商標取消審判
2024-300071
ウエボックス、ウイボックス
- 審判番号
- 2024-300071
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願1994-008086
- 登録番号
- 3293014
- 請求日
- 2024年02月05日
- 審決日
- 2024年12月09日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 アトラエ
- 【請求人代理人】吉田 淳一
- 【被請求人】シヤチハタ 株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 富澤 哲生
- 分類
- T131 .1 -Y (016)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第2号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第3293014号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第3293014号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、平成6年1月28日に登録出願、平成9年4月25日に第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製手ふき,紙製ハンカチ,型紙,裁縫用チャコ,紙製テーブルクロス,紙製ブラインド,紙製のぼり,紙製旗,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,印刷用インテル,活字,装飾塗工用ブラシ,封ろう,マーキング用孔開型板,観賞魚用水槽及びその附属品」を指定商品として設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、令和6年2月22日になされたものであり、この登録前3年以内の期間(令和3年2月22日~令和6年2月21日)を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の全指定商品についての登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とするとの審決を求め、審判請求書にて、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において、本件商標の権利者(以下「商標権者」という。)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
なお、請求人は、令和6年4月24日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対して、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求め、答弁書において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証(以下、「甲第1号証」を「乙第1号証」、「甲第2号証」を「乙第2号証」のように順次読み替える。なお、証拠の表記に当たっては、「乙第1号証」を「乙1」のように省略して表示する場合がある。)を提出した。
1 答弁の理由
(1)請求人の主張について
乙第1号証ないし乙第6号証に示すとおり、要証期間に日本国内において、商標権者が本件商標を、その指定商品中第16類「文房具類」について使用している。
(2)商標権者による商品「テープディスペンサー」販売の事実
商標権者は1996年1月頃(乙1)から現在(乙2)まで商品「テープディスペンサー」(以下「本件商品」という。)を継続販売している。これら本件商品に本件商標が金型彫刻で表示されていることは、乙第3号証の写真から明らかであり、包装箱(乙4)にも本件商標が使用されている。
また、本件商標が使用された本件商品の販売されている事実は、商標権者東京事業所の東京ブロックから販売先の会社(以下「S社」という。)ヘ2022年12月26日に販売され、商品等の販売の事実を裏付ける取引書類(納品書(乙5)及び請求書(乙6))の提出で明らかになる。
本件商標を表示した本件商品の商品コードは乙第2号証から分かるように商品コード76200である。提出した納品書(乙5)及び請求書(乙6)にも商品コード76200の表示があり、2022年12月26日に日本国内で、商標権者東京事業所の東京ブロックから本件商標を使用した本件商品がS社に販売されている事実はこれにより明白である。
また、本件商標の指定商品中の「文房具類」に「テープディスペンサー」が含まれることも明らかである。
2 まとめ
以上のとおり、乙第1号証ないし乙第6号証によって、商標権者は、本件商標と同一の商標を使用した本件商品を販売しているため、少なくとも要証期間に日本国内において、指定商品「文房具類」について本件商標を使用している事実が明らかであるから、商標法第50条第1項及び第2項の規定によりその登録を取り消し得ない。
第4 当審の判断
1 事実認定
(1)被請求人の主張及び乙各号証によれば、以下の事実が確認できる。
ア 乙第1号証について
乙第1号証は、「シヤチハタ 全商品カタログ」であり、1葉目において、その表題の記載の上に「’96 The Catalog」の記載がある。
また、本号証の2葉目において、中ほどに、書体が筆記体かつ全体が右上に傾斜したものとされた「Wevox」の欧文字の記載、その右に、「テープ ディスペンサー」の記載、その下に、1個の粘着テープを取り付けたテープディスペンサーの写真が掲載され、その下に、「ZT-24」の記載があり、その下に、2個の粘着テープを取り付けたテープディスペンサーの写真が掲載され、その下に、「ZT-W24」の記載、その右上に、「テープ ディスペンサーW 新商品」の記載がある。
