特許異議申立
2025-700145
欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前処理、レイアウトおよび生産最適化方法
- 審判番号
- 2025-700145
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2022-580124
- 登録番号
- 7545498
- 請求日
- 2025年02月03日
- 審決日
- 2025年07月01日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】宝山鋼鉄股▲分▼有限公司
- 【権利者代理人】弁理士法人信栄事務所
- 【異議申立人】前田 洋志
- 審判長/審判官
- 審判長 刈間 宏信
- 審判官 田々井 正吾
- 審判官 本庄 亮太郎
- 分類
- P1651.121-Y (B23D)
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7545498号発明「欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前処理、レイアウトおよび生産最適化方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7545498号の請求項1~20に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7545498号の請求項1~20に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、2021年(令和3年)6月22日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2020年6月29日、2020年12月31日(2件) (CN)中華人民共和国)を国際出願日とする出願であって、令和6年8月27日にその特許権の設定登録がされ、令和6年9月4日に特許掲載公報が発行された。
その後、本件特許に対し、令和7年2月3日(同月4日受付)に特許異議申立人 前田洋志(以下「申立人」という。)が特許異議の申立てを行った。
第2 本件発明
本件特許に係る発明(以下「本件発明」という。また、請求項1の特許に係る発明を「本件発明1」といい、他の請求項についても同様にいう。)は、それぞれ、前記特許掲載公報の特許請求の範囲の請求項1~20に記載された次の事項によって特定されるとおりのものである。
「【請求項1】
以下のステップを含む欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前処理方法を含む欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法であって、
前記板の板情報を取得することであって、前記板情報は欠陥情報および板寸法情報を含むステップと、
前記欠陥情報および前記板寸法情報に基づいて電子欠陥マップを作成し、ネスティングおよびシャー切断に利用できる領域を分割するステップと、
前記板を分割し、ネスティングおよびシャー切断に利用できる前記領域に従って小板を得るステップと、を含み、
欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記レイアウト方法はさらに、
被処理製品について各完成品の仕様情報を取得するステップと、
各小板のパラメータ情報を取得するステップと、
各小板のレイアウトモードに関する決定変数を設定し、前記決定変数、前記仕様情報および前記パラメータ情報の間に制約条件を設けるステップと、
前記制約条件を満足する各小板のレイアウトモードを解明するステップとを含み、
前記仕様情報は完成品の幅を含み、前記パラメータ情報は小板の幅、小板の作業側での最大欠陥幅、および小板の駆動側での最大欠陥幅を含み、前記決定変数は各小板の各完成品のストリップ番号を含み、前記制約条件は前記小板の幅に対応する第1の制約条件を含み、
前記板は、インデックスiを付けた個数mの小板を含み、i=1,2,...,mであり、前記被処理製品は、インデックスjを付けた合計個数nの完成品仕様を有し、j=1,2,...,nであり、i番目の小板のレイアウトベクトルは
Xi=(xi1,xi2,...,xij,...,xin)として設定され、xijは前記i番目の小板上の完成品仕様jのストリップ番号を示し、前記決定変数はxijを含み、前記第1の制約条件は、
【数1】
[図:0001425777000001.jpg]
を含み、wjは完成品の幅、WiWSは小板の作業側での最大欠陥幅、WiDSは小板の駆動側での最大欠陥幅、Wiは小板の幅である、欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項2】
前記欠陥情報は原欠陥の情報を含み、前記欠陥情報および前記板寸法情報に基づいて前記電子欠陥マップを作成し、ネスティングおよびシャー切断に利用できる前記領域を分割するステップはさらに、
