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特許異議申立

2022-700195

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜の製造方法、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法

審判番号
2022-700195
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2019-542036
登録番号
6931707
請求日
2022年03月07日
審決日
2023年04月14日
公報発行日
2023年07月28日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】富士フイルム株式会社
  • 【権利者代理人】弁理士法人航栄事務所
  • 【異議申立人】中川 賢治
審判長/審判官
  • 審判長 里村 利光
  • 審判官 加々美 一恵
  • 審判官 関根 洋之
分類
P1651.113-YAA(G03F) / P1651.121-YAA(G03F) / P1651.536-YAA(G03F) / P1651.537-YAA(G03F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第126条第5項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第4項、特許法第29条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6931707号発明「感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜の製造方法、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6931707号の明細書および特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書および訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~16〕について訂正することを認める。 特許第6931707号の請求項1~16に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6931707号の請求項1~16に係る特許(以下「本件特許」と総称する。)についての出願(特願2019-542036号)は、2018年(平成30年)9月7日(先の出願に基づく優先権主張 平成29年9月13日 平成30年1月31日)を国際出願日とする出願であって、令和3年8月18日に特許権の設定の登録がされたものである。 本件特許について、令和3年9月8日に特許掲載公報が発行されたところ、発行の日から6月以内である令和4年3月7日に、本件特許のうち全請求項に係る特許(以下、それぞれ「本件特許1」~「本件特許16」という。)に対して、特許異議申立人 中川 賢治(以下「特許異議申立人」という。)から、特許異議の申立てがされた(異議2022-700195号、以下「本件事件」という。)。 本件事件についての、その後の手続等の経緯は、次のとおりである。 令和 4年 5月11日付け:取消理由通知書 令和 4年 7月14日 :訂正請求書 令和 4年 7月14日 :意見書(特許権者) 令和 4年 9月 2日 :意見書(特許異議申立人) 令和 4年10月17日付け:取消理由通知書(決定の予告) 令和 4年12月22日 :訂正請求書 令和 4年12月22日 :意見書(特許権者) 令和 5年 2月24日 :意見書(特許異議申立人) なお、令和4年7月14日付け訂正請求書による訂正の請求は、特許法120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 第2 令和4年12月22日付け訂正請求書による訂正の請求について 1 訂正の内容 令和4年12月22日付け訂正請求書でなされた訂正の請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである(下線は、訂正箇所として特許権者が付したものである。)。 (1)訂正事項1 ア 訂正事項1A(特許請求の範囲について) (ア)特許請求の範囲の請求項1に「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」と記載されているのを「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、下記式(N1)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、下記式(N1A)、及び式(N2)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、R4”SO3- [式中、R4”は、炭素数4の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4の直鎖もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を表す]で表されるアニオン部を有するオニウム塩系光酸発生剤を含有するポジ型レジスト組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-2で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-4で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-6で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、p-ヒドロキシスチレン、及びtert-ブチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物、並びに、p-ヒドロキシスチレン、及び 1-エチル-1-シクロペンチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物を除く)」(以下、括弧書きによって特許請求の範囲から除かれた事項を「本件除外事項」という。)に訂正する。請求項1の記載を引用する請求項4~16も同様に訂正する。 (イ)特許請求の範囲の請求項1の「繰り返し単位B1を有し、」という記載の後に「前記繰り返し単位B1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」と追記する。請求項1の記載を引用する請求項4~16も同様に訂正する。 (ウ)特許請求の範囲の請求項1の「全繰り返し単位に対して20モル%超」という記載の後に「27モル%以下」と追記する。請求項1の記載を引用する請求項4~16も同様に訂正する。 イ 訂正事項1B(明細書について) (ア)明細書の段落【0008】の<1>に「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」と記載されているのを「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、本件除外事項を除く)」に訂正する。 (イ)明細書の段落【0008】の<1>の「繰り返し単位B1を有し、」という記載の後に「上記繰り返し単位B1は、上記酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」を追記する。 (ウ)明細書の段落【0008】の<1>の「全繰り返し単位に対して20モル%超」という記載の後に「27モル%以下」と追記する。 (2)訂正事項2 ア 訂正事項2A(特許請求の範囲について) (ア)特許請求の範囲の請求項2に「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」と記載されているのを「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、本件除外事項を除く)」に訂正する。請求項2の記載を引用する請求項4~7、12~16も同様に訂正する。 (イ)特許請求の範囲の請求項2の「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位を有し、」という記載の後に「前記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、前記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」と追記する。請求項2の記載を引用する請求項4~7、12~16も同様に訂正する。 (ウ)特許請求の範囲の請求項2の「全繰り返し単位に対して20モル%超」という記載の後に「27モル%以下」と追記する。請求項1の記載を引用する請求項4~7、12~16も同様に訂正する。 イ 訂正事項2B(明細書について) (ア)明細書の段落【0008】の<2>に「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」と記載されているのを「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、本件除外事項を除く)」に訂正する。 (イ)明細書の段落【0008】の<2>の「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位を有し、」という記載の後に「上記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、上記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」を追記する。 (ウ)明細書の段落【0008】の<2>の「全繰り返し単位に対して20モル%超」という記載の後に「27モル%以下」と追記する。 (3) 訂正事項3 ア 訂正事項3A(特許請求の範囲について) (ア)特許請求の範囲の請求項3に「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」と記載されているのを「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、本件除外事項を除く)」に訂正する。請求項3の記載を引用する請求項4~16も同様に訂正する。 (イ)特許請求の範囲の請求項3の「繰り返し単位BC1を有し、」という記載の後に「前記繰り返し単位BC1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」と追記する。請求項3の記載を引用する請求項4~16も同様に訂正する。 (ウ)特許請求の範囲の請求項3の「全繰り返し単位に対して20モル%超」という記載の後に「27モル%以下」と追記する。請求項3の記載を引用する請求項4~16も同様に訂正する。 イ 訂正事項3B(明細書について) (ア)明細書の段落【0008】の<3>に「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物」と記載されているのを「少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、本件除外事項を除く)」に訂正する。 (イ)明細書の段落【0008】の<3>の「繰り返し単位BC1を有し、」という記載の後に「上記繰り返し単位BC1は、上記酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」を追記する。 (ウ)明細書の段落【0008】の<3>の「全繰り返し単位に対して20モル%超」という記載の後に「27モル%以下」と追記する。 (4)一群の請求項について 訂正前の請求項4~7、12~16は、請求項1~3を直接的に又は間接的に引用しており、また、訂正前の請求項8~11は、請求項1、3を直接的に又は間接的に引用していることから、訂正前の請求項1~16に対応する本件訂正後の請求項1~16は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 2 訂正要件の判断 (1)訂正事項1について ア 訂正事項1A(特許請求の範囲について) (ア)訂正の目的 訂正事項1Aの上記1(1)ア(ア)は、「(但し、本件除外事項を除く)」という記載によって、「感活性光線性又は感放射線性組成物」から特定の組成物を除外するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 また、訂正事項1Aの上記1(1)ア(イ)は、「上記繰り返し単位B1は、上記酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」という記載によって、令和4年5月11日付け取消理由通知書の理由3を解消することを図るための訂正であり、以下の理由により特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 すなわち、訂正前の請求項1には、令和4年5月11日付け取消理由通知書の理由3に記載したとおり、「樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位とを含むことが規定されている。次いで、樹脂(A)が、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が50℃以下であるモノマーを由来とする繰り返し単位B1を有することが規定されている。樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位と、該繰り返し単位B1との少なくとも3つの繰り返し単位を有する樹脂であるのか、該繰り返し単位B1が、酸性基を有する繰り返し単位、又は、酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、2つの繰り返し単位を有する樹脂であってもよいのか明確ではない。」という二とおりの意味に理解し得る不明確な記載があったところ、本件訂正により「前記繰り返し単位B1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」が追記されたことから、後者の意味であることを明確にしたものであって、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 さらに、訂正事項1Aの上記1(1)ア(ウ)は、「全繰り返し単位に対して20モル%超」に「27モル%以下」を追記することで、「全繰り返し単位に対する酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量」を限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 (イ)新規事項追加の有無、特許請求の範囲の実質拡張変更の存否 上記1(1)ア(ア)は「感活性光線性又は感放射線性組成物」から本件除外事項を除外するものであって、新たな技術的事項を導入しないものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 上記1(1)ア(イ)については、本件特許明細書の段落【0008】における推定メカニズム記載「樹脂のガラス転移温度(Tg)を一定以下にすることで、パターンの断面形状の矩形性を維持したまま、解像性を改善させ、かつ真空処理後の膜剥がれを抑制できることを見出した。」