特許拒絶査定不服審判
2022-017996
光照射装置
- 審判番号
- 2022-017996
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-251487
- 請求日
- 2022年11月09日
- 審決日
- 2024年09月04日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】日機装株式会社
- 【請求人代理人】森下 賢樹
- 審判長/審判官
- 審判長 佐々木 正章
- 審判官 村上 哲
- 審判官 栗山 卓也
- 分類
- P18 .121-WZ (A61C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2017-251487「光照射装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 7月18日出願公開、特開2019-115523〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成29年12月27日の出願であって、その後の手続の経緯は、概略、以下のとおりである。
令和 3年 7月20日付け:拒絶理由通知
令和 3年 9月14日提出:手続補正書、意見書
令和 4年 2月24日付け:拒絶理由通知(最後)
令和 4年 4月26日提出:手続補正書、意見書
令和 4年 9月16日付け:補正の却下の決定、拒絶査定
令和 4年11月 9日提出:審判請求書、手続補正書
令和 6年 3月 7日付け:拒絶理由通知
令和 6年 4月26日付け:手続補正書、意見書
第2 本願発明
本願の請求項1ないし3に係る発明は、令和 6年 4月26日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、そのうち、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「光を出力する発光素子を有する光源部と、
前記光源部からの光を内面反射して導光し、出射口から出射する導光部と、
を備え、
前記導光部は、光路に対して垂直な断面の内形形状が多角形であり、
前記導光部は、前記光源部からの光が入射する基端側の大形端から先端側の小形端に向かって光路の断面積が徐々に小さくなる本体部と、前記小形端に着脱可能に取り付けられる着脱部と、を含み、
前記着脱部は、光路中において光路方向を変更する反射部材と、前記反射部材で反射された光を出射する前記出射口と、を有し、
前記光源部は、当該光源部を前記本体部に着脱自在に装着するための枠状の嵌合枠を有し、前記嵌合枠は、基板に搭載された前記発光素子を囲む矩形状の枠体であって、前記基板が固定されることを特徴とする光照射装置。」
第3 当審において通知した拒絶理由の概要
当審において令和 6年 3月 7日付けで通知した拒絶理由は以下の理由を含むものである。
(進歩性)本願発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の引用文献1に記載された発明と周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1.米国特許出願公開第2012/0251973号明細書
引用文献2.実願昭61-90761号(実開昭62-201961号)のマイクロフィルム(周知技術を示す文献)
引用文献3.特開2004-355852号公報(周知技術を示す文献)
引用文献4.特開平7-163579号公報(周知技術を示す文献)
引用文献5.特開2008-6043号公報(周知技術を示す文献)
第4 引用文献の記載、引用発明
1 引用文献1の記載
(1)上記引用文献1には、以下の事項が記載されている(日本語訳は当審で作成した。下線は理解の一助のため、当審が付した。)。
「[0002] The invention relates to a dental light guide, and in particular to a light guide having an elongated reflector tube and a reflector plate inclined thereto.・・・(本発明は歯科用光ガイドに係り、特に、細長い反射管とそれに対して傾斜した反射板とを有する光ガイドに関するものである。・・・)」
「[0009] In one aspect the invention relates to a light guide which is adapted for use with a dental light device.(一面において、本発明は、歯科用光装置に使用するために適合された光ガイドに関する。)」
「[0057] ・・・ The reflector tube 11 is generally straight and has a first end 13 and a second end 16. In the example the reflector tube 11 has a generally uniform inner cross-section over its length, but may in another example be tapered inwardly, for example may continuously reduce or widen towards the second end 16 .・・・(・・・反射管11は、全体的にまっすぐであり、第1端13と第2端16を有している。本実施例では、反射管11は、その長さにわたって全体的に均一の内部断面を有しているが、別の実施例では内側にテーパしていてもよく、例えば、第2端16に向かって連続的に縮小するか拡幅してよい。・・・)」
