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特許拒絶査定不服審判

2022-005754

遊技機

審判番号
2022-005754
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-016818外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年04月18日
審決日
2023年02月21日
公報発行日
2023年05月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018- 16818「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 8月 8日出願公開、特開2019-130188〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成30年2月1日の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。

令和 3年 9月29日付け:拒絶理由通知
令和 3年11月17日 :意見書、手続補正書の提出
令和 3年12月13日付け:拒絶理由通知(最後)
令和 4年 1月31日 :意見書の提出
令和 4年 2月24日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)

(送達日:同年3月1日)

令和 4年 4月18日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和 4年11月16日付け:拒絶理由通知(以下、通知された拒絶の理由を「当審拒絶理由」という。)
令和 5年 1月10日 :意見書(以下単に「意見書」という。)、手続補正書の提出

2 本願発明

本願の請求項1に係る発明は、令和5年1月10日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載の事項により特定されるものであるところ、請求項1に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものであると認める(なお、記号A~Eについては、分説するため合議体が付し、記号が付された事項を以下「特定事項A」等という。)。

「A 第1演出手段と、
B 前記第1演出手段の正面側に位置する第2演出手段と、を含んでなり、
C 前記第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、前記第2演出手段による視認可能な演出を介して、前記第1演出手段による演出が視認可能となり、
D 前記第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、前記第1演出手段による演出に対して、所定のエフェクトが付加される
E ことを特徴とする遊技機。」

