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特許異議申立

2022-700303

空気入りバイアスタイヤ

審判番号
2022-700303
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2017-230676外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
登録番号
6949687
請求日
2022年04月12日
審決日
2022年08月01日
公報発行日
2022年09月30日
結論
維持
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.121-Y (B60C)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6949687号発明「空気入りバイアスタイヤ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論
特許第6949687号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 主な手続の経緯

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特許第6949687号(以下、「本件特許」という。)の請求項1ないし4に係る特許についての出願は、平成29年11月30日の出願であって、令和3年9月27日にその特許権の設定登録(請求項の数4)がされ、同年10月13日に特許掲載公報が発行されたものである。

その後、その特許に対し、令和4年4月12日に特許異議申立人 平田 和恵(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立て(対象請求項:全請求項)がされたものである。

第2 本件特許発明

本件特許の請求項1~4に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」ないし「本件発明4」といい、まとめて「本件発明」ということがある。)は、それぞれ、願書に添付された特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

【請求項1】

一対のビード部にそれぞれ少なくとも1本埋設されたビードコアと、

前記一対のビード部間に架け渡されたカーカスプライと、を備え、

前記カーカスプライは、

前記ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に巻き上げられた複数枚のバイアスプライからなるアッププライと、

前記ビード部において前記アッププライの巻き上げ部をタイヤ軸方向外側から包み込む複数枚のバイアスプライからなるダウンプライと、を備え、

前記ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向における前記ビード部の幅に対する前記カーカスプライの占める割合が45~55%である、

フォークリフト用空気入りバイアスタイヤ。

【請求項2】

前記ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向における、前記ビード部の幅に対する前記カーカスプライの占める割合が前記ビードコアの占める割合よりも大きい、

請求項1に記載のフォークリフト用空気入りバイアスタイヤ。

【請求項3】

前記ダウンプライは、

前記ビード部において前記巻き上げ部のタイヤ軸方向外側を通って前記ビードコアのタイヤ径方向内側に延在する外側ダウンプライと、

前記ビード部において前記外側ダウンプライと前記巻き上げ部との間に延在する内側ダウンプライと、を含み、

前記内側ダウンプライのタイヤ径方向内端が、前記ビードコアのタイヤ径方向内端又は当該内端よりもタイヤ径方向内側かつ前記ビードコアのタイヤ軸方向外端よりもタイヤ軸方向外側に位置する、

請求項1又は2に記載のフォークリフト用空気入りバイアスタイヤ。

【請求項4】

前記ビードコアは、前記一対のビード部のそれぞれにおいて、第1ビードコアと、前記第1ビードコアのタイヤ軸方向外側に配された第2ビードコアと、を含み、

前記アッププライは、前記第1ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に巻き上げられた複数枚のバイアスプライからなる第1アッププライと、前記第2ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に巻き上げられた複数枚のバイアスプライからなる第2アッププライと、を含む、

請求項1~3のいずれか1項に記載のフォークリフト用空気入りバイアスタイヤ。

第3 特許異議申立書に記載した申立ての理由の概要

折りたたみ中(クリックで表示)

申立人が特許異議申立書において、請求項1~4に係る特許に対して申し立てた特許異議申立理由の要旨は、次のとおりである。

1 申立理由(甲1に基づく進歩性)

本件発明1~4は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲1号証に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、それらの特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。

2 証拠方法

甲1号証:特開2000-177336号公報
甲2号証:特開2004-58840号公報
甲3号証:特開平3-193503号公報
甲4号証:JATMA YEAR BOOK F章 産業車両用タイヤ 一般社団法人 日本自動車タイヤ協会 2001年発行
甲5号証:特開2008-162494号公報

なお、証拠の表記は、おおむね特許異議申立書の記載にしたがった。以下、「甲1」等という。

第4 当審の判断

当審は、以下に述べるように、上記の申立理由には理由がないと判断する。

1 主な証拠に記載された事項等

(1)甲1の記載

甲1には以下の記載がある。なお、下線は当審で付した。以下同様。

・「【請求項1】 左右一対のビード部間に有機繊維コード層からなる複数層のカーカスプライを装架し、これらカーカスプライの両端部を少なくとも左右一対のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返したバイアス構造を有する空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアを複数本のビードワイヤの層巻き構造にすると共に、タイヤ軸方向最内側に配置されるビードコアの少なくとも外周側部分をタイヤ軸方向外側に傾斜させた大型車輛用空気入りタイヤ。」

