特許異議申立
2022-701141
チョコレート、チョコレートの製造方法、及び抹茶を含有するチョコレートの風味を向上させる方法
- 審判番号
- 2022-701141
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2020-073575
- 登録番号
- 7079284
- 請求日
- 2022年11月18日
- 審決日
- 2023年01月30日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】日清オイリオグループ株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人平田国際特許事務所
- 【権利者】大東カカオ株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人平田国際特許事務所
- 【異議申立人】株式会社 ロッテ
- 【異議申立人代理人】岡部 讓
- 【異議申立人代理人】本田 亜希
- 審判長/審判官
- 審判長 加藤 友也
- 審判官 三上 晶子
- 審判官 平塚 政宏
- 分類
- P1651.113-Y (A23G) / P1651.121-Y (A23G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7079284号発明「チョコレート、チョコレートの製造方法、及び抹茶を含有するチョコレートの風味を向上させる方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7079284号の請求項1ないし8に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7079284号(以下「本件特許」という。)の請求項1ないし8に係る特許についての出願は、2018年(平成30年)3月9日(優先権主張 平成29年3月13日)を国際出願日とする特願2019-505957号の一部を令和2年4月16日に新たな特許出願としたものであって、令和4年5月24日にその特許権の設定登録(請求項の数1ないし8)がされ、同年6月1日に特許掲載公報が発行されたものである。
その後、その特許に対して、令和4年11月18日に特許異議申立人 株式会社ロッテ(以下、「特許異議申立人」という。)により特許異議の申立て(対象請求項:請求項1ないし8)がされた。
第2 本件発明
本件特許の請求項1ないし8に係る発明(以下、順に「本件特許発明1」のようにいう。)は、その特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
抹茶を含有し、テアニンの含有量が0.012~0.090質量%であり、タンニンの含有量が0.05~0.48質量%であり、カフェインの含有量が0.01~0.17質量%であり、かつ、テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比が6.0~10.5であり、タンニンとカフェインの合計含有量が0.08~0.65質量%であるチョコレート。
【請求項2】
前記抹茶に含まれるテアニン、タンニン、カフェイン以外のテアニン、タンニン、カフェインを1種以上含有する請求項1に記載のチョコレート。
【請求項3】
無脂カカオ固形分の含有量が1質量%未満である請求項1又は請求項2に記載のチョコレート。
【請求項4】
糖類及び乳製品を含有する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のチョコレート。
【請求項5】
抹茶を添加し、テアニンの含有量を0.012~0.090質量%、タンニンの含有量を0.05~0.48質量%、カフェインの含有量を0.01~0.17質量%、かつ、チョコレートのテアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比を6.0~10.5、タンニンとカフェインの合計含有量を0.08~0.65質量%にすることを特徴とするチョコレートの製造方法。
【請求項6】
糖類及び乳製品を添加する請求項5に記載のチョコレートの製造方法。
【請求項7】
テアニンの含有量を0.012~0.090質量%、タンニンの含有量を0.05~0.48質量%、カフェインの含有量を0.01~0.17質量%、かつ、テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比を6.0~10.5、タンニンとカフェインの合計含有量を0.08~0.65質量%にすることを特徴とする抹茶を含有するチョコレートの風味を向上させる方法。
【請求項8】
糖類及び乳製品を添加する請求項7に記載の抹茶を含有するチョコレートの風味を向上させる方法。」
第3 特許異議の申立ての理由の概要
令和4年11月18日に特許異議申立人が提出した特許異議申立書に記載した申立ての理由の概要は以下のとおりである。
1 申立理由1(甲第1号証ないし甲第4号証に基づく新規性)
本件特許の請求項1及び3ないし8に係る発明は、本件特許の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1号証ないし甲第4号証のいずれかに記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるから、本件特許の請求項1及び3ないし8に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。
