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特許拒絶査定不服審判

2022-017077

遊技機

審判番号
2022-017077
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-213711外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年10月26日
審決日
2023年05月09日
公報発行日
2023年08月25日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .161-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条の2
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条の2、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-213711「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 6月 3日出願公開、特開2021- 83617〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯の概要 本願は、令和1年11月26日の出願であって、令和3年10月27日付けで拒絶の理由が通知され、同年12月27日に意見書及び手続補正書が提出され、令和4年2月25日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月12日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年7月25日付け(謄本送達日:同年8月2日)で拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、同年10月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。 第2 令和4年10月26日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和4年10月26日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 本件補正は、令和4年5月12日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求 項1における 「【請求項1】 ゲームの結果として当り図柄を導出可能な遊技状態のうち遊技者にとって不利な第1遊技状態と前記遊技者にとって有利な第2遊技状態とに遷移可能な遊技機であって、 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として前記当り図柄を導出したことにもとづいて前記第2遊技状態に遷移可能な第1手段と、 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として時短図柄を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態を経由して前記第2遊技状態に遷移可能な第2手段と、を含む制御手段を備え、 前記制御手段は、 前記ゲームの結果として、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記当り図柄と前記時短図柄のいずれでもないはずれ図柄を、第1図柄を用いて区別可能にして第1表示装置に表示可能な第1制御手段と、 前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を第2図柄を用いて区別可能にして第2表示装置に表示可能な第2制御手段と、 を含み、 前記第1制御手段は、前記ゲームの結果が、前記当り図柄、前記時短図柄、または前記はずれ図柄のいずれとなるかを決定し、前記決定にもとづいて前記ゲームの結果を、第1の数の表示組合せで区別可能にした前記第1図柄を決定し、 前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記ゲームの結果を、前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで区別可能にした前記第2図柄を決定する、 遊技機。」を、 審判請求時に提出された手続補正書(令和4年10月26日)の特許請求の範囲の請求項1における 「【請求項1】 ゲームの結果として当り図柄を導出可能な遊技状態のうち遊技者にとって不利な第1遊技状態と前記遊技者にとって有利な第2遊技状態とに遷移可能な遊技機であって、 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として前記当り図柄を導出したことにもとづいて前記第2遊技状態に遷移可能な第1手段と、 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として時短図柄を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態を経由して前記第2遊技状態に遷移可能な第2手段と、を含む制御手段を備え、 前記制御手段は、 前記ゲームの結果として、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記当り図柄と前記時短図柄のいずれでもないはずれ図柄を、第1図柄を用いて区別可能にして第1表示装置に表示可能な第1制御手段と、 第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして前記第2領域に表示可能な第2制御手段と、 を含み、 前記第1制御手段は、前記ゲームの結果が、前記当り図柄、前記時短図柄、または前記はずれ図柄のいずれとなるかを決定し、前記決定にもとづいて第1の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第1図柄を表示し、 前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示し、前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第3図柄を表示する、 遊技機。」にする補正を含むものである(下線は補正箇所を明示するために合議体が付した。)。 2 補正の目的について 本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「第2制御手段」に関して、「第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり」と限定し、かつ、「前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして」「表示可能」であると限定し、かつ、「前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで」「前記第3図柄を表示」すると限定するものを含むものである。 そして、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。 3 新規事項の追加の有無について 請求項1の補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「当初明細書」という。)の段落【0200】~【0204】、【1403】~【1406】、【1409】、【1411】、【1413】、【1416】、【1419】~【1422】、図13、図156~158の記載に基づくものであり、新たな技術的事項を導入するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。 4 独立特許要件について 請求項1の補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるので、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。 (1) 本件補正発明 本件補正発明は、次のとおりのものであると認める(符号A等は分説するため合議体が付した。また、それぞれの符号により分説された事項を、以下では「構成A」等という。)。 (本件補正発明) 「【請求項1】 A ゲームの結果として当り図柄を導出可能な遊技状態のうち遊技者にとって不利な第1遊技状態と前記遊技者にとって有利な第2遊技状態とに遷移可能な遊技機であって、 B 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として前記当り図柄を導出したことにもとづいて前記第2遊技状態に遷移可能な第1手段と、 C 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として時短図柄を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態を経由して前記第2遊技状態に遷移可能な第2手段と、 D を含む制御手段を備え、 E 前記制御手段は、 F 前記ゲームの結果として、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記当り図柄と前記時短図柄のいずれでもないはずれ図柄を、第1図柄を用いて区別可能にして第1表示装置に表示可能な第1制御手段と、 G 第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして前記第2領域に表示可能な第2制御手段と、 を含み、 H 前記第1制御手段は、前記ゲームの結果が、前記当り図柄、前記時短図柄、または前記はずれ図柄のいずれとなるかを決定し、前記決定にもとづいて第1の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第1図柄を表示し、 I 前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示し、前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第3図柄を表示する、 J 遊技機。」 (2) 先願 ア 記載事項 原査定の拒絶の理由に引用文献等4として引用され、本願の出願日前の特許出願であって、本願の出願後に出願公開がされた特願2019-134943号(特開2021-16640号)(出願日:令和1年7月22日、出願公開日:令和3年2月15日、出願人:株式会社藤商事、発明者:矢次 譲)(以下「先願1」という。)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「先願明細書等」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。)。 「【0011】 図1に示すパチンコ遊技機1(以下、「遊技機1」と略す)は、木製の外枠4の前面に額縁状の前枠2を開閉可能に取り付け、前枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3(図2参照)を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを前枠2の開口部に臨ませた構成を有する。この遊技領域3aの前側には、透明ガラスを支持したガラス扉6が設けられている。また遊技盤3の背面側には、遊技動作を制御するための各種制御基板(図3参照)が配設されている。」 「【0019】 この遊技領域3aの略中央部には、液晶表示装置(LCD)36が設けられている。この液晶表示装置36は、後述する演出制御部24の制御の下、所定の表示領域(図柄変動表示領域)において、独立して数字やキャラクタや記号などによる複数種類の装飾図柄(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄(たとえば、図5A参照))の変動表示動作(変動表示および停止表示)を含む、種々の演出を画像により表示する。 【0020】 また遊技領域3a内には、液晶表示装置36の表示面の周りを遠巻きに囲繞する形でセンター飾り体48が設けられている。センター飾り体48は、遊技盤3の前面側に沿って設けられ、遊技盤3に固定される前面装着板48aと、センター飾り体48の外周囲を形成し液晶表示装置36の表示画面を取り囲む鎧枠部48bとを一体に備えており、周囲の遊技球から液晶表示装置36の表示面を保護するとともに、遊技球の打ち出しの強さまたはストローク長により、遊技球の流路を左右に振り分けることを可能とする流路振分手段として働く。本実施形態では、センター飾り体48の上面と球誘導レール5との間に遊技球が通過可能な遊動領域が形成されており、発射装置32により遊技領域3aの上部側に打ち込まれた遊技球は、鎧枠部48bの上部側で左右に振り分けられ、センター飾り体48の左側の左流下経路3bと右側の右流下経路3cとのいずれかを流下する。 【0021】 また遊技盤3の右上縁付近(右上隅)の非遊技領域は各種機能表示部となっており、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34(第1の特別図柄用)と、下始動口35(第2の特別図柄用)に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示装置:第1の特別図柄表示手段)と特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示装置:第2の特別図柄表示手段)とが設けられている。