特許異議申立
2022-701093
木質複合材、内装材、床材及び防音床材
- 審判番号
- 2022-701093
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2021-090487
- 登録番号
- 7064638
- 請求日
- 2022年11月10日
- 審決日
- 2024年05月02日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】大建工業株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人前田特許事務所
- 【異議申立人】脇谷 治義
- 審判長/審判官
- 審判長 居島 一仁
- 審判官 西田 秀彦
- 審判官 土屋 真理子
- 分類
- P1651.121-YAA(B27N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7064638号発明「木質複合材、内装材、床材及び防音床材」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7064638号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-8〕について訂正することを認める。
特許第7064638号の請求項1~8に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7064638号の請求項1~8に係る特許は、令和3年5月28日に出願され、令和4年4月26日にその特許権の設定登録がされ、同年5月10日に特許掲載公報が発行されたものである。
その後、その特許について、令和4年11月10日に、特許異議申立人脇谷治義(以下「申立人」という。)より、特許異議申立書(以下、「申立書」という。)が提出され、請求項1~8に係る特許に対して特許異議の申立てがされた。
その後の経緯は、以下のとおりである。
令和5年 1月27日付け:取消理由通知書
同年 3月31日 :特許権者による意見書の提出及び訂正の請求
同年 6月15日 :申立人による意見書の提出
同年 9月 4日付け:取消理由通知書<決定の予告>
同年11月 6日 :特許権者による意見書の提出及び訂正の請求 (以下、「本件訂正請求」といい、本件訂正 請求による訂正を「本件訂正」という。)
同年12月21日 :申立人による意見書の提出(以下、「意見書 」という。)
なお、令和5年3月31日にされた訂正の請求は、令和5年11月6日に新たな訂正の請求がされたことにより、取り下げられたものとみなす(特許法120条の5第7項)。
第2 訂正の適否
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下のとおりである。(下線は訂正箇所を示す。)
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1において、
「 木質ボードと、該木質ボードの片面に一体的に接合され、0.5~2.0mmの厚さを有する表面材とを備えた木質複合材であって、
上記木質ボードは、繊維方向に沿った表裏面を有する細長形状の多数の木質小薄片が集合状態で積層されて接着一体化されてなり、
上記木質小薄片は、上記表裏面間の厚さが0.05mm以上0.20mm以下、
上記繊維方向に沿った長さが10mm以上35mm以下、
上記繊維方向と直交する方向に沿った幅が0.5mm以上5mm以下である」
と記載されているのを、
「 合板の代替材として用いられる木質ボードと、該木質ボードの片面に一体的に接合され、0.5~2.0mmの厚さを有する表面材とを備えた木質複合材であって、
上記木質ボードは、繊維方向に沿った表裏面を有する細長形状の多数の木質小薄片が集合状態で積層されて接着一体化されてなり、
上記木質ボードの密度が400kg/m3以上800kg/m3以下であり、
上記木質小薄片は、上記表裏面間の厚さが0.05mm以上0.20mm以下、
上記繊維方向に沿った長さが10mm以上35mm以下、
上記繊維方向と直交する方向に沿った幅が0.5mm以上5mm以下の細長形状に大きさと形状が均質に揃い、節部分がなく、且つ上記繊維方向がランダムに配向されている」に訂正する。(請求項1の記載を引用する請求項2~8についても同様に訂正する。)
2 訂正の適否
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的
