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特許異議申立

2024-701186

資材割付支援装置、資材割付支援方法及び資材割付支援プログラム

審判番号
2024-701186
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2020-097079
登録番号
7499614
請求日
2024年12月11日
審決日
2025年04月23日
公報発行日
2025年05月30日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】日鉄建材株式会社
  • 【権利者代理人】長谷川 芳樹
  • 【権利者代理人】黒木 義樹
  • 【権利者代理人】川井 夏樹
  • 【異議申立人】鈴木 憲治
審判長/審判官
  • 審判長 川俣 洋史
  • 審判官 殿川 雅也
  • 審判官 門 良成
分類
P1651.121-Y (E04B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第7499614号発明「資材割付支援装置、資材割付支援方法及び資材割付支援プログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7499614号の請求項1ないし14に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7499614号の請求項1ないし14に係る特許についての出願は、令和2年6月3日(優先日 令和元年8月9日)に出願され、令和6年6月6日にその特許権の設定登録がされ、同月14日に特許掲載公報が発行された。その後、その請求項1ないし14に係る特許に対し、令和6年12月11日に特許異議申立人 鈴木 憲治(以下「特許異議申立人」という。)が特許異議の申立てをした。 第2 本件特許発明 特許第7499614号の請求項1ないし14の特許に係る発明(以下「本件特許発明1」ないし「本件特許発明14」といい、併せて「本件特許発明」という。)は、各々その特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 スラブに対する資材の割り付けを支援する資材割付支援装置であって、 予め設定された一区画のスラブを表すスラブ情報を取得する取得部と、 前記スラブに割り付けるデッキプレートの種類を表す種別情報の指定を受け付ける種別受付部と、 前記スラブ情報により表される前記スラブに対して前記デッキプレートを割り付ける方向であって、前記デッキプレートの長手方向及び短手方向のそれぞれを沿わせる第1の方向及び第2の方向の指定を受け付ける割付方向受付部と、 前記スラブにおいて前記デッキプレートを割り付ける領域である割付領域の指定を受け付ける割付領域受付部と、 前記割付方向受付部により受け付けられた前記デッキプレートの方向に応じて、前記種別情報により表される種類のデッキプレートを前記スラブの前記割付領域に割り付けるデッキプレート割付部と、 前記デッキプレート割付部により割り付けられたデッキプレートに関する情報であって、前記デッキプレートの短手方向の幅と、前記割付領域における前記第2の方向に沿う長さとに基づいて算出された前記デッキプレートの数量を少なくとも含むデッキプレート割付情報を出力する資材情報出力部と、を備え、 前記割付領域受付部は、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブに対して配置された、少なくとも一つの前記デッキプレートを表すオブジェクトに対する拡大操作、縮小操作及び位置の変更操作の少なくともいずれか一つを受け付けることにより、前記割付領域の指定を受け付け、 前記デッキプレート割付部は、前記割付領域の第2の方向に沿って前記デッキプレートを配列することにより前記デッキプレートの割り付けを行い、前記割付領域の前記第2の方向の長さを前記デッキプレートの短手方向の幅で除した商を前記デッキプレートの数量として算出し、剰余に相当する領域に一の前記デッキプレート及び調整用部材の少なくともいずれか一つを割り付け、 前記資材情報出力部は、少なくとも割り付けられたデッキプレートを、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブと共に、3次元空間に配置及び描画することにより表示する、 資材割付支援装置。 【請求項2】 前記割付方向受付部は、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブに対する、予め設定された初期数量の前記デッキプレートを表すオブジェクトの配置入力を受け付けることにより、前記第1の方向及び前記第2の方向の指定を受け付ける、 請求項1に記載の資材割付支援装置。 【請求項3】 前記資材情報出力部は、前記割付領域の前記第1の方向の長さに応じて前記デッキプレート割付部により割り付けられた前記デッキプレートの長手方向の長さが、前記種別情報に関連付けて予め設定された前記デッキプレートの長手方向の長さの上限を超える場合に警告を出力する、 請求項1または2に記載の資材割付支援装置。 【請求項4】 前記デッキプレート割付部により割り付けられた前記デッキプレートの少なくとも上面上の領域にコンクリート領域を割り付けるコンクリート割付部と、 前記デッキプレート割付部により割り付けられた前記デッキプレートの上面面積及び溝部分の容積並びに前記デッキプレートの山部分より上の部分のコンクリートスラブの厚さとして入力された山上コンクリート厚さに基づいて、前記コンクリート領域に構成されるコンクリートスラブのコンクリート量を算出するコンクリート量算出部、をさらに備え、 前記資材情報出力部は、前記コンクリート量の情報であるコンクリート量情報をさらに出力する、 請求項1~3のいずれか一項に記載の資材割付支援装置。 【請求項5】 前記コンクリート割付部は、前記コンクリート領域を変更する変更入力を受け付け、前記変更入力に基づいて前記コンクリート領域を変更し、 前記コンクリート量算出部は、前記変更されたコンクリート領域に基づいて前記コンクリート量を再計算する、 請求項4に記載の資材割付支援装置。 【請求項6】 一区画の前記スラブは、4角及び4辺を柱及び梁のそれぞれにより規定され、 前記コンクリート割付部は、前記梁に対するかかり代に相当する領域(であるかかり代領域)を前記コンクリート領域に含ませるための変更入力を受け付ける、 請求項5に記載の資材割付支援装置。 【請求項7】 一区画の前記スラブは、4角及び4辺を柱及び梁のそれぞれにより規定され、 前記コンクリート割付部は、前記柱により生じる切欠き部に相当する領域を前記コンクリート領域から減じるための変更入力を受け付ける、 請求項5または6に記載の資材割付支援装置。 【請求項8】 前記コンクリート量算出部は、コンクリートの種別を示すコンクリート種別情報の入力を受け付け、前記コンクリート種別情報に関連付けられているコンクリートの密度、及び、前記コンクリート量として示されるコンクリートの体積に基づいて、前記コンクリートスラブを構成するコンクリートの重量を算出し、 前記資材情報出力部は、前記コンクリートの重量を前記コンクリート量情報に含めて出力する、 請求項4~7のいずれか一項に記載の資材割付支援装置。 【請求項9】 前記コンクリート領域の上面の形状及び面積に基づいて、格子状に鉄筋を配する領域である鉄筋領域を前記コンクリート領域に対して割り付け、格子状に配される鉄筋に関して予め設定された前記第1の方向及び前記第2の方向における所定のピッチに基づいて、前記鉄筋領域に配される鉄筋の長さ及び本数を算出する鉄筋割付部、をさらに備え、 前記資材情報出力部は、前記鉄筋割付部により算出された鉄筋の長さ及び本数の情報をさらに出力する、 請求項4~8のいずれか一項に記載の資材割付支援装置。 【請求項10】 前記鉄筋割付部は、前記デッキプレートの溝に沿って配される鉄筋である溝筋の長さ及び本数を、前記デッキプレート割付情報に基づいて、さらに算出する、 請求項9に記載の資材割付支援装置。 【請求項11】 前記デッキプレートの種類及び前記山上コンクリート厚さに基づいて、前記デッキプレート上の所定高さに前記格子状の鉄筋を配するための資材であるスペーサの種類を決定し、前記デッキプレート上に配される前記スペーサに関して前記デッキプレートの種類毎に予め設定された前記第1の方向及び前記第2の方向における所定のピッチに基づいて、前記スペーサを前記デッキプレート上に割り付けると共に前記スペーサの数量を算出するスペーサ割付部、をさらに備え、 前記資材情報出力部は、前記スペーサ割付部により算出された前記スペーサの数量の情報をさらに出力する、 請求項9または10に記載の資材割付支援装置。 【請求項12】 前記デッキプレートの荷重を支えるための資材である支保工を前記割付領域に割り付ける支保工割付部であって、前記デッキプレートの長手方向に沿って前記支保工を配する数である列数の入力を受け付け、一の前記デッキプレートに対して前記列数の支保工を前記長手方向に等間隔で割り付けると共に、前記列数に前記デッキプレートの数量を乗じて前記支保工の数量を算出する、支保工割付部、をさらに備え、 前記資材情報出力部は、前記支保工割付部により算出された前記支保工の数量の情報をさらに出力する、 請求項1~11のいずれか一項に記載の資材割付支援装置。 【請求項13】 スラブに対する資材の割り付けを支援する資材割付支援装置における資材割付支援方法であって、 予め設定された一区画のスラブを表すスラブ情報を取得する取得ステップと、 前記スラブに割り付けるデッキプレートの種類を表す種別情報の指定を受け付ける種別受付ステップと、 前記スラブ情報により表される前記スラブに対して前記デッキプレートを割り付ける方向であって、前記デッキプレートの長手方向及び短手方向のそれぞれを沿わせる第1の方向及び第2の方向の指定を受け付ける割付方向受付ステップと、 前記スラブにおいて前記デッキプレートを割り付ける領域である割付領域の指定を受け付ける割付領域受付ステップと、 前記割付方向受付ステップにおいて受け付けられた前記デッキプレートの方向に応じて、前記種別情報により表される種類のデッキプレートを前記スラブの前記割付領域に割り付けるデッキプレート割付ステップと、 前記デッキプレート割付ステップにおいて割り付けられたデッキプレートに関する情報であって、前記デッキプレートの短手方向の幅と、前記割付領域における前記第2の方向に沿う長さとに基づいて算出された前記デッキプレートの数量を少なくとも含むデッキプレート割付情報を出力する資材情報出力ステップと、を有し、 前記割付領域受付ステップにおいて、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブに対して配置された、少なくとも一つの前記デッキプレートを表すオブジェクトに対する拡大操作、縮小操作及び位置の変更操作の少なくともいずれか一つを受け付けることにより、前記割付領域の指定を受け付け、 前記デッキプレート割付ステップにおいて、前記割付領域の第2の方向に沿って前記デッキプレートを配列することにより前記デッキプレートの割り付けを行い、前記割付領域の前記第2の方向の長さを前記デッキプレートの短手方向の幅で除した商を前記デッキプレートの数量として算出し、剰余に相当する領域に一の前記デッキプレート及び調整用部材の少なくともいずれか一つを割り付け、 前記資材情報出力ステップにおいて、少なくとも割り付けられたデッキプレートを、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブと共に、3次元空間に配置及び描画することにより表示する、 資材割付支援方法。 