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特許異議申立

2024-700886

基板支持器及びプラズマ処理装置

審判番号
2024-700886
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2020-054019
登録番号
7450427
請求日
2024年09月13日
審決日
2024年12月04日
公報発行日
2025年01月31日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】東京エレクトロン株式会社
  • 【権利者代理人】長谷川 芳樹
  • 【権利者代理人】黒木 義樹
  • 【権利者代理人】柏岡 潤二
  • 【異議申立人】石井 悠太
審判長/審判官
  • 審判長 河本 充雄
  • 審判官 三浦 みちる
  • 審判官 棚田 一也
分類
P1652.121-Y (H01L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7450427号発明「基板支持器及びプラズマ処理装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7450427号の請求項1、2、4~9、11に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7450427号の請求項1~11に係る特許(以下、「本件特許」という。)についての出願は、令和2年3月25日に出願され、令和6年3月7日にその特許権の設定登録がされ、同年同月15日に特許掲載公報が発行され、その後、同年9月13日に、請求項1、2、4~9、11に係る特許について、特許異議申立人 石井 悠太(以下、「申立人」という。)により、甲第1~8号証を証拠方法として特許異議の申立てがなされたものである。 第2 本件発明 本件特許の請求項1、2、4~9、11の特許に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」等といい、まとめて「本件発明」ともいう。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1、2、4~9、11に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 その上に載置される基板を保持するように構成された第1の静電チャックを構成する第1の領域と、 前記第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成された第2の静電チャックを構成する第2の領域と、 第1の電気バイアスを受けるために前記第1の領域内に設けられた第1の電極と、 第2の電気バイアスを受けるために少なくとも前記第2の領域内に設けられた第2の電極と、 導電性材料からなり、前記第1の静電チャック及び前記第2の静電チャックを含む静電チャックの下に設けられた下部電極と、 を備え、 前記第2の電極は、前記第1の領域内で前記第1の電極と対面するように、前記第1の電極の下方で延在している、 基板支持器。 【請求項2】 前記第1の静電チャック及び前記第2の静電チャックを含む前記静電チャックは、単一の誘電体部を含んでおり、 前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記単一の誘電体部内に設けられている、 請求項1に記載の基板支持器。」 「【請求項4】 前記第2の電極の少なくとも一部が、前記第2の領域から前記第1の領域内に突き出している、請求項1~3の何れか一項に記載の基板支持器。 【請求項5】 前記第1の領域内で前記第1の電極よりも前記第1の領域の上面の近くで延在するチャック電極を更に備える、請求項1~4の何れか一項に記載の基板支持器。 【請求項6】 前記第2の電極は環形状を有する、請求項1~5の何れか一項に記載の基板支持器。 【請求項7】 チャンバと、 請求項1~6の何れか一項に記載の基板支持器であり、前記チャンバ内で基板及びエッジリングを支持するように構成された該基板支持器と、 を備えるプラズマ処理装置。 【請求項8】 前記第1の電気バイアスを発生するように構成されており、前記第1の電極に電気的に接続された第1のバイアス電源と、 前記第2の電気バイアスを発生するように構成されており、前記第2の電極に電気的に接続された第2のバイアス電源と、 を更に備える、請求項7に記載のプラズマ処理装置。 【請求項9】 前記第1の電気バイアス及び前記第2の電気バイアスの各々は、高周波電力である、請求項8に記載のプラズマ処理装置。」 「【請求項11】 プラズマ生成用の高周波電力を発生するように構成されており、前記下部電極に電気的に接続された高周波電源を更に備える、請求項7~10の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。」 第3 申立理由の概要 申立人は、主たる証拠として次の甲第1号証、従たる証拠として次の甲第2号証~甲第8号証を提出し、請求項1、2、4~9、11に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1、2、4~9、11に係る特許を取り消すべきものである旨を主張する。 <証拠一覧> 1 主たる証拠 甲第1号証:特開2011-035266号公報 2 従たる証拠 甲第2号証:米国特許出願公開第2019/0267218号明細書 甲第3号証:国際公開第2014/073554号 甲第4号証:特開2012-089694号公報 甲第5号証:特開2011-119654号公報 甲第6号証:特開2005-064460号公報 甲第7号証:国際公開第2019/088204号 甲第8号証:特開2017-050509号公報 以下、上記「甲第1号証」~「甲第8号証」を、それぞれ「甲1」~「甲8」という。 第4 甲号証の記載、甲号証に記載された発明 1 甲1(特開2011-035266号公報) (1)甲1の記載 甲1には、次の記載がある。(下線は当審で付した。以下同じ。) 「【背景技術】 ・・・ 【0004】 上記の容量結合型のプラズマエッチング装置では、単位体積当たりの励起エッチングガスに対する被エッチング面積が半導体ウエハの中心付近で大きく、周辺部で小さいため、半導体ウエハの中心付近でエッチング速度が遅く、周辺部でエッチング速度が速くなるようにエッチング処理速度が異なり、処理の面内均一性が低下する場合がある。このため、上部電極又は下部電極の少なくとも一方を同心状に複数に分割して構成し、これらの電極に印加する高周波電力を変更して面内における処理速度を均一化することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。」 「【発明が解決しようとする課題】 ・・・ 【0007】 また、近年では、例えば、周波数が数十MHz以上、例えば100MHzのプラズマ生成用の第1の高周波電力と、この第1の高周波電力より周波数の低いイオン引き込み用の第2の高周波電力(周波数が例えば3MHz~13.56MHz程度)とを印加して、高密度のプラズマにより低ダメージのプラズマエッチングを実施することが行われている。そして、このような高い周波数の高周波電力を用いた技術では、半導体ウエハの周縁部でDCバイアス(Vdc)の絶対値が低くなり、周縁部のエッチングレートが低下する傾向があるため、エッチング処理の面内均一性が低下するという問題がある。 【0008】 本発明は、上記従来の事情に対処してなされたもので、装置の製造コストの増大を抑制することができるとともに、プラズマ処理状態の微細な制御を行うことができプラズマ処理の面内均一性の向上を図ることのできるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供しようとするものである。」 「【発明の効果】 【0011】 本発明によれば、装置の製造コストの増大を抑制することができるとともに、プラズマ処理状態の微細な制御を行うことができプラズマ処理の面内均一性の向上を図ることができる。」 「【図面の簡単な説明】 【0012】 【図1】本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置の構成を模式的に示す図。 【図2】図1のプラズマエッチング装置の要部構成を拡大して模式的に示す図。 【図3】他の実施形態のプラズマエッチング装置の要部構成を拡大して模式的に示す図。」 