「[0070] FIG.6 shows a light guide 50 having a reflector tube 51 and a reflector plate 52. In this example the reflector plate 52 is formed by a surface of a prism 53.・・・(図6は、反射管51および反射板52を有する光ガイド50を示す。この例では、反射板52は、プリズム53の表面によって形成される。・・・)」
「[0071] The light guide 50 shown extends generally along a longitudinal axis D, and is arranged with a first end 55 of the reflector tube 51 toward a light source 58.・・・(図示の光ガイド50は、概略長手方向軸線Dに沿って延びており、反射管51の第1端55が光源58に向くように配置される。・・・)」
「[0072] FIG.7 shows a light guide 60 having a reflector tube 61 and a prism 62. The prism 62 has a generally triangular cross-section, a generally rectangular input surface 63 (not visible in detail) and a generally rectangular output surface 64 (also not visible in detail). A prism having such a shape may be relatively inexpensive to manufacture, and may be commercially available as a standardized component. In the example the reflector tube 61 has a rectangular cross-section perpendicularly to a longitudinal axis E of the light guide 60. Further the prism 62 closes the reflector tube 61 with the generally rectangular input surface 63 at a second end 65. Thus the light guide 60 may at an outside surface of the light guide provide for a smooth transition between the reflector tube and the prism 62.・・・(図7は、反射管61およびプリズム62を有する光ガイド60を示している。プリズム62は、断面略三角形、概して方形の入力面63(詳細に図示せず)、及び概して方形の出力面64(詳細に図示せず)を有している。このような形状のプリズムは、製造が比較的安価である場合があり、標準化された部品として市販されている。この例において、反射管61は、光ガイド60の長手方向の軸線Eに対して垂直な方形の横断面を有している。さらに、プリズム62は、反射管61を第2端65において概して方形の入力面63でもって閉塞している。このため、光ガイド60は、光ガイドの外側表面において反射管とプリズム62との間の滑らかな移行を提供することができる。・・・)The example shown in FIG.7 may comprise further features as mentioned in other examples herein as appropriate. In particular the prism may comprise or form a reflector plate as described in the example illustrated in FIG.6.(図7に示す例は、必要に応じて、他の実施例で述べたさらなる特徴を含む。特に、プリズムは、図6に示される例で説明したような反射板を含む又は構成する。 )」
図6「
[図:0001415712000001.jpg]
」
図7「
[図:0001415712000002.jpg]
」
(2)上記(1)から以下の事項が理解できる。
(ア)図7の実施例は、[0072]の「The example shown in FIG.7 may comprise further features as mentioned in other examples herein as appropriate.(図7に示す例は、必要に応じて、他の実施例で述べたさらなる特徴を含む。)」からみて、図6の光源58と同様に光源を有すること。