特別図柄表示装置38a、38bでは、7セグにより表現される「特別図柄」の変動表示動作(変動表示および停止表示)による‘特別図柄変動表示ゲーム’が実行されるようになっている。そして上記の液晶表示装置36では、この特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、画像による装飾図柄を変動表示するもので、種々の予告演出(演出画像)とともに‘装飾図柄変動表示ゲーム’が実行されるようになっている。なお、特別図柄変動表示ゲーム、装飾図柄変動表示ゲームについての詳細は追って説明する。」 「【0026】 センター飾り体48の下方には、上始動口34(第1の特別図柄始動口:第1の始動手段)と、下始動口35(第2の特別図柄始動口:第2の始動手段)を備える普通変動入賞装置41とが上下に設けられ、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する検出センサ34a、35a(上始動口センサ34a、下始動口センサ35a:図3参照)が形成されている。 【0027】 第1の特別図柄始動口である上始動口34は、特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示装置)における第1の特別図柄(以下、第1の特別図柄を「特別図柄1」と称し、場合により「特図1」と略す)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、始動口を開放または拡大可能にする‘始動口開閉手段’を有しない「入賞率固定型の入賞装置」として構成されている。本実施形態では、遊技領域3a内の遊技球落下方向変換部材(たとえば、遊技くぎ(図示せず)、風車44、センター飾り体48など)の作用により、上始動口34へは、左流下経路3bを流下してきた遊技球については入球(入賞)容易な構成であるのに対し、右流下経路3cを流下してきた遊技球については入球困難または入球不可能な構成となっている。」 「【0029】 また、普通変動入賞装置41の下始動口35は、特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示装置)における第2の特別図柄(以下、第2の特別図柄を「特別図柄2」と称し、場合により「特図2」と略す)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、この下始動口35の入賞領域は、可動翼片47の作動状態(作動または非作動)に応じて、入賞を容易とする開状態(入賞容易状態)と、その開状態よりも入賞を困難にし、または入賞を不可能にする閉状態(入賞困難状態)とに変換される。本実施形態では、可動翼片47が非作動の場合、下始動口35への入賞が不可能とする閉状態(入賞不可能状態)を保持している。」 「【0043】 本実施形態に係る遊技機1の制御装置は、遊技動作全般に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板(主制御手段)20(以下、「主制御部20」と称する)と、主制御部20から演出制御コマンドを受けて、演出手段による演出の実行(現出)制御を統括的に司る演出制御基板(演出制御手段)24(以下、「演出制御部24」と称する)と、遊技球払出装置19による賞球の払い出し制御を行う払出制御基板(払出制御手段)29と、外部電源から遊技機の各基板に対して必要な電源(バックアップ電源を含む)を生成し供給する電源基板(電源制御手段(図示せず))と、を中心に構成される。また演出制御部24には、画像表示装置としての液晶表示装置36が接続されている。なお、図3において電源供給ルートは省略してある。」 「【0080】 (3-1.図柄変動表示ゲーム) (3-1-1.特別図柄変動表示ゲーム、装飾図柄変動表示ゲーム) 本実施形態の遊技機1では、所定の始動条件、具体的には、遊技球が上始動口34または下始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による「大当り抽選」が行なわれる。主制御部20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して、これにより特別図柄変動表示ゲームを終了させる。 【0081】 ここで本実施形態では、上始動口34への入賞に基づく大当り抽選と、下始動口35への入賞に基づく大当り抽選とは別個独立して行われる。このため、上始動口34に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38a側で、下始動口35に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38b側で導出されるようになっている。具体的には、特別図柄表示装置38a側においては、上始動口34に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄1を変動表示して第1の特別図柄変動表示ゲームが開始され、他方、特別図柄表示装置38b側においては、下始動口35に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄2を変動表示して第2の特別図柄変動表示ゲームが開始されるようになっている。そして、特別図柄表示装置38a、または特別図柄表示装置38bにおける特別図柄変動表示ゲームが開始されると、所定の変動表示時間経過後に、大当り抽選結果が「大当り」の場合には所定の「大当り」態様で、大当り抽選結果が「小当り」の場合には所定の「小当り」態様で、それ以外の場合には所定の「ハズレ」態様で、変動表示中の特別図柄が停止表示され、これによりゲーム結果(大当り抽選結果)が導出されるようになっている。 【0082】 なお、本明細書中では説明の便宜のために、特別図柄表示装置38a側の第1の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム1」と称し、特別図柄表示装置38b側の第2の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム2」と称する場合がある。また、特に必要のない限り、「特別図柄1」と「特別図柄2」とを単に「特別図柄」と称する(場合により「特図」と略す)し、「特別図柄変動表示ゲーム1」と「特別図柄変動表示ゲーム2」とを区別せずに「特別図柄変動表示ゲーム」と称する場合がある。 【0083】 また上述の特別図柄変動表示ゲームが開始されると、これに伴って、液晶表示装置36に装飾図柄(演出的な遊技図柄)を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームが開始され、これに付随して種々の演出が展開される。そして特別図柄変動表示ゲームが終了すると、装飾図柄変動表示ゲームも終了し、特別図柄表示装置には大当り抽選結果を示す所定の特別図柄が、また液晶表示装置36には当該大当り抽選結果を反映した装飾図柄が導出表示されるようになっている。すなわち、装飾図柄の変動表示動作を含む演出的な装飾図柄変動表示ゲームにより、特別図柄変動表示ゲームの結果を反映表示するようになっている。 【0084】 したがってたとえば、特別図柄変動表示ゲームの結果(大当り抽選の結果)が「大当り」である場合、装飾図柄変動表示ゲームではその結果を反映させた演出が展開される。そして特別図柄表示装置において、特別図柄が大当りを示す表示態様(たとえば、7セグが「7」の表示状態)で停止表示されると、液晶表示装置36には、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、装飾図柄が「大当り」を反映させた表示態様(当り図柄:たとえば、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、3個の装飾図柄が「7」「7」「7」の表示態様)で停止表示される。」 「【0087】 上記の装飾図柄変動表示ゲームの実行に必要な情報に関しては、まず主制御部20が、上始動口34または下始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、具体的には、上始動口センサ34aまたは下始動口センサ35aにより遊技球が検出されて始動条件(特別図柄に関する始動条件)が成立したことを条件に、「大当り」、「小当り」、または「ハズレ」のいずれであるかを抽選する‘当落抽選’と、「大当り」であったならばその大当り種別を、「小当り」であったならばその小当り種別を、「ハズレ」であったならばそのハズレ種別を抽選する‘図柄抽選(当選種別抽選)’とを含む大当り抽選を行い(大当り、小当りまたはハズレが1種類の場合は、図柄抽選を行う必要がないため、その抽選を省略することができる)、その抽選結果情報に基づき、特別図柄の変動パターンや、最終的に停止表示させる特別図柄(特別停止図柄)を決定する。そして、処理状態を特定する演出制御コマンドとして、少なくとも特別図柄の変動パターン情報(たとえば、大当り抽選結果や、特別図柄の変動時間に関する情報など)を含む「変動パターン指定コマンド」を、演出制御部24側に送信する。これにより、装飾図柄変動表示ゲームに必要とされる基本情報が演出制御部24に送られる。なお本実施形態では、演出のバリエーションを豊富なものとするべく、特別停止図柄に関する情報(図柄抽選結果情報)を含む「装飾図柄指定コマンド」も演出制御部24に送信するようになっている。 ・・・ 【0089】 演出制御部24は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンド(ここでは、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンド)に含まれる情報に基づいて、装飾図柄変動表示ゲーム中に時系列的に展開させる演出内容(演出シナリオ)や、最終的に停止表示する装飾図柄(装飾停止図柄)などを決定し、特別図柄の変動パターンに基づくタイムスケジュールに従い、装飾図柄変動表示ゲーム中の予告演出や装飾図柄の変動表示演出を制御する。これにより、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、液晶表示装置36による装飾図柄が変動表示され、特別図柄変動表示ゲームの期間と装飾図柄変動表示ゲーム中の期間とが、実質的に同じ時間幅となる。また演出制御部24は、演出シナリオに対応するように、液晶表示装置36または光表示装置45a或いは音響発生装置46aをそれぞれ制御し、装飾図柄変動表示ゲームにおける各種演出を展開させる。これにより、液晶表示装置36での画像の再生(画像演出)と、効果音の再生(音演出)と、装飾ランプ45などの演出用LEDの点灯点滅駆動(光演出)とが実現される。 【0090】 このように特別図柄変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームとは不可分的な関係を有し、特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現されることとしているので、この2つの図柄変動表示ゲームを等価的な図柄遊技と捉えてもよい。本明細書中では特に必要のない限り、上記2つの図柄変動表示ゲームを単に「図柄変動表示ゲーム」と称する場合がある。また、図柄変動表示ゲーム(特に、特別図柄変動表示ゲーム)の実行回数(ゲーム数)を、説明の便宜のために「図柄変動回数」または「変動回数」或いは「*回転(「*」は自然数)」と称する場合がある。」 「【0097】 特別図柄確変機能は、大当り抽選確率を所定確率(通常確率)の低確率から高確率に変動させて、通常状態よりも有利な「高確率状態(大当り高確率状態)」を発生させる機能である。この特別図柄確変機能が作動中の遊技状態(高確率状態)下では、大当り抽選確率が高確率となることから、大当りが生起され易くなる。なお、既に説明したように、本実施形態の場合、設定値に応じて低確率時および高確率時の大当り抽選確率が異なる(図4参照)。」 「【0103】 以上のような各機能を1または複数種類作動させることにより、遊技機の内部的な遊技状態(内部遊技状態)に変化をもたらすことができる。以下では、説明の便宜上、特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能が作動する遊技状態を「確変状態」と称し、これらの機能のうちから特別図柄確変機能を除去した遊技状態を「時短状態」と称し、少なくとも特別図柄確変機能が作動し、開放延長機能が作動しない遊技状態(本実施形態では、特別図柄確変機能のみが作動する遊技状態)を「潜確状態」と称し、全機能が作動中でない(非作動)状態を「通常状態」と称する。したがって、これらの遊技状態における大当り抽選確率に着目すれば、遊技状態が「時短状態」または「通常状態」である場合には大当り抽選確率が‘低確率状態(通常確率)’となり、遊技状態が「潜確状態」または「確変状態」の場合においては大当り抽選確率が‘高確率状態’となる。なお、条件装置作動に係る大当り中は大入賞口が開閉される当り遊技が発生するが、上記各機能については全ての機能が非作動とされ、基本的には、上記通常状態と同じ遊技状態下に置かれまた特別図柄の変動表示は中断される。」 「【0107】 (3-2-1.内部遊技状態(遊技状態判定番号YJ):図43) 遊技状態を定める上記各機能(特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能)の作動状況については、主制御部20側において、これらの機能に対応したフラグのON/OFF状態により、その作動(5AH)/未作動(00H)が管理される。この各機能の作動状況に着目した遊技状態を「内部遊技状態」とも称する。現在の内部遊技状態が如何なる内部遊技状態であるかについては、「遊技状態判定番号YJ」という識別子を用いて管理される。