3 当審拒絶理由の概要

当審拒絶理由は、概略、次のとおりである。

(1)(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができない。

(2)(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記

・請求項1

・引用文献等

引用例1.特開2016-22267号公報

4 引用例の記載、引用発明

(1)当審拒絶理由で引用例1として引用され、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2016-22267号公報(平成28年2月8日公開、以下「引用例」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。なお、下線は合議体が付した。以下同じ。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、演出画像の表示が可能な遊技機に関する。
【背景技術】
続きを表示(全21行)
【0002】
近年、パチンコ機に代表される遊技機では、液晶表示装置を用いて各種演出画像を表示することで、大当たり抽選の結果を期待させる態様の演出を行ったり、あるいは内部状態(遊技状態)を示唆させる態様の演出を行ったり、して遊技の進行に面白みを与えている。
【0003】
特許文献1~3(以下、「従来技術」という)には、演出画像において、多彩な描画を可能とした画像生成技術について開示されている。この従来技術では、複数のレイヤーにより、画像を重ね書きすることや、二次元オブジェクトに奥行感を持たせることが可能となっている。
・・・略・・・
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、パチンコ機における演出画像を、複数のレイヤーに描かれた画像を重ね書きするようなレイヤー層構造とする場合、下層のレイヤーから上層のレイヤーに向かって、背景画像⇒保留表示画像⇒SU(ステップアップ)演出などの予告演出表示画像、といった順に描画された画像が重ね書きされる。すなわち、演出画像を形成するレイヤー層構造においては、プライオリティの低い画像ほど下層のレイヤーに描かれ、プライオリティが高い画像ほど上層のレイヤーに描かれる。ここでいう「プライオリティ」とは、演出として遊技者に見せたい優先度のことを意味する。すなわち、当該演出としてSU演出を遊技者に特に見せたい場面では、一番上層のレイヤーにSU演出表示画像を描くことにより、当該SU演出表示画像の視認性を高めることができる。一方、このとき、下層のレイヤーに描かれた背景画像等は、SU演出表示画像が重畳して表示されることなどにより視認性が悪くなる。
【0006】
このように、より下層のレイヤーに描かれた画像は、上層のレイヤーに描かれた画像の影響を受けて視認性が悪くなってしまうため、予告演出表示画像や、さらにこれよりもプライオリティの高い演出画像(例えば、大当たりの当選を示唆するエフェクト画像など)を上層のレイヤーに描いた場合、プライオリティの低い画像である保留表示画像の視認性が悪くなってしまい、現在の保留数が確認できなくなってしまう、若しくは保留数が確認しづらくなってしまう、といった問題がある。また、例えば、保留表示の態様を変化させたり、保留表示をシフトさせたりした場合には、上記した理由から保留表示の視認性が悪いために、この保留表示の態様の変化やシフトによる演出効果が十分に得られないという問題もある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題を解決することを目的として、演出画像のレイヤー層構造において、プライオリティを変えることなく、下層のレイヤーに描かれた画像の視認性を上げることのできる遊技機を提供する。
・・・略・・・
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、演出画像のレイヤー層構造において、プライオリティを変えることなく、下層のレイヤーに描かれた画像の視認性を上げることのできる遊技機を提供することができる。」
イ 「【0433】
図41に示すように、従来技術におけるレイヤー構成は、図示において最も下層に配される第1レイヤーX1(最下層)と、この第1レイヤーX1の上層に配される第2レイヤーX2と、この第2レイヤーX2の上層に配されるとともに、遊技者に最も近い側(最上層)に配される第3レイヤーX3と、から構成される。
【0434】
まず、第1レイヤーX1には、画像として、保留表示42,44,45や台座41,43が配置されている。なお、図示しないが、第1レイヤーX1のさらに下層には、風景等の背景表示(背景画像)が配置されたレイヤーが設けられている。なお、第1レイヤーX1に背景画像が配置されるものであってもよい。
【0435】
また、第2レイヤーX2には、画像として、上記特定演出の実行に伴って出現するキャラクタINOが配置されている。
【0436】
そして、第3レイヤーX3には、画像として、上記特定演出の実行に伴って出現する炎エフェクト91f,92f,93fが配置されている。」
ウ 「【0449】
そこで、本実施形態では、図44に示すレイヤー構成を採用することとしたのである。すなわち、本実施形態におけるレイヤー構成は、最下層に第1レイヤーX1と、その上層に第2レイヤーX2と、さらに上層に第3レイヤーX3と、が配されたレイヤー構成(図41で説明した従来技術におけるレイヤー構成)において、さらに第3レイヤーX3の上層(最上層)に第4レイヤーX4を配する構成とする。
なお、第1レイヤーX1、第2レイヤーX2、第3レイヤーX3は、上記図41で既に説明した通りであるので説明は省略する。
【0450】
続きを表示(全29行)
本実施形態において新たに加えられる第4レイヤーX4には、保留表示42,44,45および台座41,43が配置されている。ただし、保留表示42,44,45の透明度は0%、台座41,43の透明度50%に設定されている。すなわち、保留表示42,44,45については、第1レイヤーX1に配置されているものと同じ透明度(透明度0%)で表示されるものである一方、台座41,43については、第1レイヤーX1に表示されているものに比べて半透明な状態で表示されるものとなっている。
【0451】
このように、第1レイヤーX1と同じ内容ではあるが、視認性を上げたい画像以外は透明度を高くした(半透明等に見えにくくした)画像が配置された第4レイヤーX4を加えたレイヤー構成によれば、以下の効果を奏することができる。すなわち、図45に示すフレーム画像のように、保留表示42,44,45は、炎エフェクト91f,92f,93fよりも前面に表示されるが、台座41,43は、炎エフェクト91f,92f,93fよりも後面に表示されることになる。なお、図中では、保留表示42,44,45については前面に表示されていることを表すために実線で示されており、台座41,43については後面に表示されていることを表すために点線で示されている。
【0452】
したがって、本実施形態におけるフレーム構成を採用すると、レイヤー構成の変更等をすることなく、特定演出等によるインパクトを保ちつつも、保留表示の視認性も損なわせないような演出画像を表示させることができる。
【0453】
以上のように、本実施形態によれば、複数のレイヤー画像からレイヤー層構造が形成されたフレーム画像において、発生する頻度の低い演出画像(プライオリティの低い演出画像)よりも上層に、発生する頻度の高い演出画像(プライオリティの高い演出画像)を表示させるレイヤー構成であって、このレイヤー構成におけるレイヤー画像の重ねる順番を変更することなく、下層のレイヤー画像に表示された演出画像の視認性を上げることができる。
【0454】
(その他の実施形態についての言及)
上記実施形態は、本発明のパチンコ機Pの一形態であり、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【0455】
なお、上記実施形態では、視認性を上げる演出画像として、保留表示42,44,45を例にとって説明したがこれに限られない。プライオリティの低い演出画像を下層に、プライオリティの高い演出画像を上層に配したレイヤー層構造において、このプライオリティの関係を崩すことなく、下層に配されたプライオリティの低い演出画像であればよい。例えば、背景表示(背景画像)の一部の演出画像や、保留表示42,44,45における一部の演出画像等であってもよい。
【0456】
なお、上記実施形態では、レイヤー構成について、特定演出を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、疑似連続演出(1回の変動演出)や連続演出(複数回にわたる変動演出)であってもよいし、通常演出(リーチにもならないハズレの演出)であってもよい。通常演出における演出画像であっても、これらを構成する画像においてプライオリティの高低を設けて、このうち、プライオリティの低い画像の視認性を上げるものとしてもよい。
【0457】
なお、上記実施形態では、第4レイヤーX4において、第1レイヤーX1に配置された一部の画像についての透明度を調整して配置するものとしたが、これに限られない。例えば、第4レイヤーX4には、第2レイヤーX2に配置された画像の透明度を調整して配置するものとしてもよいし、第1レイヤーX1および第2レイヤーX2に配置された全ての画像のうちの一部の画像(或いは全部の画像)の透明度を調整して配置するものとしてもよい。また、透明度の調整に関しても、上記実施形態のように、透明度0%と透明度50%(半透明)だけに限られず、透明度0~100%の間において、視認性を上げたい程度に応じて、適宜決めるものであってもよい。
【0458】
なお、上記実施形態における演出表示装置40は、本発明に表示手段の一例に該当する。
また、上記実施形態における保留表示42,44,45、台座41,43は、本発明の第1の演出要素の一例に該当する。
また、上実施形態における第1レイヤーX1は、本発明の第1レイヤーの一例に該当する。
また、上記実施形態における炎エフェクト91f,92f,93fは、本発明の第2の演出要素の一例に該当する。
また、上記実施形態における第2レイヤーX2、第3レイヤーX3は、本発明の第2レイヤーの一例に該当する。
また、上記実施形態における第4レイヤーX4は、本発明の第3レイヤーの一例に該当する。
また、上記実施形態における主制御基板100は、本発明の判定情報取得手段、特別遊技判定手段は、保留記憶手段の一例に該当する。
また、上記実施形態における副制御基板200は、本発明の保留記憶手段に一例に該当する。」
エ 「【図44】
[図:0001396900000001.jpg]
【図45】
[図:0001396900000002.jpg]
」