「【発明を実施するための形態】 【0013】 以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置としてのプラズマエッチング装置の断面概略構成を模式的に示す図である。 【0014】 プラズマエッチング装置は、気密に構成され、電気的に接地電位とされた処理チャンバー1を有している。この処理チャンバー1は、円筒状とされ、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等から構成されている。処理チャンバー1内には、被処理基板である半導体ウエハWを水平に支持する載置台2が設けられている。載置台2は例えばアルミニウム等で構成されており、絶縁板3を介して導体の支持台4に支持されている。また、載置台2の上方の外周には、例えば単結晶シリコンで形成されたフォーカスリング5が設けられている。さらに、載置台2及び支持台4の周囲を囲むように、例えば石英等からなる円筒状の内壁部材3aが設けられている。 【0015】 載置台2には、第1の整合器11aを介して第1のRF電源10aが接続され、また、第2の整合器11bを介して第2のRF電源10bが接続されている。第1のRF電源10aは、プラズマ形成用のものであり、この第1のRF電源10aからは所定周波数(27MHz以上例えば100MHz)の高周波電力が載置台2に供給されるようになっている。また、第2のRF電源10bは、イオン引き込み用のものであり、この第2のRF電源10bからは第1のRF電源10aより低い3MHz~13.56MHzの所定周波数(例えば、13.56MHz)の高周波電力が載置台2に供給されるようになっている。一方、載置台2の上方には、載置台2と対向するように、接地電位とされたシャワーヘッド16が設けられており、これらの載置台2とシャワーヘッド16は、下部電極と上部電極とからなる一対の電極として機能するようになっている。 【0016】 載置台2の上面には、半導体ウエハWを静電吸着するための静電チャック6が設けられている。この静電チャック6は絶縁体6bの間に静電チャック用電極6aを介在させて構成されており、静電チャック用電極6aには静電チャック用直流電源12が接続されている。そして静電チャック用電極6aに静電チャック用直流電源12から直流電圧が印加されることにより、クーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるよう構成されている。 【0017】 また、上記の載置台2の要部を拡大した図2にも示されるように、本実施形態では、上記の絶縁体6bの間の静電チャック用電極6aの下側に位置するように、バイアス分布制御用電極7a,7bが載置台2(下部電極)と電気的に絶縁された状態で設けられている。これらのうちバイアス分布制御用電極7aは、環状に形成されており、載置台2の周縁部に位置するように設けられている。一方、バイアス分布制御用電極7bは、円形に形成されており、載置台2の中心部に位置するように設けられている。これらのバイアス分布制御用電極7aとバイアス分布制御用電極7bは、同心状に設けられている。なお、前述したように、DCバイアス(Vdc)は、載置台2の周縁部において不均一になり易い傾向にある。このような載置台2の周縁部におけるDCバイアス(Vdc)の不均一さを解消するためには、少なくともバイアス分布制御用電極7aが設けられていればよく、載置台2の中心部のバイアス分布制御用電極7bは、省略してもよい。 【0018】 上記バイアス分布制御用電極7aは、バイアス分布制御用電源8aに電気的に接続されており、バイアス分布制御用電極7bは、バイアス分布制御用電源8bに電気的に接続されている。これらのバイアス分布制御用電源8a,8bからは、前述した第2のRF電源10bより低い周波数、例えば、周波数が100KHz~1MHzの交流又は矩形波の電圧が印加される。矩形波の電圧を印加する場合は、必要に応じてデューティー比を例えば10~90%程度の範囲で変更してもよい。上記のバイアス分布制御用電源8a,8bから印加される電圧は、例えば、1~500V程度である。 【0019】 上記のバイアス分布制御用電極7a,7b及びバイアス分布制御用電源8a,8bは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのものである。例えば、上記のように、第1のRF電源10aとして100MHzという高い周波数の高周波電力を用いたため、周縁部でDCバイアス(Vdc)の絶対値が低くなる傾向がある場合、周縁部に設けられたバイアス分布制御用電極7aによって周縁部のDCバイアス(Vdc)の絶対値(負の電位)が大きくなるように調整する。これによって、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。 【0020】 また、DCバイアス(Vdc)が均一であっても、前処理における成膜工程において膜厚に一定の傾向がある場合、例えば半導体ウエハWの中央部で膜厚が厚くなる傾向がある場合等は、中央部でのエッチングレートが高くなるように、バイアス分布制御用電極7a,7b及びバイアス分布制御用電源8a,8bによって、中央部のDCバイアス(Vdc)の絶対値が高くなるように、バイアス分布を調整することもできる。すなわち、バイアス分布に一定の傾きが生じるように調整して、形成されるパターンの面内均一性を向上させることもできる。 ・・・ 【0034】 このエッチング処理の際、DCバイアス(Vdc)が不均一になる等のバイアス分布制御の必要がある場合は、バイアス分布制御用電極7a,7b及びバイアス分布制御用電源8a,8bによって、DCバイアス(Vdc)の分布が均一になるように制御する。これによって、エッチング処理におけるエッチングレートの面内均一性を向上させることができる。」 「【0036】 次に、図3を参照して他の実施形態について説明する。なお、図3において、前述した図1,2に示した実施形態と対応する部分には同一の符号を付して重複した説明は省略する。図3示すように、この実施形態では、バイアス分布制御用電極7a,7bに静電チャック用直流電源12が電気的に接続されており、バイアス分布制御用電極7a,7bが静電チャック用電極6aを兼ねた構成となっている。このような構成とすることにより、別途静電チャック用電極を設ける必要がなくなり、装置の製造コストの低減を図ることができる。 【0037】 また、フォーカスリング5の下側にもバイアス分布制御用電極7cが設けられており、このバイアス分布制御用電極7cは、バイアス分布制御用電源8cに電気的に接続されている。なお、バイアス分布制御用電源8cは、前述したバイアス分布制御用電源8a,8bと同様に構成されている。このような構成とすることにより、例えばフォーカスリング5の消耗による半導体ウエハWの周縁部(エッジ部)のエッチング処理特性の変動をバイアス分布制御用電極7cに対するバイアス分布制御用電源8cからの電圧印加により緩和することができ、フォーカスリング5の使用寿命の長期化を図ることができる。」 「【図1】 [図:0001418270000001.jpg] 【図2】 [図:0001418270000002.jpg] 【図3】 [図:0001418270000003.jpg] 」 (2)甲1に記載された発明 ア 図1に示されるプラズマエッチング装置について (ア)段落0013には、「以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置としてのプラズマエッチング装置の断面概略構成を模式的に示す図である。」と記載されているから、図1には、一実施形態のプラズマエッチング装置が示されており、段落0013以降の段落0014~0020は、図1に示されるプラズマエッチング装置に関する説明であるといえる。 (イ)段落0014には、「プラズマエッチング装置は、気密に構成され、電気的に接地電位とされた処理チャンバー1を有している。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置は、処理チャンバー1を備えているといえる。 (ウ)段落0014には、「処理チャンバー1内には、被処理基板である半導体ウエハWを水平に支持する載置台2が設けられている。載置台2は例えばアルミニウム等で構成されており、絶縁板3を介して導体の支持台4に支持されている。」と記載され、段落0015には、「これらの載置台2とシャワーヘッド16は、下部電極と上部電極とからなる一対の電極として機能するようになっている。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置は、被処理基板である半導体ウエハWを水平に支持し、アルミニウム等で構成され、下部電極として機能する載置台2を備えているといえる。 (エ)段落0014には、「載置台2の上方の外周には、例えば単結晶シリコンで形成されたフォーカスリング5が設けられている。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置は、載置台2の上方の外周に設けられ、単結晶シリコンで形成されたフォーカスリング5を備えているといえる。 (オ)段落0015には、「載置台2には、第1の整合器11aを介して第1のRF電源10aが接続され、また、第2の整合器11bを介して第2のRF電源10bが接続されている。第1のRF電源10aは、プラズマ形成用のものであり、この第1のRF電源10aからは所定周波数(27MHz以上例えば100MHz)の高周波電力が載置台2に供給されるようになっている。また、第2のRF電源10bは、イオン引き込み用のものであり、この第2のRF電源10bからは第1のRF電源10aより低い3MHz~13.56MHzの所定周波数(例えば、13.56MHz)の高周波電力が載置台2に供給されるようになっている。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置は、載置台2に接続され、所定周波数の高周波電力を供給するプラズマ形成用の第1のRF電源10aと、載置台2に接続され、第1のRF電源10aより低い周波数の高周波電力を供給するイオン引き込み用の第2のRF電源10bとを備えているといえる。 (カ)段落0016には、「載置台2の上面には、半導体ウエハWを静電吸着するための静電チャック6が設けられている。この静電チャック6は絶縁体6bの間に静電チャック用電極6aを介在させて構成されており、静電チャック用電極6aには静電チャック用直流電源12が接続されている。そして静電チャック用電極6aに静電チャック用直流電源12から直流電圧が印加されることにより、クーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるよう構成されている。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置は、載置台2の上面に設けられ、半導体ウエハWを静電吸着するための静電チャック6を有しており、静電チャック6は、絶縁体6bの間に静電チャック用電極6aを介在させて構成されており、静電チャック用電極6aに静電チャック用直流電源12から直流電圧が印加されることにより、クーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるよう構成されているといえる。 ここで、図1から、フォーカスリング5は、静電チャック6の外側にあることが見て取れるから、上記(エ)の検討を参酌すると、図1に示されるプラズマエッチング装置は、載置台2の上方であって、静電チャック6の外周に設けられ、単結晶シリコンで形成されたフォーカスリング5を備えているといえる。 (キ)段落0017には、「上記の絶縁体6bの間の静電チャック用電極6aの下側に位置するように、バイアス分布制御用電極7a,7bが載置台2(下部電極)と電気的に絶縁された状態で設けられている。」と記載され、段落0018には、「上記バイアス分布制御用電極7aは、バイアス分布制御用電源8aに電気的に接続されており、バイアス分布制御用電極7bは、バイアス分布制御用電源8bに電気的に接続されている。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置において、バイアス分布制御用電極7aは、絶縁体6bの間に設けられ、バイアス分布制御用電源8aに電気的に接続されているといえる。 (ク)段落0018には、「これらのバイアス分布制御用電源8a,8bからは、前述した第2のRF電源10bより低い周波数、例えば、周波数が100KHz~1MHzの交流又は矩形波の電圧が印加される。」と記載され、段落0019には、「バイアス分布制御用電源8a,8bは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのものである。」と記載されているから、図1に示されるプラズマエッチング装置において、バイアス分布制御用電源8aからは、第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧が印加され、バイアス分布制御用電源8aは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのものであるといえる。 イ 図3に示されるプラズマエッチング装置について (ア)段落0036には、「図3を参照して他の実施形態について説明する。なお、図3において、前述した図1,2に示した実施形態と対応する部分には同一の符号を付して重複した説明は省略する。」と記載されているから、次の段落0037も、図3に示されるプラズマエッチング装置に関する説明であるといえ、また、図3に示されるプラズマエッチング装置は、上記ア(イ)~(ク)における図1に示されるプラズマエッチング装置における処理チャンバー1、載置台2、フォーカスリング5、第1のRF電源10a、第2のRF電源10b、静電チャック6、静電チャック用電極6a、絶縁体6b、静電チャック用直流電源12、バイアス分布制御用電極7a、及び、バイアス分布制御用電源8aを具備しているといえる。 (イ)段落0036には、「図3示すように、この実施形態では、バイアス分布制御用電極7a,7bに静電チャック用直流電源12が電気的に接続されており、バイアス分布制御用電極7a,7bが静電チャック用電極6aを兼ねた構成となっている。」と記載されているから、図3に示されるプラズマエッチング装置において、バイアス分布制御用電極7aは、静電チャック用直流電源12に電気的に接続され、静電チャック用電極6aを兼ねた構成となっているといえる。 そして、上記ア(カ)で検討したとおり、静電チャック6は、絶縁体6bの間に静電チャック用電極6aを介在させて構成されており、静電チャック用電極6aに静電チャック用直流電源12から直流電圧が印加されることにより、クーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるよう構成されており、また、上記ア(キ)で検討したとおり、バイアス分布制御用電極7aは、絶縁体6bの間に設けられ、バイアス分布制御用電源8aに電気的に接続されている。 そうすると、図3に示されるプラズマエッチング装置において、静電チャック6は、絶縁体6bの間に、静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7aを介在させて構成されており、静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7aは、バイアス分布制御用電源8a及び静電チャック用直流電源12に電気的に接続され、静電チャック6は、静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7aに静電チャック用直流電源12から直流電圧が印加されることにより、クーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるよう構成されているといえる。 (ウ)段落0037には、「フォーカスリング5の下側にもバイアス分布制御用電極7cが設けられており、このバイアス分布制御用電極7cは、バイアス分布制御用電源8cに電気的に接続されている。なお、バイアス分布制御用電源8cは、前述したバイアス分布制御用電源8a,8bと同様に構成されている。」と記載されているから、図3に示されるプラズマエッチング装置においては、フォーカスリング5の下側に、バイアス分布制御用電極7cが設けられ、バイアス分布制御用電極7cは、バイアス分布制御用電源8cに電気的に接続されており、バイアス分布制御用電源8cは、バイアス分布制御用電源8aと同様に構成されているといえる。 ここで、上記ア(キ)で検討したとおり、バイアス分布制御用電極7aは、絶縁体6bの間に設けられている。 また、図3からは、バイアス分布制御用電極7a及びバイアス分布制御用電極7cは、いずれも同じハッチングがされている領域に設けられ、当該領域は、載置台2の上に設けられていること、及び、フォーカスリング5は、当該領域に載置されていることが見て取れる。 そうすると、バイアス分布制御用電極7cは、バイアス分布制御用電極7aと同様に、絶縁体(以下、「第2の絶縁体」という。)間に介在され、第2の絶縁体は、載置台2の上に設けられ、フォーカスリング5は、第2の領域に載置されているといえる。 