訂正事項1に係る訂正は、訂正前の請求項1に記載の「木質ボード」について、その用途を特定していないものから「合板の代替材として用いられる」と限定し、また、その密度を特定していないものから「密度が400kg/m3以上800kg/m3以下であ」るものに限定し、さらに、「木質小薄片」の大きさ及び形状の均質性、節部分の有無、並びに、繊維方向の配向について特定していないものから、「細長形状に大きさと形状が均質に揃い、節部分がなく、且つ上記繊維方向がランダムに配向されてい」るものに限定する訂正であるから、当該訂正事項1に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項1に係る訂正は、上記アのとおり特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、請求項1に係る発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。
ウ 新規事項の追加でないこと
本件特許の明細書の段落【0034】、【0043】及び【0050】~【0054】の記載からみて、訂正事項1に係る訂正は、本件特許の明細書、特許請求の範囲または図面(以下「本件明細書等」という。)のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、本件明細書等に記載された事項の範囲内の訂正である。
(2)一群の請求項
訂正前の請求項1~8について、請求項2~8は、直接または間接的に請求項1を引用するものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものであるから、訂正前の請求項1~8に対応する訂正後の請求項1~8は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。
3 訂正請求のまとめ
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、同法第126条第9項により準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~8について訂正することを認める。
第3 訂正後の本件発明
上記第2のとおり本件訂正請求は認められるから、本件特許の請求項1~8に係る発明(以下、請求項番号に対応して「本件発明1」等といい、全体の発明を「本件発明」という。)は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
合板の代替材として用いられる木質ボードと、該木質ボードの片面に一体的に接合され、0.5~2.0mmの厚さを有する表面材とを備えた木質複合材であって、
上記木質ボードは、繊維方向に沿った表裏面を有する細長形状の多数の木質小薄片が集合状態で積層されて接着一体化されてなり、
上記木質ボードの密度が400kg/m3以上800kg/m3以下であり、
上記木質小薄片は、上記表裏面間の厚さが0.05mm以上0.20mm以下、
上記繊維方向に沿った長さが10mm以上35mm以下、
上記繊維方向と直交する方向に沿った幅が0.5mm以上5mm以下の細長形状に大きさと形状が均質に揃い、節部分がなく、且つ上記繊維方向がランダムに配向されていることを特徴とする木質複合材。
【請求項2】
請求項1の木質複合材において、
木質ボードの木質小薄片は、長さが20mm以下、幅が5mm以下の細長形状であることを特徴とする木質複合材。
【請求項3】
請求項1又は2の木質複合材において、
木質ボードは、第1層と、該第1層の少なくとも表面材側の面に積層一体化された第2層とを備え、
上記第2層の木質小薄片の大きさは、第1層の木質小薄片よりも小さいことを特徴とする木質複合材。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つの木質複合材において、
表面材が中密度繊維板からなることを特徴とする木質複合材。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つの木質複合材において、
表面材は木質ボードと樹脂含浸紙を介して接合されていることを特徴とする木質複合材。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つの木質複合材を備え、
表面材上に表面化粧材が施工されていることを特徴とする内装材。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1つの木質複合材を備え、
表面材上に表面化粧材が施工されていることを特徴とする床材。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか1つの木質複合材を備え、
表面材上に表面化粧材が施工され、
木質ボードの裏面に緩衝材が接合されていることを特徴とする防音床材。」
第4 証拠一覧、特許異議申立理由の要旨、及び取消理由通知に記載した取消理由の要旨
1 証拠一覧
(1)申立書とともに提出された証拠
甲第1号証:特開2000-240265号公報
