特許異議申立
2023-700247
搬送設備
- 審判番号
- 2023-700247
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2019-089424
- 登録番号
- 7140044
- 請求日
- 2023年03月03日
- 審決日
- 2024年10月04日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【権利者】株式会社ダイフク
- 【権利者代理人】弁理士法人森本国際特許事務所
- 【異議申立人】松下 正
- 審判長/審判官
- 審判長 小川 恭司
- 審判官 平城 俊雅
- 審判官 内田 博之
- 分類
- P1651.113-ZB (B65G) / P1651.121-ZB (B65G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第120条の5第9項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7140044号発明「搬送設備」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7140044号の請求項1ないし6に係る特許を取り消す。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7140044号の請求項1~6に係る特許についての出願は、令和元年5月10日の出願であって、令和4年9月12日に特許権の設定登録がされ、同年9月21日に特許掲載公報が発行された。
その後、特許異議申立人松下正(以下「異議申立人」という。)による特許異議の申立てがされた。本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和5年 3月 3日 特許異議の申立て
同年 6月16日付け 取消理由通知
同年 8月21日 特許権者による意見書及び訂正請求書の提出
同年12月27日 異議申立人による意見書の提出
令和6年 3月27日付け 訂正拒絶理由通知
同年 6月 7日付け 取消理由通知(決定の予告)
なお、令和6年3月27日付け訂正拒絶理由通知、及び令和6年6月7日付け取消理由通知(決定の予告)に対して、指定した期間内に特許権者からは何ら応答がなかった。
第2 本件訂正請求について
1 訂正請求の趣旨、及び訂正の内容
令和5年8月21日に特許権者が行った訂正請求(以下、「本件訂正請求」という。)の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~6について訂正することを求めるものであり、その訂正の内容は以下の訂正事項1~3である。なお、下線は訂正箇所に当審が付したものである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1において、
「物品を載置可能なトレーを第1搬送経路に沿って搬送する第1コンベヤと、前記第1搬送経路の上方に設けられる第2搬送経路に沿って物品を搬送する第2コンベヤと、を備え、前記第2コンベヤが前記第1コンベヤによって搬送されるトレーに対して前記物品を投入する搬送設備であって、
前記第1コンベヤは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部を備え、
前記上り傾斜部は、前記第2コンベヤが前記トレーに対して前記物品を投入する物品投入位置に形成されること
を特徴とする搬送設備。」と記載されているのを、
「物品を載置可能なトレーを第1搬送経路に沿って搬送する第1コンベヤと、前記第1搬送経路の上方に設けられる第2搬送経路に沿って物品を搬送する第2コンベヤと、を備え、前記第2コンベヤが前記第1コンベヤによって搬送されるトレーに対して前記物品を投入する搬送設備であって、
前記第1コンベヤは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部を備え、
前記上り傾斜部は、前記第2コンベヤが前記トレーに対して前記物品を投入する物品投入位置に形成され、
前記第2コンベヤは、
前記第1コンベヤの上方で前記第1コンベヤに平行に配置された第4コンベヤユニットと、
前記第4コンベヤユニットの搬送方向の下流側に隣接して配置されるとともに、第4コンベヤユニットと別体に形成され、かつ前記第1コンベヤによって搬送されるトレーに対して前記物品を投入する第5コンベヤユニットと、
により構成され、
前記第5コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成されており、
第5コンベヤユニットの下り傾斜部における物品の搬送面は、その傾斜角度が様々に設定されるものであること
を特徴とする搬送設備。」
と訂正する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項5を削除する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項6を削除する。