以上によれば、図3に示されるプラズマエッチング装置において、バイアス分布制御用電極7cは、載置台2の上に設けられた第2の絶縁体間に介在され、バイアス分布制御用電源8aと同様に構成されているバイアス分布制御用電源8cに電気的に接続され、フォーカスリング5は、第2の絶縁体に載置されているといえる。 ウ 上記ア及びイから、甲1には、図3に示される他の実施形態のプラズマエッチング装置について、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる(当審注:括弧内は根拠となる上記ア及びイの項番である。)。 「処理チャンバー1と、(ア(イ)、イ(ア)) 被処理基板である半導体ウエハWを水平に支持し、アルミニウム等で構成され、下部電極として機能する載置台2と、(ア(ウ)、イ(ア)) 載置台2に接続され、所定周波数の高周波電力を供給するプラズマ形成用の第1のRF電源10aと、載置台2に接続され、第1のRF電源10aより低い周波数の高周波電力を供給するイオン引き込み用の第2のRF電源10bと、(ア(オ)、イ(ア)) 載置台2の上面に設けられ、半導体ウエハWを静電吸着するための静電チャック6と、(ア(カ)、イ(ア)) 載置台2の上方であって、静電チャック6の外周に設けられ、単結晶シリコンで形成されたフォーカスリング5と、(ア(カ)、イ(ア)) を備え、 静電チャック6は、絶縁体6bの間に、静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7aを介在させて構成されており、静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7aは、バイアス分布制御用電源8a及び静電チャック用直流電源12に電気的に接続され、静電チャック6は、静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7aに静電チャック用直流電源12から直流電圧が印加されることにより、クーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるよう構成され、(イ(イ)) バイアス分布制御用電源8aからは、第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧が印加され、バイアス分布制御用電源8aは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのものであり、(ア(ク)、イ(ア)) バイアス分布制御用電極7cは、載置台2の上に設けられた第2の絶縁体間に介在され、バイアス分布制御用電源8aと同様に構成されているバイアス分布制御用電源8cに電気的に接続され、(イ(ウ)) フォーカスリング5は、第2の絶縁体に載置されている、(イ(ウ)) プラズマエッチング装置。」 2 甲2(米国特許出願公開第2019/0267218号明細書) 甲2には、次の記載がある。 なお、当審対訳を、対応する公表公報である特表2021-515392号公報を参考に作成し、括弧内に付した。 「[0035] Referring now also to FIG. 2, which shows a portion 200 of an ESC including a top plate 202, an intermediate layer 204, and a baseplate (or bottom plate) 206. The top plate 202 is bonded to the baseplate 206 via the intermediate layer 204. As shown, the baseplate 206 may have a protective coating (or uppermost layer) 208. As described above, the plates 202, 206 may be formed of ceramic and the protective coating 208 may be formed of AlN, yttria (Y2O3), zecornia (ZrO2). ・・・」 (「[0035] 次に図2を同様に参照すると、トッププレート202、中間層204、およびベースプレート(または、ボトムプレート)206を含むESCの部分200が示されている。トッププレート202は、中間層204を介してベースプレート206に結合されている。図のように、ベースプレート206は、保護被膜(または、最上層)208を有してよい。上述のように、プレート202およびプレート206は、セラミックで形成されてよく、保護被膜208は、AIN、イットリア(Y2O3)、ジルコニア(ZrO2)で形成されてよい。 ・・・」) 「[0037] The baseplate 206 includes radio frequency (RF) electrodes 212. The RF electrodes 212 may receive power from terminals 214, which may be connected to the bias RF matching network 129. ・・・」 (「[0037] ベースプレート206は、無線周波数(RF)電極212を含む。RF電極212は、バイアスRF整合ネットワーク129に接続されうる端子214から電力を受信してよい。 ・・・」) 「[0038] The RF electrodes 212 and other RF electrodes disclosed herein, which may be disposed in a top plate, a baseplate and/or an edge ring, may be independently controlled (i.e. receive power independent of each other) or controlled in groups (i.e. two or more RF electrodes receiving power during a same period of time and from a same power source). When independently controlled, the RF electrodes may be activated and deactivated at different times and receive different voltages and current levels. When not powered independently, the RF electrodes that are in a same group may be activated at the same time, deactivated at the same time, and receive the same voltage and current levels. Groups of RF electrodes may be controlled independently. The stated pattern and control of the RF electrodes provides increased control over temperatures across top surfaces of an ESC and thus temperatures of a substrate during processing of the substrate, and provide increased control over RF power and voltage across the top surfaces of the ESC and substrate, therefore providing increased control of an etching and/or deposition process.」 (「[0038] トッププレート、ベースプレート、および/またはエッジリングに配置されうるRF電極212および本明細書に開示の他のRF電極は、独立して制御されてよい(すなわち、互いから独立して電力を受信する)、または集団で制御されてよい(すなわち、2つ以上のRF電極が同期間中に同じ電源から電力を受信する)。RF電極は、独立して制御されるときは、異なる回数で起動および停止されてよく、また異なる電圧および電流レベルを受信してよい。RF電極が独立して給電されないときは、同じ集団内のRF電極は、同時に起動され、同時に停止され、同じ電圧および電流レベルを受信してよい。RF電極の集団は、独立して制御されてよい。