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特許拒絶査定不服審判

2024-005255

遊技機

審判番号
2024-005255
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-211345外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2024年03月28日
審決日
2025年02月17日
公報発行日
2025年05月30日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-211345「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月27日出願公開、特開2021- 78998〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯の概要 本願は、令和元年11月22日の出願であって、令和5年5月30日付けで拒絶の理由が通知され、同年8月2日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年9月20日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年11月20日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年12月19日付け(謄本送達日:令和6年1月9日)で、令和5年11月20日付けの手続補正書による補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、令和6年3月28日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。 第2 令和6年3月28日に提出された手続補正書による補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和6年3月28日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 補正の内容 (1)本件補正は、令和5年8月2日提出の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1における (補正前) 「【請求項1】 始動領域への遊技球の進入に基づいて保留情報を取得して記憶部に記憶する保留情報記憶手段と、 前記始動領域への遊技球の進入が相対的に困難となる非時短遊技状態、および、前記始動領域への遊技球の進入が相対的に容易となる時短遊技状態を含む複数の遊技状態のいずれかを設定可能な遊技状態設定手段と、 遊技球が流下する遊技領域のうち第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態と、前記第1遊技領域と異なる第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態とに切り替え可能な第1所定信号を制御する第1所定信号制御部と、 前記第1所定信号と異なる第2所定信号を制御する第2所定信号制御部と、 遊技者に前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 前記第1所定信号および前記第2所定信号は、前記第1状態から前記第2状態へと同時に切り替わる場合と、前記第2状態から前記第1状態へと異なるタイミングで切り替わる場合とがありえ、 前記第1所定信号は、前記遊技状態が前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態に変化した場合に、前記保留情報の記憶有無によって、前記第2状態から前記第1状態に切り替えられるタイミングが異なり、 前記第2所定信号は、前記遊技状態が前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態に変化した場合に、前記保留情報の記憶有無にかかわらず、所定のタイミングで前記第2状態から前記第1状態に切り替えられ、 前記第1所定信号制御部による前記第1所定信号の制御結果と、前記演出実行手段による前記演出の実行結果とが、同じとなる遊技機。」を、 審判請求時に提出された手続補正書(令和6年3月28日)の特許請求の範囲の請求項1における (補正後) 「【請求項1】 始動領域への遊技球の進入に基づいて保留情報を取得して記憶部に記憶する保留情報記憶手段と、 前記始動領域への遊技球の進入が相対的に困難となる非時短遊技状態、および、前記始動領域への遊技球の進入が相対的に容易となる時短遊技状態を含む複数の遊技状態のいずれかを設定可能な遊技状態設定手段と、 遊技球が流下する遊技領域のうち第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態と、前記第1遊技領域と異なる第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態とに切り替え可能な第1所定信号を制御する第1所定信号制御部と、 前記第1所定信号と異なり、前記第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第1状態と、前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第2状態とに切り替え可能な第2所定信号を制御する第2所定信号制御部と、 遊技者に前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 前記第1所定信号および前記第2所定信号は、前記第1状態から前記第2状態へと同時に切り替わる場合と、前記第2状態から前記第1状態へと異なるタイミングで切り替わる場合とがありえ、 前記第1所定信号は、前記遊技状態が前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態に変化した場合に、前記保留情報の記憶有無によって、前記第2状態から前記第1状態に切り替えられるタイミングが異なり、 前記第2所定信号は、前記遊技状態が前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態に変化した場合に、前記保留情報の記憶有無にかかわらず、所定のタイミングで前記第2状態から前記第1状態に切り替えられ、 前記第1所定信号制御部による前記第1所定信号の制御結果と、前記演出実行手段による前記演出の実行結果とが、同じとなる遊技機。」 にする補正を含むものである(下線は、補正箇所を明示するために当審にて付した。)。 2-1 補正の目的及び新規事項について 本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記第1所定信号と異なる第2所定信号」に関して、「前記第1所定信号と異なり、前記第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第1状態と、前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第2状態とに切り替え可能」であることを限定することを含むものである。 