2 訂正拒絶理由の概要
訂正事項1で追加された、「第5コンベヤユニットの下り傾斜部における物品の搬送面は、その傾斜角度が様々に設定されるものである」という発明特定事項は、「様々に設定される」ことにいかなる設定の手段が含まれるか具体的に特定していないから、例えば、搬送設備の稼働中において、物品95の大きさの違い等に応じて随時傾斜角度を変更するようなものも含まれると解する余地がある。
しかし、本件特許の明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「明細書等」という。)には、搬送設備の稼働中において、物品95の大きさの違いに応じて、随時傾斜角度を変更するもの等に関する記載はない。また、搬送設備の稼働中において、物品95の大きさの違いに応じて、傾斜角度を変更することが自明であるともいえない。
したがって、訂正事項1は明細書等に記載された事項ではないし、自明な事項でもない。
そして、搬送設備の稼働中において、物品95の大きさの違い等に応じて随時傾斜角度を変更することによって、物品の投入容易性は変わるから、訂正事項1は、明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。
3 本件訂正の適否について
(1)明細書及び図面の記載について
明細書及び図面には、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審が付したものである。
ア「【0021】
・・・第5コンベヤユニット32における物品95の搬送面33の傾斜角度θ1は、第1コンベヤ20及び第2コンベヤ30の地面からの設置高さ、第2コンベヤユニット40におけるトレー90の搬送面43の傾斜角度θ2、第2コンベヤ30によって搬送される物品95の大きさ等を考慮して、第5コンベヤユニット32の搬送終端34と、第2コンベヤユニット40によって物品投入位置Tに搬送されたトレー90と、の位置関係により設定される。そして、第5コンベヤユニット32における物品95の搬送面33の傾斜角度θ1が大きくなるほど、第2コンベヤユニット40によって搬送されるトレー90に対して物品95を投入し易くなり、トレー90に物品95を載せる精度(トレー90への物品95の投入精度)が向上するため、トレー90への物品95の投入容易性と、トレー90上での物品95の起立困難性と、を考慮して、傾斜角度θ1が設定される。・・・
【0023】
図2(a)に示すように、トレー90が物品投入位置T近傍に到達するタイミングで、第5コンベヤユニット32は、トレー90に向けて物品95を投入する。この時、第5コンベヤユニット32は、物品95の前方下側の角部が、トレー90の搬送方向前側の立ち上り壁板部91の立ち上り基端Pに当接するように、トレー90における立ち上り壁板部91の立ち上り基端Pに向けて物品95を投入する。
搬送設備10においては、トレー90を物品投入位置Tまで搬送する第2コンベヤユニット40が搬送始端41から搬送終端42に向けて上方に傾斜して形成されていることから、第5コンベヤユニット32の搬送終端34と、第2コンベヤユニット40によって物品投入位置Tまで搬送されるトレー90と、の距離が近くなる。そのため、物品95は、第2コンベヤ30による搬送時の姿勢(水平姿勢)と略同様の姿勢を保持しながら、トレー90に載置される。」
イ「【図1】
[図:0001417599000001.jpg]
【図2】
[図:0001417599000002.jpg]
【図3】
[図:0001417599000003.jpg]
」
(2)判断
訂正事項1で追加された、「第5コンベヤユニットの下り傾斜部における物品の搬送面は、その傾斜角度が様々に設定されるものである」という発明特定事項は、「様々に設定される」ことにいかなる設定の手段が含まれるか具体的に特定していないから、例えば、搬送設備の稼働中において、物品95の大きさの違い等に応じて随時傾斜角度を可変とするものも含まれると解する余地がある。
しかし、「傾斜角度θ1」について、明細書の段落【0021】の記載においては、「トレー90への物品95の投入容易性と、トレー90上での物品95の起立困難性」を考慮して設定するとあり、何を考慮して傾斜角度を設定するのか、その設計にあたって考慮すべき要素が開示されているのみであって、そもそも、第5コンベヤユニット32の「傾斜角度θ1」を様々な角度に設定すべく、設計時あるいは設備の使用時を含めて可変であることが、明細書の段落【0021】のほか、明細書等の全体を確認しても、記載や示唆がされていない。
したがって、訂正事項1は明細書等に明示的に記載された事項ではないし、明細書等の記載から自明である事項でもない。
そして、搬送設備の稼働中において、物品95の大きさの違い等に応じて随時傾斜角度を変更することによって、物品の投入容易性は変わるから、訂正事項1は、明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものとはいえない。
