2024-700452
光学積層体、偏光板、およびディスプレイ装置
- 審判番号
- 2024-700452
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2021-500001外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 7378871
- 請求日
- 2024年05月14日
- 審決日
- 2024年07月30日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】エルジー・ケム・リミテッド
- 【権利者代理人】実広 信哉
- 【権利者代理人】渡部 崇
- 【異議申立人】大久保 直樹
- 分類
- P1651.121-Y (G02B) / P1651.536-Y (G02B) / P1651.537-Y (G02B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続等の経緯
特許第7378871号(以下「本件特許」という。)の請求項1~13に係る特許についての出願(特願2021-500001号)は、2019年(令和元年)11月14日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2018年11月15日、韓国)を国際出願日とする出願であって、令和5年11月6日にその特許権の設定登録がされ、令和5年11月14日に特許掲載公報が発行された。
本件特許について、特許掲載公報の発行の日から6月以内である令和6年5月14日に特許異議申立人 大久保 直樹(以下「特許異議申立人」という。)から請求項1~13に対して特許異議の申立てがされた。
第2 本件特許発明
本件特許の請求項1~13に係る発明(以下、請求項に付す番号を使って、それぞれ、「本件特許発明1」などという。)は、特許請求の範囲の請求項1~13に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】高分子樹脂および前記高分子樹脂に分散された10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子を含む高分子基材;およびバインダー樹脂および前記バインダー樹脂に分散されている有機微粒子および無機微粒子を含む防眩層;を含み、電子透過顕微鏡(TEM)を利用して確認される前記高分子基材および前記防眩層の界面から防眩層の側の前記防眩層の厚さの50%以内にのみ10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子が存在し、続きを表示(全38行)前記高分子基材および前記防眩層の界面から防眩層の側の前記防眩層の厚さの50%以内にのみ存在する10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子と、前記高分子基材に含まれる10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子とは、同じ成分のゴム粒子であり、前記防眩層で前記有機微粒子または無機微粒子が凝集して形成される直径100μm以上である微細突起が前記防眩層の外部表面に存在する比率が50個/m2以下であり、JIS K7105規格により測定した光学積層体の外部ヘイズは、0.2%以上9%以下である、光学積層体。【請求項2】前記高分子基材および前記防眩層の界面から防眩層の側の前記防眩層の厚さの30%以内にのみ10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子が存在する、請求項1に記載の光学積層体。【請求項3】前記高分子樹脂は、(メタ)アクリレート樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選択された1種以上を含む、請求項1または2に記載の光学積層体。【請求項4】前記ゴム粒子は、スチレン-ブタジエン系ゴムおよびアクリル系ゴムからなる群より選択された1種以上のゴムを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項5】前記高分子基材は、10乃至150μmの厚さを有し、前記防眩層は、1乃至10μmの厚さを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項6】前記高分子基材の厚さに対する前記防眩層の厚さの比率が0.008乃至0.8である、請求項1から5のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項7】前記高分子基材は、前記バインダー樹脂100重量部に対して10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子5乃至50重量部を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項8】前記防眩層に含まれる有機微粒子は、1乃至50μmの断面直径を有し、前記防眩層に含まれる無機微粒子は、1nm乃至500nmの断面直径を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項9】40℃、湿度100%の条件で24時間測定した前記高分子基材の水分透過量が150g/m2以下である、請求項1から8のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項10】前記有機微粒子または無機微粒子が凝集して形成される微細突起の直径が100μm乃至300μmである、請求項1から9のいずれか一項に記載の光学積層体。