前記原欠陥および前記板寸法情報に基づいて前記電子欠陥マップを作成するステップと、
前記原欠陥に基づいて全ての非エッジ欠陥を取得するステップと、
前記板の長さ方向に沿って全ての2つの隣接する非エッジ欠陥間の距離を計算するステップと、
任意の2つの隣接する非エッジ欠陥の距離が所定距離閾値以下である場合に、前記長さ方向に沿ってカスタマイズ欠陥に統合するステップと、
前記原欠陥および前記カスタマイズ欠陥に基づいて、ネスティングおよびシャー切断に利用できる前記領域を分割するステップとを含む、請求項1に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項3】
前記パラメータ情報はさらにマージン既定値を含み、前記第1の制約条件はさらに、
【数2】
[図:0001425777000002.jpg]
を含み、wjは完成品の前記幅、WiWSは小板の前記作業側での前記最大欠陥幅、WiDSは小板の前記駆動側での前記最大欠陥幅、Wiは小板の前記幅、sは前記マージン既定値である、請求項1に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項4】
前記仕様情報は、完成品の需要量と需要公差をさらに含み、前記パラメータ情報はさらに小板の長さを含み、前記制約条件はさらに完成品の前記需要量に対応する第2の制約条件を含む、請求項1に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項5】
前記板は、インデックスiを付けた個数mの小板を含み、i=1,2,...,mであり、前記被処理製品は、インデックスjを付けた合計個数nの完成品仕様を有し、j=1,2,...,nであり、i番目の小板のレイアウトベクトルはXi=(xi1,xi2,...,xij,...,xin)として設定され、xijは前記i番目の小板上の完成品仕様jのストリップ番号を示し、前記決定変数はxijを含み、前記第2の制約条件は、
【数3】
[図:0001425777000003.jpg]
を含み、Liは小板の長さ、ljは完成品の需要量、ejは完成品の需要公差である、請求項4に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項6】
前記パラメータ情報はさらに製品歩留まりを含み、前記制約条件はさらに、各小板の前記製品歩留まりに対応する第3の制約条件を含む、請求項1に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項7】
前記板は、インデックスiを付けた数mの小板を含み、i=1,2,...,mであり、前記被処理製品は、インデックスjを付けた合計個数nの完成品仕様を有し、j=1,2,...,nであり、i番目の小板のレイアウトベクトルはXi=(xi1,xi2,...,xij,...,xin)として設定され、xijは前記i番目の小板上の完成品仕様jのストリップ番号を示し、前記決定変数はxijを含み、前記製品歩留りは最小製品歩留りを含み、前記第3の制約条件は、
【数4】
[図:0001425777000004.jpg]
を含み、Pは前記最小製品歩留り、wjは完成品の幅、Wiは小板の幅である、請求項6に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項8】
前記パラメータ情報はさらに前記板の生産装置の最小巻き付け長さを含み、前記決定変数は、完成品の残存需要量と完成品の完成量とをさらに含み、前記制約条件はさらに前記最小巻き付け長さに対応する第4の制約条件を含む、請求項4に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項9】
前記板は、インデックスiを付けた個数mの小板を含み、i=1,2,...,mであり、前記被処理製品は、インデックスjを付けた合計個数nの完成品仕様を有し、j=1,2,...,nであり、i番目の小板のレイアウトベクトルはXi=(xi1,xi2,...,xij,...,xin)として設定され、xijは前記i番目の小板上の完成品仕様jのストリップ番号を示し、前記決定変数はxij、yjおよびzjを含み、欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記レイアウト方法はさらに:
yjを、前記完成品仕様jの残存需要量を表す実数変数として設定するステップと、zjを、前記完成品仕様jの需要量が完了したかどうかを表す二値変数として設定し、完了した場合、前記変数を1とし、それ以外の場合、0とするステップと、
Mを定数値として設定し、M≧max{l1,l2,...,ln}であるステップとを含み、
また、前記第4の制約条件が、
【数5】
[図:0001425777000005.jpg]
を含み、Liは小板の長さ、ljは完成品の需要量、ejは完成品の需要公差であり、さらに、
【数6】
