商標取消審判
2022-300904
スプレンダー
- 審判番号
- 2022-300904
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2018-130366
- 登録番号
- 6174336
- 請求日
- 2022年10月11日
- 審決日
- 2024年01月10日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】ルミナス ビーイー リミテッド
- 【請求人代理人】高岡 亮一
- 【請求人代理人】小田 直
- 【請求人代理人】會田 悠介
- 【被請求人】アンジェラス インダストリア デ プロデュトス オドントロジコス エスィ/アー
- 【被請求人代理人】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 大山 健
- 審判官 山田 啓之
- 分類
- T131 .1 -Z (W10)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第2号、商標法第2条第3項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6174336号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第6174336号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6174336号商標(以下「本件商標」という。)は、「SPLENDOR」の文字を標準文字で書してなり、平成30年10月18日に登録出願、第10類「歯科用の人工歯用のピン,歯列矯正アライナー,歯科用のシリンジ」(以下「本件審判の請求に係る取消請求商品」という。)を指定商品として、令和元年8月23日に設定登録がされた。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年10月27日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の期間(2019年(令和元年)10月27日~2022年(令和4年)10月26日)を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 弁駁の理由
(1)本件商標と使用商標の対比
答弁書(図1)、乙第4号証、乙第7号証には、被請求人が使用したと主張する商標の写真が貼付されており、当該写真には「歯科用の人工歯用のピン」に含まれるファイバーポストと見られる製品の包装、及び当該包装を固定する台紙のそれぞれの上部に、比較的大きな文字で「SPLENDOR-SAP」の文字列が記されている。被請求人は、当該文字列のうち、「SAP」の文字は「Single Adjustable Post」の略であり、製品を技術的な観点から特定するものであるから、「SPLENDOR-SAP」は本件商標「SPLENDOR」と同一の商標である旨を主張している。
しかしながら、「SAP」の文字が「Single Adjustable Post」の略語として歯科医療の分野で広く一般に使用されているというような事実はなく、「SAP」の文字が製品の技術的観点を特定するものであるから「SPLENDOR-SAP」が本件商標「SPLENDOR」と同一の商標であるとの主張には根拠がない。
ハイフン(「-」)で接続された「SPLENDOR」と「SAP」の文字が有する自他商品等識別標識としての機能には、「SPLENDOR」と「SAP」とで軽重の差は認められず、同書・同大で表された「SPLENDOR-SAP」から「SPLENDOR」の文字部分のみを抽出し、これを要部として認識すべき理由も認められない。したがって、「SPLENDOR-SAP」は一連一体の商標と見るべきものであり、本件商標「SPLENDOR」と社会通念上同一の商標と認められるものではない。
また、被請求人は、乙第6号証より、被請求人の日本の関連会社であるAngelus Japan株式会社では上記製品に対し「SPLENDOR」の称呼を片仮名表記した「スプレンダー」の態様でも使用していることが示されていると主張する。
しかしながら、乙第6号証において、「スプレンダー」は、あくまでもメールの文脈の中で上記製品を指す略称として便宜的に用いられているにすぎず、これをもって「スプレンダー」を製品に使用したとする主張には合理的理由がない。
(2)商標の使用者について
被請求人は、被請求人の日本の関連会社であるAngelus Japan株式会社について、設立以降、被請求人の日本における営業を行っており、本件商標の使用についても通常使用権の許諾を受けている旨を説明している。
しかしながら、商標の使用許諾は当然になされるものではなく、商標の通常使用権は個別具体的な許諾契約の下で生じるものである。被請求人は、被請求人とAngelus Japan株式会社との間で本件商標の使用許諾契約がなされたことを証明しておらず、したがってAngelus Japan株式会社が本件商標の通常使用権者であることは証明されていない。
以上より、Angelus Japan株式会社による商標の使用は、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれかによる使用を証明するものではない。
(3)商標の使用態様について
