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特許拒絶査定不服審判

2022-001541

遊技機

審判番号
2022-001541
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-069383外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年02月01日
審決日
2022年12月21日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .561-Z (A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第3項、特許法第29条第2項、特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020- 69383「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 7月 9日出願公開、特開2020-103997〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 13項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、平成29年6月27日に出願した特願2017-125481の一部を、令和2年4月7日に新たな特許出願としたものであって、本願の出願後の手続の経緯の概略は、次のとおりである。

令和 3年 1月25日 :手続補正書、上申書の提出

同年 6月 8日付け:拒絶理由通知書(最後)

同年10月 8日 :意見書、手続補正書の提出

同年11月 5日付け:令和3年10月8日にされた手続補正に

ついての補正の却下の決定

同日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
同月10日 :原査定の謄本の送達
令和 4年 2月 1日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和4年2月1日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和4年2月1日にされた手続補正を却下する。

[理由]

1 本件補正について

令和4年2月1日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲についてする補正を含むものであって、令和3年1月25日にされた手続補正により補正された請求項1の記載を、以下のとおり、本件補正後の請求項1の記載に補正するものである(下線は、補正箇所を明示するために当審合議体が付した。以下同様。)。

(本件補正前:令和3年1月25日にされた手続補正)

「【請求項1】
所定の絵柄を表示する表示装置と、
所定の音を出力するスピーカと、
所定の光を発光する発光体と、
続きを表示(全12行)
遊技者から見て前記表示装置の後方領域で動作可能な可動体と、
遊技球の所定の入賞口への入賞に応じて抽選を実行し、前記抽選に当選した場合、特別遊技状態に移行する遊技制御手段と、
前記表示装置による前記所定の絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作、を制御する周辺制御手段と、を備える遊技機であって、
前記周辺制御手段は、
前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる、第一のパターンと、
前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能であり、
前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない前記第二のパターンにおいて、前記表示装置の前記後方領域で複数の前記可動体を動作させることを可能としている
ことを特徴とする遊技機。」

(本件補正後:令和4年2月1日にされた手続補正)

「【請求項1】
第1絵柄と前記第1絵柄と態様が異なる第2絵柄、前記第1絵柄および前記第2絵柄とも態様が異なる第3絵柄を含む複数の態様の絵柄を表示可能な表示手段と、
所定の音を出力するスピーカと、
所定の光を発光する発光体と、
続きを表示(全14行)
遊技者から見て前記表示手段の後方領域で動作可能な可動体と、
遊技球の所定の入賞口への入賞に応じて抽選を実行し、前記抽選に当選した場合、特別遊技状態に移行する遊技制御手段と、
前記表示手段による前記絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作、を制御する周辺制御手段と、を備える遊技機であって、
前記表示手段は、透明な一枚の導光板と前記導光板の複数の端面のうち一の端面側に配置された複数の発光部から成り、前記導光板は一の端面側に配置された複数の発光部を発光させることによって前面側に前記第1絵柄と前記第2絵柄を同時に表示可能にしているとともに、前記導光板の前記一の端面側の一部から前記発光部からの光を入射することで前記導光板の前面側に前記第2絵柄を表示することなく前記第1絵柄を表示可能にされており、
前記導光板の前面側に前記第1絵柄を表示する際に発光される前記発光部の光が前記導光板の端面側から入射される入射領域は、前記第1絵柄を表示する際に発光される前記発光部が設けられた前記導光板の端面に前記導光板において前記第1絵柄が表示される領域を投影させた端面側投影領域よりも小さい領域であり、
前記周辺制御手段は、
前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる、第一のパターンと、
前記表示手段に前記第3絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能であり、
前記表示手段に前記第3絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない前記第二のパターンにおいて、前記表示手段の前記後方領域で複数の前記可動体を動作させることを可能としている
ことを特徴とする遊技機。」

2 補正の適否

(1) 新規事項の追加の有無について

ア 本件補正により追加された構成

本件補正により、請求項1についてされた補正は前記1で述べたとおりのものであるところ、この補正が、本願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、まとめて「当初明細書等」という。)に記載された事項の範囲内においてしたものであるか否かについて検討する。