さらに、本号証の3葉目において、商標権者の社名(審決注:本件商標の登録時のもの)の記載がある。
イ 乙第2号証について
乙第2号証は、「シヤチハタ総合カタログ」であり、1葉目の左下におけるその表題の記載の上に、「2023-2024」の記載がある。
また、本号証の2葉目において、中ほどに、書体が筆記体かつ全体が右上に傾斜したものとされた「Wevox」の欧文字の記載、その右に、「テープディスペンサー ZT-24」の記載、その下に、「テープディスペンサー ZT-W24」の記載があり、その下に、1個の粘着テープを取り付けたテープディスペンサーの写真及び2個の粘着テープを取り付けたテープディスペンサーの写真が上下に並べて掲載され、後者の写真の右に「ZT-W24/テープディスペンサーW」の記載、その下に「¥2,200(税抜¥2,000)」の記載がある。
さらに、本号証の3葉目において、左下に、「2023年1月1日現在」の記載、その上における「本社」等の住所、電話番号等の一覧を記載した領域の上に、商標権者の社名の記載がある。
ウ 乙第4号証について
乙第4号証は、被請求人が、商品「テープディスペンサー」の包装箱の写真と主張するものであり、当該写真から、箱の上面において、左上に、別掲2に示すとおりの、「artline」の欧文字や、書体が筆記体かつ全体が右上に傾斜したものとされた「Wevox」の欧文字を含む記載があり、その下に、「テープディスペンサーW」及び「ZT-W24」の各記載があること、及び乙第1号証及び乙第2号証においてそれぞれ「ZT-W24」として示されているものと同一のものと思われる、2個の粘着テープを取り付けたテープディスペンサーの図が輪郭線により描かれていることが見て取れる。
ここで、本号証の各記載及び輪郭線の色彩は、いずれも青色である。
エ 乙第5号証について
乙第5号証は、被請求人が、商品等の販売の事実を裏付ける取引書類と主張するものであり、上部に、「4.納品書」の記載、その左下に、S社の住所(東京都)、及び「様」を付した同社の社名の記載、その右に、商標権者の社名の記載、その下に「東京ブロック」及び住所の記載、その下の「年」、「月」、「日」の各欄にそれぞれ「2022」、「12」、「26」の記載、その下に提示された表中、「製品品番/品名」欄に「ZT-W24/テープディスペンサーW」の記載、「標準小売価格」欄に「2,000」の記載、「数量」欄に「6」の記載、「単位」欄に「個」の記載がある。
(2)上記(1)によれば、次の事実を認めることができる。
ア 商標権者は、2022年12月26日に、「製品品番」が「ZT-W24」の、「テープディスペンサーW」と称するテープディスペンサー(以下「使用商品」という。)を6個、S社に納品した(乙5)。
イ 乙第1号証、乙第2号証は、商標権者がそれぞれ1996年、2023年に発行した、商標権者が取り扱う商品についてのカタログであると認められ、両者のいずれにも、使用商品についての情報が、書体が筆記体かつ全体が右上に傾斜したものとされた「Wevox」の欧文字(以下「使用商標という。)とともに記載されているから、商標権者は、使用商品について、使用商標を1996年の時点で既に使用しており、2023年においても使用していたものと認められる。
ウ 上記(1)ウで述べた、乙第4号証の箱の上面左上における別掲2に示すとおりの記載において、文字サイズや書体の違い等から、書体が筆記体かつ全体が右上に傾斜したものとされた「Wevox」の欧文字の部分すなわち使用商標が、自他商品の識別力を有しかつ看者の注意を強く惹く部分として、「artline」の欧文字等から分離抽出して認識されるといえる。
また、当該記載の下に記載された「テープディスペンサーW」及び「ZT-W24」は、使用商品の名称及び製品品番である。
エ 上記アの商標権者の行為について、上記イ及びウに照らして検討すると、商標権者が2022年12月26日に使用商品を東京都所在のS社に納品した際に、使用商品は、上面に使用商標が記載された箱(乙4)に収容されていたものと推認できる。
よって、商標権者は、令和4年(2022年)12月26日に、使用商品を、使用商標を付した箱に収容してS社に納品したことが認められる。
2 判断
上記1からすれば、次のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標と使用商標とは、文字色が相違するのみであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標であると認められる。
(2)使用商品について
使用商品は、テープディスペンサーであって、本件商標の指定商品中「文房具類」の範ちゅうに属する商品であると認められる。
(3)使用者、使用時期、及び使用行為について
商標権者が令和4年(2022年)12月26日に、使用商品を、使用商標を付した箱に収容してS社に納品した行為について、使用商標の使用者は商標権者であり、使用商標の使用時期は要証期間であり、当該行為は、商標法第2条第3項第2号にいう、商品の包装に標章を付したものを譲渡する行為に該当する。
(4)小括
上記(1)ないし(3)によれば、商標権者は、要証期間に日本国内において、本件商標の指定商品のいずれかの範ちゅうに属する商品の包装に、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる標章を付して譲渡する、商標法第2条第3項第2号に該当する行為を行ったことが認められる。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、本件商標の指定商品のいずれかの範ちゅうに属する商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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