RF電極の規定パターンおよび制御は、基板処理中のESCの上面全体の温度、およびそれにより基板の温度に対する制御を高め、ESCおよび基板の上面にわたるRF電力および電圧に対する制御を高めることで、エッチングプロセスおよび/または堆積プロセスの制御を高める。」) 「[0039] One or more of the RF electrodes 212 (212a) may be disposed in a portion 218 that protrudes upward from a base layer 219 of the baseplate 206. The baseplate 206 may include the protective coating 208 and the base layer 219. The baseplate 206 may have one or more flat top surfaces and include one or more steps. In the example shown, the baseplate 206 has a single step down from the portion 218 to the base layer 219. The portion 218 has an uppermost (or top) surface 221 and the base layer 219 has an uppermost (or top) surface 223 at a flange 225. ・・・」 (「[0039] 1つ以上のRF電極212(212a)は、ベースプレート206のベース層219から上向きに突出する部分218に配置されてよい。ベースプレート206は、保護被膜208およびベース層219を含んでよい。ベースプレート206は、1つ以上の平坦な上面を有してよく、1つ以上の段差を含んでよい。図の例では、ベースプレート206は、部分218からベース層219に下がる1つの段差を有する。部分218は、最上(または、上)面221を有し、ベース層219は、フランジ225において最上(または、上)面223を有する。 ・・・」) 「[0040] One or more of the RF electrodes 212 (212b) may be disposed near an outer periphery of the base layer 219, as shown. The electrode 212b may be disposed below an edge ring centered on the portion 218 and in the base layer 219. The portion 218 may be shaped (e.g., conical-shaped or a variant of conical-shaped) to center other chamber components (e.g., a second edge ring) on the baseplate 206 and minimize gaps between the other chamber components and the portion 218. An example of the second edge ring is shown in FIG. 7.」 (「[0040] 1つ以上のRF電極212(212b)は、図のように、ベース層219の外周付近に配置されてよい。電極212bは、ベース層219において部分218に中心を置くエッジリングの下方に配置されてよい。部分218は、ベースプレート206の上で他のチャンバ部品(例えば、第2エッジリング)の中心を置くように成形(例えば、円錐形または円錐形の変形)されてよく、他のチャンバ部品と部分218との間のギャップを最小にしてよい。第2エッジリングの例は、図7に示されている。」) 「[0041] One or more of the RF electrodes 212 (212c) may be disposed in the base layer 219, not in the portion 218 and extend radially from a point radially inward of an outer periphery of the portion 218 to a point radially inward of an outer periphery of the base layer 219. ・・・」 (「[0041] 1つ以上のRF電極212(212c)は、部分218ではないベース層219に配置されてよく、部分218の外周の径方向内側の点からベース層219の外周の径方向内側の点まで延びてよい。 ・・・」) 「 [図:0001418270000004.jpg] 」 3 甲3(国際公開第2014/073554号) 甲3には、次の記載がある。 「課題を解決するための手段 [0006]本発明のサセプタは、 ウエハ載置面を備えたセラミックス基体と、 前記セラミックス基体に埋設された円形状の第1RF電極と、 前記セラミックス基体のうち前記第1RF電極とは異なる深さに埋設され、前記第1RF電極よりも径が大きい円形状の第2RF電極と、 を備えたサセプタであって、 前記セラミックス基体を平面視したときに前記第2RF電極のうち前記第1RF電極と重なり合う部分には、開口面積が9.42~25.13mm2の複数の孔が分散して設けられ、前記孔同士の間の電極幅が3~7mmとなっている ものである。 [0007] このサセプタをプラズマを用いる半導体製造装置に設置することで、特に、サセプタ中心部でのプラズマ特性を均質化することができるため、ウエハ中心部に均質な処理を施すことができる。そのため、従来のように成膜時に2つのRF電極の重なっている部分が膜に転写されて膜厚にバラツキが生じることがない。また、各RF電極に印加する電流の周波数やパワーを変化させることで、ウエハ中心部とウエハ外周部の膜厚やエッチング深さのバラツキを抑制することができるし、意図的に片方の膜厚を薄くしたり片方のエッチング深さを深くしたりすることもできる。」 「[0013] サセプタ10は、半導体等を製造する装置の部品として用いられるものであり、例えば静電チャックやセラミックヒータなどが挙げられる。このサセプタ10は、表面がウエハ載置面20aである円盤状のセラミックス基体20に、ウエハ載置面20aに近い側から順に第1RF電極31、第2RF電極32及びヒータ電極33を埋設したものである。また、サセプタ10は、ウエハ載置面20aとは反対側の面(裏面)に筒状のシャフト40が接合されている。 ・・・ [0015] 第1RF電極31は、MoメッシュやWメッシュなどに代表される円形状の金属メッシュである。第1RF電極31には、第1端子36を介して第1給電棒38が接続されている。第1給電棒38は、第2RF電極32を非接触な状態で貫通し、シャフト40の内部を通過して図示しない第1高周波電源に接続されている。 [0016] 第2RF電極32は、セラミックス基体20のうち第1RF電極31とは異なる深さに埋設されている。この第2RF電極32は、MoメッシュやWメッシュなどに代表される円形状の金属メッシュであり、第1RF電極31よりも径が大きい。また、第2RF電極32は、図2に示すように、円形状の中心部32aとリング状の外周部32bとを分ける仮想境界32cを有している。中心部32aは、セラミックス基体20を平面視したときに第1RF電極31と重なり合う部分である。この中心部32aには、開口面積が9.42~25.13mm2の複数の孔32dが分散して設けられている。第1RF電極31の直径と第2RF電極32の中心部32aの直径とは同じであることが好ましいが、両者の直径の差を±10mmとしてもよい。複数の孔32dは、開口形状がすべて六角形であり、規則的に並んでいる。また、孔32d同士の間の電極幅wは、3~7mmである。第2RF電極32には、第2端子37を介して第2給電棒39が接続されている。第2給電棒39は、シャフト40の内部を通過して図示しない第2高周波電源に接続されている。 ・・・ [0020] 次に、シャフト付きサセプタの使用例について説明する。図3は、シャフト付きサセプタを設置したプラズマ励起化学蒸着装置50の概略説明図である。プラズマ励起化学蒸着装置50のチャンバ52の内部に、ウエハ載置面20aにウエハWが載置されたシャフト付きサセプタを設置する。具体的には、シャフト40の端部をチャンバ52の床面に気密になるように設置する。これにより、シャフト40の内部は、チャンバ52の内部と遮断された状態となる。