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商標拒絶査定不服審判

2023-650011

エイエスオールスターズ、アスオールスターズ、オールスターズ、エイエス、アス

審判番号
2023-650011
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
1602859
請求日
2023年02月16日
審決日
2023年12月25日
公報発行日
2024年07月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】Friedrich Michael Hegemann
  • 【請求人代理人】デロイトトーマツ弁理士法人
審判長/審判官
  • 審判長 冨澤 武志
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 須田 亮一
分類
T18 .261-Z (W05293032) / T18 .262-Z (W05293032) / T18 .263-Z (W05293032) / T18 .264-Z (W05293032)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

国際登録第1602859号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。

結論

本件審判の請求は、成り立たない。

理由

第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)10月23日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2021年(令和3年)4月21日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 2022年(令和4年)4月15日付け :暫定拒絶通報 令和4年(2022年)7月20日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年(2022年)11月24日付け:拒絶査定 令和5年(2023年)2月16日 :審判請求書の提出 第2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、日本国を指定する国際登録において指定された第5類、第29類、第30及び第32類に属する商品を指定商品として、国際商標登録出願されたものであり、指定商品については、上記第1の手続補正書により、別掲2のとおりの商品とされた。 第3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 1 登録第639970号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成 「ALL STAR」の欧文字と「オールスター」の片仮名を二段に書してなるもの 指定商品 第30類「茶,コーヒー,ココア,氷」、第32類「清涼飲料,果実飲料」(平成16年4月7日書換登録) 登録出願日 昭和37年12月11日 設定登録日 昭和39年3月31日 2 登録第3203219号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成 「オールスター」の片仮名を横書きしてなるもの 指定商品 第32類「ビール」 登録出願日 平成4年4月13日 設定登録日 平成8年9月30日 3 登録第5717973号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成 オールスター(標準文字) 指定商品 第5類「薬剤,はえ取り紙」 登録出願日 平成25年12月9日 設定登録日 平成26年11月14日 4 登録第6080995号商標(以下「引用商標4」という。) 商標の構成 ALLSTARS(標準文字) 指定商品 第5類「サプリメント,ビタミン・アミノ酸を主成分とする丸剤状・錠剤状・タブレット状の加工食品」 登録出願日 平成29年7月21日 設定登録日 平成30年9月14日 以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめて「引用商標」という。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、「AS」の欧文字をモノグラムにしたとおぼしき図形(以下「本願図形部分」という。)を大きく表し、その下に、「all stars」の欧文字(以下「本願文字部分」という。)を横書きしてなるところ、本願図形部分は、直ちに特定の事物を表したもの、又は意味合いを表すものとして認識されるとはいえないことから、特定の称呼及び観念は生じないものである。 また、本願文字部分のうち、「all」の文字は「すべての」等の意味を有する語として、また、「stars」の文字は「(俳優・ミュージシャン・スポーツ選手などの)スター,有名人」等の意味を有する語である「star」の文字(いずれも「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店)の複数形として、それぞれ親しまれているものである。さらに、「all-star」の文字は「オールスターチームに選ばれた選手」の意味を有する語(前掲書)として親しまれているものである。してみれば、本願文字部分は、「オールスターチームに選ばれた選手」程の意味合いを認識させるものである。 そして、本願図形部分と本願文字部分(以下、これらをまとめて「両部分」という。)とは間隔をあけて配されていること、これらを構成する線の太さが異なること、それぞれの高さが大きく異なることからすれば、両者は視覚上分離して看取され得るものであって、観念的に関連性を有しているわけではないし、一連一体となって何らかの称呼が生じるともいえないもので、ほかに両部分を常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見い出せない。 さらに、「all stars」の文字は、本願の指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものでもないから、商品の出所識別標識としての機能を十分に発揮し得るといえるものである。 してみれば、両部分は、それぞれが独立して商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえるから、本願文字部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。 そうすると、本願商標においては、その構成中、独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得る本願文字部分の構成文字に相応して、「オールスターズ」の称呼を生じ、「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものである。 (2)引用商標 ア 引用商標1 引用商標1は、上記第3の1のとおり、「ALL STAR」の欧文字及び「オールスター」の片仮名を二段に書してなるところ、下段に表された「オールスター」の文字は、上段の「ALL STAR」の文字の読みを片仮名表記したものと容易に理解できるものである。 