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特許拒絶査定不服審判

2024-004826

基地局、基地局における方法、端末装置、及び、端末装置における方法

審判番号
2024-004826
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-164004外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2024年03月19日
審決日
2024年08月08日
公報発行日
2024年10月25日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H04L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
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特願2022-164004「基地局、基地局における方法、端末装置、及び、端末装置における方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 5年 2月 7日出願公開、特開2023- 17774〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2017年(平成29年)7月11日(優先権主張 平成28年7月29日)を国際出願日とする特願2018-529489号の一部を令和3年6月21日に新たな特許出願(特願2021-102460号)とし、その一部を令和4年10月12日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯の概要は以下のとおりである。 令和 4年10月12日 上申書 令和 4年10月26日付け 拒絶理由通知書 令和 4年11月30日 意見書、手続補正書 令和 4年12月 5日付け 拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書 令和 5年 4月11日 意見書 令和 5年 6月 5日付け 拒絶理由通知書 令和 5年10月11日 意見書、手続補正書 令和 5年12月19日付け 拒絶査定 令和 6年 3月19日 審判請求書 以下では、令和5年12月19日付け拒絶査定を「原査定」という。 第2 本願発明 本願の請求項1~10に係る発明は、令和5年10月11日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~10に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項5に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。なお、後の参照の便宜のため、本願発明を以下のA~Dに分説し、「発明特定事項A」のようにして参照する。 「A ガードバンド情報を、RRC(Radio Resource Control)接続の確立に関するメッセージで端末装置に送信し、 B 前記ガードバンド情報は、複数のビットで表され、 C 前記ガードバンド情報が0を示す場合、前記ガードバンド情報はガードバンドが無いことを示す、 D 基地局の方法。」 第3 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1~10に係る発明は、本願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献1及び2に記載された発明並びに引用文献3及び4に示される周知技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1.米国特許出願公開第2015/0011233号明細書 引用文献2.米国特許出願公開第2014/0293968号明細書 引用文献3.国際公開第2016/004634号 引用文献4.国際公開第2016/040290号 第4 引用文献 1 引用文献1 (1)引用文献1の記載 原査定の拒絶の理由に引用された本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、米国特許出願公開第2015/0011233号明細書(2015年1月8日公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、訳文は当審によるものである。また、下線は当審において付与した。 「[0147] Example of embodiments of a method in the second node 512 for handling information related to a guard band used or required in a radio spectrum in the wireless communications network 500, will now be described with reference to a flowchart depicted in FIG. 7. The second node 512 is comprised in the wireless communications network 500. <・・・中略・・・> [0150] As stated earlier, any of the first node 511, the second node 512 or the third node 513 may be one of: a first radio node 514, a second radio node 515, a network node 516, or a wireless device 531, 532. <・・・中略・・・> [0155] In this action, the second node 512 sends information to the first node 511 or the third node 513, the first node 511 and the third node 513 being comprised in the wireless communications network 500, the information being related to the guard band used or required in the radio spectrum used by the second