イ 当初明細書等の記載

当初明細書等には、以下の事項が記載されている。

(ア) 「【0708】
[5-8b.表演出ユニット]
表ユニット2000における表演出ユニット2600について、主に図101乃至図105等を参照して詳細に説明する。図102は、センター役物と共に表演出ユニットを左右方向中央で切断して右から見た側面断面図である。図103は、表演出ユニットにおけるLEDと表導光板の反射凹部との関係を模式的に示す説明図である。図104は、表導光板の発光態様を示す正面図である。図105は、表演出ユニットの表導光板を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。
【0709】
続きを表示(全65行)
表ユニット2000の表演出ユニット2600は、枠状のセンター役物2500に、センター役物2500の枠内を閉鎖するように取付けられている。表演出ユニット2600は、センター役物2500の枠内を閉鎖しており透明な平板状の表導光板2610と、表導光板2610の上辺に取付けられているリフレクタ2620と、リフレクタ2620の上面に取付けられており表導光板2610の上面に向かって光を照射する複数のLED2630が実装されている表導光板装飾基板2640と、表導光板装飾基板2640及びリフレクタ2620を前方から覆うようにセンター役物2500に取付けられている前カバー2650と、を備えている。
【0710】
表演出ユニット2600の表導光板2610は、透明平板状の導光板本体2611と、導光板本体2611の裏面に形成されており導光板本体2611の上面における複数の特定入光部2612の何れかから入射された光を前方へ反射させる微細な複数の反射凹部2613と、を有している。表導光板2610の複数の特定入光部2612は、第一特定入光部2612a、第二特定入光部2612b、第三特定入光部2612c、第四特定入光部2612d、の四つから構成されている。第一特定入光部2612a、第二特定入光部2612b、第三特定入光部2612c、第四特定入光部2612dは、導光板本体2611の上面を長手方向(左右方向)へ8等分して、左から右へ順番に二巡(第四特定入光部2612dの次は初めに戻って第一特定入光部2612aとなるような順番)して配置されている。
【0711】
反射凹部2613は、対応している特定入光部2612と結んだ直線に対して、直角方向へ延びていると共に導光板本体2611の後面に対して45度傾斜している平面を有している。反射凹部2613は、ペントルーフ状の三角形に凹んでいる。反射凹部2613は、対応している特定入光部2612から入射された光を、導光板本体2611の前面の垂直線に対して略平行な方向へ反射させることができる。また、反射凹部2613は、対応していない特定入光部2612から入射された光を、導光板本体2611の前面の垂直線に対して傾斜している方向へ反射させることができる。
【0712】
これにより、図103において破線で示すように、対応している特定入光部2612から光が入射されると、反射凹部2613により導光板本体2611の前方正面(紙面に対して垂直方向)へ反射し、パチンコ機1の前方に着座している遊技者からは当該反射凹部2613が発光して見える。これに対して、図103において一点鎖線で示すように、対応していない特定入光部2612から光が入射されると、反射凹部2613により導光板本体2611の前方正面以外の方向へ反射し、パチンコ機1の前方に着座している遊技者からは当該反射凹部2613が発光していないように見える。
【0713】
なお、本実施形態では、反射凹部2613として、三角形に凹んだ状態で、対応している特定入光部2612と結んだ直線に対して直角方向へ延びている形態のものを示したが、これに限定するものではなく、対応する特定入光部2612と結んだ直線に対して直角方向へ延びているものであれば良い。
【0714】
複数の反射凹部2613は、複数の特定入光部2612の何れかに対応しており、第一特定入光部2612aに対応している複数の第一反射凹部2613a、第二特定入光部2612bに対応している複数の第二反射凹部2613b、第三特定入光部2612cに対応している複数の第三反射凹部2613c、第四特定入光部2612dに対応している複数の第四反射凹部2613d、とから構成されている。
【0715】
また、表導光板2610は、複数の反射凹部2613のうちの特定の群の反射凹部2613が前方へ光を反射させることにより、互いな異なる態様に発光表示可能な複数の絵柄2614を有している。複数の絵柄2614は、複数の第一反射凹部2613aのみからなる第一絵柄2614aと、複数の第二反射凹部2613bのみからなる第二絵柄2614bと、複数の第三反射凹部2613cのみからなる第三絵柄2614cと、複数の第四反射凹部2613dのみからなる第四絵柄2614d、とから構成されている。
【0716】
第一絵柄2614a、第二絵柄2614b、第三絵柄2614c、第四絵柄2614dは、図101及び図104等に示すように、同心円状で外側から中心へ順番に且つ巡回(第四絵柄2614dの次は初めに戻って第一絵柄2614aとなるような順番)するように配置されている。
【0717】
リフレクタ2620は、表導光板2610の上端が挿入される固定凹部2621を有している。リフレクタ2620は、固定凹部2621内に、表導光板2610を挿入することで、表導光板2610の前面側と裏面側とを挟持することができ、表導光板2610がガタツクことなく位置決めすることができる。固定凹部2621の底面(上面)において、表導光板装飾基板2640に実装されている複数のLED2630と対応している部位に、上下に貫通している貫通孔2622が形成されている。
【0178】
表導光板装飾基板2640は、左右に延びた帯板状で、下面におけるリフレクタ2620の固定凹部2621の直上となる部位に複数のLED2630が実装されている。複数のLED2630は、リフレクタ2620の複数の貫通孔2622と対応する部位に夫々実装され(取付けられ)ている。表導光板装飾基板2640は、リフレクタ2620の上面に取付けることにより、複数のLED2630が夫々貫通孔2622を通して下方へ臨むように形成されている。
【0719】
複数のLED2630は、表導光板2610の複数の特定入光部2612と対応するように取付けられている。複数のLED2630は、第一特定入光部2612aと対応している第一LED群2630aと、第二特定入光部2612bと対応している第二LED群2630bと、第三特定入光部2612cと対応している第三LED群2630cと、第四特定入光部2612dと対応している第四LED群2630dと、から構成されている。第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630dは、左右方向に列設されている複数のLED2630を、左右方向へ8等分して、左から右へ順番に二巡(第四LED群2630dの次は初めに戻って第一LED群2630aとなるような順番)して配置されている。本実施形態では、第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630dには、夫々6個ずつLED2630を有している。
【0720】
次に、本実施形態の表演出ユニット2600による発光演出について、詳細に説明する。表導光板装飾基板2640の第一LED群2630aを発光させると、導光板本体2611内に第一特定入光部2612aから光が入射され、第一反射凹部2613aでは正面へ反射され、残りの第二反射凹部2613b、第三反射凹部2613c、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第一反射凹部2613aのみが光って見えることとなり、複数の第一反射凹部2613aから構成されている第一絵柄2614aを発光させることができる(図104(a)を参照)。
【0721】
表導光板装飾基板2640の第二LED群2630bを発光させると、導光板本体2611内に第二特定入光部2612bから光が入射され、第二反射凹部2613bでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第三反射凹部2613c、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第二反射凹部2613bのみが光って見えることとなり、複数の第二反射凹部2613bから構成されている第二絵柄2614bを発光させることができる(図104(b)を参照)。
【0722】
表導光板装飾基板2640の第三LED群2630cを発光させると、導光板本体2611内に第三特定入光部2612cから光が入射され、第三反射凹部2613cでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第二反射凹部2613b、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第三反射凹部2613cのみが光って見えることとなり、複数の第三反射凹部2613cから構成されている第三絵柄2614cを発光させることができる(図104(c)を参照)。
【0723】
表導光板装飾基板2640の第四LED群2630dを発光させると、導光板本体2611内に第四特定入光部2612dから光が入射され、第四反射凹部2613dでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第二反射凹部2613b、第三反射凹部2613cでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第四反射凹部2613dのみが光って見えることとなり、複数の第四反射凹部2613dから構成されている第四絵柄2614dを発光させることができる(図104(d)を参照)。
【0724】
上記のように、同心円状に配置されている複数の絵柄2614を夫々発光させることができるため、複数のLED2630を、第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630dの順番に発光させると、第一絵柄2614a、第二絵柄2614b、第三絵柄2614c、第四絵柄2614dの順番に発光させることができ、中心から外側へ向かって広がるような動きのあるアニメーションのような発光演出を行うことができる。
【0725】
一方、複数のLED2630を、第四LED群2630d、第三LED群2630c、第二LED群2630b、第一LED群2630a、の順番に発光させると、第四絵柄2614d、第三絵柄2614c、第二絵柄2614b、第一絵柄2614aの順番に発光させることができ、外側から中心へ向かって集中するような動きのあるアニメーションのような発光演出を行うことができる。
【0726】
このように、表演出ユニット2600によれば、一枚の表導光板2610により、複数(3つ以上)の互いに異なる絵柄2614を発光させることができるため、アニメーション表示等をさせるために絵柄毎に複数の導光板を備える必要がなく、前後方向の厚さを可及的に薄くすることができる。また、表導光板2610をセンター役物2500に取付けているため、表導光板2610を遊技者側へ可及的に近付けた位置とすることができ、表導光板2610の後側に広いスペースを確保し易くすることができる。従って、表導光板2610の後側に広いスペースを確保することができるため、表導光板2610の後側に、下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等を配置することができ、それらにより遊技領域5a内の見栄えを良くして遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、絵柄2614の発光表示による演出に加えて、下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等による可動演出を行うことで遊技者に多彩な演出を提供することができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
【0727】
また、表導光板2610により、図105に示すように、演出ユニットや装飾体、演出表示装置1600の前方において、複数の反射凹部2613の点状発光による半透明な複数の絵柄2614が浮かびあがってアニメーションのよう動く発光装飾を見せることができるため、従来の導光板を用いた発光演出に見慣れた遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者を驚かせて楽しませることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
【0728】
また、パチンコ機1の前方正面に着座している遊技者のみが表導光板2610による絵柄2614の発光表示を良好に見ることができるため、正面から離れている他の遊技者からは絵柄2614の発光表示が見辛くなり、他の遊技者に対して、表導光板2610を用いた演出が行われていることを気付かせ難くすることができ、他の遊技者が注目するのを抑制することができると共に、他の遊技者に気兼ねすることなく遊技を行うことができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
【0729】
また、リフレクタ2620の固定凹部2621により挟むようにして表導光板2610を取付けているため、表導光板2610の上面に対して、表導光板装飾基板2640に取付けられている複数のLED2630を、確実に位置決めすることができる。これにより、表導光板2610の各特定入光部2612に対応した位置に、各LED2630(第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630d)を配置することができるため、各LED2630からの光を対応する反射凹部2613で前方正面へ反射させることができ、対応する絵柄2614を確実に発光させることができる。
【0730】
更に、正面視遊技領域5a内の中央に取付けられているセンター役物2500の枠内に表導光板2610を取付けているため、LED2630により絵柄2614を発光表示させても、発光表示されている絵柄2614が遊技領域5a内での遊技の妨げとなることはなく、実際に遊技が行われる領域を遊技者側から良好な状態で視認させることができ、遊技が見え辛くなることで遊技者に不信感を与えてしまうのを防止して良好な状態で遊技を楽しませることができる。
【0731】
また、リフレクタ2620の固定凹部2621に表導光板2610の導光板本体2611を嵌め込むようにしているため、従来のように二つの部材で取付けるようにした場合と比較して、表導光板2610とリフレクタ2620との間のガタツキを無くすことができ、表導光板2610に対して複数のLED2630を所望の位置に確実に位置決めすることができる。従って、表導光板2610の特定入光部2612に対してLED2630を確実に位置決めできるため、LED2630からの光を対応する特定入光部2612へ確実に照射させることができ、意図した絵柄2614のみを確実に発光表示させることができる。
【0732】
更に、複数の特定入光部2612を導光板本体2611の上辺にのみ配置することで、前カバー2650(リフレクタ2620や複数のLED2630)を導光板本体2611の上辺にのみ配置していることから、前カバー2650(リフレクタ2620や複数のLED2630)によって導光板本体2611の外周が囲まれることなく、導光板本体2611の全周に亘って前カバー(枠体)を備えた場合と比較して、後方に配置されている演出表示装置1600の演出画像や装飾体を仕切ってしまうのを回避させることができるため、遊技者側から演出画像等を見易くすることができ、遊技者に対して演出画像を良好な状態で楽しませて興趣の低下を抑制させることができると共に、正面視において遊技領域5a内に枠状の仕切りがないことで開放感のあるパチンコ機1とすることができ、遊技領域5a内の見栄えを良くして遊技者の関心を強く引付けられる訴求力のあるものとすることができる。
【0733】
また、枠状のセンター役物2500に表導光板2610を取付けていることから、表導光板2610の周縁とセンター役物2500の枠とを一致させることで、表導光板2610の周縁(リフレクタ2620や複数のLED2630)を遊技者側から見え難くすることができ、遊技者に対して表導光板2610の存在に気付かせ難くすることができるため、絵柄2614を発光表示させた時に、表導光板2610が存在していないと思っていた遊技者に対して強いインパクトを与えて驚かせることができ、表導光板2610による複数の絵柄2614の発光表示を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
【0734】
更に、前カバー2650によって複数のLED2630やリフレクタ2620を遊技者側から見えないようにしていることから、リフレクタ2620等が見えることで遊技領域5a内の見栄えが悪くなるのを防止することができるため、遊技領域5a内の見栄えを良くすることができ、遊技者に対する訴求力を高めさせることができると共に、遊技するパチンコ機として本パチンコ機1を選択させ易くすることができ、本パチンコ機1による遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
【0735】
また、前カバー2650により複数のLED2630を遊技者側から見えないようにしていることから、遊技者に対して複数のLED2630を用いる表導光板2610の存在に気付かせ難くすることができるため、LED2630により表導光板2610の絵柄2614を発光表示させるで、遊技者が予測していなかった発光表示により遊技者を大いに驚かせることができ、絵柄2614の発光表示を楽しませることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
【0736】
更に、表導光板2610の後方に演出画像を表示可能な演出表示装置1600を備えていることから、表導光板2610による互いに異なる複数の絵柄2614の発光表示と、演出表示装置1600による演出画像とを合わせた演出を遊技者に見せることができるため、それらを適宜組み合わせることで多様な演出を行うことができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、表導光板2610と演出表示装置1600とによる演出によって遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
【0737】
また、表導光板2610の後方に演出表示装置1600を配置していることから、パチンコ機1の前方に着座した遊技者からの表導光板2610までの距離と、演出表示装置1600までの距離とが異なっているため、表導光板2610で発光表示される複数の絵柄2614と関連した演出画像を表示させることで、発光表示されている絵柄2614に奥行き感や立体感を付与させることが可能となり、遊技者の関心を強く引付けさせることが可能な演出(表示演出)を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
【0738】
なお、上記の実施形態では、反射凹部2613として、断面が三角形で一定に延びているものを示したが、これに限定するものではなく、断面が半円弧状で一定に延びているもの、断面が多角形で一定に延びているもの、断面が曲線状で一定に延びているもの、等としても良い。
【0739】
また、LED2630は、単色としても良いし、フルカラーとしても良い。また、複数の絵柄2614は、4つ以上としても良く、絵柄2614の数に合わせて、特定入光部、反射凹部、及びLED群の数を適宜選択することができる。」
(イ) 「【1350】
続いて、周辺制御MPUは、導入演出を実行する。周辺制御MPUは、導入演出において、上述した予告演出を進行させたまま、所定の導光板(以下、当該所定の導光板として裏ユニット3000に備え付けられた第一導光板2710(図示省略)を用いるものとする)を例えば所定間隔で点滅させることにより、第一導光板2710上の手の絵柄を遊技者に視認可能にさせる。なお、このとき、周辺制御MPUは、演出表示装置1600において、予告演出を遊技者が視認できる程度に、予告演出に優先して黒画像を表示する。
【1351】
具体的には、例えば、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上における予告演出の明度を所定値以下に下げたり、半透明の黒画像を予告演出よりもプライオリティが手前となるように演出表示装置1600に表示したりする。また、周辺制御MPUは、演出表示装置1600において予告演出を遊技者が視認できないように、演出表示装置1600の一部又は全部を黒く表示してもよい。周辺制御MPUは、第一導光板2710を所定回数点滅させた後、第一導光板2710を所定時間点灯させる。
【1352】
なお、導入演出において第一導光板2710に表示される手に複数のバリエーションがあってもよい。具体的には、例えば、やる気メータの昇格後の色の期待度が低い場合には第一導光板2710の発光によって白い手が現出される割合が高く、当該期待度が高い場合には赤い手が現出される割合が高くなっている。」

