分類
P1651.121-Y (H04N)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7593680号発明「表示情報取得プログラム、通信機器、表示情報取得方法および表示情報取得システム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7593680号の請求項1~18に係る特許を維持する。

理由

理 由 1 手続の経緯 特許第7593680号(以下「本件特許」という。)の請求項1~18に係る特許についての出願は、令和5年6月16日に出願され、令和6年11月25日にその特許権の設定登録がされ、令和6年12月3日に特許掲載公報が発行された。 その後、本件特許の請求項1~18に係る特許に対し、令和7年6月2日に特許異議申立人 三瓶 光毅(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがなされ、同年6月16日付けで手続補正指令書(方式)が通知され、同年7月9日に手続補正書(方式)が提出された。 2 本件発明 本件特許の請求項1~18に係る発明(以下「本件発明1」~「本件発明18」という。)は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1~18に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、請求項1~18の記載は次のとおりである。また、記号「1a」から「1d」、及び「6a」から「6b」は、分説するために当審が付したものであり、各記号に対応する発明特定事項を「構成1a」から「構成1d」、及び「構成6a」から「構成6b」という。 〔本件発明1〕【請求項1】 1a 1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、OSおよびプロセッサを有する表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための表示情報取得システムであって、 1b 前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定する、前記表示装置に設けられたチャンネル特定部と、 1c 前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部と、 1d 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付け部と、 1a を備える、表示情報取得システム。 〔本件発明2〕【請求項2】 前記関連付け部は、前記特定された表示コンテンツが、前記複数のチャンネルのうちのいずれで表示されたかを関連付ける、請求項1に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明3〕【請求項3】 前記通信チャンネルは、前記表示装置のプロセッサによって通信コンテンツ制御プログラムが実行されることによって利用可能となる配信サービスによるものであり、 前記表示装置のOSの機能によって把握される情報は、前記配信サービスの動作状況または前記通信コンテンツ制御プログラムの実行状況を含む、請求項1または2に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明4〕【請求項4】 前記チャンネル特定部は、プログラムが前記表示装置にインストールされて前記表示装置のプロセッサによって実行されることにより、実現される、請求項1または2に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明5〕【請求項5】 前記関連付け部は、表示情報管理サーバに設けられ、 前記表示装置をオンまたはオフするためのユーザ操作に応答して、前記特定された表示チャンネルを前記表示情報管理サーバへ送信する、前記表示装置に設けられた送信部を備える、請求項1または2に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明6〕【請求項6】 6a 1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置にインストールされる表示情報取得プログラムであって、 6b 前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる、 6a 表示情報取得プログラム。 〔本件発明7〕【請求項7】 1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、OSおよびプロセッサを有する表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための表示情報取得方法であって、 前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを、前記表示装置に設けられたチャンネル特定部が特定するチャンネル特定ステップと、 前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定ステップと、 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付けステップと、を含む、表示情報取得方法。 〔本件発明8〕【請求項8】 1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、通信機能を有する表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための表示情報取得システムであって、 前記表示装置が送信または受信する通信データに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定するチャンネル特定部と、 前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部と、 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付け部と、を備える表示情報取得システム。 〔本件発明9〕【請求項9】 前記表示装置は、ルータ機能を有する通信機器がネットワーク接続され、この通信機器を介して通信を行い、 前記チャンネル特定部は、前記通信機器を介して前記表示装置が送信する通信データまたは前記通信機器を介して前記表示装置が受信する通信データに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定する、請求項8に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明10〕【請求項10】 1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能な表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための表示情報取得システムであって、 前記通信チャンネルは、前記表示装置に接続された通信コンテンツ制御装置によって提供される配信サービスによるものであり、 前記通信コンテンツ制御装置が送信または受信する通信データに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定するチャンネル特定部と、 前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部と、 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付け部と、を備える表示情報取得システム。 〔本件発明11〕【請求項11】 前記通信コンテンツ制御装置は、ルータ機能を有する通信機器がネットワーク接続され、この通信機器を介して通信を行い、 前記チャンネル特定部は、前記通信機器を介して前記通信コンテンツ制御装置が送信する通信データまたは前記通信機器を介して前記通信コンテンツ制御装置が受信する通信データに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定する、請求項10に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明12〕【請求項12】 前記関連付け部は、前記特定された表示コンテンツが、前記複数のチャンネルのうちのいずれで表示されたかを関連付ける、請求項8乃至11のいずれかに記載の表示情報取得システム。 〔本件発明13〕【請求項13】 前記チャンネル特定部は、前記通信データに含まれるIPアドレス、通信パターン、通信先の少なくとも1つに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定する、請求項8乃至11のいずれかに記載の表示情報取得システム。 〔本件発明14〕【請求項14】 前記通信チャンネルは、配信サーバからコンテンツデータを受信して再生する配信サービスによるものであり、 前記チャンネル特定部は、前記IPアドレスに対応する配信サーバがある場合、前記表示チャンネルはその配信サーバに対応する配信サービスによる通信チャンネルであると特定する、請求項13に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明15〕【請求項15】 前記チャンネル特定部は、前記IPアドレスに対応する配信サーバがない場合、前記表示チャンネルは放送チャンネルであると特定する、請求項14に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明16〕【請求項16】 前記チャンネル特定部は、予め通信パターンと配信サービスとの関係が学習された識別器により、前記表示チャンネルを特定する、請求項13に記載の表示情報取得システム。 〔本件発明17〕【請求項17】 1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、通信機能を有する表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための表示情報取得方法であって、 前記表示装置が送信または受信する通信データに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定するチャンネル特定ステップと、 前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定ステップと、 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付けステップと、を含む表示情報取得方法。 