たとえば、遊技状態判定番号YJが「00H」の場合は‘通常状態(通常)’を指定し、「01H」の場合は‘確変状態(確変)’を指定し、「02H」の場合は‘時短状態(時短)’を指定し、「03H」の場合は‘潜確状態(潜確)’を指定する。」 「【0126】 (支援時短について) 本実施形態では、ハマり救済機能の一態様(サポート的な特典)として、或いは、ゲーム性の自由度を広げて遊技の面白みの向上を目的として、大当り当選(時短大当り当選)を契機とすることなく、「時短状態」を付与する「支援時短」を設けてある。この「支援時短」は、大当り当選(条件装置作動、役物連続作動装置作動)を経由することなく、時短状態が付与される点に大きな特徴がある。」 「【0131】 本実施形態に係る「支援時短」は大当り抽選の対象とされ、大当りと同じく、所定の確率(たとえば、約1/500)で当選するようになっている(当落抽選対象形態)。詳述すれば、当落抽選により「大当り」、「支援時短」、または「ハズレ」(小当りを設けている場合は「小当り」を含む)のいずれかを抽選し、「支援時短」当選となったならば、次いで、図柄抽選によりその支援時短種別(たとえば、支援時短A~Cのいずれか)を抽選により決定する(図4備考欄(4)参照)。なお、支援時短の抽選確率は全設定値共通としているが、各設定値でそれぞれ異なる抽選確率としてもよいし、各設定値の一部で同じ抽選確率としてもよい。」 「【0147】 (5-2-1.リーチ演出) 上記「リーチ演出」とは、リーチ状態を伴う演出態様(リーチ状態を伴う変動表示態様)をいい、具体的には、リーチ状態を経由してゲーム結果を導出表示するような演出態様をいう。「リーチ状態」とは、装飾図柄変動表示ゲームの結果が導出される前段階において、当該装飾図柄変動表示ゲームの途中で導出表示される一部の装飾図柄が、大当り発生(大当り当選)を示す表示態様の一部を構成している状態で、未だ導出表示されていない装飾図柄の変動表示が行われている表示態様であり、演出的な装飾図柄の変動表示態様を利用して大当り発生を示す表示態様が導出され易いこと(大当りの当選可能性があること)を示唆し、遊技者に大当り当選を期待させうるような変動表示態様をいう。たとえば、大当り当選(大当り発生)を示す装飾図柄の組合せ(大当り図柄)が「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」などの図柄揃いである場合、所定の当り有効ライン上において、装飾図柄の一部が図柄揃いの一部である左図柄と右図柄とが「7」を表示し(所謂、テンパイ状態)、中図柄(テンパイ状態を構成していない残りの図柄)が、高速変動、コマ送り、揺動、拡大縮小、変形などしながら変動表示を行っている状態である。したがって、たとえリーチ状態が形成されたからといって、装飾図柄変動表示ゲームの結果が必ずしも「大当り」になるとは限らず、最終的に導出された結果が大当りを示す停止表示態様(大当り図柄)でない場合は、今回のゲーム結果は「ハズレ」となる。なお、上述の例で、テンパイ状態(リーチ図柄)を構成している左図柄と右図柄は、リーチ状態を構成する図柄であり「リーチ構成図柄」とも称する。また、リーチ状態となるタイミングを「リーチタイミング」または「テンパイタイミング」とも称する。」 「【0163】 また、図5Aに示す液晶画面内の右下隅には、装飾図柄や予告演出などのメイン演出とは別のサブ的な演出(サブ演出)の表示領域として、特図1、2の作動保留球、普図作動保留球数、特図1、2の変動表示動作に関する情報、普図の変動表示動作に関する情報を表示可能なサブ表示領域79を設けてある。このサブ表示領域79の情報は、予告演出を表示する上で、装飾図柄の表示および/または保留表示部が非表示となった場合でも表示され続ける。したがって、現在、図柄変動表示ゲーム中であるか否か、作動保留球が幾つあるかについては、サブ表示領域79の情報により識別可能となっている。」 「【0183】 演出制御部24は、同図(1)示すように、先読み予告の対象となった第2番目の作動保留球の保留表示を特別保留表示に変化させる。このとき、先読み予告の対象ではない第1番目および第3番目の作動保留球に対応する保留表示は、通常保留表示(白色)のまま維持される。図示では、先読み予告の対象となった第2番目の作動保留球の保留表示を、通常保留表示(白丸(○)印)から特別保留表示(ハッチング付き丸印)に表示態様が変化した場合を示している。これにより、遊技者に対して先読み予告演出が開始された旨が報知される。なお同図(1)は、現在実行中であった図柄変動表示ゲームが終了して、装飾図柄がハズレ対応の「246」で停止表示されたものを示している。」 「【0185】 そして遊技進行は同図(3)に移り、現在実行中であった図柄変動表示ゲームが終了して装飾図柄がハズレ対応の「351」で停止表示されたとする。」 「【0193】 本実施形態では、図6に示すように、大別して、「通常モード」、「時短モード」、「確変モード」などの複数種類の遊技モードが設けられており、これらの遊技モード下にて遊技の進行が制御される。以下では、遊技者が遊技状態に応じた有利な打ち方に従うものとして説明し、特段断りのない限り、左打ち有利(通常状態)の場合には“特図1側の図柄変動表示ゲーム1”が実行され、右打ち有利(確変状態、時短状態)の場合には“特図2側の図柄変動表示ゲーム2”が実行されるものとして説明する。 【0194】 (7-1.「通常モード」について) 通常モードは、内部遊技状態が通常状態(YJ=00H)に関連する遊技モードであり、この通常モードは、RAMクリア操作や設定変更操作により領域内RAMがクリアされた場合に開始される初期の遊技モードとなっている。 【0195】 この通常モードは、内部遊技状態が確変状態(YJ=00H)に関連する遊技モードであり、遊技進行中、最も長く滞在しうる遊技モードである。基本的には、この通常モードから大当りまたは支援時短に当選し、他の遊技モード(後述の確変モードや時短モード)に移行される。」 「【0197】 (7-2.「確変モード」について) 次に、「確変モード」について説明する。確変モードは、図示のように、内部遊技状態が確変状態(YJ=01H)に関連する遊技モードであり、変動パターン選択モードが異なる確変モード1~3(Tcode=「01H」~「03H」)が含まれる。この確変モードには、10R確変大当りまたは4R確変大当りに当選した場合に移行される(図4参照)。」 「【0269】 (支援時短の当選ゲーム(当り変動パターン)に係る演出について) また、通常モード(通常状態)において、今回のゲームで支援時短に当選した場合、当該ゲーム中で支援時短当選を報知する当選演出、次ゲームから「電サポ有り状態」が生起する点を考慮し、たとえば、図6(イ)に示す「時短突入報知演出779」を現出させることができる。図示の例では、「時短に突入するよ」をいう文字画像による時短突入報知演出779を表示し、さらに、装飾図柄(通常は、たとえば、数字図柄)が、支援時短当選専用図柄“「時」「☆」「短」”で停止表示している状態を示している。これにより、時短状態に突入する旨が事前報知されるようになっている。」 「【図5A】 [図:0001400284000001.jpg] 」 「【図6】 [図:0001400284000002.jpg] 」 イ 認定事項 (ア) 認定事項1 【図6】から、「時短モード」の欄内に「内部遊技状態」、「時短状態」という記載が存在することが看取される そうすると、時短モードは、内部遊技状態が時短状態であること(以下「認定事項1」という。)が認定できる。 (イ) 認定事項2 【0195】には、「・・・基本的には、この通常モードから大当りまたは支援時短に当選し、他の遊技モード(後述の確変モードや時短モード)に移行される。」と記載され、 【図6】から、「通常モード」から「大当り」を経由して「確変モード」へ移行し、また、「通常モード」から「支援時短当選」を経由して「時短モード」へ移行し、更に「時短モード」から「大当り」を経由して「確変モード」へ移行することが看取される。 そうすると、通常モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し、また、通常モードから支援時短当選を経由して時短モードへ移行し、更に時短モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行すること(以下「認定事項2」という。)が認定できる。 (ウ) 認定事項3 【0021】には、「また遊技盤3の右上縁付近(右上隅)の非遊技領域は各種機能表示部となっており、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34(第1の特別図柄用)と、下始動口35(第2の特別図柄用)に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示装置:第1の特別図柄表示手段)と特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示装置:第2の特別図柄表示手段)とが設けられている。特別図柄表示装置38a、38bでは、7セグにより表現される「特別図柄」の変動表示動作(変動表示および停止表示)による‘特別図柄変動表示ゲーム’が実行されるようになっている。・・・」と記載され、 【図5A】から、符号「38a」及び符号「38b」がそれぞれ1つの7セグに付されていることが看取される。 そうすると、遊技盤3の右上縁付近(右上隅)の非遊技領域に、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34と下始動口35に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38aと特別図柄表示装置38bが設けられ、特別図柄表示装置38a、38bでは、それぞれ1つの7セグにより表現される特別図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)による特別図柄変動表示ゲームが実行されること(以下「認定事項3」という。)が認定できる。 (エ) 認定事項4 【0019】には、「この遊技領域3aの略中央部には、液晶表示装置(LCD)36が設けられている。この液晶表示装置36は、後述する演出制御部24の制御の下、所定の表示領域(図柄変動表示領域)において、独立して数字やキャラクタや記号などによる複数種類の装飾図柄(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄(たとえば、図5A参照))の変動表示動作(変動表示および停止表示)を含む、種々の演出を画像により表示する。」と記載され、 【0163】には、「また、図5Aに示す液晶画面内の右下隅には、装飾図柄や予告演出などのメイン演出とは別のサブ的な演出(サブ演出)の表示領域として、特図1、2の作動保留球、普図作動保留球数、特図1、2の変動表示動作に関する情報、普図の変動表示動作に関する情報を表示可能なサブ表示領域79を設けてある。このサブ表示領域79の情報は、予告演出を表示する上で、装飾図柄の表示および/または保留表示部が非表示となった場合でも表示され続ける。したがって、現在、図柄変動表示ゲーム中であるか否か、作動保留球が幾つあるかについては、サブ表示領域79の情報により識別可能となっている。」と記載され、 【図5A】から、「左図柄」という注釈が付された「3」の図柄、「中図柄」という注釈が付された「5」の図柄及び「右図柄」という注釈が付された「7」の図柄(以下「「左図柄」、「中図柄」及び「右図柄」という注釈が付された図柄群」という。)が存在する領域とは異なる領域であり、符号「79」が付され、点線で囲まれた領域内に、「特図1第4図柄」という注釈が付され、「左図柄」、「中図柄」及び「右図柄」という注釈が付された図柄群とは異なる態様である1つの「×」状の図柄、及び、「特図2第4図柄」という注釈が付され、「左図柄」、「中図柄」及び「右図柄」という注釈が付された図柄群とは異なる態様である1つの「×」状の図柄が存在することが看取される。 そうすると、液晶表示装置36において、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)を行う図柄変動表示領域とは異なる領域であるサブ表示領域79に、図柄変動表示ゲーム中であるか否かを示す特図1、2の変動表示動作に関する情報として、特図1第4図柄及び特図2第4図柄を装飾図柄とは異なる態様で表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得ること(以下「認定事項4」という。)が認定できる。 ウ 先願発明 上記アの記載事項及び上記イの認定事項を総合すると、先願明細書等には、以下の発明(以下「先願発明」という。)が記載されていると認められる(符号a等は本件補正発明の符号A等に対応させて合議体が付した。)。 (先願発明) 「a-b-c-d 木製の外枠4の前面に額縁状の前枠2を取り付け、遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを前枠2の開口部に臨ませたパチンコ遊技機1であって(【0011】)、 遊技領域3a内には、液晶表示装置36の表示面の周りを遠巻きに囲繞する形でセンター飾り体48が設けられ(【0020】)、 センター飾り体48の下方には、上始動口34と、下始動口35が設けられ(【0026】)、 上始動口34は、特別図柄表示装置38aにおける第1の特別図柄(「特別図柄1」と称し、以下「特図1」と略す。)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり(【0027】)、 下始動口35は、特別図柄表示装置38bにおける第2の特別図柄(「特別図柄2」と称し、以下「特図2」と略す。)