よって、訂正事項1は、明細書等に記載した事項の範囲内でしたものであるとは認められず、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合しないものである。
第3 本件発明
前記第2のとおり本件訂正請求は認められないから、請求項1~6係る発明(以下、「本件発明1」~「本件発明6」という。)は、特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定される次のとおりである。
「【請求項1】
物品を載置可能なトレーを第1搬送経路に沿って搬送する第1コンベヤと、前記第1搬送経路の上方に設けられる第2搬送経路に沿って物品を搬送する第2コンベヤと、を備え、前記第2コンベヤが前記第1コンベヤによって搬送されるトレーに対して前記物品を投入する搬送設備であって、
前記第1コンベヤは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部を備え、
前記上り傾斜部は、前記第2コンベヤが前記トレーに対して前記物品を投入する物品投入位置に形成されること
を特徴とする搬送設備。
【請求項2】
前記第1コンベヤは、少なくとも第1コンベヤユニットと、第2コンベヤユニットと、により構成され、
前記第1コンベヤユニットは、前記第2コンベヤの下方で、前記第2コンベヤに平行に配置され、
前記第2コンベヤユニットは、前記第1コンベヤユニットに、前記第1コンベヤユニットの搬送方向下流側で隣接して配置されていること
を特徴とする請求項1に記載の搬送設備。
【請求項3】
前記第2コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部が形成されており、さらに湾曲部が形成されていること
を特徴とする請求項2に記載の搬送設備。
【請求項4】
前記第1コンベヤは、前記第2コンベヤユニットの搬送方向下流側に隣接して配置された第3コンベヤユニットを備え、
前記第3コンベヤユニットは、前記第1コンベヤユニットより上方に配置されていること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の搬送設備。
【請求項5】
前記第2コンベヤの搬送方向の下流側に、前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成されていること
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の搬送設備。
【請求項6】
前記第2コンベヤは、
前記第1コンベヤユニットの上方で平行に配置された第4コンベヤユニットと、
前記第4コンベヤユニットの搬送方向の下流側に隣接して配置された第5コンベヤユニットと、
により構成され、
前記第5コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成されていること
を特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の搬送設備。」
第4 取消理由の概要
本件発明1~6に係る特許に対して、当審が令和6年6月7日付けの取消理由通知(決定の予告)により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
1 取消理由1
本件発明1~2、4~6は、下記の甲第1号証の1に記載された発明であるから、請求項1~2、4~6に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
2 取消理由2
本件発明1~2、4~6は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の甲第1号証の1に記載された発明に基いて、また、本件発明3~6は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の甲第1号証の1及び甲第2号証に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1~6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
記
甲第1号証の1:中国特許出願公開第103552791号明細書(異議申立人の提出した甲第1号証の1)
甲第2号証 :特開2007-314328号公報(異議申立人の提出した甲第2号証)
第5 当審の判断
1 甲第1号証の1
(1)甲第1号証の1の記載等
甲第1号証の1には次の事項等が記載されている。なお、下記ア~イの記載は異議申立人が提出した甲第1号証の2の記載を基に当審が作成した仮訳であり、下線は当審が付したものである。
ア「[0013]