そして、上記(1)のとおり、引用商標1の構成中「ALL」の文字は「すべての」等の、「STAR」の文字は「(俳優・ミュージシャン・スポーツ選手などの)スター,有名人」等の意味を有する語として、それぞれ親しまれているものであり、これらを連結してなる「ALL STAR」の文字は「オールスターチームに選ばれた選手」の意味を有する語として親しまれている「all-star」の文字に通ずるものである。してみれば、「All STAR」の文字全体としては、「オールスターチームに選ばれた選手」程の意味合いを認識させるものである。 したがって、引用商標1は、その構成文字に相応して、「オールスター」の称呼を生じ、「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものである。 イ 引用商標2 引用商標2は、上記第3の2のとおり、「オールスター」の片仮名を横書きしてなるところ、これは、「オールスターチームに選ばれた選手」の意味を有する語として親しまれている「all-star」の文字を片仮名表記したものと容易に理解できるものであるから、「オールスターチームに選ばれた選手」程の意味合いを認識させるものである。 したがって、引用商標2は、その構成文字に相応して、「オールスター」の称呼を生じ、「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものである。 ウ 引用商標3 引用商標3は、上記第3の3のとおり、「オールスター」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「オールスターチームに選ばれた選手」の意味を有する語として親しまれている「all-star」の文字を片仮名表記したものと容易に理解できるものであるから、「オールスターチームに選ばれた選手」程の意味合いを認識させるものである。 したがって、引用商標3は、その構成文字に相応して、「オールスター」の称呼を生じ、「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものである。 エ 引用商標4 引用商標4は、上記第3の4のとおり、「ALLSTARS」の欧文字を横書きしてなるところ、これは、「オールスターチームに選ばれた選手」の意味を有する語として親しまれている「all-star」の文字の複数形であると認識されるものであるから、引用商標4は「オールスターチームに選ばれた選手」程の意味合いを容易に理解させるものである したがって、引用商標4は、その構成文字に相応して、「オールスターズ」の称呼を生じ、「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものである。 (3)本願商標と引用商標の類否について ア 本願商標と引用商標1の類否 本願商標と引用商標1の外観を比較すると、本願商標は図形と文字とからなるのに対して、引用商標1は文字のみからなることから、両商標は、その構成全体の比較において外観上相違するものであって、本願文字部分と引用商標1との比較においても、両者の外観は、「オールスター」の片仮名の有無、語尾における「s」の欧文字の有無及び大文字のみからなるものか小文字のみからなるものかという差異を有するものである。 しかしながら、引用商標1の構成中の「オールスター」の文字は、上段に表された「ALL STAR」の文字の読みを表したものと容易に理解できるものであること、また、両商標を構成する文字部分は、いずれも一般的な書体であること、さらに、語尾の「s」の文字以外の文字つづりを共通にするものであることからすれば、これらの差異は看者に対し、強い印象を与える外観上の差異とはいい難いものである。 してみれば、本願文字部分と引用商標1とは、外観上似通った印象を与えるものと判断するのが相当である。 次に、称呼については、本願商標から生じる「オールスターズ」の称呼と、引用商標1から生じる「オールスター」の称呼とを比較すると、称呼における識別上重要な要素である語頭音から第6音までの「オールスター」の音を同じくし、異なるところは語尾における「ズ」の音の有無のみである。 そして、「ズ」の音の有無は、単数形か複数形かの相違によるものであることに加え、比較的聴取され難い語尾に位置するものであるから、その差異が聴者に対し、強い印象を与えるものとはいい難いものであって、両者を一連に称呼するときは、全体としての語調、語感が近似したものとなり、称呼上互いに紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。 さらに、観念については、両商標は、ともに「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものであるから、観念を同じくするものである。 以上によれば、本願文字部分と引用商標1は、外観において似通った印象を与えるものであって、称呼において互いに紛らわしく、観念を同一にするものであるから、その外観、称呼及び観念が、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、本願商標と引用商標1は、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。 イ 本願商標と引用商標2及び引用商標3の類否について 本願商標と引用商標2及び引用商標3の外観を比較すると、本願商標は図形部分と文字部分からなるのに対して、引用商標2及び引用商標3は文字のみからなることから、両商標は、その構成全体の比較において外観上相違するものであって、本願文字部分と引用商標2及び引用商標3との比較においても、両者の外観は、欧文字と片仮名とで文字種における差異を有するものである。 しかしながら、商標の使用においては、商標の構成文字を同一の称呼を生じる範囲内で文字種を相互に表記することが一般に行われている取引の実情があることに鑑みれば、本願文字部分の語尾における「s」の文字を考慮しても、両者における文字種における差異が看者に対し、強い印象を与えるとまではいえない。 してみれば、本願文字部分と引用商標2及び引用商標3とは、外観上似通った印象を与えるものと判断するのが相当である。 次に、称呼においては、 本願商標から生じる「オールスターズ」の称呼と、引用商標2及び引用商標3から生じる「オールスター」の称呼とを比較すると、称呼における識別上重要な要素である語頭音から第6音までの「オールスター」の音を同じくし、異なるところは語尾における「ズ」の音の有無のみである。 そして、「ズ」の音の有無は、単数形か複数形かの相違によるものであることに加え、比較的聴取され難い語尾に位置するものであるから、その差異が聴者に対し、強い印象を与えるものとはいい難いものであって、両者を一連に称呼するときは、全体としての語調、語感が近似したものとなり、称呼上互いに紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。 さらに、観念については、両商標は、ともに「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものであるから、観念を同じくするものである。 以上によれば、本願商標と引用商標2及び引用商標3は、外観において似通った印象を与えるものであって、称呼において互いに紛らわしく、観念を同一にするものであるから、その外観、称呼及び観念が、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、本願商標と引用商標2及び引用商標3は、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。 