特許訂正審判
2020-390008
遺伝子操作された免疫グロブリン重鎖-軽鎖対およびその使用
- 審判番号
- 2020-390008
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2015-544282
- 登録番号
- 特許第6347490号(P6347490)
- 請求日
- 2020年01月21日
- 審決日
- 2020年03月11日
- 公報発行日
- 2020年06月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ザイムワークス,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】伊藤 克博
- 【請求人代理人】渡邉 伸一
- 審判長/審判官
- 審判長 中島 庸子
- 審判官 山中 隆幸
- 審判官 高堀 栄二
- 分類
- P141 .841-Y (C07K) / P141 .853-Y (C07K) / P141 .854-Y (C07K) / P141 .855-Y (C07K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6347490号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6347490号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔22、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、46〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
特許第6347490号は、平成25年11月28日(パリ条約による優先権主張 2012年11月28日 米国、2013年2月6日 米国)を国際出願日として出願され、その請求項1~46に係る発明について平成30年6月8日に特許権の設定登録がされたものであり、その後、令和2年1月21日に本件の訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨および訂正の内容
本件審判の請求の趣旨は、特許第6347490号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項22、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、46について訂正することを認める、との審決を求めるものであって、その訂正の内容は、下記訂正事項のとおりである。
1 訂正事項
請求項22に
「Fcが、以下から選択される第1のCH3配列(A)および第2のCH3配列(B)におけるアミノ酸修飾を含む、請求項21に記載の構築物:
A:L351Y_F405A_Y407V,B:T366L_K392M_T394W;
A:L351Y_F405A_Y407V,B:T366L_K392L_T394W;
A:T350V_L351Y_F405A_Y407V,B:T350V_T366L_K392L_T394W;
A:T350V_L351Y_F405A_Y407V,B:T350V_T366L_K392M_T394W;または
A:T350V_L351Y_S400E_F405A_Y407V,B:T350V_T366L_N390R_K392M_T394W。」と記載されているのを
「Fcが、以下から選択される第1のCH3配列(A)および第2のCH3配列(B)におけるアミノ酸修飾を含み、アミノ酸位置の番号付けがEU番号付けに従う、請求項21に記載の構築物:
A:L351Y_F405A_Y407V,B:T366L_K392M_T394W;
A:L351Y_F405A_Y407V,B:T366L_K392L_T394W;
A:T350V_L351Y_F405A_Y407V,B:T350V_T366L_K392L_T394W;
A:T350V_L351Y_F405A_Y407V,B:T350V_T366L_K392M_T394W;または
A:T350V_L351Y_S400E_F405A_Y407V,B:T350V_T366L_N390R_K392M_T394W。」に訂正する。
第3 当審の判断
1 一群の請求項について
請求項23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、46は、本件訂正の対象である請求項22の記載を直接又は間接的に引用する関係にあり、上記訂正事項により訂正される請求項22に連動して訂正されるものであるから、本件訂正は一群の請求項22、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、46について訂正することを請求するものである。
2 訂正の目的について
本件訂正前の請求項22には、同項に記載のアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けの定義が記載されていない。
ここで、本件特許明細書【0141】段落の(表X)には、本件訂正前の請求項22に記載されたアミノ酸修飾が、「(EU番号付け)」との注釈と共に記載されているのであるから、当該(表X)の記載を踏まえれば、本件訂正前の請求項22に記載されたアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けは、EU番号付けに従うものと理解することができる。
しかし、アミノ酸位置の番号付けの定義に関して、本件特許明細書【0072】段落には、「「各ドメインに対するアミノ酸の割当ては、特に指定のない限り、典型的には、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987および1991))の定義に従っている」とも記載されているから、本件訂正前の請求項22に記載されたアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けがKabat番号付けに従うとも解釈し得るものである。
よって、本件訂正前の請求項22に記載のアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けの定義は明瞭ではない。
そして、本件訂正は、本件訂正前の請求項22に記載のアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けが、EU番号付けに従うことを明らかにすることで、特許請求の範囲に生じている記載上の不備を訂正し、その本来の意を明らかにするものであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
なお、審判請求人は、審判請求書にて、本件訂正の目的は特許請求の範囲の減縮を目的とするものである旨主張しているが、本件訂正は、本件訂正前の請求項22に記載のアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けがEU番号付けに従うことを明らかにするものであるから、本件訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものとはいえず、上述のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
3 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
本件特許明細書【0141】段落の(表X)には、本件訂正前の請求項22に記載されたアミノ酸修飾が、「(EU番号付け)」との注釈と共に記載されているから、本件特許明細書には、本件訂正前の請求項22に記載されたアミノ酸修飾のアミノ酸位置の番号付けがEU番号付けに従うものであることが記載されていると認められる。
よって、本件訂正は、本件特許明細書に記載された事項の範囲内においてされるものであるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
4 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
前記2のとおり、本件訂正は明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、本件訂正の前後において特許請求の範囲に拡張又は変更はないことから、本件訂正は特許法第126条第6項の規定に適合する。
第4 むすび
本件審判請求における請求項22、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、46に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおりに審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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