そして、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。 また、本件補正の補正事項は、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「当初明細書等」という。)の段落【0663】の記載に基づくものであり、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術事項を導入するものではないから、本件補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。 2-2 独立特許要件について そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するかについて、以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、次のとおりのものであると認める(記号A等は、分説するため当審にて付した。)。 「【請求項1】 A 始動領域への遊技球の進入に基づいて保留情報を取得して記憶部に記憶する保留情報記憶手段と、 B 前記始動領域への遊技球の進入が相対的に困難となる非時短遊技状態、および、前記始動領域への遊技球の進入が相対的に容易となる時短遊技状態を含む複数の遊技状態のいずれかを設定可能な遊技状態設定手段と、 C 遊技球が流下する遊技領域のうち第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態と、前記第1遊技領域と異なる第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態とに切り替え可能な第1所定信号を制御する第1所定信号制御部と、 D 前記第1所定信号と異なり、前記第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第1状態と、前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第2状態とに切り替え可能な第2所定信号を制御する第2所定信号制御部と、 E 遊技者に前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 F 前記第1所定信号および前記第2所定信号は、前記第1状態から前記第2状態へと同時に切り替わる場合と、前記第2状態から前記第1状態へと異なるタイミングで切り替わる場合とがありえ、 G 前記第1所定信号は、前記遊技状態が前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態に変化した場合に、前記保留情報の記憶有無によって、前記第2状態から前記第1状態に切り替えられるタイミングが異なり、 H 前記第2所定信号は、前記遊技状態が前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態に変化した場合に、前記保留情報の記憶有無にかかわらず、所定のタイミングで前記第2状態から前記第1状態に切り替えられ、 I 前記第1所定信号制御部による前記第1所定信号の制御結果と、前記演出実行手段による前記演出の実行結果とが、同じとなる J 遊技機。」 (2)引用文献1の記載事項、引用発明 ア 記載事項 原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用された、本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2017-86289号公報(平成29年5月25日公開)(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は当審にて付した。以下同じ。)。 「【発明を実施するための形態】 【0026】 1.遊技機の構造 本発明の各実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。」 「【0044】 このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。」 「【0054】 本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数)は第1特図保留記憶部85aが4個、第2特図保留記憶部85bが1個となっている。 【0055】 特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。 【0056】 そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは、例えば4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは、例えば1個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。」 「【0085】 一方特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて15Rにわたって第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。従ってこのときの総ラウンド数は16Rとなる。なお、大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と称することもある。また、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。」 「【0095】 4.遊技状態の説明 次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、変動時間短縮機能がある。 【0096】 特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。 【0097】 ここで本形態では、特別図柄の停止時間(停止表示開始(表示結果の導出表示時)から停止表示終了までの時間)は、ほとんどが600msになっている。但し、非時短状態であるときに小当たりの当選に基づく第2特別図柄の停止時間だけは6000msであって、停止時間としては比較的長い時間になっている。この点については詳述する。 【0098】 普通図柄表示器42の変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(E)参照)。なお普通図柄の停止時間は非時短状態又は時短状態のいずれであっても0.5秒である。また時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図10参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。 【0099】 普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。高ベース状態は、「入球容易状態」に相当する。」 