商標拒絶査定不服審判
2023-005952
ティールームキキ、ティールーム、ルーム、キキ
- 審判番号
- 2023-005952
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-093104
- 請求日
- 2023年04月12日
- 審決日
- 2024年06月04日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 エルワールド
- 【請求人代理人】弁理士法人小笠原特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .261-Z (W43) / T18 .262-Z (W43) / T18 .263-Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-93104拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年8月10日に出願されたものであって、その手続の経緯は、以下のとおりである。
令和4年11月 4日付け:拒絶理由通知書
令和4年12月14日 :意見書の提出
令和5年 2月28日付け:拒絶査定
令和5年 4月12日 :審判請求書及び手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「TEA ROOM KIKI」の文字を標準文字で表してなり、第29類、第30類、第35類及び第43類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであるが、指定商品及び指定役務については、前記1の当審における手続補正書により、第43類「飲食物の提供」(以下「補正後指定役務」という場合がある。)と補正された。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6419932号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1の構成よりなり、平成31年4月11日登録出願、第43類「飲食物の提供,一時宿泊施設の提供,レストランにおける飲食物の提供,ケータリング,持ち帰り可能な飲食店における飲食物の提供,中華麺類を主とする飲食物の提供,麺類を主とする飲食物の提供,中華麺類及び中華料理の提供,茶・茶飲料・中国茶・亀ゼリー・果汁風味の茶飲料・果実茶(医療用のものを除く。)・アイスティー・インスタント紅茶(医療用のものを除く。)・パールタピオカ入りの茶をベースとする茶飲料・パールタピオカ入りミルクティー・パールタピオカ入り飲料・果実飲料・飲料及び薬用でない飲料の提供,喫茶室及びティーラウンジにおける飲食物の提供」を指定役務として、令和3年7月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は、前記2のとおり「TEA ROOM KIKI」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「TEA ROOM」の文字は「喫茶室、喫茶店」の意味(「ランダムハウス英和辞典第2版」株式会社小学館)を有する語として一般に慣れ親しまれているものであり、「KIKI」の文字は「キキ。Kで始まる女性名の愛称。」(「英辞郎ontheWEB」https://eow.alc.co.jp/search?q=kiki)等の意味を有する英単語であるものの、我が国においてなじみのない語であることから、一種の造語として認識されるものであり、当該語からは、出所識別標識としての観念が生じるとはいえない。
そして、構成中の「TEA ROOM」の文字及びこれに通ずる「Tea Room」、「tea room」の文字(以下これらの文字を総称して、「「TEA ROOM」等の文字」という。)は、補正後指定役務を提供する業界において、「喫茶室、喫茶店」を表す語として広く使用されているところ、例えば、別掲2に示すように、「TEA ROOM ○○」「○○ TEA ROOM」の名称の喫茶室、喫茶店が、自身のウェブサイトにおける店舗案内等において、「TEA ROOM」等の文字に比べ、「○○」の文字をひときわ大きく表すなど、「○○」の文字部分を強調するような態様で標章を使用している事実や、「TEA ROOM」等の文字部分を省略し、単に「○○」のように称している事実が認められることからすると、本願商標の構成中「TEA ROOM」の文字は、補正後指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての機能がないか極めて弱い部分といえる。
そうとすれば、本願商標からは、造語と認識され、強い自他役務識別力を有する「KIKI」の文字を要部として抽出し、それのみを引用商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるものである。
したがって、本願商標は、その要部である「KIKI」の文字部分(以下「本願要部」という場合がある。)に相応して「キキ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
イ 引用商標
引用商標は、別掲1のとおり、ややデザイン化された「KiKi」の文字よりなるところ、上記アと同様に、その構成文字に相応して「キキ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
ウ 本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標との類否について検討するに、両者は、上記ア及びイの構成よりなるところ、全体の外観において構成文字に差異を有するものの、本願要部との比較においては、引用商標がやや図案化されていること、全て大文字からなるものと大文字と小文字の組み合わせからなる点において異なるものの、その綴りを共通にするものであるから、近似した印象を与えるものといえる。
そして、称呼において、「キキ」の称呼を同じくし、観念においては共に特定の観念を生じない造語であることから比較することができないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、本願要部との比較において、観念においては比較できず、外観において近似した印象を与えるものであり、称呼を同じくするものであるから、本願商標と引用商標とは互いに相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願の補正後指定役務と引用商標の指定役務との類否
本願の補正後指定役務と引用商標の指定役務中「飲食物の提供,レストランにおける飲食物の提供,ケータリング,持ち帰り可能な飲食店における飲食物の提供,中華麺類を主とする飲食物の提供,麺類を主とする飲食物の提供,中華麺類及び中華料理の提供,茶・茶飲料・中国茶・亀ゼリー・果汁風味の茶飲料・果実茶(医療用のものを除く。)・アイスティー・インスタント紅茶(医療用のものを除く。)・パールタピオカ入りの茶をベースとする茶飲料・パールタピオカ入りミルクティー・パールタピオカ入り飲料・果実飲料・飲料及び薬用でない飲料の提供,喫茶室及びティーラウンジにおける飲食物の提供」とは、同一又は類似の役務である。
オ 小括
以上より、本願商標は引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の補正後指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「KIKI」の文字について、多くの飲食店の店名において使用されていることから、「商標審査基準[改訂第15版]、八、第3条第1項第6号、9.店名として多数使用されている商標について」を考慮すると、「KIKI」の文字は、本願の指定役務との関係においてその識別力は弱いものであり、当該文字が強く支配的な印象を与えるといえる程の特段の事情はない旨主張する。
しかしながら、「KIKI」の文字が、本願の補正後指定役務との関係において自他役務識別力を有することは上記(1)アのとおりであり、また、請求人の主張するように、「KIKI」の文字及びこれに通ずる「kiki」、「キキ」の文字が、飲食店の名称として使用されていることがうかがえるとしても、提出された証拠(第4号証の1ないし9)からは、「KIKI(kiki、キキ)」の文字に他の文字が結合されたものも多く散見され、また、「KIKI(kiki、キキ)」の文字のみからなるものも多数使用されているとはいえない。
イ 請求人は、過去の登録例や審決例を挙げ、本願も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、これら登録例等と本願商標とは、文字の配置やデザイン化、文字間におけるスペースの有無等の商標の具体的な構成を異にするものであるから、上記判断に影響を及ぼすものとはいえない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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