node 512. <・・・中略・・・> [0157] In some embodiments, the information related to the guard band may comprise at least one of: an indication of activation/deactivation of the guard band, band information of a band for which the guard band applies, co-existence scenario in which the guard band applies, duplex mode of operation in which the guard band applies, frequency-domain resources associated with the guard band, applicable node, time-domain resources or parameters associated with the guard band, power restriction that applies for the guard band, and geographical area or location where the guard band is applicable.」 (訳文: [0147] 無線通信ネットワーク500の無線スペクトラムで使用又は要求されるガードバンドに関する情報を処理するための第2のノード512における方法の実施形態の一例を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。第2のノード512が無線通信ネットワーク500に含まれている。 <・・・中略・・・> [0150] 先に述べたように、第1のノード511、第2のノード512又は第3のノード513のいずれかは、第1の無線ノード514、第2の無線ノード515、ネットワークノード516、無線デバイス531、532のうちの1つであってもよい。 <・・・中略・・・> [0155] この動作において、第2のノード512は第1のノード511又は第3のノード513に情報を送信し、第1のノード511及び第3ノード513はワイヤレス通信ネットワーク500に含まれており、情報は第2のノード512によって使用される無線スペクトルで使用又は要求されるガードバンドに関連している。 <・・・中略・・・> [0157] ある実施形態では、ガードバンドに関連する情報は、ガードバンドの活動化/非活動化の指示、ガードバンドが適用される帯域の帯域情報、ガードバンドが適用される共存のシナリオ、ガードバンドが適用される複信モード、ガードバンドと関連付けられた周波数領域リソース、適用可能なノード、ガードバンドと関連付けられた時間領域リソース又はパラメータ、ガードバンドに適用される電力制限、及びガードバンドが適用可能な地理的地域又は位置、のうちの少なくとも1つを含むことができる。) 「[0246] A wireless device, such as the first wireless device 531 and the second wireless device 532, and UE are used interchangeably in the description. Any reference to a wireless device (or UE) herein, is to be understood to apply to any of the first wireless device 531 and the second wireless device 532. A User Equipment (UE) may comprise any device equipped with a radio interface and capable of at least generating and transmitting a radio signal to a radio network node. <・・・中略・・・> [0247] A radio network node herein, such as the first radio node 514 and the second radio node 515 depicted in FIGS. 5a-d, may comprise a radio node operating or at least transmitting RF signals to a UE or performing UL measurements in one or more frequencies, carrier frequencies or frequency bands. Any reference to a radio network node herein, is to be understood to apply to any of the first radio node 514 and the second radio node 515. <・・・中略・・・> Some examples of radio nodes are radio base stations (e.g., eNodeB in LTE), <・・・・中略・・・>, etc.」 (訳文: [0246] 第1の無線デバイス531及び第2の無線デバイス532のような無線デバイスとUEとは、本明細書において同じ意味で使用される。ここでの無線デバイス(又はUE)へのあらゆる言及は、第1の無線デバイス531及び第2の無線デバイス532のいずれにも適用することが理解されるべきである。ユーザ機器(UE)は、無線インターフェースを備えており、無線ネットワークノードに無線信号を生成し伝送することができる任意の装置を含むことができる。<・・・中略・・・> [0247] 図5a-dに示す第1の無線ノード514及び第2の無線ノード515のようなここでの無線ネットワークノードは、無線ノードが動作すること、又は、少なくともRF信号をUEへ送信すること、又は、1以上の周波数、キャリア周波数若しくは周波数帯域でのUL測定を行うこと、を含むことができる。本明細書での無線ネットワークノードへのあらゆる言及は、第1の無線ノード514及び第2の無線ノード515のいずれにも適用することが理解されるべきである。<・・・中略・・・>無線ノードの一部の例は、無線基地局(例えば、LTEにおけるeNodeB)、<・・・・中略・・・>などである。) 