【請求項14】 コンピュータを、スラブに対する資材の割り付けを支援する資材割付支援装置として機能させるための資材割付支援プログラムであって、 前記コンピュータに、 予め設定された一区画のスラブを表すスラブ情報を取得する取得機能と、 前記スラブに割り付けるデッキプレートの種類を表す種別情報の指定を受け付ける種別受付機能と、 前記スラブ情報により表される前記スラブに対して前記デッキプレートを割り付ける方向であって、前記デッキプレートの長手方向及び短手方向のそれぞれを沿わせる第1の方向及び第2の方向の指定を受け付ける割付方向受付機能と、 前記スラブにおいて前記デッキプレートを割り付ける領域である割付領域の指定を受け付ける割付領域受付機能と、 前記割付方向受付機能により受け付けられた前記デッキプレートの方向に応じて、前記種別情報により表される種類のデッキプレートを前記スラブの前記割付領域に割り付けるデッキプレート割付機能と、 前記デッキプレート割付機能により割り付けられたデッキプレートに関する情報であって、前記デッキプレートの短手方向の幅と、前記割付領域における前記第2の方向に沿う長さとに基づいて算出された前記デッキプレートの数量を少なくとも含むデッキプレート割付情報を出力する資材情報出力機能と、を実現させ、 前記割付領域受付機能は、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブに対して配置された、少なくとも一つの前記デッキプレートを表すオブジェクトに対する拡大操作、縮小操作及び位置の変更操作の少なくともいずれか一つを受け付けることにより、前記割付領域の指定を受け付け、 前記デッキプレート割付機能は、前記割付領域の第2の方向に沿って前記デッキプレートを配列することにより前記デッキプレートの割り付けを行い、前記割付領域の前記第2の方向の長さを前記デッキプレートの短手方向の幅で除した商を前記デッキプレートの数量として算出し、剰余に相当する領域に一の前記デッキプレート及び調整用部材の少なくともいずれか一つを割り付け、 前記資材情報出力機能は、少なくとも割り付けられたデッキプレートを、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブと共に、3次元空間に配置及び描画することにより表示する、 資材割付支援プログラム。」 第3 申立理由の概要 特許異議申立人は、証拠として以下の甲第1号証ないし甲第12号証(以下各々を「甲1」ないし「甲12」ということがある。)を提出し、請求項1ないし14に係る発明は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1ないし14に係る特許を取り消すべきものである旨を主張する。 証拠一覧 甲第1号証:特開平11-166286号公報 甲第2号証:特開2019-109569号公報 甲第3号証:特開2020-91701号公報 甲第4号証:特開2005-285069号公報 甲第5号証:特開2005-332281号公報 甲第6号証:特開2017-150130号公報 甲第7号証:特開2017-150132号公報 甲第8号証:特開2009-145983号公報 甲第9号証:特開2015-52912号公報 甲第10号証:特開2011-22696号公報 甲第11号証:特開2009-187157号公報 甲第12号証:竹中技術研究報告 No.72 2016、日本、株式会社竹中工務店、2016年、URL:<https://www.takenaka.co.jp/rd/contents/gihou/gihou_2016/pdf/1_tokushu/1_S01.pdf> 第4 文献の記載 1 甲第1号証 (1)甲第1号証記載事項 甲1(特開平11-166286号公報)には、次の記載がある(参考のため当審において下線を付した。以下同じ。)。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、デッキプレートの設計方法に関し、特に、デッキプレートの割り付けを支援するデッキプレートの設計方法に関する。」 「【0006】さてデッキプレートの設計は、一般には以下のように行われる。すなわち、目的とする建造物の形状が与えられ、支持梁等を配置することによってスラブが定義される。このスラブの形状に対してデッキプレートを敷き詰める。この作業を「デッキプレートの割り付け」という。」 「【0009】本発明は、・・・さまざまな施工条件に対応して容易に短時間で設計が可能であり、また工場などへの指示が容易にできるようなデッキプレートの設計方法および装置を提供することを目的とする。」 「【0011】第1の発明は、以下の工程を備えたことを特徴とするデッキプレートの割り付け設計支援方法である。 (a)駆体を与える工程と、(b)前記駆体を構成する支持梁の属性を与える工程と、(c)前記支持梁の形状を与えて、前記駆体および前記支持梁の属性および形状からスラブを得る工程と、(d)あらかじめ定めた複数の割り付けパターンのセットからいずれかを選択することにより、前記スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る工程と、(e)前記駆体、前記支持梁の属性および形状、および前記デッキプレートの形状、属性および個数から強度を計算する工程と、(f)前記計算された強度があらかじめ定めた強度条件を満たすか否か判断する工程と、(g)前記強度条件を満たす場合は、前記デッキプレートの形状、属性および個数を結果として出力する工程。」 「【0021】スラブは、支持梁の縁を外周とする図形およびこの図形を囲む支持梁の組み合わせとして定義される。したがって、スラブの形状は、支持梁の形状によって決まることになる。柱、梁などは直線や円弧によって形状が指定されるので、スラブの形状は、一般には、外周が線分と円弧からなる図形となる。 【0022】このようにして定義されたスラブに対してデッキプレートを敷き詰める(104)。デッキプレートの形状は、例えば上述のエンボス、フランジ、ウェブの長さや幅などのパラメータによって定義される。デッキプレートを敷き詰める場合には、その敷き詰めの端部以外の部分には、標準的なデッキプレートを利用した方がコストが低くなることが多い。」 「【0028】これらのうち、特に、台形形状を有するようなスラブに対しては、エンドクローズ形状を有するデッキプレートに対する設計を考慮する必要がある。エンドクローズ形状には斜めにしたものと斜めにしていないものとの2種類がある。台形形状のスラブが指定された場合のデッキプレートの割り付け設計の手順について図2を参照して以下に説明する。 【0029】(1)スラブが指定される(201)。 (2)まず、割り付けパターンの中からオペレータが選択する(202)。ここで斜めスラブ無条件現場切断パターンが選択された場合には、斜め部は現場で切断することとし、当該スラブを被覆することができ、一般にはこれよりも大きな大きさとなるデッキプレート形状および数が設計結果として得られる(211)。 【0030】(3)次に、エンドクローズ調整が可能かどうか入手図面や資料からオペレータが調べる(203)。上述の通り、エンドクローズ形状には一定の制限があるためである。これが可能である場合には、当該スラブをちょうど被覆する大きさの斜めでないエンドクローズ形状のデッキプレート形状および数が設計結果として得られる(214)。 【0031】(4)さらに、属性の定義などで斜めエンドクローズ形状のデッキを採用するか否かを設計依頼条件から判断し(204)、採用するとして、目的の台形スラブを斜めエンドクローズ調整が可能かどうかを梁への掛り代、梁幅、構造等から自動的にシステムに内部計算させる(205)。可能であれば、斜めエンドクローズ形状のデッキプレート形状および数が設計結果として得られる(213)。不可能であれば、現場切断が選択され、標準的なデッキプレートを複数組み合せたデッキプレート形状および数が設計結果として得られる(212)。」 「【図1】 [図:0001422464000001.jpg] 」 「【図2】 [図:0001422464000002.jpg] 」 (2)甲1の記載から認定される事項 上記(1)【0029】の記載から「斜めスラブ無条件現場切断パターンが選択された場合には、斜め部は現場で切断」するものであって、上記(1)【図2】の211から、斜め部の一番左のデッキプレートの幅が狭くなっていることが看取できるので、「デッキプレートの斜め部の幅方向の部分」が切断されている事が把握できる。 (3)甲1発明 上記(1)及び上記(2)を整理すると、甲1には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている。 スラブの形状に対してデッキプレートを敷き詰めるデッキプレートの割り付け作業を含むデッキプレートの設計に関し(【0006】)、 (a)駆体を与える工程と、(b)前記駆体を構成する支持梁の属性を与える工程と、(c)前記支持梁の形状を与えて、前記駆体および前記支持梁の属性および形状からスラブを得る工程と、(d)前記スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る工程と、(g)前記デッキプレートの形状、属性および個数を結果として出力する工程を備える、デッキプレートの割り付け設計支援方法を実施するものであり(【0011】)、 支持梁の縁を外周とする図形およびこの図形を囲む支持梁の組み合わせとして定義されたスラブに対してデッキプレートを敷き詰める際に、デッキプレートの形状は、エンボス、フランジ、ウェブの長さや幅などのパラメータによって定義され(【0021】、【0022】)、 エンドクローズ形状を斜めにしたものと斜めにしていないものとの2種類のうち、台形形状のスラブが指定された場合のデッキプレートの割り付け設計の手順において(【0028】)、 オペレータにより割り付けパターンの中から斜めスラブ無条件現場切断パターンが選択された場合には、デッキプレートの斜め部の幅方向の部分が現場で切断されてスラブを被覆することができるようにして、デッキプレート形状および数が設計結果として得られる(【0029】、(2))、 デッキプレートの設計方法およびデッキプレートの設計装置(【0009】)。 2 甲第2号証 (1)甲第2号証記載事項 甲2(特開2019-109569号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、建築物の構造計算を行う構造計算支援システム及びプログラムに関するものである。」 「【0008】 本発明は、・・・入力の手間を削減することが可能な、建築物の構造計算を行う構造計算支援システム等を提供することを目的とする。 【0009】 ・・・第1の発明は、構造計算支援システムであって、・・・前記デッキプレートのそれぞれの方向の強度特性に基づいて、構造骨組みおよび床スラブの構造計算を行う計算部と、前記計算部で計算された構造骨組みおよび床スラブの構造計算結果を出力する出力部と、を具備することを特徴とする構造計算支援システムである。」 「【0021】 図2は、デッキプレート1の配置について示す平面図であり、図2(a)は、柱9、大梁11及び小梁13の配置を示す図、図2(b)は、デッキプレート1を配置した状態を示す図である。・・・ 【0022】 ・・・なお、図2(a)において、小梁13が設けられない場合には、対向する大梁11同士の間隔(図中CまたはD)の内、距離の短い方向(例えば図中D)を、デッキプレート1の長手方向とする。このように配置することで、構造物の耐力等に有利となる。 【0023】 図3は、このようにしてデッキプレート1を配置した状態で、上方にコンクリートを打設し、床スラブ15を構築した状態を示す。床スラブ15は、デッキプレート1とともに、大梁11等と一体化する。