荷積み時に、搬送物品が上層の搬送ラインで搬送され、標準パレットが下層の搬送ラインで搬送される。物品及び標準パレットが同期して搬送され、パレット荷積み手段の前部に、物品が斜めに下向きに搬送され、標準パレットが斜めに上向きに搬送され、パレット荷積み手段の位置において、物品が標準パレットの内部に落下して、パレット荷積みのプロセスを完成する。物品及び標準パレットが荷積み後に搬送ラインにおいて自動倉庫内に同期して搬送され、自動収納を行う。」
イ「[0021]
図1、図2に示すように、自動パレット荷積み及びパレット荷降ろしシステムは、パレット荷積みシステム、パレット荷降ろしシステム、標準パレット11を備え、パレット荷積みシステムは水平の第1標準パレット搬送ベルト1、上向きに傾斜しているパレット荷積み用搬送ベルト2、水平のパレット荷積み後搬送ベルト3を備え、三つの搬送ベルトが順次繋がり、第1標準パレット搬送ベルト1の上方に物品搬送ベルト4が設けられ、物品搬送ベルト4の端部に下向きに傾斜しているパレット荷積み手段5が接続され、パレット荷積み手段5の後端がパレット荷積み用搬送ベルト2の中部に斜めに向け、パレット荷降ろしシステムは水平のパレット荷降ろし前搬送ベルト6、下向きに傾斜しているパレット荷降ろし用搬送ベルト7、水平の標準パレット搬送ベルト8を備え、三つの搬送ベルトが順次繋がり、標準パレット搬送ベルト8の上方に物品搬送ベルト9が設けられ、物品搬送ベルト9の前端には下向きに傾斜しているパレット荷降ろし手段10が接続され、パレット荷降ろし手段10の前端がパレット荷降ろし用搬送ベルト7の中部に斜めに向ける。
[0022]
図3に示すように、パレット荷積み手段5はパレット荷積み手段本体12を備え、パレット荷積み手段本体12に平行なパレット荷積み用フォーク13が複数設けられ、各パレット荷積み用フォーク13に1つの伝達車14及び複数の従動プーリ小軸15が設けられ、各従動プーリ小軸15に従動プーリ16が取り付けられ、各パレット荷積み用フォーク13における伝達車14が1つの伝達軸17を共用し、伝達軸17が各パレット荷積み用フォーク13と垂直に交差し、各パレット荷積み用フォーク13にテンションプーリアセンプリ18及びテンションホルダ19がさらに設けられる。」
ウ「図1及び図2
[図:0001417599000004.jpg]
図3
[図:0001417599000005.jpg]
」
エ
上記ア、イの記載及び図1の記載から、物品搬送ベルト4及び下向きに傾斜しているパレット荷積み手段5が上層の搬送ラインに沿って搬送物品を搬送する搬送手段(以下「上層搬送手段」という。)を構成し、水平の第1標準パレット搬送ベルト1、上向きに傾斜しているパレット荷積み用搬送ベルト2及び水平のパレット荷積み後搬送ベルト3が下層の搬送ラインに沿って標準パレット11を搬送する搬送手段(以下「下層搬送手段」という。)を構成すると認められる。
オ
上記イの記載及び図1の記載から、パレット荷積み用搬送ベルト2は、その始端から終端に向けて上向きに傾斜する上り傾斜搬送面を備えることが看取できる。
そして、上記ア、イの記載及び図1の記載から、第1標準パレット搬送ベルト1の上方に物品搬送ベルト4が設けられ、当該物品搬送ベルト4の端部に接続されるパレット荷積み手段5から、下層搬送手段によって搬送される標準パレット11の内部に搬送物品が落下する位置に、下層搬送手段のパレット荷積み用搬送ベルト2の上り傾斜搬送面が配置されると認められる。
カ
上記イの記載及び図1の記載から、第1標準パレット搬送ベルト1は物品搬送ベルト4を含む上層搬送手段の下方であって上層搬送手段に平行に配置されていると認められる。
キ
上記イの記載及び図1、3の記載から、パレット荷積み用手段5は、パレット荷積み用搬送ベルト2に向けて下向きに傾斜する下り傾斜面を備えると認められる。
(2)甲第1号証の1に記載された発明
上記記載事項ア~イ及び図1、3並びに認定事項エ~キから、甲第1号証の1には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
[甲1発明]
「搬送物品を荷積み可能な標準パレット11を下層の搬送ラインに沿って搬送する下層搬送手段と、前記下層の搬送ラインの上方に設けられる上層の搬送ラインに沿って搬送物品を搬送する上層搬送手段と、を備え、前記上層搬送手段が前記下層搬送手段によって搬送される標準パレット11に対して前記搬送物品を落下させるパレット荷積みシステムであって、
前記下層搬送手段のパレット荷積み用搬送ベルト2は、始端から終端に向けて上向きに傾斜する上り傾斜搬送面を備え、
前記上り傾斜搬送面は、前記上層搬送手段が前記標準パレット11の内部に前記搬送物品を落下させる位置に配置され、
前記下層搬送手段は、第1標準パレット搬送ベルト1と、前記パレット荷積み用搬送ベルト2と、を含んで構成され、
前記第1標準パレット搬送ベルト1は、前記上層搬送手段の下方で、前記上層搬送手段に平行に配置され、
前記パレット荷積み用搬送ベルト2は、前記第1標準パレット搬送ベルト1に、前記第1標準パレット搬送ベルト1の搬送方向下流側で繋げられ、
