特許訂正審判
2022-390028
改変AXLペプチド及び抗転移療法のAXLシグナル伝達阻害におけるその使用
- 審判番号
- 2022-390028
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2015-547567
- 登録番号
- 6345690
- 請求日
- 2022年03月07日
- 審決日
- 2022年04月26日
- 公報発行日
- 2022年08月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ レランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティー
- 【請求人代理人】特許業務法人北青山インターナショナル
- 【請求人】アラヴァイヴ バイオロジクス,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】特許業務法人北青山インターナショナル
- 審判長/審判官
- 審判長 福井 悟
- 審判官 高堀 栄二
- 審判官 松野 広一
- 分類
- P141 .853-Y (C07K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6345690号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6345690号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件特許第6345690号は、平成25年12月12日(パリ条約による優先権主張 2012年12月14日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その請求項1~4に係る発明について、平成30年6月1日に特許権の設定登録がされ、その後、令和4年3月7日に本件の訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1 請求の趣旨
本件請求の趣旨は、特許第6345690号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
2 訂正の内容
請求人が求めている訂正の内容は、以下のとおりである(訂正箇所は下線部である。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1において、「配列番号:1のG32、A72、D87、V92およびG127の位置またはG32、D87、V92およびG127の位置に対するアミノ酸置換のセットを含み」と記載されているのを、「野生型AXL(配列番号:1)に対して、G32、A72、D87、V92およびG127の位置またはG32、D87、V92およびG127の位置のアミノ酸置換のセットを含み」に訂正する(請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2~4も同様に訂正する。)。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1において、「ただし、当該アミノ酸置換の位置番号をnとした場合、n+7が配列番号:1における位置番号に等しく、」との記載を、「・・・アミノ酸置換のセットを含み、」の後に追加する(請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2~4も同様に訂正する。)。
第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項1には、「配列番号:1のG32、A72、D87、V92およびG127の位置またはG32、D87、V92およびG127の位置に対するアミノ酸置換のセットを含み」と記載されているが、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の32位、72位、87位、92位、127位のアミノ酸は、それぞれ、G(Gly)、A(Ala)、D(Asp)、V(Val)、G(Gly)ではなく、G32、A72、D87、V92、G127は、それぞれ、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の39(32+7)位、79(72+7)位、94(87+7)位、99(92+7)位、134(127+7)位のアミノ酸に対応するものであり、上記アミノ酸置換の位置と配列表の配列番号:1のアミノ酸の位置が7個ずれていることは明らかである。
「野生型AXL(配列番号:1)に対して、G32、A72、D87、V92およびG127の位置またはG32、D87、V92およびG127の位置のアミノ酸置換」という事項は、上記アミノ酸置換の位置と配列表の配列番号:1のアミノ酸の位置が7個ずれている不明瞭な記載を解消するために、上記アミノ酸置換の位置が、「配列番号:1の」アミノ酸の位置ではないことを明らかにするための記載であるから、訂正事項1は、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の記載との整合を図るための訂正であるので、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
願書に添付した明細書の段落【0056】に「いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)バリン92;(d)グリシ127、及び(e)アラニン72に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。」、段落【0054】に「いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)バリン92;及び(d)グリシ127に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。」と記載されているように、グリシン32(G32)、アラニン72(A72)、アスパラギン酸87(D87)、バリン92(V92)及びグリシ127(G127)の位置、または、グリシン32(G32)、アスパラギン酸87(D87)、バリン92(V92)及びグリシ127(G127)の位置のアミノ酸置換であるアミノ酸変異が、野生型AXL配列(配列番号:1)に対してのものであることが記載されており、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
上記(1)で述べたとおり、訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項1には、「配列番号:1のG32、A72、D87、V92およびG127の位置またはG32、D87、V92およびG127の位置に対するアミノ酸置換のセットを含み」と記載されているが、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の32位、72位、87位、92位、127位のアミノ酸は、それぞれ、G(Gly)、A(Ala)、D(Asp)、V(Val)、G(Gly)ではなく、G32、A72、D87、V92、G127は、それぞれ、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の39(32+7)位、79(72+7)位、94(87+7)位、99(92+7)位、134(127+7)位のアミノ酸に対応するものであり、上記アミノ酸置換の位置と配列表の配列番号:1のアミノ酸の位置と7個ずれていることは明らかである。
そして、「ただし、当該アミノ酸置換の位置番号をnとした場合、n+7が配列番号:1における位置番号に等しく、」という事項は、上記アミノ酸置換の位置と配列表の配列番号:1のアミノ酸の位置が7個ずれている不明瞭な記載を解消するために、上記アミノ酸置換の位置の番号に7を加えた番号が、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の位置の番号に対応するものであることを明らかにするための記載であるから、訂正事項2は、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の記載との整合を図るための訂正であるので、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
「ただし、当該アミノ酸置換の位置番号をnとした場合、n+7が配列番号:1における位置番号に等しく、」という事項は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に明示的に記載されていないが、「ただし、当該アミノ酸置換の位置番号をnとした場合、n+7が配列番号:1における位置番号に等しく、」という事項は、上記アミノ酸置換の位置と配列表の配列番号:1のアミノ酸の位置が7個ずれている不明瞭な記載を解消するために、上記アミノ酸置換の位置の番号に7を加えた番号が、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の位置の番号に対応するものであることを明らかにするための記載であり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
上記(1)で述べたとおり、訂正事項2は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-390028