[図:0001425777000006.jpg]
を含み、Nは最小巻き付け長さである、請求項8に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項10】
前記板は珪素鋼板である、請求項1から9のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法。
【請求項11】
欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための生産最適化方法であって、前記生産最適化方法は、請求項1から10のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法を含み、前記制約条件を満たす各小板の前記レイアウトモードを解明するステップは、
前記板のネスティングおよびシャー切断の最適化目的を設定するステップと、
前記決定変数、前記制約条件および前記最適化目的に基づいて前記板のネスティングおよびシャー切断のモデルを確立するステップと、
前記モデルを解いて前記レイアウトモードを取得するステップと、を含む、生産最適化方法。
【請求項12】
前記最適化目的は、小板の平均製品歩留り、および/または完成品の前記完成量の合計を含む、請求項11に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための生産最適化方法。
【請求項13】
前記板は、インデックスiを付けた個数mの小板を含み、i=1,2,...,mであり、前記被処理製品は、インデックスjを付けた合計個数nの完成品仕様を有し、j=1,2,...,nであり、i番目の小板のレイアウトベクトルはXi=(xi1,xi2,...,xij,...,xin)として設定され、xijは前記i番目の小板上の完成品仕様jのストリップ番号を示し、前記決定変数はxijとzjを含み、zjは、前記完成品仕様jの需要量が完了したかどうかを表し、完了した場合、前記変数を1とし、完了していない場合、0とし、前記最適化目的は、小板の平均製品歩留りおよび完成品の前記完成量の合計を含み、小板の前記平均製品歩留りは、以下の第1の最適化目的として設定され、
【数7】
[図:0001425777000007.jpg]
wjは完成品の幅、Wiは小板の幅であり、
前記完成品の前記完成量の合計は、以下の第2の最適化目的として設定され、
【数8】
[図:0001425777000008.jpg]
前記最適化目的は、前記第1の最適化目的と前記第2の最適化目的とを重量和することによって得られる、請求項12に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための生産最適化方法。
【請求項14】
前記パラメータ情報は小板の長さを含み、欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記生産最適化方法はさらに、
前記電子欠陥マップ、前記パラメータ情報および前記レイアウトモードに従って制御命令を出すステップと、
前記制御命令に従って前記板のネスティングおよびシャー切断を行うステップとを含む、請求項11に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための生産最適化方法。
【請求項15】
請求項1から10のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウト方法によって前記板を処理する処理装置を含む、欠陥板のネスティングおよびシャー切断のためのレイアウトシステム。
【請求項16】
欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための生産最適化システムであって、
小板を得るための請求項11から14のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための生産最適化方法を使用する解に用いられる処理装置と、
前記処理装置から送信された前記解を受信し、前記解に従って制御命令を出す制御装置と、
前記制御命令を受信し、前記制御命令に従って前記板に対するネスティングおよびシャー切断を行う生産装置と、を備えた生産最適化システム。
【請求項17】
演算装置であって、
様々な命令を実装するためのプロセッサと、
請求項1から10のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記レイアウト方法を前記プロセッサがロードして実行するための複数の命令を記憶するためのメモリと、を備えた演算装置。
【請求項18】
演算装置であって、
様々な命令を実装するためのプロセッサと、
請求項11から14のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記生産最適化方法を前記プロセッサがロードして実行するための複数の命令を記憶するためのメモリと、を備えた演算装置。
【請求項19】