ア 被請求人による使用態様について
答弁書及び乙第4号証において、被請求人により、「SPLENDOR-SAP」が付されたファイバーポストが、Angelus Japan株式会社に郵送された旨説明している。上述のとおり、「SPLENDOR-SAP」は本件商標とは異なるものであるため、本件商標の使用の証明に寄与するものではないと考えられるが、仮にこの点を考慮に入れないとしても、被請求人からAngelus Japan株式会社へのファイバーポストの郵送は、関連会社間での単なる製品の移動であり、商標法第2条第3項第2号に掲げる標章の使用には当たらない。
したがって、当該行為により本件商標が使用されていたということはできない。
イ Angelus Japan株式会社による使用態様について
被請求人は、Angelus Japan株式会社により、ファイバーポストが2020年11月に、しもやま歯科医院の下山智義院長及びさんくれーる山本歯科の山本幸夫院長の2名に譲渡された旨を説明し、当該譲渡が本件商標の使用に該当すると主張している。
しかしながら、被請求人のファイバーポストには、製品コード、認証番号、シリアルナンバー又は価格などといった、市場において独立して商取引の対象として流通に供される商品において通常表示される商品情報が記載されていない。
また、Angelus Japan株式会社のホームページにおける製品一覧(甲2)においても、「ファイバー Series(ファイバー関連材料)」としてまとめられたページ内(甲3)には、「SPLENDOR」の商標が付された商品は掲載されておらず、ファイバーポストの商品としては、「アンジェラス ホワイトポスト」という別名称の商品が掲載されているのみである(甲4)。
さらに、「SPLENDOR」を付したファイバーポストに関して、日本国内での製造や販売のために薬機法上の認証や承認を取得したというような事実も立証されていない。
これらの事実に鑑みると、Angelus Japan株式会社が上述の2名の歯科医師に譲渡したファイバーポストは、被請求人が日本国外で製造、販売する「SPLENDOR」という名称のファイバーポストを紹介するために、無償で譲渡したサンプル品であって、市場において独立して商取引の対象として流通に供された商品といえるものではない。また、2020年11月に、サンプル品を僅か2名の歯科医師に譲渡して以降、本件商標を使用した商品の製造・販売に関する証拠の提出もない。
以上より、Angelus Japan株式会社が2名の歯科医師に譲渡したファイバーポストは、市場において取引されている商品とはいえないから、商標法第2条第3項における商品に該当するものではない。
(4)結び
以上のとおり、被請求人の提出に係る乙各号証によっては、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれかにより本件商標を本件審判の請求に係る指定商品のいずれかについて使用していることが証明されたとはいえない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。
1 答弁の理由
(1)本件商標の使用事実について
被請求人は、要証期間はもちろんのこと、現在に至るまで継続して、日本国内において、本件商標を第10類「歯科用の人工歯用のピン」に使用している。
ア 本件商標の使用者について
被請求人である商標権者は、歯科治療に関する研究及び歯科治療のための機器の技術開発を行い、歯科治療機器を製造販売する会社である(乙1)。被請求人は、「歯科用の人工歯用のピン」に含まれる、ファイバーポスト(以下「被請求人製品」という。)という、神経を抜く処置を施した歯の中に挿入することで、差し歯などをするときに芯となる歯の強度を高める役割を果たす製品の開発、製造及び販売を行っている。
なお、乙第2号証は、被請求人製品に適用されている技術に関する特許出願の公開公報である。被請求人製品に適用されている技術は、被請求人の本社所在地であるブラジルで第1国出願され、PCT経由で日本でも特許出願されている(乙2)。
イ 被請求人製品についての本件商標の使用について
被請求人には、日本の関係会社として、Angelus Japan株式会社を2018年1月に設立した(乙1、乙3)。Angelus Japan株式会社は、被請求人のCEOであるRoberto Alcantara氏(乙1)と山本裕馬氏(乙3)とが共同出資で設立した会社である。
Angelus Japan株式会社の設立以降、日本における営業は、Angelus Japan株式会社が行っており、本件商標の使用についても通常使用権の許諾を受けている。被請求人のウェブサイト(乙1)の右上の地球のマーク部分をクリックすると、言語を選択するタブが表示され、タブの「JPN」をクリックすると、Angelus Japan株式会社のウェブサイトに移動する点からも、日本における営業は、Angelus Japan株式会社が行っていることは明らかである。
以下に説明するとおり、被請求人よりAngelus Japan株式会社へ被請求人製品が郵送され、Angelus Japan株式会社は当該被請求人製品を日本の需要者である歯科医師に譲渡した。より具体的には、被請求人製品は乙第2号証に示すとおり、新たに開発されたものであることから、Angelus Japan株式会社は、当該被請求人製品が具体的にどのような商品であるかを理解した上で、購入してもらうために個別に2名の歯科医師に譲渡した。