「【0102】 本形態のパチンコ遊技機1では、図6に示すように、「4R時短大当たり」、「15R時短大当たり」、「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、又は「16R時短小当たりC」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、時短状態かつ高ベース状態である。時短状態かつ高ベース状態は、所定回数(本形態では99回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。 【0103】 また、「15R通常大当たり」、又は「16R通常小当たり」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、非時短状態かつ低ベース状態である(図6参照)。この遊技状態を特に、「通常遊技状態」という。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常遊技状態である。なお、特別遊技の実行中の状態を、「特別遊技状態」と称することとする。 【0104】 高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。 【0105】 これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。 【0106】 5.遊技制御用マイコン81の動作 [主制御メイン処理]次に図11~図29に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図11に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。 ・・・ 【0114】 ステップS205では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S205)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S205でNO)にはステップS209に進むが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S205でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S206)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S206でYES)には、ステップS209に進むが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S206でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S207)。 【0115】 続いて特図1関係乱数取得処理(S208)を行う。特図1関係乱数取得処理(S208)では、大当たり乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル-TRND-ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル-TRND-RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1の値)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。 【0116】 続いてセンサ検出処理(S104)では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には本処理を終えるが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの値)が「1」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図2保留球数が「1」に達している場合(S210でYES)には本処理を終えるが、特図2保留球数が「1」未満である場合(つまりない場合)には(S210でNO)、特図2保留球数に「1」を加算する(S211)。 【0117】 続いて特図2関係乱数取得処理(S212)を行う。特図2関係乱数取得処理(S212)では、特図1関係乱数取得処理(S208)と同様に、大当たり乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル-TRND-ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル-TRND-RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル -TRND-T1の値)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納して、本処理を終える。 ・・・ 【0123】 また、上述のステップS302にて普通図柄の停止表示中であれば(S302でYES)、続いて、ステップS314でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S315)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S315でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S316)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり普通当たりでなければ(S316でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり普通当たりであれば(S316でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S317)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図10の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図10の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS317でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S318)。 【0124】 また、上述のステップS301にて電チュー22の作動中であれば(S301でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S319)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S319でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S320)。」 「 [図:0001422156000001.jpg] 」 「【0130】 [特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図17に基づいてまとめて説明する。図17に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bに記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。 