(ウ) 「【1395】

また、バトル演出において、例えば、当該変動が大当りである場合(又は大当り期待度が高い場合)のみ敵キャラに攻撃されても味方が攻撃を回避する演出が発生する、即ち敵キャラの攻撃を回避すると大当り確定である。フラッシュバック演出は、このようなバトル演出においてどちらのキャラが最終的に出現して攻撃するかを、所定の導光板(以下、当該所定の導光板として裏ユニット3000に備え付けられた第二導光板2810(図示省略)を用いるものとする)を用いて示唆する演出である。

【1396】

図158は、フラッシュバック演出の概要例を示す説明図である。図159は、図158が示すフラッシュバック演出の続きの概要例を示す説明図である。まず、周辺制御MPUは、特定の演出(以下、バトル演出とする)が実行されることを示す映像を演出表示装置1600に表示し、ムービーリーチ(図153に示される変動パターン12等のムービーリーチに相当)を開始する。

【1397】

図158の例では「宿命のバトル発生」というタイトル文字が表示される映像が演出表示装置1600に表示されている。なお、大当り期待度の異なる複数種別のタイトル文字が設けられていてもよい。例えば、白タイトルが選択された場合には当該変動における大当り期待度が低く、赤タイトルが選択された場合には当該変動における大当り期待度が高いものとする。

【1398】

続いて、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させることにより、第二導光板2810上に味方キャラの絵柄を遊技者に視認可能にする。なお、このとき、周辺制御MPUは、第二導光板2810を高速点滅させてもよいし、所定時間点灯させてもよい。

【1399】

また、このとき、周辺制御MPUは、演出表示装置1600全体を黒く表示することにより、第二導光板2810に表示された味方キャラを強調してもよい。また、このとき、周辺制御MPUは、演出表示装置1600に味方キャラを強調するような所定の表示(例えば、第二導光板2810に表示された味方キャラを囲むようなオーラ又は後光等)を行ってもよい。例えば、当該変動における抽選結果が大当りである場合に高い割合で当該所定の表示が実行される等、当該所定の表示は、大当り期待度を示唆するために用いられてもよい。

【1400】

また、味方キャラが表示される複数の導光板(例えば、それぞれ青、緑、赤に発光させる導光板)が設けられていてもよく、周辺制御MPUは、第二導光板2810の代わりに、当該複数の導光板から選択した導光板を発光させてもよい。このとき、複数の導光板それぞれについて、大当り期待度が異なるように定められていてもよい。

【1401】

この場合、各導光板における味方キャラの表示態様は、色以外の点において全て同じであってもよいし、異なっていてもよい(具体的には、例えば、青に発光させる導光板には味方キャラの全身が表示され、緑に発光させる導光板には味方キャラの上半身のみが表示され、赤に発光させる導光板には味方キャラの顔のアップのみが表示される)。

【1402】

なお、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させているときに、演出表示装置1600に所定の表示をしてもよいし、演出表示装置1600を消灯させてもよい。上述したタイトル文字の表示は、当該所定の表示の一例である。

【1403】

続いて、周辺制御MPUは、第二導光板2810の発光を中止した後、味方キャラのダイジェスト映像(例えば、味方キャラが攻撃する映像のダイジェスト)を演出表示装置1600に表示する。これにより、遊技者の緊張感を高めることができる。

【1404】

なお、周辺制御MPUは、複数パターンのダイジェスト映像から1つのダイジェスト映像を選択して表示してもよい。この場合、各パターンにおける大当り期待度が異なることが望ましい。また、周辺制御MPUは、ダイジェスト映像を表示しているときに予告演出を実行してもよい。

【1405】

続いて、周辺制御MPUは、味方キャラのダイジェスト映像の表示を終了した後、演出表示装置1600に敵キャラの画像を表示する。なお、当該敵キャラの画像は、第二導光板2810の発光によって表示される表示態様と同様の表示態様(以下、導光板風の表示態様とも呼ぶ)で表示される。

【1406】

導光板風の表示態様は、例えば、第二導光板2810において味方キャラが表示された領域に対応する演出表示装置1600上の領域に、第二導光板2810において表示された味方キャラと同程度のサイズで敵キャラが表示される態様である。また導光板風の表示態様において、敵キャラは単色の明暗及び濃淡によって表現されていることが望ましい。但し、必ずしも味方キャラと敵キャラのサイズは必ずしも同程度なくてもよく(例えば、味方キャラより敵キャラの方が小さくてもよく)、複数の色を用いて敵キャラが表現されていてもよい。この導光板風の表示態様により、遊技者には、あたかも、味方キャラが手前の導光板の発光によって視認可能とされた後に敵キャラが奥の導光板の発光によって視認可能とされように見え、これを繰り返し行うことで手前と奥にある導光板が交互に発光しているかのように見える演出が実行されているように認識させることができる。

