商標拒絶査定不服審判
2022-011432
スズカ、リョー
- 審判番号
- 2022-011432
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-039372
- 請求日
- 2022年07月22日
- 審決日
- 2023年02月21日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社アートネイチャー
- 【請求人代理人】弁理士法人平和国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 小田 昌子
- 分類
- T18 .261-WY (W03) / T18 .262-WY (W03) / T18 .263-WY (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第50条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 39372拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類「シャンプー,ボディソープ,せっけん類,洗顔料,保湿用スキンローション,化粧水,乳液,美容液,スキンケア・ボディケア用化粧品,ヘアーリンス,ヘアーコンディショナー,ヘアークリーム,ヘアーローション,育毛料,育毛・発毛効果のあるヘアーローション,育毛・発毛効果のある頭髪用及び頭皮用化粧品,頭髪用及び頭皮用化粧品,化粧品,香料,薫料,香水類,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤」を指定商品として、令和3年4月1日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年11月26日付けで拒絶理由の通知がされ、同年12月28日に意見書が提出されたが、同4年4月27日付けで拒絶査定がされ、これに対して、同年7月22日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第954305号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和45年3月9日登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、同47年3月21日に設定登録、その後、平成14年1月23日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされ、令和4年7月1日に、商標法第50条第1項の規定に基づく商標権一部取消審判の請求がされ、同年12月12日に、指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」について、その商標登録を取り消す旨の審決が確定し、同5年1月10日にその確定審決の登録がされたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標は、青緑地の正方図形内に、やや図案化した「涼」の漢字と「suzuca」の欧文字とを白抜きで2段に表示したものであり、引用商標は、「涼」の漢字と「すずやか」の平仮名とを黒字で2段に表示したものであることから、本願商標と引用商標との外観は、全体として相違するものの、「涼」の漢字を共通にするものであり、また、本願商標より生じる「リョウ、スズカ」の称呼と引用商標より生じる「リョウ、スズヤカ」の称呼とは、「リョウ」の称呼を共通にし、「スズカ」の称呼と「スズヤカ」の称呼は、「ス」、「ズ」及び「カ」の音を共通にし、異なるのは、「ヤ」の音の有無にすぎず、この差異音が中間音であることからすると、本願商標と引用商標とをそれぞれ一連に称呼するときは、語調及び語感が近似し、聴き誤るおそれがあり、両商標は、「すずしい。すずむ。すずしさ。」の観念を共通にするものであるから、これらを総合的に考慮すると、本願商標と引用商標とは、出所の混同を生じるおそれのある類似の商標であると認められ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、青緑色地の正方形図形(以下「青緑背景図形」という。)内にやや図案化した「涼」の漢字を白抜きで表し、その下に白抜きの「suzuca」の欧文字を横書きした構成よりなるところ、本願商標は、青緑背景図形内に「涼」の漢字及び「suzuca」の欧文字をまとまりよく配置しているものである。
また、本願商標の構成中の「suzuca」の欧文字は、構成中の「涼」の漢字の下に近接して表されていることから、「涼」の漢字の読み方を特定したものと無理なく認識し得るものである。
そして、 本願商標は、構成全体として、特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないから、特定の観念は生じないものである。
そうすると、本願商標は、「涼」の漢字の読み方を特定した「suzuca」の欧文字に相応した「スズカ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「涼」の漢字と「すずやか」の平仮名を手描き風の文字で2段に書してなるところ、構成中の「すずやか」の平仮名は「涼」の漢字の読みを表したものと無理なく認識し得るものであり、また、構成中の「すずやか」の平仮名は「すずしいさま。また、さわやかなさま。」を意味する語(「広辞苑 第7版」岩波書店)である。
そうすると、引用商標は、「涼」の漢字の読みを表した「すずやか」の平仮名に相応して「すずやか」の称呼を生じ、「すずやか」の平仮名は「すずしいさま。また、さわやかなさま。」を意味する語(「広辞苑 第7版」岩波書店)であるから、「すずしいさま」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標とを比較すると、両者は、外観において、青緑背景図形の有無や、「suzuca」の欧文字と「すずやか」の平仮名が相違するため、外観上、相紛れるおそれはない。
また、称呼においては、本願商標から生じる「スズカ」の称呼と、引用商標から生じる「スズヤカ」の称呼は、中間部における「ヤ」の有無の相違のみとはいえ、3音と4音という短い音構成においては、両称呼に及ぼす影響は大きいものといえ、それぞれ一連に称呼するときは、全体の語調及び語感が異なるから、称呼上、相紛れるおそれはない。
そして、観念においては、引用商標は、「すずしいさま」の観念を生じるが、本願商標は、特定の観念を生じないため、観念において、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
なお、仮に、本願商標及び引用商標の構成中の「涼」の漢字に着目したとしても、上記のとおり、両商標の外観は、明確に区別し得るものであり、本願商標の構成中の「涼」の漢字の読み方を特定した「suzuca」の欧文字に相応した「スズカ」の称呼と、引用商標の構成中の「涼」の漢字の読みを表した「すずやか」の平仮名から生じる「スズヤカ」の称呼は聴別可能であることからすると、両商標の構成中の「涼」の漢字から「すずしい。すずむ。すずしさ。」の観念を共通にする場合があるとしても、本願商標と引用商標とは、非類似の商標というべきである。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは類似する商標ではなく、上記第2のとおり、引用商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」について、その商標登録を取り消す旨の審決が確定し、同5年1月10日にその確定審決の登録がされたため、本願の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似しないものとなったと認められるため、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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