【0131】 次に、大当たり判定テーブル(図8(A))をセットする(S1102)。次いで、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)が、大当たり判定値である「65300」~「65535」の何れかと一致するか否か判定する(図8(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて大当たり種別を判定する(S1105)。大当たり種別を判定(S1105)した後は、大当たり種別(大当たり図柄の種類)に応じた特図停止図柄データ(図6参照)をRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。 ・・・ 【0146】 [特別図柄確定処理]図21に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、後述する停止中右打ち処理を行う(S1619)。そして特別図柄の停止時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1602)。 【0147】 次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し(S1605)、ONでなければステップS1607に進むが、ONであれば時短フラグをOFFして(S1606)ステップS1607に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態に制御される。本形態では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当たり遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。 【0148】 次いで遊技制御用マイコン81は、右打ちの報知をサブ制御基板90に行わせるための右打ち指定コマンドを所定の出力バッファにセットするとともに、右打ち表示器45を点灯させる(S1607)。このようにするのは、大当たり遊技の実行により第2流路R2上に設けられた第1大入賞口30が開放されるからである。その後、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットして(S1608)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1609)。ステップS1609に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図6を参照)をセットする(S1610)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。 【0149】 一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1611)。小当たりフラグがONであれば(S1611でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1612)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグがONであってもOFFにはしない。」 「 [図:0001422156000002.jpg] 」 「【0155】 [遊技状態管理処理]図23に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがONか否か判定し(S1801)、ONでなければ、ステップS1806に進む。一方、ONであれば(S1801でYES)、時短状態中に実行した特別図柄変動(特図変動)の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1802)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S1803)。なお、本パチンコ遊技機1では、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「99」にセットされるようになっている。この点については後述する。 【0156】 ステップS1803において「0」でなければ、ステップS1806に進む。これに対して、「0」であれば、時短フラグをOFFして(S1804)、左打ちの報知をサブ制御基板90に行わせるための左打ち指定コマンドを所定の出力バッファにセットするとともに、右打ち表示器45を消灯させて(S1805)、ステップS1806に進む。このようにするのは、時短状態の終了とともに遊技者に対して左打ちでの遊技を促すためである。なお左打ち指定コマンドのセット後にステップS1613の処理を行って右打ち指定コマンドをセットした場合には、左打ち指定コマンドを送信せず、右打ち指定コマンドを送信するよう構成されている。 【0157】 ステップS1806では、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報(時短状態か否かの情報や時短カウンタの値等)を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。」 「 [図:0001422156000003.jpg] 」 「【0166】 [遊技状態設定処理]図25に示すように、遊技状態設定処理(S2018)ではまず、今回実行した大当たり遊技が時短当たり(すなわち「4R時短大当たり」、「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、「15R時短大当たり」、又は「16R時短小当たりC」)への当選を契機として実行された大当たり遊技であるか否か判定する(S2101)。ステップS2101の判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、時短カウンタに「99」をセットして(S2103)、ステップS2105に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態且つ高ベース状態(入球容易状態)になる。この時短状態且つ高ベース状態は、特別図柄の変動表示が99回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。 【0167】 これに対して、ステップS2101の判定結果がNOであれば、ステップS2102及びS2103を行わず、ステップS2104に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が非時短状態且つ低ベース状態(通常遊技状態)になる。ステップS2104では、左打ちの報知をサブ制御基板90に行わせるための左打ち指定コマンドを所定の出力バッファにセットするとともに、右打ち表示器45を消灯させて、ステップS2105に進む。このようにするのは、大当たり遊技の終了とともに遊技者に対して左打ちでの遊技を促すためである。 【0168】 ステップS2105では、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報(時短状態か否かの情報や時短カウンタの値等)を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。」 