2023-006251
合成樹脂製多重ボトル
- 審判番号
- 2023-006251
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-546666外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年04月17日
- 審決日
- 2025年05月20日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】北海製罐株式会社
- 【請求人代理人】デロイトトーマツ弁理士法人
- 【請求人】キッコーマン株式会社
- 【請求人代理人】デロイトトーマツ弁理士法人
- 分類
- P18 .121-WZ (B65D)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 11項目
第1 手続の経緯
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本願は、2018年(平成30年)9月27日(優先権主張平成29年10月6日)を国際出願日とする特許出願であって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。
第2 本願発明
本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。
「【請求項1】円筒状外口部と、該外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、該底部に連接する接地部とを備え、押圧による変形に対して原形復帰可能な外殻ボトルと、該外殻ボトルの該外口部の内周側に配設される円筒状内口部と、該内口部に連接し該外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体とを備え、押圧により変形する内容器体と、該外口部と該内口部との間に形成されて該外殻ボトルと該内容器体との間に外気を導入する通気路とを備える合成樹脂製多重ボトルにおいて、該合成樹脂製多重ボトルは、該外殻ボトル及び該内容器体がポリエステル樹脂からなり、該内容器体に醤油を含んだ液体調味料からなる内容物を収容する合成樹脂製多重ボトルであって、該内容器体に溶存酸素を除去した蒸留水を満注充填し該内口部を密封し、該外殻ボトルと内容器体との間の通気路を開放状態として20℃の温度に60日間保持した後の該蒸留水の溶存酸素量が0.3ppm超1.3ppm以下となる酸素透過性を備えることを特徴とする合成樹脂製多重ボトル。」
第3 拒絶の理由
令和6年12月24日に当審が通知した拒絶理由のうち、請求項1についての理由は、次のとおりのものである。
(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
第4 引用文献に記載された事項、発明
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載
引用文献1には以下の記載がある。なお下線は当審において付したものであり、「・・・」は記載の省略を示す。以下同様。
「【請求項1】 熱可塑性樹脂を構成層とする層間易剥離性の多層成形容器において、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂から成る上端部開口の外層となる有底パリソンと、ポリエステル又はポリエステルと他の熱可塑性樹脂との重合か多層又はポリエステルを含まない熱可塑性樹脂の構成層から成り上端部開口の内層となる有底パリソンをそれぞれ成形したのち嵌合した複合パリソン、又は内外層間が密着状態にある一体成形された上端部開口の有底パリソンを二軸延伸ブロー法により多層成形容器とするとともに、成形後の頭部の内層が外層内で回動又は上下動することにより層間通気孔が開閉することを特徴とする多層成形容器。」
「【0001】【産業上の利用分野】本発明はポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン等を外層に持つ熱可塑性樹脂による層間易剥離性の多層成形容器に関するものであり、更に詳しくは、容器外形を保持し且つ耐圧性、剛性、透明性、ガスバリヤー性、収縮性等に選択的に対応しつつ口部からの吸気にともなう充填物への外気接触を防止し且つ必要とする容器充填物の注出が可能であり、例えば炭酸ガス含有飲料水、通常の飲料水、酒類、調味料、目薬等の薬品類、現像液等を充填するに適する二軸延伸ブロー法による多層成形容器及びその製造方法に関する。」
「【0005】又、食用油、醤油等の食品や調味料の充填されている容器においては、内容物使用の都度に外気流入と攪拌作用が生じ、液面のみならず容器内壁面付着層の全域にわたり酸化、変敗を受け品質低下をきたすことになる。・・・」