請求項1から10のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記レイアウト方法を前記プロセッサがロードして実行するための複数の命令を記憶した記憶媒体。
【請求項20】
請求項11から14のいずれか一項に記載の欠陥板のネスティングおよびシャー切断のための前記生産最適化方法を前記プロセッサがロードして実行するための複数の命令を記憶した記憶媒体。」
第3 申立理由の概要
申立人は、証拠方法として以下の甲第1号証~甲第5号証を提出し、本件特許については特許法(以下「法」という。)29条2項の規定に違反してされたものであり、法113条2号に該当するから、本件特許は取り消されるべき旨(以下「申立理由」という。)の申立てをしている。
甲第1号証:特開2002-251211号公報
甲第2号証:特開2006-40088号公報
甲第3号証:特開平7-124817号公報
甲第4号証:特開2004-334831号公報
甲第5号証:特開2000-271644号公報
(以下、甲第1号証を「甲1」といい、他の甲号証についても同様にいう。)
第4 各証拠の記載事項
1 甲1に記載された事項及び発明
甲1には、次の(1)~(2)に示す事項及び(4)に示す発明が記載されている。(下線は当審で付与。以下同じ。)
(1) 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、母材の管理システム及び管理方法に関し、特に、欠陥が含まれる例えば鋼材(コイル)など、お客の注文データ(切断使用データ(当審注:「切断仕様データ」の誤記)に合わせて種々の形状に切り出されて使用される母材の管理システムおよび管理方法並びに母材の管理プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】母材の一例として、製鉄会社で製造される鋼材には、その圧延工程などにおいて疵などによる欠陥が発生する。従来、このような鋼材から欠陥部を除去するため、製鉄会社では、欠陥を検出すると共に、その検出された欠陥を欠陥除去ライン(リコイリングライン)において切断除去し、グレードの高い一級製品とした後、鋼材使用会社に配送している。鋼材使用会社では製鉄会社から配送された鋼材を切断仕様データに従って切断し、当該鋼材使用会社において使用するか、又はその鋼材使用会社に注文したお客に納品している。
・・・
【0007】
【課題を解決するための手段】母材に欠陥が合った場合に、その欠陥のパターンと、お客の注文による切断仕様データとによれば、母材の欠陥部分のほんの一部を削除すれば残りは全て使えるような場合がある。本発明はかかる点に着目し、そのような場合を欠陥データと切断仕様データから見出して、歩留率を高めるような使い方、すなわち母材の有効利用を図らんとするものである。
【0008】例えば、図1(a)(b)に示されるような、欠陥D1のパターンがある場合に、図2(a)(b)に示されるような切断仕様が与えられているとする。この場合、図1(a)の欠陥パターンを有する母材を図2(a)に示される切断仕様に従って切断した場合は、A1の部分のみ削除するれば(当審注:「するれば」は「すれば」の誤記)、残りは有効に使える。しかしながら、図1(b)に示す欠陥D2のパターンを有する母材を図2(a)に示される切断仕様に従って切断した場合は、図3(a)に示すようにどの部分も使いものにならず、歩留率は前者の場合に比べ大変低いものとなる。
【0009】一方、図1(b)に示す欠陥パターンを有する母材でも図2(b)に示される切断仕様に従って切断する場合は、図3(b)に示すように4部材B1~B4のみを削除すれば、残りは有効に使えることとなり、同じ母材の歩留率を大幅に高めることができる。
【0010】このように、本発明は、同じ母材又は同じ切断パターンであっても、その組合せを変えることにより、歩留率を向上させることができることに着目し、まず、母材の欠陥パターンと切断パターンとから歩留率を求め、求められた歩留率を用いて母材を有効利用しようとするものである。
・・・
【0012】・・・。なお、ここで言う「切断」とは、アーク切断、プレス切断など、母材から断片を取るための全ての動作を含む。・・・。
・・・
【0077】実施の形態6.図18、図19は、実施の形態6として、お客からの注文サイズデータに対して、切断仕様データを定める場合の一つの例を示したものであり、一つの鋼材を切断して複数の個別鋼材を得る際に、歩留率が良くなるように、切断経路としての切断仕様データを定める場合の支援装置としての管理システムを示すものである。この実施の形態においては、鋼材の欠陥データを鋼材の位置に対応させて記憶した欠陥データ記憶部61と、鋼材の注文サイズデータを記憶する注文サイズデータ記憶部62と、注文サイズ形状の位置、角度を変更して表示する指示を行う注文サイズ表示変更部63と、欠陥データと注文サイズデータを用いて鋼材の形状上に欠陥及び注文サイズ形状を重ねて表示すると共に、注文サイズ形状変更部63からの指示により、注文サイズ形状の表示位置または角度を変更可能に表示する画像データを形成する画像データ形成部64と、画像データ形成部64により形成された画像データを表示する表示部65と、この表示部65を人が視認して、切断経路として歩留率が良く、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときのサイズ形状(縁)を切断仕様データとして記憶するための指示を出すための切断経路候補決定指示部66と、この指示により切断仕様データを記憶する切断仕様データ記憶部67とを備えている。