チャンバ52の天井には、サセプタ10に対向する位置に対向電極54が設けられている。そして、サセプタ10に載置されたウエハWが所定の温度になるようにヒータ電極33に電力を供給する。また、チャンバ52のガス排出口52aに繋いだ真空ポンプにより、チャンバ52の内部を所定の真空度になるまで減圧する。その後、チャンバ52のガス導入口52bから所望の膜を作製するための原料ガスを導入し、チャンバ52の内部圧力が所定の圧力となるように調整する。そして、第1RF電極31と対向電極54との間及び第2RF電極32と対向電極54との間に、それぞれ異なる高周波電力を供給する。すると、対向電極54とサセプタ10との間にプラズマが発生し、ウエハWの表面に所望の薄膜が生成する。 ・・・ [0022] 以上説明した本実施形態のサセプタ10によれば、プラズマ励起化学蒸着装置50に設置することで、特に、サセプタ中心部でのプラズマ特性を均質化することができるため、ウエハ中心部に均質な処理を施すことができる。そのため、従来のように成膜時に2つのRF電極の重なっている部分が膜に転写されて膜厚にバラツキが生じることがない。また、各RF電極31,32に印加する電流の周波数やパワーを変化させることで、ウエハ中心部とウエハ外周部の膜厚やエッチング深さのバラツキを抑制することができるし、意図的に片方の膜厚を薄くしたり片方のエッチング深さを深くしたりすることもできる。」 「[0026] 上述した実施形態において、図7に示すように、セラミックス基体20のうちウエハ載置面20aの外周にフォーカスリング(図示せず)を載せることができるように段差20bを形成してもよい。フォーカスリングは、その表面がウエハ載置面20aと同じ高さになるように設計されている。こうしたフォーカスリングを段差20bに載置することにより、セラミックス基体20の段差面はプラズマが直接接触することがないためプラズマから保護される。また、フォーカスリングは、使用に伴ってプラズマにより劣化するが、劣化した場合には新しいものに交換すればよい。こうしたサセプタでは、フォーカスリングの誘電率がセラミックス基体20の誘電率と異なったり、セラミックス基体20が段差20bを有していたりすることにより、単一の高周波電力を一つのRF電極に印加した場合にはウエハの外周部と中央部とでプラズマ特性に差が生じやすい。そのため、ウエハ全体で均一な膜厚あるいは均一なエッチング深さが得られないことが多い。しかし、図7のサセプタでは、第1RF電極31と第2RF電極32に異なる高周波電力を与えることで、均一な膜厚や均一なエッチング深さを得ることができる。」 「[図2] [図:0001418270000005.jpg] [図3] [図:0001418270000006.jpg] 」 「[図7] [図:0001418270000007.jpg] 」 4 甲4(特開2012-089694号公報) 甲4には、次の記載がある。 「【0017】 以下、図1を参照しながら、本発明のウエハ保持体の一具体例について説明する。本発明の一具体例のウエハ保持体100は、ウエハ搭載面1aを有する略円板状のセラミックス材からなるセラミックス基体1を有している。セラミックス材の例としては、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミナなどを挙げることができるが、この中では、良好な熱伝導性を有しているという点において窒化アルミニウムが好ましく、高い剛性を有しているという点において窒化ケイ素又はアルミナが好ましい。 【0018】 セラミックス基体1の厚みは高速昇降温させるためには薄い方が好ましいが、薄くなりすぎると剛性が低くなるという問題が生じる。これらを考慮すると、セラミックス基体1の厚みは5~25mmが好ましく、10~20mmがより好ましい。このセラミックス基体1の内部には、プラズマ生成の役割を担う円形状RF電極2及びこれより大きな外径を有する円環状RF電極3がウエハ搭載面1aからの深さが互いに異なるように埋設されている。 ・・・ 【0021】 なお、図2に示す具体例では、ウエハ搭載面1aから見て円形状RF電極2と円環状RF電極3とが重複していないが、これに限定するものではなく、円環状RF電極3の内径を円形状RF電極2の外径より小さくしてこれら両電極を部分的に重複させてもかまわない。」 「【図1】 [図:0001418270000008.jpg] 【図2】 [図:0001418270000009.jpg] 」 5 甲5(特開2011-119654号公報) 甲5には、次の記載がある。 「【0054】 この第2の実施形態に係る静電チャック30a(図4)は、第1の実施形態に係る静電チャック30(図2)の構成と比べて、静電チャック用基板10aの内部(絶縁層部分)に埋め込まれるRF電極層14,15の配置の態様において相違している。他の構成については、第1の実施形態の場合と同じであるのでその説明は省略する。 【0055】 この第2の実施形態では、同様に基板10aの吸着面10Sから0.5mmの位置に吸着用電極層11が円形状に形成されており、さらに基板10a内の外周部近傍において吸着用電極層11から0.5mmの位置に、周波数RF2の高周波電力が給電されるRF電極層(RF2)15が円形のリング状に形成されている(図4(b)参照)。さらに基板10a内の中心部近傍においてRF電極層(RF2)15から0.3~0.5mmの位置に、周波数RF1の高周波電力が給電されるRF電極層(RF1)14が円形状に形成されている。すなわち、各RF電極層14,15は、図4(a)に示すように同一平面上にはなく、それぞれ異なる層に分割されて配置されている。 ・・・ 【0058】 この第2の実施形態に係る静電チャック30aの構成によれば、上述した第1の実施形態で得られた効果に加えて、さらに以下の利点が得られる。すなわち、RF電極層14,15は、平面視したときに第1の実施形態(図2(b))のような「隙間部分」ができないように部分的に重なり合うように配置されているので、ウエハW上でのエッチング等の加工処理状態のばらつきを実質的に無くすことができる。」 「【図4】 [図:0001418270000010.jpg] 」 6 甲6(特開2005-064460号公報) 甲6には、次の記載がある。 「【0071】 ウエハWにドライエッチング処理を施す際には、高周波電源21により高周波電力をサセプタ11に供給してプラズマを生成し、直流電源26から電極板25cに高電圧を印加して静電吸着力によって中心部25aにウエハWを吸着させ、直流電源28から電極板25dに高電圧を印加して静電吸着力によって外周部25bにフォーカスリング30を吸着させる。・・・」 「【図2】 [図:0001418270000011.jpg] 」 7 甲7(国際公開第2019/088204号) 甲7には、次の記載がある。 「[0033] 静電チャック20のF/R載置面28aには、円環状のフォーカスリング50が載置される。フォーカスリング50は、F/R吸着用電極38に電圧が印加されることによりジョンソン・ラーベック力によってF/R載置面28aに静電吸着される。フォーカスリング50は、冷却板70の冷媒通路72へ供給する冷媒の温度を調整することによって制御できる。このとき、フォーカスリング50とF/R載置面28aの凹部29cとの間に熱伝導を良好にするためにHeガスを供給する。フォーカスリング50の温度制御は、図示しない温度検出センサによってフォーカスリング50の温度を検出し、その温度が目標温度となるようにフィードバックすることにより実行される。」 「[図4] [図:0001418270000012.jpg] 」 8 甲8(特開2017-050509号公報) 甲8には、次の記載がある。 「【0017】 載置台12には、静電電極板21a及び静電電極板21bを内部に有する静電チャック22が配置されている。静電チャック22は絶縁体であってもよいし、アルミニウム等の金属にセラミック等が溶射されていてもよい。静電電極板21aには、直流電源23aが接続され、静電電極板21bには、直流電源23bが接続されている。 載置台12にウェハWを載置するとき、ウェハWは静電チャック22上に置かれる。静電チャック22は、載置台12に設けられ、ウェハWを静電吸着する静電吸着機構の一例である。静電吸着機構は、基板用の静電吸着機構とフォーカスリング用の静電吸着機構とを有する。静電電極板21a及び直流電源23aは、基板用の静電吸着機構の一例であり、静電電極板21b及び直流電源23bは、フォーカスリング用の静電吸着機構の一例である。」 「【図1】 [図:0001418270000013.jpg] 」 第5 当審の判断 1 本件発明1について (1)対比 本件発明1と甲1発明とを対比する。 