〔本件発明18〕【請求項18】 1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能な表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための表示情報取得方法であって、 前記通信チャンネルは、前記表示装置に接続された通信コンテンツ制御装置によって提供される配信サービスによるものであり、 前記通信コンテンツ制御装置が送信または受信する通信データに基づいて、前記表示コンテンツの前記表示チャンネルを特定するチャンネル特定ステップと、 前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定ステップと、 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付けステップと、を備える表示情報取得方法。 3 特許異議申立理由の概要 申立人が申し立てた特許異議申立理由の概要は、次のとおりである。 (特許異議申立理由1:進歩性) 本件発明1、2、7は、甲第1号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、当該請求項1、2、7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。 (特許異議申立理由2:進歩性) 本件発明3~5、8~18は、甲第1号証に記載された発明及び甲第2号証に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、当該請求項3~5、8~18に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。 (特許異議申立理由3:進歩性) 本件発明6は、甲第2号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、当該請求項6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。 〔申立人により提出された証拠〕 甲第1号証:再公表特許WO2017/029990号 甲第2号証:特表2002-505019号公報 4 甲号証及び先行文献について (1) 甲第1号証について ア 記載事項 甲第1号証には次の記載がある。なお、以降の下線は当審において付されたものである。 「【0025】 [1. 通信システムの構成例とCDMについて] まず、各ユーザのTV等、放送サービスを受信し再生する受信装置が、放送コンテンツに関する視聴情報をまとめたレポートデータ、すなわちCDM(Consumption Data Message)を生成して、視聴解析装置に送信する通信システムの構成例について説明する。」 「【0066】 受信装置30側に設置されたセットップボックス(STB)70は、MVPD独自のシグナリングデータに従って受信データを解析し、コンテンツ(AVコンテンツ)をSTBに接続されたTV等の受信装置30に出力して再生する。」 「【0072】 受信装置30は、ステップS32において、STB70から入力する電子透かし(WM)格納コンテンツ122を適用したコンテンツ再生(出力)を実行する。さらに、受信装置30は、電子透かし(WM)格納コンテンツ122からの電子透かし(WM)検出処理を実行する。」 「【0120】 次に、図15に示すフローチャートを参照して、電子透かし埋め込みコンテンツを受信してCDMを生成して送信する処理を実行する受信装置側の処理シーケンスについて説明する。 【0121】 なお、図15に示すフローチャートに従った処理を実行する受信装置は、例えば、図6に示す受信装置30である。 受信装置30は、例えば、図15に示すフローチャートに従った処理を実行させるプログラムを記憶部に格納し、このプログラムを例えばプログラム実行機能を持つCPUを有するデータ処理部において実行する。 以下、図15に示すフローの各ステップの処理について説明する。」 「【0123】 コンテンツ受信経路は、前述したように、MVPD60を介した経路に限らず、地上放送波経由、インターネット等のブロードバンド通信ネットワーク経由、いずれの経路も可能である。」 「【0125】 受信コンテンツの画像データ、または音声データの少なくともいずれかには、先に図7~図13を参照して説明したCDM対応データ、すなわち、CDM送信先情報、コンテンツID他、CDM生成や送信処理に必要なデータが記録されている。受信装置のデータ処理部は、これらのCDM対応データを電子透かしから取得する。 【0126】 (ステップS123) 次に、受信装置のデータ処理部は、ステップS123において、電子透かし(WM)からの取得データ用いて、CDMを生成する。 なお、受信装置の生成するCDMは、例えば先に図3を参照して説明した基本的なCDMフォーマットをベースとして、本実施例に併せて変更した新たな拡張フォーマットに従ったCDMとすることが好ましい。 本実施例に最適なCDMの拡張フォーマットについては、次の説明項目[4.新たなCDMフォーマットについて]において詳細を説明する。」 「【0128】 このようにして、受信装置30は、画像データまたは音声データに埋め込まれた電子透かし(WM)からCDM生成および送信処理に必要となるCDM対応データを取得して、これを参照してCDMの生成を実行し視聴情報解析装置に送信することが可能となる。」 「【0130】 しかし、例えば、実施例1において説明したMVPD60が、ケーブルTV(CATV)等を介して放送コンテンツを提供する場合、チャンネル設定は、MVPD事業者独自の設定になる。さらに、MVPD事業者独自の設定チャンネル情報は、セットトップボックス(STB)70からTV等の受信装置30に入力されない。 従って、受信装置30の設定チャンネル情報を図3に示す従来型のCDMに記録しても、そのチャンネルに対応するコンテンツが何であるかが不明確になる恐れがある。 このような問題を解決する新たなCDMフォーマットについて、図16~図18を参照して説明する。 【0131】 図16には、図3に示す(1)現CDMフォーマットの一部と、(2)拡張フォーマットの一部を示している。 図16に示すように、(1)現CDMフォーマットの視聴チャンネル番号記録領域を変更する。 (2)拡張CDMフォーマットでは、(1)現CDMフォーマットの視聴チャンネル番号記録領域を以下の各データを記録する領域に拡張する。 (a)サービスソース情報 (b)コンテンツID情報 (c)コンテンツIDタイプ情報 これらの情報である。 これらの情報を記録可能とする。 【0132】 (a)サービスソース情報には、受信装置30において受信し再生したコンテンツの受信経路を示す情報を記録する。 (b)コンテンツID情報には、受信装置30において受信し再生したコンテンツの識別子であるコンテンツIDを記録する。 (c)コンテンツIDタイプ情報には、コンテンツID情報記録フィールドに記録したコンテンツIDの種類を示すコンテンツIDを記録する。 【0133】 (a)サービスソース情報の具体的な記録例について図17を参照して説明する。 図17に示すように、サービスソースIDの設定値として、1~5の設定値のいずれかが記録される。各設定値は、このCDMに記録された視聴情報が、以下のいずれの経路で受信したコンテンツに関する視聴情報であるかを示す。 サービスソース設定値=1:地上放送波経由のコンテンツ サービスソース設定値=2:ブロードバンド通信ネットワーク経由のコンテンツ サービスソース設定値=3:復号型(ハイブリッド)コンテンツ サービスソース設定値=4:その他(CATV、衛星放送等のMVPD経由)のコンテンツ サービスソース設定値=5:リザーブ」 「【0136】 視聴情報解析装置40は、このCDMに記録されたサービスソース情報に基づいて、受信装置30において視帳(当審注:「視聴」の誤記と認める。)されたコンテンツの受信経路を判別することが可能となる。 なお、受信装置30は、受信装置30におけるコンテンツ受信経路を判別する処理を実行して、この経路判別処理結果から得られるサービスソース情報をCDMに記録する。 【0137】 図16に示す拡張CDMフォーマットにおける新たな記録情報として示す、以下のデータ、すなわち、 (b)コンテンツID情報 (c)コンテンツIDタイプ情報 これらのデータは、例えば、先に図7~図13を参照して説明した画像データや、音声データに埋め込まれる電子透かし(WM)に記録されているデータを利用して記録される。」 イ 甲1発明 上記アから、甲第1号証には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている。なお、各構成の末尾括弧内に、対応する上記アの記載箇所を付した。また、記号「1A」から「1R」は、分説するために当審が付したものであり、各記号に対応する発明特定事項を「構成1A」から「構成1R」という。 〔甲1発明〕 1A 受信装置が、CDMを生成して、視聴解析装置に送信する通信システムであって、(【0025】) 1B コンテンツ受信経路は、MVPDを介した経路に限らず、地上放送波経由、インターネット等のブロードバンド通信ネットワーク経由、いずれの経路も可能であり、(【0123】) 1C 受信装置側の処理シーケンスは、電子透かし埋め込みコンテンツを受信してCDMを生成して送信する処理を実行するものであり、(【0120】) 1D 受信装置は、前記処理を実行させるプログラムを記憶部に格納し、このプログラムをプログラム実行機能を持つCPUを有するデータ処理部において実行し、(【0121】) 1E 受信装置側に設置されたセットップボックス(STB)は、コンテンツ(AVコンテンツ)をSTBに接続されたTV等の受信装置に出力して再生し、(【0066】) 1F 受信装置は、STBから入力する電子透かし(WM)格納コンテンツを適用したコンテンツ再生(出力)を実行し、(【0072】) 1G 受信コンテンツの画像データ、または音声データの少なくともいずれかには、CDM対応データ、すなわち、コンテンツID他、CDM生成に必要なデータが記録されており、(【0125】) 1H 受信装置は、画像データまたは音声データに埋め込まれた電子透かし(WM)からCDM生成に必要となるCDM対応データを取得して、これを参照してCDMの生成を実行し、(【0128】) 1I 受信装置の生成するCDMは、新たな拡張フォーマットに従ったCDMとすることが好ましく、(【0126】) 1J 拡張フォーマットは、受信装置の設定チャンネル情報を従来型のCDMに記録しても、そのチャンネルに対応するコンテンツが何であるかが不明確になる恐れを解決する新たなCDMフォーマットであり、(【0130】) 1K 拡張CDMフォーマットでは、現CDMフォーマットの視聴チャンネル番号記録領域を、サービスソース情報、コンテンツID情報、及びコンテンツIDタイプ情報を記録する領域に拡張し、(【0131】) 1L サービスソース情報には、受信装置において受信し再生したコンテンツの受信経路を示す情報を記録し、(【0132】) 1M サービスソース情報の各設定値は、このCDMに記録された視聴情報が、地上放送波経由のコンテンツ、ブロードバンド通信ネットワーク経由のコンテンツ、及びその他(CATV、衛星放送等のMVPD経由)のコンテンツを含むいずれの経路で受信したコンテンツに関する視聴情報であるかを示し、(【0133】) 1N このCDMに記録されたサービスソース情報に基づいて、受信装置において視聴されたコンテンツの受信経路を判別することが可能となり、(【0136】) 1O コンテンツID情報には、受信装置において受信し再生したコンテンツの識別子であるコンテンツIDを記録し、(【0132】) 1P コンテンツIDタイプ情報には、コンテンツID情報記録フィールドに記録したコンテンツIDの種類を示すコンテンツIDを記録し(【0132】) 1Q 受信装置は、受信装置におけるコンテンツ受信経路を判別する処理を実行して、この経路判別処理結果から得られるサービスソース情報をCDMに記録し、(【0136】) 1R コンテンツID情報、及びコンテンツIDタイプ情報のデータは、画像データや、音声データに埋め込まれる電子透かし(WM)に記録されているデータを利用して記録される、(【0137】) 1A 通信システム。 (2) 甲第2号証について ア 記載事項 甲第2号証には次の記載がある。 (ア) 「図1に示されるように、統計的に選択されたエンドユーザ施設に位置することがある、計量システム10は、対話型サービスデバイス14を基準にして使用量データを取得するためのデータ取得モジュール12を含む。前述されたように、対話型サービスデバイスは、パーソナルコンピュータ、テレビなどのビデオディスプレイデバイス付きモニタを共用するパーソナルコンピュータ、ネットワークコンピュータ、ゲーミングデバイス、インターネットテレビ、インターネット電話、インターネット携帯計算機、および同種類のものである場合がある。インターネットテレビは、インターネット上で通信するためにイネーブルされるビデオディスプレイデバイスまたはモニタである。例えば、インターネットテレビは、ウェブボックスを備えるテレビ、内部でイネーブルされるインターネットテレビ、またはインターネット通信機能付きのケーブル変換器やモデムとなることがある。インターネットは、ワールドワイドウェブおよび/または(イントラネット環境におけるローカルウェブのような)すべての類似ウェブ、またはネットワークやその拡張物を含む。ここで使用される使用量データは、インターネットのようなオンラインリソースの、ソフトウェアプログラム(例えば、アプリケーションプログラム)のようなオフラインリソースの、イントラネットのようなそれ以外のリソースの、および/または同種のもののユーザによる使用に関するあらゆるすべてのデ ータを意味する。」(第34頁第19行~第35頁第9行) (イ) 「データ取得装置12は、有利なことに、計量されている対話型サービスデバイスの動作に関して受動的であってよい。したがって、ソフトウェアトラップとは異なり、その受動的な形を取るデータ取得モジュール12は、計量中の対話型サービスデバイスに対してトランスペアレントであり、計量中の対話型サービスデバイスの動作を顕著に低速化しない。したがって、図2に図示されるように、計量システム24は、1つの種類のデータ取得モジュールとして受動通信リスナー(PCL)26を含む。受動通信リスナー26は、対話型サービスデバイス28のエンドユーザによる使用に関して使用量データを取得するた めに、対話型サービスデバイス28への、およびそれからの通信を傾聴する。受動通信リスナー26は、追加使用量データを取得するために、対話型サービスデバイス28によってアプリケーションプログラムのエンドユーザによる使用をモニタすることもある。受動通信リスナー26は、それが取得する使用量データを、データ記憶通信モジュール30に転送する。データ記憶通信モジュール30は、ユーザ識別検証モジュール32がらユーザ識別検証情報も受信する。データ記憶通信モジュール30は、即座にまたは定期的に、ユーザ識別検証情報および使用量データをデータ処理モジュール34に伝送する。」(第39頁第3行~第18行) (ウ) 「図3に示されるように、本発明に従った受動通信リスナーは、常駐ソフトウェア受動通信リスナー40の形を取ってよい。例えば、常駐ソフトウェア受動通信リスナー40はウェブブラウザでのエージェント(あるいは付属装置)であるか、あるいはコンピュータのオペレーティングシステム内またはウェブブラウザ内の挿入可能な常駐ルーチンである場合がある。図3に示されるように、常駐ソフトウェア受動通信リスナー40は、(i)オペレーティングシステム42から通信デバイスドライバ44まで流れ、オンラインサービスへのアクセスを示すことができる情報を監視することにより、顕著な遅延なく、オンラインサービス使用量を監視するするために、(ii)オペレーティングシステム42からアプリケーションプログラム46へ流れ、アプリケーションプログラムへのアクセスを示す情報を監視することによりオフラインサービス使用量を監視するために、(iii)キーボードクリック、マウスクリック、タッチスクリーンタッチ、遠隔制御信号、遠隔キーボード信号、遠隔マウス信号、およびオペレーティングシステム42により処理され、スクロールおよび同種のものを示す同種のものを監視するために配列される。常駐ソフトウェア受動通信リスナー40は、さらに、オンラインサービスプロバイダまたはウェブサイトにより送達されるオンラインコンテンツに関係する使用量データを取得するために、通信装置ドライバ44とオペレーティングシステム42の間の通信を監視する。常駐ソフトウェア受動通信リスナー40は、ログファイル48のようにメモリ内に 取得された使用量データを記憶する。ログファイル48で記録される使用量は、定期的にまたは即座に中央施設に伝送されることがある。」(第40頁第8行~第41頁第1行) (エ) 「常駐ソフトウェア受動通信リスナー40は、イベント駆動型プログラムである。図4に示されるように、常駐ソフトウェア受動通信リスナー40は、オンラインサービスまたはオフラインサービスへのアクセスの始まりを示すことがあるモデムおよび/またはローカルエリアネットワーク(LAN)の初期化を検出するブロック62を含む。常駐ソフトウェア受動通信リス ナー40が常駐するコンピュータがLANベースのコンピュータではない場合、ブロック62は、コンピュータ自体の初期化を検出するために配列されることがある。 このような初期化時に、ブロック64は、オンラインサービスイベントおよびオフラインサービスイベントを示す、モデムおよびLAN(または他のローカルコンピュータ)の活動を監視する。例えば、ブロック64は、オンラインサービスプロバイダまたはウェブサイトへのアクセスの始まりを示すウェブブラウザまたは同種のものに対するアクセスを監視してよい。また、ブロック64は、オフラインサービスへのアクセスの始まりを示すアプリケーションプログラム、または同種のものへのアクセスも監視してよい。ブロック66は、ブロック64により監視された活動がオンライン活動なのか、それともオフライン活動なのかを決定する。活動がオンライン活動である場合、ブロック68が通信プロトコルを検出する。例えば、ブロック68は、オンライン通信がインターネット通信の始まりを示すHTTPヘッダを備えているかどうかを決定することがある。 ブロック70は、検出された通信プロトコルがインターネットプロトコルであるかどうかを決定する。インターネットプロトコルである場合、ブロック72は、インターネット通信のヘッダ情報を読み取るために、オペレーティングシステム42と通信デバイスドライバ44の間のコネクションを使用する。例えば、ブロック72は、HTTP指定のヘッダ情報を読み取り、インターネット通信に含まれることがあるHTMLのヘッダ、タイトル、タグ、クッキー、アドレスなどを読み取る。ブロック72は、このデータをログファイル48に記憶させる。」(第41頁第17行~第42頁第14行) (オ) 「図13から図15は、パーソナルコンピュータ以外の対話型サービスデバイスがインターネットテレビであるときに使用されることがある計量システムを示す。図13においては、計量システム250は、インターネットテレビが、テレビ252およびウェブボックス254を含む場合に特に有効である。ウェブボックス254は、オンライン通信を通信媒体256上で伝送、受信し、オンライン通信をエンドユーザに表示するためにテレビ252を制御するように配列される。ケーブルボックス258は、テレビ信号を受信し、テレビ信号をエンドユーザに表示するためにテレビ22を制御するように配列される。A/Bスイッチ260は、ウェブボックス254とケーブルボックス258の間でテレビを切り替える。 受動通信リスナー262は、通信媒体256とA/Bスイッチ260の出力の両方に接続されて示される。受動通信リスナー262は、CPU、RAM、ROMおよびモデムを含むこと がある。受動通信リスナー262は、通信媒体256を傍受するための盗聴装置を含むこともある。代わりに、図13に図示されるように、受動通信リスナー262は、A/Bスイッチ260の出力を傍受するための盗聴装置を含むことがある。盗聴装置は、前述されたものと同じ、またはそれらに類似してよい。代わりに、盗聴装置164は、テレビ252のCRTに供給されるビデオを捉えるための位置でテレビ252のキャビネットに取り付けられるプローブであることがある。このようなプローブは、テレビ252のキャビネットを開くことが、プローブを取り付けるために必要ではないという意味で非侵襲性である。このプローブは、1996年5月8日に提出された米国特許出願連続番号第08/654,306号に開示される型であってよい。 したがって、受動通信リスナー262は、適切な使用量データを取得し、その使用量データをサイトユニット264に転送するように配列されることがある。受動通信リスナー262が通信媒体256で傍受される場合、受動通信リスナー262は、図9から図11に関係して前述されたのと同じ方法で使用量データを取得してよい。ただし、受動通信リスナー262がA/Bスイッチ260の出力で傍受される場合には、受動通信リスナー262は、図16に関係して後述されるのと同じ方法で使用量データを取得してよい。」(第52頁第20行~第53頁第20行) (カ) 「 [図:0001428014000001.jpg] 」(図3) (キ) 「 [図:0001428014000002.jpg] 」(図13) イ 甲2-1発明 上記アから、甲第2号証には次の発明(以下「甲2-1発明」という。)が記載されている。なお、各構成の末尾括弧内に、対応する上記アの記載箇所を付した。また、記号「21A」から「21K」は、分説するために当審が付したものであり、各記号に対応する発明特定事項を「構成21A」から「構成21K」という。 