【請求項11】下記一般式1で定義される防眩層の一面中の微細突起が位置する領域の比率が0.5面積%以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載の光学積層体:[一般式1]防眩層の一面中の微細突起が位置する領域の比率=(微細突起の個数×5mmの直径を有する円の面積)/防眩層の一面の面積(mm2)前記一般式1での「5mmの直径を有する円」は、前記微細突起が位置する領域と定義する。【請求項12】請求項1から11のいずれか一項に記載の光学積層体を含む、偏光板。【請求項13】請求項12に記載の偏光板を含む、ディスプレイ装置。」
第3 申立理由の概要
1 進歩性欠如
本件特許発明1~13は、下記甲第1号証~甲第7号証及び甲第13号証~甲第14号証に記載された発明に基づいて、優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1~13に係る特許は、特許法29条2項の規定に違反してされたものである。
2 委任省令要件違反
本件特許の明細書の発明の詳細な説明の記載は、特許法施行規則24条の2に定めるところにより記載したものでないから、本件特許は、特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない出願に対してされたものである。
3 明確性要件違反
本件特許の特許請求の範囲の請求項1~13に係る発明は明確でないから、本件特許は、特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない出願に対してされたものである。
4 特許異議申立人が提出した証拠方法
<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB#:~:text=%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB%EF%BC%88%E8%8B%B1%3A%20ethanol%EF%BC%89%E3%81%AF,%EF%BC%88%E3%81%97%E3%82%85%E3%81%9B%E3%81%84%EF%BC%89%E3%81%A8%E3%82%82%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82>
以下、甲号証に付された番号を使って、それぞれ、「甲1」などという。
第4 当合議体の判断
3 進歩性欠如について
(1)甲1に記載された発明
甲1には、実施例1に係る以下の光学積層体の発明(甲1の実施例[0079]~[0097]、[0022]~[0029]、[0032]~[0033]、請求の範囲[請求項1]~[請求項6]、[図5]及び[図6]を参照のこと。以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
「最内層が、メタクリル酸メチルを主成分として得られた硬質の重合体、中間層が、アクリル酸ブチルを主成分として重合された軟質の弾性体、最外層が、メタクリル酸メチルを主成分として用いて重合された硬質の重合体からなる3層構造のコアシェル型ゴム粒子と、メタクリル酸メチルを主成分として得られた重合体をバインダーとして含む40μmのアクリル基材上に、ダイコート法により、下記のように調製した樹脂層形成用組成物を塗工し、70℃にて1分間乾燥させて溶媒を蒸発させ、乾燥後の塗布量が4g/m2となるように樹脂層を形成し、得られた塗膜に、照射量200mJ/cm2で紫外線を照射して塗膜を完全硬化(フルキュアー状態)させて得られた、3.2μmの硬化後膜厚の光学積層体であって、上記アクリル基材中に含まれる有機微粒子Aの平均粒子径が0.25μmであり、上記有機微粒子Aは、上記3層構造のコアシェル型ゴム粒子であり、上記樹脂層中の有機微粒子Bの平均粒子径が0.35μmであり、上記有機微粒子Bは、上記アクリル基材中の有機微粒子Aを浮き出させ、上記樹脂層形成用組成物中に移行したものであり、光学積層体の厚さ方向の断面において、上記樹脂層内の下記の定義による領域Sにおける上記有機微粒子Bの個数に対し、該領域Sのアクリル基材側とは反対側の表面から10%の厚みの下記の定義による領域Tにおける有機微粒子Bの個数が3%以下である、光学積層体。(樹脂層形成用組成物の調製)ペンタエリスリトールトリアクリレート50質量部、及びテトラエチレングリコールジアクリレート(東亞合成株式会社製、「M240」)50質量部を、メチルイソブチルケトン150質量部に溶解させ、樹脂層形成用組成物を調製した。(領域S及び領域Tの定義)観察する光学積層体の層が、極力水平となるようにSTEM断面写真を撮影する。次に、断面写真に垂直となり、かつ、互いの間隔が10μmとなる垂線L及び垂線Rを引く。そして、垂線Lと樹脂層表面との交点L1、垂線Lとアクリル基材-樹脂層界面との交点L2、垂線Rと樹脂層表面との交点R1、垂線Rとアクリル基材-樹脂層界面との交点R2をそれぞれ設け、これら4点を頂点とする四角形領域を領域Sと定義する。上記領域Sにおいて、交点L1と交点L2との距離と、交点R1と交点R2との距離の距離をそれぞれ求め、その平均値を平均高さh1とする。そして、交点L1と交点L2とを繋ぐ線分上で、交点L1からの距離が平均高さh1の10%である点を点LMとし、また、交点R1と交点R2とを繋ぐ線分上で、交点R1からの距離が平均高さh1の10%である点を点RMとし、交点L1、交点R1、点LM、及び点RMを頂点とする四角形領域を領域Tと定義する。」