「 [図:0001422156000004.jpg] 」 「【0217】 続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から左打ち指定コマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していなければステップS4416に進む。これに対して受信していれば、右打ちランプ47(図3(B)参照)を消灯させるための右打ちランプ消灯データをセットする(S4414)。右打ちランプ47の点灯中に、ステップS4414でセットされた右打ちランプ消灯データに基づいて上述のランプデータ出力処理(図32のステップS4202)が実行されると、右打ちランプ47は消灯する。 ・・・ 【0220】 続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から右打ち指定コマンドを受信したか否か判定し(S4416)、受信していなければステップS4419に進む。これに対して受信していれば、右打ちランプ47(図3(B)参照)を点灯させるための右打ちランプ点灯データをセットする(S4417)。ステップS4417でセットされた右打ちランプ点灯データに基づいて上述のランプデータ出力処理(図32のステップS4202)が実行されると、右打ちランプ47は点灯する。」 「【0253】 ここで特図2の抽選にて小当たりに当選した場合には、第2大入賞口35への入賞タイミングに拘わらず特定領域39を通過可能な第1通過開放パターン(図41(b)参照)が設定される。そのため、遊技者は大当たり遊技後でも右打ちを継続している限り、遊技球を第2大入賞口35へ入賞させて特定領域39を通過させることが可能である。その結果、特定領域39への通過により大当たり遊技が実行される。但し、当選した小当たりの種別は「16R通常小当たり」であるため、大当たり遊技後の遊技状態は通常遊技状態(非時短状態且つ低ベース状態)に制御されることになる。なお時短状態中、小当たり遊技中、大当たり遊技中は、右打ち表示器45及び右打ちランプ47が点灯している。 【0254】 ところで図42に示す第1参考例の遊技機は、遊技仕様(スペック)として、特図2の抽選では大当たり当選となる場合を除いて小当たり当選となるものである。つまり、特図2の抽選ではハズレとなることはない遊技機である。このような遊技機においては、大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御されても、少なくとも第2特図保留の消化が全て終わるまでは、右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させることが可能となっている。それは第2特図保留により特図2の抽選が行われれば、大当たり(直撃大当たり)に当選する場合を除いて必ず小当たり当選による大当たり遊技の実行を獲得できるため、通常遊技状態に移行した後に右打ち報知を続けていても、遊技者に不利益とならないためである。よって図42では、通常遊技状態で小当たり当選に基づく第2特別図柄が変動表示及び停止表示されていても、右打ち表示器45が点灯し続けていることを示している。」 「 [図:0001422156000005.jpg] 」 「【0283】 また上記第1形態及び第2形態では、第2流路R2への打込報知として、右打ち表示器45の点灯、右打ちランプ47の点灯、右矢印画像RIの表示、V打込促進画像VI1を行ったが、これらのうち何れか一つ又は二つ或いは三つを第2流路R2への打込報知としても良い。なお第2流路R2への打込を促す画像であれば、右矢印画像RI又はV打込促進画像VI1の表示態様に限られるものではない。また上述の第2流路R2への打込報知は、遊技盤2に設けた盤ランプ5や遊技機枠50に設けた枠ランプの点灯制御(例えば時計回りに光が流れるような点灯制御)によるものや、スピーカ67からの音声出力によるものでもよい。」 イ 引用発明 上記「ア 記載事項」より、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認める(記号a等は、本件補正発明の記号A等に概ね対応させて当審にて付した。)。 「a 遊技制御用マイコン81(【0106】)が、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には、特図1保留球数が「4」未満である場合には、特図1保留球数に「1」を加算し(【0114】)、取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納し(【0115】)、特図2保留球数が「1」未満である場合には、特図2保留球数に「1」を加算し(【0116】)、取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納することで(【0117】)、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85に一旦記憶され(【0054】)、 b、c、d、f 左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがあり、左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちといい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちといい、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2といい(【0044】)、第2流路R2への打込報知として、右打ち表示器45の点灯、右打ちランプ47の点灯を行い(【0283】)、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」といい(【0096】)、時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動しており(【0098】)、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなり、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」といい(【0099】)、「4R時短大当たり」、「15R時短大当たり」、「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、又は「16R時短小当たりC」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、時短状態かつ高ベース状態であり(【0102】)、「15R通常大当たり」、又は「16R通常小当たり」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、非時短状態かつ低ベース状態であって(【0103】)、高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき、電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっており(【0104】)、