商標拒絶査定不服審判
2022-002222
モイストスムース、モイストスムーズ
- 審判番号
- 2022-002222
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-097690
- 請求日
- 2022年02月15日
- 審決日
- 2022年09月29日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】カラーズ株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人浅村特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-97690拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「MOIST SMOOTH」の欧文字を標準文字で表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年8月6日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年6月22日付けで拒絶理由の通知、同年8月10日付けで意見書及び手続補正書の提出、同年11月25日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同4年2月15日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
本願商標の指定商品は、原審における上記の手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,家庭用洗浄剤,せっけん類,マウスウォッシュ,歯磨き,スキンクリーム,ボディーケア用化粧品,クレンジング用の化粧品,洗顔料,リップバーム,入浴剤(医療用のものを除く。),化粧用油,化粧品,芳香油,アロマオイル,香料,芳香剤としてのリードディフューザー,キャンドル状芳香剤,芳香剤,薫料」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由
本願商標は、「MOIST SMOOTH」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「MOIST」の文字は、「湿った、湿っぽい」等の意味を有する語であり、その指定商品中、「せっけん類,化粧品」との関係では、「潤い、保湿」等の意味を表す際にも広く採択使用されている。
そして、その構成中「SMOOTH」の文字は、「なめらかな、すべすべした」等の意味を有する語だから、本願商標は、全体として、「潤いとなめらか」程の意味合いを認識させる。
また、本願商標の指定商品中、例えば、「せっけん類、化粧品」を取り扱う分野においては、「MOIST」の読みを片仮名で表した「モイスト」の文字及び「SMOOTH」の読みを片仮名で表した「スムース」の文字が、上記意味合いで使用されている実情がある。さらに、潤いやなめらかさがでることをうたった商品が販売、製造されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品中「家庭用洗浄剤,せっけん類,スキンクリーム,ボディーケア用化粧品,クレンジング用の化粧品,洗顔料,リップバーム,入浴剤(医療用のものを除く。),化粧用油,化粧品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に「潤いとなめらかさを与える商品」であることを認識するにすぎないから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、以下のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、意見を求めた。
4 請求人の意見
請求人は、上記通知に対して、意見を提出しない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
ア 本願商標は、「MOIST SMOOTH」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「MOIST」の文字は「湿った。」の意味を、「SMOOTH」の文字は「なめらかな。すべすべした。」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)であって、いずれも我が国でも、それぞれの意味に相応する外来語として親しまれている(「大辞泉 第2版」小学館)。
イ そして、本願商標の指定商品と関連する業界において、別掲のとおり、例えば「MOIST&SMOOTH」(しっとりさらさら)、「Moist&Smooth」(髪をしっとりさらさらに)、「MOIST&SMOOTH」(みずみずしくなめらかボディへ)、「moist&smooth」(しっとり&ふんわりした髪)、「スムース&モイスト」(しっとり指通りのよいなめらかな髪へ)、「SMOOTH&MOIST」(しっとりさらさら)、「MOIST SMOOTH CREAM」(なめらかな使用感で、保湿効果に優れたクリーム)、「MOIST SMOOTH CARE」(しっとりなめらかな髪へ)、「Smooth Moist Treatment」(毛先までうるサラな髪に)、「モイストスムースUVエッセンス」(保湿成分配合で、なめらかな肌が続く美容液)などのように、「MOIST」及び「SMOOTH」の文字を並列して表示する、髪や肌をしっとり、なめらか(さらさら)にする効能を有する商品が広く流通している実情がある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定商品中「家庭用洗浄剤,せっけん類,スキンクリーム,ボディーケア用化粧品,クレンジング用の化粧品,洗顔料,リップバーム,入浴剤(医療用のものを除く。),化粧用油,化粧品」との関係においては、髪や肌を「しっとり、なめらか」にする商品であること、すなわち商品の品質又は効能(保湿、なめらか)を表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商品の品質又は効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「MOIST SMOOTH」又は「モイストスムース」で使用されている例は請求人の商品のみであること、そして、「MOIST」及び「SMOOTH」の文字がそれぞれ意味を有するとしても、「MOIST SMOOTH」の語句が「潤いとなめらかさを与える商品」であることを直接的に示すとの認識には根拠がなく、本願商標は、そのまとまりのよい態様から、構成文字全体をもって不可分一体の造語を表したものとみるのが自然であることから、商標法第3条第1項第3号に該当しない旨を主張する。
しかしながら、上記(1)イのとおり、例えば「MOIST&SMOOTH」などのように、「MOIST」及び「SMOOTH」の文字を並列して表示する、髪や肌をしっとり、なめらか(さらさら)にする効能を有する商品が広く流通している実情がある。
そうすると、本願商標を、前記(1)ウの指定商品に使用するときは、「MOIST」及び「SMOOTH」の欧文字を1文字分の間隔を空けて横一列に配置してなるとしても、構成文字全体として、髪や肌を「しっとり、なめらか」にする商品であること、すなわち商品の品質又は効能(保湿、なめらか)を表示するにすぎないというべきで、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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