甲第2号証:特開2003-94411号公報
甲第3号証:特開2002-225002号公報
(2)申立人が提出した令和5年12月21日付け意見書とともに提出された証拠
甲第4号証:「合板ハンドブック」、日本合板工業組合連合会、昭和48 年5月1日、63頁
甲第5号証:特開平10-249817号公報
甲第6号証:特開平11-58330号公報
2 特許異議申立理由の要旨
(1)本件特許発明1~5、7及び8は、甲第1号証および甲第2号証記載の発明に基づいて当業者が容易に想到し得たものであるから、進歩性を欠如している。
(2)本件特許発明6は、甲第1号証および甲第2号証記載の発明、または、甲第1~3号証記載の発明に基づいて当業者が容易に想到し得たものであるから、進歩性を欠如している。
3 取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由の要旨
本件訂正前の請求項1~8に係る発明に対して、令和5年9月4日付け取消理由通知(決定の予告)で通知した取消理由の概要は以下のとおりである。
本件特許発明1~5、7、8は、甲1発明及び甲2技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、本件特許発明6は、甲1発明、甲2技術事項及び甲3技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、本件特許発明1~8は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。
第5 証拠の記載
1 甲第1号証
(1)甲第1号証の記載
甲第1号証には以下の記載がある(下線は、当審合議体が付与した。以下、同様。)。
ア「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は床材、特に、表面に貼着される化粧表面層の挙動に高い安定性を与えるようにした床材に関する。」
イ「【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明による床材は、少なくとも裏面に多数の凹溝が形成されている木質基材の表面に、厚さが0.5mm~2.0mmであり比重が0.4~1.2である木質繊維板を貼着し、該木質繊維板の表面に化粧表面層を貼着してなる床材において、前記木質基材と木質繊維板との間には、当該木質繊維板よりも寸法変化率が小さい材料からなる薄手のシートを配置してなることを特徴とする。
【0010】本発明において、用いる木質基材に特に制限はなく、合板、OSB、ブロックボード、集成材、パーティクルボードなどであってもよく、比重0.4~1.2程度である中密度繊維板あるいは高密度繊維板のような木質繊維板であってもよい。その厚みも任意であるが、5m~12mm程度が好ましい。木質基材の少なくとも裏面には遮音性を向上させる目的で多数の凹溝が形成されるが、該凹溝は幅2mm程度、間隔は15mm程度であることが曲げ強度の維持と遮音機能の向上の観点から好ましい。木質基材の表面側から裏面に向けた凹溝を付加的に形成してもよい。
【0011】木質基材の表面側に貼着する、厚さが0.5mm~2.0mm、比重0.4~1.2程度である木質繊維板は、中密度繊維板(MDF)や高密度繊維板(HDF)である。このような薄手の木質繊維板は、通常の製造方法では入手が困難である。そのために、市販されている厚手の木質度繊維板をスライサーにより厚み方向に分割して得られたものを用いてもよく(例えば、特開平10-258402号公報参照)、さらには、市販されている厚手の木質度繊維板を2枚以上、接着剤を用いて接着積層してフリッチとし、それをスライサーによりスライスして得られる薄手の木質繊維板を用いてもよい(本出願人の出願に係る特願平10-273260号に詳細に開示されている)。後者の場合に、接着積層時に用いた接着剤が木質繊維板の内部に浸透することで、機械的強度の向上が確保される利点もある。用いる接着剤は、尿素樹脂などのホルマリン系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤など、従来の化粧材の積層に用いられる接着剤を適宜そのまま用いればよい。
【0012】木質基材と前記木質繊維板との間には、当該木質繊維板よりも寸法変化率が小さい材料からなる薄手のシートが配置される。薄手のシートとしては、和紙のような紙類、フェノール樹脂含浸紙のような樹脂含浸紙、金網又は樹脂製網、あるいは、ラワンのロータリー単板のような木質単板などであってよい。この薄手のシートは、厚みが厚くなると、その分木質基材の厚みを薄くせざるを得ず、床材全体の強度が低下する恐れがある。従って、配置するシートはできるだけ薄手のものであることが望ましく、0.05mm~1.0mm程度が好ましい。樹脂含浸紙の場合には、秤量30g/m2~60g/m2のものが適切である。
