商標取消審判
2023-300607
オーシャン
- 審判番号
- 2023-300607
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2019-016083
- 登録番号
- 6284831
- 請求日
- 2023年08月28日
- 審決日
- 2024年04月18日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】オーシャン オプティクス,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】青木 篤
- 【請求人代理人】田島 壽
- 【被請求人】アズワン 株式会社
- 【被請求人代理人】弁理士法人三枝国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T132 .1 -Y (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6284831号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6284831号商標(以下「本件商標」という。)は、「ocean」の文字を標準文字で表してなり、平成31年1月24日に登録出願、令和2年7月22日に登録査定され、第35類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、同年8月27日に設定登録されたものである。
第2 請求人の主張
1 請求の趣旨
請求人は、本件商標の指定役務中、第35類「写真機械器具及び写真材料並びにその部品及び附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,天秤はかり・測定機械器具及び検査用機械器具及びそれらの部品又は附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,クロマトグラフ装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,光学機械器具及びその部品又は附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件請求役務」という。)の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。
2 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、本件請求役務について、継続して3年以上(2020年9月25日から2023年9月24日まで。以下「要証期間」という。)日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実がないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対して、意見を述べていない。
第3 被請求人の主張
1 答弁の趣旨
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証から乙第11号証(枝番号あり。以下「乙○」と表記する。)を提出した。
2 答弁の理由
(1)証拠の説明
被請求人は、研究用機器機材や看護・介護用品、その他の科学機器の販売を事業内容とする会社であるところ(乙1)、これらの販売は、カタログやインターネット等を通じて、研究施設や病院、介護施設を含めた各事業者等の顧客に対してなされている(乙2)。
被請求人は上記商品を中心として約1000万点を超える商品を用意し、これらを集中購買システムを通して販売等を行っており、その卸売・小売サービスに係る名称が本件商標である「ocean」である(乙3、乙4)。
乙3及び乙4は、被請求人の運営する卸売・小売サービス「ocean」を紹介するウェブページであり、その左上には、本件商標と社会通念上同一である標章「ocean」のロゴ化された文字が大きく表されており、その下方にも「OCEANとは」や「OCEANの特徴」といった表示がある。そして、当該ページの随所にサービス内容を説明するために、「ocean」の標章が配されている。これらの態様により、「ocean」の標章は、「小売又は卸売の業務において行われ顧客に対する便益」について、商標として使用されており、また、その構成も、本件商標と社会通念上同一の範囲内にある商標である。
ア 乙5
乙5の1は、係るサービスの実際の商品選択画面の一例の写しである。当該ページには、「サクションカップマウント」の商品が掲載されており、その特徴や仕様にカメラを固定するマウントである旨の記載があることからも理解出来るように、「写真機械器具及び写真材料並びにその部品及び付属品」に該当する商品である。
そして、乙5の2は、被請求人において、要証期間に現実に商品を顧客に販売したことを示す納品書の写し(再発行)である。乙5の2に係る納品書には、品番「62-2463-05」と商品名「サクションカップマウント」及び商品コード「AUCMT-302」の記載があり、乙5の1に係るページ記載の商品に該当することが分かる。また、その出荷日は要証期間である2022年9月21日である。
イ 乙6から乙8
乙6の1、乙7の1及び乙8の1は、係るサービスの実際の商品選択画面の一例の写しである。各ページには、「天びん」の商品が掲載されており、その特徴や仕様の記載から理解できるように、「天秤はかり・測定機械器具及び検査用機械器具及びそれらの部品又は付属品」に該当する商品である。
そして、乙6の2、乙7の2及び乙8の2は、被請求人において、要証期間に現実に商品を顧客に販売したことを示す納品書の写し(再発行)である。各納品書には、品番・商品名・商品コードの記載があり、乙6の1、乙7の1及び乙8の1に係るページ記載の商品に該当することが分かる。また、その出荷日はそれぞれ要証期間である2022年5月16日、同月11日、同月23日である。
ウ 乙9から乙11
乙9の1、乙10の1及び乙11の1は、係るサービスの実際の商品選択画面の一例の写しである。各ページには、「顕微鏡」の商品が掲載されており、その特徴や仕様の記載から理解できるように、「光学機械器具及びその部品又は付属品」に該当する商品である。
そして、乙9の2、乙10の2及び乙11の2は、被請求人において、要証期間に現実に商品を顧客に販売したことを示す納品書の写し(再発行)である。各納品書には、品番・商品名・商品コードの記載があり、乙9の1、乙10の1及び乙11の1に係るページ記載の商品に該当することが分かる。また、その出荷日はそれぞれ要証期間である2022年5月6日、同月16日、同月18日である。
(2)小括
以上のとおり、本件商標は、被請求人によって、要証期間に、日本国内において、その指定役務「写真機械器具及び写真材料並びにその部品及び附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、天秤はかり・測定機械器具及び検査用機械器具及びそれらの部品又は附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、光学機械器具及びその部品又は附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用されている。
第4 当審の判断
1 被請求人の主張及び提出証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件商標権者は、研究用機器機材、看護・介護用品、その他科学機器の販売を事業内容とする会社である(乙1)。
(2)本件商標権者の運営する「OCEAN」は、研究用機器・消耗品を中心に様々な商品が揃う便利な購買システムであり、研究用機器を中心とした500万点を超えるラインナップがある(乙3、乙4)。
(3)ア 「OCEAN」の販売ページには、左上部に別掲2のとおりの構成からなる「ocean」の文字(以下「本件使用商標」という。)が表示されており、「ベーシック電子天びん GF-Aシリーズ」(型番:GF3002A)の商品情報の項には、価格や在庫のほか、「カートへ入れる」のボタンなどが表示されている(乙6の1)。
イ 本件商標権者から取引先に宛てた「納品書」には、出荷日として「2022年5月16日」と記載され、商品名の欄に「電子天びん GF-3002A」と記載されている(乙6の2)。
2 上記の認定事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)「OCEAN」における本件使用商標の使用について
ア 本件商標権者は、「OCEAN」の販売ページにおいて、本件使用商標を表示しつつ、「電子天びん」(GF3002A)の商品情報を購入できる状態で掲載しているところ、当該ページを通じて、本件請求役務である「天秤はかり・測定機械器具及び検査用機械器具及びそれらの部品又は附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の範ちゅうにある役務を提供している。
イ 上記商品は、2022年5月16日を出荷日として取引先に納品されているから、要証期間において、上記ウェブサイトに購入できる状態で掲載されていたと推認できる。
(2)本件商標と本件使用商標について
本件使用商標は、別掲2のとおりの構成で「ocean」の文字を表示しているところ、本件商標「ocean」とは、書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であるから、社会通念上同一の商標と認められる。
(3)小括
以上を踏まえると、本件商標権者は、要証期間において、本件請求役務の範ちゅうに含まれる役務に関する広告を内容とする情報(販売ページ)に、本件商標と社会通念上同一の本件使用商標を付して、電磁的方法により提供していた(商標法第2条第3項第8号)と認められる。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に、日本国内において、本件商標権者が、本件請求役務に含まれる役務について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したものと認められる。
したがって、本件商標の本件請求役務についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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