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき、電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっており(【0105】)、遊技制御用マイコン81(【0106】)は、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットし、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットし(【0123】)、特図2大当たり判定処理又は特図1大当たり判定処理では、判定値として、大当たり乱数カウンタ値を読み出し(【0130】)、大当たりか否かを判定し、大当たり判定の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONし(【0131】)、遊技状態設定処理では、今回実行した大当たり遊技が時短当たりへの当選を契機として実行された大当たり遊技であるか否か判定し、判定結果がYESであれば、時短フラグをONし(【0166】)、判定結果がNOであれば、今回の大当たり遊技後の遊技状態が非時短状態且つ低ベース状態(通常遊技状態)になり、左打ちの報知をサブ制御基板90に行わせるための左打ち指定コマンドを所定の出力バッファにセットするとともに、右打ち表示器45を消灯させ(【0167】)、 c、d、f、g、i 特別図柄確定処理では、停止時間が経過していれば、遊技状態管理処理を行い(【0146】)、大当たりフラグがONであるか否かを判定し、大当たりフラグがONであれば、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し、ONであれば時短フラグをOFFして(【0147】)、右打ちの報知をサブ制御基板90に行わせるための右打ち指定コマンドを所定の出力バッファにセットするとともに、右打ち表示器45を点灯させ(【0148】)、 e、f、i 演出制御用マイコン91は、左打ち指定コマンドを受信したか否か判定し、受信していれば、右打ちランプ47を消灯させるための右打ちランプ消灯データをセットし、右打ちランプ47は消灯し、右打ち指定コマンドを受信したか否か判定し、受信していれば、右打ちランプ47を点灯させるための右打ちランプ点灯データをセットし、セットされた右打ちランプ点灯データに基づいてランプデータ出力処理が実行されると、右打ちランプ47は点灯し(【0217】、【0220】)、 f、g、h 遊技制御用マイコン81は(【0157】)、遊技状態管理処理では、時短フラグがONか否か判定し、ONであれば、時短状態中に実行した特別図柄変動(特図変動)の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに、時短カウンタの値が「0」か否か判定し(【0155】)、「0」であれば、時短フラグをOFFして、左打ちの報知をサブ制御基板90に行わせるための左打ち指定コマンドを所定の出力バッファにセットするとともに、右打ち表示器45を消灯させ(【0156】)、時短状態中、大当たり遊技中は、右打ち表示器45及び右打ちランプ47が点灯しており(【0253】)、特図2の抽選では大当たり当選となる場合を除いて小当たり当選となるものであり、特図2の抽選ではハズレとなることはない遊技機であって、大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御されても、少なくとも第2特図保留の消化が全て終わるまでは、右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させることが可能となっている(【0254】) j パチンコ遊技機1(【0026】)。」 (3)対比 本件補正発明と引用発明とを、分説に従い対比する。 ア 構成Aについて 引用発明の構成aの「第1始動口20または第2始動口21」、「遊技球の入賞」、「大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)」、「特図保留記憶部85」、「遊技制御用マイコン81」は、それぞれ本件補正発明の「始動領域」、「遊技球の進入」、「保留情報」、「記憶部」、「保留情報記憶手段」に相当する。 よって、引用発明の構成aは、本件補正発明の構成Aに相当する構成を有する。 イ 構成Bについて 引用発明の構成b、c、d、fの「電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなって」いる「非時短状態」、「電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなって」いる「時短状態」、「非時短状態」と「時短状態」、「遊技状態設定処理では、今回実行した大当たり遊技が時短当たりへの当選を契機として実行された大当たり遊技であるか否か判定し、判定結果がYESであれば、時短フラグをONし、判定結果がNOであれば、今回の大当たり遊技後の遊技状態が非時短状態且つ低ベース状態(通常遊技状態)にな」ること、「遊技制御用マイコン81」は、それぞれ本件補正発明の「前記始動領域への遊技球の進入が相対的に困難となる非時短遊技状態」、「前記始動領域への遊技球の進入が相対的に容易となる時短遊技状態」、「複数の遊技状態」、「いずれかを設定可能」であること、「遊技状態設定手段」に相当する。 よって、引用発明の構成b、c、d、fは、本件補正発明の構成Bに相当する構成を有する。 ウ 構成Cについて 引用発明の構成b、c、d、fの「左遊技領域3A」、「右遊技領域3B」は、それぞれ本件補正発明の「遊技球が流下する遊技領域のうち第1遊技領域」、「前記第1遊技領域と異なる第2遊技領域」に相当する。 また、引用発明の構成c、d、f、g、iの「右打ち表示器45を点灯」させていない状態と「右打ちランプ47」を消灯させている状態、「右打ち表示器45を点灯させ」た状態と「右打ちランプ47を点灯」させている状態、「右打ちランプ点灯データ」と「右打ちランプ消灯データ」、「演出制御用マイコン91」は、それぞれ本件補正発明の「第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態」、「第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態」、「第1所定信号」、「第1所定信号制御部」に相当する。 よって、引用発明の構成b、c、d、f及び構成c、d、f、g、iは、本件補正発明の構成Cに相当する構成を有する。 