【0013】木質基材と木質繊維板との間に前記のような薄手のシートを配置することにより、木質繊維板の水分や熱による挙動(寸法変化やかけ、ふくれなど)は抑制され、該木質繊維板の表面に貼着する突板などの表面化粧層に凹凸やクラックなどが発生するのを回避できる。同時に、該薄手のシートは床材全体の曲げ強度を補強する作用もなし、木質基材の少なくとも裏面に多数の凹溝が形成されることにる曲げ強度の低下を補完する。それにより、木質基材の曲げによる影響が突板などの表面化粧層に表れるのは回避される。木質基材の裏面に貼着する緩衝機能を持つ材料としては、発泡合成樹脂シート、不織布、合成ゴムシートのようなものが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は、本発明による床材10を上方から見た斜視図であり、図2は、その一部を拡大して示す断面図である。図において、1は5プライ合板からなる木質基材であり、好ましくは、板厚5mm~12mm程度である。木質基材1の裏面には、幅2mm程度の凹溝2が上面には達しない深さで縦横に多数形成されており、凹溝2,2間の間隔は15mm程度とされている。該木質基材1の裏面には、厚さ5mm程度の不織布の裏面に熱融着された合成樹脂フィルムとの複合材が緩衝材3として貼着されており、表面側には、厚み0.5mm程度、秤量30g/m2~60g/m2程度のポリエステル樹脂含浸紙4が接着剤により貼着されている。
【0015】前記樹脂含浸紙4の上には、厚さ0.5mm~2.0mm程度であり比重0.4~0.8程度である中密度繊維板5が同じ接着剤により貼着され、さらにその上には、0.2mm~0.6mm程度の薄手の突板6が表面化粧層として貼着されている。なお、図示されないが、木質基材1の裏面に、より幅の広い凹溝を形成し、該凹溝の中に温水パイプあるいはコードヒーターが挿通することにより、図示の床材を床暖房用フロアー材として用いることもできる。」
ウ【図2】
「
[図:0001413281000001.jpg]
」
(2)甲1発明
上記(1)より、甲第1号証には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
(甲1発明)
「少なくとも裏面に多数の凹溝が形成されている木質基材の表面に、厚さが0.5mm~2.0mmであり比重が0.4~1.2である木質繊維板を貼着してなる床材において、
木質基材に特に制限はなく、合板、OSB、ブロックボード、集成材、パーティクルボードなどであってもよいものであり、
該木質繊維板の表面に化粧表面層を貼着してなり、前記木質基材と木質繊維板との間には、当該木質繊維板よりも寸法変化率が小さい材料からなる薄手のシートを配置してなり、
前記木質繊維板は、中密度繊維板(MDF)であり、
中密度繊維板の上には、薄手の突板が表面化粧層として貼着されており、
前記薄手のシートとしては、フェノール樹脂含浸紙のような樹脂含浸紙であり、
該木質基材の裏面には、不織布の裏面に熱融着された合成樹脂フィルムとの複合材が緩衝材として貼着されている、
床材。」
2 甲第2号証
(1)甲第2号証の記載
甲第2号証には以下の記載がある。
ア「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば建築材料として使用される木質板および該木質板の製造方法に関するものである。」
イ「【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、木片Fを熱可塑性樹脂によって結着した芯層(3) と、木質分を熱硬化性樹脂によって結着した表層(2)および/または裏層(4) とからなる木質板(1) を提供するものである。該表裏層(2,4)の木質分は26メッシ全通の木粉および/または厚さ0.1~2mm、長さ1~30mm、幅0.1~5mmの木片Fであり、該芯層(3) の木片Fは厚さ0.1~5mm、長さ1~50mm、幅0.5~20mmであることが好ましく、更に該熱可塑性樹脂は再生樹脂であり、そして該表裏層(2,4)の木質分および/または該芯層(3) の木片Fは再生品であることが好ましい。更に本発明では、基板(6) 上に木質分と熱硬化性樹脂とを含有する表層用原料混合物M1を散布して表層マット(2A)をフォーミングし、該表層マット(2A)上に熱可塑性樹脂溶融物Rと木片Fとの芯層用原料混合物M2を供給堆積して芯層マット(3A)をフォーミングし、その上に木質分と熱硬化性樹脂とを含有する裏層用原料混合物M1を散布して裏層マット(4A)をフォーミングし、該三層マットをプレス成形することによって表裏層(2,4) と芯層(3) とを一体化する木質板(1)の製造方法が提供される。
【0005】