【1407】

また、導光板を用いた演出は遊技者に大きな期待感を抱せることができるが、複数の味方キャラや敵キャラがいる場合には、全てのキャラそれぞれに対応する導光板をパチンコ機1に搭載することは、パチンコ機1内のスペースや費用の都合上、困難である。従って、周辺制御MPUは、上述した導光板風の表示態様を、演出表示装置1600を用いて実行することにより、導光板の数を増やすことなく、味方キャラや敵キャラを増やすことができる。ひいては、導光板の数を増やすことなく、上述した期待感を遊技者に抱かせるための様々な演出を実現することができる。

【1408】

なお、敵キャラの表示パターンについても、第二導光板2810に表示される味方キャラの表示パターンと同様に、複数の表示パターンが設けられていてもよいが、敵キャラは遊技者にとって好ましくない存在であるため、敵キャラの表示パターン数は上述した味方キャラの表示パターンより少ないことが望ましい(例えば、味方キャラは青、緑、又は赤で表示されるが、敵キャラは青又は緑で表示される)。

【1409】

続いて、周辺制御MPUは、導光板と同様の表示態様の敵キャラの表示を終了し、敵キャラのダイジェスト映像(例えば、味方キャラが攻撃する映像のダイジェスト)を演出表示装置1600に表示する。これにより、遊技者の緊張感を高めることができる。

【1410】

なお、周辺制御MPUは、味方キャラのダイジェスト映像と同様に、敵キャラのダイジェスト映像についても、期待度に応じて複数のパターンから選択してもよいし、敵キャラのダイジェスト映像を表示しているとおきに予告演出を実行するようにしてもよい。但し、敵キャラのダイジェスト映像のパターン数は、味方キャラのダイジェスト映像のパターン数よりも少ないほうが望ましい。

【1411】

また、遊技者はあまり敵キャラを見たくないため、導光板風の表示態様による敵キャラの表示時間と敵キャラのダイジェスト映像表示時間との合計は、味方キャラの第二導光板2810への表示時間と味方キャラのダイジェスト映像表示管との合計よりも短いことが望ましい。

【1412】

続いて、周辺制御MPUは、敵キャラのダイジェスト映像の表示を終了した後、再度、第二導光板2810を発光させて、味方キャラの画像を表示させる。このとき、周辺制御MPUは、1回目の第二導光板2810の発光と同様の演出を行ってもよいし、発光時間を1回目の第二導光板2810の発光時間より短くしてもよい。

【1413】

また、2回目の導光板発光についても、1回目の導光板の発光と同様に、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させる代わりに、味方キャラが表示される複数の導光板から発光させる導光板を、大当り期待度に応じて選択してもよい。

【1414】

なお、2回目の導光板発光における発光させる導光板の選択肢の数は、1回目の導光板発光における選択肢の数と同じであってもよいし、少なくてもよい。2回目の導光板発光における選択肢の数が、1回目の導光板発光における選択肢の数より少ない場合、例えば、大当り期待度が低い選択肢(例えば、最も大当り期待度が低い選択肢)が除かれていることが望ましい。具体的には、例えば、1回目の導光板発光の選択肢が、青、緑、又は赤(青、緑、赤の順で大当り期待度が高くなるものとする)の発光である場合、2回目の導光板発光の選択肢は、緑又は赤の発光である。

【1415】

また、2回目の導光板の発光における選択肢の数が、1回目の導光板の発光における選択肢の数と同じ場合、選択肢の内容が同じであってもよいし異なっていてもよい。具体的には、例えば、1回目の導光板発光の選択肢が、青、緑、又は赤の発光である場合、2回目の導光板発光の選択肢は青、緑、又は赤の発光であったり、緑、赤、又は金(金は赤よりも大当り期待度が高いものとする)の発光であったりする。

【1416】

なお、味方キャラが表示される1回目の第二導光板2810の発光演出から、味方キャラが表示される2回目の第二導光板2810の発光演出が行われるまでに要する時間は、特定の演出(図158における「宿命のバトル発生」というタイトル表示)が表示されてから、味方キャラが表示される1回目の第二導光板2810の発光演出が行われるまでに要する時間よりも長いことが望ましい。これにより、遊技者に緊張感を与えることができる。特に、上述したように味方キャラの表示色等にバリエーションが設けられている場合には、遊技者により緊張感を与えることができる。

【1417】

続いて、周辺制御MPUは、第二導光板2810の発光を中止した後、上述した味方キャラのダイジェスト映像の一部を表示する。ダイジェスト映像の一部であるため、上述したダイジェスト映像の表示時間よりも、短い時間で表示される。なお、周辺制御MPUは、複数パターンのダイジェスト映像から選択した1つのダイジェスト映像の一部を表示してもよい。この場合、各パターンにおける大当り期待度が異なることが望ましい。この場合、1回目に表示される味方キャラのダイジェスト映像のパターン数よりも、2回目に表示される味方キャラのダイジェスト映像のパターンの数が少ない方が望ましい。

【1418】

また、周辺制御MPUは、大当り期待度に応じて、味方キャラのダイジェスト映像のどの一部を表示するかを選択してもよい。また、周辺制御MPUは、ダイジェスト映像を表示しているときに予告演出を実行してもよい。

【1419】

続いて、周辺制御MPUは、味方キャラのダイジェスト映像の一部を表示した後、導光板風の表示態様で敵キャラを演出表示装置1600に表示する。なお、このときの表示態様は1回目の敵キャラの導光板風の表示態様と同様であってもよいし、大当り期待度が昇格するような表示態様であってもよい。

【1420】

続いて、周辺制御MPUは、演出表示装置1600を完全に消灯させ(即ち、ブラックアウトさせ)、その後、当該変動が大当りである場合に高い割合で味方キャラが、当該変動がはずれである場合に高い割合で敵キャラを出現させる又は味方キャラ及び敵キャラのいずれも出現させない。具体的には、周辺制御MPUは、味方キャラを表示する場合には例えば第二導光板2810を再度発光させ、敵キャラを表示する場合には演出表示装置1600に再度導光板風の表示態様で敵キャラを表示する。その後、例えば、表示されたキャラによる攻撃演出が演出表示装置1600に表示される。なお、周辺制御MPUは、最終的に味方キャラを表示した場合には、例えば、演出表示装置1600上で大当り確定を示す表示(例えば、背景レインボーなど)を行うようにしてもよい。

【1421】

ここで、味方キャラが第二導光板2810に表示される場合において、1回目の導光板演出から2回目の導光板演出が実行されるまでに要する時間よりも、2回目の導光板演出から3回目の導光板演出が実行されるまでに要する時間の方が長いことが望ましい。これは、3回目の導光板発光演出が実行された場合(即ち3回目の味方キャラ表示演出が実行された場合)の大当り期待度は極めて高いため、3回目の導光板演出の発生までに時間を与えることにより、遊技者に緊張感を与えることができるからである。

【1422】

また、2回目の導光板演出から3回目の導光板演出が実行されるまでに要する時間よりも、3回目の導光板風の表示態様による敵キャラ表示演出が実行されてから変動が終了するまでの時間の方が短いことが望ましい。3回目の導光板演出が発生しない場合(即ち、3回目の敵キャラ表示演出が実行された場合)、大当り期待度が極めて低いため、大当り期待度の低い演出を実行する時間が短く次の変動に移行させることにより遊技者の納得感を向上させることができる。また、このような場合に、いつまでも敵キャラが表示されていると遊技者の嫌悪感が増してくるおそれがあり、このような事態の発生を抑制するためである。

【1423】

なお、味方キャラ及び敵キャラのいずれも出現させない場合には、周辺制御MPUは、演出表示装置1600に味方キャラ及び敵キャラのいずれも含まれない画像を表示したり、演出表示装置1600を消灯させたりする。

【1424】

なお、周辺制御MPUは、演出表示装置1600をブラックアウトさせる前に、味方キャラが表示される導光板の発光と、導光板風の態様による演出表示装置1600への敵キャラの表示と、を交互に実行する煽り演出を行ってもよい。なお、煽り演出において、味方キャラの表示時間と敵キャラの表示時間を、徐々に短くしてもよい、即ち味方キャラの表示と敵キャラの表示との切り替えを徐々に速くしてもよい。

【1425】

周辺制御MPUは、味方キャラの表示と敵キャラの表示を短時間で切り替えている途中から、演出表示装置1600における導光板風の表示態様の敵キャラの表示を、第二導光板2810に表示された味方キャラの導光板風の表示態様の表示に変更する演出を実行してもよい。つまり、表示内容が、「導光板の味方と導光板風の表示態様の敵」から「導光板の味方と導光板風の表示態様の味方」に変化する。なお、当該演出は当該変動が大当りである場合に高い割合で選択される(又は大当りである場合にのみ)実行されることが望ましい。