前記下層搬送手段は、前記パレット荷積み用搬送ベルト2の搬送方向下流側に繋げられたパレット荷積み後搬送ベルト3を備え、
前記パレット荷積み後搬送ベルト3は、前記第1標準パレット搬送ベルト1より上方に配置され、
前記上層搬送手段の物品搬送ベルト4の搬送方向の下流側の端部に、前記下層搬送手段に向けて下向きに傾斜する下り傾斜搬送面を備えるパレット荷積み手段5が接続され、
前記上層搬送手段は、
前記第1標準パレット搬送ベルト1の上方で平行に配置された前記物品搬送ベルト4と、
前記物品搬送ベルト4の搬送方向の下流側の端部に接続された前記パレット荷積み手段5と、
により構成され、
前記パレット荷積み手段5は、前記下り傾斜搬送面を備える
パレット荷積みシステム。」
2 甲第2号証
(1)甲第2号証の記載等
甲第2号証には次の事項等が記載されている。なお、下線は当審が付したものである。
ア「【背景技術】
・・・中略・・・
【0003】
上記傾斜搬送装置において、傾斜フレームを有する第2切り出しユニットと上位水平フレームを有する第3切り出しユニットとは、大きい連結角で接続されているため、その接続位置で被搬送物品が急激に傾動しガタついて不安定となり、被搬送物品の形状や重心、搬送速度などにより、被搬送物品が転倒するおそれがある。このため、被搬送物品のスムーズな乗り移りができないという問題があった。
【0004】
この対策として、図16に示すように、第3切り出しユニットを2つに分離し、上位水平フレーム103と第2切り出しユニットの傾斜フレーム101との間に、傾斜フレーム101の1/2の傾斜角で傾斜される接続フレーム102を設け、傾斜フレーム101と接続フレーム102、および接続フレーム102と上位水平フレーム103の2つの接続部で、特許文献1の接続部に比較して連結角がそれぞれ1/2とすること、すなわち傾斜フレーム101の傾斜角を緩和して被搬送物品を乗り移らせることが考えられている。そして、この構成では、主傾斜フレーム101と接続フレーム102の接続部に下プーリ104が設けられ、さらに接続フレーム102と上位水平フレーム103の接続部に上プーリ105が設けられ、これら上下プーリ104,105と各フレーム101,102,103のローラ101a,102a,103aとにより、コンベヤベルト106が案内される。
・・・中略・・・
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図16の搬送装置は、傾斜フレーム101と接続フレーム102、および接続フレーム102と上位水平フレーム103の2つの接続部で、特許文献1の接続部に比較して連結角がそれぞれ1/2となるものの、やはり被搬送物品の搬送面(コンベヤベルト面)が多角形状となるため、下プーリ104と上プーリ105の対応部ではスムーズな移載ができず、すなわち被搬送物品の角度が順次2段階に移動して不安定になりやすく、重心が高い被搬送物品の場合には転倒する恐れもあった。また上下プーリ104,105には、被搬送物品が姿勢を変えて乗り移る際に大きな荷重がかかり、さらに被搬送物品の荷重以外にベルトの張力を支持するため、強度を有する上下プーリ104,105が必要で、部品コストが嵩むという問題があった。
・・・中略・・・
【0007】
本発明は上記問題点を解決して、傾斜経路部と、この傾斜経路部の上方端側の上位水平経路部との間に、接続経路部を配置して接続し、傾斜経路部の傾斜角がが大きくても、被搬送物品を安定して搬送でき、部品コストを削減できる傾斜搬送装置を提供することを目的とする。」
イ「【0024】
(上位水平経路部)
図3~図6に示すように、上位水平経路部Cの上位水平部フレーム(ローラ支持部材)11は、左右両側に配置された上位水平部サイド部材12と、これら左右の上位水平部サイド部材12を連結する上位水平部中間ステー材13で形成されている。前記上位水平部サイド部材12は外面が開放されたチャンネル形断面に形成され、また上位水平部中間ステー材13は下面が開放されて両端が閉鎖された箱形に形成されている。そして上位水平部サイド部材12の下部には複数の脚取付具14が所定位置に設けられており、これら脚取付具14にそれぞれ脚部材15が取り付けられて、上位水平部フレーム11が所定高さに支持されている。」
ウ「【0029】
(傾斜経路部)
図7~図11に示すように、傾斜経路部Bの傾斜部フレーム(ローラ支持部材)31は、左右両側に配置されて所定の傾斜角(たとえば5°~20°)で傾斜する傾斜部サイド部材32と、これら左右の傾斜部サイド部材32を連結する複数の傾斜部中間ステー材33および傾斜部連結ロッド部材37とで形成されている。そして、傾斜部サイド部材32の下部には複数の脚取付具14が所定位置に設けられており、これら脚取付具14にそれぞれ脚部材15が取り付けられて、傾斜部フレーム31が所定高さに支持されている。」
エ「【0033】
(接続経路部)