【作用】本発明では、芯層(3)は木片Fを使用して粗構造となるが、表層(2)および/または裏層(4) は木質分を熱可塑性樹脂によって結着して緻密な構造とするので、軽量でも寸法安定性良く高強度が得られるし、またホットプレス時表裏層(2,4) の熱硬化性樹脂が硬化していれば、木質板(1) が完全に冷却しないうちでも容易にプレス型から離型出来、また木質板(1) は完全に冷却しないうちでも取扱い容易な保形性を有する。また本発明では、基板(6) 上に木質分と熱硬化性樹脂とを含有する表層用原料混合物M1を散布して表層マット(2A)をフォーミングし、該表層マット(2A)上に熱可塑性樹脂溶融物Rと木片Fとの芯層用原料混合物M2を供給堆積して芯層マット(3A)をフォーミングし、その上に木質分と熱硬化性樹脂とを含有する裏層用原料混合物M1を散布して裏層マット(4A)をフォーミングし、該三層マットをプレス成形するので、表裏層(2,4) と芯層(3) とは、該表裏層(2,4) に含まれる熱硬化性樹脂と該芯層(3) の熱可塑性樹脂溶融物Rにより接着一体化される。したがって芯層(3) と表裏層(2,4) との接着には接着剤が不要となるし、また表裏層(2,4) のみに熱硬化性樹脂を使用しているので、樹脂分解物の発生も少ない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を以下に詳細に説明する。〔芯層〕本発明の芯層は木片を熱可塑性樹脂によって結着したものである。上記木片は木材からフレーカーによる切削によって製造され、サイズとしては好ましくは厚さ0.1~5mm、長さ1~50mm、幅0.5~20mm、更に好ましくは厚さ0.5~1mm、長さ20~25mm、幅4~8mmのものである。上記木片の原料となる木材は、好ましくは建築物解体の際に発生する解体木材、木材切断の際に発生する端切れ等を使用する。このような再生品を使用することによって、木材廃棄物の高度利用を図ることが出来る。
【0007】上記木片を結着する熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレンターポリマー、エチレン-酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性合成樹脂等が使用される。上記熱可塑性樹脂としては、上記熱可塑性樹脂成形品の廃材の粉砕物、あるいは該粉砕物を溶融ペレット化したものを使用することが好ましい。このような再生樹脂を使用することによって樹脂廃棄物の高度利用を図ることが出来る。
【0008】〔表裏層〕本発明の表裏層は木質分を熱硬化性樹脂によって結着したものである。上記木質分としては通常木粉および/または木片が使用され、該木粉は26メッシュ全通の粒径を有することが好ましく、また該木片は上記芯層に用いる木片よりも小サイズで、例えば厚さ0.1~2mm、長さ1~30mm、幅0.1~5mm、好ましくは厚さ0.2~0.5mm、長さ6~12mm、幅0.5~2.5mmのものが使用される。上記木質分もまた芯層用木片と同様に再生品を使用することが好ましい。上記木質分を結着する熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、メラミン-尿素共縮合樹脂、レゾルシノール樹脂等が使用される。
・・・
【0012】〔実施例1~4〕以下に本発明の実施例1~4を示す。表裏層用の原料混合物として、木粉(26メッシュ全通)と、粉末フェノール樹脂とを表1に示す割合で混合し乾式攪拌した表裏層用原料混合物M1 を用いた。芯層用原料の木片Fとして、解体木材を粉砕しフレーカー等で削片化し、平均厚さ0.5~1mm、長さ20~25mm、幅4~8mmの木片を用い、熱可塑性樹脂として、廃ポリプロピレンを使用しペレット化し粉砕物を用いた。」
ウ 【図2】
「
[図:0001413281000002.jpg]
」
(2)甲2技術事項
上記(1)から、甲第2号証には、次の技術事項(以下、「甲2技術事項」という。)が記載されていると認められる。
(甲2技術事項)
「木片Fを熱可塑性樹脂によって結着した芯層(3) と、木質分を熱硬化性樹脂によって結着した表層(2)および/または裏層(4) とからなる木質板(1) であり、
熱可塑性樹脂によって結着した上記木片は、サイズとしては厚さ0.1~5mm、長さ1~50mm、幅0.5~20mmのものであり、
熱硬化性樹脂によって結着した上記木質分としては、木片が使用され、該木片は上記芯層に用いる木片よりも小サイズで、厚さ0.1~2mm、長さ1~30mm、幅0.1~5mmのものが使用され、
表層(2) および裏層(4) は木質分を熱可塑性樹脂によって結着して緻密な構造とし、軽量でも寸法安定性良く高強度が得られる、
木質板。」
3 甲第3号証
(1)甲第3号証の記載
甲第3号証には以下の記載がある。