(2)本件特許発明1について
ア 対比、一致点・相違点
本件特許発明1と甲1発明を対比すると、両者は、下記(ア)の点において一致し、また、下記(イ)の点で相違する。
(ア)一致点
「高分子樹脂および前記高分子樹脂に分散された10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子を含む高分子基材;および樹脂層;を含む、光学積層体。」
(イ)相違点
(相違点1)
本件特許発明1は、「バインダー樹脂および前記バインダー樹脂に分散されている有機微粒子および無機微粒子を含む防眩層」を含むのに対し、甲1発明は、「防眩層」を含んでいない点。
(相違点2)
本件特許発明1は、「電子透過顕微鏡(TEM)を利用して確認される前記高分子基材および前記防眩層の界面から防眩層の側の前記防眩層の厚さの50%以内にのみ10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子が存在し、前記高分子基材および前記防眩層の界面から防眩層の側の前記防眩層の厚さの50%以内にのみ存在する10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子と、前記高分子基材に含まれる10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子とは、同じ成分のゴム粒子であ」るのに対し、甲1発明は、「光学積層体の厚さ方向の断面において、上記樹脂層内の領域Sにおける上記有機微粒子Bの個数に対し、該領域Sのアクリル基材側とは反対側の表面から10%の厚みの領域Tにおける有機微粒子Bの個数が3%以下である」点。
(相違点3)
本件特許発明1は、「前記防眩層で前記有機微粒子または無機微粒子が凝集して形成される直径100μm以上である微細突起が前記防眩層の外部表面に存在する比率が50個/m2以下」であるのに対し、甲1発明は、そのような構成であるのかが明らかでない点。
(相違点4)
本件特許発明1は、「JIS K7105規格により測定した光学積層体の外部ヘイズは、0.2%以上9%以下である」のに対し、甲1発明は、そのような構成であるのかが明らかでない点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点2について検討する。
甲1発明は、「光学積層体の厚さ方向の断面において、上記樹脂層内の領域Sにおける上記有機微粒子Bの個数に対し、該領域Sのアクリル基材側とは反対側の表面から10%の厚みの領域Tにおける有機微粒子Bの個数が3%以下である」という構成を具備するものであるところ、甲1の、「樹脂層中の有機微粒子Bは、樹脂層最表面に露出していても、露出していなくてもよいが、光学積層体表面が凹凸となることを効果的に防止でき、解像度、コントラスト等に優れた光学積層体が得られることから、樹脂層最表面に露出していないことが好ましい」([0031])及び「樹脂層の表面付近の有機微粒子Bの存在率が、樹脂層の内部の有機微粒子Bの存在率よりも低いことがより好ましい。具体的には、光学積層体の厚さ方向の断面において、樹脂層内の領域Sにおける有機微粒子Bの個数に対し、該領域Sのアクリル基材側とは反対側の表面から10%の厚みの領域Tにおける有機微粒子Bの個数が3%以下であることが好ましい。有機微粒子Bの存在率をこのような範囲とすることにより、樹脂層の硬度の低下を防止することができる」([0032])という記載も踏まえると、甲1発明は、有機微粒子Bがアクリル基材側とは反対側の表面付近にも存在するものであるといえるから、甲1発明において、アクリル基材及び樹脂層の界面から樹脂層の側の樹脂層の厚さの50%以内にのみ有機微粒子Bが存在しているとは認められない。また、甲1発明の製造方法と本件特許発明1の実施例の製造方法は全く同じではないから、甲1発明において、アクリル基材及び樹脂層の界面から樹脂層の側の樹脂層の厚さの50%以内にのみ有機微粒子Bが存在しているともいえない。
また、相違点2に係る本件特許発明1の構成は、特許異議申立人が提出した甲1~甲14のいずれにも記載も示唆もされていないし、相違点2に係る構成を具備することが公知の技術、周知慣用技術又は技術常識であることを示す他の証拠を発見することもできない。
さらに、甲1発明において、相違点2に係る本件特許発明1の構成を具備する動機付けもないというべきである。
したがって、甲1発明において、相違点2に係る本件特許発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことであるとはいえない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、他の相違点について検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲1~甲14に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(3)本件特許発明2~13について
