商標拒絶査定不服審判
2025-019961
グラント、ジイアアルテイ
- 審判番号
- 2025-019961
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2025-009149
- 請求日
- 2025年12月12日
- 審決日
- 2026年08月20日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社GRTホールディングス
- 【請求人代理人】関口 正夫
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 正和
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .261-WY (W42) / T18 .262-WY (W42) / T18 .263-WY (W42)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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商願2025-9149拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和7年1月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 5月13日付け:拒絶理由通知書
令和7年 6月30日 :意見書の提出
令和7年 9月10日付け:拒絶査定
令和7年12月12日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第42類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1056906号商標(以下「引用商標」という。)は、「GRT」の欧文字を横書きしてなり、2010年(平成22年)1月15日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年6月11日に国際商標登録出願、別掲3のとおりの役務を指定役務として、2012年(平成24年)2月3日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、濃淡を有する灰色のサンセリフ体で横書きされた「GR」の欧文字と、藍色のサンセリフ体で書された「T」の欧文字の間に、青色及び藍色で描かれた折れ線(以下「本願折れ線部分」という場合がある。)を配置してなるところ、その構成文字及び本願折れ線部分は、底部を揃えて横一連に配されている上、本願折れ線部分は「R」の書き終わりと「T」の書き始めをつなぐようにデザインされており、また、本願折れ線部分の一部と「T」の欧文字に同一の色彩が施されていることから、全体として、外観上まとまりよく一体的に看取されるものである。
そして、本願折れ線部分は、それ自体特定の事物を表したもの又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、特定の称呼を生じないものであって、本願商標からは、本願折れ線部分の左右に配された「GR」及び「T」の欧文字に相応して、「ジーアールティー」の称呼を生じる場合がある。
また、本願折れ線部分は、上記のとおり特定の事物を表したものである等の事情は認められないことから、特定の観念を生じないものであり、また、「GR」及び「T」の各欧文字並びにこれらを結合した欧文字も特定の観念を生じないものであるから、本願商標から特定の観念は生じない。
他方、近時、商標の構成文字の一部をデザイン化して表すことが一般に行われている実情を考慮すると、本願折れ線部分は、その凹凸が「AN」のモノグラムのような特徴を備えているといえるものであり、これが「GR」と「T」の欧文字の間に配されていることや、「GRANT」の成語が存在することも相まって、「AN」の欧文字をデザイン化して表したものと認識される場合もあるものといえる。その場合、本願商標は、全体として「GRANT」の欧文字を表したものと認識され、当該文字に相応して「グラント」の称呼を生じ、「承諾する、認める」(「ジーニアス英和辞典第6版」大修館書店)等の観念を生じるものである。
そうすると、本願折れ線部分は、「折れ線からなる図形」と理解される場合と、「AN」の欧文字を表したものと理解される場合があるといえる。
してみれば、本願商標は、(ア)「GR」及び「T」の欧文字間に折れ線からなる図形を配したものと理解される場合と、(イ)「GRANT」の欧文字を一部デザイン化して表したものと理解される場合があり、(ア)の場合には、「ジーアールティー」の称呼を生じ、特定の観念は生じず、また、(イ)の場合には、「グラント」の称呼及び「承諾する、認める」等の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「GRT」の欧文字を黒一色のセリフ体で横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ジーアールティー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標が「GR」及び「T」の欧文字間に折れ線からなる図形を配したものと理解される場合
本願商標と引用商標を比較すると、外観については、両者はそれぞれ上記(1)及び(2)のとおりであるから、折れ線からなる図形の有無、文字の配置、書体並びに色彩に顕著な差異を有するものであり、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼については、本願商標と引用商標は、共に「ジーアールティー」の称呼を生じるから、称呼上、同一である。
最後に、観念については、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標は、本願商標が「GR」及び「T」の欧文字間に折れ線からなる図形を配したものと理解される場合、観念において比較することができず、称呼においては「ジーアールティー」の称呼を共通にするものの、外観においては、折れ線からなる図形の有無、文字の配置、書体並びに色彩に顕著な差異を有するものである。
そして、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
イ 本願商標が「GRANT」の欧文字を一部デザイン化して表したものと理解される場合
本願商標と引用商標を比較すると、外観については、本願商標は「GRANT」の欧文字を一部デザイン化して表してなるのに対し、引用商標は「GRT」の文字を横書きしてなるから、両者は、構成文字が異なる上に、デザイン化の有無、書体並びに色彩に顕著な差異を有するものであり、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼については、本願商標より生じる「グラント」の称呼と引用商標より生じる「ジーアールティー」の称呼とは、その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから、明瞭に聴別できるものである。
最後に、観念については、本願商標は、「承諾する、認める」の観念を生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標は、本願商標が「GRANT」の欧文字を一部デザイン化して表したものと理解される場合、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
本願商標と引用商標は、上記(3)のとおり、非類似の商標であるから、本願商標が、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるとしても、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとはいえない。したがって、本願商標がこれに該当するとして本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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