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特許拒絶査定不服審判

2024-008668

不動産サーバ及び不動産検索システム

審判番号
2024-008668
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-046370外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2024年05月24日
審決日
2025年02月10日
公報発行日
2025年03月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06Q) / P18 .561-WY (G06Q)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法17条の2第3項特許法53条1項特許法159条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020- 46370「不動産サーバ及び不動産検索システム」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 9月24日出願公開、特開2020-155127、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)3月17日(優先権主張 平成31年3月18日)の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 9月27日付け:拒絶理由通知書 令和5年12月 4日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 2月21日付け:拒絶査定(以下、「原査定」という。) 令和6年 5月24日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和6年5月24日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和6年5月24日にされた手続補正を却下する。 [補正の却下の決定の理由] 1 補正の内容 令和6年5月24日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、審判請求と同時にされた補正であり、令和5年12月4日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲をさらに補正するものであって、特許請求の範囲の請求項1について、(下線部は、補正箇所である。) 「【請求項1】 不動産物件の情報を収集する収集手段と、 ユーザ装置から送信される、ユーザの年収、年齢、ユーザが購入を希望する所在地の地域名を少なくとも受け付ける受付手段と、 前記受付手段によって受け付けられた少なくともユーザの年収及び年齢に基づくローンの借入可能金額を含むユーザの不動産物件の購入予算を割り出す割出手段と、 前記割出手段によって割り出されたユーザの不動産物件の購入予算と、当該ユーザが希望する間取り、当該ユーザが希望する建物の階数及び大きさと、に基づき想定される建物の施工床面積及び建物の価格を求める第1演算手段と、 前記第1演算手段によって求められた想定される建物の施工床面積に基づき必要な建築可能床面積と、前記建物の価格と前記不動産物件の購入予算とに基づく検討可能な土地の購入金額と、を求める第2演算手段と、 前記受付手段によって受け付けられた所在地の地域名と前記第2演算手段によって求められた建築可能床面積及び土地の購入金額とを満たす不動産物件の情報を、前記収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出して前記ユーザ装置に返信するとともに当該建築可能床面積に基づく適正な建物の価格及び当該地域名の価格推移表を返信する返信手段と、 を備える不動産サーバ。」 とする、補正を含むものである。 2 本件補正の適否について ア 本件補正の請求項1には、上記1のとおり、「前記受付手段によって受け付けられた所在地の地域名と前記第2演算手段によって求められた建築可能床面積及び土地の購入金額とを満たす不動産物件の情報を、前記収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出して前記ユーザ装置に返信するとともに当該建築可能床面積に基づく適正な建物の価格及び当該地域名の価格推移表を返信する送信手段」との事項が記載されており、「送信手段」が「前記受付手段によって受け付けられた所在地の地域名と前記第2演算手段によって求められた建築可能床面積及び土地の購入金額とを満たす不動産物件の情報を、前記収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出して前記ユーザ装置に返信する」ことを含むものである。 イ そして、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「当初明細書等」という。)には、段落【0028】に「格納媒体110は、収集手段105によって収集された土地情報を含む複数の物件情報が格納されるものである。格納媒体110には、算出手段130によって算出される各土地情報に対する各建築可能床面積も、当該各土地情報と一対で格納される。」と、段落【0032】に「画像処理手段120は、ユーザ装置200から送信される検索条件に合致する不動産の物件情報を格納媒体110から読み出して、当該物件情報に含まれている住所情報に基づいて電子地図に重畳させて後述する図3に示す画像を作成したり、そのほかに図4、図5に示す画像を作成したりするものである。」と、また、段落【0034】に「返信手段125は、画像処理手段120によって物件情報が重畳された電子地図を、ユーザ装置200に返信するものである。これにより、ユーザ装置200は、検索条件に合致する不動産の物件情報を電子地図とともに取得することができる。」と、段落【0134】に「図13は、図12を通じて選択されたユーザの希望条件に合致する検索結果の表示例を示す図である。図13に示す表示例も、画像処理手段120によって作成すればよく、返信手段125によってユーザ端末200に返信し、これに付帯するディスプレイに表示することができる。」と記載されている。 ウ してみると、当初明細書等には、「画像処理手段120」が、検索条件を満たす不動産物件の情報を、収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出し、この読み出された不動産物件の情報を、「返信手段125」が、ユーザ装置に返信することは記載されているといえる。 エ しかしながら、当初明細書等には、「返信手段125」が、検索条件を満たす不動産物件の情報を、収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出すことは記載されていない。また、当初明細書等の記載事項を検討しても、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)であれば、出願時の技術常識に照らして、「送信手段」が「前記受付手段によって受け付けられた所在地の地域名と前記第2演算手段によって求められた建築可能床面積及び土地の購入金額とを満たす不動産物件の情報を、前記収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出して前記ユーザ装置に返信する」ことが当初明細書等に記載されていると同然であると理解することもできない。 オ そうすると、本件補正後の請求項1に記載された「前記受付手段によって受け付けられた所在地の地域名と前記第2演算手段によって求められた建築可能床面積及び土地の購入金額とを満たす不動産物件の情報を、前記収集手段によって収集された各不動産物件の情報が格納される格納媒体から読み出して前記ユーザ装置に返信する・・・送信手段」が、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであるとする根拠は見出せない。 カ したがって、本件補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものとはいえない。 3 本件補正についてのむすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本件発明について 本件補正は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1-4に係る発明は、令和5年12月4日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-4に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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