からすると、樹脂のTgが一定以下になるように繰り返し単位及びその組成比を調整することができれば、Tgを低下させる繰り返し単位が酸性基を有する繰り返し単位又は酸分解性基を有する繰り返し単位と同一であろうとなかろうと問題ないと判断できるものであって、「前記繰り返し単位B1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」を追加することは、新規事項の追加には当たらない。また、二とおりの意味に理解し得る不明確な記載であったものを一方の意味であることに明確化したものであるから、特許請求の範囲の実質拡張変更にも当たらない。したがって、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 上記1(1)ア(ウ)は「全繰り返し単位に対して20モル%超」に「27モル%以下」を追記することで、「全繰り返し単位に対する酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量」を限定するものであり、本件特許明細書の段落【0066】の記載に照らし、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 イ 訂正事項1Bについて (ア)訂正の目的 訂正事項1Bは、訂正事項1Aに係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 (イ)新規事項追加の有無、特許請求の範囲の実質拡張変更の存否 上記ア(イ)で述べた理由により、訂正事項1Bは特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 ウ 小括 したがって、訂正事項1は、訂正要件を満たす。 (2)訂正事項2について ア 訂正事項2Aについて (ア)訂正の目的 訂正事項2Aの上記1(2)ア(ア)は、「(但し、本件除外事項を除く)」という記載によって、「感活性光線性又は感放射線性組成物」から本件除外事項の組成物を除外するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 また、訂正事項2Aの上記1(2)ア(イ)は、「前記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、前記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」という記載によって、令和4年5月11日付け取消理由通知書の理由3を解消することを図るための訂正であり、以下の理由により特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 すなわち、訂正前の請求項2には、令和4年5月11日付け取消理由通知書の理由3に記載したとおり、「樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位と、炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位との少なくとも3つの繰り返し単位を有する樹脂であるのか、該炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位が、酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、2つの繰り返し単位を有する樹脂も含まれるのか明確ではない。」という二とおりの意味に理解し得る不明確な記載があったところ、本件訂正により「上記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、上記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」が追記されたことから、後者の意味であることを明確にしたものであって、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 訂正事項2Aの上記1(2)ア(ウ)は「全繰り返し単位に対して20モル%超」に「27モル%以下」を追記することで、「全繰り返し単位に対する酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量」を限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 (イ)新規事項追加の有無、特許請求の範囲の実質拡張変更の存否 上記1(2)ア(ア)は、「感活性光線性又は感放射線性組成物」から本件除外事項を除外するものであって、新たな技術的事項を導入しないものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 上記1(2)ア(イ)については、本件特許明細書の段落【0008】に「本発明者らは、樹脂中の酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量をより多くしたことで、溶解コントラストを向上させ、解像性が向上したと推定している。また、樹脂のTgを一定以下としたことで、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された膜の流動性が高くなり、溶剤の揮発性が向上し、その結果、膜剥がれの原因となる膜中の残留溶剤量が減少し、真空処理後の膜剥がれが抑制されたと推定している。」と記載されていることから、溶剤の揮発性を向上することでその結果、膜剥がれの原因となる膜中の残留溶剤量が減少し、真空処理後の膜剥がれが抑制されるというメカニズムを推定することができる。そして、本件特許明細書の段落【0029】における「繰り返し単位B1としては、残留溶剤をより揮発しやすくできる点で、ヘテロ原子を含んでいてもよい、炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位であることが好ましい。」との記載からして、溶剤の揮発性が向上し残存溶剤量を減少させることができれば、上記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、上記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であろうとなかろうと問題ないと判断できるものであって、「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位を有し、」という記載の後に「前記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、前記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」を追加することは、新規事項の追加には当たらない。また、二とおりの意味に理解し得る不明確な記載であったものを一方の意味であることに明確化したものであるから、特許請求の範囲の実質拡張変更にも当たらない。したがって、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 上記1(2)ア(ウ)は「全繰り返し単位に対して20モル%超」に「27モル%以下」を追記することで、「全繰り返し単位に対する酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量」を限定するものであり、本件特許明細書の段落【0066】の記載に照らし、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 イ 訂正事項2Bについて (ア)訂正の目的 訂正事項2Bは、訂正事項2Aに係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 (イ)新規事項追加の有無、特許請求の範囲の実質拡張変更の存否 上記(2)ア(イ)で述べた理由と同様の理由により、訂正事項2Bは特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 ウ 小括 したがって、訂正事項2は、訂正要件を満たす。 (3)訂正事項3について ア 訂正事項3Aについて (ア)訂正の目的 訂正事項3Aの上記1(3)ア(ア)は、「(但し、本件除外事項を除く)」という記載によって、「感活性光線性又は感放射線性組成物」から本件除外事項の組成物を除外するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 また、訂正事項3Aの上記1(3)ア(イ)は、「前記繰り返し単位BC1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分柑性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」という記載によって、令和4年5月11日付け取消理由通知書の理由3を解消することを図るための訂正であり、以下の理由により特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 すなわち、訂正前の請求項3には、令和4年5月11日付け取消理由通知書の理由3に記載したとおり、「樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位と、ハンセン溶解度パラメーターが19.5(J/cm3)0.5以下であり、かつ、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が50℃以下であるモノマーを由来とする繰り返し単位BC1との少なくとも3つの繰り返し単位を有する樹脂であるのか、該繰り返し単位BC1を有する繰り返し単位が、酸性基を有する繰り返し単位、又は、酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、2つの繰り返し単位を有する樹脂も含まれるのか明確ではない。」という二とおりの意味に理解し得る不明確な記載があったところ、本件訂正により「上記繰り返し単位BC1は、上記酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」が追記されたことから、後者の意味であることを明確にしたものであって、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 訂正事項3Aの上記1(3)ア(ウ)は、「全繰り返し単位に対して20モル%超」に「27モル%以下」を追記することで、「全繰り返し単位に対する酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量」を限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 (イ)新規事項追加の有無、特許請求の範囲の実質拡張変更の存否 上記1(3)ア(ア)は、「(但し、本件除外事項を除く)」という記載によって、「感活性光線性又は感放射線性組成物」から本件除外事項の組成物を除外するものであって、新たな技術的事項を導入しないものであるから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 上記1(3)ア(イ)については、本件特許明細書の段落【0008】に「本発明者らは、樹脂中の酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量をより多くしたことで、溶解コントラストを向上させ、解像性が向上したと推定している。また、樹脂のTgを一定以下としたことで、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された膜の流動性が高くなり、溶剤の揮発性が向上し、その結果、膜剥がれの原因となる膜中の残留溶剤量が減少し、真空処理後の膜剥がれが抑制されたと推定している。」とあることから、膜剥がれの原因となる膜中の残留溶剤量が減少し、真空処理後の膜剥がれが抑制されるというメカニズムを推定することができる。そして、本件特許明細書の段落【0043】における「樹脂(A)のハンセン溶解度パラメーターは20.5(J/cm3)0.5以下であることで、膜中の残留溶剤量を更に低減することができるため、真空処理後の膜剥がれをより抑制することができる。また、パターンの断面形状の矩形性を改良することができる。」との記載からして、膜中の残留溶剤量を減少させることができれば、繰り返し単位BC1は、上記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であろうとなかろうと問題ないと判断できるものであって、「繰り返し単位BC1を有し、」という記載の後に「上記繰り返し単位BC1は、上記酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、」を追記することは、新規事項の追加には当たらない。また、二とおりの意味に理解し得る不明確な記載であったものを一方の意味であることに明確化したものであるから、特許請求の範囲の実質拡張変更にも当たらない。したがって、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 上記1(3)ア(ウ)は「全繰り返し単位に対して20モル%超」に「27モル%以下」を追記することで、「全繰り返し単位に対する酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量」を限定するものであり、本件特許明細書の段落【0066】の記載に照らし、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 イ 訂正事項3Bについて (ア)訂正の目的 訂正事項3Bは、訂正事項3Aに係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 (イ)新規事項追加の有無、特許請求の範囲の実質拡張変更の存否 上記(3)ア(イ)で述べた理由と同様の理由により、訂正事項3Bは特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 ウ 小括 したがって、訂正事項3は、訂正要件を満たす。 (4)小括 以上(1)~(3)のとおり、本件訂正は、訂正要件を満たす。 したがって、明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1~16]について訂正することを認める。 