「【0019】以上のように、本発明の多層成形容器は二軸延伸されることにより特性を発揮するエチレンテレフタレートを主たる単位とするポリエステルをはじめ、同様な他の熱可塑性樹脂による外層を持つ容器が形成されるため、それぞれ性状に差はあるものの、優れた耐圧性、剛性、透明性ばかりでなく、酸素及び炭酸ガス等の気体透過度が小さい外部バリヤー性の高い容器がえられることに加えて、外層容器内には層間易剥離によってバリヤー性の有るフイルム状の内層容器が生成し、層間通気性の付与によって内層容器内への外気流入が防止されることにより容器充填物質の酸化、拡散、吸湿、変敗、壁内面結露による濃度変化等の弊害の極めて少ない延伸プラスチック容器が提供される。」
「【0028】【実施例】・・・第1図において、符号11は上端部開口の複合パリソンを二軸延伸ブロー成形法により頭部以外を二軸延伸させた多層成形容器であり、符号5は注出口である。その符号1で示す外層は耐圧性、剛性、透明性、耐湿性、耐水性、ガスバリヤー性の高いポリエチレンテレフタレートより成り、その符号2で示す内層は同じくポリエチレンテレフタレートより成る。内層においてはガスバリヤー性の観点からポリエチレンテレフタレートに芳香族環の有る脂肪族ポリアミドを挟合したもの、ポリプロピレン等のポリオレフィン類にエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂を挟合接着することにより多層化された機能性膜とすることも可能である。外層にあっては二軸延伸することにより強度、ガスバリヤー性、透明度の向上が得られるポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂を使用することが可能であり、容器充填物質の要求機能に応じて選択し得るものであり、内層にあっては専ら内容物保護と柔軟性を保持する機能に応じて樹脂選択がなされるものである。この符号1及び2の内外層間には接着層は介在せず、少ない外力で剥離する易剥離性を有する。」
「【0040】・・・この通気孔からの層間通気によって延伸された符号2の内層は充填物の減少に追随して収縮する反面、延伸された符号1の外層はその弾力性によって当初の形状を常に維持、復元することになる。・・・」
「【図1】[図:0001424944000001.jpg]」
「【図7】[図:0001424944000002.jpg]」
(2)引用文献1の記載から認定できる事項
図1から、多層形成容器11が、円筒状の注出口5と、該注出口5に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、該底部に連接する接地部とを備えることが看取される。
また、図1及び図7から、内層2が、外層1の注出口5の内周側に配設される円筒状部と、該円筒状部に連接し外層1の内面形状に沿う形状の内層2の本体部とを備えることが看取される。
(3)引用文献1に記載された発明
上記(1)及び(2)を総合すると、引用文献1には以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
[引用発明]
「円筒状の注出口5と、該注出口5に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、該底部に連接する接地部とを備え、ポリエステルから成る上端部開口の外層1と、ポリエステルと他の熱可塑性樹脂との多層から成り上端部開口の内層2からなる、層間易剥離性の多層成形容器11であって、頭部の内層2が外層1内で回動又は上下動することにより開閉する層間通気孔8を有し、内層2は、外層1の注出口5の内周側に配設される円筒状部と、該円筒状部に連接し外層1の内面形状に沿う形状の本体部とを備え、層間通気孔8からの層間通気によって延伸された内層2は醤油等の充填物の減少に追随して収縮する反面、外層1はその弾力性によって当初の形状を常に維持、復元するものである、多層成形容器11。」
2 引用文献2
(1)引用文献2の記載
引用文献2には以下の記載がある。
「【請求項1】ポリエステル樹脂からなるポリエステル樹脂層、及びポリアミド樹脂からなるポリアミド樹脂層それぞれを少なくとも1層含む中空容器と、前記中空容器の口部を閉じ、かつ酸素吸収剤を含む蓋とを備え、前記ポリアミド樹脂層が遷移金属を実質的に含有せず、かつ、前記中空容器の胴部におけるポリエステル樹脂層の厚み(A)のポリアミド樹脂層の厚み(B)に対する比(A/B)が、2.5以上200以下である包装容器。・・・【請求項5】液体を充填してから60日後の液体中の溶存酸素濃度が0.3ppm以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の包装容器。」