【1426】

当該演出により、遊技者から見て演出表示装置1600の手前に位置する第二導光板2810と、遊技者から見て第二導光板2810の奥側に位置する演出表示装置1600と、に交互に味方キャラが表示されるため、味方キャラが演出表示装置1600から飛び出したような立体感のある演出を実現することができる。なお、当該切り替え演出以外においても、味方キャラを導光板に表示する代わりに、導光板風の表示態様で演出表示装置1600に表示してもよい。

【1427】

なお当該演出において演出表示装置1600に表示される味方キャラの画像は、第二導光板2810に表示される味方キャラの表示態様と同一でもよいが、導光板の味方キャラを強調するような画像(飛び出したことを強調させるような画像)の方が好ましい。

【1428】

なお、複数の味方キャラ又は複数の敵キャラが設けられている場合には、周辺制御MPUは、表示する味方キャラ又は敵キャラを途中で変更してもよい。例えば、味方キャラのダイジェスト映像(一部又は全部)の表示時、敵キャラのダイジェスト映像(一部又は全部)の表示時、2回目の味方キャラの第二導光板2810への表示時、及び2回目の敵キャラの導光板風の態様による演出表示装置1600への表示時は、いずれもキャラ変更のタイミングの一例である。なお、途中で表示キャラを変更する場合には、大当り期待度の高いキャラへと変更することが望ましい。

【1429】

また、当該変動における大当り期待度が高い場合等において、周辺制御MPUは、図158及び図159の例で敵キャラを表示する演出の一部を、味方キャラを表示する演出に置き換えてもよい。例えば、敵キャラのダイジェスト映像を表示する代わりに、味方キャラのダイジェスト映像を表示してもよい。本来敵キャラのダイジェスト映像が表示される場面で、味方キャラの画像が表示されることにより、遊技者の期待感が向上する。

【1430】

なお、フラッシュバック演出では、遊技者にとって有利な結果につながりやすい味方キャラを遊技者から見て演出表示装置1600よりも手前の第二導光板2810に表示し、有利な結果につながりにくい敵キャラを演出表示装置1600に表示することにより、遊技者にとってもどちらのキャラが有利な結果につながりやすいかを認識しやすい。

【1431】

なお、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させて味方キャラが表示されているときに、遊技者から見て第二導光板2810の奥に位置する少なくとも1つの可動体(初期位置において第二導光板2810の奥に位置するものであってもよいし、動作後の位置において第二導光板2810の奥に位置するものであってもよい)を動作させてもよい。導光板が発光して味方キャラが表示されている状態において、遊技者の意識は、例えば、発光している導光板及び導光板の発光に応じた効果音等に向いている。その状態で、上述した可動体を動作させることにより、遊技者に対して隠し要素的なゲーム性を提供することができる。

【1432】

なお、上述した可動体の動作を隠し要素とするために、当該可動体の動作時における動作幅が最大動作幅より小さかったり、当該動作に伴う音や光が出力されなかったり、当該可動体の動作終了時(即ち当該可動体が初期位置に戻る時)まで味方キャラが表示される導光板の発光演出が続いていたりすることが望ましい。また、周辺制御MPUは、当該変動が大当りである場合に高い割合で、味方キャラが表示される導光板の発光と併せて当該可動体が動作させることが望ましい。

【1433】

一方で、上述した可動体の動作は、隠し要素的なゲーム性であるため、可動体の動作有無と大当り期待度との間に相関があると、遊技者に可動体の動作にばかり注目し、フラッシュバック演出自体、興ざめになってしまう恐れもある。従って、大当り期待度は可動体の動作有無に依存しないこととしてもよい。この場合、フラッシュバック演出が現出された場合には、十分な大当り期待度(例えば50%以上の大当り期待値)があるとしたほうが望ましい。

【1434】

なお、この可動体は、このフラッシュバック演出以外の演出でも動作可能である。フラッシュバック演出以外の演出においては、可動体の動作に応じて各種スピーカからの音の出力や各種ランプからの発光等も実行される。具体的には、例えば、SPリーチ前半後半が実行されているときに可動体が動作すれば大当りの期待度合いが上昇するようにし、その場合に可動体が動作すれば、可動体の動作に応じて音の出力やランプが発光される。一方、フラッシュバック演出での可動体の動作時には、当該可動体の動作に応じた音の出力や発光等は行われないことととしてもよいし、特別抽選結果の当落に対する演出が行われているときには現出されない専用の音やランプの発光が出力されるようにしてもよい。このように、専用の音の出力や専用のランプの発光を行ってもよいが、あくまで隠し要素的なゲーム性であるため、専用の音の出力や専用のランプの発光は所定時間(例えば、図158の上中図に示す導光板の発光時間よりも短い時間)の経過をもって終了させるようにするとよい。

【1435】

また、第二導光板2810が発光して味方キャラが表示されているときに、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上の表示を黒画像から黒画像とは異なる表示態様へと変化させるよう制御してもよい。その際、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上の映像が切り替わったときには音は出力せず、切り替わった後の所定のタイミングで音を出力するようにしてもよい。

【1436】

また、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させて味方キャラが表示されているときに、遊技者から見て第二導光板2810の奥に位置する複数の可動体を同時に動作させたり、予め定められた所定の順序によって当該複数の可動体を動作させたりしてもよい。このように、複数の可動体を動作させることにより、隠し要素を遊技者に仄めかすことができ、この隠し要素が遊技者に全く気付かれないという事態を抑制することができる。

【1437】

なお、周辺制御MPUは、フラッシュバック演出の1回目の導光板発光による味方キャラの表示の表示時間と同じ時間又は短い時間を使って、導光板発光による味方キャラを表示する先読み演出である、導光板発光先読み演出を実行してもよい。つまり、複数の変動に対して連続して同じ態様の導光板の発光が行われるということである。また、なお、味方キャラが表示される複数種類の導光板が設けられている場合、導光板発光先読み演出における導光板の連続発光において、大当り期待度が降格しない昇格のみが許可された組み合わせを表示するほうが好ましい。具体的には、例えば、導光板発光のパターンが青、緑、又は赤(青<緑<赤の順で大当り期待度が高くなる)からなる場合、導光板発光先読み演出において緑色に発光した場合には、その後青の発光は出現しない(出現した場合には大当り確定としてもよい)。

(エ) 図101 「

[図:0001394783000001.jpg]

」

(オ) 図102 「

[図:0001394783000002.jpg]

」

(カ) 図103「

[図:0001394783000003.jpg]

」

(キ) 図104 「

[図:0001394783000004.jpg]

」

(ク) 図105 「

[図:0001394783000005.jpg]

」

ウ 判断

本件補正により、請求項1についてされた補正は、前記1で述べたように「表示装置」の表現を改めた「表示手段」に表示される「絵柄」について、新たに「第1絵柄と前記第1絵柄と態様が異なる第2絵柄、前記第1絵柄および前記第2絵柄とも態様が異なる第3絵柄を含む複数の態様」であることを特定するとともに、新たに「前記表示手段は、透明な一枚の導光板と前記導光板の複数の端面のうち一の端面側に配置された複数の発光部から成」ることを特定した補正を含むものである。これらの新たな特定に基づくと、「表示手段」としての「一枚の導光板」には、「第1絵柄」、「第2絵柄」、「第3絵柄」が表示可能であることになる。

ここで、「第1絵柄」及び「第2絵柄」については、「前記導光板の複数の端面のうち一の端面側に配置された複数の発光部を発光させることによって前面側に前記第1絵柄と前記第2絵柄を同時に表示可能にしている」(以下「特徴1」という。)とともに、「前記導光板の前記一の端面側の一部から前記発光部からの光を入射することで前記導光板の前面側に前記第2絵柄を表示することなく前記第1絵柄を表示可能にされ」ていること(以下「特徴2」という。)が、本件補正により請求項1において新たに特定されており、また「第3絵柄」については、「前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる」「第一のパターン」と、「前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない」「第二のパターン」のうち、「第二のパターン」において「表示手段」に表示される「絵柄」が、本件補正により請求項1において新たに「第3絵柄」と特定されている(以下「特徴3」という。)。