(イ)図7の光ガイド60の反射管61は、図6を参照すると、光源からの光を内面反射してガイドすること。
(ウ)[0072]より、図7の実施例において、反射管61は、光ガイド60の長手方向の軸線Eに対して垂直な断面が方形であること。
(エ)[0057]より、図7の実施例において、反射管61の内側にテーパを設け、第1端から第2端65に向かって連続的に縮小する態様とすること。
(オ)[0070]、[0072]、図6を参照すると、図7の実施例において、反射板は、プリズム62の表面によって形成されること。
2 引用発明
上記記載を総合すると、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
[引用発明]
「光源と、
前記光源からの光を内面反射してガイドする反射管61と、出力面64を有するプリズム62と、を有する光ガイド60と、
を備え、
前記反射管61は、光ガイド60の長手方向の軸線Eに対して垂直な断面が方形であり、
前記光ガイド60は、第1端から第2端65に向かって断面が連続的に縮小する反射管61と、反射管61の第2端65において閉塞しているプリズム62と、を含み、
前記プリズム62は、プリズム62の表面によって形成される反射板と、出力面64と、を有する歯科用光装置。」
3 周知技術を示す文献の記載
(1)周知技術1を示す文献
ア 引用文献2
上記引用文献2には、以下の事項が記載されている。
「実用新案登録請求の範囲
光ファイバーの先端よりレーザ光を放射し、放射されたレーザ光を該放射レーザ光の進行方向に対してある角度を持たせて放射させるためのレーザチップであつて、該レーザチップは、前記光ファイバーの光放出端側に着脱自在に構成され、かつ、該光ファイバーより放射されたレーザ光を該放射方向とある角度をもつた方向に導くようにプリフォームされていることを特徴とするレーザチップ。」
「構成
第1図は、本考案の一実施例を説明するための構成図で、図中、1は握手部、2は光ファイバー、5は前記握手部1に着脱自在に装着されたレーザチップで、該レーザチップ5は予めプリフォームされて、レーザ光放射方向L2が光ファイバー2の軸線に対して所望のある角度θをもつように形成されており、また、レーザ光放射端51が皮膚に直接接触されてもよいように形成されている。
効果
従つて、本考案によるレーザチップを使用すると、簡単かつ安価な構成によつて、光ファイバーから放射されたレーザ光を該光ファイバーの軸線に対して所望の角度をもつて放射させることができ、また、放射角度の異なるレーザチップを複数種準備しておけば、それらを容易に交換して使用することができ、任意所望の方向からレーザ光を照射して、しかも、皮膚に直接接触させて治療を行うことができる。」(明細書第3ページ第13行-第4ページ第11行)
第1図「
[図:0001415712000003.jpg]
」
イ 引用文献3
上記引用文献3には、以下の事項が記載されている。
「【0076】
・・・デンタルミラー8をハンドピース本体1に対して着脱自在とすることも可能である。」
図12「
[図:0001415712000004.jpg]
」
ウ 引用文献4
上記引用文献4には、以下の事項が記載されている。
「【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の構成では光出射部の寸法形状、照射方向や光特性が同一であるため、照射部位の位置や症例によっては適用できないという問題点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題を解決するものでハンドピース先端に脱着可能に設けた先端チップを有し、この先端チップにプローブからの光を変化(集光または変向)させる手段を備えたものである。
【0005】
【作用】この構成によって、光出射部の寸法形状、照射方向や光特性に変化を与えることができ、いろいろな症例や照射部位に対応が可能になる。」
図2「
[図:0001415712000005.jpg]
」
図4「
[図:0001415712000006.jpg]
」
図5「
[図:0001415712000007.jpg]
」
エ 引用文献5
上記引用文献5には、以下の事項が記載されている。
「【0033】
・・・アダプタ11は、光学部材3の光学特性が異なるもの(例えば、照射パターンの異なるもの)を各種準備しておき、治療目的に応じて適宜着脱交換して使用することができる。」
図7「
[図:0001415712000008.jpg]
」
図8「
[図:0001415712000009.jpg]
」
(2)周知技術2、3を示す文献
ア 特表2009-518840号公報(以下「文献6」という。)
文献6には、以下の事項が記載されている。
「【請求項10】
前記複数の発光ダイオードは1個上の基板の同一側に取付られている、請求項1~9の何れかの発光ダイオードアレイ。」
「【0017】
複数の発光ダイオードは1個上の基板の同一側に取付け可能であり、これにより、発光ダイオード-光センサ対の発光ダイオードは発光ダイオードアレイ内の残りの発光ダイオードと同様に、実質的に同一の方向に光を通過させる。・・・」
「【0036】
図2,3は本発明での使用に好適したLEDアレイ10を示す。