オ 【0435】、【0436】及び【0450】の記載を考慮して、本実施形態におけるレイヤー構成を採用した場合の演出表示装置における演出態様を示す図45を参照すると、該図45の記載より、第4レイヤーX4に配置された透明度50%の台座41,43を通して、第3レイヤーX3に配置された炎エフェクト91f,92f,93f及び第2レイヤーX2に配置されたキャラクタINOを視認可能であり、キャラクタINOの前面に覆い重なるような態様で炎エフェクト91f,92f,93fが配置されていることが看取できる。

(2)上記(1)からみて、引用例1には、次の発明が記載されている。なお、a~eについては本願発明の特定事項A~Eに概ね対応させて付与し、引用箇所の段落番号を併記した。

「a、b 最下層に第1レイヤーX1と、その上層に第2レイヤーX2と、さらに上層に第3レイヤーX3と、さらに第3レイヤーX3の上層に第4レイヤーX4を配する構成とし(【0449】)、
c、d 第4レイヤーX4には、保留表示42,44,45および台座41,43が配置され、保留表示42,44,45の透明度は0%、台座41,43の透明度50%に設定されており(【0450】)、
第3レイヤーX3には、画像として、炎エフェクト91f,92f,93fが配置され(【0436】)、
第2レイヤーX2には、画像として、キャラクタINOが配置され(【0435】)、
第4レイヤーX4に配置された透明度50%の台座41,43を通して、第3レイヤーX3に配置された炎エフェクト91f,92f,93f及び第2レイヤーX2に配置されたキャラクタINOを視認可能であり、キャラクタINOの前面に覆い重なるような態様で炎エフェクト91f,92f,93fが配置されている(【0450】、上記オ)、
e パチンコ機P(【0454】)。」(以下「引用発明」という。)

5 対比・判断

本願発明と引用発明を対比する。

(1)特定事項A、Bについて

引用発明の「「第2レイヤーX2」、「第3レイヤーX3」」及び「第4レイヤーX4」、は、それぞれ本願発明の「第1演出手段」及び「第2演出手段」に相当する。

そして、引用発明のa、bは、第2レイヤーX2及び第3レイヤーX3(第1演出手段)の上層に第4レイヤーX4(第2演出手段)を配するのであるから、本願発明の「A 第1演出手段と」、「B 前記第1演出手段の正面側に位置する第2演出手段と、を含んでなり、」との特定事項を備える。

(2)特定事項Cについて

引用発明の「第4レイヤーX4に配置された透明度50%の台座41,43」及び「キャラクタINO」は、それぞれ本願発明の「第2演出手段による視認可能な演出」及び「第1演出手段による」「視認可能」な「演出」に相当する。

引用発明のc、dは、第4レイヤーX4に配置された透明度50%の台座41,43(第2演出手段による視認可能な演出)を通して、第2レイヤーX2に配置されたキャラクタINO(第1演出手段による視認可能な演出)を視認可能とするものである。

そうすると、引用発明のc、dは、本願発明の「C 前記第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、前記第2演出手段による視認可能な演出を介して、前記第1演出手段による演出が視認可能となり」との特定事項を備える。