エ 構成Dについて 引用発明の構成c、d、f、g、iでは、「遊技制御用マイコン81」は、「「4R時短大当たり」、「15R時短大当たり」、「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、又は「16R時短小当たりC」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、時短状態かつ高ベース状態であり、「15R通常大当たり」、又は「16R通常小当たり」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、非時短状態かつ低ベース状態であって、高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき、電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっており、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき、電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっており」、「大当たり判定の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONし」、「大当たり遊技が時短当たりへの当選を契機として実行された大当たり遊技であるか否か判定し、判定結果がYESであれば、時短フラグをONし」ていることから、「大当たりフラグ」及び「時短フラグ」は、「右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき」る状態と「左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき」る状態とで切り替え可能であるといえる。 そうすると、引用発明の構成b、c、d、fの「右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき」る状態、「左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき」る状態、「大当たりフラグ」と「時短フラグ」、「遊技制御用マイコン81」は、それぞれ本件補正発明の「前記第1遊技領域と異なる第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態」、「遊技球が流下する遊技領域のうち第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態」、「第2所定信号」、「第2所定信号制御部」に相当する。 よって、引用発明の構成b、c、d、f及び構成c、d、f、g、iは、本件補正発明の構成Dに相当する構成を有する。 オ 構成Eについて 引用発明の構成e、f、iの「右打ちの報知」である「右打ちランプ47」の「点灯」、「演出制御用マイコン91」は、それぞれ本件補正発明の「遊技者に前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す演出」、「演出実行手段」に相当する。 よって、引用発明の構成e、f、iは、本件補正発明の構成Eに相当する構成を有する。 カ 構成Fについて 引用発明の構成c、d、f、g、iの「大当たりフラグ(第2所定信号)がONで」「右打ち表示器45を点灯させ」て、構成e、f、iの「右打ちランプ点灯データをセットし、」「右打ちランプ47を点灯させ」る場合、また、構成f、g、hの「時短フラグ(第2所定信号)がON」で「右打ちランプ47」が点灯している場合は「右打ちランプ点灯データ(第1所定信号)をセット」していることは明らかであるから、上記ウ及びエの説示を勘案すれば、本件補正発明の「前記第1所定信号および前記第2所定信号は、前記第1状態から前記第2状態へと同時に切り替わる場合」があることに相当する。 また、引用発明の構成f、g、hでは、「大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御されても、少なくとも第2特図保留の消化が全て終わるまでは、右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させることが可能」であることから、「大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御され」る「大当たりフラグ」がOFFで「時短フラグ」がOFFであっても右打ちランプ47は右打ちランプ点灯データがセットされ点灯させており、引用発明の構成f、g、hの「大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御されても、少なくとも第2特図保留の消化が全て終わるまでは、右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させることが可能」であることは、上記ウ及びエの説示を勘案すれば、本件補正発明の「前記第1所定信号および前記第2所定信号は、」「前記第2状態から前記第1状態へと異なるタイミングで切り替わる場合」があることに相当する。 よって、引用発明の構成c、d、f、g、i、構成e、f、i及び構成f、g、hは、本件補正発明の構成Fに相当する構成を有する。 キ 構成Gについて 上記カで説示したとおり、引用発明の構成f、g、hでは、「大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御されても、少なくとも第2特図保留の消化が全て終わるまでは、右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させることが可能」であることから、「大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御され」る「大当たりフラグ」がOFFで「時短フラグ」がOFFの場合であっても「右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させ」ており、「第2特図保留」の有無により、「右打ちランプ47を点灯」させる「右打ちランプ点灯データ」及び「右打ちランプ消灯データ」(第1所定信号)は、「第2特図保留」(保留情報)の有無で「右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させ」ている状態(第2状態)から点灯させていない状態(第1状態)にするタイミングが異なっているといえる。 よって、引用発明の構成f、g、hは、本件補正発明の構成Gに相当する構成を有する。 ク 構成Hについて 引用発明の構成f、g、hでは、「時短カウンタの値が「0」か否か判定し、「0」であれば、時短フラグをOFFして、」「右打ち表示器45を消灯させ」ていることから、「時短フラグ」が「OFF」となったときに(本件補正発明の「所定のタイミング」に相当)、「遊技制御用マイコン81は」「時短フラグ」(第2所定信号)をONにせず、時短フラグは、保留情報(大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報))の有無に関係なく「時短状態」から非時短状態に切り替えられていることが明らかである。 そして、上記エで検討したとおり、引用発明の「時短状態」は、「右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき」る状態(第2状態)であり、「非時短状態」は、「左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行でき」る状態(第1状態)である。 よって、引用発明の構成f、g、hは、本件補正発明の構成Hに相当する構成を有する。 ケ 構成Iについて 引用発明の構成e、f、iでは、「演出制御用マイコン91は、」「右打ち指定コマンドを受信したか否か判定し、受信していれば、右打ちランプ47を点灯させるための右打ちランプ点灯データをセットし、セットされた右打ちランプ点灯データに基づいてランプデータ出力処理が実行されると、右打ちランプ47は点灯」している。 