第3 本件訂正発明 本件訂正は上記第2のとおり認められたので、本件訂正後の請求項1~16に係る発明(以下「本件訂正発明1」~「本件訂正発明16」といい、これらを総称して「本件訂正発明」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~16に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 【本件訂正発明1】 樹脂(A)及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、 前記樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位とを含み、 前記酸性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して15モル%以上であり、 前記酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して20モル%超27モル%以下であり、 前記樹脂(A)のガラス転移温度が145℃以下であり、 膜厚2μm以上の膜を形成するために用いられ、 前記樹脂(A)が、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が50℃以下であるモノマーを由来とする繰り返し単位B1を有し、 前記繰り返し単位B1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が、下記一般式(ZI)、一般式(ZII)又は一般式(ZIII)で表される化合物であり、 前記組成物が、溶剤を含有し、前記溶剤がアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキル、2-へプタノン、及びアルコキシ酢酸アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、下記式(N1)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、下記式(N1A)、及び式(N2)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、R4”SO3- [式中、R4”は、炭素数4の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4の直鎖もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を表す]で表されるアニオン部を有するオニウム塩系光酸発生剤を含有するポジ型レジスト組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-2で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-4で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-6で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、p-ヒドロキシスチレン、及びtert-ブチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物、並びに、p-ヒドロキシスチレン、及び 1-エチル-1-シクロペンチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物を除く)。 【本件訂正発明2】 樹脂(A)及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、 前記樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位とを含み、 前記酸性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して15モル%以上であり、 前記酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して20モル%超27モル%以下であり、 前記樹脂(A)のガラス転移温度が145℃以下であり、 膜厚2μm以上の膜を形成するために用いられ、 前記樹脂(A)が、炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位を有し、 前記炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位は、上記酸性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が、下記一般式(ZI)、一般式(ZII)又は一般式(ZIII)で表される化合物であり、 前記組成物が、溶剤を含有し、前記溶剤がアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキル、2-へプタノン、及びアルコキシ酢酸アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、下記式(N1)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、下記式(N1A)、及び式(N2)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、R4”SO3- [式中、R4”は、炭素数4の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4の直鎖もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を表す]で表されるアニオン部を有するオニウム塩系光酸発生剤を含有するポジ型レジスト組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-2で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-4で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-6で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、p-ヒドロキシスチレン、及びtert-ブチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物、並びに、p-ヒドロキシスチレン、及び 1-エチル-1-シクロペンチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物を除く)。 【本件訂正発明3】 樹脂(A)及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、 前記樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位とを含み、 前記酸性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して15モル%以上であり、 前記酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して20モル%超で27モル%以下であり、 前記樹脂(A)のガラス転移温度が145℃以下であり、 膜厚2μm以上の膜を形成するために用いられ、 前記樹脂(A)が、ハンセン溶解度パラメーターが19.5(J/cm3)0.5以下であり、かつ、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が50℃以下であるモノマーを由来とする繰り返し単位BC1を有し、 前記繰り返し単位BC1は、前記酸性基を有する繰り返し単位、又は、前記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が、下記一般式(ZI)、一般式(ZII)又は一般式(ZIII)で表される化合物であり、 