商標拒絶査定不服審判
2023-010651
イーグルエスダブリュウエスエボリューリョントゥーアドバンストグローバルエンジニアリング、イーグルエスダブリュウエス、エスダブリュウエスイーグル、イーグル、エスダブリュウエス、エボリューリョントゥーアドバンストグローバルエンジニアリング
- 審判番号
- 2023-010651
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-049858
- 請求日
- 2023年06月27日
- 審決日
- 2024年07月23日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】住友電装株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人深見特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W09) / T18 .262-Z (W09) / T18 .263-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 49858拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「自動車用ワイヤーハーネス,電線及びケーブル」を指定商品として、令和4年4月28日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年9月16付けで拒絶理由の通知がされ、同年11月4日付けで意見書が提出されたが、令和5年3月14日付けで拒絶査定がされ、これに対して、同年6月27日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6468135号商標(以下「引用商標」という。)は、「EAGLE」の文字を標準文字で表してなり、令和2年10月15日に登録出願、第9類及び第17類に属する別掲2のとおりの商品を指定商品として、同3年11月9日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)商標の類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上段に、「SWS」の文字を内包し、かつ、大きく顕著に表された「EAGLE」の文字(語頭の「E」の文字は鷲を表すように図案化されている。以下「上段部分」という。)を配し、下段に、極めて小さく表された「Evolution to Advanced GLobal Engineering」の文字(以下「下段部分」という。)を配した構成からなるものである。
そして、本願商標の構成中、上段部分と下段部分とは、図案化の有無、色彩の相違(青色、黒色)及び文字の大きさにおいて顕著な差異があるから、両部分は、視覚上、明確に分離して観察され得るものである。
また、本願商標は、上段部分と下段部分とを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせない。
そうすると、本願商標は、上段部分と下段部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものである。
また、上段部分は、下段部分と比べて、「EAGLE」の文字が大きく顕著に表されているから、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
さらに、上段部分について、「EAGLE」の語頭の「E」の文字は、小さく白抜きされた「SWS」の文字を内包しているところ、「EAGLE」の文字が、「鷲」を意味する英語として慣れ親しまれているのに対し、「SWS」の文字は、我が国においてその意味が広く一般に知られている語とは認められず、特定の観念が生じるとはいえないものであって、両語に観念的なつながりがあるとも認められないことから、常に一体不可分のものとしてのみ看取されると判断しなければならない特段の事情は見いだせない。
また、上段部分全体から生じる「エスダブリュエスイーグル」の称呼は長音を含めた11音とやや冗長であることからすると、上段部分に接する取引者、需要者に対して、青色で大きく表された「EAGLE」の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、本願商標は、その構成中「EAGLE」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
してみると、本願商標は、「EAGLE」の文字部分に相応して「イーグル」の称呼及び「鷲」の観念を生じるというのが相当である。
イ 引用商標について
引用商標は、「EAGLE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「イーグル」の称呼を生じ、また、「鷲」の観念を生じるものといえる。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標の構成中「EAGLE」の文字部分と引用商標とを比較すると、外観については、両者は図案化の有無及び色彩において相違するものの、「EAGLE」の構成文字を共通にするものであるから、近似した印象を与えるものといえる。
また、両者は、いずれも「イーグル」の称呼及び「鷲」の観念を生じるから、称呼及び観念を共通にするものである。
以上からすると、本願商標と引用商標とは、外観において近似した印象を与えるものであり、称呼及び観念を共通にするものであるから、これらを総合して考察すれば、本願商標と引用商標とは、互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(2)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品である第9類「自動車用ワイヤーハーネス,電線及びケーブル」は、引用商標の指定商品中、第9類「電線及びケーブル,電線,電気用ケーブル,電子信号用ケーブル,プラスチック被覆電線,絶縁電線,ゴム被覆電線,同軸ケーブル,通信ケーブル,データ及び情報伝送用ケーブル,ネットワーク用通信ケーブル,シールドされた電線及びケーブル,ケーブルハーネス,電線及びケーブル用保護管,電気用ケーブルの保護外被,無機絶縁電気ケーブル,絶縁被覆銅線,コード状ヒーター線,ヒューズ線,電線被覆保護用合成樹脂製チューブ,電線被覆保護用ゴム製チューブ,電気配線の結束用合成樹脂製チューブ,電気配線の結束用ゴム製チューブ,電線保護用合成樹脂製スリーブ,電線保護用ゴム製スリーブ」と同一又は類似の商品である。
(3)小括
以上により、本願商標は、引用商標に類似する商標であって、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、「本願商標の構成中の「SWS」の文字は、「EAGLE」の文字と鷹の絵柄ともに、外観上まとまりよく一体的に構成され、本願商標は「エスダブリュエスイーグル」の称呼が生じ、「イーグル」の称呼は生じない」旨、「「SWS」の文字部分は、請求人である住友電装株式会社の英語名称である「Sumitomo Wiring Systems, Ltd.」の略称として請求人により長きにわたり使用されてきたものであり、本願の指定商品と同じ第9類を指定して請求人により商標登録されており、請求人の英文商号の略称ないしはその業務に係る商品の出所を表示する商標として機能する」旨主張する。
しかしながら、たとえ「SWS」の文字部分が商品の出所を表示する商標として機能するとしても、当該文字が請求人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているというような事情は見いだせず、また、本願商標の上段部分が不可分一体のものとして需要者に認識されているというような事情も見いだせない。
そうすると、本願商標は、上記1(1)アのとおり、その構成中「EAGLE」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
してみれば、本願商標は、「エスダブリュエスイーグル」の称呼のほか、「EAGLE」の文字部分から、「イーグル」の称呼及び「鷲」の観念を生じるというべきである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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