ウ 本願商標と引用商標4の類否について 本願商標と引用商標4の外観を比較すると、本願商標は図形部分と文字部分からなるのに対して、引用商標4は文字のみからなることから、両商標は、その構成全体の比較において外観上相違するものであって、本願文字部分と引用商標4との比較においても、両者の外観は、大文字のみからなるものか、小文字のみからなるものかの差異及び書体における差異を有するものであるとしても、いずれも一般的な書体であることに加え、全ての文字つづりを共通にするものであることからすれば、これらの差異は看者に対し、強い印象を与える外観上の差異とはいい難いものである。 してみれば、本願文字部分と引用商標4とは、外観上似通った印象を与えるものと判断するのが相当である。 次に、称呼においては、両商標は、共に「オールスターズ」の称呼を生じるものであるから、称呼を同じくするものである。 さらに、観念については、両商標は、共に「オールスターチームに選ばれた選手」の観念を生じるものであるから、観念を同じくするものである。 以上によれば、本願商標と引用商標4は、外観において似通った印象を与えるものであって、称呼及び観念を同一にするものであるから、その外観、称呼及び観念が、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、本願商標と引用商標4は、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。 (4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について 本願の指定商品中、第5類「Pharmaceutical preparations for health care; amino acid preparations; vitamin preparations; mineral preparations; dietetic preparations adapted for medical use; nutritional supplements and dietetic substances consisting of amino acids and/or vitamins and/or minerals for building-up and strengthening the body; preparations for making dietetic beverages for medical purposes; food supplements based on proteins for building up and strengthening the body; foods supplements based on carbohydrates for building up and strengthening the body; all the aforesaid goods, also in the form of powders, granules, tablets, capsules, pastes or bars and in particular also for use by athletes.」,第30類「cocoa-based beverages, coffee-based beverages and chocolate-based beverages;」及び第32類「Non-alcoholic beverages; fruit juice beverages and fruit juices; syrups and other preparations for making beverages; drinks for athletes (non-alcoholic beverages for athletes), namely, energy drinks, soft drinks and sports drinks containing electrolytes; energy drinks; isotonic beverages; all the aforementioned goods in particular also for use by athletes.」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。 (5)小括 本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、本願商標はその構成全体が視覚上まとまりよく一体的に構成されているものであること、構成全体から生じる「アズオールスターズ」の称呼は比較的短い音数であって、よどみなく一気に称呼されるものであること、本願図形部分が、「~のように」「~のごとく」「~と同じように」の意味を有する英単語「AS」であって、これと本願文字部分とが一体となって「オールスターズのように」「オールスターズのごとく」「オールスターズと同じように」等の意味合いを想起させる旨を述べ、本願商標は常に一体のものとしてみるべき旨を主張している。 しかしながら、仮に、本願図形部分が「AS」(エイエス)の欧文字を表したものと認識されることがあるとしても、直ちに「~として」を意味する英単語「as」(アズ)と理解するというより、むしろ、本願文字部分を構成する「all」と「stars」の各頭文字を大文字表記したものと理解すると見るのが自然である。さらに、上記1(1)のとおり、両部分は間隔をあけて配されていることに加え、これらを構成する文字の書体が異なること、文字の大きさが全く異なることからすれば、両者はやはり視覚上分離して看取され得るものである。そして、両部分は、観念的に関連性を有しているわけではないし、一連一体となって何らかの意味合いが生じるともいえないもので、ほかに両部分を常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見い出せない。 さらに、「all stars」の文字は、本願の指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものでもないから、商品の出所識別標識としての機能を十分に発揮し得るといえるものである。 してみれば、本願図形部分が、英単語「AS」の欧文字を表したものと認識されるとしても、上記1(1)のとおり、両部分は、それぞれが独立して商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえるから、本願文字部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。 (2)請求人は、過去における審決例(甲1~甲4)及び併存登録例(甲5~甲13)を挙げ、本願商標も登録されるべき旨を主張している。 しかしながら、商標の類否の判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げる登録例と本願商標とは、商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものである。また、本願図形部分と本願文字部分はどちらもそれぞれが独立して商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえるから、本願文字部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきものであることは、上記1(3)のとおりである。 (3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-650011

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