「[0256] The guard-band related information referred herein may comprise the information describing guard band configuration and information associated with a guard band. <・・・中略・・・> [0261] The parameters associated with the guard band may be configured by an x node or by a y node or via coordination between at least two nodes (e.g., two eNBs in adjacent band by coordinating with each other decide to configure half a guard band each), such as described below: [0262] The x node can be the node where the guard band is created e.g. any radio node, eNode B, base station, relay, access point, LMU, etc. [0263] The y node can be another node which may request the x node to configure the guard band. The configuration herein refers to creation, modification, extension or reduction of the guard band. The y node may be, e.g., a coordinating node.」 (訳文: [0256] ここでのガードバンド関連情報は、ガードバンドの設定を記述した情報及びガードバンドに関連する情報を含むことができる。 <・・・中略・・・> [0261] ガードバンドに関連したパラメータは、xノード若しくはyノードによって、又は少なくとも2つのノード間の調整を介して(例えば、隣接する帯域の2つのeNBが、互いに調整することで、それぞれ半分のガードバンドを設定する)、以下に記載するように、設定される。 [0262] xノードは、ガードバンドが作成されたノード、例えば、任意の無線ノード、eNodeB、基地局、中継局、アクセスポイント、LMU、などであってもよい。 [0263] yノードは、xノードにガードバンドを設定することを要求するかもしれない他のノードであってよい。ここでの設定は、ガードバンドの作成、改変、拡大又は縮小を意味する。yノードは、例えば、調整ノードであってもよい。) 「[0265] Guard band configuration signaling is communication from an x node to a y node, and may be further communicated from the y node to the x node. The guard band configuration signaling conveys information that can include at least one of, or a combination of: [0266] 1) An indication of activation/deactivation of the guard band, which can include: [0267] A binary indicator (ON/OFF); [0268] An activation indicator with a limited time period (configured or pre-defined); and/or [0269] A de-activation indicator with a limited time period (configured or pre-defined).」 (訳文: [0265] ガードバンドの設定シグナリングは、xノードからyノードへの通信であり、さらにyノードからxノードに通信されてもよい。ガードバンドの設定シグナリングは、次の少なくとも1つ又は組み合わせを含むことができる情報を搬送する。 [0266] 1)ガードバンドの活動化/非活動化の指示であって、次を含むことができる: [0267] バイナリインジケータ(ON/OFF); [0268] 制限された期間(設定又は予め定義された)での活動化インジケータ;及び/又は、 [0269] 制限された期間(設定又は予め定義された)での非活動化インジケータ。) 「[0360] A node may signal its guard band related information to another node. For example, the second node 512 may signal its guard band related information to the first node 511 or the third node 513. In another example, the first node 511 may signal the obtained guard band information to the second node 512 or the third node 513. This may happen in one or more of the following approaches: <・・・中略・・・> [0363] In case of proactive reporting, the node may report its guard band related information during one or more of the following events: [0364] For a UE: [0365] During initial setup or session setup for a specific service or call setup applicable to UE e.g. when establishing the RRC connection or setting up a positioning session; [0366] During cell change e.g. handover, RRC re-establishment, RRC connection release with re-direction, PCell change or PCC change in multi-carrier system, primary link or primary cell change in CoMP or multi-point transmission/reception etc; and/or [0367] Periodic reporting」 (訳文: [0360] ノードは、そのガードバンド関連情報を他のノードに知らせることができる。