この状態における構造骨組み(柱9、大梁11、小梁13)および床スラブ15について構造計算が行われ、所望の耐力等を有するかどうか、確認を行うことができる。」 「【0035】 まず、入力部31によって、少なくとも柱9および梁(大梁11および小梁13)の配置を含む、計算条件を入力する(ステップ101)。なお、入力する条件には、柱9等の配置のみではなく、使用される部材の型番やサイズなどを含めてもよく、または、各部材の強度等を含めてもよい。例えば、使用されるデッキプレート1や柱9等の種類やサイズを入力条件に含めることができる。・・・ 【0036】 次に、制御部23は、4本の柱9で囲まれたそれぞれの領域ごとに、小梁13がある否かを判定する(ステップ102)。 【0037】 小梁13がある場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、小梁13に垂直な方向を、デッキプレート1の長手方向と決定する(ステップ103)。すなわち、小梁13がある場合には、小梁13の間隔が、これと直交する大梁11間の距離よりも短くなるため、梁の間隔が短い方向を、デッキプレート1の長手方向とする。 【0038】 一方、小梁13がない場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、大梁11の間隔の狭い方向をデッキプレート1の長手方向とする決定する(ステップ104)。なお、梁間距離が同じの場合には、隣り合う他の領域におけるデッキプレートの方向と合わせればよい。・・・ 【0039】 次に、ステップ101において、入力部31によって入力された柱9および梁(大梁11および小梁13)の配置と、少なくとも、記憶部25から読みだされた柱9、大梁11および小梁13の強度特性と、デッキプレート1のそれぞれの方向の強度特性や計算条件に基づいて、制御部23の計算部は、構造骨組みおよび床スラブの構造計算を行う(ステップ105)。」 「【0041】 次に、制御部23は、表示部33やメディア入出力部27などの出力部に対して、計算部で計算された構造骨組みおよび床スラブの構造計算結果を出力する(ステップ106)。・・・ 【0042】 以上、本実施の形態によれば、デッキプレート1の配置方向については、使用者がシステムに入力することなく、自動的に決定されるため、入力の手間を省くことができる。この際、梁間隔の短い側をデッキプレート1の長手方向とすることで、構造物の強度の弱い方向に対して、デッキプレート1の強度の高い方向を適用することができ、効率よく構造物の強度特性を向上させることができる。」 「【図2】 [図:0001422464000003.jpg] 」 (2)甲2に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲2には、次の技術事項(以下「甲2技術事項」という。)が記載されている。 入力部31によって、少なくとも柱9および梁(大梁11および小梁13)の配置、使用される部材の型番やサイズ、各部材の強度など、を含む計算条件を入力し(【0035】)、 4本の柱9で囲まれたそれぞれの領域ごとに、小梁13がある否かを判定し(【0036】)、 小梁13がある場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、小梁13に垂直な方向を、デッキプレート1の長手方向と決定し(【0037】)、 小梁13がない場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、大梁11の間隔の狭い方向をデッキプレート1の長手方向とする決定し(【0038】)、 デッキプレート1を構造物の耐力等に有利に配置して(【0022】)、 このようにしてデッキプレート1を配置した状態で、上方にコンクリートを打設し、床スラブ15を構築した状態における構造計算を行う(【0023】)、 構造計算支援システム(【0009】)。 3 甲第3号証 (1)甲第3号証記載事項 甲3(特開2020-91701号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、建築物の構造計算を行う構造計算支援システム及びプログラムに関するものである。」 「【0008】 本発明は、・・・情報の入力の手間を削減し、別途の計算の手間を削減可能な、建築物の構造計算を行う構造計算支援システムおよびプログラムを提供することを目的とする。」 「【0009】 ・・・第1の発明は、コンピュータによって、床スラブと鉄骨梁とを一体化した合成梁の剛性を算出可能なプログラムであって、コンピュータを、梁の形状情報を入力する梁情報入力手段と、デッキプレートの種類を選択するデッキプレート種類選択手段と、選択されたデッキプレートの種類に対応した床スラブ情報を算出または記憶部から取得する床スラブ情報取得手段と、前記梁の形状情報と、前記床スラブ情報に基づいて、前記梁と床スラブとを合成した合成梁の剛性情報を算出する剛性情報算出手段と、前記合成梁の剛性情報を出力する剛性情報出力手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。」 「【0032】 このように、小梁13が配置される場合には、小梁13同士の距離(図中E)が、これと直交する方向の大梁11同士の距離(図中D)よりも短くなる。この場合には、梁の間隔が短い方向である、小梁13に垂直な方向をデッキプレート1の長手方向としてデッキプレート1が配置される。なお、図2(a)において、小梁13が設けられない場合には、対向する大梁11同士の間隔(図中CまたはD)の内、距離の短い方向(例えば図中D)を、デッキプレート1の長手方向とする。このように配置することで、構造物の耐力等に有利となる。」 「【0047】 ・・・構造計算支援システム20は、コンピュータによって、床スラブと鉄骨梁とを一体化した合成梁の剛性を算出可能なプログラムによって実行される。まず、入力部31によって、計算対象となる構造体の種類(又は用途)と、柱9および梁(大梁11および小梁13の両方)の配置情報及び形状情報を入力する(梁情報入力手段)。」 「【0050】 ・・・次に、入力部31によって、デッキプレートの種類を選択する(デッキプレート種類選択手段)。記憶部25には、デッキプレートの種類が記憶されている。デッキプレートの種類としては、例えば型番であってもよく、または、長さや厚みの形状パラメータであってもよい。利用者は、例えばプルダウンなどによって、デッキプレートの型番等から種類を選択することができる。 【0051】 記憶部25には、選択されたデッキプレートの種類に応じた床スラブ情報が予め格納される。床スラブ情報は、デッキプレートに応じた厚みのコンクリートが打設された際の、床スラブとしての剛性等の情報である。」 「【0053】 記憶部25には、予め、デッキプレートの種類に対応した適正梁種類情報が紐づけされて格納される。梁の形状情報が入力されると、制御部23は、梁情報入力手段によって入力された梁の形状情報と、各デッキプレートの適正梁種類情報とを比較し、梁の形状情報に合致したデッキプレート種類を選別する(デッキプレート種類選別手段)。デッキプレート種類選択手段においては、デッキプレート種類選別手段で選別されたデッキプレート種類の中から、デッキプレート種類を選択可能とする。・・・ 【0054】 ・・・制御部23は、4本の柱9で囲まれたそれぞれの領域ごとに、小梁13がある否かを判定する。小梁13がある場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、小梁13に垂直な方向を、デッキプレート1の長手方向と決定する。すなわち、小梁13がある場合には、小梁13の間隔が、これと直交する大梁11間の距離よりも短くなるため、梁の間隔が短い方向を、デッキプレート1の長手方向とする。 【0055】 一方、小梁13がない場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、大梁11の間隔の狭い方向をデッキプレート1の長手方向とする決定する。なお、梁間距離が同じの場合には、隣り合う他の領域におけるデッキプレートの方向と合わせればよい。このように、制御部23は、大梁11と小梁13とで囲まれた空間の形状から、梁同士の間隔が短い方向を、デッキプレート1の方向として決定する。」 「【0063】 ・・・また、さらに、各部材に単価情報を紐づけしておくことで、使用される部材費用等を出力することもできる。さらに、複数の条件で算出を行い、結果同士を同時に表示して比較することもできる。・・・」 「【図2】 [図:0001422464000004.jpg] 」 (2)甲3に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲3には、次の技術事項(以下「甲3技術事項」という。)が記載されている。 入力部31によって、計算対象となる構造体の種類又は用途と、柱9および梁(大梁11および小梁13の両方)の配置情報及び形状情報を入力し、デッキプレートの種類を選択し(【0047】、【0050】)、 構造物の耐力等に有利となるように(【0032】)、 制御部23は、4本の柱9で囲まれたそれぞれの領域ごとに、小梁13がある否かを判定し(【0054】)、 小梁13がある場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、小梁13に垂直な方向を、デッキプレート1の長手方向と決定し(【0054】)、 小梁13がない場合には、制御部23のデッキプレート方向決定部は、大梁11の間隔の狭い方向をデッキプレート1の長手方向と決定する(【0032】、【0055】)、 構造計算支援システムおよびプログラム(【0008】)。 4 甲第4号証 (1)甲第4号証記載事項 甲4(特開2005-285069号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、住宅の外壁面に対して建材を最適に割り付けるためのシステムに関し、特に、コンピュータ上で住宅の外壁面に対して建材を自動的に最適に割り付けるシミュレーションを行うことができる建材割り付けシステムに関するものである。」 「【0014】 ・・・本発明は、住宅の外壁面に建材を割り付けるシステムであって、建材データと、住宅の施工イメージデータとを記憶するデータベースと、施工イメージデータ上の住宅の外壁面に対して所定の割り付け方法で建材を割り付け、その割り付け結果を出力する建材割り付け部を備えたサーバ装置とを含んでおり、同一種類の建材であって寸法の異なる2以上の建材ユニットを組み合わせて割り付けが行われることを特徴とする建材割り付けシステムを提供するものである。」 「【0028】 ・・・本発明の住宅の外壁面に対する建材の割り付けシステムを実施するための最良の形態を詳細に説明する。・・・」 「【0029】 ・・・図1は、本発明の建材割り付けシステムの一実施形態について、そのシステム構成例を概略的に示す図である。図1において、本実施形態のシステムは、建材メーカーに設置されたサーバ装置及びデータベースと、顧客が所有するクライアント装置、あるいは工務店や設計事業者等又はこれら事業者のショールームに設置されたクライアント装置とから構成されている。」 「【0036】 建材割り付け部208は、施工シミュレーションにより生成した施工イメージの各外壁面に対して、所定の寸法を有する建材を割り付けるシミュレーション機能を提供する。・・・」 「【0040】 建材ファイル223は、建材の商品名、寸法・形状、建材ユニットに関するデータ、及び建材のイメージデータを含んでいる。ここで、建材ユニットとは、1種類(1意匠)の建材について複数の寸法を有する商品がある場合、それらを区別するための概念である。