「【背景技術】【0002】飲料、食品、化粧品及び医薬品等を包装するための容器として各種プラスチック容器が使用されている。プラスチック容器は、・・・酸素などのガスが透過しやすい欠点がある。そのため、容器内部に残存する酸素、及び器壁を透過する容器外部からの酸素による内容物の変質及び味や香りの低下を防ぐことが重要な課題となる。・・・」
「【0060】本発明の包装容器は、・・・内部に充填される液体としては、水、炭酸水、酸素水、水素水、牛乳、乳製品、ジュース、炭酸ソフトドリンク類、コーヒー、コーヒー飲料、茶類、アルコール飲料等の飲料;ソース、醤油、シロップ、みりん類、ドレッシング等の液体調味料;農薬、殺虫剤等の化学品;医薬品;洗剤等、種々の物品を挙げることができる。特に、酸素存在下で劣化を起こしやすい飲料、例えば、ビール、ワイン、コーヒー、コーヒー飲料、フルーツジュース、炭酸ソフトドリンク、茶類が好ましく挙げられる。【0061】また、本発明の包装容器は、液体を充填してから60日後の液体中の溶存酸素濃度が0.30ppm以下であることが好ましい。・・・実用的には、0.03ppm以上であることが好ましく、0.08ppm以上であることがより好ましい。・・・」
「【0076】[ガスバリア性]・・・沸騰処理に引き続き窒素を20分バブリングして得た蒸留水を350ml充填し、蓋を窒素を吹き込みながら閉め、23℃、50%RHにて保管した。・・・評価は、蒸留水充填後30日、60日、および120日経過した後の溶存酸素濃度を測定して行った。」
(2)引用文献2の記載から認定できる事項
上記(1)における「沸騰処理に引き続き窒素を20分バブリングして得た蒸留水」は、その後に蒸留水内の溶存酸素濃度を測定していることも踏まえると、蒸留水内の溶存酸素を除去する処理であることは明らかである。
(3)引用文献2に記載された事項
上記(1)及び(2)を総合すると、引用文献2には以下の事項(以下「引用文献2記載事項」という。)が記載されている。
[引用文献2記載事項]
「ポリエステル樹脂からなるポリエステル樹脂層、及びポリアミド樹脂からなるポリアミド樹脂層それぞれを少なくとも1層含む中空容器を備える、液体用の包装容器において、溶存酸素を除去した蒸留水を充填してから23℃にて60日経過した後の液体中の溶存酸素濃度を0.3ppm以下とすること。」
第5 対比
本願発明と引用発明とを、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。
引用発明の「円筒状の注出口5」、「該注出口5に連接する肩部」、「該肩部に連接する胴部」、「該胴部に連接する底部」、「該底部に連接する接地部」はそれぞれ、本願発明の「円筒状外口部」、「該外口部に連接する肩部」、「該肩部に連接する胴部」、「該胴部に連接する底部」、「該底部に連接する接地部」に相当する。
引用発明の「その弾力性によって当初の形状を常に維持、復元するものである」「外層1」は、本願発明の「押圧による変形に対して原形復帰可能な外殻ボトル」に相当する。
引用発明の「外層1の注出口5の内周側に配設される円筒状部と、該円筒状部に連接し外層1の内面形状に沿う形状の本体部とを備え、」「醤油等の充填物の減少に追随して収縮する」「内層2」は、本願発明の「該外殻ボトルの該外口部の内周側に配設される円筒状内口部と、該内口部に連接し該外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体とを備え、押圧により変形する内容器体」に相当する。
引用発明の「頭部の内層2が外層1内で回動又は上下動することにより開閉する層間通気孔8」は、本願発明の「該外口部と該内口部との間に形成されて該外殻ボトルと該内容器体との間に外気を導入する通気路」に相当する。
引用発明の「醤油等の充填物」は本願発明の「醤油を含んだ液体調味料からなる内容物」に相当する。
引用発明の内層2は、「醤油等の充填物の減少に追随して収縮する」ものであるから醤油等の充填物を収容することは明らかであることを踏まえると、引用発明の「多層成形容器11」は、本願発明の「該内容器体に醤油を含んだ液体調味料からなる内容物を収容する合成樹脂製多重ボトル」に相当する。
引用発明の「ポリエステルから成る上端部開口の外層1と、ポリエステルと他の熱可塑性樹脂との多層から成り上端部開口の内層2からなる、層間易剥離性の多層成形容器11」は、本願発明の「該外殻ボトル及び該内容器体がポリエステル樹脂からな」る「該合成樹脂製多重ボトル」に相当する。
以上を総合すると、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
[一致点]
「円筒状外口部と、該外口部に連接する肩部と、該肩部に連接する胴部と、該胴部に連接する底部と、該底部に連接する接地部とを備え、押圧による変形に対して原形復帰可能な外殻ボトルと、該外殻ボトルの該外口部の内周側に配設される円筒状内口部と、該内口部に連接し該外殻ボトルの内面形状に沿う形状の内容器体本体とを備え、押圧により変形する内容器体と、該外口部と該内口部との間に形成されて該外殻ボトルと該内容器体との間に外気を導入する通気路とを備える合成樹脂製多重ボトルにおいて、該合成樹脂製多重ボトルは、該外殻ボトル及び該内容器体がポリエステル樹脂からなり、該内容器体に醤油を含んだ液体調味料からなる内容物を収容する合成樹脂製多重ボトル。」
