商標拒絶査定不服審判
2022-004622
エコファイバー、エコ、イイシイオオ
- 審判番号
- 2022-004622
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-160107外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年03月30日
- 審決日
- 2022年11月22日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】岡本株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人バリュープラス
- 分類
- T18 .13 -Z (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-160107拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「ECO FIBER」の欧文字を標準文字で表してなり、第23類及び第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年12月25日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年8月24日付けで拒絶理由の通知、同年9月24日付けで意見書の提出、同年12月16日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同4年3月30日に本件拒絶査定不服審判が請求され、同日受付及び同年10月24日付けで手続補正書が提出された。
本願商標の指定商品は、当審における上記の手続補正書により、第25類「靴下」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ECO FIBER」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ECO」の文字は、「名詞の上に付いて、環境保護に配慮している意を表わす」語である「エコ」の欧文字表記として広く知られており、「FIBER」の文字は、「繊維」等を意味する英単語として広く知られているから、全体として「環境保護に配慮した繊維」ほどの意味合いを容易に理解させる。
そして、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、植物由来の材料を用いた再生繊維や生分解性の繊維等、地球環境に優しい繊維素材を用いた製品開発が行われている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、当該商品が「環境保護に配慮した繊維」を用いたものであること、すなわち単に商品の品質又は原材料を表示したものと認識するにすぎない。
したがって、本願商標は、商品の品質又は原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本願商標を、その指定商品中「環境保護に配慮した繊維」を用いた商品以外の商品に使用した場合には、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
4 上記通知に対する請求人の意見
別掲の事例は、コート、ジャケット、リラックスウェアなどの、本願商標の指定商品(靴下)とは異なる商品に関するものであるから、本願商標は、その指定商品に使用される場合は、「環境に配慮した」という漠然とした意味合いを想起させるにとどまるのであって、直ちに商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとして、一般に認識されるものではない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性
ア 本願商標は、「ECO FIBER」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ECO」の文字は「(エコロジーの略)環境に配慮すること。」の意味を、「FIBER」の文字は「繊維」の意味を有する外来語(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店、「リーダーズ英和辞典」研究社)として、いずれも我が国でも親しまれた語であるから、構成文字全体としては「環境に配慮した繊維」程度の意味合いを想起させる。
イ そして、本願商標の指定商品と関連する業界(服飾業界)において、別掲のとおり、環境負荷が低く、環境に配慮した繊維を「エコファイバー」と称し、それらを原材料(素材)とする商品も流通している実情がある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定商品に使用されるときは、需要者及び取引者をして、「環境に配慮した繊維」を原材料(素材)とした商品であること、すなわち、単に商品の品質又は原材料を表示するものと認識、理解されるにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、「経済的な繊維」や「家計にやさしい(価格の)繊維」などの意味合いも感得し得るもので、一種の造語商標といえ、特定の意味合いのみが感得されるものではなく、それより生じる意味合いは多義的なものである旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)ア及びイのとおり、その構成文字に相応して、「環境に配慮した繊維」程度の意味合いを想起させるものであって、当該意味合いに相応する「エコファイバー」と称する繊維を原材料(素材)とする商品も流通している実情があることに鑑みると、その指定商品に係る需要者及び取引者をして、単に商品の品質又は原材料を表示するものと認識、理解されるといえる。
イ 請求人は、別掲の事例は、コート、ジャケット、リラックスウェアなどの、本願商標の指定商品(靴下)とは異なる商品に関するものであるから、本願商標は、その指定商品に使用される場合は、「環境に配慮した」という漠然とした意味合いを想起させるにとどまり、直ちに商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとして、一般に認識されるものではない旨を主張する。
しかしながら、別掲の事例は、服飾業界において、環境負荷が低く、環境に配慮した繊維を「エコファイバー」と称している具体例を示しているところ、本願商標の指定商品(靴下)の需要者及び取引者は、服飾業界における衣服等の需要者や取引者とは相当程度共通すると考えられるから、当該取引の実情を、本願商標の登録適格性の判断において参照することに支障はない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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