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり(【0029】)、 遊技動作全般に係る制御を統括的に司る主制御部20と、主制御部20から演出制御コマンドを受けて演出手段による演出の実行制御を統括的に司る演出制御部24を有する制御装置を備え(【0043】)、 特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能が作動する内部遊技状態が確変状態であり、これらの機能のうちから特別図柄確変機能を除去した内部遊技状態が時短状態であり、全機能が作動中でない状態が通常状態であり(【0103】)、 主制御部20が、内部遊技状態を定める特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能の作動/未作動を管理し(【0103】、【0107】)、 ゲーム性の自由度を広げて遊技の面白みの向上を目的として、大当り当選を契機とすることなく時短状態を付与する支援時短が設けられ(【0126】)、 遊技球が上始動口34または下始動口35に遊技球が入球したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による大当り抽選が行なわれ、主制御部20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して特別図柄変動表示ゲームを終了させ(【0080】)、 大当り抽選により大当り、支援時短、またはハズレのいずれかが抽選され(【0131】)、 大当り抽選の結果が大当りである場合、特別図柄変動表示ゲームの結果として特別図柄が大当りを示す表示態様で停止表示され(【0084】)、 内部遊技状態が時短状態または通常状態である場合には大当り抽選確率が低確率状態となり、内部遊技状態が確変状態の場合においては大当り抽選確率が高確率状態となり(【0103】)、 通常状態よりも有利な高確率状態下では大当り抽選確率が高確率となることから大当りが生起され易くなり(【0097】)、 通常モード、時短モード、確変モードなどの複数種類の遊技モードが設けられ、これらの遊技モード下にて遊技の進行が制御され(【0193】)、 通常モードは、内部遊技状態が通常状態であり(【0194】)、 確変モードは、内部遊技状態が確変状態であり(【0197】)、 時短モードは、内部遊技状態が時短状態であり(認定事項1)、 通常モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し、また、通常モードから支援時短当選を経由して時短モードへ移行し、更に時短モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し(認定事項2)、 支援時短に当選した場合、装飾図柄が、支援時短当選専用図柄“「時」「☆」「短」”で停止表示し(【0269】)、 特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現され【0090】)、 e-f-g-h-i 制御装置が有する主制御部20が、大当り抽選を行い、その抽選結果情報に基づき、特別図柄の変動パターンや、最終的に停止表示させる特別図柄(特別停止図柄)を決定し、演出制御コマンドとして、大当り抽選結果や、特別図柄の変動時間に関する情報などを含む変動パターン指定コマンドを演出制御部24側に送信し(【0043】、【0087】)、 制御装置が有する演出制御部24は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンドのうちの変動パターン指定コマンドに含まれる情報に基づいて、最終的に停止表示する装飾図柄(装飾停止図柄)などを決定し、特別図柄の変動パターンに基づくタイムスケジュールに従い、装飾図柄の変動表示演出を制御し(【0043】、【0089】)、 遊技盤3の右上縁付近(右上隅)の非遊技領域に、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34と下始動口35に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38aと特別図柄表示装置38bが設けられ、特別図柄表示装置38a、38bでは、それぞれ1つの7セグにより表現される特別図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)による特別図柄変動表示ゲームが実行され(認定事項3)、 遊技領域3aの略中央部には、液晶表示装置36が設けられ、液晶表示装置36は、演出制御部24の制御の下、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)を含む、種々の演出を画像により表示し(【0019】)、 上始動口34への入賞に基づく大当り抽選と、下始動口35への入賞に基づく大当り抽選とは別個独立して行われ、上始動口34に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38a側で、下始動口35に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38b側で導出され、特別図柄表示装置38a側においては、上始動口34に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄1を変動表示して第1の特別図柄変動表示ゲームが開始され、特別図柄表示装置38b側においては、下始動口35に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄2を変動表示して第2の特別図柄変動表示ゲームが開始され(【0081】)、 特別図柄1と特別図柄2とを特別図柄(特図)と称し、第1の特別図柄変動表示ゲームと第2の特別図柄変動表示ゲームとを特別図柄変動表示ゲームと称し(【0082】)、 特別図柄変動表示ゲームが開始されると、これに伴って、液晶表示装置36に装飾図柄を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームが開始され、特別図柄変動表示ゲームが終了すると、装飾図柄変動表示ゲームも終了し、特別図柄表示装置には大当り抽選結果を示す所定の特別図柄が、液晶表示装置36には当該大当り抽選結果を反映した装飾図柄が導出表示され(【0083】)、 特別図柄変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームとは不可分的な関係を有し、特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現され、この2つの図柄変動表示ゲームは等価的な図柄遊技であり(【0090】) 大当り当選を示す装飾図柄の組合せ(大当り図柄)が「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」などの図柄揃いであり(【0147】)、 支援時短に当選した場合、装飾図柄が、支援時短当選専用図柄“「時」「☆」「短」”で停止表示し(【0269】)、 ハズレ対応の装飾図柄が「246」、「351」等であり(【0183】、【0185】)、 液晶表示装置36において、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)を行う図柄変動表示領域とは異なる領域であるサブ表示領域79に、図柄変動表示ゲーム中であるか否かを示す特図1、2の変動表示動作に関する情報として、特図1第4図柄及び特図2第4図柄を装飾図柄とは異なる態様で表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得る(認定事項4)、 j パチンコ遊技機1(【0011】)。」 (3) 周知例 ア 周知例1 (ア) 記載事項 本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特許第5748083号公報(以下「周知例1」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。)。 「【発明を実施するための形態】 【0010】 以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。」 「【0040】 装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。」 「【0293】 図21には、装飾図柄表示装置208、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、第1特別図柄保留ランプ218、および第2特別図柄保留ランプ220が示されている(以降の図においても同じ。)。また、図21に示す装飾図柄表示装置208の右上には、第4図柄が表示されている。この第4図柄は、図柄変動中(あるいは図柄停止中)か否かを報知するものであり、左側が特図1についての第4図柄であり、右側が特図2についての第4図柄である(以降の図においても同じ。)。図21においてはいずれの段階でも、第4図柄はバツ表示であり、特図1についても特図2についても図柄停止中である。」 「【図21】 [図:0001400284000003.jpg] 」 (イ) 認定事項 【0293】には、「図21には、装飾図柄表示装置208、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、第1特別図柄保留ランプ218、および第2特別図柄保留ランプ220が示されている(以降の図においても同じ。)。また、図21に示す装飾図柄表示装置208の右上には、第4図柄が表示されている。この第4図柄は、図柄変動中(あるいは図柄停止中)か否かを報知するものであり、左側が特図1についての第4図柄であり、右側が特図2についての第4図柄である(以降の図においても同じ。)。図21においてはいずれの段階でも、第4図柄はバツ表示であり、特図1についても特図2についても図柄停止中である。」と記載され、 【図21】(a-1)~(a-6)、(b-1)~(b-6)、(c-1)~(c-6)から、符号「208」が付された領域の右上の部分に2つの「×」状の図柄が存在することが看取される。 そうすると、「装飾図柄表示装置208」に、「特図1」や「特図2」が「図柄変動中」か否かを報知する「特図1についての第4図柄」と「特図2についての第4図柄」を表示し、「特図1」や「特図2」が「図柄停止中である」ことを、1つの「×」状の図柄である「バツ表示」で構成された「特図1についての第4図柄」や「特図2についての第4図柄」で示すこと(以下「認定事項5」という。)が認定できる。 (ウ) 上記(ア)の記載事項及び上記(イ)の認定事項を総合すると、周知例1には、「装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置」である「装飾図柄表示装置208」に(【0040】)、「特図1」や「特図2」が「図柄変動中」か否かを報知する「特図1についての第4図柄」と「特図2についての第4図柄」を表示し、「特図1」や「特図2」が「図柄停止中である」ことを、1つの「×」状の図柄である「バツ表示」で構成された「特図1についての第4図柄」や「特図2についての第4図柄」で示す(認定事項5)「弾球遊技機」(【0010】)が記載されていると認められる。 イ 周知例2 (ア) 記載事項 本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2019-58432号公報(以下「周知例2」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。)。 「【0143】 (表変動、裏変動について:図7(ロ)) 本実施形態のパチンコ遊技機は、同時変動タイプであるため、特別図柄変動表示ゲーム1、2のそれぞれに対応した装飾図柄変動表示ゲームを液晶表示装置36に表示してもよいが、2つの図柄変動表示ゲームに係る演出を同時に表示するのは、遊技者にとって煩わしく、どちらの図柄変動表示ゲームの演出に集中してよいのかという混乱を招いてしまう。そこで本実施形態では、特図1、2が同時変動中であっても(特別図柄変動表示ゲーム1、2の双方が実行中)、遊技状態に応じて、いずれか一方の特別図柄に係る図柄変動表示ゲームの演出を優先的に現出させるようになっている。たとえば、通常状態であれば、中始動口34への入賞を狙ってゲームを進めることになるので、特別図柄1側に対応した図柄変動表示ゲーム1が支配的となり、他方、潜確状態の場合には、潜確状態であれば、右下始動口35への入賞を狙ってゲームを進めることになるので、特別図柄2側に対応した図柄変動表示ゲーム2が支配的となる。この点を考慮し、通常状態、確変状態、および時短状態のいずれかであれば、演出は、装飾図柄変動表示ゲーム1をメイン演出(表変動表示状態(表変動状態)側の演出)として現出させ、潜確状態であれば、装飾図柄変動表示ゲーム2をメイン演出として現出させる(図7(ロ)の対応関係参照)。たとえば、通常状態であれば、特別図柄1が表変動状態であるので、液晶表示装置36の液晶画面に、装飾図柄変動表示ゲーム1に係る装飾図柄の変動表示動作や予告演出等を表示する。したがって、現在の遊技状態が通常状態、確変状態、および時短状態のいずれかであれば、メイン演出が図柄変動表示ゲーム1を対象としたものとなり(特図1表変動状態)、原則、図柄変動表示ゲーム2を対象とした予告演出(リーチ演出等)や保留アイコンや装飾図柄は表示されない(特図2裏変動状態)。現在の遊技状態が潜確状態であれば、メイン演出が図柄変動表示ゲーム2を対象としたものとなり(特図2表変動状態)、図柄変動表示ゲーム1を対象とした予告演出(リーチ演出等)や保留アイコンや装飾図柄は表示されない(特図1裏変動状態)。