前記組成物が、溶剤を含有し、前記溶剤がアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキル、2-へプタノン、及びアルコキシ酢酸アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(但し、下記式(N1)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、下記式(N1A)、及び式(N2)~(N5)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(P1)で表される化合物、及びトリn-ペンチルアミンを含有する組成物、R4”SO3- [式中、R4”は、炭素数4の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数4の直鎖もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を表す]で表されるアニオン部を有するオニウム塩系光酸発生剤を含有するポジ型レジスト組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-2で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-4で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、下記式(A1)~(A3)で表される繰り返し単位を有する共重合体、下記(B)-6で表される化合物、トリエチルアミン、及びサリチル酸を含有する組成物、p-ヒドロキシスチレン、及びtert-ブチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物、並びに、p-ヒドロキシスチレン、及び 1-エチル-1-シクロペンチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物を除く)。 【本件訂正発明4】 前記酸性基が、カルボキシル基、フェノール性水酸基、又はスルホ基である請求項1~3のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明5】 前記樹脂(A)が有する繰り返し単位のいずれか少なくとも1種が芳香環を有する請求項1~4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明6】 前記酸性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して45モル%以上である請求項1~5のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明7】 前記樹脂(A)のハンセン溶解度パラメーターが20.5(J/cm3)0.5以下である請求項1~6のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明8】 前記繰り返し単位B1、又はBC1が、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が-20℃以下であるモノマーを由来とする繰り返し単位である請求項1、3~7のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明9】 前記繰り返し単位B1、又はBC1が、ハンセン溶解度パラメーターが16.0(J/cm3)0.5以下のモノマーを由来とする繰り返し単位である請求項1、3~8のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明10】 前記繰り返し単位B1、又はBC1が、下記一般式(1-2)で表される繰り返し単位である請求項1、3~9のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明11】 前記繰り返し単位B1、又はBC1の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して5モル%以上である請求項1、3~10のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明12】 前記樹脂(A)が、下記一般式(1-2)で表される繰り返し単位、下記一般式(1-3)で表される繰り返し単位、及び下記一般式(1-4)で表される繰り返し単位を含有する、請求項1~11のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明13】 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が下記一般式(ZI-3)で表される化合物である請求項1~12のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 【本件訂正発明14】 請求項1~13のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、 前記レジスト膜を露光する露光工程と、 露光された前記レジスト膜を、現像液を用いて現像する現像工程と、を含むパターン形成方法。 【本件訂正発明15】 請求項14に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。 【本件訂正発明16】 請求項1~13のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成する膜厚が2μm以上のレジスト膜の製造方法。 なお、【化1】~【化18】は省略する。 第4 取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由 本件訂正前の請求項1~16に係る特許に対して、当審が令和4年10月17日付けで特許権者に通知した取消理由(決定の予告)の要旨は、次のとおりである。 請求項1~16に係る発明は、甲7に記載された発明であり、また、甲7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。よって、請求項1~16に係る特許は、特許法第29条第1項および第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 引用文献等一覧 甲7 国際公開第2005/105869号 第5 当審の判断 1 甲7の記載及び甲7に記載された発明の認定 (1)甲7の記載 甲7には、以下の記載がある。なお、下線は引用発明の認定及び判断で活用した箇所であって、当審で付したものである。 [0001] 本発明は、半導体リソグラフィ一において使用されるレジスト膜、反射防止膜および 多層レジストの下層膜等の塗膜形成用として好適な共重合体とその製造方法、および該共重合体を含んでなる半導体リソグラフィー用組成物に関する。 [0062] (4)レジストパターン評価 共重合体 60重量部、PGMEA360重量部からなる 15重量%PGMEA溶液に、光酸発生剤としてトリフルォロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム1.0重量部、トリエタノールアミン0.1重量部を加えて溶解し、0.05μmのメンブランフィルターでろ過してレジスト組成物を調製した。このレジスト組成物をSiウェハー上にスピンコーティングし、ホットプレート上で120℃、90秒間乾燥させて、膜厚500mのレジスト薄膜を調製した。KrFエキシマレーザーステッパー(ニコン社製NA=0.6)を用いて 露光し、露光後、直ちに 120℃で90秒間ベークした。次いで、2.38重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、室温で60秒間現像し、次いで純水でリンスしてレジストパターンを得た。200nmのラインアンドスペースパターン(1:1)を得るための最適露光量を求め、これを感度とした。また、その時のパターン形状を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。感度とパターン形状の観察結果を表1にまとめた。 [0063] (実施例1) 窒素雰囲気に保ったモノマー溶液調製槽にp-ヒドロキシスチレン (以下、「PHS」と記す。)24%、メタノール23%、水10%を含むp-エチルフエノール溶液158kg、tert-ブチルアクリレート19.0kg、 AIBN1.5kgを仕込んで溶解し、モノマー溶液を調製した。このモノマー溶液35kgを重合槽に移送し、撹拌しながら80℃に昇温した後、残りのモノマー溶液を2時間かけて80℃に保った重合槽内に供給して重合させた。供給終了後、重合温度を80℃に保ったまま2時間熟成させ、室温まで冷却した。得られた重合液をトルエン620kgに滴下してポリマーを沈殿させた後、上澄みを除去した。次いで、メタノール36kgで溶解し、トルエン620kgに再沈殿させ、上澄みを除去する操作を2回繰り返した後、メタノール90kgに再溶解した。さらに、水55kgを加えて再沈殿させ、上澄み液を除去した後、メタノール90kgで再溶解させる操作を2回繰り返し、得られたメタノール溶液を、キュノ製フィルター40QSHに通液した。通液後のメタノール溶液の一部をサンプリングし、減圧乾燥器にて乾燥し、得られた淡黄色固体を13C-NMRと GPC-IRにて分析し、共重合体の平均組成と Mw、Mw/Mn、共重合体ピークの5%に相当する低分子量域での共重合体組成を求めた。また、残りのメタノール溶液を減圧下で加熱してメタノールなどの低沸点溶媒を追い出しながらプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と記す 。)を投入し、共重合体15%を含むPGMEA溶液を調製した。その後、上記(4)に記載した方法でレジスト組成物を調製し、レジストパターン評価を行った。結果を表1に示した。 [0071] 表1 [図:0001399333000001.jpg] (2)甲7発明 上記(1)より、甲第7号証には、実施例1に係る以下の発明(以下「甲7発明」という。)が記載されていると認められる。 なお、参考までに、証拠に記載された発明等の認定に用いた当該証拠中の記載等に係る箇所を括弧内に付している。 (甲7発明) 「p-ヒドロキシスチレンとtert-ブチルアクリレートとを重合して得られる共重合体(モル%比 PHS:TBA=65.4:34.6)と、PGMEAとを含有するレジスト組成物であって、([0063]) 光酸発生剤としてトリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウムを含み、トリエタノールアミンを含み、膜厚500μmのレジスト薄膜を調製するために用いられるレジスト組成物。([0062])」 3 本件訂正発明1 (1)対比 甲7発明の「p-ヒドロキシスチレン」は、本件訂正発明1の「酸性基を有する繰り返し単位」に相当する。 甲7発明の「tert-ブチルアクリレート」は、本件訂正発明1の「酸分解性基を有する繰り返し単位」に相当する。 甲7発明の「p-ヒドロキシスチレンとtert-ブチルアクリレートとを重合して得られる共重合体」は、本件訂正発明1の「樹脂A」に相当する。 甲7発明の「PHS:TBA=65.4:34.6」は、p-ヒドロキシスチレン:tert-ブチルアクリレート=65.4:34.6の意味であることは明らかであり、本件訂正発明1の「酸性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して15モル%以上であり、」に相当する。 甲7発明の「PGMEA」は、本件訂正発明1の「アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート」に相当する。 甲7発明の「光酸発生剤」としての「トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム」は、本件訂正発明1の「活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物」としての「一般式(Z1)で表される化合物」に相当する。 甲7発明の「膜厚500μmのレジスト薄膜を調整するために用いられる」は、本件訂正発明1の「膜厚2μm以上の膜を形成するために用いられ」に相当する。 とすると、本件訂正発明1と甲7発明とを対比すると、両者は以下の点で一致し、また一応相違する。 (一致点) 樹脂(A)及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、 前記樹脂(A)は、酸性基を有する繰り返し単位と、酸分解性基を有する繰り返し単位とを含み、 前記酸性基を有する繰り返し単位の含有量が、前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して15モル%以上であり、 膜厚2μm以上の膜を形成するために用いられ、 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が、下記一般式(ZI)、一般式(ZII)又は一般式(ZIII)で表される化合物であり、 前記組成物が、溶剤を含有し、前記溶剤がアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル、アルコキシプロピオン酸アルキル、2-へプタノン、及びアルコキシ酢酸アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶剤である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 (相違点1) 本件訂正発明1では、樹脂(A)が、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が50℃以下であるモノマーを由来とする繰り返し単位B1を有するが、甲7発明は当該繰り返し単位B1を有するが不明である点。 (相違点2) 本件訂正発明1では、樹脂(A)のガラス転移温度が145℃以下であるのに対し、甲7発明では、共重合体のガラス転移温度が不明である点。 (相違点3) 本件訂正発明1では、酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量が前記樹脂(A)中の全繰り返し単位に対して20モル%超27モル%以下であるのに対し、甲7発明では34.7モル%である点。 (相違点4) 甲7発明は、本件除外事項とされた組成物である「p-ヒドロキシスチレン、及びtert-ブチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物」に包含されることから、本件訂正発明1では本件除外事項が除かれているのに対し、甲7発明は本件訂正発明1の「(但し、本件除外事項を除く)」との要件を満たさない点。 (2)判断 事案に鑑み、相違点4、2について検討する。 甲7発明は「p-ヒドロキシスチレンとtert-ブチルアクリレートとを重合して得られる共重合体(モル%比 PHS:TBA=65.4:34.6)と、PGMEAとを含有するレジスト組成物であって、光酸発生剤としてトリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウムを含み、トリエタノールアミンを含み、膜厚500μmのレジスト薄膜を調製するために用いられるレジスト組成物。」であり、本件訂正発明1の樹脂組成物から除外されている「p-ヒドロキシスチレン、及びtert-ブチルアクリレートからなる共重合体、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、及びトリエタノールアミンを含有するレジスト組成物」に該当することは明らかである。とすると、甲7発明のいずれかの構成要素自体を削除または構成要素を別異の構成要素に変更しない限り、当業者が如何にしても甲7発明から本件訂正発明1に到達することはない。