【0078】この動作について図19を用いて説明する。図19は表示部65に表示された鋼材及びサイズ形状の一部を示す図であり、(a)に示すように、鋼材に対して長さL、幅W4のサイズの注文がある場合、鋼材70の形状上にこの注文サイズ形状は、(a)または(b)、あるいは(c)のように重ねて表示することができる。この表示は、人が鋼材形状と注文サイズ形状を表示部65を視認しながら、例えば手操作により行うことができる。この場合に、(b)や(c)に示すような欠陥Dがある場合、幅W4を欠陥位置に当てずに、(c)のように板取りすることが歩留率を向上させる上で好ましいことは容易に判断できる。そこで、(c)に示される注文サイズ形状状態における形状(縁B)を切断仕様データとして切断仕様データ記憶部67に取り込むべく、切断経路候補決定指示部66により指示を出す。
【0079】こうして、本発明の実施の形態6では、例えば一つの母材に対して、欠陥データと注文サイズデータから、歩留率を高めることができる切断仕様データを容易に決定することができる。」
(2) 「【図1】
[図:0001425777000009.jpg]
【図2】
[図:0001425777000010.jpg]
【図3】
[図:0001425777000011.jpg]
・・・
【図18】
[図:0001425777000012.jpg]
【図19】
[図:0001425777000013.jpg]
」
(3) 甲1から理解できる事項
ア 【0002】によると「鋼材」は母材の一例であるから、【0001】における「母材の管理方法」を「鋼材の管理方法」と言い換えることができる。
イ 【0077】の「切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときのサイズ形状(縁)を切断仕様データとして記憶するための指示を出すための切断経路候補決定指示部66と、この指示により切断仕様データを記憶する」ことについて検討する。
まず、「サイズ形状(縁)」と「注文サイズ形状」とは実質的に同義であるから、前者を後者の表現に置換することができる。
そのうえで、冒頭のかぎ括弧内の文について「指示を出し、その指示を受け記憶する」という中間過程を省き、その首尾のみの文として整理すると、冒頭のかぎ括弧内の文は「切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶する」ものと理解できる。
ウ 図19のような表示をするには、欠陥データと、注文サイズ形状の注文サイズデータのほかに、【0078】の「鋼材形状」として少なくとも鋼材の寸法を取得しているものと理解できる。
(4) 甲1記載の発明(以下「甲1発明」という。)
そうすると、甲1には以下の甲1発明が記載されているといえる。
「以下のステップを含む、欠陥が含まれる鋼材に対し、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶し、切断するための鋼材の管理方法であって、
前記鋼材の欠陥データ及び鋼材の寸法を取得するステップと、
前記欠陥データ、前記注文サイズ形状の注文サイズデータ及び前記鋼材の寸法に基づいて画像データを作成し、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶するステップと、
を含み、
欠陥が含まれる鋼材に対し、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶し、切断するための鋼材の管理方法はさらに、
前記注文サイズ形状の前記注文サイズデータを取得するステップを含む、
欠陥が含まれる鋼材に対し、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶し、切断するための鋼材の管理方法。」
2 甲2に記載された事項(以下「甲2事項」という。甲3~甲5についても同様にいう。)
「【0001】
本発明は、コイルの出荷判定方法に関し、詳細には、長さ方向に沿って疵が発生したコイルを、長さ方向と平行に切断して使用するユーザーに出荷する場合に特に適したコイルの出荷判定方法に関する。
・・・
【0015】