2 申立理由2(甲第1号証ないし甲第4号証に基づく進歩性)
本件特許の請求項1ないし8に係る発明は、本件特許の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1号証ないし甲第4号証のいずれかに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本件特許の請求項1ないし8に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。
3 証拠方法
甲第1号証:「簡単 抹茶生チョコ」(レシピID:2959853)、2015年1月12日(公開日)、https://cookpad.com/recipe/2959853?view=single
甲第1号証の2:「標準計量カップ・スプーンによる重量表」、2022年11月7日(出力日)、https://www.kyoritsu-foods.co.jp/list/
甲第1号証の3:「茶杓2杯、2gってどれくらい」(抹茶オロジスト)2021年1月25日(公開日)、https://jp.matchaeologist.com/blogs/guides/%E8%8C%B6%E6%9D%932%E6%9D%AF2g%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%84
甲第2号証:酒向秀行ら、「減肥3年目の有機栽培抹茶を添加したチョコレートの評価」、日本味と匂学会誌 Vol.14 No.3 PP.431-434, 2007
甲第3号証:特開平5-161453号公報
甲第4号証:「抹茶味とにかく濃厚!抹茶チョコレシピ・作り方」(レシピID:1480007999)、2015年12月2日(公開日)、https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1480007999/
甲第5号証:木幡勝則、「緑茶研究と分析化学」、分析化学 Vol.51, No.7, pp.479-485, 2002
甲第6号証:池ヶ谷賢次郎ら、「抹茶の化学成分」、茶業研究報告 Vol.60 PP.79-81, 1984
甲第6号証の2:梶田武俊、「お茶の話」、調理科学 Vol.25, No.l, PP.51-59, 1992
甲第6号証の3:化学研究室、「茶の公定分析法」、茶業研究報告 Vol.6 PP.167-72, 1970
甲第6号証の4:特願2020-73575(本件特許についての出願)の審査過程における意見書
甲第7号証:特開2005-27554号公報
甲第8号証:特開2003-111566号公報
甲第9号証:全国チョコレート業公正取引協議会、チョコレートの表示(第8版)抜粋(PP.11、18、19)、2011年9月
甲第10号証:「ココアバター」(ウィキペディアフリー百科事典)、2022年11月7日(出力日)、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B3%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%BC
(以下、順に「甲1」のようにいう。)
証拠の表記は、特許異議申立書の記載におおむね従った。また、表記に際し、ハートマークの絵文字はスペースで代用した。
第4 当審の判断
当審は、以下に述べるように、上記申立理由1ないし2にはいずれも理由がないと判断する。
1 主な証拠に記載された事項等
(1)甲1に記載された事項等
ア 甲1に記載された事項
甲1にはおおむね次の事項が記載されている。
・「
[図:0001395264000001.jpg]
」(第1頁)
イ 甲1に記載された発明
甲1に記載された事項を抹茶生チョコに関して整理すると、甲1には次の甲1発明及び甲1製法発明が記載されていると認める。
<甲1発明>
「ホワイトチョコレート100g、生クリーム30cc、抹茶粉末小さじ1/2、リキュール(紅茶)10cc、シュガーパウダー大匙1を材料とする抹茶生チョコ。」
<甲1製法発明>
「甲1発明の製造方法。」
(2)甲2に記載された事項等
ア 甲2に記載された事項
甲2にはおおむね次の事項が記載されている。
・「
[図:0001395264000002.jpg]
」(第432頁1-2のii.)
イ 甲2に記載された発明
甲2に記載された事項を抹茶チョコレートに関して整理すると、甲2には次の甲2発明及び甲2製法発明明が記載されていると認める。
<甲2発明>
「ホワイトチョコレート100gに抹茶2.5gを加えて作られた抹茶チョコレート。」
<甲2製法発明>
「甲2発明の製造方法。」
(3)甲3に記載された事項等
ア 甲3に記載された事項
甲3にはおおむね次の事項が記載されている。
・「【0018】
【実施例】
(実施例1)カカオバター45重量%、砂糖40重量%、粉乳4.5重量%、レシチン0.5重量%、抹茶5重量%を原料としてチョコレートを製造した。これを成型したものは鮮やかな若葉色を有し、適度の渋味と苦みを有するチョコレートであった。」
イ 甲3に記載された発明
甲3に記載された事項を実施例1のチョコレートに関して整理すると、甲3には次の甲3発明及び甲3製法発明が記載されていると認める。
