商標拒絶査定不服審判
2023-010463
モリト
- 審判番号
- 2023-010463
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-132854
- 請求日
- 2023年06月23日
- 審決日
- 2024年09月05日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】モリト株式会社
- 【請求人代理人】岡本 昭二
- 【請求人代理人】弁理士法人あーく事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W0620) / T18 .262-Z (W0620) / T18 .263-Z (W0620)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-132854拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第6類「金庫(金属製又は非金属製),貴重品収納用金属製箱」及び第20類「サーフボード用の陳列棚,サーフボード用の保管用棚,家具,椅子,キャンプ用テーブル」を指定商品として、令和4年5月19日に登録出願された商願2022-56824に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年11月21日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年12月13日付けで拒絶理由の通知がされ、同5年1月25日に意見書が提出されたが、同年3月14日付けで拒絶査定がされたもので、これに対して、同年6月23日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 引用商標
登録第6400988号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、令和3年1月8日に登録出願、第19類「木材,建具(金属製のものを除く。),建築用木材,丸太」及び第20類「家具,つい立て,びょうぶ,ベンチ,経木,しだ,竹,竹皮,つる,とう,木皮」を指定商品として、同年6月10日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、本願商標は、引用商標と類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「MORITO」の欧文字(「M」の中央部以外の各文字の底部を切り取ったような態様である。)を横書きにしてなるところ、各文字の底部を切り取ったような態様ではあるものの、「MORITO」の欧文字を表したものと十分に認識できるものである。
そして、「MORITO」の文字は、辞書に載録が認められない文字であり、また、この文字が、特定の事物又は意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないことから、一種の造語として認識されるものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「モリト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、上段に円形図形(その内部に、直線と斜線との組み合わせ、及び左下に鹿の上半身と思われる図形を配してなる。以下「上段図形」という場合がある。)、中段に大きく「MORITO」の欧文字(以下「中段文字」という場合がある。)、さらに、下段に小さく「森と暮らしを繋ぐ」の文字(以下「下段文字」という場合がある。)を、緑色で3段に表してなるものである。
また、引用商標の構成中、上段図形、中段文字及び下段文字は、同じ緑色で表されているものの、重なり合うことなく、3段に表されており、また、図形と文字という構成要素の差異、及び大きさを異にするものであるから、それぞれが、視覚上分離して観察されるものである。
そして、上段図形は特定の事物又は意味合いを表すものとして認識されないものであり、中段文字は上記アと同様に一種の造語として認識されるものであり、下段文字は「森と暮らしをつなぐ」の意味合いを有するものであるから、上段図形、中段文字及び下段文字は相互に観念上のつながりはなく、他にこれらを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせないものである。
そうすると、引用商標は、その構成中の各段を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとは認められないものである。
してみると、引用商標は、その構成中、大きく顕著に書された「MORITO」の文字のみを分離抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきであり、「MORITO」の文字に相応して「モリト」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ別掲1及び別掲2のとおりの構成からなるところ、両商標は、図形の有無、「森と暮らしを繋ぐ」の文字の有無及び色彩の有無の差異において、全体の外観は相違するとしても、本願商標と引用商標の要部「MORITO」との比較においては、デザイン化の態様は異なるものの、いずれも「MORITO」の欧文字よりなるものであるから、外観において近似した印象を与えるものといえる。
次に、称呼においては、本願商標及び引用商標から「モリト」の称呼を生じることから、両商標は、「モリト」の称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、両商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念において比較することができないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念においては比較できないとしても、外観上近似した印象を与えるものであって、かつ、称呼を共通にするものであるから、その外観及び称呼において、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標は、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願の指定商品と、引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品である第6類「金庫(金属製又は非金属製),貴重品収納用金属製箱」及び第20類「サーフボード用の陳列棚,サーフボード用の保管用棚,家具,椅子,キャンプ用テーブル」は、引用商標の指定商品中の第19類「建具(金属製のものを除く。)」及び第20類「家具」と同一又は類似する商品である。
オ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、引用商標について、「MORITO」の欧文字はその下にある「森と」の文字と呼応しており、また、全体が緑で彩色されている点も森の緑を連想させるとして、引用商標は、「MORITO」の文字だけで独立しているのではなく、当該欧文字と「森と暮らしを繋ぐ」の文字との、ひとまとまりのものとして称呼・観念されるべきものである旨主張する。
しかしながら、たとえ、引用商標の全体が緑色に彩色され、かつ、「MORITO」の欧文字の読みと「森と」の文字の読みが同じであるとしても、引用商標の構成態様からすれば、「MORITO」の文字が「森と」の文字の振り仮名と認識されるものではなく、他に「MORITO」の文字と「森と暮らしを繋ぐ」の文字とを一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせないというべきである。
そして、引用商標から「MORITO」の文字部分のみを分離抽出できることは、上記(1)イのとおりであるから、この点についての請求人の主張は、採用することができない。
イ 請求人は、過去の審決例を挙げ、本願商標の登録が認められるべきである旨主張する。
しかしながら、商標の類否の判断は、出願された商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断すべきものであり、また、請求人の挙げる審決例と本願商標とは、商標の構成や指定商品及び指定役務等を異にするものであるから、当該審決例によって、本件の判断が左右されるものではない。
ウ 以上のとおり、請求人の主張はいずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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