商標拒絶査定不服審判
2023-019375
リューコ、リョーコ
- 審判番号
- 2023-019375
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-031259
- 請求日
- 2023年11月15日
- 審決日
- 2024年06月24日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】萬田 悠介
- 【請求人代理人】弁理士法人IPRコンサルタント
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .261-Z (W30) / T18 .262-Z (W30) / T18 .263-Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 31259拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年3月24日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 7月 4日付け:拒絶理由通知書
令和5年 8月 4日 :意見書の提出
令和5年 9月 4日付け:拒絶査定
令和5年11月15日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類及び第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品は、当審における上記1の手続補正書により、第30類「せんべい」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4868567号商標(以下、「引用商標」という。)は、「龍虎」の文字を標準文字で表してなり、平成16年8月3日登録出願、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼き肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、同17年6月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、略矩形状の枠と、その枠内に、草書体様の筆文字の書体で縦書きした「龍虎」の文字(「虎」の文字は、「龍」の文字の左下にずらして配置している)を左上に有し(以下、「文字部分」という。)、右上に龍の図形、下方に虎の図形(以下、「図形部分」という。)及び線状の図形を有してなるところ、商標全体が略矩形状の枠で囲まれていることも相まって、視覚上まとまりのよい一体的な印象を与えるものである。
そして、構成中の「龍」と「虎」の漢字は、例えば、別掲2に挙げるとおり、草書体の文字として普通に書されたものであるから、本願商標の構成中の文字部分は、「龍」及び「虎」の漢字を表したものと無理なく看取できるものであり、本願商標の構成中の図形部分は、その構成態様から、「龍」と「虎」を容易に想起させるものであるから、文字部分と図形部分とは相互に観念上のつながりを有するものと認められる。
さらに、文字部分は、「たつととら。力量の伯仲した二人の強者のたとえ。」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)を意味する語として辞書類に載録されている成語であるところ、図形部分からは「龍」と「虎」を容易に想起させるものの特定の称呼が生じるものではない。
また、線状の図形からは特定の称呼及び観念は生じない。
以上を踏まえれば、本願商標は、その構成中の文字部分に相応した、「リューコ」又は「タツトラ」の称呼を生じ、「龍と虎(たつととら)。力量の伯仲した二人の強者のたとえ。」程の観念を生じるというべきである。
イ 引用商標について
引用商標は、「龍虎」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応した、「リューコ」又は「タツトラ」の称呼及び「龍と虎(たつととら)。力量の伯仲した二人の強者のたとえ。」(前掲書)程の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較するに、外観について、両商標は、商標の構成全体としては図形部分の有無や文字部分の書体の相違はあるものの、本願商標の文字部分と引用商標とは、いずれも「龍虎」の漢字を同じくするものである。
また、称呼について、両商標は、いずれも「リューコ」又は「タツトラ」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念について、両商標は、いずれも「龍と虎(たつととら)。力量の伯仲した二人の強者のたとえ。」程の観念を生じるものであるから、観念を共通にするものである。
そうすると、両商標は、全体の外観においては相違があるにせよ、本願商標の文字部分と引用商標とは、同じ漢字からなるものであり、また、称呼及び観念を共通にするものである。
してみれば、両商標は、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、互いに紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品と引用商標の指定商品とを比較するに、本願の指定商品「せんべい」は、引用商標の指定商品中の第30類「菓子及びパン,氷砂糖,水あめ,サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」と同一又は類似の商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の図形部分は非常に特徴的で、看者に対して顕著に強い印象を与える一方、文字部分は、強い出所識別標識としての機能を有する図形部分の脇に配置され、草書体様の特殊な書体で表されているが、草書では、早く書くことができるよう点画の至るところで省略が行われており、この省略の方法は文字ごとに決まっているため、その形を覚えていなければ草書を読むことができないし、書くこともできないから、草書体に関する十分な知識のない一般の需要者にとっては、当該文字部分が如何なる漢字であるのかを直ちに認識・把握し得ない旨主張する。
しかしながら、請求人が述べるとおり、草書体等の筆文字は、筆で文字全体を続け書きする書体であるという性質上、点画の連結や省略、変形が行われているところ、これらの方法は文字ごとに形状が決まっているのが通常であって、一般的な「龍」及び「虎」の漢字の筆文字については、別掲2に示すとおりである。さらに、本願商標の構成中の図形部分は、その構成態様から、「龍」と「虎」を容易に想起させるものであることは、上記(1)アのとおりであり、「龍虎」の文字部分とは、相互に観念上のつながりを有するものであることも相まって、本願商標の構成中の文字部分は、「龍」及び「虎」の漢字を表したものと無理なく看取できるものといわざるを得ない。
イ 請求人は、本願商標の構成中の文字部分は、「龍」の文字が「虎」の文字の右斜め上に配置されているところ、現代の日本語において、文字を右上から左下に配置する習慣はなく、「龍」及び「虎」の文字は「龍虎」及び「虎龍」のどちらとも理解できるから、直ちに特定の称呼を生じ得ない文字部分だけに着目して商取引に当たるとみるべきではない旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の文字部分は、右上と左下に斜めに配置されているとはいえ、縦書きの漢字においては、上から下に読むのが一般的であり、また、上記(1)アのとおり、「龍虎」は辞書類に載録された成語であることからも、当該文字部分は、「虎龍」ではなく「龍虎」と読むのが自然である。その上、上記アのとおり、当該文字部分は、「龍虎」を表したものと無理なく看取できることから、「龍虎」の文字部分より、「リューコ」又は「タツトラ」の称呼を生じるというのは明らかである。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-019375