例えば、規定寸法が長さ9尺×幅1.5尺の建材商品について、長さ9尺×幅1.5尺(2730mm×455mm)の建材ユニット、長さ6尺×幅1.5尺(1820mm×455mm)の建材ユニット、及び長さ3尺×幅1.5尺(910mm×455mm)の建材ユニットの3種類の商品がある場合には、それを示すデータが建材ファイル223に含まれていることとなる。」 「【0055】 顧客等は、図9に示す画面において、建材を貼り付ける領域を選択し(ステップS83)、建材貼り付けツールを用いて、選択した領域に貼り付ける建材を選択する(ステップS84)。建材貼り付けツールを表示する画面の例を図10に示す。図10の画面1において建材の柄の構成と割り付けサイズを選択し、画面2において模様を選択し、画面3において色彩を選択し、建材のデザインを確認する。・・・ 【0056】 ・・・設計図面全部について建材貼り付け操作を完了すると、設計図面に建材イメージが合成された施工イメージが表示される(ステップS87)。施工イメージを表示する画面の例を図11に示す。尚、図11では設計図面の一面の立面図のみを表示しているが、これに加えて、パース図等も表示するようにしてもよい。」 「【0059】 ・・・図12は、施工シミュレーションにより生成された施工イメージに基づいて、建材の割り付けシミュレーションを行う処理の流れを詳細に示すフローチャートである。・・・尚、本実施形態では、建材の長手方向が水平方向に一致するようにして割り付けを行っている(横貼り)が、同様にして、建材の長手方向が垂直方向に一致するようにして割り付けを行うこともできる(縦貼り)。 【0060】 ・・・顧客は、施工イメージの1つの外壁面を選択し、クライアント装置の表示部404に表示させる(ステップS122)。この外壁面の表示画面は、例えば、図11に示すような画面である。 【0061】 顧客は、表示された外壁面に対して、建材を長手方向に割り付ける基準となる基準線の設定を行う(ステップS123)。・・・」 「【0063】 顧客が基準線の設定を行うと、施工イメージ中の外壁面に対して建材の割り付けが自動的に行われる(ステップS124)。・・・ 【0064】 これらの処理が完了すると、クライアント装置の表示部404には、建材の割り付けイメージと切断ロス面積(又は切断ロス率)とが表示される(ステップS126)。顧客は、これらの表示を見て、この割り付け方法を採用するかどうかを選択することができる(ステップS127)。他の割り付け方法を表示させたい場合には、ステップS123に戻り、再び基準線の設定を行うこととなる。すなわち、顧客は、上記した第1~第3の建材割り付け方法の割り付けイメージをそれぞれ表示させ、比較検討の上でいずれの割り付け方法を適用するかを決定することができる。・・・」 「【0066】 顧客がいずれかの割り付け方法を採用した場合には、使用される建材の商品情報と、建材ユニットごとの使用枚数とが表示される(ステップS128)。・・・ 【0067】 図19は、ステップS124における建材の自動割り付け処理の詳細を示すフローチャートである。建材の自動割り付け処理は、施工イメージから住宅外壁面の寸法(水平方向長さ、垂直方向高さ、開口部や端部等の各部材の寸法など)を取得し(ステップS191)、外壁面のうち開口部を除いた有効面を認識し(ステップS192)、有効面に対して、設定された基準線に基づき所定の割り付け方向に向かって、建材の割り付けを行う(ステップS193)。具体的には、隣接する基準線により区切られた割り付け面(高さは455mm、水平長さは最大で2730mm)ごとに有効面を認識し、その水平方向の長さを判定し、その長さに応じた建材ユニットを割り付ける処理を行う。本実施形態では、長さ9尺×幅1.5尺の建材ユニット、長さ6尺×幅1.5尺の建材ユニット、及び長さ3尺×幅1.5尺の建材ユニットが用意されているので、割り付け面の有効面の水平長さが6尺以上である場合には、長さ9尺×幅1.5尺の建材ユニットを用い(ステップS195)、割り付け面の有効面の水平長さが3尺以上6尺未満である場合には、長さ6尺×幅1.5尺の建材ユニットを用い(ステップS196)、割り付け面の有効面の水平長さが3尺未満である場合には、長さ3尺×幅1.5尺の建材ユニットを用いることとしている(ステップS197)。住宅外壁面の全ての割り付け面に対して建材の割り付けを行うと、建材の自動割り付け処理は終了する。」 「【0069】 本システムでは、顧客は、建材の割り付けシミュレーションを行った後、その内容に応じて建材を注文することができる。例えば、顧客が図16に示す割り付けを採用した場合には、9尺ユニットを7枚、6尺ユニットを26枚、3尺ユニットを7枚注文することとなる。」 「【図9】 [図:0001422464000005.jpg] 」 「【図10】 [図:0001422464000006.jpg] 」 「【図19】 [図:0001422464000007.jpg] 」 (2)甲4に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲4には、次の技術事項(以下「甲4技術事項」という。)が記載されている。 建材メーカーに設置されたサーバ装置及びデータベースと、顧客が所有するクライアント装置、あるいは工務店や設計事業者等又はこれら事業者のショールームに設置されたクライアント装置とから構成され(【0029】)、 建材割り付け部208は、施工シミュレーションにより生成した施工イメージの各外壁面に対して、所定の寸法を有する建材を割り付けるシミュレーション機能を提供し(【0036】)、 顧客等は、建材を貼り付ける領域を選択し、建材貼り付けツールを用いて、選択した領域に貼り付ける建材を選択し、画面1において建材の柄の構成と割り付けサイズを選択し、画面2において模様を選択し、画面3において色彩を選択し、建材のデザインを確認でき(【0055】)、 設計図面全部について建材貼り付け操作を完了すると、設計図面に建材イメージが合成された施工イメージが表示され(【0056】)、 施工シミュレーションにより生成された施工イメージに基づいて、建材の割り付けシミュレーションを行う処理では、建材の長手方向が水平方向に一致するようにして割り付けを行っている(横貼り)が、建材の長手方向が垂直方向に一致するようにして割り付けを行うこと(縦貼り)もでき(【0059】)、 クライアント装置の表示部404には、建材の割り付けイメージと切断ロス面積(又は切断ロス率)とが表示され(【0064】)、 隣接する基準線により区切られた割り付け面(高さは455mm、水平長さは最大で2730mm)ごとに有効面を認識し、その水平方向の長さを判定し、(【0067】)、 割り付け面の有効面の水平長さが6尺以上である場合には、長さ9尺×幅1.5尺の建材ユニットを用い、割り付け面の有効面の水平長さが3尺以上6尺未満である場合には、長さ6尺×幅1.5尺の建材ユニットを用い、割り付け面の有効面の水平長さが3尺未満である場合には、長さ3尺×幅1.5尺の建材ユニットを用いて、住宅外壁面の全ての割り付け面に対して建材の割り付けを行うと、建材の自動割り付け処理は終了する(【0067】)、 コンピュータ上で住宅の外壁面に対して建材を自動的に最適に割り付けるシミュレーションを行う建材割り付けシステム(【0001】)。 5 甲第5号証 (1)甲第5号証記載事項 甲5(特開2005-332281号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、住宅やビルなどの建築物の外壁、または、内壁などの壁面に板状またはシート状の長方形部材を割り付ける設計支援システム及びその方法に関するものである。」 「【0005】 ・・・本発明は上記問題点に鑑み、壁面に長方形部材を割り付ける場合に、自動的に行うことができる設計支援装置及びその方法を提供する。」 「【0013】 請求項8に係る発明は、前記真物割付手段及び前記切物割付手段で使用した真物の枚数を記憶する真物枚数記憶手段を有することを特徴とする請求項1記載の設計支援装置である。」 「【0028】 本実施形態の設計支援装置10は、住宅の外壁に長方形状の外壁材を貼りつける場合に、その設計を支援するシステムであって、パソコン上で動作するプログラムによって実現することができる。」 「【0036】 ・・・上記構成の設計支援装置10を用いて、設計者が住宅の外壁に外壁材を自動的に割り付ける処理内容を図2に基づいて順番に説明する。なお、この処理内容を実現するプログラムが、制御部12に記憶されている。 【0037】 ステップ1において、住宅の外壁が示されている設計図面をスキャナー22によって入力する。この場合に、少なくともその住宅の東西南北の4方向の設計図面を入力し、必要であれば平面の設計図面や、東西南北の4方向の図面からでは、見えない位置の壁面の設計図面も入力する。 【0038】 ステップ2において、入力した各設計図面についてスケール設定を行う。すなわち、表示装置14の画面上に表示されている設計図面を、拡大または縮小を行うことにより、例えば100分の1のスケールで設定する。この場合に、設計図面の入力が傾いている場合にはその傾きなどを補正する。・・・ 【0039】 ステップ3において、その外壁に割り付ける外壁材の部材を部材データ記憶装置24に記憶されている外壁材から選択して設定する。この部材データ記憶装置24には、各外壁材の外壁材識別番号、真物における一枚の縦寸法及び横寸法が記憶されている。なお、この設計支援装置10において割り付ける部材の形状は正方形を含む長方形とする。 【0040】 ステップ4において、スケール設定した設計図面中の一方向の壁面の実寸計算を行う。ここでは、まず南方向の壁面の実寸計算を行うこととするので、南立面図における壁面の実寸を計算する。 【0041】 第1に、図4において、各壁面における長さa~gと、3個の窓のh~mの長さを求める。この長さを求める方法は、マウス20によってカーソルを、aの一端の点である壁面の左下の点O(以下、壁面原点Oという)から他端の点Aまで移動させ、その移動距離に応じて長さを求める。この移動距離は、前記したように100分の1のスケールによって表すことができる。なお、画面上の壁面原点Oと点Aの座標位置も併せて記憶しておく。この座標位置は、図4における直交系の絶対座標系x-o-yに基づいて行う。なお、この点oは、絶対座標系の原点である。 【0042】 第2に、h~mによって3個の窓の開口部面積を求める。この計算は、上記で求めたhとiを積算して求める。 【0043】 第3に、a~gによって壁面全体の面積を求める。 【0044】 第4に、壁面全体の面積から3個の窓の開口部面積を差し引き、壁面の真の面積も求める。 【0045】 ステップ5において、外壁材の初期割り付けを行う。なお、外壁材を横貼りで割り付けることとする。 【0046】 第1に、ステップ3において割り付ける外壁材が設定されているので、その設定された外壁材の外壁材識別番号、真物の縦寸法及び横寸法が真物データ記憶装置26に転送される。 【0047】 第2に、初期割り付けは、壁面原点Oを中心にして、図5に示すように、右方向と上方向に格子状に選択された外壁材の真物データの縦寸法及び横寸法毎に格子状に領域を区切っていく。・・・ 【0048】 ステップ6において、設計者は、この初期割り付けの状態を表示装置14で確認し、その割り付け状態が美観的、機能的に良いか否かを判断し問題がある場合にはその真物を割り付ける開始点(以下、真物割付開始点という)を壁面原点Oから移動させる。例えば、図6においては、真物割付開始点を右方向に移動させ、真物割付開始点をP点に移動させる。」 「【0053】 ・・・図2のフローチャートにおけるステップ7の割り付け処理の詳細について、図3のフローチャートに基づいて説明する。 