例えば、第2のノード512は、第1のノード511又は第3のノード513に、そのガードバンド関連情報を知らせることができる。別の例では、第1のノード511は、第2のノード512又は第3のノード513に得られたガードバンド情報を知らせることができる。これは、以下の手法のうちの1つ以上において起こり得る。 <・・・中略・・・> [0363] 事前報告の場合には、ノードは、1つ以上の以下の事象の間に、そのガードバンド関連情報を報告することができる。 [0364] UEに対して: [0365] UEに適用可能である特定のサービス又は呼設定のための初期設定又はセッション設定の間、例えば、RRC接続を確立する、又は、位置決めセッションを設定するとき; [0366] セル変更の間、例えば、ハンドオーバ、RRC再確立、宛先変更に伴うRRC接続解放、マルチキャリアシステムにおけるPCellの変更又はPCCの変更、CoMP又はマルチポイント送信/受信におけるプライマリリンク又はプライマリセルの変更、など;及び/又は、 [0367] 周期的報告) 「 [図:0001415196000001.jpg] 」 ・「[0093] FIG. 5 is a schematic block diagram illustrating a wireless communications network.」 (訳文: [0093] 図5は、無線通信ネットワークを示す概略ブロック図である。) とあり、図5cは、無線通信ネットワーク500を示す概略ブロック図の一例である。 ・図5cより、「the second node 512」(第2のノード512)は「the first radio node 514」(第1の無線ノード514)であることが、見てとれる。 ・図5cより、「the third node 513」(第3のノード513)は「the first wireless device 531」(第1の無線デバイス531)であることが、見てとれる。 (2)引用文献1に記載された発明 したがって、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。なお、後の参照の便宜のため、引用発明を以下のa~hに分説し、「構成a」のようにして参照する。 「a 無線通信ネットワーク500の第2のノード512における方法であって([0147])、 b 第2のノード512は第3のノード513に情報を送信し、情報はガードバンドに関連しており([0155])、 c ガードバンドに関連する情報は、ガードバンドの活動化/非活動化の指示を含み([0157])、前記指示はバイナリインジケータ(ON/OFF)を含み([0266]、[0267])、 d 第2のノード512は第1の無線ノード514であり、第3のノード513は第1の無線デバイス531であり(図5c)、 e 第1の無線デバイス531とUEとは同じ意味で使用され([0246])、 f 第1の無線ノード514のような無線ネットワークノードは少なくともRF信号をUEへ送信することを含み、無線ノードは無線基地局であり([0247])、 g 第2のノード512は第3のノード513にそのガードバンド関連情報を知らせることができ([0360])、ノードはUEに対してRRC接続を確立するときにガードバンド関連情報を報告することができる([0363]~[0365])、 h 方法。」 2 引用文献2 (1)引用文献2の記載 原査定の拒絶の理由に引用された本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、米国特許出願公開第2014/0293968号明細書(2014年10月2日公開。以下「引用文献2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、訳文は当審によるものである。また、下線は当審において付与した。 「[0019] In regard to adding guard subcarriers, the eNB may reserve one or more subcarriers as guard subcarriers at one or both sides of a physical resource block (PRB) group allocated for D2D link. In these instances, the D2D transmitter does not map data symbols to these guard subcarriers leaving them blank. The eNB may determine the number and configuration of the guard subcarriers. In these instances, the eNB may signal whether or not to use guard subcarriers through, for example, dynamic signaling, radio resource control (RRC) signaling, broadcast messages, or others. For non-contiguous resource allocation, the eNB may assign guard subcarriers to each group of contiguous PRBs. FIG. 8 and associated description provide additional details of these implementations.」 (訳文: [0019] ガードサブキャリアを追加することに関して、eNBは、D2Dリンクのために割り当てられた物理リソースブロック(PRB)グループの片側又は両側のガードサブキャリアとして1つ以上のサブキャリアを用意することができる。これらの例では、D2D送信機は、これらのガードサブキャリアにデータシンボルをマッピングせず、空白のままにしておく。