商標拒絶査定不服審判
2022-014648
シゼンハッソーバイオコート、シゼンハッソービオコート、シゼンハッソー、ハッソー、バイオコート、ビオコート
- 審判番号
- 2022-014648
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-020476
- 請求日
- 2022年09月16日
- 審決日
- 2023年10月30日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
- 【請求人代理人】宮嶋 学
- 【請求人代理人】本宮 照久
- 【請求人代理人】猿山 純平
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .261-WY (W05) / T18 .262-WY (W05) / T18 .263-WY (W05) / T18 .264-WY (W05) / 標準データ:手続:不服 / 標準データ:80・261-WY (W05) / 標準データ:80・262 / 標準データ:80・263 / 標準データ:80・264 / 標準データ:確定ステータス:1 維持(出訴無し)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)、特許情報標準データ(審判)
事件の表示
商願2022- 20476拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年4月8日に登録出願された商願2021-42838に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同4年2月24日に登録出願されたものであって、同年3月3日付けの拒絶理由の通知に対し、同年6月6日に意見書が提出されたが、同月16日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年9月16日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同年11月14日に手続補正書が提出されたものである。
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後指定商品については、当審における前記1の手続補正書により、第5類「家庭用空気消臭剤,家庭用洋服だんす用消臭剤,家庭用織物用消臭剤,家庭用室内用消臭剤,家庭用芳香消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),家庭用消毒剤,家庭用風呂及びトイレ用防臭剤,家庭用カビ用の抗菌性薬剤(工業用及び洗濯用のものを除く),家庭用自動車用防臭剤,家庭用殺菌剤」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである(以下、これらの登録商標をまとめていうときは、「引用商標」という。)。
(1)登録第5224207号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
指定商品:第1類「工業用抗菌コーティング剤」及び第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日:平成18年10月25日
設定登録日:平成21年4月17日
(2)登録第6435517号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「BIOCOAT」の文字を横書きしたもの
指定商品:第5類「不妊治療器具のコーティング剤として使用される親水性潤滑助剤,心臓血管・神経血管・末梢血管・眼科の分野で使用される医療器具のコーティング剤として使用される親水性潤滑助剤(但し人工器官に使用するものは除く)」
登録出願日:令和2年4月3日
設定登録日:令和3年8月30日
4 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1
本願の指定商品は、前記2のとおりに補正された結果、引用商標1の指定商品とは類似しないものとなった。
したがって、本願商標が、引用商標1との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は、解消した。
(2)本願商標と引用商標2
ア 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、(a)正六角形の輪郭図形の左辺中央部から、(b)中央上方に葉の図形が大きく表され、(c)葉の図形の上部には「自然発想」の文字を小さく表し、(d)下部には上段と下段で文字の大きさが異なるものの、同じ書体からなる「BIO」及び「コート」の文字が二段に配された構成よりなるものである。
そして、本願商標を構成する(a)ないし(d)は、これらを常に一体のものと把握しなければならない観念上のつながりなどは見いだせない。また、(c)の「自然発想」の文字、(d)の「BIO」及び「コート」の文字についても、両者は、葉の図形を介して、上部と下部に離れて配されており、さらに、これらを一連一体のものとして認識しなければならない観念上のつながりも見いだせない。
そうすると、本願商標は全体の構成において、下半分を占める大きさで、かつまとまりよく表され、顕著に視認し得る(d)の「BIO」及び「コート」の文字に着目されるところ、該文字は、商品の品質を表示するものと認識されている事情も見いだせないから、該文字を要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否判断をすることも許されるというべきである(以下、「BIO」及び「コート」の文字を「本願商標の要部」という場合がある。)。
そこで、本願商標の要部についてみるに、「BIO」及び「コート」の文字を二段に書してなるところ、その構成中、「BIO」の文字は「「バイオテクノロジー」の略。」の意味を、「コート」の文字は「1 防寒・雨よけなどのため、外出の時に普通の衣服の上に着るもの、2 上着の類、3 動物の毛。「ロング―の犬種」、4 物の表面を薄い膜で覆うこと。コーティング。」の意味(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)を有する「coat」の英単語の読みを表したものと容易に認識し得るから、「BIOコート」の文字からは、各文字の有する意味合いより、「バイオテクノロジーのコート(衣服)」「バイオテクノロジーのコーティング」程の漠然とした意味合いを看取し得るにすぎず、特定の観念を認識し得るものとはいえない。
したがって、本願商標の要部からは、「バイオコート」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
イ 引用商標2
引用商標2は、前記3(2)のとおり、「BIOCOAT」の文字を横書きしてなるところ、該文字は、「BIO」と「COAT」の文字を一連に書したものと容易に理解できるものであって、前記アと同様に、「BIO」及び「COAT」の各文字の有する意味合いより、「バイオテクノロジーのコート(衣服)」「バイオテクノロジーのコーティング」程の漠然とした意味合いを看取し得るにすぎず、引用商標2の指定商品との関係において、特定の観念を認識し得るものとはいえない。
したがって、引用商標2は、その構成文字に相応して「バイオコート」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
ウ 本願商標と引用商標2との類否
本願商標と引用商標2との類否について検討するに、両者は、それぞれ前記ア及びイの構成よりなるところ、外観においては、全体の構成において、図形の有無や構成文字に差異を有するものである。しかしながら、本願商標の要部と引用商標2との対比においては、一段書きと二段書きの差異、「コート」及び「COAT」の文字部分における片仮名と欧文字の差異を有するが、同一の称呼の生じる範囲内で、商標の構成文字の文字種を相互に変換して表記することが一般的に行われていることを考慮すると、文字種が異なることによる本願商標の要部と引用商標2の外観の相違は、看者に対し、両商標が別異のものであると認識させるほどの強い印象を与えるものではないから、前者の差異も含めて顕著な相違はない。
また、称呼においては、両者は、「バイオコート」の称呼を同一にする。
そして、観念においては、両者は、特定の観念を生じないから比較し得ない。
そうすると、引用商標2は、本願商標の要部との比較において、観念において比較し得ないとしても、外観において顕著な相違はなく、称呼を同一にするものであるから、これらを総合的に勘案すると、本願商標と引用商標2とは、互いに相紛れるおそれがある類似する商標と判断するのが相当である。
エ 本願の指定商品と引用商標2の指定商品との類否
本願の指定商品は、前記2のとおりであるところ、当該商品は、家庭用の消臭剤等家庭用の商品であり、主に化学品メーカーにより製造、販売され、家庭内における消臭、防臭、殺菌、消毒等を目的とし、一般家庭を需要者とするものである。
他方、引用商標2の指定商品は、前記3(2)のとおりであるところ、当該商品は、医療器具の体内挿入時の摩擦を減らすことを目的として使用される親水性潤滑助剤であり、主に医療器具、医療用具等の製造メーカーにより生産、販売されている医療従事者向けの製品である。
そうすると、本願の指定商品と引用商標2の指定商品とは、原材料を共通にする場合があるとしても、製造、販売、用途及び需要者のいずれも明確に異なるものであり、また、完成品と部品との関係にもないことが明らかであるから、両商標がそれぞれ上記の指定商品について使用されたとしても、その商品が同一営業主の取り扱いに係る商品であると誤認混同されるおそれがあるということはできず、これらを総合的に考察すると、両商品は類似するものではないというのが相当である。
オ まとめ
上記アないしエのとおり、本願商標と引用商標2は、類似の商標であると判断するも、それらの指定商品は非類似の商品である。
したがって、本願商標は、引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものではないから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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