<甲3発明>
「カカオバター45重量%、砂糖40重量%、粉乳4.5重量%、レシチン0.5重量%、抹茶5重量%を原料とするチョコレート。」
<甲3製法発明>
「甲3発明の製造方法。」
(4)甲4に記載された事項等
ア 甲4に記載された事項
甲4にはおおむね次の事項が記載されている。
・「
[図:0001395264000003.jpg]
[図:0001395264000004.jpg]
」(第1-2頁)
イ 甲4に記載された発明
甲4に記載された事項を抹茶チョコに関して整理すると、甲4には次の甲4発明及び甲4製法発明が記載されていると認める。
<甲4発明>
「ホワイトチョコレート100g、抹茶10gを材料とする抹茶チョコ。」
<甲4製法発明>
「甲4発明の製造方法。」
(5)甲5に記載された事項
甲5にはおおむね次の事項が記載されている。
・「
[図:0001395264000005.jpg]
」(第481頁)
(6)甲6に記載された事項
甲6にはおおむね次の事項が記載されている。
・「
[図:0001395264000006.jpg]
[図:0001395264000007.jpg]
」(第79頁表1、第80頁表2)
(7)甲6の4に記載された事項
甲6の4にはおおむね次の事項が記載されている。
・「
<引用文献>
1.日本味と匂学会誌,2007年,Vol. 14, No. 3,p. 431-434
2.特開平5-161453号公報
3.特開2014-200198号公報
4.野菜・茶業試験場研究報告 B,1988年,No. 2,p. 47-90
5.茶業研究報告,No. 60,1984年,p. 79-81
6.ORISEPON,抹茶味とにかく濃厚!抹茶チョコ レシピ・作り方,Rakutenレ シピ[online],2015年12月02日,[検索日:2021.12.21],インターネット<URL: https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1480007999>
7.特開2003-111566号公報(周知技術を示す文献)
8.特開2006-56761号公報(周知技術を示す文献)
9.特開2006-87323号公報(周知技術を示す文献)
2.本願発明1-8が特許要件を満たしている理由について
・・・(略)・・・
なお、拒絶理由通知書及び引用文献の内容から、拒絶理由通知書の「●理由1(進歩性)について」の項目「・備考」に記載された引用文献4、引用文献5、引用文献6は、それぞれ、「<引用文献等一覧>」に記載された引用文献6、引用文献4、引用文献5の誤りであると思われます。このため、本意見書では、拒絶理由通知書の「●理由1(進歩性)について」の項目「・備考」に記載された引用文献4、引用文献5、引用文献6を、それぞれ、引用文献6、引用文献4、引用文献5と解釈し、意見を述べます。」(第1頁-第2頁1行)
・「 下記の表1は、引用文献4のTable 29に記載の抹茶(No.1-38)の成分(テアニンの含有量、タンニンの含有量、カフェインの含有量、テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比、及びタンニンとカフェインの合計含有量)を示す表です。」(第4頁第11-14行)
・「[表1]
[図:0001395264000008.jpg]
」(第4頁下1行-第5頁)
2 対比・判断
(1)本件特許発明1について
ア 甲1発明との対比・判断
(ア)対比
本件特許発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明は「抹茶粉末小さじ1/2」を材料とするものであるから、本件特許発明1の「抹茶を含有」を満たす。
甲1発明の「抹茶生チョコ」は、本件特許発明1の「チョコレート」に相当する。
したがって、両者は、「抹茶を含有するチョコレート。」である点で一致し、次の相違点1ないし5の点で一応相違する。
<相違点1>
本件特許発明1は「テアニンの含有量が0.012~0.090質量%」であるのに対し、甲1発明のテアニンの含有量が不明である点。
<相違点2>
本件特許発明1は「タンニンの含有量が0.05~0.48質量%」であるのに対し、甲1発明のタンニンの含有量が不明である点。
<相違点3>
本件特許発明1は「カフェインの含有量が0.01~0.17質量%」であるのに対し、甲1発明のカフェインの含有量が不明である点。
<相違点4>
本件特許発明1は「テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比が6.0~10.5」であるのに対し、甲1発明のテアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比が不明である点。
<相違点5>
本件特許発明1は「タンニンとカフェインの合計含有量が0.08~0.65質量%である」のに対し、甲1発明のタンニンとカフェインの合計含有量が不明である点。
(イ)判断
事案に鑑み、上記相違点4について検討する。
甲1には、甲1発明が上記相違点4に係る本件特許発明1の発明特定事項を有すると認められるような記載はないし、甲1を含め他の証拠をみても、甲1発明が該発明特定事項を有する蓋然性が高いともいえない。
したがって、上記相違点4は実質的な相違点である。