eNBは、ガードサブキャリアの数及び設定を決定することができる。これらの例では、eNBは、例えば、動的シグナリング、無線リソース制御(RRC)シグナリング、ブロードキャストメッセージなどを介して、ガードサブキャリアを使用するか否かを知らせることができる。非連続のリソース割当のために、eNBは、連続したPRBのグループごとにガードサブキャリアを割り当てることができる。図8及び関連する説明は、これらの実施形態の追加の詳細を提供する。) 「[0065] As previously mentioned, the guard subcarriers may be inserted at both sides of the allocated RBG. In these instances, single-bit signaling may notify the D2D UEs of the presence or non-presence of guard subcarriers. In some implementations, the guard subcarriers for each side of the allocated RBG may be configured separately. The separate configuration may enable the eNB to configure guard subcarriers only at one side of the allocated RBG based on other scheduling information and recognizing that guard subcarriers are not needed at the other side. In this case, 2-bit signaling may configure the guard subcarriers. The configuration of guard subcarriers may be dynamically signaled to the UEs along with the resource allocation or semi-statically (e.g., through RRC signaling). This information may also be cell-sbroadcast to D2D UEs in a cell.」 (訳文: [0065] 前述したように、ガードサブキャリアは、割り当てられたRBGの両側に挿入されることができる。これらの例では、単一ビットのシグナリングは、D2D UEにガードサブキャリアの存在又は非存在を通知することができる。ある実装形態では、割り当てられたRBGの各々の側のガードサブキャリアは、別々に設定されてもよい。別々の設定は、eNBに、他のスケジューリング情報に基づいて、割り当てられたRBGの一方側だけにガードサブキャリアを設定することを可能にし、ガードサブキャリアが他方側で必要でないことを認識することを可能にする。この場合、2ビットのシグナリングはガードサブキャリアを設定することができる。ガードサブキャリアの設定は、リソース割り当てに従ってUEに動的に知らせることができ、又は半静的に(例えば、RRCシグナリングを通して)知らせることができる。この情報はまた、セルのD2D UEへのセル固有のブロードキャストであってもよい。) (2)引用文献2に記載された技術 したがって、引用文献2には、次の技術(以下「文献2技術」という。)が記載されている。 「eNBが無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、ガードサブキャリアを使用するか否かを知らせる([0019])技術であって、 eNBは物理リソースブロック(PRB)グループの片側又は両側のガードサブキャリアとして1つ以上のサブキャリアを用意することができ([0019])、 RBGの各々の側のガードサブキャリアは、別々に設定され([0065])、この場合、2ビットのシグナリングでガードサブキャリアを設定することができ、ガードサブキャリアの設定はUEにガードサブキャリアの存在又は非存在を通知することができる([0065])、 技術。」 第5 対比 本願発明と引用発明とを対比する。 1 発明特定事項Aについて (1)引用発明の「ガードバンドに関連する情報」(構成c)や「ガードガードバンド関連情報」(構成g)(両者を以下「ガードバンド関連情報」という。)は、本願発明の「ガードバンド情報」に相当する。 (2)引用発明は「第2のノード512は第3のノード513にガードバンド関連情報を知らせる」(構成g)ものであり、「第2のノード512は第1の無線ノード514」(構成d)であって「第1の無線ノード514は」「無線基地局」であり(構成f)、「第3のノード513は第1の無線デバイス531」(構成d)であり「第1の無線デバイス531とUEとは同じ意味で使用され」る(構成e)から、無線基地局(第2のノード512)はUE(第3のノード513)にガードバンド関連情報を知らせるものである。 (3)引用発明の「ノードはUEに対してRRC接続を確立するときにガードバンド関連情報を報告する」(構成g)ことは、上記(2)によれば、無線基地局(第2のノード512)はUEに対してRRC接続を確立するときにガードバンド関連情報を報告することを意味し、すなわち、無線基地局は、ガードバンド関連情報を、RRC接続を確立するときにUEに送信することを意味している。 (4)引用発明の「第1の無線デバイス531」や「UE」(構成e)は、本願発明の「端末装置」に相当する。 (5)上記(1)~(4)によれば、本願発明と引用発明とは、「ガードバンド情報を、RRC(Radio Resource Control)接続の確立に関するメッセージで端末装置に送信」する点で一致する。 2 発明特定事項B、Cについて (1)発明特定事項B及びCの解釈について ア 発明特定事項Bの「ガードバンド情報は、複数のビットで表され」との特定事項について、ガードバンド情報をビットで表すことに関し、本願明細書の【0082】~【0087】には「ガードバンドの有無」を「2ビット」で表すことが記載され、【0088】には「ガードバンドの幅」を「さらなる1ビット」で表すことが記載されているところ、当該特定事項は、(ア)ガードバンド情報は、「ガードバンドの有無」が「2ビット」で表されること、(イ)ガードバンド情報は、「ガードバンドの有無」及び「ガードバンドの幅」が「2ビット」及び「さらなる1ビット」で表されること、のいずれにも対応すると解釈できる。 