一方、当初明細書等には、前記イに摘記したように、表ユニット2000に取り付けられた「表導光板2610」(【0708】~【0739】等)、裏ユニット3000に取り付けられた「第一導光板2710」(【1350】~【1352】等)、同じく裏ユニット3000に取り付けられた「第二導光板2810」(【1395】~【1437】等)の、それぞれ態様が異なる絵柄を表示可能な計3種類の「導光板」が記載されるところ、請求項1において、「第1絵柄」及び「第2絵柄」に係る上記特徴1及び上記特徴2を備える絵柄を表示可能な導光板は、「表導光板2610は、複数の反射凹部2613のうちの特定の群の反射凹部2613が前方へ光を反射させることにより、互いな異なる態様に発光表示可能な複数の絵柄2614を有している。」(【0715】)、「表演出ユニット2600によれば、一枚の表導光板2610により、複数(3つ以上)の互いに異なる絵柄2614を発光させることができる」(【0726】)、「表導光板2610により、図105に示すように、演出ユニットや装飾体、演出表示装置1600の前方において、複数の反射凹部2613の点状発光による半透明な複数の絵柄2614が浮かびあがってアニメーションのよう動く発光装飾を見せることができる」(【0727】)として説明される、上記「表導光板2610」のみであり、また「第3絵柄」に係る上記特徴3を備える絵柄を表示可能な導光板は、「なお、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させて味方キャラが表示されているときに、遊技者から見て第二導光板2810の奥に位置する少なくとも1つの可動体(初期位置において第二導光板2810の奥に位置するものであってもよいし、動作後の位置において第二導光板2810の奥に位置するものであってもよい)を動作させてもよい。」(【1431】)、「なお、この可動体は、このフラッシュバック演出以外の演出でも動作可能である。フラッシュバック演出以外の演出においては、可動体の動作に応じて各種スピーカからの音の出力や各種ランプからの発光等も実行される。具体的には、例えば、SPリーチ前半後半が実行されているときに可動体が動作すれば大当りの期待度合いが上昇するようにし、その場合に可動体が動作すれば、可動体の動作に応じて音の出力やランプが発光される。一方、フラッシュバック演出での可動体の動作時には、当該可動体の動作に応じた音の出力や発光等は行われないことととしてもよいし、特別抽選結果の当落に対する演出が行われているときには現出されない専用の音やランプの発光が出力されるようにしてもよい。」(【1434】)として説明される、上記「第二導光板2810」のみである。

そして、「表導光板2610」は表ユニット2000に取り付けられたものであり、「第二表導光板2810」は裏ユニット3000に取り付けられたものであって、両者が一枚の同じ導光板でないことは明らかであるところ、上記したように、「表示手段」としての「一枚の導光板」に、上記の「第1絵柄」、上記の「第2絵柄」、上記の「第3絵柄」が表示可能であるとの技術的事項は、前記イで摘記した記載を含め、当初明細書等に記載も示唆もされておらず、また当初明細書等の記載から自明な事項でもない。

エ 請求人が主張する補正の根拠

請求人は、審判請求書の請求の理由において、補正の根拠を以下のように主張している。

「[3]補正された特許請求の範囲における補正事項の根拠
各補正事項について、その根拠となる本出願の願書に最初に添付した明細書における記載箇所を説明します。
1)第1補正事項
「第1絵柄と前記第1絵柄と態様が異なる第2絵柄、前記第1絵柄および前記第2絵柄とも態様が異なる第3絵柄を含む複数の態様の絵柄を表示可能な表示手段と、」とする補正は、出願当初明細書の段落[0709]、[0715]、[1395]、[1398]などの記載に基づきます。より具体的には本願発明の「表示手段」は出願当初明細書に記載された導光板(「表導光板2610」と「第二導光板2810」)が相当するとともに、本願発明の「第1絵柄」が図104(b)で黒塗りされた「第二絵柄2614b」、本願発明の「第2絵柄」が図104(d)で黒塗りされた「第四絵柄2614d」に相当するとともに、本願発明の「第3絵柄」が図158における「味方キャラ」が相当します。
なお、当該補正事項は請求項全体で整合をとっております。
2)第2補正事項
「前記表示手段は、透明な導光板と前記導光板の複数の端面のうち一の端面側に配置された複数の発光部とを有し、前記導光板は一の端面側に配置された複数の発光部を発光させることによって前面側に前記第1絵柄と前記第2絵柄を同時に表示可能にしているとともに、前記導光板の前記一の端面側の一部から前記発光部からの光を入射することで前記導光板の前面側に前記第2絵柄を表示することなく前記第1絵柄を表示可能にされており、」とする補正は、出願当初明細書の段落[0709]、[0720]-[0726]、図101-105などの記載に基づきます。より具体的には「前記導光板は一の端面側に配置された複数の発光部を発光させることによって前面側に前記第1絵柄と前記第2絵柄を同時に表示可能にしている」という補正は図105の記載を根拠としており、「前記導光板の前記一の端面側の一部から前記発光部からの光を入射することで前記導光板の前面側に前記第2絵柄を表示することなく前記第1絵柄を表示可能にされており、」という補正は段落[0721]の「表導光板装飾基板2640の第二LED群2630bを発光させると、導光板本体2611内に第二特定入光部2612bから光が入射され、第二反射凹部2613bでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第三反射凹部2613c、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第二反射凹部2613bのみが光って見えることとなり、複数の第二反射凹部2613bから構成されている第二絵柄2614bを発光させることができる(図104(b)を参照)。」という記載や図104(b)の記載を根拠としております。
3)第3補正事項
「前記導光板の前面側に前記第1絵柄を表示する際に発光される前記発光部の光が前記導光板の端面側から入射される入射領域は、前記第1絵柄を表示する際に発光される前記発光部が設けられた前記導光板の端面に前記導光板において前記第1絵柄が表示される領域を投影させた端面側投影領域よりも小さい領域であり、」とする補正は、出願当初明細書の段落[0719]-[0727]の記載および図101、図103-104の記載に基づきます。より具体的には、本願発明の「入射領域」が図103の「第二特定入光部2612b」に相当するとともに、「前記第1絵柄を表示する際に発光される前記発光部が設けられた前記導光板の端面に前記導光板において前記第1絵柄が表示される領域を投影させた端面側投影領域」という特定事項における「第1絵柄が表示される領域」は、出願当初明細書の図104(b)の「第二絵柄2614b」が表示されている領域であり、「第1絵柄を表示する際に発光される発光部が設けられた導光板の端面」は、出願当初明細書の図104(b)の「第二LED群2630b」が設けられている上面(上側の端面)が相当します。つまり、「第1絵柄が表示される領域を投影させた端面側投影領域」とは「導光板本体2611」の左端部から右端部の全域に亘って表示される「第二絵柄2614b」を「第二LED群2630b」が設けられている上面に投影した領域、すなわち「導光板本体2611」の上面の全域が相当します。
このため、「入射領域」が「端面側投影領域」よりも小さい領域であることが明らかであります。」

上記した主張について、第1~第3補正事項の補正の根拠とされた段落及び図面は、前記イで摘記した当初明細書等の記載にすべて含まれており、当該記載には、「表示手段」としての「一枚の導光板」に、「第1絵柄」、「第2絵柄」、「第3絵柄」が表示可能であるとの技術的事項が記載も示唆もされていないことは上記ウで述べたとおりであるから、請求人の主張を採用することができない。

オ まとめ

以上のことから、本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。

3 補正の却下の決定のむすび

したがって、本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてしたものとはいえず、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていないものであるから、本件補正は、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、前記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は前記第2のとおり却下されたので、この出願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和3年1月25日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、請求項1の記載は次のとおりである(記号A~Hは、分説のため当審合議体が付した。以下、A等を付した事項を「構成A」等という。)。

(本願発明)

「【請求項1】
A 所定の絵柄を表示する表示装置と、
B 所定の音を出力するスピーカと、
C 所定の光を発光する発光体と、
続きを表示(全12行)
D 遊技者から見て前記表示装置の後方領域で動作可能な可動体と、
E 遊技球の所定の入賞口への入賞に応じて抽選を実行し、前記抽選に当選した場合、特別遊技状態に移行する遊技制御手段と、
F 前記表示装置による前記所定の絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作、を制御する周辺制御手段と、を備える遊技機であって、
G 前記周辺制御手段は、
G1 前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる、第一のパターンと、
G2 前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能であり、
G3 前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない前記第二のパターンにおいて、前記表示装置の前記後方領域で複数の前記可動体を動作させることを可能としている
H ことを特徴とする遊技機。」