本件特許の特許請求の範囲の請求項2~13は、いずれも、請求項1を直接又は間接的に引用するものであって、本件特許発明2~13は、本件特許発明1の構成を全て具備し、これに限定を加えたものに該当する。そうすると、上記(2)のとおり、本件特許発明1が、甲1~甲14に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない以上、本件特許発明2~13も、甲1~甲14に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 委任省令違反について
特許法36条4項1号で委任する経済産業省令(特許法施行規則24条の2)には、「当業者が発明の技術上の意義を理解するために必要な事項」を、明細書の発明の詳細な説明に記載すること(委任省令要件)が規定されているところ、委任省令要件で記載することが求められる事項は、「発明の属する技術分野」及び「発明が解決しようとする課題及びその解決手段」である。
本件特許の明細書の発明の詳細な説明についてみると、【0002】には、「本発明は、光学積層体、偏光板、およびディスプレイ装置に関する。」という、発明の属する技術分野に係る記載がある。また、同【0007】~【0012】には、「【発明が解決しようとする課題】・・・本発明の目的は、高い明暗比および優れた像鮮明度を実現し、高い耐摩耗性および耐スクラッチ性などの機械的物性を有する光学積層体を提供することにある。」、「また、本発明の目的は、高い明暗比および優れた像鮮明度を実現し、高い耐摩耗性および耐スクラッチ性などの機械的物性を有する偏光板を提供することにある。」、「また本発明の目的は、前記光学積層体を含む液晶パネルおよびディスプレイ装置をそれぞれ提供することにある。」、「【課題を解決するための手段】・・・本明細書では、高分子樹脂および前記高分子樹脂に分散された10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子を含む高分子基材;およびバインダー樹脂および前記バインダー樹脂に分散されている有機微粒子または無機微粒子を含む防眩層;を含み、前記高分子基材および前記防眩層の界面から前記防眩層の厚さの50%以内に10乃至500nmの断面直径を有するゴム粒子が存在する光学積層体が提供され得る。」、「また本明細書では、前記光学積層体を含む偏光板が提供される。」及び「また本明細書では、前記偏光板を含むディスプレイ装置が提供される。」という、発明が解決しようとする課題及びその解決手段に係る記載がある。
そうすると、本件特許の明細書の発明の詳細な説明は、特許法施行規則24条の2に定めるところにより記載したものである。
したがって、本件特許は、特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない出願に対してされたものではない。
3 明確性要件違反について
(1)特許異議申立人は、特許異議申立書82~83頁の「3-5-3」「(1)」において、「言い換えると、本件発明1の構成を満たす光学積層体は、本件発明11で特定する比率が、0.1面積%超0.5%面積以下となることはない。したがって、本件発明11は、本件発明11で特定する比率のうち0.1面積%超0.5%面積以下の範囲において、本件発明1との間で矛盾が生じている。よって、本件発明11及びこれを引用する本件発明12及び13に係る特許請求の範囲の記載は、発明の範囲が不明確」であると主張する。
しかしながら、本件特許の特許請求の範囲の請求項11は、請求項1を直接又は間接的に引用するものであるところ、本件特許発明1について算出された「比率」の最大値が「0.1面積%」であり、「0.1面積%超0.5%面積以下」となることがないとしても、当該「比率」は、請求項11に記載された「0.5%面積以下」を満たしているのであるから、本件特許発明1の構成と本件特許発明11の構成との間に矛盾はないというべきである。
したがって、本件特許発明11~13は明確であって、上記主張は採用できない。
(2)特許異議申立人は、特許異議申立書83~85頁の「3-5-3」「(2)」において、「本件発明では、周辺部よりも輝きが強い箇所を微細突起として特定していることは理解できる。しかし、本件明細書の記載からは、周辺部よりも輝きが強いか否かを判定する具体的な基準が不明である。また、当業者の間で当該基準が一般化されているとはいえない。このため、当業者は、本件明細書の記載を参酌しても、「前記防眩層で前記有機微粒子または無機微粒子が凝集して形成される直径100μm以上である微細突起が前記防眩層の外部表面に存在する比率」を算出することができず、本件発明1の範囲を画定することができない。」と主張する。
しかしながら、周辺部よりも輝きが強いか否かを判定する具体的な基準は、検出したい微細突起の性状、使用する検出装置の仕様等に応じて当業者が適宜決定し得るものであって、当業者であれば周辺部よりも輝きが強いか否かを判定することができるというべきである。
したがって、本件特許発明1~13は明確であって、上記主張は採用できない。
第5 むすび
請求項1~13に係る特許は、いずれも、特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠によっては取り消すことはできない。
また、他に請求項1~13に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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