イ 発明特定事項Cの「前記ガードバンド情報が0を示す場合、前記ガードバンド情報はガードバンドが無いことを示す」との特定事項について、本願明細書の【0084】には「ガードバンドの有無」を「2ビット」で表す場合は「00:ガードバンドなし」であることが記載されている。 他方、【0088】には「ガードバンドの幅」を「さらなる1ビット」で表す場合は「当該1ビットが0であれば、ガードバンドの幅は、1サブキャリア」であることが記載されており、当該記載によれば、「さらなる1ビット」が0の場合は、ガードバンドが無いことを意味しない。 そうすると、当該特定事項は、「ガードバンドの有無」が「2ビット」で表され、これが「00」を示す場合、「ガードバンドなし」を示すことに対応すると解釈される。 ウ 特許請求の範囲の記載では、「ガードバンド情報」が「ガードバンドの幅を示す」ことは、請求項6において特定されることであり、請求項6が引用する請求項5では特定されていない。このことは、本願明細書の【0082】~【0087】において「ガードバンド情報」がガードバンドの有無を表すことのみが記載され、その後の【0088】において「さらなる1ビットにより、ガードバンドの幅を示してもよい。」と記載してガードバンド情報の語義を拡張していることとも整合する。すなわち、請求項5における「ガードバンド情報」は、本願明細書の【0082】~【0087】に説明されたガードバンド情報に対応し、請求項6において、「ガードバンド情報」を本願明細書【0088】の記載に対応するよう、語義を拡張していると解釈される。 エ 本願明細書【0082】~【0087】に記載された2ビットのガードバンド情報は、無線リソースの両方の周波数端のガードバンドの有無を表しているので、ガードバンドの有無のみを表すガードバンド情報を3ビット以上とすることは想定されていないと解される。 オ 上記ア~エを踏まえると、発明特定事項B及びCは、次のとおり解釈できる。 「B’ 前記ガードバンド情報は、ガードバンドの有無が2ビットで表され、 C’ 前記2ビットが00を示す場合、ガードバンドが無いことを示す、」 なお、発明特定事項B及びCをこのように解釈することは、令和4年11月30日に提出された意見書の内容(発明特定事項B及びCは、本願明細書の【0082】~【0085】に基づく旨)とも整合している。 (2)上記(1)オの解釈を踏まえ、対比する。 ア 引用発明の「ガードバンド関連情報」は、「ガードバンドの活動化/非活動化の指示を含み、前記指示はバイナリインジケータ(ON/OFF)を含」む(構成c)ものである。 イ 引用発明の「ガードバンドの活動化/非活動化の指示」とは、ガードバンドの存在/非存在の指示ということができ、ガードバンドの有無を示すということができる。 ウ 上記ア及びイによれば、本願発明と引用発明とは、ガードバンド情報は、ガードバンドの有無を示す点で共通する。 ただし、ガードバンド情報について、本願発明は、複数のビット(2ビット)で表され、前記ガードバンド情報(2ビット)が00を示す場合、ガードバンドが無いことを示すのに対し、引用発明は、その点が特定されていない点で相違する。 3 発明特定事項Dについて (1)上記1(2)のとおり、引用発明は、無線基地局(第2のノード512)はUE(第3のノード513)にガードバンド関連情報を知らせるものである。 (2)すると、引用発明の「第2のノード512における方法」(構成a)は、無線基地局における方法にほかならないから、本願発明の「基地局の方法」に相当する。 4 上記1~3によれば、本願発明と引用発明の一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点> 「ガードバンド情報を、RRC(Radio Resource Control)接続の確立に関するメッセージで端末装置に送信し、 前記ガードバンド情報は、ガードバンドの有無を示す、 基地局の方法。」 <相違点> ガードバンド情報について、本願発明は、複数のビット(2ビット)で表され、前記ガードバンド情報(2ビット)が00を示す場合、ガードバンドが無いことを示すのに対し、引用発明は、その点が特定されていない点。 第6 当審の判断 1 相違点についての判断 引用発明の「ガードバンドの活動化/非活動化の指示」は「バイナリインジケータ(ON/OFF)を含」む(構成c)ものであり、ガードバンドの有無について、「ON/OFF」の2値で表すこと、「OFF」の場合、ガードバンドが無いことを示すこと、が記載ないし示唆されている。 ここで、文献2技術は、「ガードサブキャリア」が本願発明の「ガードバンド」に相当するものであり、ガードサブキャリアの存在又は非存在(すなわち、ガードバンドの有無)を2ビットで表す技術である。 そして、引用発明と文献2技術とは、いずれもガードバンドの有無を示す情報を通知する点で共通するから、引用発明の「バイナリインジケータ(ON/OFF)を含」む「ガードバンドの活動化/非活動化の指示」として、引用文献2に記載された、ガードバンドの有無を2ビットで表す技術を適用することは、当業者が容易に想到し得たことであり、このとき、前記2ビットが「00」を示す場合、ガードバンドが無いことを示すとすることは、当業者であれば適宜なし得たことである。 2 効果についての判断 上記の相違点を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び文献2技術から想到される構成から当業者が予想できた範囲のものであり、格別顕著なものということはできない。 3 請求人の主張についての判断 請求人は、審判請求書において、「本願請求項1に係る発明は、引用文献1-4に記載された発明に基づいて容易に想到できるものではなく、本願請求項1に係る発明は進歩性を有するものである。また、本願請求項1に係る発明と同一の又は対応する発明特定事項を共通に有するその余の請求項に係る発明についても同様である。」と主張している。 しかしながら、本願発明(本願請求項5に係る発明)は、本願請求項1に係る発明と同一の又は対応する発明特定事項(「前記ガードバンド情報に対応するガードバンドのサブキャリア間隔を示す第二の情報」)を共通に有していないので、当該主張は失当であり採用できない。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び文献2技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-004826

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