・「【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、バイアス構造を有する大型車輛用空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、ビードコア周りの耐久性を向上することを可能にし、特に高負荷荷重・高トルク条件下で使用されるローダ用タイヤや高負荷荷重・長寿命条件下に使用される大型産業車輛用タイヤとして好適な空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。」

・「【0017】

【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる建設車輛用空気入りタイヤを例示するものである。図において、1はバイアス構造を有する建設車輛用空気入りタイヤ、2はトレッド部、3はサイド部、4はビード部である。左右一対のビード部4,4間には有機繊維コード層からなる複数層のカーカス層5が装架されている。一方、各ビード部4には2本のビードコア6a,6bが埋設されている。カーカス層5は内側5層の両端部がタイヤ軸方向最内側に位置するビードコア6aの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返され、その外側3層の両端部がビードコア6bの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返され、更に外側2層の両端部がビードコア6bの外側を通ってビードベースまで延長するように配置されている。また、トレッド部2におけるカーカス層5の外周側には有機繊維コード層からなる複数層のブレーカー層9がタイヤ1周にわたって配置されている。

【0018】図2に示すように、ビードコア6a,6bの外周側にはそれぞれビードフィラーゴム12が配置され、このビードフィラーゴム12がカーカスプライ5のターンダウン側7とターンナップ側8との間に挟み込まれている。上記ビードコア6a,6bはそれぞれ複数本のビードワイヤから構成され、その外側がビードカバー10で被覆されている。また、ビードコア6a,6bはそれぞれフィラーゴム12と共にフリッパー11で被覆されている。更に、ビード部4の周囲にはフィニッシング13が埋設されている。」

・「【0027】

【実施例】以下の構成のタイヤについて、加硫後の製品形状と耐久性を評価した。

評価タイヤ共通項

タイヤサイズ:23.5-25 16PR(ローダ用)
トレッド仕様:米国TRAコードがL4のディープトレッドに属する溝深さを有するラグパターン
カーカスプライ:1890D/2のナイロンコード層
ビードコア数:各ビード部に2本(通称ダブルビード構造)
プライロック構造:内側5層のカーカスプライの両端部を1番ビードの周りにタイヤ内側から外側へ折り返し、その外側3層の両端部を2番ビードの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、更に外側2層の両端部をビード外側から内側へ巻き込むようにビードベースまで配置した。

【0028】

ビードコア:直径0.94mmの鋼線からなるビードワイヤを10本並べたビードワイヤ層を13層に積層するように巻回した。
ビードカバー:ビニロンコード層をスパイラル状にビードコアに巻き付け加工した。
フリッパー:840D/2のナイロンコード層をビードカバーの外側に挟み込み加工した。」

・「【0032】1(審決注:○の中に1) 加硫後の製品形状

上記構成からなる未加硫タイヤを加硫成形した後、タイヤ軸方向最内側に位置する1番ビードとカーカスプライとの接触開始点における加硫後のカーカスプライ厚さP1~P5(図11参照)を測定し、その結果を表1に示した。なお、加硫中の加硫ブラダーとビードコアとの押し圧に起因する絞り込みによるゴムの流れ出しを無視した場合のカーカスプライの設計厚さは1.4mmである。

【0033】

【表1】

[図:0001388412000001.jpg]

」

・「【図2】

[図:0001388412000002.jpg]

」

・「【図11】

[図:0001388412000003.jpg]

」

(2)甲1に記載された発明

(1)の摘記事項、特に請求項1、実施例、図2について整理すると、甲1には以下の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。

<甲1発明>

左右一対のビード部間に有機繊維コード層からなる複数層のカーカスプライを装架し、これらカーカスプライの両端部を少なくとも左右一対のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返したバイアス構造を有する空気入りタイヤであって、

各ビード部に2本のビードコアが配置され、

内側5層のカーカスプライの両端部を1番ビードの周りにタイヤ内側から外側へ折り返し、その外側3層の両端部を2番ビードの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、更に外側2層の両端部をビード外側から内側へ巻き込むようにビードベースまで配置された