〔甲2-1発明〕 21A 計量システムに含まれる受動通信リスナー(PCL)であって、((イ)、(カ)) 21B 受動通信リスナーは、対話型サービスデバイスのエンドユーザによる使用に関して使用量データを取得するために、対話型サービスデバイスへの、およびそれからの通信を傾聴し、((イ)) 21C 対話型サービスデバイスは、パーソナルコンピュータであり、((ア)) 21D 受動通信リスナーは、常駐ソフトウェア受動通信リスナーの形を取ってよく、((ウ)) 21E 常駐ソフトウェア受動通信リスナーはコンピュータのオペレーティングシステム内の挿入可能な常駐ルーチンである場合があり、((ウ)) 21F 常駐ソフトウェア受動通信リスナーは、さらに、オンラインサービスプロバイダまたはウェブサイトにより送達されるオンラインコンテンツに関係する使用量データを取得するために、通信装置ドライバとオペレーティングシステムの間の通信を監視し、((ウ)) 21G 常駐ソフトウェア受動通信リスナーは、オンラインサービスまたはオフラインサービスへのアクセスの始まりを示すことがあるモデムおよび/またはローカルエリアネットワーク(LAN)の初期化を検出し、((エ)) 21H このような初期化時に、オンラインサービスイベントおよびオフラインサービスイベントを示す、モデムおよびLAN(または他のローカルコンピュータ)の活動を監視し、((エ)) 21I 監視された活動がオンライン活動なのか、それともオフライン活動なのかを決定し、((エ)) 21J 活動がオンライン活動である場合、通信プロトコルを検出し、((エ)) 21K 検出された通信プロトコルがインターネットプロトコルであるかどうかを決定する、((エ)) 21A 受動通信リスナー。 ウ 甲2-2発明 上記ア(オ)の「受動通信リスナー262は、CPU、RAM、ROMおよびモデムを含むことがある」との記載、及び情報通信分野の技術常識を考慮すると、甲第2号証に記載された「受動通信リスナー」は、「CPU、RAM、ROMおよびモデムを含む」場合、「ROM」に格納されたプログラムを「CPU」が実行することによって各種処理を行うことが明らかである。 そうすると、上記アから、甲第2号証には、上記イの甲2-1発明とは異なる、次の発明(以下「甲2-2発明」という。)が記載されている。なお、各構成の末尾括弧内に、対応する上記アの記載箇所を付した。また、記号「22A」から「22J」は、分説するために当審が付したものであり、各記号に対応する発明特定事項を「構成22A」から「構成22J」という。 〔甲2-2発明〕 22A 受動通信リスナー(PCL)のプログラムであって、((オ)、(キ)) 22B 計量システムは、パーソナルコンピュータ以外の対話型サービスデバイスがインターネットテレビであるときに使用され、((ア)、(オ)) 22C 計量システムは、テレビ(TV)、ウェブボックス、通信媒体、ケーブルボックス、A/Bスイッチ(A|B)、及び受動通信リスナー(PCL)を含み、((オ)、(キ)) 22D インターネットテレビはテレビ及びウェブボックスを含み、((オ)) 22E ウェブボックスは、オンライン通信を通信媒体上で伝送、受信し、オンライン通信をエンドユーザに表示するためにテレビを制御し、((オ)) 22F ケーブルボックスは、テレビ信号を受信し、テレビ信号をエンドユーザに表示するためにテレビを制御し、((オ)) 22G A/Bスイッチは、ウェブボックスとケーブルボックスの間でテレビを切り替え、((オ)) 22H 受動通信リスナーは、通信媒体とA/Bスイッチの出力の両方に接続されており、((オ)) 22I 受動通信リスナーは、適切な使用量データを取得し、その使用量データをサイトユニットに転送し、((オ)) 22J 受動通信リスナーは、CPU、RAM、ROMおよびモデムを含む、((オ)) 22A 受動通信リスナーのプログラム。 (3) 先行文献について 特許異議申立書の第23頁には、音声からデータを抽出する技術について、3つの先行文献が示されており、それぞれの先行文献及びそれぞれに記載された技術的事項は以下アからウのとおりである。 ア 特表2002-515684号公報(以下「先行文献1」という。) (ア) 記載事項 先行文献1には次の記載がある。 「 【0040】 図4は、本発明の第3の実施例200をしめし、アナログおよびディジタル放送の両方が生じる遷移期間の間、統計的に選択されたモニタ場所202は、例えば、第1の視聴場所204、第2の視聴場所206、および第3の視聴場所208を含む。第1の視聴場所204は、アナログテレビ212に接続されたディジタルコンバータ(STB)210を含む。アナログテレビ212がチューニングされている番組の音声部分は、検出器214により検出される。検出器214は、アナログテレビ212のスピーカ216により与えられた音を非嵌入的に検出することにより、またはアナログテレビ212へ直接接続することで音声信号を嵌入的に検出することにより、この音声部分を検出してもよい。」 「 【0042】 比較器222は、まず、検出器214により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定するように構成される。検出器214により検出された音声内に番組識別コードがある場合、この番組識別コードは、アナログテレビ212がチューニングされる番組を識別し、従って記録される。もし検出器214により検出された音声内に番組識別コードがない場合、比較器222は、信号プロセッツサ220により与えられたベースバンドビットストリームの音声部分を走査して、プローブ218により検出された中間周波数信号内に含まれる第1の番組内の音声を検出する。比較器222は、この音声を、検出器214からの音声データと比較する。一致がある場合、ディジタルコンバータ210がチューニングされる番組は、信号プロセッツサ220により与えられる情報からわかる。一致がない場合、比較器222は、信号プロセッツサ220により与えられたベースバンドビットストリームの音声部分を走査して、プローブ218により検出された中間周波数信号内に含まれる第2の番組内の音声を検出する、というようなことを比較器222が一致を検出するまで行う。いったん一致が検出されると、一致のあったチャンネルのメジャーチャンネルおよびマイナーチャンネルの番号がわかり、対応する番組識別補助コードが対応するデータパケットから読み出し可能である。 【0043】 第2の視聴場所206は、ディジタルテレビ(DTV)224を含む。ディジタルテレビ224がチューニングされている番組の音声部分は、検出器226により検出される。検出器226は、ディジタルテレビ224のスピーカ228により与えられた音を非嵌入的に検出することにより、またはディジタルテレビ212に直接接続することで音声信号を嵌入的に検出することにより、この音声部分を検出する。 【0044】 プローブ230は、ディジタルテレビ224の中間周波数信号を検出するために設けられている。信号プロセッサ232は、信号プロセッサ220と同様に動作し、プローブ230により検出される中間周波数信号内のベースバンドビットストリームの音声部分を与える。比較器234は、比較器222と同様に動作し、まず、検出器226により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定し、もしなければ、一致が発見されるまで、信号プロセッサ232により与えられたベースバンドビットストリームの音声部分を走査する。 【0045】 第3の視聴場所208は、パソコン236を含む。パソコン236がチューニングされている番組の音声部分は、検出器238により検出される。検出器238は、パソコン236のスピーカ240により与えられた音を非嵌入的に検出することにより、またはパソコン236に直接接続することで音声信号を嵌入的に検出することにより、この音声部分を検出する。 【0046】 プローブ242は、パソコン236の中間周波数信号を検出するために設けられている。信号プロセッサ244は、信号プロセッサ220と同様に動作し、プローブ242により検出される中間周波数信号内のベースバンドビットストリームの音声部分を与える。比較器246は比較器222と同様に動作し、まず、検出器238により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定し、もしなければ、一致が発見されるまで、信号プロセッサ244により与えられたベースバンドビットストリームの音声部分を走査する。 【0047】 比較器222、234、および246は、音声からのまたはデーターパケットからの番組識別コード、および/または一致情報を、統計的に選択されたモニタ場所202のデータ蓄積転送装置能力が備わるホームユニット(HU)248へ与える。遠く離れたところに位置したデータ収集電話局(CO)250は、公衆交換回線網、インターネットなどのような通信ネットワーク252で、ホームユニット248とデータを交換する、コンピュータベースのデータ収集電話局として概略的に示される。さらに、個人識別装置254は、ディジタルテレビ224でテレビ番組を見ている人を識別するために設けられてよい。個人識別装置98と同様に、個人識別装置254はビデオカメラ、IRカメラ、などであってよく、図4に示される視聴装置の一部またはすべてのために設けられてよい。」 「 [図:0001428014000003.jpg] 」(図4) (イ) 先行文献1に記載された技術的事項 上記(ア)から、先行文献1には次の技術的事項が記載されている。なお、各構成の末尾括弧内に、対応する記載箇所を付した。 〔先行文献1に記載された技術的事項〕 検出器により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定する比較器であって、(【0042】、【0044】、【0046】) 前記検出器は、アナログおよびディジタル放送の両方が生じる遷移期間の間、統計的に選択されたモニタ場所202に含まれ、(【0040】、図4) モニタ場所202は、第1の視聴場所204、第2の視聴場所206、および第3の視聴場所208を含み(【0040】、図4) 第1の視聴場所204は、アナログテレビ212に接続されたディジタルコンバータ(STB)210を含み、(【0040】、図4) アナログテレビ212がチューニングされている番組の音声部分は、検出器214により検出され、(【0040】) 検出器214は、アナログテレビ212のスピーカ216により与えられた音を非嵌入的に検出することにより、この音声部分を検出し、(【0040】) 比較器222は、検出器214により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定し、(【0042】) 検出器214により検出された音声内に番組識別コードがある場合、この番組識別コードは、アナログテレビ212がチューニングされる番組を識別し、(【0042】) 第2の視聴場所206は、ディジタルテレビ(DTV)224を含み、(【0043】、図4) ディジタルテレビ224がチューニングされている番組の音声部分は、検出器226により検出され、(【0043】) 検出器226は、ディジタルテレビ224のスピーカ228により与えられた音を非嵌入的に検出することにより、この音声部分を検出し、(【0043】) 比較器234は、検出器226により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定し、(【0044】) 第3の視聴場所208は、パソコン236を含み、(【0045】、図4) パソコン236がチューニングされている番組の音声部分は、検出器238により検出され、(【0045】) 検出器238は、パソコン236のスピーカにより与えられた音を非嵌入的に検出することにより、この音声部分を検出し、(【0045】) 比較器246は、検出器238により検出された音声内に番組識別コードがあるかどうか決定し、(【0046】) 比較器222、234、および246は、音声からの番組識別コードを、統計的に選択されたモニタ場所202のデータ蓄積転送装置能力が備わるホームユニット(HU)248へ与える、(【0047】) 比較器。 