商標拒絶査定不服審判
2023-011333
サントリーキンムギリッチモルト、サントリーキンムギ、サントリー、キンムギ、キンバク、リッチモルト、リッチ、カオリノヨイン、ヨイン
- 審判番号
- 2023-011333
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-141302
- 請求日
- 2023年07月06日
- 審決日
- 2024年04月02日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】サントリーホールディングス株式会社
- 【請求人代理人】田中 克郎
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】中村 勝彦
- 【請求人代理人】佐藤 俊司
- 【請求人代理人】山口 現
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-Z (W33) / T18 .262-Z (W33) / T18 .263-Z (W33)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-141302拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和元年11月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年11月13日付け:拒絶理由通知書
令和2年11月25日 :意見書の提出
令和3年11月17日付け:通知書
令和3年12月 9日 :意見書の提出
令和4年 7月 6日付け:通知書
令和4年 8月 8日 :上申書の提出
令和4年11月 7日付け:通知書
令和5年 3月 7日付け:通知書
令和5年 4月 4日付け:拒絶査定
令和5年 7月 6日 :審判請求書の提出
令和6年 1月11日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第33類「日本酒,泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,麦芽及び麦を使用しないビール風味のアルコール飲料,麦芽または麦を使用したビール風味のアルコール飲料(ビール、ビール風味の麦芽発泡酒を除く。),中国酒,薬味酒,アルコール飲料(ビールを除く)」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6457568号商標(以下「引用商標」という。)は、「香りの余韻」の文字を標準文字で表してなり、令和元年7月22日登録出願、第32類「ビール」を指定商品として、同3年10月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、2本の麦のごとき図形で形成される円の中に「SunTORY」「金麦」「RICH MALT」の文字を上下三段に横書きし、その下に大きく「香りの余韻」の文字を横書きし、そのうち「余韻」の漢字の上には読み仮名と考えられる「よいん」の平仮名が小さく横書きされているものである。
そして、その構成中、上方の文字及び図形部分(以下「上方部分」という。)と、下方の文字部分(以下「下方部分」という。)とは、外観上明らかに分離して配置されている上、それらの文字全体より生じる一連の称呼「サントリーキンムギリッチモルトカオリノヨイン」は相当冗長であって、また、これらが観念的に結合しているというべき事情も見当たらないものである。
そうすると、上方部分と下方部分とは、分離して観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合しているということはできず、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、取引者、需要者において、上方部分又は下方部分のいずれかをもって取引の用に供されることもあるというべきである。
そして、下方部分については、その構成中、「香り」の文字が「よいにおい。」などの意味を、「余韻」の文字が「音の消えた後まで残る響き。」などの意味を、それぞれ有する語(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)であるとしても、全体として特定の意味合いを理解させるとはいい難いものである。
そうすると、本願商標よりは、その下方部分(以下「本願要部」という。)に相応した「カオリノヨイン」の称呼が生じるものであり、また、当該部分よりは特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、「香りの余韻」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、上記アの本願要部と同様に、全体として特定の意味合いを理解させるとはいい難いものである。
そうすると、引用商標よりは、その構成文字に相応した「カオリノヨイン」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては相違するものであり、また、本願要部と引用商標とでは、書体及び「よいん」の平仮名の有無が相違するものの「香りの余韻」の文字を共通にするものであって、近似した印象を与えるものである。
そして、称呼においては、「カオリノヨイン」を共通にし、また、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することはできず、全体の外観においては相違があるものの、本願要部との対比においては外観上近似した印象を与えるものであり、称呼も共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について
本願の指定商品中、第33類「洋酒,果実酒,酎ハイ,麦芽及び麦を使用しないビール風味のアルコール飲料,麦芽または麦を使用したビール風味のアルコール飲料(ビール、ビール風味の麦芽発泡酒を除く。),アルコール飲料(ビールを除く)」は、引用商標の指定商品である第32類「ビール」と類似の商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、令和5年8月30日差出の手続補正書(方式)において、登録第6457568号商標の商標権者と交渉を行っているため、審理の猶予を希望する旨を述べている。
しかし、その後、相当の期間が経過するも、商標権の移転等の手続がされていなかったことから、合議体は、令和6年1月11日付けの審尋を行い、交渉が継続しているのであれば、その状況を説明するとともに、その事実が確認できる書面等を提出するよう求めたところ、請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
そのため、これ以上本件の審理を遅延させるべき合理的な理由はないものと判断し、審理を終結することとした。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-011333