タイヤ。

(3)甲2の記載

・「【0001】

【発明の属する技術分野】

本発明は空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、ビードコア周りの耐セパレーション性に優れ、大型ローダー等の建設車両に好適に用いることのできる空気入りタイヤに関する。

【0002】

【従来の技術】

大型ローダータイヤ等の建設車両用タイヤには、過酷な使用条件下での使用に耐えることが要求されるため、その強化や耐久性の向上に関しては、従来より様々に検討がなされ、改良が重ねられてきている。

【0003】

【発明が解決しようとする課題】

特に、高荷重下での使用に伴う問題として、車両の稼動時にタイヤに大きなトルクが働くことに起因する、カーカスプライ間におけるセパレーション故障のおそれがあることが挙げられる。これは、車両からのトルクによりカーカスプライは周方向に動く一方、ビードコアは動かないので、両者間で剪断歪みが発生し、これが原因となってビードコアとラッピングテープとの間でセパレーションが生じて、このセパレーションが最終的にカーカスプライに進展することにより、故障に至るものである。」

・「【0007】

【課題を解決するための手段】

通常、ケース関係が故障する場合の対策としては、プライ枚数を増加して内圧を向上することが考えられるが、これは直材費や加工費の上昇を招くので、効率的な対策とは言えない。そこで本発明者は、鋭意検討の結果、現在故障の核となっているビードコアのラッピングテープ周りの改良を行うことにより、コストの上昇等の問題を生ずることなく上記問題を解消することができることを見出して、本発明を完成するに至った。

即ち、本発明を解決するために、本発明の空気入りタイヤは、以下のとおりである。

【0008】

(1)複数対のビードコアと、該複数対のビードコアの周囲にプライコードからなるカーカスプライを巻き返して配設された、ビードコア対数に応じた複数のカーカスプライ群を有する空気入りバイアスタイヤにおいて、

前記ビードコアにラッピングテープが巻回され、該ラッピングテープの、補強コード径がカーカスコード径対比で65~150%であり、被覆ゴムのゲージが0.10~0.3mm、JISショアーA硬度がカーカスコーティングゴムJISショアーA硬度対比で140~220%である空気入りタイヤである。

・・・」

2 本件発明1について

(1)対比

甲1発明の「左右一対のビード部」、及び、各ビード部に配置された「2本のビードコア」は、それぞれ、本件発明1の「一対のビード部」、及び、「それぞれ少なくとも1本埋設されたビードコア」に相当し、甲1発明の左右一対のビード部間に装架された「有機繊維コード層からなる複数層のカーカスプライ」は、本件発明1の「前記一対のビード部間に架け渡されたカーカスプライ」に相当する。

また、甲1発明のカーカスプライはバイアス構造を有しているから、甲1発明の「両端部を1番ビードの周りにタイヤ内側から外側へ折り返」された「内側5層のカーカスプライ」、及び、「両端部を2番ビードの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返」された「その外側3層」のカーカスプライは、いずれも、本件発明1の「前記ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に巻き上げられた複数枚のバイアスプライからなるアッププライ」に相当する。

さらに、甲1発明の「両端部をビード外側から内側へ巻き込むようにビードベースまで配置」された「外側2層」のカーカスプライは、本件発明1の「前記ビード部において前記アッププライの巻き上げ部をタイヤ軸方向外側から包み込む複数枚のバイアスプライからなるダウンプライ」に相当する。

してみると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。

・一致点

「一対のビード部にそれぞれ少なくとも1本埋設されたビードコアと、
前記一対のビード部間に架け渡されたカーカスプライと、を備え、
前記カーカスプライは、
前記ビードコアの周りをタイヤ軸方向内側から外側に巻き上げられた複数枚のバイアスプライからなるアッププライと、
前記ビード部において前記アッププライの巻き上げ部をタイヤ軸方向外側から包み込む複数枚のバイアスプライからなるダウンプライと、を備える空気入りバイアスタイヤ。」

・相違点1

ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるビード部の幅に対するカーカスプライの占める割合について、本件発明1が「45~55%」と特定するのに対し、甲1発明はそのような特定を有しない点。