そして、甲第7号証全体の記載を参酌しても、これらいずれかの構成要素を削除または変更する動機は見当たらない。したがって、当業者が甲7発明から相違点4に係る構成に到達するとは認められない。 また、仮にいずれかの構成要素を削除または構成要素を別異の構成要素に変更したとしても、当該変更によりレジスト組成物のガラス転移温度に影響があると認められ、その場合のレジスト組成物のガラス転移温度が145℃以下であるかは不明である。したがって、当業者が甲7発明から相違点2に係る構成に到達するとは認められない。 したがって、その他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明発明1は、当業者が甲7発明から容易になし得たものではない。 4 本件訂正発明2~16 本件訂正発明2~16と甲7発明とを対比すると、いずれの場合においても上記3(1)で述べた相違点4、2が存在する。そして、それに対する判断は上記3(2)で述べたとおりである。とすると、本件訂正発明2~16は甲7発明ではないし、当業者が甲7発明から容易になし得たものでもない。 第6 取消理由通知(決定の予告)において採用しなかった申立理由について 1 特許異議申立人の申立理由 特許異議申立人は、特許異議申立書で以下(1)~(3)の申立をし、また、令和5年2月24日付け意見書で以下(4)~(5)の申立をしている。 (1)本件訂正前の請求項1~16に係る発明は、それぞれ甲第1号証(特開2015-194715号公報)の比較例1、2から、甲第2号証(特開2014-106306号公報)の実施例1の上層膜形成用のポジ型レジスト組成物に係る発明から、甲第3号証(特開2007-206425号公報)の実施例1から、新規性、進歩性が欠如する。 (2)本件訂正前の請求項1において、「繰り返し単位B1」が、酸性基を有する繰り返し単位、又は、酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよく、2つの繰り返し単位を有する樹脂であってもよいのか否かが明確ではない。本件訂正前の請求項2における「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位」や本件訂正前の請求項3における「繰り返し単位BC1」についても同様である。 (3)本件訂正前の請求項1において、「繰り返し単位B1」が、酸性基を有する繰り返し単位、又は、酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であり、樹脂(A)が、2つの繰り返し単位を有する樹脂である場合にも、実施例1と同様に本件発明の効果が奏されるとは、当業者には理解できず、サポート要件や実施可能要件が満たされていない。本件訂正前の請求項2における「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位」や本件訂正前の請求項3における「繰り返し単位BC1」についても同様である。 (4)本件訂正発明1~16は甲第8号証から新規性、進歩性が欠如する。 (5)本件訂正発明1~16では、甲第1号証の比較例が除かれた組成物であればなぜレジストパターンが形成できるかについて、本件明細書等に記載がなく、実施可能要件が満たされていない。 2 判断 上記1(1)~(5)についての判断は以下のとおりである。 (1)について 本件訂正により、甲第1号証の比較例1、2、甲第3号証の実施例1は本件訂正発明1~16から除かれており、甲第1号証の比較例1、2に係る発明、甲第3号証の実施例1に係る発明のいずれかの構成要素自体を削除または構成要素を別異の構成要素に変更しない限り、当業者が如何にしても甲第1号証の比較例1、2に係る発明、甲第3号証の実施例1に係る発明から本件訂正発明1に到達することはない。そして、甲第1号証、甲第2号証全体の記載を参酌しても、甲第1号証の比較例1、2に係る発明、甲第3号証の実施例1に係る発明のいずれかの構成要素を削除または変更する動機は見当たらない。 また、仮に甲第1号証の比較例1、2に係る発明、甲第3号証の実施例1に係る発明のいずれかの構成要素を削除または構成要素を別異の構成要素に変更したとしても、当該変更によりレジスト組成物のガラス転移温度に影響があると認められ、その場合のレジスト組成物のガラス転移温度が145℃以下であるかは不明である。 したがって、本件訂正発明1~16は甲第1号証の比較例1、2に係る発明、甲第3号証の実施例1に係る発明から新規性、進歩性を否定されない。 また、甲第2号証については、異議申立人は酸性基を有する繰り返し単位の含有量は59.6モル%、酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は23.3モル%であると主張するが(異議申立書p52、p53)、これは樹脂Bにおける含有量であって、実施例1の上層膜形成用のポジ型レジスト組成物における含有量ではない。そして、実施例1の上層膜形成用のポジ型レジスト組成物は樹脂Aを50質量%、樹脂Bを20質量%、樹脂Cを30質量%含むものであって、酸性基を有する繰り返し単位や酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、それぞれ65.1モル%、11.4モル%であり、本件訂正発明1~16の特定を満たさない。したがって、本件訂正発明1~16は甲第2号証の実施例1や樹脂Bから新規性、進歩性を否定されない。また、実施例3の上層膜形成用のポジ型レジスト組成物についても同様である。 (2)について 本件訂正により、「繰り返し単位B1は、上記酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよ」いことが明確になった。同様に「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位」や「繰り返し単位BC1」についても「酸性基を有する繰り返し単位、又は、上記酸分解性基を有する繰り返し単位と同一の繰り返し単位であってもよ」いことが明確になった。これにより上記1(2)で主張する明確性違反は明らかに解消している。 (3)について 上記第2の2(1)ア(イ)でのべたとおり、本件特許明細書の段落【0008】における推定メカニズム記載「樹脂のガラス転移温度(Tg)を一定以下にすることで、パターンの断面形状の矩形性を維持したまま、解像性を改善させ、かつ真空処理後の膜剥がれを抑制できることを見出した。」からすると、樹脂のTgが一定以下になるように繰り返し単位及びその組成比を調整することができれば、Tgを低下させる繰り返し単位が酸性基を有する繰り返し単位又は酸分解性基を有する繰り返し単位と同一であろうとなかろうと問題ないと判断できる。 「炭素数が4以上の非酸分解性鎖状アルキル基を有する繰り返し単位」や「繰り返し単位BC1」についても、上記第2の2(2)ア(イ)、第2の2(3)ア(イ)に述べたとおりである。よって、上記1(3)で主張するサポート要件違反や実施可能要件違反はない。 (4)(5)について これらの主張は、実質的に新たな理由及び証拠を提示しており、特許異議の申立て期間が特許掲載公報発行の日から6月以内に制限されている趣旨を踏まえ、採用しない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件訂正発明1~16に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件訂正発明1~16を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-700195

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