【0054】 ステップ11において、真物割付開始点Pから真物を割り付ける。なお、以下の説明では外壁材を横貼りで割り付けることとする。 【0055】 この割り付け方法は、図7において、点Pを中心に上方向及び左右方向にそれぞれ真物の縦寸法及び横寸法毎に格子状の領域を設定し、その設定した領域に外壁材の真物がそのまま横貼りで使用できる部分を真物割付領域として記憶すると共に、各真物割付領域に割り付けられた真物の真物識別番号を記憶する。例えば、図7において、ハッチング線によって塗りつぶされた領域が真物割付領域である。このときに、各真物割付領域の角部の座標点の位置も算出する。この算出は、図2のフローチャートにおけるステップ4において求めた絶対座標系における壁面中の各点の座標位置に基づいて行う。・・・ 【0056】 ステップ12において、格子状に区切られている各領域の中で、真物割付領域以外を切物割付領域として設定する。・・・」 「【0058】 ステップ14において、その設定された切物割付領域の縦寸法及び横寸法を計算する。この計算方法は、その割り付けを行う切物割付領域の角部の座標点から計算する。そして、この切物割付領域に対応する切物データを切物データ記憶装置28から検索し呼び出してくる。」 「【0060】 この検索を行う「切物割付条件」としては、第1の条件として切物割付領域の横寸法と縦寸法より大きい横寸法と縦寸法を有する切物であり、第2の条件として、切物割付領域の横寸法、または、縦寸法と切物の横寸法、または、縦寸法の差が最小なものを検索する。」 「【0062】 ステップ16において、該当する切物をその大きさで切物割付領域に割り付けることができるか否かを判断し、その大きさのままで割り付けることができる場合にはステップ17に進み、そうでない場合にはステップ19に進む。この判断は、記憶されている切物の縦寸法、横寸法と、切物割付領域の縦寸法、横寸法を比較して行う。 【0063】 ステップ17において、その切物をそのままの大きさで割り付けることができるため、設定された切物割付領域にその切物を割り付け、その切物割付領域にその切物の切物識別番号を記憶させる。 【0064】 ステップ18において、割り付けた切物の切物識別番号を切物データ記憶装置28から削除し、ステップ30に進む。 【0065】 ステップ19において、ステップ16で切物をその大きさのままで割り付けることができないと判断されたため、その切物を切物対応領域に対応して切断する。 【0066】 ステップ20において、その切断した切物を設定された切物割付領域に割り付ける。・・・」 「【0068】 ステップ22では、切物を切断して残った部分が新たに切物として登録できるか否かを判断し、登録できる場合にはステップ23において新たな切物識別番号を付与し、その縦寸法及び横寸法と共に、切物データ記憶装置28に記憶させステップ30に進む。また、残りの部分が切物として登録できない場合にはステップ24においてそのデータを破棄しステップ30に進む。・・・」 「【0075】 上記のようにこの割り付け処理においては、まず真物を割り付け、その後切物を順番に割り付け、最も合致する切物を無駄なく割り付けることができ、更に南、東、西、北の順番で取り回しを行って無駄なく切物を使用することができる。そのため、使用する外壁材の枚数を最小にすることができ、コストも削減することができる。」 「【図3】 [図:0001422464000008.jpg] 」 「【図7】 [図:0001422464000009.jpg] 」 (2)甲5に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲5には、次の技術事項(以下「甲5技術事項」という。)が記載されている。 壁面に長方形部材を割り付ける場合に、自動的に行うことができる設計支援装置及びその方法であって(【0005】)、 表示装置14の画面上に表示されている設計図面を、拡大または縮小を行うことにより、各設計図面についてスケール設定を行い(【0038】)、 その外壁に割り付ける外壁材の部材を部材データ記憶装置24に記憶されている外壁材から選択して設定し(【0039】)、 スケール設定した設計図面中の一方向の壁面の実寸計算を行い(【0040】)、 外壁材の初期割り付けを行い(【0045】)、 設計者は、初期割り付けの状態を表示装置14で確認し、その割り付け状態が美観的、機能的に良いか否かを判断し問題がある場合にはその真物を割り付ける開始点(以下、真物割付開始点という)を壁面原点Oから移動させ(【0048】) 真物割付開始点Pから真物を割り付け(【0054】)、 格子状に区切られている各領域の中で、真物割付領域以外を切物割付領域として設定し(【0056】)、 該当する切物をその大きさで切物割付領域に割り付けることができるか否かを判断し(【0062】)、 その大きさのままで割り付けることができる場合には、設定された切物割付領域にその切物を割り付け(【0062】、【0063】)、 その大きさのままで割り付けることができない場合には、その切物を切物対応領域に対応して切断し、その切断した切物を設定された切物割付領域に割り付け(【0062】、【0065】、【0066】)、 上述の割り付け処理によって、まず真物を割り付け、その後切物を順番に割り付け、最も合致する切物を無駄なく割り付けることができ、更に南、東、西、北の順番で取り回しを行って無駄なく切物を使用することができ、そのため、使用する外壁材の枚数を最小にすることができ、コストも削減することができる(【0075】)、 住宅やビルなどの建築物の外壁、または、内壁などの壁面に板状またはシート状の長方形部材を割り付ける設計支援システム及びその方法(【0001】)。 6 甲第6号証 (1)甲第6号証記載事項 甲6(特開2017-150130号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、解体を要さない打込み型枠として使用されるコンクリートスラブ用のデッキプレートに関し、詳しくは、合成スラブ用デッキプレートとフラットデッキ用デッキプレートの両方に兼用可能なデッキプレートに関するものである。」 「【0008】 ・・・本発明は、・・・その目的とするところは、合成スラブ用デッキプレートとしてもフラットデッキ用デッキプレートとしても使用することができるとともに、いずれのデッキプレートとして使用してもデッキプレート同士の連結がデッキプレートを持ち上げることなく水平にスライドさせるだけで容易に行え、且つ、溶接やカシメなどの固定作業が不要なデッキプレートを提供することにある。」 「【0085】 ・・・図22を用いて、デッキプレートの役物について説明する。図22は、従来のフラットデッキ用デッキプレートと、その役物を示す正面図であり、(a)が、従来のフラットデッキ用デッキプレートの標準タイプを示し、(b)~(d)が、標準タイプより幅の狭い調整用の役物を示している。 【0086】 図22(a)に示すように、従来のフラットデッキ用デッキプレート10は、補強リブが3条あり、短手方向の一方の端部に接続片が形成されているものが一般的であった。このため、短手方向の端部に曲げ剛性が期待できず、構築するコンクリートスラブの幅に応じて幅調整を行うため、図22(b)~(d)に示すように、3種類のデッキプレートの役物11~13が必要であった。 【0087】 ・・・本発明の実施形態に係るデッキプレート1では、前述のように、スラブ支持部2の短手方向の端部に位置する第1係合リブ4、第2係合リブ5に、横方向に延びる水平部42、係合傾斜部43、案内傾斜部44、乗り超え傾斜部51、押圧傾斜部52など、が形成されているので、短手方向の端部の断面性能(曲げ剛性)が向上し、デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、係合リブと形鋼との隙間に載置する平板状の調整板だけで対応することができ、従来必要であった複数種類の役物が不要となる。このため、デッキプレート及びそれを用いたコンクリートスラブの製造コストを低減することができる。」 「【図2】 [図:0001422464000010.jpg] 」 「【図22】 [図:0001422464000011.jpg] 」 (2)甲6に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲6には、次の技術事項(以下「甲6技術事項」という。)が記載されている。 デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、係合リブと形鋼との隙間に載置する平板状の調整板だけで対応することができる(【0087】)、 コンクリートスラブ用のデッキプレート(【0001】)。 7 甲第7号証 (1)甲第7号証記載事項 甲7(特開2017-150132号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、解体を要さない打込み型枠として使用されるコンクリートスラブ用のデッキプレート関し、詳しくは、デッキプレートのエンドクローズ形状及びそのエンドクローズの加工方法に関するものである。」 「【0012】 そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、係合リブに切り欠き不要のエンドクローズ部を備えたデッキプレート、及びそのデッキプレートのエンドクローズ加工方法を提供することにある。」 「【0023】 特に、第2発明及び第3発明によれば、合成スラブ用デッキプレートとしてもフラットデッキ用デッキプレートとしても使用することができるとともに、いずれのデッキプレートとして使用しても溶接やカシメなどの固定作業を行わずにデッキプレート同士の連結が容易且つ確実に行うことができる。短手方向の端部の断面性能(曲げ剛性)が向上し、デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、平板状の調整板だけで対応することができ、従来必要であった複数種類の役物が不要となる。このため、デッキプレート及びそれを用いたコンクリートスラブの材料コストを低減及び施工の単純化をすることができる。」 「【図2】 [図:0001422464000012.jpg] 」 (2)甲7に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲7には、次の技術事項(以下「甲7技術事項」という。)が記載されている。 デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、平板状の調整板だけで対応することができ、従来必要であった複数種類の役物が不要となる(【0023】)、 コンクリートスラブ用のデッキプレート(【0001】)。 8 甲第8号証 (1)甲第8号証記載事項 甲8(特開2009-145983号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、見積装置、見積方法及び見積プログラムに係り、より詳しくは、建物に関する価格を見積もる見積装置、見積方法及び見積プログラムに関する。」 「【0005】 本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、複数の室を有する建物の見積もりを効率的に行うことができる見積装置、見積方法及び見積プログラムを提供することを目的とする。」 「【0048】 本実施の形態に係る3DオブジェクトデータベースDB5は、処理対象とする建物に含まれる各室の形状、建物内における位置、及び各部の寸法が特定できる、各室に含まれる天井、床、壁、巾木、廻縁等の各種部位の角部の位置を示す座標情報が記憶されると共に、各室毎の‘部屋1’、‘部屋2’等の当該室が属する分類グループの名称を示す情報(仕上げ表情報データベースDB2における室名称情報と同一の情報であり、以下、室名称情報という。)