[相違点]
本願発明は、「該内容器体に溶存酸素を除去した蒸留水を満注充填し該内口部を密封し、該外殻ボトルと内容器体との間の通気路を開放状態として20℃の温度に60日間保持した後の該蒸留水の溶存酸素量が0.3ppm超1.3ppm以下となる酸素透過性を備える」のに対し、引用発明は、かかる特性を有するか不明な点。
第6 判断
1 相違点について
引用文献1の「本発明の多層成形容器は・・・酸素及び炭酸ガス等の気体透過度が小さい外部バリヤー性の高い容器がえられる」(【0019】)との記載を踏まえると、引用発明は、酸素バリヤー性にも着目していることがわかる。
そして、引用発明と引用文献2記載事項は、醤油も含まれる液体用のポリエステル製容器の酸素透過性を低くする技術に関するものである点で共通する。
そうすると、引用発明の内層2に求める具体的な酸素バリヤー性能として、引用文献2記載事項の評価方法で定義される酸素バリヤー性能を採用することは、当業者が容易に想到し得たことである。
ここで、引用文献2の【0060】には、醤油は「酸素存在下で劣化を起こしやすい飲料、例えば、ビール、ワイン、コーヒー、コーヒー飲料、フルーツジュース、炭酸ソフトドリンク、茶類」に比較して求められるガスバリア性能が低いことが示唆されているといえる。
そして、酸素バリヤー性能は、容器に充填する液体の種類や想定される保管環境やコスト等に応じて適宜設定されるものであり、「20℃の温度」に60日間保持した後の該蒸留水の溶存酸素量を、上記示唆に基づき、引用発明の醤油に求められる酸素バリア性能の範囲内において、「0.3ppm超1.3ppm以下」とすることは、引用文献2記載事項を引用発明に採用する際の具体化に伴う設計的事項である。
あるいは、上記【0060】の記載が、醤油に求められるガスバリア性能が低いことを示唆するものではないとしても、酸素バリヤー性能が、想定される保管環境やコスト等に応じて適宜設定されるものであることに変わりはないから、醤油に求められる酸素バリア性能の範囲内において、「0.3ppm超1.3ppm以下」とすることが具体化の際の設計的事項であるという判断に変わるところはない。
2 請求人の主張について
請求人は、「引用文献2には、・・・溶存酸素濃度が0.3ppm超であることについては全く記載が無く、溶存酸素濃度が0.3ppm超であることによる作用効果についても記載も示唆するものも無い。
・・・
これに対し、本願発明は、・・・20℃の温度に60日間保持した後の該蒸留水の溶存酸素量が0.3ppm超1.3ppm以下となる酸素透過性を備えることにより、醤油を含んだ液体調味料という特定の内容物に対し、該内容物が該外殻ボトルと該内容器体との間に導入された外気中の酸素等により変質することをより確実に防止することができる。」(令和7年3月10日の意見書の「6.引用文献との対比」)と主張する。
しかしながら、請求人が主張する、内容物が酸素等により変質することを防止するという効果について、本願明細書等では、「溶存酸素量が3ppm以下となる酸素透過性を備えている。従って、・・・、外気中の酸素等が該合成樹脂製多重ボトルの内容器体の内部に侵入することを低減することができる。」(【0012】)と、「3ppm以下」という溶存酸素量の上限についての記載にとどまる上、溶存酸素量が1.3ppm以下である実施例2~5において評価結果は「○・・・変色なし」と同一の評価結果となっており、溶存酸素量を「0.3ppm超1.3ppm以下」とすることによる作用効果は示されていない。そして、溶存酸素量が小さくなるほど内容物の変質の程度もより小さくなることは当業者が当然予測し得ることであるし、特に「20℃」において「0.3ppm超1.3ppm以下」とすることによる臨界的意義も認められない。
なお、溶存酸素量の下限値を定めること自体については、引用文献2に「上記溶存酸素濃度は、低いほうが内容物の劣化を継続的に防止できるが、実用的には、0.03ppm以上であることが好ましく、0.08ppm以上であることがより好ましい。」(【0061】)と記載されているように、溶存酸素量を低減することによる効果とそのためのコスト等を勘案した上で適宜定めることであり、何ら格別なことではない。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明、引用文献2記載事項及び引用文献2に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
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2023-006251