商標拒絶査定不服審判
2022-003813
ミツイノマンションパークシティ、ミツイノマンション、ミツイ、パークシティ、パーク、シティ
- 審判番号
- 2022-003813
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-159335
- 請求日
- 2022年03月14日
- 審決日
- 2022年12月19日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】三井不動産レジデンシャル株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人きさ特許商標事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 茂木 祐輔
- 分類
- T18 .261-Z (W36) / T18 .262-Z (W36) / T18 .263-Z (W36)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-159335拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,不動産業務」を指定役務として、令和2年12月24日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年5月11日付けで拒絶理由の通知がされ、同年6月28日付けで意見書が提出されたが、同年12月7日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同4年3月14日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3105680号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成4年9月25日に登録出願、第36類「建物の売買,建物の貸与」を指定役務として、同7年12月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
(ア)本願商標は、別掲1のとおり、薄茶色の字体の「三井のマンション」の文字を表し、その下に薄茶色の長方形図形を配し、当該図形内に、「PARK CITY」(「A」の文字は中央の横線がないもの。以下同じ。)の欧文字を白抜きに配した構成よりなるものである。
(イ)本願商標の構成中、「三井のマンション」の文字部分は、「三井」の文字が姓氏の一つである(広辞苑第七版)ほか、請求人の社名の一部でもあることから、当該文字と、「マンション」の文字を、格助詞の「の」で結合した「三井のマンション」の文字は、「「三井」という者又は企業が所有するマンション」ほどの意味合いを理解させるものである。
(ウ)一方、「PARK CITY」の文字部分は、「公園」等を意味する「PARK」及び「都市」等を意味する「CITY」(いずれも「ジーニアス英和辞典第5版」株式会社大修館書店発行。以下同じ。)の文字を結合してなるものの、全体として何らかの意味合いを理解させるものではなく、また、指定役務との関係で特定の語義を有するものというべき特段の事情も見当たらないものであるから、「PARK CITY」の文字部分から、特定の意味合いは生じない。そして、当該文字部分が、自他役務を識別する機能を果たし得ないとみるべき事情は見あたらない。
(エ)「三井のマンション」の文字と「PARK CITY」の文字部分を比較すると、「三井のマンション」の文字は、長方形図形の左上部に小さく表されているのに対し、「PARK CITY」の文字は、看者の目につきやすい前半の「PARK」の文字が非常に大きく表されている上に、「PARK CITY」の文字全体をみても、薄茶色の長方形図形内の中央、すなわち、本願商標のほぼ中央に白抜きで目立つように表されていて、独立して看者の注意を引きやすいといえることから、両者は視覚上分離して看取され得るものである。
(オ)また、「三井のマンション」の文字及び「PARK CITY」の文字から生じる意味合いは、上記(イ)及び(ウ)のとおりであって、両者に観念上の繋がりを見出すことはできず、さらに、「三井のマンション」及び「PARK CITY」の両文字全体から生じる「ミツイノマンションパークシティ」の称呼は、13音と極めて冗長である。
(カ)そうすると、「三井のマンション」の文字部分と「PARK CITY」の文字部分とは、分離して観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合していると認めることはできず、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、看者の注意を引きやすい「PARK CITY」の文字部分をもって取引されることもあるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中の「PARK CITY」の文字に相応して、「パークシティ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、片仮名の「パークシティ」の文字よりなるところ、これは我が国において広く一般に慣れ親しまれている「公園」等を意味する「PARK」及び「都市」等を意味する「CITY」(いずれも「ジーニアス英和辞典第5版」)の片仮名表記であると容易に理解することができるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「パークシティ」の称呼が生じること明らかであり、また、「パークシティ」の文字は、上記ア(ウ)と同様に特定の観念は生じない。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標の要部である「PARK CITY」の文字と、引用商標とは、我が国においては、商標の構成文字を、同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記したり、書体に変更を加えて表記することが一般的に行われていることを考慮すれば、文字種や書体が異なるにすぎない両者は、取引者、需要者に同一の出所表示として認識され得るというべきであるから、本願商標と引用商標とは、外観において類似するものというべきである。
次に、称呼については、本願商標と引用商標とは、「パークシティ」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念については、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において類似し、称呼を共通にするものであることから、本願商標と引用商標の外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれがある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本願商標の指定役務「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,不動産業務」は、引用商標の指定役務「建物の売買,建物の貸与」と同一又は類似の役務である。
オ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似の商標であり、かつ、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「三井のマンション」、「PARK」及び「CITY」の各文字の大きさや、長方形図形と「三井のマンション」の文字とが同一色で表されていることから、「PARK CITY」の部分のみが強く支配的な印象を与えるとはいえないこと、「PARK CITY」の文字が、請求人等の販売するマンションのブランドとして長年使用されていることを考慮すれば、「三井のマンション」の文字と「PARK CITY」の文字は密接な関連性がある旨主張する。
しかしながら、本願商標は、その構成中の「PARK CITY」の文字部分が、「三井のマンション」の文字部分と、取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められないことは、上記(1)アのとおりであるから、本願商標は、その構成全体のほかに、「PARK CITY」の文字部分をもって取引されるというべきである。してみれば、請求人が主張する本願商標の構成や色彩、「PARK CITY」の文字がマンションのブランドとして使用されていることを考慮しても、それらが、商標の類否の判断に影響を及ぼすことはないというべきである。
したがって、請求人の主張は、採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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