Angelus Japan株式会社は、2020年11月に、被請求人製品を被請求人より受領した(乙4)。
被請求人製品は、日本向けにパッケージされたものであることは、日本語の説明が付されていることからも明らかである。被請求人製品には、本件商標「SPLENDOR」の文字が付されている。「SAP」は、「Single Adjustable Post」の略で、被請求人が新たに開発した被請求人製品を技術的な観点から特定するものである。したがって、被請求人製品の日本向けにパッケージに付された商標は、本件商標「SPLENDOR」と同一の商標である。被請求人製品は、以下に説明するとおり、「SPLENDOR」及び「スプレンダー」で特定され、取引されている。
Angelus Japan株式会社は、日本向けにパッケージされた被請求人製品を、しもやま歯科医院(東京都豊島区・・・)の下山智義院長に、2020年11月26日に郵送することで譲渡した(乙5~乙6)。乙第5号証で郵送されたものが日本向けにパッケージされた被請求人製品であることは、宅配便会社より受領した出荷予定一覧表(乙5)に「歯科器材」との記載があり、Angelus Japan株式会社の代表取締役である山本裕馬氏から2020年11月26日付けで、しもやま歯科医院の下山智義院長宛に送付したe-mailに「本日、Fast Packとファイバーポスト(スプレンダー)を郵送させていただきました。・・・ファイバーポストはスリーブを有した構成になっており、研究では、折れる確率等良い結果がでております。」(乙6)との記載からも明らかである。
乙第6号証より、Angelus Japan株式会社では、被請求人製品に対し、本件商標「SPLENDOR」の称呼を片仮名表記した「スプレンダー」の態様でも使用していることが示されている。
本件商標「SPLENDOR」からは、「スプレンダー」の称呼しか生じないこと、「スプレンダー」から生じる観念は、英語表記の「SPLENDOR」と同じく、輝き、光輝、光彩などの観念しか生じないことから、「スプレンダー」の使用は、本件商標「SPLENDOR」の使用である。
Angelus Japan株式会社は、日本向けにパッケージされた被請求人製品を、さんくれーる山本歯科の山本幸夫院長に譲渡した(乙7)。
以上のとおり、2020年11月に、本件商標の通常使用権の許諾を受けているAngelus Japan株式会社が「SPLENDOR」の文字が付された被請求人製品を2名の日本の歯科医師に譲渡した事実、及びAngelus Japan株式会社が、需要者である歯科医師に対して被請求人製品を「スプレンダー」で特定している事実により、要証期間に日本国内において被請求人が本件商標を被請求人製品に使用しているといえる。
(2)まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求に係る指定商品「歯科用の人工歯用のピン」について、本件商標を付した商品を、要証期間に、日本国内において使用した。
2 弁駁に対する応答
合議体は、相当の期間を指定して、請求人の弁駁(上記第2の2)に対する被請求人の意見を求めたが、応答はなかった。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出した証拠によれば、以下のとおりである。
(1)陳述書(乙4)
乙第4号証は、Angelus Japan株式会社(以下「Angelus Japan社」という。)の代表取締役社長の山本裕馬氏の署名、押印がある令和5年3月8日付け陳述書である。
その1葉目には、「以下の写真に示すファイバーポストは、ANGELUS INDUSTRIA DE PRODUTOS ODONTOLOGICOS S/Aが2018年に開発した(添付1(特表2021-512747))ファイバーポストの日本向け製品です。」の記載があり、2葉目には、「本写真は、本製品の日本市場の開拓のためにANGELUS INDUSTRIA DE PRODUTOS ODONTOLOGICOS S/Aが複数のファイバーポストを私のもとに送付してきたときに、私のスマートフォンで撮影した写真です。」、「私は、送られてきましたファイバーポストのうち1つを、2020年11月26日に、しもやま歯科医院・・・の下山智義院長に送りました(添付2(出荷一覧表)、添付3(郵送を通知するemail))。もう1つのファイバーポストは、さんくれーる山本歯科・・・の山本幸夫院長に手渡しました。」との記載がある。
また、陳述書(乙4)の1葉目には、携帯電話機の表示画面と思われる画像(以下「陳述書(乙4)の画像」という。)が掲載され、同陳述書(乙4)の画像中には、「茨木市-下穂積/2020年11月25日 13:38」の記載があり、その下に、5本のピン形状の物品を包装した箱状の包装体(以下「箱状の包装体」という。)が写っており、その表面には、「SPLENDOR-SAP」、「Single Adjustable Post|Sistema de Pino Unico|Sistem/SAP 歯科根管用ポスト成形品 調整可能シングルサイズ」及び「angelus」の記載が確認できる。
(2)出荷予定一覧表(乙5)及びe-mail(乙6)