イ 特表2002-521702号公報(以下「先行文献2」という。) (ア) 記載事項 先行文献2には次の記載がある。 「 【0001】 【発明の属する技術分野】 この発明は、可聴信号に不可聴コードを付加し、次にそのコードを検索するためのシステム及び方法に関するものである。このようなコードは、例えば、放送番組を特定するための視聴者計測アプリケーションに使用され得る。」 「 【0026】 図1は、エンコーダ12が付属的コードを放送信号の音声信号部14に付加する視聴者計測システム10を例示している。これに代えて、エンコーダ12は、従来技術で知られているように、放送信号分配チェーンに於ける同様の他に位置に設けることもできる。トランスミッタ16は、エンコードされた音声信号部を放送信号のビデオ信号部18とともに伝送する。エンコード信号が統計学的に選択された計測サイト22に位置するレシーバ20によって受け取られると、たとえエンコードされた音声信号部がレシーバ20のスピーカ24に供給されるときに聴き手に認識できない付属的コードが存在しても、付属的コードが受け取った放送信号の音声信号部を処理することにより復元される。この目的のために、デコーダ26が、レシーバ20で利用できる音声出力28又は音声を再生するスピーカ24の近傍に置かれたマイクロホン30の何れかに直接接続されている。受け取られた音声信号は、モノラル又はステレオの形式のいづれであってもよい。」 「 [図:0001428014000004.jpg] 」(図1) (イ) 先行文献2に記載された技術的事項 上記(ア)から、先行文献2には次の技術的事項が記載されている。なお、各構成の末尾括弧内に、対応する記載箇所を付した。 〔先行文献2に記載された技術的事項〕 エンコーダ12が付属的コードを放送信号の音声信号部14に付加する視聴者計測システム10に含まれるデコーダ26であって、(【0026】、図1) このようなコードは、放送番組を特定するための視聴者計測アプリケーションに使用され得るものであり、(【0001】) エンコード信号が統計学的に選択された計測サイト22に位置するレシーバ20によって受け取られると、たとえエンコードされた音声信号部がレシーバ20のスピーカ24に供給されるときに聴き手に認識できない付属的コードが存在しても、付属的コードを受け取った放送信号の音声信号部を処理することにより復元することを目的とし、(【0026】) この目的のために、デコーダ26が、レシーバ20で利用できる音声を再生するスピーカ24の近傍に置かれたマイクロホン30に直接接続されている、(【0026】) デコーダ26。 ウ 特開2009-268036号公報(以下「先行文献3」という。) (ア) 記載事項 先行文献3には次の記載がある。 「【0022】 視聴確認システム1は、音響透かし重畳装置11と、放送局13と、テレビ装置(放送受信装置)15と、テレビセンサ(視聴確認装置)17と、集計装置(特定情報集計装置)19と、複数のGPS衛星21を備えた構成である。」 「【0055】 音響透かし重畳装置11は、図外の記録装置や中継装置から出力された放送コンテンツ(例えば、ニュース・ドラマ・映画・ガイダンス・コマーシャル等)の音声データに、その放送コンテンツを特定するためのコード(特定情報)を音声データ化して重畳する。すなわち、音響透かし重畳装置11は、放送コンテンツのコードを周知の音響透かし技術を用いて音声データ化し、この音声データ(音響透かし)を放送コンテンツの音声データに重畳する。 【0056】 音響透かし重畳装置11が音響透かしを重畳した放送コンテンツの放送データ(音声データ及び映像データ)は、放送局13で放送波に重畳して送信(放送)される。 【0057】 テレビ装置15は、放送局13が放送(送信)した放送波を受信して、受信した放送波を放送データ(音声データと映像データ)に変換する。そして、テレビ装置15は、音声データを音声としてスピーカ57から放音し、映像データを映像としてモニタ59に表示する。 【0058】 テレビセンサ17は、テレビ装置15のスピーカ57から放音された音声をマイク61で収音し、音声に含まれる音響透かしを抽出して電子データであるコードデータに変換する。そして、テレビセンサ17は、日時情報・現在位置情報・操作情報・機器情報をコードデータに付加して集計装置19へ出力する。」 「【0095】 また、以上の説明では、本発明をテレビ放送に適用した場合について述べたが、本発明はこれに限るものではなく、ラジオ放送やインターネット放送等、放送によりユーザにコンテンツを提供する形態であれば良い。また、放送受信装置が受信する放送の種類はアナログ放送でもデジタル放送でも良い。」 (イ) 先行文献3に記載された技術的事項 上記(ア)から、先行文献3には次の技術的事項が記載されている。なお、各構成の末尾括弧内に、対応する記載箇所を付した。 〔先行文献3に記載された技術的事項〕 視聴確認システム1が備える構成であるテレビセンサ17であって、(【0022】) 視聴確認システム1は、音響透かし重畳装置11と、放送局13と、テレビ装置15と、テレビセンサ17と、集計装置19と、を備え、(【0022】) 音響透かし重畳装置11は、放送コンテンツの音声データに、その放送コンテンツを特定するためのコード(特定情報)を音声データ化して重畳、すなわち、放送コンテンツのコードを周知の音響透かし技術を用いて音声データ化し、この音声データ(音響透かし)を放送コンテンツの音声データに重畳し、(【0055】) 音響透かし重畳装置11が音響透かしを重畳した放送コンテンツの放送データ(音声データ及び映像データ)は、放送局13で放送波に重畳して送信(放送)され、(【0056】) テレビ装置15は、放送局13が放送(送信)した放送波を受信して、受信した放送波を放送データ(音声データと映像データ)に変換し(【0057】) テレビ装置15は、音声データを音声としてスピーカ57から放音し、映像データを映像としてモニタ59に表示し、(【0057】) テレビセンサ17は、テレビ装置15のスピーカ57から放音された音声をマイク61で収音し、音声に含まれる音響透かしを抽出して電子データであるコードデータに変換し、(【0058】) テレビセンサ17は、日時情報・現在位置情報・操作情報・機器情報をコードデータに付加して集計装置19へ出力し、(【0058】) テレビ放送に適用した場合に限るものではなく、ラジオ放送やインターネット放送等、放送によりユーザにコンテンツを提供する形態であれば良い、(【0095】) テレビセンサ。 5 当審の判断 (1) 特許異議申立理由1(進歩性)について ア 本件発明1について (ア) 対比 本件発明1と甲1発明を対比する。 a 構成1aについて (a) 甲1発明の構成1Bの「コンテンツ受信経路」は、「MVPDを介した経路に限らず、地上放送波経由、インターネット等のブロードバンド通信ネットワーク経由、いずれの経路も可能」な経路であるから、本件発明1の構成1aの「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネル」に相当する。 甲1発明の構成1Gの「受信コンテンツの画像データ」という記載からみて、「受信コンテンツ」は、「画像データ」を含むから、甲1発明の「受信装置」が「コンテンツ再生(出力)を実行」(構成1F)することは、本件発明1の構成1aの「コンテンツを表示」することに相当し、また、甲1発明の「受信装置」は、本願発明1の構成1aの「表示装置」に相当するといえる。 ここで、前記「受信装置」は、前記「コンテンツ受信経路」(構成1B)を介して受信した「受信コンテンツ」で「コンテンツ再生(出力)を実行」すると解されるから、甲1発明の「受信装置」は、「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能」な「表示装置」である点で、本件発明1の構成1aの「表示装置」と共通する。 さらに、甲1発明の構成1Dの「CPU」は、本件発明1の構成1aの「プロセッサ」に相当するから、当該「CPU」を有する甲1発明の「受信装置」は、「プロセッサを有する表示装置」である点で、本件発明1の構成1aの「表示装置」と共通する。 そうすると、本件発明1の構成1aの「表示装置」と、甲1発明の構成1B、1D、1F、及び1Gで特定される「受信装置」は、「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、」「プロセッサを有する表示装置」である点で共通する。 (b) 甲1発明の構成1Gの「CDM対応データ、すなわち、コンテンツID他、CDM生成に必要なデータ」という記載からみて、構成1Hにおいて、「受信装置」が「CDM生成に必要となるCDM対応データを取得」することは、「コンテンツID」、すなわち上記(a)で検討したとおり表示されるコンテンツの識別情報、を「取得」することを含むから、甲1発明の構成1Hにおいて、「受信装置」が「CDM生成に必要となるCDM対応データを取得」することは、本件発明1の構成1aの「表示コンテンツを特定する」ことに相当するといえる。 また、甲1発明の構成1Lの「サービスソース情報には、受信装置において受信し再生したコンテンツの受信経路を示す情報を記録」するという記載からみて、構成1Qの「コンテンツ受信経路を判別する処理」の結果から得られる「サービスソース情報」は、「受信装置において受信し再生したコンテンツの受信経路」を示す情報であるから、構成1Qにおいて「コンテンツ受信経路を判別する処理」は、「受信装置において受信し再生したコンテンツの受信経路」「を判別する処理」である。