商標拒絶査定不服審判
2023-011012
コラボレーションラウンジハッチ、コラボレーションラウンジ、コラボレーション、ラウンジ、ハッチ
- 審判番号
- 2023-011012
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-079766
- 請求日
- 2023年07月03日
- 審決日
- 2024年04月03日
- 公報発行日
- 2024年04月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社中電シーティーアイ
- 【請求人代理人】張川 隆司
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .261-WY (W4143) / T18 .262-WY (W4143) / T18 .263-WY (W4143)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-79766拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年6月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年12月18日付け:拒絶理由通知書
令和3年 1月13日 :意見書の提出
令和5年 4月13日付け:拒絶査定
令和5年 7月 3日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,技芸・スポーツ又は知識の教授,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」及び第43類「会議室の貸与,展示施設の貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,カーテンの貸与,飲料水ディスペンサーの貸与,調理用機械器具の貸与,椅子・テーブル・テーブル用リネン・ガラス食器の貸与,テントの貸与」を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の2件であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらの登録商標をまとめていうときは、「引用商標」という。)。
(1)登録第4709826号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 「HUTCH」(標準文字)
指定商品及び指定役務 第9類、第35類ないし第37類、第39類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録出願日 平成13年6月21日(優先権主張:2000年12月22日、オーストラリア連邦)
設定登録日 平成15年9月12日
(2)登録第5866620号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 「HATCHI」及び「ハッチ」の文字を上下二段に表してなるもの
指定役務 第43類「ホテルにおける宿泊施設の提供,宿泊施設の提供,ホテルにおける展示施設の貸与,行事・会議・集会・展示会・セミナー及びミーティングを開催するための部屋の貸与,社交行事を開催するための部屋の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与」
登録出願日 平成27年10月9日
設定登録日 平成28年7月15日
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、オレンジ色の横長長方形を背景として、上段から白抜きで小さく「Collaboration」及び「Lounge」の文字、並びに太字で大きく「HatCh」の文字(「C」の文字のみ水色で表されている。)を、三段に表してなるものである。
そして、本願商標の構成中、小さく表された「Collaboration」及び「Lounge」の文字を片仮名表記した「コラボレーションラウンジ」の語は、打ち合わせや異分野融合等、多様な使い方ができるスペースを指称する語として使用されている実情があり(別掲2参照)、本願の指定役務との関係において、役務の提供の場所や、提供の用に供する物を表したものと理解されるのが自然であるから、自他役務の識別標識として機能しないもの又はその機能が極めて弱いものといえる。
一方、本願商標の構成中、「HatCh」の文字は、「昇降口、ハッチ」等の意味を有する語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)であり、本願の指定役務との関係においては、自他役務の識別標識として機能し得るものである。
以上からすると、本願商標を構成する「Collaboration」及び「Lounge」の文字と、「HatCh」の文字は、観念上の結びつきを有するものではなく、外観上も異なる大きさ、また一部は異なる色彩で表されているものであるから、「Collaboration」及び「Lounge」の文字と、「HatCh」の文字を分離して観察することが、取引上不自然と思われるほど不可分的に結合しているということはできない。
さらに、本願商標は、その構成態様から、中央に大きく顕著に表された「HatCh」の文字が取引者、需要者に対し、役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとみるのが自然である。
そうすると、本願商標は、その構成中「HatCh」の文字部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるといえ、該文字に相応し「ハッチ」の称呼を生じ、「昇降口、ハッチ」の観念を生じる。
(2)引用商標
ア 引用商標1は、前記3(1)のとおり、「HUTCH」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は「ウサギ小屋」の意味を有する語(前掲書)であるから、引用商標1は、その構成文字に相応し「ハッチ」の称呼を生じ、「ウサギ小屋」の観念を生じる。
イ 引用商標2は、前記3(2)のとおり、「HATCHI」及び「ハッチ」の文字を上下二段に表してなるところ、下段の片仮名は、上段の欧文字の読みを表したものと理解されるものである。
そして、上段の「HATCHI」の文字は、辞書類に載録されている既成の語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものともいえないことからすれば、特定の観念を生じない造語として看取、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応し「ハッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
(3)本願商標と引用商標との類否
ア 本願商標と引用商標1とは、それぞれ、上記(1)及び(2)アのとおりの構成からなるところ、本願商標の構成中の「HatCh」と引用商標1の比較において、小文字の使用の有無、色彩の相違に加え、2文字目の「a」と「U」が相違するものであり、両者ともに5文字という比較的短い文字構成におけるこれらの相違は、視覚上の印象が相違することから、両商標は、外観上、明確に区別できる。
そして、本願商標と引用商標1は、称呼については、「ハッチ」の称呼を共通にし、観念については、本願商標は「昇降口、ハッチ」の観念を生じるのに対し、引用商標1は「ウサギ小屋」の観念を生じることから、観念上、相違する。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、称呼を共通にするとしても、外観において区別でき、観念において相違するから、両者の外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、非類似の商標というべきである。
イ 本願商標と引用商標2とは、それぞれ、上記(1)及び(2)イのとおりの構成からなるところ、本願商標の構成中の「HatCh」と引用商標2の比較において、片仮名の有無のほか、欧文字部分における小文字の使用の有無、色彩の相違、語尾の「I」の有無において相違するものであり、両者の文字構成におけるこれらの相違は、視覚上の印象が相違することから、両商標は、外観上、明確に区別できる。
そして、本願商標と引用商標2は、称呼については、「ハッチ」の称呼を共通にし、観念については、本願商標は「昇降口、ハッチ」の観念を生じるのに対し、引用商標2は特定の観念を生じないから、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、称呼を共通にするとしても、外観において区別でき、観念において相紛れるおそれはないから、両者の外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定役務と引用商標の指定商品又は指定役務を比較するまでもなく、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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