接続経路部Dを含む接続部フレーム41は、図3,図4に示すように、左右両側に配置された接続部サイド部材42と、これら左右の接続部サイド部材42を連結する複数の接続部中間ステー材43とで構成されている。そして左右の接続部サイド部材42は、上辺部が傾斜部サイド部材32の上辺に続く下直線部42aと、上辺部が上位水平部サイド部材12の上辺に続く上直線部42bと、上辺部が前記上直線部42bと下直線部42aとに接続される凸状の円弧形状に形成された円弧部42cからなり、接続部サイド部材42の側面視が扇形(カマボコ型)に形成される。そして前記円弧部42cに対応して接続経路部Dが形成される。
【0034】
左右の接続部サイド部材42の下直線部42aに接続端キャリアローラ45aが配設され、上直線部42bに接続端キャリアローラ45bが配設され、円弧部42cに複数の接続部キャリアローラ45cが所定ピッチで配設されている。そして、これら接続部キャリアローラ45cに案内される第1エンドレスベルト1により凸状でかつ円弧形状の搬送面が形成される。また左右の接続部サイド部材42間の中間位置下部に第1エンドレスベルト1の復路を案内する接続部リターンローラ46が回転自在に支持されている。前記接続部中間ステー材43は接続端キャリアローラ45a,45bと接続部キャリアローラ45c列の間にそれぞれに配置されている。この接続部中間ステー材43は、下面が開放されて両連結端が閉鎖された箱形に形成されており、十分な強度を確保して接続部フレーム41の捩れなどを防止し、第1エンドレスベルト1の蛇行を防止している。」
オ「【図1】
[図:0001417599000006.jpg]
」
カ「【図3】
[図:0001417599000007.jpg]
」
キ「【図16】
[図:0001417599000008.jpg]
」
(2)甲第2号証に記載された技術的事項
上記記載事項ア~エ及び図1、3、16から、甲第2号証には、上りの傾斜経路部Bの傾斜部フレーム31と当該傾斜経路部Bの上方端側の上位水平経路部Cの上位水平部フレーム11との間に凸状でかつ円弧形状の搬送面が形成された接続経路部Dを含む接続部フレーム41を配置することにより、被搬送物品を安定して搬送する技術的事項が記載されていると認められる。
3 当審の判断
(1)本件発明1(取消理由1及び2)について
ア 対比・判断
本件発明1と甲1発明とを対比する。
(ア)
甲1発明の「搬送物品」は本件発明1の「物品」に相当し、以下同様に、「荷積み可能」は「載置可能」に、「標準パレット11」は「トレー」に、「下層の搬送ライン」は「第1搬送経路」に、「下層搬送手段」は「第1コンベヤ」に、「上層の搬送ライン」は「第2搬送経路」に、「上層搬送手段」は「第2コンベヤ」に、それぞれ相当する。
(イ)
甲1発明の「標準パレット11に対して前記搬送物品を落下させる」ことは、標準パレット11に搬送物品を載せるために行われることであるから、本件発明1の「トレーに対して前記物品を投入する」ことに相当し、そうすると、甲1発明の「パレット荷積みシステム」は本件発明1の「搬送設備」に相当する。
(ウ)
甲1発明の「始端から終端に向けて上向きに傾斜する上り傾斜搬送面」は、標準パレット11を上方に向けて搬送するための面であるから、本件発明1の「前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部」に相当する。
そして、甲1発明の「前記下層搬送手段のパレット荷積み用搬送ベルト2は、始端から終端に向けて上向きに傾斜する上り傾斜搬送面を備え」は、「下層搬送手段」を構成する一部である「パレット荷積み用搬送ベルト2」が「上り傾斜搬送面」を備えるのであるから、本件発明1の「前記第1コンベヤは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部を備え」に相当する。
(エ)
甲1発明の「前記標準パレット11の内部に前記搬送物品を落下させる位置に配置」されることは、本件発明1の「前記トレーに対して前記物品を投入する物品投入位置に形成され」ることに相当する。
以上のとおりであるから、本件発明1と甲1発明とは次の点で一致し、両者の発明に相違点はない。
[一致点1]
「物品を載置可能なトレーを第1搬送経路に沿って搬送する第1コンベヤと、前記第1搬送経路の上方に設けられる第2搬送経路に沿って物品を搬送する第2コンベヤと、を備え、前記第2コンベヤが前記第1コンベヤによって搬送されるトレーに対して前記物品を投入する搬送設備であって、
前記第1コンベヤは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部を備え、
前記上り傾斜部は、前記第2コンベヤが前記トレーに対して前記物品を投入する物品投入位置に形成される搬送設備。」
したがって、本件発明1は、甲1発明であり、請求項1に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、そうでないとしても、本件発明1は、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(2)本件発明2(取消理由1及び2)について