が記憶されている。」 「【0057】 次のステップ112では、見積もり対象建物に対応する3Dオブジェクトモデルを示す情報を3DオブジェクトデータベースDB5から読み出すと共に、見積もり対象建物において適用する全ての見積もり項目に対応する情報を単価情報データベースDB1から読み出し、次のステップ114では、読み出した情報に基づいて、上記各分類グループに属する各室毎で、かつ適用する見積もり項目毎に、対応する単位情報により示される単位による適用量を示す情報を数量情報として導出し、次のステップ116にて、導出した数量情報を、価格関連情報データベースDB4の対応する記憶領域に記憶(登録)する。」 「【0065】 また、本実施の形態では、前記記憶手段により、前記見積もり対象とする建物の3次元オブジェクトモデルを示す情報を更に予め記憶し、前記3次元オブジェクトモデルを示す情報に基づいて、前記見積もり対象とする建物に含まれる複数の室において必要とされる見積もり項目の適用量(ここでは、数量)を導出し、前記指定仕様情報、前記単価情報、及び前記適用量に基づいて、前記価格を算出しているので、より効率的に建物の見積もりを行うことができる。」 (2)甲8に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲8には、次の技術事項(以下「甲8技術事項」という。)が記載されている。 見積もり対象とする建物の3次元オブジェクトモデルを示す情報を記憶する3DオブジェクトデータベースDB5は、処理対象とする建物に含まれる各室の形状、建物内における位置、及び各部の寸法が特定できる、各室に含まれる天井、床、壁、巾木、廻縁等の各種部位の角部の位置を示す座標情報を記憶しており(【0048】、【0057】、【0065】)、 前記3次元オブジェクトモデルを示す情報に基づいて、前記見積もり対象とする建物に含まれる複数の室において必要とされる見積もり項目の適用量(ここでは、数量)を導出し、前記指定仕様情報、前記単価情報、及び前記適用量に基づいて、前記価格を算出する(【0065】)、 建物に関する価格を見積もる見積装置、見積方法及び見積プログラム(【0001】)。 9 甲第9号証 (1)甲第9号証記載事項 甲9(特開2015-52912号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、コンクリート打設計画支援装置、コンクリート打設計画支援方法およびプログラムに関する。」 「【0021】 形状情報には、たとえば、矩形断面の柱や壁などの構成要素については長さ、幅、高さなどが含まれ、円形断面の柱などについては半径、高さなどが含まれる。また、壁のように開口が設けられる場合には、開口の位置や大きさなども形状情報に含まれる。形状情報に基づいて構成要素の3次元形状またはこれを2次元に投影した2次元形状の図形を作成することができる。また、形状情報に基づいて構成要素の体積を計算することができる。構成要素の体積の合計が、建造物に必要なコンクリートの打設量の合計となる。」 「【0030】 打設量算出部114は、工区ごとのコンクリートの打設量を算出する。打設量算出部114は、形態情報と位置情報とに基づいて、躯体図における一定の領域に各構成要素の少なくとも一部分が含まれるか否かを判定するとともに、当該一部分の容積を計算し、この容積を合計して当該工区におけるコンクリートの打設量を算出する。なお、工区に含まれる構成要素の部分の判定およびその容積の計算には一般的な手法を用いるものとし、ここでは説明を省略する。打設量算出部114は、各工区について打設量を算出する。 【0031】 打設量出力部115は、打設量算出部114が算出した工区ごとのコンクリートの打設量を出力する。」 「【0047】 打設量算出部114は、打設量を0に初期化し(S274)、読み出したBIMモデルのそれぞれについて以下の処理を行う。すなわち、打設量算出部114は、BIMモデルの形状情報および位置情報に基づいて、構成要素の領域からはみ出す部分を削除した形状情報を作成し(S275)、作成した形状情報に基づいて構成要素(領域からはみ出した部分を削除したもの)の容積を計算する(S276)。なお、構成要素が領域からはみ出すか否かは、一般的な手法により計算することが可能であり、ここでは説明を省略する。たとえば図14に示すように、躯体図40に基礎61、柱62、梁63などが描画されている場合には、梁63は領域43には一部631のみが含まれていることから、領域43からはみ出す部分632は削除されたうえで梁63の容量は計算されることになる。基礎61および柱62は領域43に全部が含まれていることから、BIMモデルの形状情報に基づいて容積が算出されることになる。打設量算出部114は、計算した容積を打設量に加算する(S277)。以上の処理を各BIMモデルについて繰り返すことにより、工区に対応する領域に含まれる構成要素の容積、すなわち打設量を計算することができる。」 (2)甲9に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲9には、次の技術事項(以下「甲9技術事項」という。)が記載されている。 矩形断面の柱や壁などの構成要素については長さ、幅、高さなどが含まれ、円形断面の柱などについては半径、高さなどが含まれ、壁のように開口が設けられる場合には、開口の位置や大きさなども含まれる形状情報に基づいて構成要素の3次元形状またはこれを2次元に投影した2次元形状の図形を作成することができ(【0021】)、 打設量算出部114は、BIMモデルの形状情報および位置情報に基づいて、構成要素の領域からはみ出す部分を削除した形状情報を作成し、作成した形状情報に基づいて構成要素の容積を計算するものであって、形態情報と位置情報とに基づいて、躯体図における一定の領域に各構成要素の少なくとも一部分が含まれるか否かを判定するとともに、当該一部分の容積を計算し、この容積を合計して当該工区におけるコンクリートの打設量を算出し、(【0030】、【0047】)、 打設量出力部115は、打設量算出部114が算出した工区ごとのコンクリートの打設量を出力する(【0031】)、 コンクリート打設計画支援装置、コンクリート打設計画支援方法およびプログラム(【0001】)。 10 甲第10号証 (1)甲第10号証記載事項 甲10(特開2011-22696号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、コンクリート建造物用の配筋施工図とその自動作成装置と方法に関する。」 「【0005】 上述した配筋施工図は、鉄筋の加工および配筋作業を行う場合や、配筋検査を行う場合に、複数の関連図面や仕様書を交互に参照することなく、配筋施工図のみを基にして作業を進めることができるので、業務の効率化に寄与する。」 「【0021】 ・・・図2は、柱と梁の断面データの説明図であり、(A)は柱の断面データ、(B)は梁の断面データを示している。これらの図に示すように、柱と梁の断面データには、以下のものが含まれる。 (1)配置される柱2と梁3に対応する「断面寸法データ」(データ4)。 (2)配置される柱2と梁3に対応する「柱主筋4と梁主筋5の径、本数、断面内配置データ」(データ5)。以下、「柱主筋」とは柱の主鉄筋、「梁主筋」とは梁の主鉄筋を意味する。 3. 柱を構成する「フープ筋の径および配筋間隔」(データ6)および梁を構成する「スタラップ筋の径および配筋間隔」(データ7) 【0022】 また、配筋施工図を作成する場合、作図に必要な定義データを予め設定する必要がある。この定義データは、配筋位置を決定するための以下のルール(又はアルゴリズム)からなる。これらのルールは、プログラムの一部として予め補助記憶装置に記憶される。」 「【0025】 さらに、配筋施工図を作成する場合、以下の作図上のルール(作図ルール)を予め設定する必要がある。この作図ルールは、熟練度に影響されることなく、鉄筋の加工・組立て及び検査を迅速に行うための図面上の表示ルールからなる。これらのルールは、プログラムの一部として予め補助記憶装置に記憶される。 【0026】 ・・・(10)ルール10 柱主筋4と梁主筋5の本数、径、あばら筋、スタラップ筋の径、配筋間隔を表示するルールが定義されている。 【0027】 図3は、本発明による配筋施工図の自動作成方法の全体フロー図である。この図にしめすように、本発明の配筋施工図の自動作成方法は、S1~S11の各ステップからなる。なおこの図では、上述した鉄筋施工情報は、予め補助記憶装置に記憶されているものとする。」 「【0038】 図9は配筋施工図の全体、図8は配筋施工図の一部を表すものである。 ステップS11では、ルール10の「柱主筋と梁主筋の本数、径、フープ筋、スタラップ筋の径、配筋間隔を表示するルール」によって柱主筋と梁主筋の本数、径、フープ筋、スタラップ筋の径、配筋間隔が表示される。 図8は、図6、図7と同様に、梁主筋の上段筋、下段筋の継手位置および梁主筋の本数が端部と中央で異なる場合のカットオフ位置を数値で表している。なお、当該数値が認識できる表現であれば、本例に限定されるものではない。 そして、図8のとおり、ルール10により柱2(C41)の配筋情報が(B)により表示される。 この場合、C41/2Fが図8の柱2(C41)の配筋状態を表すもので、C41/1Fは、その下階の柱の配筋状態、C41/3Fは、その上階の柱の配筋状態を表している。 ・・・ なお、配筋情報の表示方法については、条例に限定されるものではなく、図6に示すような梁の断面図を併せて表示するものであってもよい。 また、本発明は、配筋施工図として紙に出力することを前提にしているが、出力方法については、携帯用パソコンなどのディスプレイに表示する方法でもよく、例えば、ディスプレイに配筋施工図を表示し、画面の拡大、移動により所定部を表示し、所定の柱や梁を選択すると上述の配筋情報が表示されるものであってもよい。」 「【図8】 [図:0001422464000013.jpg] 」 (2)甲10に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲10には、次の技術事項(以下「甲10技術事項」という。)が記載されている。 配筋施工図を作成する場合、柱主筋と梁主筋の本数、径、あばら筋、スタラップ筋の径、配筋間隔を表示するルールが予め設定されており(【0025】、【0026】)、 このルールにしたがって柱主筋と梁主筋の本数、径、フープ筋、スタラップ筋の径、配筋間隔が表示され(【0038】)、 ディスプレイに配筋施工図を表示し、画面の拡大、移動により所定部を表示し、所定の柱や梁を選択すると上述の配筋情報が表示される(【0038】)、 コンクリート建造物用の配筋施工図とその自動作成装置と方法(【0001】)。 11 甲第11号証 (1)甲第11号証記載事項 甲11(特開2009-187157号公報)には、次の記載がある。 「【0001】 本発明は、建物の型枠支保工における各部材の選択と構造計算を合理的に行える構成とした、建物情報処理システムおよび建物情報処理方法に関する。」 「【0009】 また、本発明の建物情報処理システムは、前記型枠支保工のコストは、材料コスト、および労務コストを含むことを特徴とする。」 「【0019】 図1は、本発明の実施形態における、型枠支保工の計算処理手順を示すフローチャートである。図1において、S1で計算対象部位(区域)決定処理のプログラムを開始する。ここで、計算対象部位(区域)とは、処理の対象となる建物の特定のフロア、そのフロアの特定エリアなどに相当する。次に、S2で荷重条件の算定を行う。この際に、建物情報モデルからスラブ厚、スラブ寸法、コンクリート種類等の情報を取得する。