図1に示すように、コイル10は所定幅を有し、その幅方向の一端に、長さ方向に沿って疵75が発生しているものとする。このような形状の疵が発生したコイル10は、長さ方向と直交する方向に切断して使用する場合には、切断した複数の部材に疵が付いてしまうので適していないが、フープ加工して使用する場合には、切断された複数の部材の内、疵が発生した部分のみを取り除き、他の疵のない部分を有効に使用することができる。但し、長さ方向と直交する方向に切断して使用する場合であっても、コイルから所定形状の鋼板を連続的ではなく散発的に採取するのであれば、コイル10をそのまま使用することは可能である。」
「【図1】
[図:0001425777000014.jpg]
」
3 甲3事項
「【請求項1】所定の巾および長さを有する薄板材料を長手方向に沿って注文に応じた巾に切断するとともに、所定の長さになったとき巾方向に切断する薄板切断装置を制御するための制御装置であって、
複数の薄板材料の質量,巾方向および長手方向の寸法,注文を受けた複数の薄板製品の質量,巾方向および長手方向の寸法ならびに前記各薄板材料を注文に応じて有効的に切断するための制約条件に関するデータを入力できる入力手段と、
前記入力手段によって入力されるデータに対して深度優先探索法を適用して演算処理し、各薄板材料から注文を受けた各薄板製品を有効的に切断するために、各薄板材料の分割方法,各薄板製品の質量の条件に適した注文の解,歩留に対する条件を除く制約条件に適した解の候補および前記解の候補より決定される解に関するデータを決定する処理手段と、
前記処理手段で演算処理されたデータのうち少なくとも前記解に関するデータと前記入力手段によって入力されたデータとを記憶できる記憶手段と、
前記処理手段で処理されたおよび前記入力手段によって入力されたデータのうち少なくとも前記各薄板材料から注文を受けた各薄板製品を有効的に切断するための前記解に関するデータを出力できる出力手段とを備えた薄板切断装置を制御するための制御装置。」
「【0002】
【従来の技術】図5は、薄鋼帯スリッタ機械の概略を示した図である。図5を参照して、薄鋼帯スリッタ機械について説明する。
【0003】薄鋼帯スリッタ機械とは、薄板材料514を長手方向に沿って、注文に応じた巾に刃513で切断し、所定の長さになったときに巾方向に刃512で切断することにより、注文に応じた製品を生産するものである。ただし、薄板材料514は、切断された部分がすべて製品501~509のように加工されるわけでなく、両側に耳巾が設けられているため、製品として使用できないスクラップ510,511が発生する。
・・・
【0006】次に、作業指示である解が手作業によって求められるうえで必要とされる制約条件は7つあり、以下その条件A~Gについて説明する。
・・・
【0008】次に、条件Bは、注文ごとの製品質量の合計値の条件で、「注文ごとの製品質量の合計値が、注文質量範囲内であること。さもなければその注文の製品をこの作業指示においては製作しないこと。」という条件である。
・・・
【0013】次に、条件Gは、歩留の条件で、「歩留が基準値以上であること。」という条件である。歩留は、製品質量を材料質量で割った値をパーセント(%)で表わしたものである。製品質量は非注文紐付製品をも含み、材料質量は未使用材料の質量を含まない。
【0014】以上の制約条件をまとめると、条件Aは、各製品の長さ下限値であり、条件Bは、注文質量下限値および注文質量上限値である。条件Cは、耳巾下限値および耳巾上限値であり、このことは耳巾下限値と耳巾上限値により各材料の使用巾上限値および下限値が求められることにもなる。条件Dは、非注文紐付製品巾下限値であり、条件Eは、非注文紐付製品個数上限値である。条件Fは、製品質量合計値下限値であり、条件Gは、歩留下限値である。」
「【図5】
[図:0001425777000015.jpg]
」
4 甲4事項
「【0001】
本発明は、例えば、製鉄業において、鉄製の現品(母材)から製品コイル(注文製品)を効率良く板取りするための解探索を行う情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびそのプログラムに関するものである。
・・・
【0029】
注文情報データベース22aは、注文情報として、注文幅(mm)、注文重量(kg)を格納する。尚、本実施形態においては、説明を簡単にするため注文を受ける現品である鋼帯の厚さ、比重、材質・特性は一定のものであるとする。具体的には、厚さ0.5mm、比重7.5g/cm3、材質・特性として無方向性電磁鋼板である。また、本実施形態に示すように鋼帯の厚さや比重や材質・特性は一定に限らず、種々の厚さや比重や材質・特性を有する鋼帯に対する処理であってもよく、この場合は、注文情報にそれらを指定する情報が含まれる。
・・・
【0047】
また、セット生成処理部25において、更に以下に示す制約例を追加してもよい。
・指定されたトリム代に応じて注文を編成する。
ここで、トリム代とは鋼帯の端部分における切り捨てる(製品として使用しない)幅のことであり、注文者や情報処理装置10の利用者が指定できる値である。尚、本実施形態では、トリム代の指定が異なる注文を同一セットに編成する場合には、トリム代が少ない注文を鋼帯の両端部分に配置する制約を追加する。