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性エマルジョン系接着剤を用いて2枚以上の木質材料を接着積層して製造される木質積層材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フローリング材、壁材などの基材として、厚さ5~15mm程度の木質材料を所要枚数だけ接着剤により接着積層した木質積層材が用いられる。木質材料としては、無垢の単板やそれを積層した合板に加え、パーティクルボード(PB)、中密度繊維板(MDF)、配向性ストランドボード(OSB)、ウエハーボード(WB)などの合成木質材も用いられており、それらは、同種のもの同士が接着積層されることもあり、異種材料同士を接着積層することもある。接着剤としては、木質材料と木質材料を接着する際のコスト、作業性、性能の面から、従来、水分率が約50%程度の水性エマルジョン系接着剤が用いられている。」
(2)甲3技術事項
上記(1)から、甲第3号証には、次の技術事項(以下、「甲3技術事項」という。)が記載されていると認められる。
(甲3技術事項)
「接着積層した木質積層材が、フローリング材、壁材などの基材として用いられること。」
4 甲第4号証
(1)甲第4号証の記載
甲第4号証には、以下の記載がある。
ア 63頁
「合板の一般的な性質
比 重 0.45~0.75
曲げ強さ(kg/cm2) 0° 90° 200~800」
5 甲第5号証
(1)甲第5号証の記載
甲第5号証には、以下の記載がある。
ア「【0002】
【従来の技術】配向性ストランドマットSMは図7に示すように、多数の例えば0.1mm以上の木質薄片で幅と長さとの比が1:2以上のいわゆるストランドSiに、接着剤を塗布し、その長軸方向が一定方向(図示の例では矢印方向)になるように配向して複層に積層し、ホットプレスして板状に成形したもので、廃材の有効利用の方法として極めて合理的なものである。」
イ 図7
「
[図:0001413281000003.jpg]
」
(2)甲5技術事項
上記(1)から、甲第5号証には、次の技術事項(以下、「甲5技術事項」という。)が記載されていると認められる。
(甲5技術事項)
「ストランドSiに、接着剤を塗布し、その長軸方向が一定方向(図示の例では矢印方向)になるように配向して複層に積層し、ホットプレスして板状に成形したこと。」
6 甲第6号証
(1)甲第6号証の記載
甲第6号証には、以下の記載がある。
ア「【0003】近年、良質な大径木の供給が少なくなりつつあり、原木よりの製材品に代わって、木材小片を木目方向に略配向させて積層・接着した配向ストランドボード(OSB)や、長尺木細片を配向させて積層・接着したOSL(Oriented StrandLumber)、PSL(Parallel Strand Lumber)等の木質系再構成材を木質系構造用材として活用することが多くなりつつある。これらの細片化木材を用いた再構成材は、原木を細片化してこれを再構成するために、原木から切り出した製材品のように節等による欠陥が存在せず、性能が安定してより均質な強度が得られるという有用な特徴を持つ。」
(2)甲6技術事項
上記(1)から、甲第6号証には、次の技術事項(以下、「甲6技術事項」という。)が記載されていると認められる。
(甲6技術事項)
「近年、良質な大径木の供給が少なくなりつつあり、原木よりの製材品に代わって、木材小片を木目方向に略配向させて積層・接着した配向ストランドボード(OSB)や、長尺木細片を配向させて積層・接着したOSL(Oriented StrandLumber)、PSL(Parallel Strand Lumber)等の木質系再構成材を木質系構造用材として活用することが多くなりつつあり、細片化木材を用いた再構成材は、原木を細片化してこれを再構成するために、原木から切り出した製材品のように節等による欠陥が存在しないこと。」
第6 当審の判断
1 本件発明1について
(1)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明の「木質基材」及び「厚さが0.5mm~2.0mmであ」る「木質繊維板」は、本件発明1の「木質ボード」及び「0.5~2.0mmの厚さを有する表面材」に、それぞれ相当する。
甲1発明の「床材」において、「木質基材と木質繊維板との間」には「薄手のシート」を配置しているところ、当該「床材」は、「木質基材」、「薄手のシート」及び「木質繊維板」の各層からなる一つの構造体となっていることから、「薄手のシート」介して、「木質基材」と「木質繊維板」とが一体的に接合されていることは明らかである。
一方、本件発明1は、「表面材」が「木質ボードの片面に一体的に接合され」と特定されているだけであって、その接合の態様については具体的に特定されていない。
よって、引用発明の「木質基材の表面」に「木質繊維板を貼着してなる床材」は、本件発明1の「木質ボードと、該木質ボードの片面に一体的に接合され」、「表面材とを備えた木質複合材」に相当する。