さらに、上記(a)を考慮すると、甲1発明の構成1Qにおいて「コンテンツ受信経路を判別する処理」は、「受信装置において」表示「したコンテンツの」チャンネル「を判別する処理」といえるから、本件発明1の構成1aの「その表示チャンネル」、すなわち表示コンテンツの表示チャンネル、「をも特定する」ことに相当するといえる。 そうすると、甲1発明の構成1G、1H、1L、及び1Qで特定される「受信装置」の動作は、本件発明1の構成1aの「表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定する」ことに相当する。 (c) 甲1発明の構成1Aの「通信システム」は、上記(a)で検討した「受信装置」が上記(b)で検討した動作を実行するためのシステムであるから、上記(a)及び(b)をまとめると、本件発明1の構成1aの「表示情報取得システム」と、甲1発明の構成1A、1B、1D、1Fから1H、1L、及び1Qにより特定される「通信システム」は、「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、」「プロセッサを有する表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するための」「システム」である点で共通する。 ただし、「表示装置」について、本件発明1の構成1aでは「OS」「を有する」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点1」という。)で、両発明は相違する。さらに、「システム」について、本件発明1の構成1aでは「表示情報取得システム」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点2」という。)で、両発明は相違する。 b 構成1bについて 本願発明1の構成1bの「前記複数のチャンネル」は、構成1aの「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネル」を意味することが明らかであるから、当該「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネル」に相当する(上記a(a))甲1発明の「コンテンツ受信経路」は、本願発明1の構成1bの「前記複数のチャンネル」にも相当する。 また、上記a(b)で検討したとおり、甲1発明の構成1Qにおいて「コンテンツ受信経路を判別する処理」は、本件発明1の構成1aの「その表示チャンネル」、すなわち表示コンテンツの表示チャンネル、「をも特定する」ことに相当するといえる。 そして、甲1発明の構成1Qにおける「受信装置は、受信装置におけるコンテンツ受信経路を判別する処理を実行して、」との記載を考慮すれば、甲1発明の構成1Aの「通信システム」における「受信装置」(上記a(a)より本願発明1の「表示装置」に相当。)には、当該判別する処理を実行する手段が設けられており、当該手段は、「前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定する、前記表示装置に設けられたチャンネル特定部」である点で、本願発明1の構成1bの「チャンネル特定部」と共通するといえる。 そうすると、構成1bの「チャンネル特定部と、」「を備える」本件発明1と、構成1A、1Qにより特定される甲1発明は、「前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定する、前記表示装置に設けられたチャンネル特定部と、」「を備える」点で共通するといえる。 ただし、「前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定する」ことについて、本件発明1の構成1bでは「表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点3」という。)で、両発明は相違する。 c 構成1cについて 甲1発明の構成1Hの「受信装置は、・・・CDM生成に必要となるCDM対応データを取得して、」という記載からみて、構成1Aの「通信システム」における「受信装置」は、「CDM生成に必要となるCDM対応データを取得」する手段を備えているといえる。 そして、当該「CDM生成に必要となるCDM対応データを取得」することが、本件発明1の「表示コンテンツを特定する」ことに相当する点は、上記a(b)で検討したとおりであるから、前記「CDM生成に必要となるCDM対応データを取得」する手段は、「前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部」である点で、本願発明1の構成1cの「コンテンツ特定部」と共通する。 そうすると、構成1cの「コンテンツ特定部と、」「を備える」本件発明1と、構成1A、1Hで特定される甲1発明は、「前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部と、」「を備える」点で共通するといえる。 ただし、甲1発明において、「CDM生成に必要となるCDM対応データ」(構成1H)は、「画像データまたは音声データに埋め込まれた電子透かし(WM)から」「取得」されるところ、「画像データまたは音声データに埋め込まれた電子透かし(WM)」からどのようにして「CDM生成に必要となるCDM対応データ」を「取得」するかは特定されていない。 そうすると、「前記表示コンテンツを特定する」ことについて、本件発明1の構成1cでは「前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では、当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点4」という。)で、両発明は相違する。 d 構成1dについて 甲1発明の構成1Qにおいて「コンテンツ受信経路を判別する処理」が、「受信装置において受信し再生したコンテンツの受信経路」「を判別する処理」であり、本件発明1の構成1aの「その表示チャンネル」「をも特定する」ことに相当するといえる点は、上記a(b)で検討したとおりであるから、甲1発明の構成1Qにより判別された「コンテンツ受信経路」は、本願発明1の構成1dの「前記特定された表示チャンネル」に相当する。 また、甲1発明の構成1Hにおいて、「CDM生成に必要となるCDM対応データを取得」することが、「コンテンツID」を「取得」することを含み、本件発明1の構成1aの「表示コンテンツを特定する」ことに相当するといえる点は、上記a(b)で検討したとおりであるから、甲1発明の構成1Hにおいて、「CDM生成に必要となるCDM対応データ」として取得された「コンテンツID」は、本願発明1の構成1dの「前記特定された表示コンテンツ」に相当する。 さらに、甲1発明の「受信装置」は、「CDMの生成を実行」する(構成1H)ものであって、「受信装置の生成するCDM」(構成1I)は、「新たな拡張フォーマットに従ったCDM」(構成1I)とされ、「サービスソース情報、コンテンツID情報」を記録する領域(構成1K)を有し、「サービスソース情報には、受信装置において受信し再生したコンテンツの受信経路を示す情報を記録し」(構成1L)、「コンテンツID情報には、受信装置において受信し再生したコンテンツの識別子であるコンテンツIDを記録」(構成1O)するものである。 よって、甲1発明の構成1Aの「通信システム」における「受信装置」であって、「拡張フォーマットに従ったCDM」を生成する「受信装置」は、構成1Qにより判別された「コンテンツ受信経路」と、構成1Hにおいて、「CDM生成に必要となるCDM対応データ」として取得された「コンテンツID」を関連付けてCDMを生成する手段を有しており、当該手段は、本願発明1の構成1dの「前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付け部」に相当する、といえる。 以上から、構成1dの「関連付け部と、」「を備える」本件発明1と、構成1A、1H、1I、1K、1L、1O、及び1Qで特定される甲1発明は、「前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付け部と、を備える」点で一致する。 e 対比のまとめ 上記aからdの対比から、本件発明1と甲1発明との間の一致点及び相違点は、次のとおりである。 〔一致点〕 1a’ 1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能であり、プロセッサを有する表示装置において、表示コンテンツを特定するだけでなく、その表示チャンネルをも特定するためのシステムであって、 1b’ 前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定する、前記表示装置に設けられたチャンネル特定部と、 1c’ 前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部と、 1d 前記特定された表示チャンネルと、前記特定された表示コンテンツと、を関連付ける関連付け部と、 1a’ を備える、システム。 〔相違点1〕 構成1a’の「表示装置」について、本件発明1では「OS」「を有する」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では当該発明特定事項を有しない点。 〔相違点2〕 構成1a’の「システム」について、本件発明1では「表示情報取得システム」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では当該発明特定事項を有しない点。 〔相違点3〕 構成1b’の「前記表示コンテンツの前記表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定する」ことについて、本件発明1では「表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では当該発明特定事項を有しない点。 〔相違点4〕 構成1c’の「前記表示コンテンツを特定する」ことについて、本件発明1では「前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて」という発明特定事項を有するのに対し、甲1発明では、当該発明特定事項を有しない点。 (イ) 判断 事案に鑑み、上記相違点4についてまず検討する。 甲1発明の「受信装置」において、「画像データまたは音声データに埋め込まれた電子透かし(WM)から」「コンテンツID」を含む「CDM対応データを取得」する(構成1G、IH)際には、電子透かし(WM)が埋め込まれた画像データ又は音声データを直接処理して「CDM対応データを取得」することが自然であると解され、当該画像データ(又は音声データ)を「コンテンツ再生(出力)」(構成1F)した再生画像を撮像(又は再生音声を収音)し、撮像した再生画像(又は収音した再生音声)に基づいて「CDM対応データを取得」するようなことは、甲第1号証には記載も示唆もされておらず、またそのように再生画像(又は再生音声)に基づいて取得することが当然であると認めるに足りる証拠は見あたらない。 