ただし本実施形態の場合、裏変動表示状態(裏変動状態)側の演出を一切現出しない訳ではなく、たとえば、液晶表示装置36の左下隅に、メイン演出とは別のサブ的な演出(サブ演出)として、特別図柄1、2に係る保留個数と変動表示の有無についての専用表示領域160を設けてある(たとえば、図31A~図31Gの符号160を参照)。以下、説明の便宜のために、表変動状態を「表変動」、裏変動状態を「裏変動」と略す場合がある。」 「【0192】 この専用表示領域160に係る4つの升目のうち、上側の左升目は特図1作動保留球数を表示する第1保留個数表示領域156であり、上側の右升目は特図1が変動表示中であるか否かを表示する第1変動有無表示領域157となっている。また下側の左升目は特図2作動保留球数を表示する第2保留個数表示領域158であり、下側の右升目は特図2が変動表示中であるか否かを表示する第2変動有無表示領域159となっている。第1保留個数表示領域156および第2保留個数表示領域158では保留個数をアラビア数字で示し、第1変動有無表示領域157および第2変動有無表示領域159では、図柄変動中であることを「⇔」で示し、図柄が停止中であることを「X」で示している。図31A(1)では、特図1作動保留球数「3」個、特図1が変動状態「⇔」、特図2作動保留球数「0」個、特図2が非変動状態「X」となっている。なお、第1変動有無表示領域157および第2変動有無表示領域159の表示について、「X」はハズレ図柄、「△」は小当り図柄で、「○」は大当り図柄での停止表示状態を示す。したがって、これら「X」「△」「○」のいずれかが表示されている場合は、特別図柄が非変動状態であることを示す。 【0193】 上記第1変動有無表示領域157と第2変動有無表示領域159にて表示される画像は、特図1と特図2の変動表示中か否かを示すことから、3つの装飾図柄とは別の4つ目の図柄として、特図1または特図2の「第4図柄」と称し、場合により、特図1側の第4図柄を「装飾図柄1第4図柄」または「第4図柄157」、特図2側の第4図柄を「装飾図柄2第4図柄」または「第4図柄159」とも称する。なお、専用表示領域160は、特図1表変動状態、特図1裏変動状態、特図2表変動状態、および特図2裏変動状態のいずれであっても、4つの表示領域156~159の内容を表示するようになっている。」 「【図31A】 [図:0001400284000004.jpg] 」 (イ) 認定事項 【0192】には、「この専用表示領域160に係る4つの升目のうち、上側の左升目は特図1作動保留球数を表示する第1保留個数表示領域156であり、上側の右升目は特図1が変動表示中であるか否かを表示する第1変動有無表示領域157となっている。また下側の左升目は特図2作動保留球数を表示する第2保留個数表示領域158であり、下側の右升目は特図2が変動表示中であるか否かを表示する第2変動有無表示領域159となっている。第1保留個数表示領域156および第2保留個数表示領域158では保留個数をアラビア数字で示し、第1変動有無表示領域157および第2変動有無表示領域159では、図柄変動中であることを「⇔」で示し、図柄が停止中であることを「X」で示している。図31A(1)では、特図1作動保留球数「3」個、特図1が変動状態「⇔」、特図2作動保留球数「0」個、特図2が非変動状態「X」となっている。なお、第1変動有無表示領域157および第2変動有無表示領域159の表示について、「X」はハズレ図柄、「△」は小当り図柄で、「○」は大当り図柄での停止表示状態を示す。したがって、これら「X」「△」「○」のいずれかが表示されている場合は、特別図柄が非変動状態であることを示す。」と記載され、 【図31A】(1)から、符号「159」が付された領域内に1つの「×」状の図柄が存在することが看取される。 そうすると、「専用表示領域160」に、「特図1が変動表示中であるか否かを表示する第1変動有無表示領域157」と「特図2が変動表示中であるか否かを表示する第2変動有無表示領域159」を設け、「第1変動有無表示領域157および第2変動有無表示領域159」において、「特図1」や「特図2」が「停止中であること」を1つの「×」状の図柄である「X」で示すこと(以下「認定事項6」という。)が認定できる。 (ウ) 上記(ア)の記載事項及び上記(イ)の認定事項を総合すると、周知例2には、「装飾図柄の変動表示動作」を表示する「液晶表示装置36」に「専用表示領域160」を設け(【0143】)、「専用表示領域160」に、「特図1が変動表示中であるか否かを表示する第1変動有無表示領域157」と「特図2が変動表示中であるか否かを表示する第2変動有無表示領域159」を設け、「第1変動有無表示領域157および第2変動有無表示領域159」において、「特図1」や「特図2」が「停止中であること」を1つの「×」状の図柄である「X」で示し(認定事項6)、「第1変動有無表示領域157と第2変動有無表示領域159にて表示される画像」は、「特図1と特図2の変動表示中か否かを示す」ことから、「3つの装飾図柄とは別の4つ目の図柄」として、「特図1または特図2の第4図柄」と称する(【0193】)「パチンコ遊技機」(【0143】)が記載されていると認められる。 ウ 周知例3 (ア) 記載事項 本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2019-180427号公報(以下「周知例3」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。)。 「【2817】 次に、本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容について図368を参照して説明する。図368(a)および(b)は本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容を模式的に示した模式図である。第3図柄表示装置81は、15インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列(L1~L3)が表示される(図368(a)参照)。第3図柄表示装置81の表示画面に表示される第3図柄(第1特別図柄(特図1)または第2特別図柄(特図2)の変動表示に対応して変動する装飾図柄)は、「0」から「9」の数字を模した識別情報が付された10種類の主図柄によりそれぞれ構成されている。」 「【2825】 次に、第3図柄表示装置81に実際に表示される内容について図368(b)を参照して説明をする。図368(b)に示した通り、主表示領域Dmにおける正面視右上には、小表示領域Dm1,Dm2が形成されている。この小表示領域Dm1,Dm2は、特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すための識別情報(第4図柄)が表示される領域であって、第1特別図柄(特図1)の抽選状況を示すための第4図柄(特図1第4図柄)が小表示領域Dm1に表示され、第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)が小表示領域Dm2に表示されるように構成している。 【2826】 このように小表示領域Dm1,Dm2を設けることにより、特図1と特図2とが同時に変動可能なパチンコ機10においても、特別図柄の抽選状況を遊技者に報知することができる。なお、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、第4図柄を、数字を用いた表示態様で示しており、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を変動表示させることで(図371(a)参照)、特別図柄が変動している状況を示し、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を停止表示させることで(図371(a)参照)、特別図柄の抽選結果を示すように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第4図柄として図形を模した表示態様や、複数の色を示す表示態様を用いて、図形を変形させる表示態様や、色を可変させる表示態様によって特別図柄が変動していることを示し、特定の図柄や色を示す表示態様を停止表示させることで、特別図柄の抽選結果を示すように構成しても良い。」 「【図368】 [図:0001400284000005.jpg] 」 「【図371】 [図:0001400284000006.jpg] 」 (イ) 認定事項 【2817】には、「・・・図368(a)および(b)は本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容を模式的に示した模式図である。第3図柄表示装置81は、15インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列(L1~L3)が表示される(図368(a)参照)。第3図柄表示装置81の表示画面に表示される第3図柄(第1特別図柄(特図1)または第2特別図柄(特図2)の変動表示に対応して変動する装飾図柄)は、「0」から「9」の数字を模した識別情報が付された10種類の主図柄によりそれぞれ構成されている。」と記載され、 【2826】には、「・・・本実施形態のパチンコ機10では、第4図柄を、数字を用いた表示態様で示しており、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を変動表示させることで(図371(a)参照)、特別図柄が変動している状況を示し、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を停止表示させることで(図371(a)参照)、特別図柄の抽選結果を示すように構成している・・・」と記載され、 【図371】(a)から、符号「Dm2」が付された領域内に「214」という3つの数字で構成された図柄が存在することが看取され、 【図368】(b)、【図371】(a)から、符号「Dm」が付された領域(符号「Dm1」、「Dm1a」、「Dm2」、「Dm2a」、「Dm3」が付された領域を除く)内に存在する図柄(丸で囲まれた数字が動物等に付された図柄)と、符号「Dm2」が付された領域内に存在する図柄(単なる3つの数字で構成された図柄)が異なる態様の図柄であることが看取される。 そうすると、「第4図柄」を、単なる3つの数字で構成された図柄で構成し、丸で囲まれた数字が動物等に付された図柄である「装飾図柄」とは異なる表示態様の図柄とし、「第4図柄を変動表示させる」ことで「特別図柄が変動している状況」を示し、「第4図柄を停止表示させる」ことで「特別図柄の抽選結果」を示すこと(以下「認定事項7」という。)が認定できる。 (ウ) 上記(ア)の記載事項及び上記(イ)の認定事項を総合すると、周知例3には、「第1特別図柄(特図1)または第2特別図柄(特図2)の変動表示に対応して変動する装飾図柄」を表示する「第3図柄表示装置81」に(【2817】)「小表示領域Dm1,Dm2」が形成され、「小表示領域Dm1,Dm2」は、「特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)」を示すための「第4図柄」が表示される領域であって、「第1特別図柄(特図1)の抽選状況を示すための第4図柄(特図1第4図柄)」が「小表示領域Dm1」に表示され、「第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)」が「小表示領域Dm2」に表示され(【2825】)、「第4図柄」を、単なる3つの数字で構成された図柄で構成し、丸で囲まれた数字が動物等に付された図柄である「装飾図柄」とは異なる表示態様の図柄とし、「第4図柄を変動表示させる」ことで「特別図柄が変動している状況」を示し、「第4図柄を停止表示させる」ことで「特別図柄の抽選結果」を示す(認定事項7)「パチンコ機」(【2826】)が記載されている。 エ 周知例4 (ア) 記載事項 本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2019-88595号公報(以下「周知例4」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。)。 「【0550】 なお、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示の態様は、上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、第3図柄表示装置81にて変動表示される図柄は上記に限られることはなく、例えば図形やキャラクタ等の画像と数字とを組み合わせた図柄を第3図柄として構成してもよい。さらに、第3図柄が変動表示される領域を可変させる構成にしてもよく、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面上で特定の演出が実行される場合は、第3図柄の変動表示領域を小さくしたり、変動表示領域を遊技者が視認し難い位置(例えば、表示画面の隅部)へと移動させたりすることで、第3図柄が変動しているか否かを遊技者が分かり難くするようにしてもよい。また、特別図柄が変動している期間中に、第3図柄の変動を一旦停止(仮停止)させ、再度変動させるように構成してもよい。」 「【3072】 図317(A)に示した通り、普図変動にて普図ロング開放当たりに対応する変動(ロング開放変動)が実行されるまでは、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域DMの全面を用いて特図1変動に対応した変動演出(特1演出)が実行される。ここで、図319(A)を参照して、特図1変動に対応した変動演出の表示画面について説明をする。図319(A)は、特図1変動に対応した変動演出(特図1変動演出)の一例を示した模式図である。