そうすると、本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
(一致点)
「木質ボードと、該木質ボードの片面に一体的に接合され、0.5~2.0mmの厚さを有する表面材とを備えた木質複合材。」
(相違点1)
「木質ボード」の用途について、
本件発明1では、「合板の代替材として用いられる」のに対して、甲1発明では、そのような特定がされていない点。
(相違点2)
「木質ボード」について、
本件発明1では、「上記木質ボードは、繊維方向に沿った表裏面を有する細長形状の多数の木質小薄片が集合状態で積層されて接着一体化されてなり、
上記木質ボードの密度が400kg/m3以上800kg/m3以下であり、
上記木質小薄片は、上記表裏面間の厚さが0.05mm以上0.20mm以下、
上記繊維方向に沿った長さが10mm以上35mm以下、
上記繊維方向と直交する方向に沿った幅が0.5mm以上5mm以下の細長形状に大きさと形状が均質に揃い、節部分がなく、且つ上記繊維方向がランダムに配向されている」のに対して、甲1発明では、そのような特定がなされていない点。
(2)判断
上記相違点について検討する。
事案に鑑みて、まず相違点2について検討する。
ア 相違点2に係る本件発明1の構成のうち「木質小薄片」が「細長形状に大きさと形状が均質に揃っている」ことの技術的意味について
本件特許の明細書の段落【0076】には、「すなわち、木質ボードAの芯層を構成する第1層A1は、1種類の第1木質小薄片1,1,…のみで構成され、その第1木質小薄片1,1,…の厚さtの平均値が極めて薄く、0.05~0.20mmという狭い範囲内に収まっているので、多数の第1木質小薄片1,1,…は厚さtのばらつきが小さくて均一な厚さtに揃ったものになる。また、第1木質小薄片1,1,…の繊維方向寸法d1(長さ)の平均値が10~35mmであり、繊維直交方向寸法d2(幅)の平均値が0.5~35mmであって、これらの寸法d1,d2がいずれも一定範囲内にあるので、第1層A1は大きさが一定範囲内に揃った第1木質小薄片1,1,…が集合して均質なものとなる。そのため、第1層A1(つまり木質ボードA)の強度が高くなるだけでなく、吸放湿による反りが発生し難く、ラワン合板等の南洋材合板と同程度の良好な寸法安定性が得られ、反りや撓み等が問題となることはない。その結果、木質ボードAの寸法安定性が向上する。」との記載がある。(下線は、当審合議体が付与。)
上記記載から、「木質小薄片」が「細長形状に大きさと形状が均質に揃っている」こととは、「厚さt」、「繊維方向寸法d1(長さ)」及び「繊維直交方向寸法d2(幅)」が、「狭い範囲内に収まってい」ることや、「ばらつきが小さ」いことなど、「一定範囲内にある」ことをいうものと理解することができる。
イ 判断
(ア)甲2技術事項の「木片」は、芯層(3)を構成する「木片」は、「サイズとしては厚さ0.1~5mm、長さ1~50mm、幅0.5~20mm」であり、表層(2)及び裏層(4)を構成する「木片」は、「芯層に用いる木片よりも小サイズで、厚さ0.1~2mm、長さ1~30mm、幅0.1~5mm」である。これらの「木片」は、「厚さ」、「長さ」及び「幅」が、「一定範囲内にある」ことから、「細長形状に大きさと形状が均質に揃っている」ものといえ、その寸法から、表裏面を有した細長形状のものであるといえる。
また、上記「木片」は、いずれも、本件特許の明細書の段落【0039】に記載のOSBのエレメントとして使用されるストランドの大きさより小さいものである。
上記のことをふまえると、甲2技術事項の「木片」は、本件発明1の「表裏面」を有する「細長形状」の「木質小薄片」に相当する。
(イ)甲2技術事項の「木片Fを熱可塑性樹脂によって結着」し、または「木質分を熱硬化性樹脂によって結着」すると、多数の木片が集合状態で積層されて接着一体化したものになることは明らかである。
(ウ)上記(ア)及び(イ)をふまえると、甲2技術事項の「木片Fを熱可塑性樹脂によって結着」し、または「木質分」として使用される「木片」を「熱硬化性樹脂によって結着」することは、本件発明1の「表裏面を有する細長形状の多数の木質小薄片が集合状態で積層されて接着一体化」されることに相当する。
(エ)また、細長形状の木材薄片は、一般的に、カールしたり、折れ曲がり易くなることが知られているから、長さを繊維方向に沿ったものとし、幅を繊維方向と直交とする方向に沿ったものとすることは技術常識である。
(オ)甲2技術事項の「木質板」(木質ボード)において一体接着されている「木片」ないし「木質片」は、本件発明1における「木質小薄片」の「上記表裏面間の厚さが0.05mm以上0.20mm以下、上記繊維方向に沿った長さが10mm以上35mm以下、上記繊維方向と直交する方向に沿った幅が0.5mm以上5mm以下」と寸法と、共通の寸法を有しているものがあり、また、上記甲6技術事項をふまえれば、「木片」ないし「木質片」は、「節部分がな」い蓋然性が高い。