したがって、甲1発明において、「表示装置のスピーカからの音声」に基づいて、表示コンテンツを特定すること、すなわち相違点4に係る本件発明1の構成とすることは、甲1発明から当業者が容易に想到し得るものではない。 なお、「表示装置のスピーカからの音声」に基づいて表示コンテンツを特定することに関して、先行文献1に記載された技術的事項(上記4の(3)のア(イ))には、アナログテレビのスピーカにより与えられ検出器により検出された音声内に番組識別コードがある場合、アナログテレビがチューニングされている番組を識別することが開示されており、また、先行文献2に記載された技術的事項(上記4の(3)のイ(イ))には、放送番組を特定するために使用され得る付属的コードが付加された音声信号部がレシーバのスピーカに供給されると、音声信号を処理することにより付属的コードを復元できることが開示されており、さらに、先行文献3に記載された技術的事項(上記4の(3)のウ(イ))には、テレビ装置のスピーカから放音された音声をマイクで収音し、音声に含まれる音響透かしを抽出して、放送コンテンツを特定するためのコードに変換することが開示されている。 そこで検討するに、先行文献1に記載された技術的事項について、「番組識別コード」を含む「音声」のデータ形式が、甲1発明における「電子透かし(WM)」が埋め込まれた「音声データ」のデータ形式と同一であるかどうか不明であるから、送信側装置において「番組識別コード」や「電子透かし(WM)」を音声(データ)に合成する処理や、受信側装置において「番組識別コード」や「電子透かし(WM)」を音声(データ)から抽出する処理内容も同一であるかどうか不明である。また、甲1発明における「電子透かし(WM)」が「画像データ」のみに埋め込まれた場合、仮に先行文献1に記載された技術的事項を適用しても、「電子透かし(WM)」から「CDM対応データ」を取得できないことは明らかであるから、甲1発明において、先行文献1に記載された技術的事項を採用する動機付けは見い出せない。 また、同じ理由から、甲1発明において、先行文献2に記載された技術的事項を採用する動機付けは見い出せない。 一方、先行文献3に記載された技術的事項については、「音響透かし」を含む「音声」のデータ形式が、甲1発明における「電子透かし(WM)」が埋め込まれた「音声データ」のデータ形式と同一である蓋然性が高いことが考えられる。しかしながら、システムを構成する際にコスト削減は周知課題であるところ、甲1発明において、新たに「表示装置のスピーカからの音声」を収音する手段を設け、その上で先行文献3に記載された技術的事項を採用することは、周知課題に反する。さらに、甲1発明における「電子透かし(WM)」が「画像データ」のみに埋め込まれた場合、仮に先行文献3に記載された技術的事項を適用しても、「電子透かし(WM)」から「CDM対応データ」を取得できないことは明らかである。そうすると、甲1発明において、先行文献3に記載された技術的事項を採用する動機付けは見い出せない。 したがって、甲1発明において、「表示装置のスピーカからの音声」に基づいて、表示コンテンツを特定すること、すなわち相違点4に係る本件発明1の構成とすることは、先行文献1から3に記載された技術的事項を考慮しても、当業者が容易に想到し得るものではない。 (ウ) 本件発明1についてのまとめ よって、相違点1から3について論及するまでもなく、本件発明1は、当業者が甲1発明に基いて容易に発明をすることができたものとはいえず、また、当業者が甲1発明及び先行文献1から3に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。 (エ) 申立人の主張について 以上(ア)から(ウ)のとおりであるから、申立人が特許異議申立書の(4)の(4.2)の(イ)の(イ-1)で主張する、甲1発明の「受信装置のデータ処理部」は、本件発明1の「前記表示装置のスピーカからの音声に基づいて、前記表示コンテンツを特定するコンテンツ特定部」に相当するとの主張は、認められない。 また、申立人が特許異議申立書の(4)の(4.2)の(イ)の(イ-1)で主張する、「コンテンツ特定部」が「表示装置のスピーカからの音声に基づいて」いる点は、先行文献1~3に記載の周知な事項であって、一定の課題を解決するための技術の具体的適用に伴う設計変更や設計的事項の採用に過ぎないとの主張も、認められない。 イ 本件発明2、7について 本件発明2、7は、上記相違点4に係る発明特定事項と同様の発明特定事項を備えるものであるから、上記アと同様の理由により、当業者が甲1発明に基いて容易に発明することができたものとはいえず、また、当業者が甲1発明及び先行文献1から3に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。 ウ 特許異議申立理由1(進歩性)についてまとめ 上記ア、イのとおり、特許異議申立書に記載された特許異議申立理由1、並びに申立人によって提出された甲第1号証、及び先行文献1から3によっては、本件発明1、2、及び7に係る特許を取り消すことはできない。 (2) 特許異議申立理由2(進歩性)について 本件発明3~5、8~18も、上記相違点4に係る発明特定事項と同様の発明特定事項を備えるものである。 また、「表示装置のスピーカからの音声」に基づいて、表示コンテンツを特定することは、甲第2号証には記載も示唆もされていない。 よって、上記(1)のアを考慮すると、本件発明3~5、8~18は、当業者が甲1発明及び甲2発明に基いて容易に発明することができたものとはいえず、また、当業者が甲1発明、甲2発明及び先行文献1から3に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。 以上のとおりであるから、特許異議申立書に記載された特許異議申立理由2、並びに申立人によって提出された甲第1号証、甲第2号証、及び先行文献1から3によっては、本件発明3~5、8~18に係る特許を取り消すことはできない。 (3) 特許異議申立理由3(進歩性)について ア 甲2-1発明について (ア) 対比 本件発明6と甲2-1発明を対比する。 a 構成6aについて 本願発明の構成6aの「・・・1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置」という記載からみて、本願発明の「表示装置」は通信可能であることが明らかである。 一方、甲2-1発明の構成21Bの「受動通信リスナーは」、「対話型サービスデバイスへの、およびそれからの通信を傾聴し」という記載、及び構成21Cの「対話型サービスデバイスは、パーソナルコンピュータであり」という記載からみて、甲2-1発明の「パーソナルコンピュータ」は、通信可能な装置であることが明らかである。 また、甲2-1発明の構成21Dの「受動通信リスナーは、常駐ソフトウェア受動通信リスナーの形を取ってよく」という記載、及び構成21Eの「常駐ソフトウェア受動通信リスナーはコンピュータのオペレーティングシステム内の挿入可能な常駐ルーチンである場合があり」という記載からみて、構成21Aの「受動通信リスナー」は、コンピュータにインストールされるプログラムであると解されるから、本件発明6の構成6aの「表示情報取得プログラム」と、甲2-1発明の構成21Aの「受動通信リスナー」は、「装置にインストールされる」「プログラム」である点で共通するといえる。 以上から、本件発明6の構成6aの「表示情報取得プログラム」と、甲2-1発明の構成21Aから構成21Dで特定される「受動通信リスナー」は、通信「可能である」「装置にインストールされる」「プログラム」である点で共通する。 ただし、「プログラム」について、本件発明6の構成6aでは、「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置」にインストールされ、かつ「表示情報取得プログラム」であるという発明特定事項を有するのに対し、甲2-1発明では当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点5」という。)で、両発明は相違する。 b 構成6bについて 上記aを考慮すると、「常駐ソフトウェア受動通信リスナー」の形を取りうる(構成21D)甲2-1発明の「受動通信リスナー」は、「対話型サービスデバイスへの、およびそれからの通信を傾聴し」(構成21B)、「通信装置ドライバとオペレーティングシステムの間の通信を監視し」(構成21F)、「オンラインサービスまたはオフラインサービスへのアクセスの始まりを示すことがあるモデムおよび/またはローカルエリアネットワーク(LAN)の初期化を検出し」(構成21G)、「このような初期化時に、オンラインサービスイベントおよびオフラインサービスイベントを示す、モデムおよびLAN(または他のローカルコンピュータ)の活動を監視し」(構成21H)、「監視された活動がオンライン活動なのか、それともオフライン活動なのかを決定し」(構成21I)、「活動がオンライン活動である場合、通信プロトコルを検出し」(構成21J)、「検出された通信プロトコルがインターネットプロトコルであるかどうかを決定する」(構成21K)ものであるが、「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」もの(本件発明6の構成6b)とはいえない。 そうすると、「プログラム」について、本件発明6の構成6bでは「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」との発明特定事項を有するのに対し、甲2-1発明では、当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点6」という。)で、両発明は相違する。 c 対比のまとめ 上記a、bの対比から、本件発明6と甲2-1発明との間の一致点及び相違点は、次のとおりである。 〔一致点〕 6a’ 通信可能である装置にインストールされるプログラム。 〔相違点5〕 構成6a’の「プログラム」について、本件発明6では、「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置」にインストールされ、かつ「表示情報取得プログラム」であるという発明特定事項を有するのに対し、甲2-1発明では当該発明特定事項を有しない点。 〔相違点6〕 構成6bについて、本件発明6では「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」という発明特定事項を有するのに対し、甲2-1発明では当該発明特定事項を有しない点。 (イ) 判断 事案に鑑み、上記相違点6についてまず検討する。 