・1セット内に編成できる注文数を制約する。
・1セット内に編成する条数を制約する。
ここで、条数とは、1セット内における幅方向の分割数である。
これにより、工場の設備(例えば、製品コイルを巻き取る設備数)に応じて条数を制限することができる。」
5 甲5事項
「【請求項1】 オーダーであるスリット幅、契約残重量と、スリット加工対象である1つ以上の金属箔帯のそれぞれの板幅と重量と、からなる入力データを基にして、各金属箔帯に対してスリット幅毎に採取可能な最大スリット数を算出し、該算出された最大スリット数以内で、残幅の少ない組合せ順に組合せ結果を並べ替え、該組合せ結果について、スクラップロスの換算損失費、スリット加工費、梱包費を足し合わせたトータルコストが最小となる組合せを抽出して、該組合せに基づいて金属箔帯をスリットする金属箔の多条取り方法。
【請求項2】 前記オーダーとして更に重量公差を入力データに加え、残幅の少ない組合せ順に組合せ結果を並べ替え、この組合せ結果を残幅の少ない順に抽出するに際し、各スリット幅毎の重量に対して前記重量公差の確認を行い、重量公差を満足する組合せのみを抽出することを特徴とする請求項1に記載の金属箔の多条取り方法。」
「【0014】
【発明の実施の形態】本発明の金属箔の多条取り方法を、図1に記載したフローチャートを基に説明する。まず、オーダーデータ投入工程100において、オーダーに応じたスリット幅、契約残重量、要求される重量公差等のデータが投入される。
【0015】続いて、コイルデータ投入工程110において、金属箔帯(つまり、コイル)のコイルNo.、板幅、重量等のデータが投入される。次に、オーダー集約工程120において、要求されるスリット幅毎に各オーダーをまとめる。そして、幅ミリ単重計算工程130において、各オーダーのスリット幅において必要となる幅ミリ単重が計算され、重量公差を考慮してその幅ミリ単重の最小値と最大値とが求められる。
【0016】なお、処理優先度が低く、今回の多条取りで必ずしも生産する必要のない幅の金属箔(スリット)に対しては、幅ミリ単重の最小値として、0が入力される。幅ミリ単重の最小値が0の場合には、以下で行う組合せによっては、今回製品化されない場合もある。ここで、幅ミリ単重とは、あるスリット幅の金属箔に対し、その幅1mm当たりの重量をkg単位で示した値であり、その最大値と最小値とはオーダーの契約残重量と重量公差に応じて決まる値である。」
第5 申立理由についての判断
1 本件発明1について
(1) 対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
ア その機能・作用からみて以下の用語が相当関係にある。
[甲1発明の用語] [本件発明1の用語]
欠陥が含まれる鋼材 欠陥板
欠陥データ 欠陥情報
鋼材の寸法 板寸法情報
注文サイズ形状の注文サイズデータ 被処理製品について各完成品の仕様
情報
鋼材の管理方法 レイアウト方法
イ 甲1発明の「欠陥が含まれる鋼材に対し、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶」することは、鋼材から注文サイズ形状を切断して取り出すために行うものであり、かつ、本件特許掲載公報【0002】の「異なる注文の仕様の部品を組み合わせ計算で大型鋼板上に統合してシャー切断生産を行う傾向があり、これをネスティングやシャー切断と呼んでいる。」という記載を踏まえると、本件発明1の「欠陥板のネスティング」に相当する。
ウ 甲1発明の「切断」と本件発明1の「シャー切断」とは、「切断」という概念で共通する。
エ 甲1発明の「前記鋼材の欠陥データ及び鋼材の寸法を取得するステップ」は、実質的に、本件発明1の「前記板の板情報を取得することであって、前記板情報は欠陥情報および板寸法情報を含むステップ」に相当する。
オ 甲1発明の「前記欠陥データ、前記注文サイズ形状の注文サイズデータ及び前記鋼材の寸法に基づいて画像データを作成し、切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶するステップ」と、本件発明1の「前記欠陥情報および前記板寸法情報に基づいて電子欠陥マップを作成し、ネスティングおよびシャー切断に利用できる領域を分割するステップ」とを対比すると、甲1発明の「画像データ」には注文サイズ形状の画像も含まれることになるとはいえ、甲1の図19からも明らかなとおり、欠陥データ及び鋼材の寸法に基づいた画像が含まれる点では本件発明1の「電子欠陥マップ」に相当するといえる。そして、甲1発明の「切断経路として好ましいと判断された状態の注文サイズ形状の位置及び角度に対して、そのときの注文サイズ形状を切断仕様データとして記憶する」過程では、本件発明1の電子欠陥マップの領域の分割と同様に、「ネスティングおよび切断に利用できる領域を分割する」ことを行うといえるから、当該対比において、甲1発明と本件発明1とは「前記欠陥情報および前記板寸法情報に基づいて電子欠陥マップを作成し、ネスティングおよび切断に利用できる領域を分割するステップ」という概念で共通する。