(カ)しかしながら、甲第2号証には、「木質板」において一体接着されている「木片」ないし「木質片」が、上記記載の寸法を有しているものの、「木質板」の「密度が400kg/m3以上800kg/m3以下」であることや、「木片」又は「木質片」が「上記繊維方向がランダムに配向されている」ことは、記載も示唆もされていない。
また、甲第3号証~甲第6号証をみても、「木質ボード」を構成する「木片」又は「木質片」が、上記記載の寸法を有した上で、「木質板」の「密度が400kg/m3以上800kg/m3以下」とすることや、「木片」又は「木質片」が「上記繊維方向がランダムに配向されている」ことは記載も示唆もされていない。
(キ)そして、木質ボードが上記密度のものとするに際して、木質小薄片につき、節部分がなく、細長形状に大きさと形状が均質に揃うことで、強度のばらつきをなくすだけでなく、均質性と強度とを兼ることができるものと認められ(本件明細書段落【0065】)、また、木質小薄片につき、上記寸法を採用することで、木質ボードの表面に通常のOSBのような大きな凹凸が生じることはなく、MDFと同様に優れた表面性を有するものとなるとの作用効果を奏するものと認められる(同段落【0079】、【0091】)。
したがって、甲1発明に、甲2技術事項及び甲3技術事項~甲6技術事項を適用しても、相違点2に係る本件発明1の構成とすることはできない。
ウ 申立人の主張
・申立人は、合板の比重が0.45~0.75(密度に換算すると450~750kg/m3)程度であることは当業界に周知の事実である(甲第4号証)から、本件発明1において、木質ボードの密度を400kg/m3以上800kg/m3以下に特定したこととの有意差が認められず、OSBなどの木材細片を集積・圧縮される木質ボードにおいては、熱圧条件等を調整することにより、比較的容易に所望の密度を得ることができる旨主張する。
しかしながら、甲第4号証には、合板の比重が記載されているだけであり、木材細片を集積・圧縮される木質ボードについて、密度を「400kg/m3以上800kg/m3以下」とすることを示すものでも示唆するものでもない。また、他の甲号証にも、木材細片を集積・圧縮される木質ボードにおいて、請求項1に記載のとおり特定される木質小薄片の寸法を採用した場合に「400kg/m3以上800kg/m3以下」の密度が得られることを何ら示しておらず、示唆され得るものでもない。
・申立人は、配向性がランダムである場合と、ランダムでない場合の境界を客観的に判定できず、技術的及び実質的な差異があるとは認められない。また、段落【0002】の記載及び図7の図示内容を参酌しつつ、甲5における「配向性」は、「繊維方向がランダムに配向されている」場合も包含する意味で用いられており、本件発明1の「繊維方向がランダムに配向されている」に係る「ランダム配向性」は、実質的に甲第5号証に記載の「配向性ストランド」と同程度の「ランダム配向」を含むものであると理解せざるを得ない旨主張する。
しかしながら、甲第5号証には、「繊維方向がランダムに配向されている」と記載されておらず、示唆されているともいえない。また、仮に甲第5号証の図7に記載されたストランドが、一部の繊維が基準方向に対して20度程度傾いている場合が認められるとしても、そのようなものまで「ランダム」配向に含まれることが出願時に技術常識であるとはいえない。そして、甲2技術事項の「木質板」の「木片」や「木質片」の配向について、甲第5号証の図7に記載のストランドの配向とする動機付けもない。
以上のとおりであるから、申立人の主張は、上記イの判断を左右するものでなく、採用することはできない。
エ 小括
したがって、他の相違点を検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明、甲2技術事項、甲3技術事項~甲6技術事項及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2 本件発明2~8について
本件発明2~8は、本件発明1の構成を全て含み更に限定したものであるから、本件発明1についての判断と同様の理由により、甲1発明、甲2技術事項、甲3技術事項~甲6技術事項及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由、特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠方法によっては、本件特許の請求項1~8に係る特許を取り消すことはできない。
そして、他に本件特許の請求項1~8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2022-701093