特許訂正審判
2023-390116
コメント配信システム、端末装置、コメント配信方法、及びプログラム
- 審判番号
- 2023-390116
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2012-109242
- 登録番号
- 5665795
- 請求日
- 2023年09月28日
- 審決日
- 2023年12月15日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 ドワンゴ
- 【請求人代理人】大野 聖二
- 【請求人代理人】多田 宏文
- 【請求人代理人】松野 知紘
- 審判長/審判官
- 審判長 畑中 高行
- 審判官 千葉 輝久
- 審判官 高橋 宣博
- 分類
- P141 .851-Y (H04N) / P141 .857-Y (H04N) / P141 .841-Y (H04N) / P141 .854-Y (H04N) / P141 .855-Y (H04N) / P141 .856-Y (H04N)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項4号特許法126条5項特許法126条6項特許法126条7項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第3項、特許法第126条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第5665795号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第5665795号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔3-5〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第5665795号の請求項1-7に係る特許についての出願は、平成24年5月11日(遡及出願日 平成19年3月2日、優先権主張 平成18年12月11日)の出願であって、平成26年12月19日にその特許権の設定登録がされ、平成27年2月4日に特許掲載公報が発行された。その特許に対し、令和5年9月28日に本件訂正審判が請求された。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5665795号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔3-5〕について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正事項
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項3の冒頭に「端末装置のコンピュータに、コメントが付与された時点における、動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間と、前記コメントと、前記端末装置において前記コメントを前記動画の少なくとも一部と重なって移動表示させるためのコメント表示方法と、を含むコメント情報をサーバからネットワークを介して受信して記憶する手段、及び前記コメント情報を読み出して、前記コメント情報におけるコメントを前記端末装置において前記動画の少なくとも一部と重なって、コメント表示中、止まることなく移動表示する手段として機能させ、」を追加するとともに、「請求項1又は2記載の」との記載を削除する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項3に「前記端末装置において移動表示されるコメントの移動速度が、当該コメントの長さに基づいて設定される」とあるのを、「前記端末装置において移動表示されるコメントの移動速度が、当該コメントの長さに基づいて設定され、前記コメントは、他の端末装置によって付与されて前記サーバに送信されたものであり、前記移動表示する手段は、前記端末装置の表示装置の一部である第1表示欄に前記動画を表示し、前記端末装置の表示装置の別の一部である第2表示欄に、コメントリストとして、前記コメントと、前記コメント付与時間と、を互いに関連付けて表示し、前記端末装置のユーザによる操作に応じて前記第2表示欄に表示されたコメントリストからコメントが選択されると、選択されたコメントに関連付けられたコメント付与時間に対応する動画再生時間から、前記第1表示欄において前記動画を再生するとともに、再生された前記動画の少なくとも一部に重なって前記選択されたコメントを表示し、前記第1表示欄と前記第2表示欄は同一画面に含まれ、かつ、前記第1表示欄は前記第2表示欄より大きい」と訂正する。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項4の冒頭に「端末装置のコンピュータに、コメントが付与された時点における、動画の所定の時間を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間と、前記コメントと、前記端末装置において前記コメントを前記動画の少なくとも一部と重なって移動表示させるためのコメント表示方法と、を含むコメント情報をサーバからネットワークを介して受信して記憶する手段、及び前記コメント情報を読み出して、前記コメント情報におけるコメントを前記端末装置において前記動画の少なくとも一部と重なって、コメント表示中、止まることなく移動表示する手段として機能させ、」を追加するとともに、「請求項1から3のうちいずれかに記載の」との記載を削除する。
4 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項5の冒頭に「端末装置のコンピュータに、コメントが付与された時点における、動画の所定の時間を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間と、前記コメントと、前記端末装置において前記コメントを前記動画の少なくとも一部と重なって移動表示させるためのコメント表示方法と、を含むコメント情報をサーバからネットワークを介して受信して記憶する手段、及び前記コメント情報を読み出して、前記コメント情報におけるコメントを前記端末装置において前記動画の少なくとも一部と重なって、コメント表示中、止まることなく移動表示する手段として機能させ、」を追加するとともに、「請求項1から4のいずれかに記載の」との記載を削除する。
