商標拒絶査定不服審判
2023-011440
クララクリニック、クララ
- 審判番号
- 2023-011440
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-019132
- 請求日
- 2023年07月07日
- 審決日
- 2023年12月26日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】医療法人社団白美会
- 【請求人代理人】津田 宏二
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T18 .261-WY (W3544) / T18 .262-WY (W3544) / T18 .263-WY (W3544)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-19132拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年2月21日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年7月29日付け:拒絶理由通知書
令和4年9月2日:意見書の提出
令和4年10月20日付け:手続補正指示書
令和5年4月7日付け:拒絶査定
令和5年7月7日:審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「クララクリニック」の文字を標準文字で表してなり、第35類「経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,広告業,トレーディングスタンプの発行,職業のあっせん,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,求人情報の提供,新聞記事情報の提供」及び第44類「医業,医療情報の提供,健康診断,栄養の指導,美容,理容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療,医療用機械器具の貸与」を指定役務として登録出願されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5652741号商標(以下「引用商標」という。)は、「くらら」の文字を標準文字で表してなり、平成25年9月4日に登録出願され、第36類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務(別掲)を指定役務として、同26年2月28日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
4 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、前記3における引用商標と同一又は類似の商標であって、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
5 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「クララクリニック」の文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は、同じ書体及び大きさをもって間隔なく表されており、全体として外観上まとまりよく一体的に表されており、その構成中「クララ」の片仮名は、「イタリアの聖女」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)の意味を有するものの、この文字は、我が国で一般に親しまれた語ではなく、本願の指定役務との関係において直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないことから、これよりは、特定の意味合いが生じないものといえる。
また、本願商標の構成中「クリニック」の文字は、「診療所」(前掲書)の意味を有する、親しまれた語であり、当該文字は、「○○クリニック」のように、前の語と組み合わされて、固有の診療所の名称を表すものとして把握されることが多いというのが自然である。
してみると、本願商標は、構成文字全体として診療所の名称を表したものと理解されるといえるものの、具体的な意味合いを認識させるとまではいい難いものである。
また、本願商標全体より生じる「クララクリニック」の称呼も、格別冗長なものでなく、無理なく一連に称呼し得るものであることからすると、まとまりよく一体的に表された本願商標の構成においては、本願商標に接する需要者は、殊更、「クリニック」の文字を捨象し、「クララ」の文字のみに着目するとはいい難い。
そうすると、本願商標に接する需要者は、本願商標を一体不可分のものと認識、理解するとみるのが相当であるから、本願商標からは、その構成文字に相応して「クララクリニック」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「くらら」の平仮名を標準文字で表してなるところ、該文字は、「マメ科の多年草」(前掲書)の意味を有するものの、我が国において直ちに特定の意味合いを理解させる語として広く親しまれているとはいえないものであるから、これよりは、その構成文字に相応して「クララ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、両商標は、上記(1)及び(2)のとおり、片仮名と平仮名とで文字種が異なり、全体の構成文字数も明らかに相違するから、明確に区別できるものである。また、称呼においては、本願商標から生じる「クララクリニック」の称呼と、引用商標から生じる「クララ」の称呼は、構成音及び音数に明らかな差異があるため、両商標は、明瞭に聴別できるものである。そして、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において明確に区別及び明瞭に聴別できるものであるから、これらを総合して判断すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、その指定役務中に、引用商標に係る指定役務と同一又は類似の役務を含むとしても、引用商標と類似する商標ではないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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