2 原査定の拒絶の理由の概要

原査定の拒絶の理由は、概略、次のとおりである。

1.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

●理由1(進歩性)について

・請求項 1

・引用文献等 1及び2

<引用文献等一覧>

1.特開2017-79917号公報

2.特開2005-230221号公報

3 引用文献の記載事項、認定事項及び引用発明

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(1) 引用文献1について

原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用された特開2017-79917号公報(平成29年5月18日出願公開。以下同じく「引用文献1」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。

ア 記載事項

(ア) 「【0018】
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。」
(イ) 「【0024】
演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には、後述する可動演出装置300が設けられている。また、可動演出装置300の前方には、導光板装置500が設けられており、後述する導光板501を介して、可動演出装置300の第1可動体301や第2可動体302(図9参照)及び演出表示装置5の表示画面を視認できるようになっている。」
(ウ) 「【0033】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。」
(エ) 「【0041】
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、演出用LED9、第1演出用モータ311、第2演出用モータ321、第1演出用LED313A,313B、第2演出用LED323A,323C及び導光板LED502といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路や、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、音量調整ボタン42A,42Bといった電気部品の動作を検出するための各種回路が搭載されている。」
(オ) 「【0054】
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
【0055】
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
【0056】
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
【0057】
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理、音量調整処理を実行する。
【0058】
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9、第1演出用LED313A,313B、第2演出用LED323A,323C及び導光板LED502の発光及び可動演出装置300の駆動制御等を行う演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。」
(カ) 「【0063】
次に、導光板装置500について、図3~図8に基づいて説明する。図3は、(A)は導光板装置を示す正面図、(B)は(A)のA-A断面図である。図4は、(A)は導光板装置の要部を示す拡大正面図、(B)は(A)のB-B断面図、(C)は(B)の要部を示す拡大図である。図5は、空間周波数とコントラスト感度(明暗比感度)との関係を示す図である。図6は、画像表示装置における画素パターンと導光板における凹部パターンとを拡大した例を示す説明図である。図7は、画素パターンと凹部パターンとを同じ方向に揃えた比較例におけるモアレの程度の説明図である。図8は、画素パターンと凹部パターンとを角度θで交差させた実施例におけるモアレの程度の説明図である。
【0064】
図3及び図4に示すように、導光板装置500は、遊技盤2の開口2cを閉鎖するように設けられる導光板501と、該導光板501の右端面501aに光を入射するための導光板LED502が複数搭載されたLED基板503と、導光板LED502からの光を導光板501の右端面501aに向けて集光するための集光レンズ504と、導光板501とLED基板503とを一体にするための枠部材505と、を主に有する。尚、導光板装置500は、遊技盤2の背面に固定されてもよいし、センター飾り枠51に固定されてもよい。
続きを表示(全18行)
【0065】
導光板501は、所定の前後幅寸法(板厚=約5mm)を有するアクリルやポリカーボネートなどの透明な合成樹脂等の材質で形成された板部材であって、図3(B)に示すように、演出表示装置5及び可動演出装置300よりも前方に配置されている。
【0066】
また、導光板501は、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する第1領域としての発光領域506、つまり、導光板501の内部に入射された光により発光する発光領域(図3及び図4(A)における網点領域を参照)と、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない第2領域としての非発光領域507、つまり、導光板501の内部に入射された光により発光しない非発光領域(図3及び図4(A)における白色領域を参照)と、を有する。
【0067】
発光領域506は、導光板501の略中央位置に円環状に形成される発光部506Aと、発光部506Aから左右方向へ各々延設される発光部506Bと、発光部506Aから上下方向へ各々延設される発光部506Cと、発光部506A,506B,506Cを囲むように導光板501の周縁部に枠状に形成される発光部506Dと、からなる図形が表れるように形成されており、導光板501の内部に光が入射したときには、発光領域506が光を反射して前方へ出射することで、導光板501に所定の画像が発光表示されるようになっている。
【0068】
非発光領域507は、発光部506Aに囲まれた円形をなす非発光部507Aと、発光部506B内に設けられ非発光部507Aよりも小径の円形をなす複数の非発光部507Bと、発光部506C内に設けられ非発光部507Aよりも小径の円形をなす複数の非発光部507Cと、発光部506A,506B,506C,506Dに囲まれた複数の非発光部507Dと、からなり、導光板501の内部に光が入射したときでも発光表示されることがない領域とされている。
【0069】
図4(C)に示すように、発光領域506は、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの入射光を誘導して前面から出射させるように微細な凹凸状態(粗面)に背面側に形成されている。具体的には、発光領域506は、光の進行方向を側方から見たときの断面視で一定ピッチの略半円形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。図4(C)では、理解を助けるために、凹凸状態(粗面)を拡大して図示しているが、実際の発光領域506は、肉眼で確認することが困難な大きさの微細な凹凸状態となっている。
【0070】
導光板501の右端面501aから内部に光が入射されると、発光領域506に形成された複数の凹部510からなるドットパターンによって導光板501に所定の画像(静止画像)が表示される(図3及び図4(A)における網点領域を参照)。また、本実施例では、導光板501により表示可能とする表示情報として所定の画像(図形)が例示されているが、これら以外にも、絵柄、文字、記号、図柄、あるいは模様等の装飾も含む他の表示情報を表示可能としても良い。
【0071】
尚、導光板501は、右端面501aから光が入射されていない状態では、発光領域506の部分を含む導光板501全体は無色透明の状態となり、後方の演出表示装置5の表示画像、第1可動体301、第2可動体302を導光板501の前方から視認(透視)可能となる。また、右端面501aから光が入射された状態では、発光領域506の部分は発光するが、発光領域506以外の部分は、無色透明の状態が維持される。」
(キ) 「【0111】
また、第1可動体301の前面には、左右方向の略中央位置に正面視略円環状に配置された複数(例えば、6個)の第1演出用LED313Aと、第1演出用LED313Aの左右側にそれぞれ複数(例えば、3個ずつ)並設された第1演出用LED313Bとが、それぞれ前方に向けて光を照射可能に設けられている。尚、これら第1演出用LED313A,313Bの前面側は、図示しないレンズカバー部材により覆われていてもよい。
・・・
【0115】
また、第2可動体302の前面には、上下方向の略中央位置に上下に配置された複数(例えば、2個)の第2演出用LED323Aと、第2演出用LED323Aの上下側にそれぞれ複数(例えば、3個ずつ)配置された第2演出用LED323Cとが、それぞれ前方に向けて光を照射可能に設けられている。尚、これら第2演出用LED323A,323Cの前面側は、図示しないレンズカバー部材により覆われていてもよい。」
(ク) 「【0121】
また、演出制御用CPU120は、遊技における様々なタイミングで、可動演出装置300の第1可動体301を、第1退避位置から第1演出位置または第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置へ移動させたり、第2可動体302を、第2退避位置から第2演出位置または第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置へ移動させたり、第1演出用LED313A,313Bや第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行する(例えば、図11(A)参照)。
【0122】
さらに、演出制御用CPU120は、遊技における様々なタイミングで、導光板装置500の導光板LED502を点灯することにより、発光領域506を発光させて導光板501の前面に所定の図形を表示させる導光板演出を実行しているときに、可動演出装置300の第1可動体301を第1退避位置から第1演出位置へ移動させて、第1演出用LED313Aを非発光部507A、第1演出用LED313Bを非発光部507Bに対応する位置に各々配置するとともに、第2可動体302を第2退避位置から第2演出位置へ移動させて、第2演出用LED323Aを非発光部507A、第2演出用LED323Cを非発光部507Cに対応する位置に各々配置した後、第1演出用LED313A,313B及び第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行する複合演出を実行可能である(図12(A)参照)。」

(ケ) 図3「

[図:0001394783000006.jpg]

」

(コ) 図10「

[図:0001394783000007.jpg]

」

(サ) 図11「

[図:0001394783000008.jpg]

」

(シ) 図12「

[図:0001394783000009.jpg]

」

イ 認定事項

前記ア(ク)に摘記した【0121】には、「演出制御用CPU120は、」「可動演出装置300の第1可動体301を、第1退避位置から」「第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置へ移動させたり、」「第2可動体302を、第2退避位置から」「第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置へ移動させたり、」「第1演出用LED313A,313Bや第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行する」ことが記載されている。

そして、同じく前記ア(サ)に摘記した図11(A)には、上記記載を踏まえると、「第1演出用LED313A,313Bや第2演出用LED323A,323C」の「発光」は、少なくとも、「第1可動体301」が「第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置」に移動し、「第2可動体302」が「第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置」に移動したところで行われることが記載されているといえる。