また、施工計画モデルから積載荷重、衝撃荷重等の載置荷重の情報を取得する。S3で型枠使用部材(せき板、根太、大引、支柱)の選択を行う。この処理では、各部位(せき板、根太、大引、支柱)に使用する材料の組合わせを1つ選ぶ。 【0020】 S4で型枠支保工間隔の算定を行う。この処理は、前記S2の処理で得られた荷重条件の情報や、S3の処理で得られた型枠使用部材の構造の情報に基づいて、構造的安全性、合理性から各部材の配置間隔を算出するものである。この処理の詳細は、後述する。S5で型枠支保工コストの算出(材料コスト、労務コスト)を行う。この処理は、部材数量を算出し、労務歩掛をデータベースから取得するものである。S6で他条件との比較の有無を判定し、判定結果がNであれば他条件との比較を行わずにS5の結果を最適結果として、すなわち、最も経済的な型枠支保工のケースと判定してS7の処理に移行する。S3で設定した型枠支保工の組み合わせ以外に、検討していない型枠支保工の組み合わせが存在する場合、再度S3以下のループ処理を繰り返す。このような処理を繰り返すことにより、型枠支保工使用部材(せき板、根太、大引、支柱)を選択し、それぞれの型枠使用部材を組み合わせて型枠支保工間隔を算定し、各組み合わせの型枠支保工コストを算出することができる。最終的に、すべての組み合わせについて、S5までの検討が終了したらS6に進み、その中で最も型枠支保工コストが安いものを選定してS7の処理に移行する。S7の出力処理は、図14、図15に示すような建物情報の図面を出力するものである。判定結果がYであればS3に戻り、S3以下のループ処理を繰り返す。以上の手順を辿ることにより、型枠支保工のコストを最小とするケースを自動的に演算処理することができる。なお、上記の説明では、型枠支保工のコストを最小とする場合について述べたが、S5で算出すべき内容を変更することで、型枠支保工の部材数量、型枠支保工の部材総重量、工期等、他の選定条件を最適とする型枠支保工の組み合わせを自動的に算出することができる。 【0021】 図2は、型枠支保工間隔の算定例を示すフローチャート、図3は図2の処理の説明図である。図2の型枠支保工間隔の算定を示すフローチャートは、図1のS4の処理である「型枠支保工間隔の算定」の具体例を示すものである。なお、後述する図11(a)には、型枠支保工の構造部材である「せき板1」、「根太2」、「大引3」、「支柱4」の配置例が記載されている。図2において、S11で計算条件決定の処理を開始する。この処理は、型枠支保工の設計荷重W(n/m2)、型枠支保工材料、許容たわみを決定するものである。S12でせき板1の最大支持間隔を算定する。この計算は、構造力学の知識から容易に算定し得るものであるが、、図3(a)に示されているように、根太2で支持されるせき板1に設計荷重W(n/m2)が加えられたとして、せき板1の許容応力度(曲げモーメント、せん断)と、せき板1の許容たわみを満足するように、根太2によるせき板1の最大支持間隔Tを算定するものである。 【0022】 S13で根太2の検討を行う。この処理は、図3(b)に示されているように、大引3に支持されている根太2に設計荷重W(n/m2)が加えられたとして根太2の許容応力度(曲げモーメント、せん断)を満たし、根太2の許容たわみを満たす根太間隔と根太スパンYaの条件(条件A)を求める。この計算も、構造力学の知識から容易に算定しうるものである。根太スパンYaは、大引3-3間の間隔に相当する。続いて、根太2によるせき板1の最大支持間隔T以下で条件Aを満たす根太スパンと根太間隔を求める。この条件は、図11(b)において、直線Daより左側かつ曲線Dbの下側の範囲として示されている。根太スパンYaは建物の床の幅以上にはならないため、大引の列数をNa、建物の床の有効幅をWfとすると、Ya=Wf/(Na-1)の関係が成り立っている。建物の床の有効幅とは、柱の中心間の距離から、大引等の設置作業に支障をきたさない程度内側に逃げた距離のことである。したがって、Na=2の場合、床の幅から根太スパンYaが決まり、この場合の最大根太間隔が図11(b)の直線Daまたは曲線Dbの交点として求まる。実際には、柱があるため建物の床幅いっぱいに大引を設置することができず、床の有効幅Wfは建物の床の幅より少しだけ小さく設定される。このようにして、大引列数、根太スパン、根太間隔の組み合わせが求まったら、次に大引き列数を1つ増やし、同様の計算を行うということを繰り返す。なお、大引列数を増やしていくと、根太スパンと根太間隔の組み合わせがDaとの交点として求まる、すなわち根太間隔が根太2によるせき板1の最大支持間隔Tとなるが、その場合、それ以上大引列数Naを増やした計算は行わない。 【0023】 S14で大引3の検討を行う。この処理は、図3(c)に示されているように、支柱4に支持されている大引3に設計荷重W(n/m2)が加えられたとして、大引3の許容応力度(曲げモーメント、せん断)を満たし、大引3の許容たわみを満たす大引間隔(根太スパン)と大引スパンの条件(条件B)を求める。この計算も、構造力学の知識から容易に算定し得るものである。図13(b)では、曲線Haの下側の範囲として示されている。大引間隔(根太スパン)は、先ほど同様床の幅と大引列数Naから決まるので、Na=2から順に大引スパンの最大値を算出する。ここで、S13で打ち切ったNaを超えての計算は行わない。最後に、大引スパン(V)が最大値の時に支柱にかかる軸力が許容軸力以下であるかどうかを確認する。支柱にかかる軸力が許容軸力を下回っていた場合には、S15で、せき板の種類、根太、大引、支柱の種類および間隔についての検討結果を出力する。図3(d)はS15の検討結果の出力例を示しており、型枠支保工の各部位(せき板、根太、大引、支柱)の材料について、種類やサイズなどが表形式で記載されている。」 「【図1】 [図:0001422464000014.jpg] 」 「【図2】 [図:0001422464000015.jpg] 」 (2)甲11に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲11には、次の技術事項(以下「甲11技術事項」という。)が記載されている。 型枠使用部材の構造の情報に基づいて、構造的安全性、合理性から型枠支保工間隔の算定を行う処理を含み(【0020】)、 型枠支保工間隔の算定を行う処理では、根太間隔及び大引間隔を構造力学の知識から算定し(【0021】、【0022】、【0023】)、 せき板の種類、根太、大引、支柱の種類および間隔についての検討結果を出力する(【0023】)、 建物の型枠支保工における各部材の選択と構造計算を合理的に行える構成とした、建物情報処理システムおよび建物情報処理方法(【0001】)。 12 甲第12号証 (1)甲第12号証記載事項 甲12(竹中技術研究報告 No.72 2016、日本、株式会社竹中工務店、2016年、URL:<https://www.takenaka.co.jp/rd/contents/gihou/gihou_2016/pdf/1_tokushu/1_S01.pdf>)には、次の記載がある。 ア 「筆者らは鉄筋コンクリート工事の全生産プロセスにおいて,BIMモデルを軸に一貫したデータ連携を行い品質の確保・生産性の向上を支援するRC一貫生産システム(以下RCS : RC structure integrated production System)を開発した。RCSを実際のプロジェクトに多数適用し,一定の成果を上げることができたので以下に報告する。」(第5頁第4行ないし同頁第7行) 「以上,鉄筋工事における課題を述べてきた。筆者らは鉄筋工事の全プロセスにわたって見られるこれらの課題を網羅的に解決するシステムとしてRCSを開発した。」(第7頁19行ないし同頁第20行) イ 「構造解析ソフトには定着鉄筋の配筋についての情報は入力されないので,仕口部や杭基礎など複数部材が取り合う部分の鉄筋はRCSでモデリングする必要がある。しかし,定着のルールは複雑であるため,膨大な定着鉄筋を配筋標準に従いながら手入力するのは現実的ではない。そこで,RCSでは配筋標準図のルールを整理してロジック化し,プログラムに組み込んでいる。これによって,定着鉄筋は構造解析ソフトのデータをインポートするだけで半自動的に生成され,モデリングの手間が削減できる(課題13(丸数字の13))。」(第8頁第11行ないし同頁第15行) ウ 「RCSの半自動生成によって生成する鉄筋は配筋標準を満たす最低長さである。例えば,定着長さL2以上という場合はL2で生成する。しかし,実際には加工誤差や施工誤差などを見込んで多少長めの鉄筋で計画しなければならない。このような計画を簡易に行えるようにしたのが,定着寸法設定機能である(課題4(丸数字の4))。 定着寸法設定機能では,定着条件に応じて各種既定寸法を自動算出する。柱梁取り合い形状(L型,十字型など)を自動判定して,該当する配筋標準ルールを表示する。規定を満たしていない鉄筋にはアラートを出す。L2などの規定値は寸法値をRCSが自動計算して表示するので,計画者が規定値を手計算する必要がなくなる。」(第9頁第7行ないし同頁第12行) エ 「梁貫通孔情報,補強筋情報を一括して管理できる梁貫通孔機能をRCS内に実装した。梁貫通孔機能は,設備用BIMソフトで作成したスリーブ情報と,補強筋構造計算システムで作成した補強筋計算結果の情報を連携させることにより,梁貫通孔に関連する鉄筋を自動的に再配置しBIM連携モデルを作成する。本機能は,補強筋計算プログラムをRCS内に取り込むことで実現している。 梁貫通孔設置可否判定は,構造図や既成補強筋のルールに従い,自動的に行える機能である。この際,特に複雑な以下の3点のルールを整理し,自動判定ロジックを組み立てている(課題6(丸数字の6))。 ・貫通孔径により補強要否・貫通可能範囲が異なる。 ・梁貫通孔と梁主筋のかぶり厚判定やスラブとの干渉判定など他部材と貫通孔位置の判定が必要である。 ・補強筋と躯体のかぶり厚判定や,補強が必要な場合には鉄筋鋼種・径・コンクリート強度など躯体構成材料の判定が必要である。」(第11頁第21頁ないし同頁第30行) (2)甲12に記載された技術事項 上記(1)を整理すると、甲12には、次の技術事項(以下「甲12技術事項」という。)が記載されている。 配筋標準図のルールを整理してロジック化し,プログラムに組み込まれることによって,構造解析ソフトのデータをインポートするだけで定着鉄筋が半自動的に生成され((1)イ)、 梁貫通孔に関連する鉄筋を自動的に再配置しBIM連携モデルを作成する((1)ウ)、 BIMモデルを軸に一貫したデータ連携を行い品質の確保・生産性の向上を支援するRC一貫生産システム((1)ア)。 第5 当審の判断 1 請求項1 (1)対比 本件特許発明1と甲1発明を対比する。 ア 甲1発明の「スラブ」は、本件特許発明1の「スラブ」に相当し、甲1発明の「デッキプレート」は、本件特許発明1の「資材」と「デッキプレート」の両方に相当する。 イ 甲1発明の「デッキプレートの設計装置」は、「スラブの形状に対してデッキプレートを敷き詰める」「デッキプレート(資材)の割り付け設計支援方法」を実施するものであるから、本件特許発明1の「資材割付支援装置」と甲1発明の「デッキプレートの設計装置」は、「スラブに対する資材の割り付けを支援する」ものである点で一致する。 ウ 甲1発明の「デッキプレートの設計装置」における「前記支持梁の形状を与えて、前記駆体および前記支持梁の属性および形状からスラブを得る」工程を実現する手段は、支持梁の形状が与えられて支持梁の縁を外周(一区画)とする図形を含むスラブの情報を得る手段といえるので、本件特許発明1の「予め設定された一区画のスラブを表すスラブ情報を取得する取得部」に相当する。 