ア 甲1発明の「半導体ウエハW」は、「被処理基板」であり、また、甲1発明の「静電チャック6」は、「半導体ウエハWを静電吸着する」ものであるから、その上に「被処理基板である半導体ウエハW」を保持するように構成されるものである。 そうすると、甲1発明は、その上に「被処理基板である半導体ウエハW」を保持するように構成する「静電チャック6」を構成する領域を備えているといえる。 したがって、甲1発明の「被処理基板である半導体ウエハW」、「静電チャック6」は、本件発明1の「基板」、「第1の静電チャック」にそれぞれ相当し、本件発明1と甲1発明とは、「その上に載置される基板を保持するように構成された第1の静電チャックを構成する第1の領域」を備えている点で共通する。 イ プラズマ処理装置において、エッジリングはフォーカスリングともいうことは、技術常識(例えば、特開2020-004710号公報の段落0021を参照)であるから、甲1発明の「フォーカスリング5」は、本件発明1の「エッジリング」に相当する。 そして、甲1発明において、「フォーカスリング5」は、「載置台2の上方であって、静電チャック6の外周に設けられ」、「第2の絶縁体に載置されている」から、「第2の絶縁体」は、「静電チャック6」の外周に設けられ、すなわち、「静電チャック6」を構成する領域を囲むように設けられ、その上に載置される「フォーカスリング5」を保持するように構成された領域であるといえる。 したがって、本件発明1と甲1発明とは、「前記第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成された」「第2の領域」を備えている点で共通する。 ウ 甲1発明の「静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7a」は、「静電チャック6」を構成するものであって、「バイアス分布制御用電源8a及び静電チャック用直流電源12に電気的に接続され」、「バイアス分布制御用電源8aからは、第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧が印加され、バイアス分布制御用電源8aは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのもの」であり、ここで、「バイアス分布制御用電源8a」から「印加され」る「第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧」が電気バイアスであることは明らかであるから、「静電チャック用電極6aを兼ねたバイアス分布制御用電極7a」は、電気バイアスを受けるために「静電チャック6」の領域内に設けられているといえる。 したがって、本件発明1と甲1発明とは、「第1の電気バイアスを受けるために前記第1の領域内に設けられた第1の電極」を備えている点で共通する。 エ 甲1発明において、「バイアス分布制御用電極7c」は、「載置台2の上に設けられた第2の絶縁体間に介在され、バイアス分布制御用電源8aと同様に構成されているバイアス分布制御用電源8cに電気的に接続され」、「バイアス分布制御用電源8aからは、第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧が印加され、バイアス分布制御用電源8aは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのもの」であり、ここで、「バイアス分布制御用電源8a」から「印加され」る「第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧」が電気バイアスであることは明らかであるから、「バイアス分布制御用電極7c」は、電気バイアスを受けるために「第2の絶縁体」の領域に設けられているといえる。 したがって、本件発明1と甲1発明とは、「第2の電気バイアスを受けるために少なくとも前記第2の領域内に設けられた第2の電極」を備えている点で共通する。 オ 甲1発明の「載置台2」は、「アルミニウム等で構成され、下部電極として機能」するものであるところ、アルミニウムは導電性材料であるから、導電性材料からなる「下部電極」であるといえる。 そして、甲1発明は、「静電チャック6」を含む静電チャックを備えているといえ、また、甲1発明において、「静電チャック6」は、「載置台2の上面に設けられ」るから、「載置台2」は、「静電チャック6」を含む静電チャックの下に設けられるといえる。 以上から、甲1発明の「アルミニウム等で構成され、下部電極として機能する載置台2」は、導電性材料からなり、「静電チャック6」を含む静電チャックの下に設けられた「下部電極」であるといえる。 したがって、本件発明1と甲1発明とは、「導電性材料からなり、前記第1の静電チャック」「を含む静電チャックの下に設けられた下部電極」を備えている点で共通する。 カ 甲1発明は「被処理基板」を支持する「載置台2」を備えるから、基板支持器であるといえる。そして、上記ア~オの検討を参酌すると、本件発明1と甲1発明とは、「第1の領域」と、「第2の領域」と、「第1の電極」と、「第2の電極」と、「下部電極」とを備える「基板支持器」である点で共通する。 キ 以上によれば、本件発明1と甲1発明とは、次の点で一致し、相違する。 <一致点> 「その上に載置される基板を保持するように構成された第1の静電チャックを構成する第1の領域と、 前記第1の領域を囲むように設けられており、その上に載置されるエッジリングを保持するように構成された第2の領域と、 第1の電気バイアスを受けるために前記第1の領域内に設けられた第1の電極と、 第2の電気バイアスを受けるために少なくとも前記第2の領域内に設けられた第2の電極と、 導電性材料からなり、前記第1の静電チャックを含む静電チャックの下に設けられた下部電極と、 を備える、 基板支持器。」 <相違点> <相違点1> 「第2の領域」について、本件発明1は、「エッジリングを保持するように構成された第2の静電チャックを構成する」のに対し、甲1発明は、そのような構成を備えていない点。 <相違点2> 「静電チャック」について、本件発明1は、「前記第2の静電チャックを含む」のに対し、甲1発明は、そのような構成を備えていない点。 <相違点3> 「第2の電極」について、本件発明1は、「前記第1の領域内で前記第1の電極と対面するように、前記第1の電極の下方で延在している」のに対し、甲1発明は、そのような構成を備えていない点。 (2)相違点についての判断 ア 事案に鑑み、相違点3から検討する。 (ア)上記第4の2によれば、甲2(段落0035、0037~0041及びFIG.2)には、トッププレート202、中間層204及びベースプレート206を含むESC(段落0035)において、ベースプレート206は、無線周波数(RF)電極212を含むこと(段落0037)、1つ以上のRF電極212(212a)は、ベース層219から上向きに突出する部分218に配置されてよく、ベースプレート206は、部分218からベース層219に下がる1つの段差を有すること(段落0039)、1つ以上のRF電極212(212c)は、部分218ではないベース層219に配置されてよく、部分218の外周の径方向内側の点からベース層219の外周の径方向内側の点まで延びてよいこと(段落0041)が記載されており、FIG.2からは、RF電極212cとRF電極212aとが対面していることが見て取れる。 しかしながら、甲2には、1つ以上のRF電極212(212c)は、部分218ではないベース層219に配置されてよく、部分218の外周の径方向内側の点からベース層219の外周の径方向内側の点まで延びてよいこと、及び、RF電極212cとRF電極212aとが対面していることについての技術的意味は何ら示されていない。 したがって、甲1発明の「バイアス分布制御用電極7c」において、甲2に記載のRF電極212cの構成を適用する動機付けはない。 (イ)上記第4の3によれば、甲3(段落0006、0007、0013、0015、0016、0020、0022、0026及び図2、図3、図7)には、プラズマを用いる半導体製造装置において(段落0007)、サセプタ10は、セラミックス基体20に埋設された円形状の第1RF電極31と、円形状の第2RF電極32とを備えること(段落0006、0013)、第1RF電極31には第1高周波電源が接続されること(段落0015)、第2RF電極32には第2高周波電源が接続されること(段落0016)、第2RF電極32は、セラミックス基体20を平面視したときに第1RF電極31と重なり合う部分である円形状の中心部32aを有すること(段落0016、図2)、第1RF電極31と対向電極54との間及び第2RF電極32と対向電極54との間に、それぞれ異なる高周波電力を供給することにより、チャンバ52の天井に設けられた対向電極54とサセプタ10との間にプラズマが発生すること(段落0020、図3)、セラミックス基体のうちウエハ載置面20aの外周にフォーカスリングを載せることができるように段差20bが形成してもよいこと(段落0026、図7)ことが記載されている。 