商標拒絶査定不服審判
2022-007290
エナジーアオジル、エナジー
- 審判番号
- 2022-007290
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-148997
- 請求日
- 2022年05月16日
- 審決日
- 2023年02月15日
- 公報発行日
- 2023年05月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社How are you
- 【請求人代理人】弁理士法人Toreru
- 【請求人代理人】宮崎 超史
- 【請求人代理人】土野 史隆
- 【請求人代理人】小林 健一郎
- 【請求人代理人】眞田 忠昌
- 【請求人代理人】辻本 依子
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 荻野 瑞樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W32)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-148997拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「エナジー青汁」の文字を標準文字で表してなり、第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年12月2日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年10月21日付けで拒絶理由の通知がされ、同年11月30日に意見書が提出され、本願の指定商品については、意見書と同日受付の手続補正書により、第32類「飲料用青汁,粉末状の飲料用青汁」に補正されたが、同4年2月18日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年5月16日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、「エナジー青汁」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「エナジー」の文字は、「活気。精力。」等を意味する「エネルギー」の意味を有する語として広く一般に親しまれており、飲食料品を取り扱う業界においては、エネルギーを補給するための飲料を指称する語として、「エナジードリンク」又は「エナジー系飲料」が広く使用されており、また、「青汁」の文字は、本願の指定商品を表すものであって、エナジードリンクと同様に、栄養補給のために飲むものとして広く知られているところ、本願の指定商品を取り扱う業界においては、エナジー、すなわち、活力を与えるための成分を配合した各種の「青汁」が取引されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品がエナジー系の、エネルギー補給のための青汁であること、すなわち、商品の品質を表示したものとして認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を認識し得ないものとみるのが相当である。したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権により証拠調べを実施した結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、請求人に対し令和4年11月18日付けで証拠調べ通知書を通知し、相当の期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。
第4 証拠調べ通知書に対する請求人の意見
請求人は、応答期間において、上記第3の証拠調べ通知に対する意見を提出していない。
第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記第1のとおり、「エナジー青汁」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、別掲の証拠調べ通知書において示した事実1のとおり、「物事をなしとげる気力・活力。」等の意味を有する「エネルギー」と同義の「エナジー」の文字と、「青い汁。生の緑葉野菜のしぼり汁。」の意味を有する語であって、本願の指定商品を指し示す語である「青汁」の文字とを結合してなる構成よりなるものと容易に認識されるものである。
そして、別掲の証拠調べ通知書において示した事実2のとおり、本願の指定商品が含まれる飲料の業界において、各種飲料について、「エナジー○○」(○○は飲料の名称)の文字が、「カフェインやアルギニン等のエネルギー・栄養を補給するための○○」であることを表すものとして使用されている実情が見受けられる。
また、別掲の証拠調べ通知書において示した事実3のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、活力(エネルギー)を与えるための成分を配合した各種の「青汁」が取引されている実情も見受けられる。
してみれば、本願商標の「エナジー青汁」の文字は、上記「エナジー○○」と同様の構成よりなるものであって、活力(エネルギー)を与えるための成分を配合した各種の「青汁」が取引されていることからすれば、「カフェインやアルギニン等のエネルギー・栄養を補給するための青汁」ほどの意味合いを認識させるものとみるのが相当である。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用したとしても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「カフェインやアルギニン等の成分を含むエネルギーを補給するための飲料用青汁・粉末状の飲料用青汁」であることを認識、把握するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「エナジー」の英語表記「energy」の語は、「精力,活力,元気,活気」、「力,努力」、「力強さ」等の意味合いがある多義的な語であって、「栄養ドリンクに使われる成分を配合した」というような「精力,活力をつけるもの」という意味も有さず、また、具体的な品質を表す他の語がなければ、どのような商品かが漠然としていることから、「エナジー」の語は、具体的な商品の品質表示となり得ない旨主張する。
しかしながら、「エナジー」の文字が多義的な語であって、たとえ、具体的な品質を表す他の語がなかったとしても、上記1のとおり、本願の指定商品が含まれる飲料の業界において、各種飲料について、「エナジー○○」の文字が、「カフェインやアルギニン等のエネルギー・栄養を補給するための○○」であることを表すものとして使用されている実情があることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は「エナジー」の文字を、「カフェインやアルギニン等のエネルギー・栄養を補給する」という商品の品質等を具体的に表すものとして認識、把握するとみるのが相当である。
(2)請求人は、指定商品「青汁」等において、請求人以外に本願商標を使用している事実はほとんど見受けられないから、本願商標をその指定商品に使用した場合であっても、商品の品質を直接的に表すものとして認識されるものではない旨主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであり(平成12年(行ケ)第76号 平成12年9月4日 東京高等裁判所)、たとえ、「エナジー青汁」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、請求人以外の者によってほとんど使用されていないとしても、上記1のとおり、本願商標は、全体として「カフェインやアルギニン等のエネルギー・栄養を補給するための青汁」程の意味合いを認識させるものであることからすれば、本願商標は、取引者、需要者に商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標であると判断するのが相当である。
(3)請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の査定時又は審決時における取引の実情、当該商標の構成態様等に基づいて、個別具体的に検討、判断されるべきところ、請求人主張に係る各商標の登録例は、指定商品やそれに係る取引の実情等において本願商標と全く同一ということはできないから、上記1における判断は、これらの商標の登録例によって左右されるものではない。
(4)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
3 結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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