LEDアレイ10は64個の発光ダイオード(LED)12を備え、これらLED12は8個ずつ8列にして配置されている。・・・」
「【0040】
図2aは、図2,3のLEDアレイ10の変形例であるLEDアレイ10’を示す。LEDアレイ10’はスクリーンの配置を除き、LEDアレイ10と同一である。・・・」
「【0056】
・・・
図6は光出射システム30’を示し、この光出射システム30’は前述の光出射システム30と同様なものである。光出射システム30’は、LEDアレイ10’、銅製の取付けブロック32’、熱管理システム36’、印刷回路基板38’、電源40’及びコネクタ42’を含み、これらは前述の光出射システム30の対応する部位と同一又は同様なものである。取付けブロック32’は熱管理システム36’に直接に結合され、末端フィンガ34は省略されている。必要に応じてLEDアレイ10’の光出力を導く光ガイド44’が備えられている。」
「【0057】
光出射システム30’は、例えばLEDアレイによって発生される熱に関し、安全性の観点からシステムの末端にLEDアレイを有するのが適切でない状況において適切なものとなる。
光ガイド44’は如何なる形態であってよい。実際上、各々がその適用のために構成された交換可能な多数の光ガイドが提供可能となっている。」
「【0059】
医学や歯科の分野に関する限りにおいて、本発明は歯科医や歯科衛生士等の医療専門家や、家庭での未訓練の個人による使用に好適すべく構成可能である。・・・」
図2「
[図:0001415712000010.jpg]
」
図2a「
[図:0001415712000011.jpg]
」
図6「
[図:0001415712000012.jpg]
」
イ 特開2008-228770号公報(以下「文献7」という。)
(ア)文献7には、以下の事項が記載されている。
「【0027】
図1に示す医療用照明装置は、例えば歯科用に用いる場合、歯科診療台(図示せず)の側部に設置され、歯科診療台上の患者の口腔内(患部)を照射するために用いる。なお、以下の説明では、主として歯科用に用い医療用照明装置として説明するが、・・・」
「【0028】
(装置の光学構成)
次に、本実施の形態に係る医療用照明装置の光学構成について説明する。まず、図2に、本実施の形態に係る筒体2の断面図を示す。図2に示す筒体2には、一方の端に光源となる発光素子6が複数設けられている。発光素子6は、図2のA-A面での断面図である図3に示すように、環状に8個、中心に1個配置されている。この発光素子6にはLED(発光ダイオード)を用いるが、本発明はこれに限られずハロゲン球、クリプトン球及び半導体レーザ等を発光素子6に用いても良い。また、発光素子6の配置及び個数も、図3に示す配置に限定されず、患部において必要とされる照度が得られる配置及び個数を適宜選択すれば良い。」
「【0031】
・・・アパーチャ9自体を種々の開口部10形状を有するものに交換可能にしてもよい。」
「【0054】
なお、本実施の形態に係る医療用照明装置の筒体2の断面形状は円形状であるとして説明してきたが、本発明はこれに限られず、筒体2の断面形状が矩形状等の他の形状であっても良い。筒体2の断面形状が矩形状の場合、反射筐体11は、対向する1組の面にのみ非球面鏡12を形成しても、全ての面に非球面鏡12を形成しても良い。」
図2「
[図:0001415712000013.jpg]
」
(イ)次のことが理解される。
【0031】よりアパーチャ9が交換可能であることから、図2の筒体2とアパーチャ押え91とが、着脱可能であることは、当業者に自明である。
ウ 特開2011-154792号公報(以下「文献8」という。)
文献8には、以下の事項が記載されている。
「【0010】
そして、本発明の医療用照明装置において、前記枠体における前記照射側部の反対側部に、反射ミラーを更に備えているものとすることができる。この場合、前記反射ミラーと前記光源とが一体とされて照明モジュールとされ、前記照明モジュールが、前記枠体に対して着脱自在に装着されているものとしても良い。」
「【0015】
・・・前記照明モジュールが、前記枠体に対して着脱自在に装着されているものとした場合、例えば、光源がハロゲンランプからなる照明モジュール、LEDからなる照明モジュール等を製品仕様として準備しておけば、需要者の種々のニーズにも的確に応えることができる。」
「【0029】
図9に示す例は、一面が開放する方形箱形のモジュール本体230の内底面を反射ミラー231とし、この内底面に複数のLEDを配列した光源としてのLEDアレイ232を4個設置して照明モジュール23としたものである。モジュール本体230は、ビス23a…によって、前記実施例と同様形状の枠体11の背面部に取付固定される。これによって、光源としてのLEDアレイ232が枠体11に保持された状態とされる。この取付固定の際、LEDアレイ232の基板に設けられた受電端子(いずれも不図示)が、枠体11に設けられた給電端子11eに電気的に接合され、LEDアレイ232に対する給電が可能とされる。・・・このように照明モジュール23を枠体11に取付固定して構成される歯科用照明装置10Bにおいて、・・・」
図9「
[図:0001415712000014.jpg]
」
第5 対比
1 本願発明と引用発明の対比