第4 訂正の適否
1 一群の請求項について
訂正前の請求項4、5は、訂正前の請求項3の記載を直接または間接的に引用するものであるから、請求項3-5は一群の請求項である。
したがって、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第3項の規定に基づき一群の請求項ごとにされたものである。
2 訂正事項1について
(1)目的
訂正事項1は、訂正前の請求項1を引用する請求項3について、引用形式の記載を解消して独立形式の記載へ改めるとともに、「動画の所定の時間を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」を「動画の最初を基準とした動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間」として、動画の経過時間の基準を限定するものである。
したがって、訂正事項1による訂正は、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること、及び、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項
訂正事項1は、請求項1の記載、及び、明細書の段落【0006】の「上述した課題を解決するために、本発明は、・・(中略)・・前記動画の最初を基準として動画の経過時間を表す動画再生時間であるコメント付与時間・・(中略)・・記憶する第1のコメント情報記憶部・・(中略)・・と、を有し、」との記載に基づいて訂正するものであるから、訂正事項1による訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。
(3)拡張・変更
訂正事項1による訂正は、実質上特許請求の範囲を下位概念へと限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
3 訂正事項2について
(1)目的
訂正事項2は、訂正前の請求項3に、「前記コメントは、他の端末装置によって付与されて前記サーバに送信されたものであり、前記移動表示する手段は、前記端末装置の表示装置の一部である第1表示欄に前記動画を表示し、前記端末装置の表示装置の別の一部である第2表示欄に、コメントリストとして、前記コメントと、前記コメント付与時間と、を互いに関連付けて表示し、前記端末装置のユーザによる操作に応じて前記第2表示欄に表示されたコメントリストからコメントが選択されると、選択されたコメントに関連付けられたコメント付与時間に対応する動画再生時間から、前記第1表示欄において前記動画を再生するとともに、再生された前記動画の少なくとも一部に重なって前記選択されたコメントを表示し、前記第1表示欄と前記第2表示欄は同一画面に含まれ、かつ、前記第1表示欄は前記第2表示欄より大きい」との事項を付加して請求項3を限定するものである。
したがって、訂正事項2による訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項
訂正事項2は、明細書の段落【0006】の「コメントが前記端末装置によって付与された」との記載、明細書の段落【0013】の「コメント配信サーバ2は、動画配信サーバ1が配信する動画に対するコメントを端末装置3から受信し、その動画を閲覧する各端末装置3に配信する。」との記載、明細書の段落【0018】の「表示欄104には、第1の表示部によって表示される動画が表示される。」との記載、明細書の段落【0020】の「表示欄112は、コメントのリストであるコメント一覧が表示される領域である。このコメント一覧には、コメントに付与された発言順序を示す番号(符号112a)、コメントを入力したユーザの名前(符号112b)、コメントの書き込みをしたコメント付与時間(符号112c)、発言されたコメントの一部(符号112d)が、投稿された実時間情報の順に従って表示される。」との記載、明細書の段落【0022】の「選択部38は、第2の表示部36によって表示されたコメントのリストのうち、入力部37を介して入力されるコメントの選択の入力を受け付ける。再生制御部39は、選択部38によって選択されたコメントのコメントデータをコメント情報記憶部33から読み出し、読み出したコメントデータのコメント付与時間に対応する動画再生時間から、動画を第1の表示部によって再生させ表示装置34に表示させるとともに、読み出したコメントデータのコメント内容を第1の表示部35によって表示装置34に表示させる。」との記載、及び図面の【図5】の記載に基づいて訂正するものであるから、訂正事項2による訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。
(3)拡張・変更
訂正事項2による訂正は、請求項3に特定事項を付加して特許請求の範囲を限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
4 訂正事項3について
(1)目的、新規事項、拡張・変更
訂正事項3は、訂正前の請求項1を引用する請求項4について、引用形式の記載を解消して独立形式の記載へ改めるものである。
したがって、訂正事項3による訂正は、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
5 訂正事項4について
(1)目的、新規事項、拡張・変更
訂正事項4は、訂正前の請求項1を引用する請求項5について、引用形式の記載を解消して独立形式の記載へ改めるものである。
したがって、訂正事項4による訂正は、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
6 独立特許要件
上記訂正事項1、2による訂正によれば、請求項3に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を含むものであるところ、訂正事項1、2による訂正後における特許請求の範囲の請求項3に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項、第6項、第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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