以上の記載によれば、甲3に記載の円形状の第2RF電極32は、セラミックス基体20を平面視したときに第1RF電極31と重なり合う部分を有するものの、対向電極54とサセプタ10との間にプラズマを発生させるための電極である。 ここで、甲1発明である「プラズマエッチング装置」と、甲3に記載のプラズマを用いる半導体製造装置とは、プラズマ処理装置という共通の技術分野に属するものである。 しかしながら、甲1発明において、「バイアス分布制御用電極7c」は、「載置台2の上に設けられた第2の絶縁体間に介在され、バイアス分布制御用電源8aと同様に構成されているバイアス分布制御用電源8cに電気的に接続され」、「バイアス分布制御用電源8aからは、第2のRF電源10bより低い100KHz~1MHzの周波数の交流又は矩形波の電圧が印加され、バイアス分布制御用電源8aは、下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うためのもの」であるから、「バイアス分布制御用電極7c」は、「下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うため」の電極である。 以上の記載によれば、甲1発明の「バイアス分布制御用電極7c」は、「下部電極としての載置台2のDCバイアス(Vdc)の調整を行うため」の電極であるのに対し、甲3に記載の円形状の第2RF電極32は、対向電極54とサセプタ10との間にプラズマを発生させるための電極であるから、甲1発明の「バイアス分布制御用電極7c」と甲3に記載の円形状の第2RF電極32との間に、作用、機能の共通性を見いだせない。 したがって、甲1発明の「バイアス分布制御用電極7c」において、甲3に記載の円形状の第2RF電極32を適用する動機付けはない。 (ウ)上記第4の4によれば、甲4(段落0017、0018、0021及び図1、図2)には、ウエハ保持体100が有しているセラミックス基体1の内部には、プラズマ生成の役割を担う円形状RF電極2及び円環状RF電極3が埋設され(段落0017、0018)、ウエハ搭載面1aから見て両電極を部分的に重複させてもかまわないこと(段落0021)が記載されている。 ここで、本件発明1において、「第2の電極」は、「第2の領域内に設けられた」ものであり、「第2の領域」の上には、「エッジリング」が「載置される」ものであるから、相違点3に係る本件発明1の「第2の電極」は、「エッジリング」が「その上に載置される」「第2の領域内に設けられた第2の電極」である。 しかしながら、甲4には、ウエハ保持体100のセラミックス基体1がフォーカスリングを載置することについては記載されていないから、本件発明1の「エッジリング」が「その上に載置される」「第2の領域内に設けられた第2の電極」に対応する構成は記載されていない。 したがって、甲4には、相違点3に係る本件発明1の「第2の電極」について記載されているとはいえない。 (エ)上記第4の5によれば、甲5(段落0054、0055、0058及び図4)には、静電チャック基板10a内の外周部近傍にRF電極層15が円形のリング状に形成され、中心部近傍にRF電極層14が円形状に形成され(段落0054、0055)、RF電極層14、15は、平面視したときに、隙間部分ができないように部分的に重なり合うように配置されること(段落0058)が記載されている。 ここで、上記(ウ)で検討したとおり、相違点3に係る本件発明1の「第2の電極」は、「エッジリング」が「その上に載置される」「第2の領域内に設けられた第2の電極」である。 しかしながら、甲5には、静電チャック30aの基板10aがフォーカスリングを載置することについては記載されていないから、本件発明1の「エッジリング」が「その上に載置される」「第2の領域内に設けられた第2の電極」に対応する構成は記載されていない。 したがって、甲5には、相違点3に係る本件発明1の「第2の電極」について記載されているとはいえない。 (オ)上記第4の6~8によれば、甲6(段落0071及び図2)、甲7(段落0033及び図4)、甲8(段落0017及び図1)には、フォーカスリングを保持するように構成された静電チャックが記載されているものの、相違点3に係る本件発明1の構成は記載も示唆もされていない。 (カ)本件特許に係る願書に添付した明細書の段落0010には、「上記実施形態の基板支持器では、第1の電極と第2の電極は、第1の領域内で互いに対面しているので、第1の領域内で容量的に結合されている。したがって、第1の電極には、第2の電気バイアスの一部が与えられ、第2の電極には、第1の電気バイアスの一部が与えられる。故に、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する第1の電極と第2の電極の電位差が緩和されて、当該位相差に起因する基板とエッジリングの電位差が緩和される。その結果、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差がプラズマ処理に及ぼす影響が緩和される。」と記載されている。 上記の記載から、相違点3に係る本件発明1の構成は、互いに対面している第1の電極と第2の電極が容量的に結合されて、第1の電極には第2の電気バイアスの一部が与えられ、第2の電極には第1の電気バイアスの一部が与えられることにより、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する、基板とエッジリングの電位差を緩和するという効果を奏するものである。 そして、相違点3に係る本件発明1の構成により、第1の電気バイアスと第2の電気バイアスとの間の位相差に起因する、基板とエッジリングの電位差が緩和されるという効果が得られることは、甲1~甲8に記載も示唆もされておらず、当業者にとって予測し得ない顕著な効果である。 (キ)以上のことから、甲1発明において、「バイアス分布制御用電極7c」を、「バイアス分布制御用電極7a」と対面するように、「バイアス分布制御用電極7a」の下方で延在するようにすること、すなわち、相違点3に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 イ したがって、上記相違点1、2について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲2~甲8に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。 2 本件発明2、4~6について 本件発明2、4~6は、本件発明1を減縮した発明であり、いずれも上記相違点3に係る本件発明1の構成を有しているから、本件発明1と同様の理由により、本件発明2、4~6は、甲1発明及び甲2~甲8に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。 3 本件発明7~9、11について 本件発明7~9、11は、本件発明1の「基板支持器」を備えた「プラズマ処理装置」の発明であり、いずれも上記相違点3に係る本件発明1の構成を有しているから、本件発明1と同様の理由により、本件発明7~9、11は、甲1発明及び甲2~甲8に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。 4 まとめ 以上のとおり、本件発明1、2、4~9、11は、甲1発明及び甲2~甲8に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明できたものではないから、請求項1、2、4~9、11に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものとはいえない。 したがって、特許異議申立理由には理由がない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1、2、4~9、11に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1、2、4~9、11に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-700886

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