(3)特定事項Dについて

引用発明の「炎エフェクト91f,92f,93f」は、本願発明の「所定のエフェクト」に相当する。

そして、引用発明のc、dは、第4レイヤーX4に配置された透明度50%の台座41,43(第2演出手段による視認可能な演出)を通して、第3レイヤーX3に配置された炎エフェクト91f,92f,93f及び第2レイヤーX2に配置されたキャラクタINO(第1演出手段による視認可能な演出)を視認可能であり、キャラクタINOの前面に覆い重なるような態様で炎エフェクト91f,92f,93f(所定のエフェクト)が配置されているものである。

そうすると、引用発明のc、dにおいて、キャラクタINO(第1演出手段による視認可能な演出)に覆い重なるように、炎エフェクト91f,92f,93f(所定のエフェクト)が配置されているのであるから、実質的に、キャラクタINO(第1演出手段による視認可能な演出)に対して、炎エフェクト91f,92f,93f(所定のエフェクト)が付加されているといえる。

してみると、引用発明のc、dは、「D 前記第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、前記第1演出手段による演出に対して、所定のエフェクトが付加される」との特定事項を備える。

(4)特定事項Eについて

引用発明の「e パチンコ機P」は、本願発明の特定事項Eの「遊技機」に相当する。

(5)上記(1)~(4)からみて、本願発明と引用発明とは、

「A 第1演出手段と、
B 前記第1演出手段の正面側に位置する第2演出手段と、を含んでなり、
C 前記第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、前記第2演出手段による視認可能な演出を介して、前記第1演出手段による演出が視認可能となり、
D 前記第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、前記第1演出手段による演出に対して、所定のエフェクトが付加される
E 遊技機。」である点で一致し、相違する点はない。

してみると、本願発明は、引用発明と同一である。

また、本願発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものである。

(6)請求人の主張について

ア 請求人は、意見書において、以下のとおり主張する。

「(4-2)本発明と引用文献に記載された発明との対比
引用文献1には、第4レイヤーX4において、台座41,43が配置され、第4レイヤーX4より下位の第3レイヤーX3において、炎エフェクト91f,92f,93fが配置され、台座41,43の透明度が50%に設定されている構成が開示されております。これによって、台座41,43を介して、炎エフェクト91f,92f,93fの視認が可能となる構成となっております。
ここで、審判官殿は、引用文献1に記載されている「炎エフェクト91f,92f,93f」を、本発明に係る「第1演出手段による演出」又は「所定のエフェクト」に相当する旨を認定されております。
しかしながら、引用文献1に記載されている「炎エフェクト91f,92f,93f」は、本発明に係る「所定のエフェクト」に相当するものではありません。
続きを表示(全11行)
すなわち、引用文献1の段落0428には、「そして、キャラクタINOが出現すると、図40に示すように、補助演出表示装置90(90A,90B,90C)それぞれを起点として、炎が燃え広がる様子を模したエフェクト91f,92f,93f(以下、「炎エフェクト91f,92f,93f」という)が表示される。・・・このように、炎エフェクト91f,92f,93fは、当該演出画像において最前面に表示されることにより、炎が表示画面40a全体に燃え広がるようなインパクトを遊技者に与えることができる。」旨が記載されております。
してみると、引用文献1に記載されている「炎エフェクト91f,92f,93f」は、演出画像そのものであり、何らかの演出(演出画像)に対して加工を付加するエフェクトとは異なるものとなっております。
したがって、引用文献1には、本発明に係る「所定のエフェクト」に相当する構成が開示されておりません。
以上のように、引用文献1には、本発明に係る「第2演出手段による視認可能な演出の実行中に、第1演出手段による演出に対して、所定のエフェクトが付加される」構成が開示されておらず、これを示唆する記載もありません。
したがって、引用文献1に記載された発明では、本発明に係る「第2演出手段による可視演出に重複している第1演出手段による演出について、遊技者の注目が低下することを抑制することが可能となり、演出効果の低下を抑制することが可能となる」作用・効果を奏することはありません。
このように、本発明は、引用文献1に記載された発明と、その構成が異なると共に、その相違から上記特有の作用・効果を奏するものであります。
よって、本発明は、引用文献1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に想到することができるものではありません。」

イ しかしながら、上記(3)で示したように、引用文献1(引用例)に記載されている「炎エフェクト91f,92f,93f」は、キャラクタINO(第1演出手段による視認可能な演出)に対して、付加されているといえるから、何らかの演出(演出画像)に対して加工を付加するエフェクトであるといえる。

したがって、引用文献1(引用例)に記載された発明が、本発明に係る「第2演出手段による可視演出に重複している第1演出手段による演出について、遊技者の注目が低下することを抑制することが可能となり、演出効果の低下を抑制することが可能となる」作用・効果を奏することは自明である。

よって、請求人の上記主張は採用できない。

6 むすび

以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、又は、同条第2項の規定により、特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-005754

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