ア 対比・判断
本件発明2と甲1発明とを対比すると、上記(1)アの点に加え、以下のとおりである。
(ア)
甲1発明の「第1標準パレット搬送ベルト1」は本件発明2の「第1コンベヤユニット」に相当し、同様に、「パレット荷積み用搬送ベルト2」は「第2コンベヤユニット」に相当する。
そして、甲1発明の「前記下層搬送手段は、第1標準パレット搬送ベルト1と、前記パレット荷積み用搬送ベルト2と、を含んで構成され」ることは、下層搬送手段は少なくとも第1標準パレット搬送ベルト1と、前記パレット荷積み用搬送ベルト2と、により構成されることであるから、本件発明2の「前記第1コンベヤは、少なくとも第1コンベヤユニットと、第2コンベヤユニットと、により構成され」ることに相当する。
(イ)
甲1発明の「前記パレット荷積み用搬送ベルト2は、前記第1標準パレット搬送ベルト1に、前記第1標準パレット搬送ベルト1の搬送方向下流側で繋げられ」ることは、本件発明2の「前記第2コンベヤユニットは、前記第1コンベヤユニットに、前記第1コンベヤユニットの搬送方向下流側で隣接して配置され」ることに相当する。
以上のとおりであるから、本件発明2と甲1発明とは上記一致点1に加えて次の点で一致し、両者に相違点はない。
[一致点2]
「前記第1コンベヤは、少なくとも第1コンベヤユニットと、第2コンベヤユニットと、により構成され、
前記第1コンベヤユニットは、前記第2コンベヤの下方で、前記第2コンベヤに平行に配置され、
前記第2コンベヤユニットは、前記第1コンベヤユニットに、前記第1コンベヤユニットの搬送方向下流側で隣接して配置されている搬送設備。」
したがって、本件発明2は、甲1発明であり、請求項2に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、そうでないとしても、本件発明2は、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項2に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(3)本件発明3(取消理由2)について
ア 対比
本件発明3と甲1発明とを対比すると、上記(1)ア及び(2)アの点に加え、以下のとおりである。
(ア)
上記(1)ア(ウ)に示したとおり、甲1発明の「前記下層搬送手段のパレット荷積み用搬送ベルト2は、始端から終端に向けて上向きに傾斜する上り傾斜搬送面を備え」は、本件発明1の「前記第1コンベヤは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部を備え」に相当し、さらに上記(2)ア(ア)から、「パレット荷積み用搬送ベルト2」は、「第2コンベアユニット」に相当するといえるから、甲1発明の「前記下層搬送手段のパレット荷積み用搬送ベルト2は、始端から終端に向けて上向きに傾斜する上り傾斜搬送面」を備えることは、本件発明3の「前記第2コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部」が形成されることに相当する。
以上のとおりであるから、本件発明3と甲1発明とは上記一致点1~2に加えて次の点で一致し、また、相違する。
[一致点3]
「前記第2コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記トレーの搬送面が搬送始端から搬送終端に向けて上方に傾斜する上り傾斜部が形成されている搬送設備。」
[相違点]
本件発明3では、「前記第2コンベヤユニット」は、「さらに湾曲部が形成されている」のに対し、甲1発明では、パレット荷積み用搬送ベルト2は、そのような「湾曲部」が形成されていない点。
イ 判断
上記相違点について検討する。
搬送設備の技術分野では、甲第2号証に記載されるように、上りの傾斜経路部と当該傾斜経路部の上方端側の上位水平経路部との間で被搬送物品を安定して搬送することは周知の課題であり、甲1発明においても内在する課題であるといえる。そうすると、甲1発明において、当該課題の解決のために、甲第2号証に記載された技術的事項を付加し、パレット荷積み用搬送ベルト2の上方端側に、凸状でかつ円弧形状の搬送面、すなわち湾曲部を形成することにより、上記相違点に係る本件発明3の構造のようになすことは、当業者が容易になし得たことである。
また、そのことによる効果も、甲1発明及び上記甲第2号証に記載された技術的事項から予測できる程度のものである。
したがって、本件発明3は、甲1発明及び甲第2号証に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項3に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(4)本件発明4(取消理由1及び2)について
ア 対比・判断
本件発明4と甲1発明とを対比すると、上記(1)ア、(2)ア及び(3)アの点に加え、以下のとおりである。
(ア)