エ 甲1発明において、「デッキプレートの形状は、エンボス、フランジ、ウェブの長さや幅などのパラメータによって定義され」て「スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る」ことは、得られた形状及び属性を有するデッキプレートの種類が特定されることになるので、本件特許発明1の「スラブに割り付けるデッキプレートの種類を表す種別情報の指定」をすることといえるものである。すると、甲1発明の「デッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る」機能を実現する手段は、本件特許発明1の「前記スラブに割り付けるデッキプレートの種類を表す種別情報の指定を受け付ける種別受付部」に相当する。 オ 甲1発明の「デッキプレートの設計装置」は、「前記スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る工程」を実現するものであって、スラブにデッキプレートを割り付ける際に、そのデッキプレートの形状、属性を得なければ割り付けるデッキプレートが定まらず、デッキプレートを割り付けてその個数が決められないことは自明であるから、デッキプレートを割り付ける際にその形状及び属性を得ている。したがって、甲1発明の「前記スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る工程」は、得られた形状及び属性を有するデッキプレートをスラブに割り当てているといえる。すると、甲1発明の「前記スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る工程」を実現する手段は、本件特許発明1の「前記種別情報により表される種類のデッキプレートを前記スラブの前記割付領域に割り付けるデッキプレート割付部」に相当する。 カ 甲1発明の「デッキプレートの設計装置」は、上記ウないしオを踏まえると、「前記支持梁の形状を与えて、前記駆体および前記支持梁の属性および形状からスラブを得る」工程を実現する手段、「デッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る」機能を実現する手段及び「前記スラブにデッキプレートを割り付けてその形状、属性、および個数を得る工程」を実現する手段を備えるので、本件特許発明1の「取得部」、「種別受付部」、「デッキプレート割付部」を備えている。 すると、本件特許発明1と甲1発明は、 [一致点] 「スラブに対する資材の割り付けを支援する資材割付支援装置であって、 予め設定された一区画のスラブを表すスラブ情報を取得する取得部と、 前記スラブに割り付けるデッキプレートの種類を表す種別情報の指定を受け付ける種別受付部と、 前記種別情報により表される種類のデッキプレートを前記スラブの前記割付領域に割り付けるデッキプレート割付部と、を備えた、 資材割付支援装置。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点1] 本件特許発明1は、「前記スラブ情報により表される前記スラブに対して前記デッキプレートを割り付ける方向であって、前記デッキプレートの長手方向及び短手方向のそれぞれを沿わせる第1の方向及び第2の方向の指定を受け付ける割付方向受付部」及び「前記割付方向受付部により受け付けられた前記デッキプレートの方向に応じて、前記種別情報により表される種類のデッキプレートを前記スラブの前記割付領域に割り付けるデッキプレート割付部」を有しているのに対して、甲1発明は、「前記スラブにデッキプレートを割り付け」る際に、前記デッキプレートの長手方向及び短手方向のそれぞれを沿わせる第1の方向及び第2の方向の指定を受け付ける手段を備えて、当該手段により受け付けられたデッキプレートの方向に応じてデッキプレートを割り付けることが明らかでない点。 [相違点2] 本件特許発明1は、「前記スラブにおいて前記デッキプレートを割り付ける領域である割付領域の指定を受け付ける割付領域受付部」を備えているのに対して、甲1発明は、デッキプレートを割り付ける領域の指定を受け付ける手段を備えているか明らかでない点。 [相違点3] 本件特許発明1は、「前記デッキプレート割付部により割り付けられたデッキプレートに関する情報であって、前記デッキプレートの短手方向の幅と、前記割付領域における前記第2の方向に沿う長さとに基づいて算出された前記デッキプレートの数量を少なくとも含むデッキプレート割付情報を出力する資材情報出力部」を備えているのに対して、甲1発明は、デッキプレートの形状、属性および個数を得てこれらの結果を出力する工程を経るものの、デッキプレートの短手方向の幅と敷き詰める方向(「第2の方向」)に沿う長さとに基づいてデッキプレートの個数を算出して出力することが明示されていない点。 [相違点4] 本件特許発明1は、「前記割付領域受付部は、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブに対して配置された、少なくとも一つの前記デッキプレートを表すオブジェクトに対する拡大操作、縮小操作及び位置の変更操作の少なくともいずれか一つを受け付けることにより、前記割付領域の指定を受け付け」るものであるが、甲1発明は、デッキプレートを表すオブジェクトに対する拡大操作、縮小操作及び位置の変更操作の少なくともいずれか一つを受け付けるものであるか明らかでない点。 [相違点5] 本件特許発明1は、「前記デッキプレート割付部は、前記割付領域の第2の方向に沿って前記デッキプレートを配列することにより前記デッキプレートの割り付けを行い、前記割付領域の前記第2の方向の長さを前記デッキプレートの短手方向の幅で除した商を前記デッキプレートの数量として算出し、剰余に相当する領域に一の前記デッキプレート及び調整用部材の少なくともいずれか一つを割り付け」るものであるが、甲1発明は、デッキプレートを敷き詰める際に、デッキプレートの短手方向に対応する方向(「第2の方向」)をデッキプレートの短手方向の幅で除した商をデッキプレートの個数として算出し、剰余に相当する領域に一の前記デッキプレート及び調整用部材の少なくともいずれか一つを割り付けるものであるか明らかでない点。 [相違点6] 本件特許発明1は、「前記資材情報出力部は、少なくとも割り付けられたデッキプレートを、前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブと共に、3次元空間に配置及び描画することにより表示する」ものであるが、甲1発明は、デッキプレートがスラブと共に3次元空間に配置及び描画することにより表示されるものであるか明らかでない点。 事案に鑑みて、相違点4及び相違点5について以下に検討する。 (2)相違点4についての判断 甲4には、甲4技術事項として、「顧客等は、建材を貼り付ける領域を選択し、建材貼り付けツールを用いて、選択した領域に貼り付ける建材を選択」ことが記載されており、甲5には、甲5技術事項として、「設計者は、初期割り付けの状態を表示装置14で確認し、その割り付け状態が美観的、機能的に良いか否かを判断し問題がある場合にはその真物を割り付ける開始点(以下、真物割付開始点という)を壁面原点Oから移動させ」る事が記載されている。 しかしながら、甲4技術事項及び甲5技術事項のいずれにおいても、割り付ける対象が外壁材等の建材であり、スラブ及びデッキプレートを対象にしないから、相違点4に係る「前記スラブ情報に基づいて表示されたスラブに対して配置された、少なくとも一つの前記デッキプレートを表すオブジェクトに対する」操作を開示しない。しかも、本件特許発明1は、相互にサイズが制限されるデッキプレートとスラブの配置に対する操作を含む一方で、甲1発明にスラブに対するデッキプレート配置を調整する思想がみられないから、個々の建材に比して相対的に広い壁面に対して建材を配置する技術である甲4技術事項及び甲5技術事項を、甲1発明に適用する動機がない。仮に適用を試みたとしても、スラブに対してデッキプレートを配置する甲1発明に、壁面に外壁材等の建材を配置する甲4技術事項及び甲5技術事項をどのように適用すると相違点4に係る構成に至るのか明らかでない。 さらに、特許異議申立人が提示した他の証拠にも相違点4に係る事項について記載も示唆もなく、相違点4に係る構成が設計的事項であるとする理由もない。 (3)相違点5についての判断 甲6には、甲6技術事項として、「デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、係合リブと形鋼との隙間に載置する平板状の調整板だけで対応することができるコンクリートスラブ用のデッキプレート」が記載されており、甲7には、甲7技術事項として、「デッキプレートの幅の倍数と構築するコンクリートスラブの幅との関係に端数が生じて幅調整が必要な場合でも、平板状の調整板だけで対応することができ、従来必要であった複数種類の役物が不要となるコンクリートスラブ用のデッキプレート」が記載されている。 しかしながら、甲6技術事項及び甲7技術事項は、いずれも「コンクリートスラブ用のデッキプレート」自体であって、デッキプレートの設計装置及びデッキプレートの設計方法のいずれも開示しない。 また、甲1発明は、デッキプレートの斜め部の幅方向の部分を現場で切断するものであるが、これはデッキプレートの余分な部分を切断するのであって、剰余に相当する領域に合致するようなデッキプレートが割り付けられたとはいえないから、本件特許発明1のように「剰余に相当する領域に一の前記デッキプレート及び調整用部材の少なくともいずれか一つを割り付け」るものとはいえない。 仮に、甲1発明の「デッキプレートの設計装置」に甲6技術事項及び甲7技術事項の「デッキプレート」を適用させると、甲1発明のデッキプレートの割り付け設計の手順を甲6技術事項及び甲7技術事項の「デッキプレート」に適合させた新たなデッキプレート割り付け設計手順を得る必要があり、これは、単なる設計的事項とはいえない。 さらに、特許異議申立人が提示した他の証拠にも相違点5に係る事項について記載も示唆もなく、相違点5に係る構成が設計的事項であるとする理由もない。 以上のことから、本件特許発明1は、少なくとも相違点4及び相違点5について、甲1発明及び甲2技術事項ないし甲12技術事項から、当業者が容易に想到できたものとはいえない。 2 請求項2ないし12 請求項2ないし12は、請求項1を引用し、さらなる発明特定事項を付加したものである。 よって、本件特許発明2ないし本件特許発明12は、上記1に示した理由と同様の理由により、甲1発明及び甲2技術事項ないし甲12技術事項に基いて当業者が容易になし得るものではない。 3 請求項13及び14 本件特許発明13は、請求項1に係る「資材割付支援装置」の発明を「資材割付支援装置における資材割付支援方法」の発明に書き換えたものである。 また、本件特許発明14は、請求項1に係る「資材割付支援装置」の発明を「コンピュータを」、「資材割付支援装置として機能させるための資材割付支援プログラム」の発明に書き換えたものである。 そして、本件特許発明13及び本件特許発明14は、本件特許発明1と同様の発明特定事項を有するから、上記1で検討したとおり、甲1発明及び甲2技術事項ないし甲12技術事項に基いて当業者が容易になし得るものではない。 第6 むすび したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1ないし14に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1ないし14に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-701186

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