なお、特許異議申立人は、特許異議申立書において、甲1発明が抹茶粉末を含む旨、及び、甲5に記載の「M」、「L」、「H,M,Lの平均値」なる抹茶や、甲6に記載の抹茶AないしDの、テアニン、タンニン及びカフェインの含有量をもとに、甲1発明の抹茶生チョコのテアニン、タンニン及びカフェインの含有量を算出し、該含有量が「テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比が6.0~10.5」に相当する旨主張する(以下、「テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比」を単に「質量比」という。)。
しかしながら、甲1、甲5、甲6及び他の証拠の記載をみても、甲1発明に含まれる抹茶粉末として、甲5に記載の「M」、「L」、「H,M,Lの平均値」なる抹茶や、甲6に記載の抹茶AないしDが使用されているとも、使用されている蓋然性が高いともいえないから、甲1発明における抹茶粉末として甲5に記載の「M」、「L」、「H,M,Lの平均値」なる抹茶や、甲6に記載の抹茶AないしDが使用されていることを前提とする特許異議申立人の上記の主張は採用できない。
また、甲1及び他の証拠には、甲1発明において、上記質量比を「6.0~10.5」に特定することの動機付けとなる記載はない。
さらに、甲5に記載の「H」(質量比は(7.83+3.87)÷2.43=約4.81)、甲6に記載の抹茶E(質量比は(3.23+9.75)÷1.1725=約11.1)及び甲6の4の表1に記載の抹茶(No.3、4、6、8-13、16-20、24-29、33-36)といった、質量比が「6.0~10.5」を満たさない他の抹茶も数多く存在するといえる中で、甲1発明の抹茶粉末として、甲5に記載の「M」、「L」、「H,M,Lの平均値」なる抹茶や、甲6に記載の抹茶AないしDを選択し使用することの動機付けとなる記載も見当たらない。
したがって、甲1発明において、上記相違点4に係る本件特許発明1の発明特定事項を採用することは当業者が容易に想到し得たものであるとはいえない。
そして、本件特許の発明の詳細な説明の記載の【0013】の記載からみて、本件特許発明1は、「テアニンの含有量に対するタンニンとカフェインの合計含有量の質量比が6.0~10.5」とすることで風味のバランスを良くするという効果を奏するものであるが、該効果は、甲1発明並びに甲1及び他の証拠に記載された事項からみて、顕著なものである。
(ウ)まとめ
したがって、その余の相違点について判断するまでもなく、本件特許発明1は甲1発明であるとはいえないし、甲1発明並びに甲1及び他の証拠に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
イ 甲2発明ないし甲4発明との対比・判断
本件特許発明1と甲2発明ないし甲4発明のいずれかとを対比すると、少なくとも上記相違点4と同様の相違点があって、該相違点については上記ア(イ)と同様に判断されるから、その余の点について対比判断するまでもなく、本件特許発明1は甲2発明ないし甲4発明のいずれかであるとはいえないし、甲2発明ないし甲4発明のいずれか、並びに、甲2ないし甲4及び他の証拠に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
(2)本件特許発明2ないし4について
本件特許発明2ないし4は、請求項1を直接又は間接的に引用して特定するものであり、本件特許発明1の発明特定事項を全て有するものである。 したがって、本件特許発明2ないし4は、本件特許発明1と同様に、甲1発明ないし甲4発明のいずれかであるとはいえないし、甲1発明ないし甲4発明のいずれか、並びに、甲1ないし甲4及び他の証拠に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
(3)本件特許発明5ないし6について
本件特許発明5ないし6と甲1製法発明ないし甲4製法発明のいずれかとを対比すると、少なくとも上記相違点4と同様の相違点があって、該相違点については上記(1)ア(イ)と同様に判断されるから、その余の点について対比判断するまでもなく、本件特許発明1は甲1製法発明ないし甲4製法発明のいずれかであるとはいえないし、甲1製法発明ないし甲4製法発明のいずれか、並びに、甲1ないし甲4及び他の証拠に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
(4)本件特許発明7ないし8について
本件特許発明7ないし8と甲1製法発明ないし甲4製法発明のいずれかとを対比すると、少なくとも上記相違点4と同様の相違点があって、該相違点については上記(1)ア(イ)と同様に判断されるから、その余の点について対比判断するまでもなく、本件特許発明1は甲1製法発明ないし甲4製法発明のいずれかであるとはいえないし、甲1製法発明ないし甲4製法発明のいずれか、並びに、甲1ないし甲4及び他の証拠に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
第5 むすび
したがって、特許異議申立人の主張する申立理由によっては、本件特許の請求項1ないし8に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許の請求項1ないし8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2022-701141