甲2-1発明の「受動通信リスナー」は、上記(ア)bで検討した処理を実行し、特に、モデムおよびLANの監視された活動がオンライン活動である場合、「通信プロトコル」を検出するものであるが(構成21H、21I、21J)、ここで、「通信プロトコル」が通信の規約や手順を意味し、「表示コンテンツの表示チャンネル」(本件発明6の構成6b)を意味しないことは明らかであるから、甲2-1発明の「パーソナルコンピュータ」が、相違点5に係る構成を備えた「表示装置」ではない点は措くとしても、甲2-1発明の「受動通信リスナー」が「通信プロトコル」を検出することにおいて、「表示コンテンツの表示チャンネルが」「複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」ようにすること(構成6b)は、当業者が容易に想到し得るものではない。 ましてや、甲2-1発明の「受動通信リスナー」を、「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて」、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させるように構成することは、甲第2号証に記載も示唆もされていない。 したがって、甲2-1発明において、「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」ようにすること、すなわち相違点6に係る本件発明6の構成とすることは、甲2-1発明から当業者が容易に想到し得るものではない。 (ウ) 甲2-1発明についてのまとめ よって、相違点5について論及するまでもなく、本件発明6は、当業者が甲2-1発明に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。 (エ) 申立人の主張について 以上(ア)から(ウ)のとおりであるから、申立人が特許異議申立書の(4)の(4.2)の(イ)の(イ-6)で主張する、甲2-1発明の「常駐ソフトウェア受動通信リスナー40」は、本件発明6の「表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれかであるかを特定するチャンネル特定部」に相当するとの主張は、認められない。 イ 甲2-2発明について (ア) 対比 a 構成6aについて 甲2-2発明の構成22Fの「テレビ」は、本件発明6の構成6aの「表示装置」に相当する。 また、テレビ信号がコンテンツのデータを変調して生成されて放送用の伝送路(チャンネル)で伝送されるという技術常識を考慮すると、甲2-2発明の構成22Fの「ケーブルボックスは、テレビ信号を受信し、テレビ信号をエンドユーザに表示するためにテレビを制御し」という記載において、「テレビ信号を受信し」とは、放送チャンネルで送信された「テレビ信号」を受信することを意味し、また、「テレビ信号をエンドユーザに表示する」とは、受信した「テレビ信号」を復調して得られたコンテンツを表示することを意味する、といえるから、前記「ケーブルボックス」により制御される甲2-2発明の「テレビ」は、「1以上の放送チャンネル」「でコンテンツを表示可能である表示装置」である点で、本件発明6の構成6aの「表示装置」と共通する。 一方、オンライン通信もまた、コンテンツのデータを変調して生成されて通信用の伝送路(チャンネル)で伝送されるという技術常識を考慮すると、甲2-2発明の構成22Eの「ウェブボックスは、オンライン通信を通信媒体上で伝送、受信し、オンライン通信をエンドユーザに表示するためにテレビを制御し」という記載において、「通信媒体」は本件発明6の構成6aの「通信チャンネル」に相当し、また、「オンライン通信をエンドユーザに表示する」とは、受信した「オンライン通信」を復調して得られたコンテンツを表示することを意味する、といえるから、前記「ウェブボックス」により制御される甲2-2発明の「テレビ」は、「1以上の通信チャンネル」「でコンテンツを表示可能である表示装置」である点で、本件発明6の構成6aの「表示装置」と共通する。 そして、甲2-2発明の構成22Gの「A/Bスイッチは、ウェブボックスとケーブルボックスの間でテレビを切り替え」という記載からみて、甲2-2発明の「テレビ」は、前記「テレビ信号」を復調して得られたコンテンツ、及び前記「オンライン通信」を復調して得られたコンテンツを表示可能であるから、甲2-2発明の構成22E、22F、22Gで特定される「テレビ」は、本件発明6の構成6aの「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置」に相当する。 ところで、甲2-2発明の構成22Aの「受動通信リスナーのプログラム」は、「受動通信リスナー」にインストールされているといえる。 ここで、甲2-2発明の「計量システムは、テレビ(TV)、・・・及び受動通信リスナー(PCL)を含み」(構成22C)、「A/Bスイッチは、ウェブボックスとケーブルボックスの間でテレビを切り替え」(構成22G)、及び「受動通信リスナーは、・・・A/Bスイッチの出力・・・に接続されており」(構成22H)といった記載からみて、「受動通信リスナー」は「テレビ」に関連する装置ではあるが、「テレビ」そのものでない。 以上から、本件発明6の構成6aの「表示情報取得プログラム」と、構成22A、22C、及び22Eから22Hで特定される甲2-2発明の「受動通信リスナーのプログラム」は、「1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置」に関連する装置「にインストールされる」「プログラム」である点で、共通する。 ただし、「プログラム」について、本件発明6の構成6aでは、「表示装置に」インストールされ、かつ「表示情報取得プログラム」であるという発明特定事項を有するのに対し、甲2-2発明では、当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点7」という。)で、両発明は相違する。 b 構成6bについて 甲2-2発明の構成22Aの「受動通信リスナーのプログラム」は、「適切な使用量データを取得」する(構成22I)ものであるが、「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」もの(本件発明6の構成6b)とはいえない。 そうすると、「プログラム」について、本件発明6の構成6bでは「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」という発明特定事項を有するのに対し、甲2-2発明では、当該発明特定事項を有しない点(以下「相違点8」という。「相違点6」と同様の相違点。)で、両発明は相違する。 c 対比のまとめ 上記a、bの対比から、本件発明6と甲2-2発明との間の一致点及び相違点は、次のとおりである。 〔一致点〕 6a’ 1以上の放送チャンネルおよび1以上の通信チャンネルを含む複数のチャンネルでコンテンツを表示可能である表示装置に関連する装置にインストールされるプログラム。 〔相違点7〕 構成6a’の「プログラム」について、本件発明6では、「表示装置に」インストールされ、かつ「表示情報取得プログラム」であるという発明特定事項を有するのに対し、甲2-2発明では当該発明特定事項を有しない点。 〔相違点8〕 構成6bについて、本件発明6では「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」という発明特定事項を有するのに対し、甲2-2発明では当該発明特定事項を有しない点。 (イ) 判断 事案に鑑み、上記相違点8についてまず検討する。 甲2-2発明の「受動通信リスナーのプログラム」は、「適切な使用量データを取得」する(構成22I)ものであって、「表示コンテンツの表示チャンネル」が、放送用の伝送路(チャンネル)や「通信媒体」(構成22C、22H)のいずれであるかを特定することは想定されていない。 ましてや、「OS」について何ら特定されていない甲2-2発明の「計量システム」において、「受動通信リスナーのプログラム」を「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて」、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させるように構成することは、甲第2号証に記載も示唆もされていない。 さらに、甲2-2発明において、「受動通信リスナーは、通信媒体とA/Bスイッチの出力の両方に接続されており」(構成22H)、ここで「A/Bスイッチは、ウェブボックスとケーブルボックスの間でテレビを切り替え」る(構成22G)ものであるから、「受動通信リスナーのプログラム」は、例えばプローブのように、通信媒体とA/Bスイッチの出力の両方との接続により通信を計測し、通信媒体の使用量データ、及びA/Bスイッチの出力使用量データの両方を特定することに基づき、例えば、「ケーブルボックス」を介して放送チャンネルから送られるテレビ信号の使用量データや、「通信媒体」を介して送られるオンライン通信の使用量データを特定することは可能であるかもしれないが、本件発明6の構成6bのように「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報」に基づいて、「表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるか」を特定する構成を追加する動機付けは見い出せない。 したがって、甲2-2発明において、「前記表示装置のOSの機能によって把握される情報に基づいて、表示コンテンツの表示チャンネルが前記複数のチャンネルのいずれであるかを特定するチャンネル特定部として機能させる」ようにすること、すなわち相違点8に係る本件発明6の構成とすることは、甲2-2発明から当業者が容易に想到し得るものではない。 (ウ) 甲2-2発明についてのまとめ よって、相違点7について論及するまでもなく、本件発明6は、当業者が甲2-2発明に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。 ウ 特許異議申立理由3(進歩性)についてまとめ 上記ア、イのとおり、特許異議申立書に記載された特許異議申立理由3、及び申立人によって提出された甲第2号証によっては、本件発明6に係る特許を取り消すことはできない。 6 むすび 上記5のとおり、特許異議申立書に記載された特許異議申立理由1~3、並びに申立人により提出された甲第1号証、甲第2号証、及び先行文献1から3によっては、本件発明1~18に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明1~18に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2025-700578

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