図319(A)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面は、主表示領域DMと、副表示領域DSとに上下方向で区画形成されており、主表示領域DMにおける正面視右上(主表示領域DMの中心から見て右上方向側)には、小表示領域DM1,DM2が形成されている。この小表示領域DM1,DM2は、特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すための識別情報(第4図柄)が表示される領域であって、第1特別図柄(特図1)の抽選状況を示すための第4図柄(特図1第4図柄)が小表示領域DM1に表示され、第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)が小表示領域DM2に表示されるように構成している。 【3073】 このように小表示領域DM1,DM2を設けることにより、特別図柄の抽選状況を表示することができる。なお、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、第4図柄を、数字を用いた表示態様で示しており、小表示領域DM1,DM2にて第4図柄を変動表示(図319(A)では下方向の矢印で表示)させることで、特別図柄が変動している状況を示し、小表示領域DM1,DM2にて第4図柄を停止表示させることで(図322(A)参照)、特別図柄の抽選結果を示すように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第4図柄として図形を模した表示態様や、複数の色を示す表示態様を用いて、図形を変形させる表示態様や、色を可変させる表示態様によって特別図柄が変動していることを示し、特定の図柄や色を示す表示態様を停止表示させることで、特別図柄の抽選結果を示すように構成しても良い。」 「【5550】 第3図柄表示装置81は、15インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列(Z1~Z3)が表示される(図600(A)参照)。第3図柄表示装置81の表示画面に表示される第3図柄(第1特別図柄(特図1)または第2特別図柄(特図2)の変動表示に対応して変動する装飾図柄)は、「1」から「9」の数字を模した識別情報が付された10種類の主図柄によりそれぞれ構成されている。」 「【図322】 [図:0001400284000007.jpg] 」 (イ) 認定事項 【0550】には、「・・・図形やキャラクタ等の画像と数字とを組み合わせた図柄を第3図柄として構成してもよい。・・・」と記載され、 【3073】には、「・・・本実施形態のパチンコ機10では、第4図柄を、数字を用いた表示態様で示しており、小表示領域DM1,DM2にて第4図柄を変動表示(図319(A)では下方向の矢印で表示)させることで、特別図柄が変動している状況を示し、小表示領域DM1,DM2にて第4図柄を停止表示させることで(図322(A)参照)、特別図柄の抽選結果を示すように構成している・・・」と記載され、 【図322】(a)から、符号「Dm2」が付された領域内に「341」という単なる3つの数字で構成された図柄が存在することが看取される。 そうすると、「第4図柄」を、単なる3つの数字で構成された図柄で構成し、「図形やキャラクタ等の画像と数字とを組み合わせた図柄」である「第3図柄」とは異なる表示態様の図柄とし、「第4図柄を変動表示」させることで「特別図柄が変動している状況」を示し、「第4図柄を停止表示させる」ことで「特別図柄の抽選結果」を示すこと(以下「認定事項8」という。)が認定できる。 (ウ) 上記(ア)の記載事項及び上記(イ)の認定事項を総合すると、周知例4には、「第1特別図柄(特図1)または第2特別図柄(特図2)の変動表示に対応して変動する装飾図柄」を表示する「第3図柄表示装置81」に(【5550】)「小表示領域Dm1,Dm2」が形成され、「小表示領域Dm1,Dm2」は、「特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)」を示すための「第4図柄」が表示される領域であって、「第1特別図柄(特図1)の抽選状況を示すための第4図柄(特図1第4図柄)」が「小表示領域Dm1」に表示され、「第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)」が「小表示領域Dm2」に表示され(【3072】)、「第4図柄」を、単なる3つの数字で構成された図柄で構成し、「図形やキャラクタ等の画像と数字とを組み合わせた図柄」である「第3図柄」とは異なる表示態様の図柄とし、「第4図柄を変動表示」させることで「特別図柄が変動している状況」を示し、「第4図柄を停止表示させる」ことで「特別図柄の抽選結果」を示す(認定事項8)「パチンコ機」(【3073】)が記載されている。 オ 周知技術1 上記ア(ウ)及び上記イ(ウ)で示したとおり、装飾図柄を表示する表示装置に、特図1が変動表示中か否かを示す特図1第4図柄と、特図2が変動表示中か否かを示す特図2第4図柄を表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得るようにすること(以下「周知技術1」という。)は、パチンコ遊技機において周知である。 カ 周知技術2 上記ウ(ウ)及び上記エ(ウ)で示したとおり、装飾図柄を表示する表示装置に、特図1の抽選状況(変動中であるか否か、及び、抽選結果)を示す特図1第4図柄と、特図2の抽選状況(変動中であるか否か、及び、抽選結果)を示す特図2第4図柄を表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄を装飾図柄とは異なる表示態様の3つの図柄で構成すること(以下「周知技術2」という。)は、パチンコ遊技機において周知である。 (4) 対比 本件補正発明と先願発明とを対比する。 ア 構成Aについて 先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明の「パチンコ遊技機1」は、「大当り抽選の結果が大当りである場合、特別図柄変動表示ゲームの結果として特別図柄が大当りを示す表示態様で停止表示され」、「通常モード、時短モード、確変モード」「の複数種類の遊技モード」「が設けられ、これらの遊技モード下にて遊技の進行が制御され、通常モードは、内部遊技状態が通常状態であり、確変モードは、内部遊技状態が確変状態であり、時短モードは、内部遊技状態が時短状態であり、」「内部遊技状態が確変状態の場合においては大当り抽選確率が高確率状態となり、通常状態よりも有利な高確率状態下では」「大当りが生起され易くなり、」「通常モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し、また、通常モードから支援時短当選を経由して時短モードへ移行し、更に時短モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行」するものであり、また、「通常モード、時短モード、確変モード」の各々において「大当り抽選」が行われ得ることは明らかである。 そうすると、先願発明の「パチンコ遊技機1」は、「通常モード、時短モード、確変モード」において「特別図柄変動表示ゲームの結果として」「大当りを示す表示態様」を導出可能であり、「通常モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し、また、通常モードから支援時短当選を経由して時短モードへ移行し、更に時短モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行」することが可能なものである。 ここで、先願発明の「パチンコ遊技機1」、「通常モード、時短モード、確変モード」「の複数種類の遊技モード」、「特別図柄変動表示ゲーム」及び「大当りを示す表示態様」は、それぞれ、本件補正発明の「遊技機」、「遊技状態」、「ゲーム」及び「当り図柄」に相当し、先願発明の「内部遊技状態が通常状態であ」る「通常モード」、及び、「内部遊技状態が確変状態であり」、「大当り抽選確率が」「通常状態よりも有利な高確率状態」となる「確変モード」は、それぞれ、本件補正発明の「遊技者にとって不利な第1遊技状態」、及び、「遊技者にとって有利な第2遊技状態」に相当する。 そして、上述のとおり、先願発明の「通常モード」及び「確変モード」が、それぞれ、本件補正発明の「遊技者にとって不利な第1遊技状態」及び「遊技者にとって有利な第2遊技状態」に相当し、先願発明の「移行」は、本件補正発明の「遷移」に相当するから、先願発明の「通常モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し、また、通常モードから支援時短当選を経由して時短モードへ移行し、更に時短モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行」することが可能なことは、本件補正発明の「遊技者にとって不利な第1遊技状態と前記遊技者にとって有利な第2遊技状態とに遷移可能」であることに相当する。 したがって、先願発明の構成a-b-c-dは、本件補正発明の構成Aに相当する構成を有する。 イ 構成B及びCについて 先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明は、「通常モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行し、また、通常モードから支援時短当選を経由して時短モードへ移行し、更に時短モードから大当り当選を経由して確変モードへ移行」することが可能なものであるから、先願発明は、「通常モード」において「大当り」に「当選」したことにもとづいて「確変モード」に「移行」可能であり、「通常モード」において「支援時短」に「当選」したことにもとづいて「移行」可能な「時短モード」「を経由して確変モード」に「移行」可能なものである。 また、先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明は、「大当り抽選の結果が大当りである場合、特別図柄変動表示ゲームの結果として特別図柄が大当りを示す表示態様で停止表示され」るものであるから、先願発明において「大当り」に「当選」した場合に「特別図柄変動表示ゲームの結果として」「大当りを示す表示態様」の「特別図柄」を導出することは明らかである。 そして、先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明は、「支援時短に当選した場合、装飾図柄が、支援時短当選専用図柄“「時」「☆」「短」”で停止表示し、特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現され」るものであるから、先願発明において、「支援時短に当選した場合」に、「装飾図柄変動表示ゲームにおいて」「特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映した」結果として「支援時短」を示す表示態様の「装飾図柄」である「支援時短当選専用図柄」を導出し、「特別図柄変動表示ゲームの表示結果」として「支援時短当選専用図柄」に対応する「支援時短」を示す表示態様の「特別図柄」を導出することは明らかである。 そうすると、先願発明は、「通常モード」において「特別図柄変動表示ゲームの結果として」「大当りを示す表示態様」を導出したことにもとづいて「確変モード」に「移行」可能であり、「通常モード」において「支援時短」を示す表示態様を導出したことにもとづいて「移行」可能な「時短モード」「を経由して確変モード」に「移行」可能なものである。 ここで、先願発明の「支援時短」を示す表示態様は、本件補正発明の「時短図柄」に相当するから、先願発明の「支援時短」を示す表示態様を導出したことにもとづいて「移行」可能な「時短モード」は、本件補正発明の「第3遊技状態」に相当する。 そして、上記アで示したとおり、先願発明の「通常モード」、「特別図柄変動表示ゲーム」、「大当りを示す表示態様」、「確変モード」及び「移行」は、それぞれ、本件補正発明の「第1遊技状態」、「ゲーム」、「当り図柄」、「第2遊技状態」及び「遷移」に相当する。 また、先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明は、「主制御部20が、内部遊技状態を定める特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能の作動/未作動を管理」することによって、複数種類の「内部遊技状態」に紐付く「通常モード、時短モード、確変モード」「の複数種類の遊技モード」の中から1つの「遊技モード」を定めるものである。 ここで、上述のとおり、先願発明の「通常モード」、「時短モード」及び「確変モード」が、それぞれ、本件補正発明の「第1遊技状態」、「第3遊技状態」及び「第2遊技状態」に相当することを踏まえると、先願発明の「通常モード、時短モード、確変モード」「の複数種類の遊技モード」の中から1つの「遊技モード」を定める「主制御部20」は、本件補正発明の「前記第1遊技状態」から「前記第2遊技状態に遷移可能な」「第1手段」、及び、「前記第1遊技状態」から「第3遊技状態を経由して前記第2遊技状態に遷移可能な」「第2手段」に相当する。 したがって、先願発明の構成a-b-c-dは、本件補正発明の構成B及びCに相当する構成を有する。 ウ 構成Dについて 先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明の「制御装置」は「主制御部20と」「演出制御部24を有する」ものであるから、先願発明の「制御装置」は「主制御部20」を含むものである。 