そうすると、引用発明では、演出制御用マイコン91(第1所定信号制御部)が、右打ちランプ点灯データ(第1所定信号)をセット(本件補正発明の「制御結果」に相当)すると、演出制御用マイコン91(演出実行手段)が、右打ちランプ47を点灯(本件補正発明の「演出の実行結果」に相当)させており、いずれも右打ちランプの点灯に関するものであることから、両者は結果が同じであるといえる よって、引用発明の構成c、d、f、g、i及び構成e、f、iは、本件補正発明の構成Iに相当する構成を有する。 コ 構成Jについて 引用発明の構成jの「パチンコ遊技機1」は、本件補正発明の「遊技機」に相当する。 よって、引用発明の構成jは、本件補正発明の構成Jに相当する構成を有する。 サ 小括 上記ア~コに示したように、引用発明は、本件補正発明のすべての構成を備えており、本件補正発明は引用発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 (4)審判請求人の主張について 審判請求人は、令和6年3月28日提出の審判請求書において、次の点について主に主張をする(下線は当審で付した。)。 「3.本願発明が特許されるべき理由 ・・・ (3)本願発明と引用文献に記載された発明との対比 引用文献1には、大当たり判定の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONにし、右打ち表示器45を点灯させ、時短状態中に実行した特別図柄変動(特図変動)の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントし、時短カウンタの値が、「0」であれば、時短フラグをOFFにし、右打ち表示器45を消灯させ、大当たり遊技後に通常遊技状態(非時短状態)に制御されても、少なくとも第2特図保留の消化が全て終わるまでは、右打ち表示器45及び右打ちランプ47を点灯させることが開示されている。 審査官殿は、引用文献1における「大当たりフラグ及び時短フラグ」が本願発明の「第2所定信号」に相当し、「右打ち表示器45や右打ちランプ47を点灯させる信号」が本願発明の「第1所定信号」に相当すると指摘されている。 しかしながら、引用文献1における「大当たりフラグ及び時短フラグ」は、あくまでも、「大当たり」や「時短」を示す信号であって、遊技球の打ち出し方向を示す信号ではないことは明らかである。 すなわち、引用文献1における「大当たりフラグ及び時短フラグ」は、本願の新請求項1における「前記第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第1状態と、前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第2状態とに切り替え可能な第2所定信号」とは全く異なるものであることは明らかである。 そして、本願の新請求項1に係る発明は、上記したように、第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態と、第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態とに切り替え可能な第1所定信号、および、第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第1状態と、第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第2状態とに切り替え可能な第2所定信号を備えることによって、遊技球を打ち出すべき方向を適切に把握することが可能となるという特有の作用効果を奏することが可能となる。 上記したように、新請求項1に係る本願発明の上記構成は引用文献1には開示も示唆もされておらず、新請求項1に係る本願発明が新規性を有していることは明らかである。 したがって、いくら当業者といえども、本願発明に特有の構成が何ら開示されていない引用文献1の記載に基づいて、本願発明に容易に想到し得るとすることは極めて困難であるものと思料する。 そして、本願発明は引用文献1に開示されていない本願発明に特有の構成を有することによって、上述したような作用効果を奏するものであるため、本願発明が進歩性を有していることについても明らかであるものと思料する。 よって、本願の新請求項1に係る発明が新規性および進歩性を有していることは明らかであるものと思料する。」 そこで、審判請求人の上記主張について検討すると、引用発明における「大当たりフラグ」や「時短フラグ」は、請求人が主張するとおり、「大当たり」や「時短」を示す信号であるとしても、上記(3)ウで説示したとおり、引用発明の「大当たりフラグ」と「時短フラグ」は、本件補正発明の「第1所定信号」に相当するものでもあるから、請求人の上記主張は妥当ではなく採用することができない。 (5)まとめ 上記(1)~(4)より、本件補正発明は、引用発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 3 むすび 本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和5年8月2日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由の概要 原査定の拒絶の理由は、次の理由を含むものである。 1.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) ●理由1(新規性)について ・請求項 1 ・引用文献等 1 <引用文献等一覧> 1. 特開2017-86289号公報 3 引用文献1の記載事項、引用発明 原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用された特開2017-86289号公報(上記第2〔理由〕2-2(2)の引用文献1)の記載事項及び引用発明の認定については、上記「第2〔理由〕2-2(2)引用文献1の記載事項、引用発明」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明(上記「第2[理由]1(補正前)」)は、本件補正発明(上記「第2[理由]1(補正後)」)から上記「第2 2-1」において検討したとおり、「前記第1所定信号と異なる第2所定信号」が「前記第1所定信号と異なり、前記第1遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第1状態と、前記第2遊技領域に向けた遊技球の発射を促す前記第2状態とに切り替え可能」であるという限定を省いたものである。 そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、さらに限定を付加したものである本件補正発明が上記第2[理由]2-2(5)で述べたとおり、引用発明であるから、本願発明も、引用発明である。 5 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-005255

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