乙第5号証は、2020年11月26日付けの出荷予定一覧表であり、「出荷予定日:2020/11/26」、「ご依頼主:Angelus Japan(株)様」及び「出荷個数総計:1個」の記載があり、「お届け先部門名1・2」「配達日・時間帯指定」「品名1」などを項目とする表内に、「お届け先部門名1・2 しもやま歯科医院」「配達日・時間帯指定 11月27日 指定なし」「品名1 歯科器材」などの記載がある。
また、乙第6号証は、Angelus Japan社の山本裕馬氏が、しもやま歯科医院の下山智義院長宛てに送付した、2020年11月26日付けe-mailであり、「下山先生」、「本日、FastPackとファイバーポスト(スプレンダー)を郵送させていただきました。」及び「ファイバーポストはスリーブを有した構成になっており、研究では、折れる確率等良い結果がでております。」との記載が確認できる。
(3)陳述書(乙7)
乙第7号証は、さんくれーる山本歯科の山本幸夫氏の署名、押印がある令和5年3月8日付け陳述書であり、「ANGELUS INDUSTRIA DE PRODUTOS ODONTOLOGICOS S/Aが開発した、以下の写真に示すファイバーポストを、Angelus Japan株式会社を経由して2020年11月に受け取りました。」との記載がある。また、陳述書(乙7)にも、陳述書(乙4)の画像と同じ画像が掲載されていることが看取できる。
(4)Angelus Japan社の会社概要(乙3)
乙第3号証は、Angelus Japan社の会社概要を記載した書面であり、「そしてこの度アンジェラスジャパンを設立しました。」、「会社名/Angelus Japan株式会社」、「設立/2018年1月」、「所在地/〒・・・大阪府・・・」、「代表取締役/山本裕馬」及び「取締役/ROBERTO QUEIROZ MARTINS ALCANTARA」との記載が確認できる。
(5)その他の証拠
被請求人は、その他の証拠として、被請求人のウェブサイト(乙1)と、特表2021-512747号公報(乙2)を提出した。
(6)上記(1)~(5)及び被請求人の主張から以下の事実が認められる。
ア Angelus Japan社の山本裕馬氏は、2020年11月25日に、「SPLENDOR-SAP」、「Single Adjustable Post」、「SAP」、「歯科根管用ポスト成形品」、「調整可能シングルサイズ」及び「angelus」の記載がある箱状の包装体を撮影して、陳述書(乙4)の画像を取得し、同画像及び同画像中の製品(被請求人製品)をさんくれーる山本歯科の山本幸夫氏宛に送付したこと(乙4、乙7)。
イ Angelus Japan社の山本裕馬氏は、2020年11月26日付けで、しもやま歯科医院宛てに、歯科器材1個を送付するとともにe-mailを送付したこと(乙4~乙6)。
2 上記1からすれば、次のとおり判断できる。
上記1から、要証期間である2020年11月頃に、Angelus Japan社の山本裕馬氏が、しもやま歯科医院の下山智義氏及びさんくれーる山本歯科の山本幸夫氏に、陳述書(乙4)の画像に写っている箱状の包装体を送付したこと(乙4~乙7)は認めることができる。
そして、当該箱状の包装体中に5本のピン形状の物品が包装されていること、及び箱の表面に「SPLENDOR-SAP」、「Single Adjustable Post|Sistema de Pino Unico|Sistem/SAP 歯科根管用ポスト成形品 調整可能シングルサイズ」及び「angelus」の記載があることは認められる。
しかしながら、以下のとおり、当該箱状の包装体に付された「SPLENDOR-SAP」の文字からなる商標(以下「使用商標」という。)が、本件商標と同一又は社会通念上同一と認めることはできない。
ここで、当該箱状の包装体の表面に「Single Adjustable Post」との記載もあることから、使用商標中の「SAP」の文字が「Single Adjustable Post」の略であることは推認できるとしても、「SAP」の文字が、商品の性状等を表す部分として、「SPLENDOR」と分離して観察すべきと認めるに足る証拠は提出されていない。
したがって、使用商標(「SPLENDOR-SAP」)は一連一体で把握すべきものであるから、使用商標と本件商標とは、文字構成が異なっており、称呼及び外観が異なっているから、使用商標が本件商標と社会通念上同一であるとはいえない。
また、被請求人は、e-mail(乙6)中の「本日、FastPackとファイバーポスト(スプレンダー)を郵送させていただきました。」の記載により、本件商標を使用した旨も主張するが、e-mail(乙6)中の上記記載から、「スプレンダー」が「ファイバーポスト」と同等のものであることが理解できるとしても、同記載は郵送物についての記述的記載にすぎないものであるから、当該e-mailは、商品の広告又は取引書類とはいえず、これをもって、本件商標の使用を認めることはできない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判の請求に係る取消請求商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用していた事実を証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件審判の請求に係る取消請求商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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