ここで、上記イで示したとおり、先願発明の「主制御部20」が、本件補正発明の「第1手段」及び「第2手段」に相当することを踏まえると、先願発明の「制御装置」は、本件補正発明の「制御手段」に相当する。 したがって、先願発明の構成a-b-c-dは、本件補正発明の構成Dに相当する構成を有する。 エ 構成Fについて 先願発明の構成e-f-g-h-iによれば、先願発明は、「液晶表示装置36」の「図柄変動表示領域」において、「大当り」に「当選」した場合に「装飾図柄」を「「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」などの図柄揃い」「(大当り図柄)」で停止表示させ、「支援時短に当選した場合」に「装飾図柄」を「支援時短当選専用図柄“「時」「☆」「短」”」で停止表示させ、「ハズレ」の場合に「「246」、「351」等」の「ハズレ対応の装飾図柄」で停止表示させ、「大当り図柄」、「支援時短当選専用図柄」及び「ハズレ対応の装飾図柄」が互いに区別可能なものであり、かつ、「特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現され」るものであるから、先願発明において、「特別図柄表示装置38a、38b」において、「大当り」に「当選」した場合に「大当り図柄」に対応する「大当りを示す表示態様」で「特別図柄」を停止表示させ、「支援時短に当選した場合」に「支援時短当選専用図柄」に対応する「支援時短」を示す表示態様で「特別図柄」を停止表示させ、「ハズレ」の場合に「ハズレ対応の装飾図柄」に対応する「ハズレ」を示す表示態様で「特別図柄」を停止表示させ、「大当りを示す表示態様」の「特別図柄」、「支援時短」を示す表示態様の「特別図柄」及び「ハズレ」を示す表示態様の「特別図柄」が互いに区別可能なものであることは明らかである。 そうすると、先願発明は、「特別図柄変動表示ゲームの結果として」、「大当りを示す表示態様」、「支援時短」を示す表示態様、及び「大当りを示す表示態様」と「支援時短」を示す表示態様のいずれでもない「ハズレ」を示す表示態様を、「特別図柄」を用いて区別可能にして「特別図柄表示装置38a、38b」に表示可能なものである。 ここで、先願発明の「特別図柄」は、本件補正発明の「第1図柄」に相当し、先願発明の「ハズレ」を示す表示態様は、本件補正発明の「はずれ図柄」に相当し、上記アで示したとおり、「特別図柄変動表示ゲーム」及び「大当りを示す表示態様」は、それぞれ、本件補正発明の「ゲーム」及び「当り図柄」に相当し、上記イで示したとおり、「支援時短」を示す表示態様は、本件補正発明の「時短図柄」に相当し、先願発明の「特別図柄」を表示可能な「特別図柄表示装置38a、38b」は、本件補正発明の「第1図柄を」「表示可能な」「第1表示装置」に相当する。 また、先願発明の構成a-b-c-dによれば、先願発明は、「主制御部20」が「特別図柄」を「特別図柄表示装置38a、38b」に表示可能なものであるから、上述のとおり、先願発明の「特別図柄」及び「特別図柄表示装置38a、38b」が、それぞれ、本件補正発明の「第1図柄」及び「第1表示装置」に相当することを踏まえると、先願発明の「特別図柄」を「特別図柄表示装置38a、38b」に表示可能な「主制御部20」は、本件補正発明の「第1図柄を」「第1表示装置に表示可能な」「第1制御手段」に相当する。 したがって、先願発明の構成e-f-g-h-iは、本件補正発明の構成Fに相当する構成を有する。 オ 構成Gについて 上記エを踏まえると、構成e-f-g-h-iを備える先願発明は、「液晶表示装置36」の「図柄変動表示領域」において、「大当り」に「当選」した場合に「大当りを示す表示態様」である「大当り図柄」で「装飾図柄」を停止表示させ、「支援時短に当選した場合」に「支援時短」示す表示態様である「支援時短当選専用図柄」で「装飾図柄」を停止表示させ、「ハズレ」の場合に「ハズレ」を示す表示態様である「ハズレ対応の装飾図柄」で「装飾図柄」を停止表示させ、「大当り図柄」、「支援時短当選専用図柄」及び「ハズレ対応の装飾図柄」が互いに区別可能なものである。 また、先願発明の構成e-f-g-h-iによれば、先願発明は、「液晶表示装置36において、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)を行う図柄変動表示領域とは異なる領域であるサブ表示領域79に、図柄変動表示ゲーム中であるか否かを示す特図1、2の変動表示動作に関する情報として、特図1第4図柄及び特図2第4図柄を装飾図柄とは異なる態様で表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得る」ものである。 そうすると、先願発明は、「液晶表示装置36」の「図柄変動表示領域」に「左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄」を表示可能であり、「液晶表示装置36」の「図柄変動表示領域とは異なる領域であるサブ表示領域79に」「装飾図柄とは異なる」「表示」「態様」の「特図1第4図柄及び特図2第4図柄を」表示可能であり、「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様、及び「ハズレ」示す表示態様を「装飾図柄」を用いて区別可能にして「図柄変動表示領域」に表示可能なものである。 ここで、先願発明の「液晶表示装置36」、「図柄変動表示領域」及び「装飾図柄」は、それぞれ、本件補正発明の「第2表示装置」、「第1領域」及び「第2図柄」に相当し、先願発明の「図柄変動表示領域とは異なる領域であるサブ表示領域79」は、本件補正発明の「前記第1領域と異なる第2領域」に相当し、先願発明の「装飾図柄とは異なる」「表示」「態様」の「特図1第4図柄及び特図2第4図柄」は、本件補正発明の「前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄」に相当する。 そして、上記アで示したとおり、先願発明の「大当りを示す表示態様」は、本件補正発明の「当り図柄」に相当し、上記イで示したとおり、先願発明の「支援時短」示す表示態様は、本件補正発明の「時短図柄」に相当し、上記エで示したとおり、先願発明の「ハズレ」示す表示態様は、本件補正発明の「はずれ図柄」に相当する。 また、先願発明の構成e-f-g-h-iによれば、先願発明は、「液晶表示装置36が」「演出制御部24の制御の下、」「装飾図柄」や「特図1第4図柄及び特図2第4図柄」を「表示」可能なものであり、上述のとおり、先願発明の「液晶表示装置36」、「装飾図柄」及び「特図1第4図柄及び特図2第4図柄」は、それぞれ、本件補正発明の「第2表示装置」、「第2図柄」及び「第3図柄」に相当する。 そうすると、先願発明の「液晶表示装置36」に「装飾図柄」や「特図1第4図柄及び特図2第4図柄」を「表示」可能な「演出制御部24」は、本件補正発明の「第2表示装置」に「第2図柄」や「第3図柄を表示可能」な「第2制御手段」に相当する。 したがって、先願発明の構成e-f-g-h-iと本件補正発明の構成Gは、「第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能」「な第2制御手段」「を含」む点で共通する。 カ 構成Eについて 上記ウで示したとおり、先願発明の「制御装置」は「主制御部20と」「演出制御部24を有する」ものである。 そして、上記ウで示したとおり、先願発明の「制御装置」が、本件補正発明の「制御手段」に相当し、また、上記エで示したとおり、先願発明の「主制御部20」が、本件補正発明の「第1制御手段」に相当し、また、上記オで示したとおり、先願発明の「演出制御部24」が、本件補正発明の「第2制御手段」に相当する。 したがって、先願発明の構成e-f-g-h-iは、本件補正発明の構成Eに相当する構成を有する。 キ 構成Hについて 上記エを踏まえると、構成e-f-g-h-iを備える先願発明は、「主制御部20が、大当り抽選を行い、その抽選結果情報に基づき、」「最終的に停止表示させる特別図柄」「を決定」し、「特別図柄変動表示ゲームの結果として」、「大当り抽選」で「大当り」に「当選」した場合に「大当りを示す表示態様」を、「大当り抽選」で「支援時短に当選した場合」に「支援時短」を示す表示態様を、「大当り抽選」で「ハズレ」の場合に「ハズレ」を示す表示態様を、「特別図柄」を用いて区別可能にして「特別図柄表示装置38a、38b」に表示するものである。 また、先願発明の構成e-f-g-h-iによれば、先願発明は、「特別図柄表示装置38a、38bで」、「それぞれ1つの7セグにより表現される特別図柄」を表示するものであるから、先願発明は、「1」の表示組み合せで「特別図柄」を表示するものである。 そうすると、先願発明は、「主制御部20」が、「特別図柄変動表示ゲームの結果」が「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様、または「ハズレ」示す表示態様のいずれとなるか「を決定」し、当該「決定」にもとづいて「1」の表示組み合せで「特別図柄変動表示ゲームの結果」を区別可能にする「特別図柄」を表示するものである。 ここで、上記エで示したとおり、先願発明の「主制御部20」が、本件補正発明の「第1制御手段」に相当し、上記アで示したとおり、先願発明の「特別図柄変動表示ゲーム」が、本件補正発明の「ゲーム」に相当し、上記アで示したとおり、先願発明の「大当りを示す表示態様」が、本件補正発明の「当り図柄」に相当し、上記イで示したとおり、先願発明の「支援時短」示す表示態様が、本件補正発明の「時短図柄」に相当し、上記エで示したとおり、先願発明の「ハズレ」示す表示態様が、本件補正発明の「はずれ図柄」に相当する。 そして、上記エで示したとおり、先願発明の「特別図柄」が、本件補正発明の「第1図柄」に相当するから、先願発明の「特別図柄」の表示組合せ数である「1」は、本件補正発明の「前記第1図柄」の「表示組合せ」数である「第1の数」に相当する。 したがって、先願発明の構成e-f-g-h-iは、本件補正発明の構成Hに相当する構成を有する。 ク 構成Iについて 先願発明の構成e-f-g-h-iによれば、先願発明は、「主制御部20が、」「大当り抽選結果」「を含む変動パターン指定コマンドを演出制御部24」「に送信し、」「演出制御部24」が、「主制御部20から送られてくる」「変動パターン指定コマンドに含まれる情報に基づいて、最終的に停止表示する装飾図柄」「を決定し、」「左図柄、中図柄、右図柄」による「3」の表示組合せで「装飾図柄」を「液晶表示装置36」に表示し、「特別図柄変動表示ゲームが終了すると、装飾図柄変動表示ゲームも終了し、特別図柄表示装置には大当り抽選結果を示す所定の特別図柄が、液晶表示装置36には当該大当り抽選結果を反映した装飾図柄が導出表示され」るものであるから、先願発明の「演出制御部24」が、「主制御部20から送られてくる」「変動パターン指定コマンドに含まれる」「大当り抽選結果」に基づいて「装飾図柄」を「液晶表示装置36」に表示していることは明らかである。 また、上記エで示したとおり、先願発明は、「特別図柄変動表示ゲームの結果として」、「大当りを示す表示態様」、「支援時短」を示す表示態様及び「ハズレ」を示す表示態様を表示可能なものであり、上記オで示したとおり、先願発明は、「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様及び「ハズレ」示す表示態様を「左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄」を用いて区別可能にして「図柄変動表示領域」に表示可能であるものである。 そうすると、先願発明は、「演出制御部24」が、「大当り抽選結果」にもとづいて「特別図柄」の表示組合せ数の「1」と異なる「3」の表示組合せで「特別図柄変動表示ゲーム」の結果を区別可能にする「装飾図柄」を表示するものである。 そして、上記キより、先願発明は、「主制御部20」が「大当り抽選」によって「特別図柄変動表示ゲームの結果」が「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様、または「ハズレ」示す表示態様のいずれとなるか「を決定」するものであるから、先願発明の「大当り抽選結果」は、「主制御部20」による「特別図柄変動表示ゲームの結果」が「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様、または「ハズレ」示す表示態様のいずれとなるかの「決定」である。 そうすると、先願発明は、「演出制御部24」が、「主制御部20」による「特別図柄変動表示ゲームの結果」が「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様、または「ハズレ」示す表示態様のいずれとなるかの「決定」にもとづいて、「特別図柄」の表示組合せ数である「1」と異なる「3」の表示組合せで「特別図柄変動表示ゲーム」の結果を区別可能にする「装飾図柄」を表示するものである。 ここで、上記エで示したとおり、先願発明の「主制御部20」が、本件補正発明の「第1制御手段」に相当するから、先願発明の「主制御部20」による「特別図柄変動表示ゲームの結果」が「大当りを示す表示態様」、「支援時短」示す表示態様、または「ハズレ」示す表示態様のいずれとなるかの「決定」は、本件補正発明の「前記第1制御手段による前記決定」に相当する。 また、上記アで示したとおり、先願発明の「特別図柄変動表示ゲーム」が、本件補正発明の「ゲーム」に相当し、上記オで示したとおり、先願発明の「演出制御部24」及び「装飾図柄」が、本件補正発明の「第2制御手段」及び「第2図柄」に相当し、上記キで示したとおり、先願発明の「特別図柄」の表示組合せ数である「1」が、本件補正発明の「第1の数」に相当するから、先願発明の「装飾図柄」の表示組合せ数であり、「特別図柄」の表示組合せ数である「1」と異なる「3」は、本件補正発明の「第1の数とは異なる第2の数」に相当する。 