本願発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「光源」は、光を出力する発光素子を有することが明らかであるので、本願発明の「光を出力する発光素子を有する光源部」に相当する。
引用発明の「前記光源からの光を内面反射してガイド」することは、本願発明の「前記光源部からの光を内面反射して導光」することに相当し、
引用発明の「出力面64」は、光を出射することが明らかであるから、本願発明の光を「出射する」「出射口」に相当し、
引用発明の「前記光源からの光を内面反射してガイドする反射管61と、出力面64を有するプリズム62と、を有する光ガイド60」は、本願発明の「前記光源部からの光を内面反射して導光し、出射口から出射する導光部」に相当する。
引用発明の「前記反射管61は、光ガイド60の長手方向の軸線Eに対して垂直な断面が方形であ」ることは、本願発明の「前記導光部は、光路に対して垂直な断面の内形形状が多角形であ」ることに相当する。
引用発明の「第2端65」は、本願発明の「小形端」に相当し、引用発明の「反射管61の第2端65において閉塞しているプリズム62」は、第2端65に取り付けられるプリズムといえるから、小形端に取り付けられる部分ということができる。
引用発明の「第1端から第2端65に向かって断面が連続的に縮小する反射管61」は、本願発明の「前記光源部からの光が入射する基端側の大形端から先端側の小形端に向かって光路の断面積が徐々に小さくなる本体部」に相当する。
引用発明の「反射板」は、本願発明の「光路中において光路方向を変更する反射部材」に、
引用発明の「出力面64」は、本願発明の「前記反射部材で反射された光を出射する前記出射口」に相当する。
引用発明の「歯科用光装置」は、本願発明の「光照射装置」に相当する。
引用発明の「プリズム62」と、本願発明の「着脱部」とは、本体部の小形端に取り付けられる部分であって、光路中において光路方向を変更する反射部材と、前記反射部材で反射された光を出射する前記出射口と、を有する限りにおいて、一致する。
2 一致点、相違点
本願発明と引用発明は、
「光を出力する発光素子を有する光源部と、
前記光源部からの光を内面反射して導光し、出射口から出射する導光部と、
を備え、
前記導光部は、光路に対して垂直な断面の内形形状が多角形であり、
前記導光部は、前記光源部からの光が入射する基端側の大形端から先端側の小形端に向かって光路の断面積が徐々に小さくなる本体部と、前記小形端に取り付けられる部分と、を含み、
前記部分は、光路中において光路方向を変更する反射部材と、前記反射部材で反射された光を出射する前記出射口と、を有する、
光照射装置。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
相違点1
前記小形端に取り付けられる部分が、本願発明は、「着脱可能に取り付けられる着脱部」であるのに対して、引用発明は、そのように特定されていない点。
相違点2
本願発明は、「前記光源部は、当該光源部を前記本体部に着脱自在に装着するための枠状の嵌合枠を有し、前記嵌合枠は、基板に搭載された前記発光素子を囲む矩形状の枠体であって、前記基板が固定される」のに対して、引用発明はそのようなっていない点。
第6 判断
1 相違点について
(1)相違点1について
光照射装置において、照射方向や照射パターンを変更するために、光路方向を変更して光を出射する部材を、着脱可能に取り付けることは、周知の技術的事項(以下「周知技術1」という。第4 3(1)の摘記参照。)である。
そして、引用発明においても、光装置の汎用性や利便性を高めるために、光の照射方向や照射パターンを変更することは、当然の課題であるから、引用発明に、周知技術1を適用して、相違点1に係る本願発明の事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
(2)相違点2について
(i)発光素子を基板に搭載し、発光素子を囲み基板を固定する矩形状の枠体を用いること、及び(ii)枠体が枠状の嵌合枠を有し、着脱可能であることは、周知の技術的事項(以下それぞれ「周知技術2」、「周知技術3」という。周知技術2について第4 3(2)のア、イ、ウの摘記、周知技術3について第4 3(2)のイ、ウの摘記参照。)である。
そして、引用発明において、汎用性の向上、光源や光ガイドの選択・交換・修理のために、光源と光ガイドとを着脱自在とする動機はあるから、引用発明において、光源と光ガイドとを着脱自在とするにあたって、具体的構造として、周知技術2、3の技術を採用することで相違点2に係る本願発明の事項とすることは、当業者が容易になし得たことである。
2 効果について
本願発明を全体として検討しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術1-3から当業者が予測できる範囲内のものに過ぎず、格別顕著ということはできない。
3 小括
したがって、本願発明は、引用発明と周知技術1-3に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術1-3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は
拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-017996