カ そうすると、本件発明1と甲1発明との一致点・相違点は以下になる。
(ア) 一致点
「以下のステップを含む欠陥板のネスティングおよび切断のためのレイアウト方法であって、
前記板の板情報を取得することであって、前記板情報は欠陥情報および板寸法情報を含むステップと、
前記欠陥情報および前記板寸法情報に基づいて電子欠陥マップを作成し、ネスティングおよび切断に利用できる領域を分割するステップと、を含み、
欠陥板のネスティングおよび切断のための前記レイアウト方法はさらに、
被処理製品について各完成品の仕様情報を取得するステップを含む、
欠陥板のネスティングおよび切断のためのレイアウト方法。」
(イ) 相違点1
レイアウト方法に関し、本件発明1では「ネスティングおよびシャー切断のための前処理方法」を含むのに対し、甲1発明では含まない点。
(ウ) 相違点2
レイアウト方法に関し、本件発明1には「小板」を得て、この小板を分割して「完成品」を得るという技術的思想を含むのに対し、甲1発明では「小板」を得るという技術的思想ですら、そもそも含んでいない点で相違する。
これに伴って、甲1発明には、本件発明1の以下a~eの構成に相当するものが含まれないことが明らかである。
a 「前記板を分割し、ネスティングおよびシャー切断に利用できる前記領域に従って小板を得るステップ」
b 「各小板のパラメータ情報を取得するステップ」
c 「各小板のレイアウトモードに関する決定変数を設定し、前記決定変数、前記仕様情報および前記パラメータ情報の間に制約条件を設けるステップ」
d 「前記制約条件を満足する各小板のレイアウトモードを解明するステップ」
e 「前記仕様情報は完成品の幅を含み、前記パラメータ情報は小板の幅、小板の作業側での最大欠陥幅、および小板の駆動側での最大欠陥幅を含み、前記決定変数は各小板の各完成品のストリップ番号を含み、前記制約条件は前記小板の幅に対応する第1の制約条件を含み、
前記板は、インデックスiを付けた個数mの小板を含み、i=1,2,...,mであり、前記被処理製品は、インデックスjを付けた合計個数nの完成品仕様を有し、j=1,2,...,nであり、i番目の小板のレイアウトベクトルは
Xi=(xi1,xi2,...,xij,...,xin)として設定され、xijは前記i番目の小板上の完成品仕様jのストリップ番号を示し、前記決定変数はxijを含み、前記第1の制約条件は、
【数1】
[図:0001425777000016.jpg]
を含み、wjは完成品の幅、WiWSは小板の作業側での最大欠陥幅、WiDSは小板の駆動側での最大欠陥幅、Wiは小板の幅である」
(エ) 相違点3
切断に関し、本件発明1では「シャー切断」であるのに対し、甲1発明ではシャー切断であるかどうかが不明である点。
(2) 相違点についての検討
事案に鑑み、相違点2に係る本件発明1の構成が、甲1発明に甲2事項~甲5事項を適用することで容易に想到できたものであるか否かを検討する。
ア 甲2事項には、コイルの出荷判定方法に関し、切断された複数の部材の内、疵が発生した部分のみを取り除き、他の疵のない部分を有効に使用することが示されている。
甲3事項には、薄鋼帯スリッタ機械に関し、薄板材料の両側に耳巾が設けられ、耳巾下限値と耳巾上限値により各材料の使用巾上限値および下限値が求められることが示されている。
甲4事項には、情報処理方法に関し、鋼帯の両端部分にトリム代を配置することが示されている。
甲5事項には、金属箔の多条取り方法に関し、重量公差を考慮することが示されている。
イ 甲2事項~甲5事項のいずれにも、本件発明1のような「小板」を得て、この小板を分割して「完成品」を得るという技術的思想が示されていない。
これに伴って、甲2事項~甲5事項のいずれにも、(1)カ(ウ)a~eに列記した具体的な構成が一切示されていない。
ウ そうすると、相違点2に係る本件発明1の構成については、甲1発明に甲2事項~甲5事項を適用しても当業者にとって容易に想到できたものではない。
(3) 小括
以上のとおり、少なくとも相違点2に係る本件発明1の構成は当業者にとって容易に想到できたものではないから、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲2事項~甲5事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本件発明2~20について
本件発明2~20は、本件発明1を直接的又は間接的に引用するものであるから、本件発明2~20も甲1発明及び甲2事項~甲5事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 申立理由についてのまとめ
したがって、本件特許については法29条2項の規定に違反してされたものでないから、法113条2号に該当するものではない。
第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2025-700145