したがって、先願発明の構成e-f-g-h-iと本件補正発明の構成Iは、「前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示」する点で共通する。 ケ 構成Jについて 先願発明の構成jの「パチンコ遊技機1」は、本件補正発明の「遊技機」に相当する。 したがって、先願発明の構成jは、本件補正発明の構成Jに相当する構成を有する。 以上によれば、本件補正発明と先願発明は、以下の一致点で一致し、以下の相違点1及び相違点2で一応相違する。 (一致点) 「A ゲームの結果として当り図柄を導出可能な遊技状態のうち遊技者にとって不利な第1遊技状態と前記遊技者にとって有利な第2遊技状態とに遷移可能な遊技機であって、 B 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として前記当り図柄を導出したことにもとづいて前記第2遊技状態に遷移可能な第1手段と、 C 前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として時短図柄を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態を経由して前記第2遊技状態に遷移可能な第2手段と、 D を含む制御手段を備え、 E 前記制御手段は、 F 前記ゲームの結果として、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記当り図柄と前記時短図柄のいずれでもないはずれ図柄を、第1図柄を用いて区別可能にして第1表示装置に表示可能な第1制御手段と、 G’第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能な第2制御手段と、 を含み、 H 前記第1制御手段は、前記ゲームの結果が、前記当り図柄、前記時短図柄、または前記はずれ図柄のいずれとなるかを決定し、前記決定にもとづいて第1の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第1図柄を表示し、 I’前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示する、 J 遊技機。」 (相違点1)[構成G] 「第3図柄」の表示態様について、 本件補正発明は、「前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして前記第2領域に表示可能な」ものであるのに対して、 先願発明は、図柄変動表示ゲーム中であるか否かを示す特図1、2の変動表示動作に関する情報として特図1第4図柄及び特図2第4図柄をサブ表示領域79に表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得るものである点。 (相違点2)[構成I] 「第3図柄」の表示態様について、 本件補正発明は、「前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第3図柄を表示する」ものであるのに対して、 先願発明は、図柄変動表示ゲーム中であるか否かを示す特図1、2の変動表示動作に関する情報として特図1第4図柄及び特図2第4図柄を表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得るものである点。 (5) 当審の判断 相違点1及び相違点2は、いずれも「第3図柄」(特図1第4図柄及び特図2第4図柄)の表示態様に関連するものであるから、まとめて検討する。 ア 上記(3)オ、(3)カで示したとおり、パチンコ遊技機において、装飾図柄を表示する表示装置に、特図1が変動表示中か否かを示す特図1第4図柄と、特図2が変動表示中か否かを示す特図2第4図柄を表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄として1つの「×」状の図柄を表示し得るようにすること(周知技術1)、及び、装飾図柄を表示する表示装置に、特図1の抽選状況(変動中であるか否か、及び、抽選結果)を示す特図1第4図柄と、特図2の抽選状況(変動中であるか否か、及び、抽選結果)を示す特図2第4図柄を表示し、特図1第4図柄及び特図2第4図柄を装飾図柄とは異なる表示態様の3つの図柄で構成すること(周知技術2)は、ともに、本願の出願時において周知である。そして、先願発明における特図1第4図柄及び特図2第4図柄の表示態様は周知技術1の表示態様である。 また、本願の明細書の段落【0004】、【0005】及び先願の明細書の【0004】、【0005】等の記載を参酌すれば、本件補正発明及び先願発明の課題は、ともに、遊技状態の遷移のバリエーションを増やして遊技の興趣を高めることであり、本件補正発明は、「前記第1遊技状態において前記ゲームの結果として時短図柄を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態を経由して前記第2遊技状態に遷移可能」であるという構成によって当該課題を解決するものである。 そうすると、先願発明が本件補正発明の当該構成に相当する構成を備えるものでありさえすれば、先願発明における特図1第4図柄及び特図2第4図柄の表示態様が周知技術1の表示態様及び周知技術2の表示態様のいずれであるかにかかわらず当該課題は解決されるから、先願発明において、特図1第4図柄及び特図2第4図柄の表示態様を周知技術1の表示態様に代えて周知技術2の表示態様とすることは当該課題の解決に影響を及ぼすものではない。 そうすると、先願発明において、特図1第4図柄及び特図2第4図柄の表示態様を周知技術1の表示態様に代えて周知技術2の表示態様とすることは、当該課題の解決のための具体化手段における微差(周知技術の単なる転換)であって、新たな効果を奏するものではないから、上記相違点1及び相違点2は実質的な相違点ではない。 イ 上記アによれば、相違点1及び相違点2は、実質的な相違点ではなく、本件補正発明は、先願発明と実質的に同一である。 (6) 請求人の主張について 審判請求人は、令和4年10月26日提出の審判請求書において、以下の旨を主張する。 「(c)本願発明と引用発明との対比 引用文献4は、「図5Aに示す液晶画面内の右下隅には、装飾図柄や予告演出などのメイン演出とは別のサブ的な演出(サブ演出)の表示領域として、特図1、2の作動保留球、普図作動保留球数、特図1、2の変動表示動作に関する情報、普図の変動表示動作に関する情報を表示可能なサブ表示領域79を設けてある」(段落番号〔0163〕、図5A参照)ことを開示する。 しかしながら、サブ表示領域79における特図1、2の変動表示動作に関する情報は、いわゆる第4図柄(特図1第4図柄、特図2第4図柄)であり、変動表示中であるか否かを報知可能にするものの当り図柄、時短図柄、およびはずれ図柄を区別可能にする図柄に相当するものではない。なお、引用文献4は、停止表示中の飾り図柄に対応して、特図1第4図柄及び特図2第4図柄が「×」を表示することを開示するが、当該表示態様の意味、当該表示態様以外の表示態様があるか否かについて一切の記載も示唆もない。 したがって、引用文献4は、請求項1に記載の「第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして前記第2領域に表示可能な第2制御手段」を開示しない。 当然、引用文献4は、請求項1に記載の「前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示し、前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第3図柄を表示する」を開示しない。 請求項1に係る発明は、請求項1に記載の「第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして前記第2領域に表示可能な第2制御手段」、及び「前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示し、前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第3図柄を表示する」により、「第1図柄」と「第2図柄」、及び「第1図柄」と「第3図柄」の情報量(曖昧さ)を違えて図柄による興趣向上を図ることができるとともに、「第2図柄」と「第3図柄」のそれぞれで「第1図柄」と異なる情報量(曖昧さ)を案内可能にすることで図柄による一層の興趣向上を図ることができる。 引用文献4に記載のサブ表示領域79における特図1、2の変動表示動作に関する情報は、変動表示結果に関する情報を含むことについて一切の記載も示唆もなく、また当業者の技術常識において第4図柄は、変動表示中であるか否かを報知可能にするだけであるから、引用文献4に記載の発明は、請求項1に係る発明と同様の効果を有しない。 したがって、請求項1に係る発明は、引用文献4に記載された発明と相違し、同一の発明ではないから、特許法第29条の2に規定された特許を受けることができない発明に該当しない。」 上記主張について検討する。 本件補正発明の「第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第2図柄を用いて区別可能にして前記第1領域に表示可能であり、前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして前記第2領域に表示可能な第2制御手段」、及び、「前記第2制御手段は、前記第1制御手段による前記決定にもとづいて前記第1の数と異なる第2の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第2図柄を表示し、前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで前記ゲームの結果を区別可能にする前記第3図柄を表示する」ことは、上記(5)アで検討したとおり、特図1第4図柄及び特図2第4図柄の表示態様を周知技術1の表示態様に代えて周知技術2の表示態様とした先願発明が当然に備えているものにすぎず、実質的な相違点とはいえない。 また、請求人の主張する「「第1図柄」と「第2図柄」、及び「第1図柄」と「第3図柄」の情報量(曖昧さ)を違えて図柄による興趣向上を図ることができるとともに、「第2図柄」と「第3図柄」のそれぞれで「第1図柄」と異なる情報量(曖昧さ)を案内可能にすることで図柄による一層の興趣向上を図ることができる」との効果は、先願発明において特図1第4図柄及び特図2第4図柄の表示態様を周知技術1の表示態様に代えて周知技術2の表示態様とすれば自ずと付随する効果であり、新たな効果とは認められない。 よって、請求人の上記主張は採用できない。 (7) 独立特許要件についてのまとめ したがって、本件補正発明は、先願発明と同一の発明であり、先願明細書等に記載された発明である。また、本件出願の発明者が先願の発明者と同一ではなく、また本件の出願の時に、本件の出願人と先願の出願人とが同一でもない。 よって、本件補正発明は、特許法第29条の2の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 5 補正の却下の決定についてのむすび 上記4より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和4年5月12日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由の概要 原査定の拒絶の理由の概要は、本願発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に特許掲載公報の発行又は出願公開がされた下記の特許出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないというものである。 <引用文献等一覧> 4.特願2019-134943号(特開2021-16640号):先願 3 先願発明 原査定において、引用文献等4として引用された特許出願は、上記第2[理由]4(2)アに記載した先願1であり、その願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明は、上記第2[理由]4(2)ウに先願発明として示したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、上記第2[理由]4で独立特許要件を充足するかについて検討した本件補正発明から、「第2表示装置の第1領域に第2図柄を表示可能であり、前記第2表示装置の前記第1領域と異なる第2領域に前記第2図柄と異なる表示態様の第3図柄を表示可能であり」との限定、及び、「前記当り図柄、前記時短図柄、および前記はずれ図柄を前記第3図柄を用いて区別可能にして」「表示可能」であるとの限定、及び、「前記第1の数と異なる第3の数の表示組合せで」「前記第3図柄を表示」するとの限定を省くものである。 そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、さらに限定を付加したものである本件補正発明が先願発明と同一であるから、本願発明も先願発明と同一である。 5 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条の2の規定により、特許を受 けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきである。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-017077

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