甲1発明の「前記パレット荷積み用搬送ベルト2の搬送方向下流側に繋げられた」は、本件発明4の「前記第2コンベヤユニットの搬送方向下流側に隣接して配置された」に相当し、同様に、「パレット荷積み後搬送ベルト3」は「第3コンベヤユニット」に相当する。
[一致点4]
「前記第1コンベヤは、前記第2コンベヤユニットの搬送方向下流側に隣接して配置された第3コンベヤユニットを備え、
前記第3コンベヤユニットは、前記第1コンベヤユニットより上方に配置されている搬送設備。」
したがって、本件発明4は、請求項3の記載を引用しないときは、甲1発明であり、請求項4に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、そうでないとしても、本件発明4は、甲1発明及び甲第2号証に記載された技術的事項、又は、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項4に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(5)本件発明5(取消理由1及び2)について
ア 対比・判断
本件発明5と甲1発明とを対比すると、上記(1)ア、(2)ア、(3)ア及び(4)アの点に加え、以下のとおりである。
(ア)
甲1発明の「前記上層搬送手段の物品搬送ベルト4の搬送方向の下流側の端部」は、物品搬送ベルト4は上層搬送手段に含まれるから、本件発明5の「前記第2コンベヤの搬送方向の下流側」に相当し、同様に、「前記下層搬送手段に向けて下向きに傾斜する下り傾斜搬送面を備えるパレット荷積み手段5が接続され」ることは「前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成され」ていることに相当する。
以上のとおりであるから、本件発明5と甲1発明とは上記一致点1~4に加えて次の点で一致する。
[一致点5]
「前記第2コンベヤの搬送方向の下流側に、前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成されている搬送設備。」
したがって、本件発明5は、請求項3の記載を引用しないときは、甲1発明であり、請求項5に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、そうでないとしても、本件発明5は、甲1発明及び甲第2号証に記載された技術的事項、又は、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項5に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(6)本件発明6(取消理由1及び2)について
ア 対比・判断
本件発明6と甲1発明とを対比すると、上記(1)ア、(2)ア、(3)ア及び(4)アの点に加え、以下のとおりである。
(ア)
甲1発明の「物品搬送ベルト4」は本件発明6の「第4コンベヤユニット」に相当し、以下同様に、「前記物品搬送ベルト4の搬送方向の下流側の端部に接続された」ことは「前記第4コンベヤユニットの搬送方向の下流側に隣接して配置され」ることに、「パレット荷積み手段5」は「第5コンベヤユニット」に、それぞれ相当する。
(イ)
甲1発明の「前記パレット荷積み手段5は、前記下り傾斜搬送面を備える」ことは、パレット荷積み手段5の少なくとも一部が下り傾斜搬送面となっていることを意味し、下り傾斜搬送面は「前記下層搬送手段に向けて下向きに傾斜する」ものであるから、本件発明6の「前記第5コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成されている」ことに相当する。
以上のとおりであるから、本件発明6と甲1発明とは上記一致点1~4に加えて次の点で一致する。
[一致点6]
「前記第2コンベヤは、
前記第1コンベヤユニットの上方で平行に配置された前記第4コンベヤユニットと、
前記第4コンベヤユニットの搬送方向の下流側に隣接して配置された第5コンベヤユニットと、
により構成され、
前記第5コンベヤユニットは、その少なくとも一部に、前記第1コンベヤに向けて下り傾斜部が形成されている搬送設備。」
したがって、本件発明6は、請求項3の記載を引用しないときは、甲1発明であり、請求項6に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、そうでないとしても、本件発明6は、甲1発明及び甲第2号証に記載された技術的事項、又は、甲1発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
第6 むすび
以上のとおりであるから、本件発明1~6に係る特許は、取消理由1又は2によって取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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2023-700247