・相違点2

タイヤの用途について、本件発明1が「フォークリフト用」と特定するのに対し、甲1発明はそのような特定を有しない点。

(2)判断

まず相違点1について検討すると、甲1には、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるビード部の幅に対するカーカスプライの占める割合について記載されていないし、それを示唆する記載もないから、相違点1は実質的に相違する。

また、他の証拠を見ても、甲1発明において、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるビード部の幅に対するカーカスプライの占める割合に着目し、これを「45~55%」に調整する動機付けとなる記載は見当たらない。

したがって、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(3)申立人の主張について

ア 相違点1は実質的な相違点ではないとの主張

申立人は、

「甲第1号証([0032]、表1)には、タイヤ軸方向最内側に位置する1番ビードとカーカスプライとの接触開始点における加硫後のカーカスプライ厚さP1~P5を測定した結果が記載されており、該カーカスプライ5層それぞれの厚さの平均値の合計は、6.45mmと算出される。そうすると、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるカーカスプライの幅は、18層の合計で、6.45×18/5=23.2mmと算出される。
さらに、甲第1号証([0028])には、直径0.94mmの鋼線からなるビードワイヤを10本並べたビードワイヤ層を13層に積層するように巻回してビードコアを形成したことが記載されており、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向における2つのビードコアの幅の合計は、0.94×10×2=18.8mmと算出される。
よって、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるカーカスプライの幅に対して、ビードコアの幅は、23.2/18.8=1.23倍であると算出される。
一方、甲第1号証の図2において、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるカーカスプライの幅に対して、ビードコアの幅は、1.23倍であると測定されることから、図2のビード部の形状は、実際の形状に極めて近似していると考えられる。
・・・
そして、甲第1号証の図2のビード部(4)において、ビードコア(6a,6b)の高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるビード部(4)の幅に対するカーカスプライ(5)の占める割合は約45%であると測定される。したがって、甲第1号証は本件特許発明1の構成Dを実質的に開示している。」

と主張している。

しかしながら、一般的に特許図面は寸法的に必ずしも正確な図面でないことは周知であるところ、上記申立人が「図2のビード部の形状は、実際の形状に極めて近似している」と主張する根拠として用いている計算値も多くの仮定に基づいて算出されているものであって到底採用できない。また、仮に算出されたカーカスプライの幅とビードコアの幅の比率が図面から測定された比率と一致したとしても、フリッパー等の厚さまで含めた図全体の寸法が必ずしも正確に表現されているとはいえない。

よって、申立人の上記主張は採用できない。

イ 相違点1に係る構成は容易に想到し得るものであるとの主張

申立人は、甲2の【0003】、【0007】に記載された技術的事項に基づいて、甲1発明において、相違点1に係る本件発明1の構成を採用することは、当業者が容易に想到し得た旨を主張している。

しかしながら、上記1(3)で摘記したとおり、甲2はその【0003】に記載された課題を解決するため、「ビードコアのラッピングテープ周りの改良を行」ったものであるところ、甲2の記載に触れた当業者であれば同様にビードコアのラッピングテープ周りの改良を行うもの(【0007】)と考えられるから、上記申立人の主張は後知恵と評価せざるを得ない。なお、仮に申立人の主張するように甲2【0007】の「プライ枚数を増加」する構成を採用したとしても、ビードコアの高さの中心位置でのタイヤ軸方向におけるビード部の幅に対するカーカスプライの占める割合を「45~55%」に調整する動機はないから、甲1発明に甲2記載事項を適用しても、相違点1に係る本件発明1の特定事項を満たすものとすることは、容易に想到し得たとはいえない。

よって、申立人の上記主張は採用できない。

3 本件発明2~4について

上記第2のとおり、本件発明2~4は、請求項1を直接又は間接的に引用して特定するものであるから、本件発明1の特定事項を全て有するものである。

そして、上記2のとおり、本件発明1が甲1に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない以上、本件発明2~4も、甲1に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

4 小括

以上のとおりであるから、申立人の主張する申立理由には理由がない。

第5 むすび

以上のとおりであるから、申立人が特許異議申立書において主張する申立理由によっては、請求項1~4に係る特許を取り消すことはできない。

また、他に本件特許の請求項1~4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり決定する。

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2022-700303

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