そうすると、引用文献1には、「演出制御用CPU120は、第1可動体301を、第1退避位置から第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置へ移動させ、第2可動体302を、第2退避位置から第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置に移動させて、第1演出用LED313A,313Bや第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行する」ことが記載されていると認められる(認定事項1)。

ウ 引用発明

前記アの記載事項及び前記イの認定事項を総合すると、引用文献1には以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる(符号a~hは、当審合議体が、本願発明で分説A~Hに概ね対応させて当審合議体が付したものである。)。

(引用発明)

「a、b、c、d 遊技盤2の背面には、可動演出装置300が設けられ、可動演出装置300の前方には、導光板装置500が設けられ(【0024】)、導光板装置500は導光板501を有し(【0064】)、導光板501は、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する発光領域506と、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない非発光領域507と、を有し(【0066】、図3)、非発光領域507は、非発光部507Aと、非発光部507Bと、非発光部507Cと、非発光部507Dと、からなり(【0068】、図3)、導光板501の内部に光が入射したときには、発光領域506が光を反射して前方へ出射することで、導光板501に所定の絵柄が発光表示され(【0067】、【0070】)、導光板501を介して、可動演出装置300の第1可動体301や第2可動体302を視認できるようになっており(【0024】)、第1可動体301の前面には、左右方向の略中央位置に配置された複数の第1演出用LED313Aと、第1演出用LED313Aの左右側にそれぞれ複数並設された第1演出用LED313Bとが、それぞれ前方に向けて光を照射可能に設けられ(【0111】、図12)、第2可動体302の前面には、上下方向の略中央位置に上下に配置された複数の第2演出用LED323Aと、第2演出用LED323Aの上下側にそれぞれ複数配置された第2演出用LED323Cとが、それぞれ前方に向けて光を照射可能に設けられ(【0115】、図12)、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられ(【0033】)、
e CPU103は、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行し、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行い(【0055】、【0056】)、
f 演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rからの音出力、第1演出用LED313A,313B、第2演出用LED323A,323C及び導光板LED502の発光及び可動演出装置300の駆動制御等を行うパチンコ遊技機1であって(【0018】、【0057】、【0058】)、
g、g1、g2、g3 演出制御用CPU120は、第1可動体301を、第1退避位置から第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置へ移動させ、第2可動体302を、第2退避位置から第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置に移動させて、第1演出用LED313A,313Bや第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行し(認定事項1)、導光板装置500の導光板LED502を点灯することにより、発光領域506を発光させて導光板501の前面に所定の図形を表示させる導光板演出を実行しているときに、可動演出装置300の第1可動体301を第1退避位置から第1演出位置へ移動させ、第1演出用LED313Aを非発光部507A、第1演出用LED313Bを非発光部507Bに対応する位置に各々配置するとともに、第2可動体302を第2退避位置から第2演出位置へ移動させ、第2演出用LED323Aを非発光部507A、第2演出用LED323Cを非発光部507Cに対応する位置に各々配置した後、第1演出用LED313A,313B及び第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行する複合演出を実行可能である(【0122】)、
h パチンコ遊技機1(【0018】)。」

(2) 引用文献2について

原査定の拒絶の理由に引用文献2として引用された特開2005-230221号公報(平成17年9月2日出願公開。以下同じく「引用文献2」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。

ア 記載事項

(ア) 「【0065】
次に、第1実施形態に係るパチンコ機1において、メイン基板42で行われるプログラムについて説明する。メイン基板42で行われるプログラムには、電源投入直後に作動するメインプログラムと、一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動する割込プログラムがある。」
(イ) 「【0094】
次に、図30の演出選択テーブル172について説明する。図30の演出選択テーブル172は、図22の図柄表示制御用ROM146に記憶されたものである。図30の演出選択テーブル172においては、「1」~「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、液晶表示器60の演出・映像内容、可動部材27の動作パターン、及びスピーカ17から発せられる発生音パターンが定められている。この点、変動パターンの番号は、図29の変動パターン決定テーブル171のものと対応するものである。
【0095】
また、液晶表示器60の演出・映像内容とは、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動・停止する際の、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される演出及び映像内容をいう。可動部材の動作パターンとは、液晶表示機60による演出・映像と連動して可動部材27が可動する際の動作パターンをいう。そして、発生音パターンとは、液晶表示機60による演出・映像と連動してスピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声のパターンをいう。
【0096】
また、「完全ハズレ」とは、「完全ハズレ」のときに図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する映像を意味する。また、「リーチA」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチAを意味する。また、「リーチB」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチBを意味する。また、「リーチC」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチCを意味する。また、「リーチD」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチDを意味する。また、「「大当り」表示」」とは、図柄表示装置58の液晶表示器60で変動する3つの図柄が「大当り図柄」をもって停止した際に図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「大当り」の文字を意味する。そして、液晶表示器60の演出・映像内容は、「完全ハズレ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」、「「大当り」表示」の組合せで構成されている。

【0097】

更に、可動部材27の動作パターンについて「なし」とは、可動部材27の動作を行わないことを意味する。また、「腕+胴」とは、前記したソレノイド114により可動部材27の右腕110及び左腕111を開閉運動させ、且つ駆動モータ113により胴体108を回転運動させることを意味する。また、「胴」とは、駆動モータ113により胴体108のみを回転運動させることを意味する。また、「腕」とは、ソレノイド114により可動部材27の右腕110及び左腕111を開閉運動させることのみを意味する。

一方、発生音パターンとは、液晶表示機60による演出・映像及び可動部材27の可動と連動してスピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声のパターンをいう。発生音パターンはパターンa~パターンiの9種類のパターンが予め設定され、図柄表示制御用ROM146に記憶されている。尚、表示サブ基板40による液晶表示器60の映像表示処理、スピーカ17による音発生処理、及び可動部材27の動作処理については別途フローチャートに基づいて後述する(図37、図38参照)。

【0098】

次に、図31の電飾選択テーブル173について説明する。図31の電飾選択テーブル173は、図22のランプ制御用ROM151に記憶されたものである。図31の電飾選択テーブル173においては、「1」~「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、電飾ランプ12、78A~81Aのランプ点灯パターンが定められている。この点、変動パターンの番号は、図29の変動パターン決定テーブル171のものと対応するものである。

【0099】

また、ランプ点灯パターンとは、液晶表示機60による演出・映像及び可動部材27の可動と連動して電飾ランプ12、78A~81Aが点灯する際の点灯パターンをいう。点灯パターンはパターンA~パターンEの5種類のパターンが予め設定され、ランプ制御用ROM151に記憶されている。

【0100】

そして、以上より、メイン基板42により決定された変動パターンの番号に従って、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「完全ハズレ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」、及び「リーチA+「大当り」表示」、「リーチB+「大当り」表示」、「リーチC+「大当り」表示」、「リーチD+「大当り」表示」の各映像内容が決定され、且つその映像内容に合わせて、可動部材27の動作パターンやスピーカ17の出力内容、電飾ランプ12、78A~81Aの点灯パターンが定義されることとなる。

【0101】

即ち、変動パターン番号「1」においては、液晶表示器60では「完全ハズレ」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は動作を行わず、スピーカ17よりパターンaの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A~81AはパターンAの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。

また、変動パターン番号「2」においては、液晶表示器60では「リーチA」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、胴体108が回転する。そして、スピーカ17よりパターンbの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A~81AはパターンBの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。

また、変動パターン番号「3」においては、液晶表示器60では「リーチB」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は胴体108が回転し、スピーカ17よりパターンcの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A~81AはパターンBの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。

また、変動パターン番号「4」においては、液晶表示器60では「リーチC」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は右腕110、左腕111の開閉動作を行い、スピーカ17よりパターンdの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A~81AはパターンCの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。

更に、変動パターン番号「5」においては、液晶表示器60では「リーチD」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は動作を行わず、スピーカ17よりパターンeの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A~81AはパターンCの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。

【0102】

また、変動パターン番号「6」においては、液晶表示器60では「リーチA+「大当り」表示」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、胴体108が回転する。そして、スピーカ17よりパターンfの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A~81AはパターンDの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。」

(ウ) 図30「

[図:0001394783000010.jpg]

」

イ 引用文献2記載事項

前記アに摘記したとおり、引用文献2に、「パチンコ機1」(【0065】)の「演出選択テーブル172においては、変動パターンの番号が用意され、各変動パターンの番号には、発生音パターンが定められ」(【0094】)、「可動部材27の可動と連動してスピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声のパターン」である「発生音パターンとして」「パターンa~パターンiの9種類のパターンが予め設定され」(【0097】)、「変動パターン番号「1」においては、スピーカ17よりパターンaの音楽、効果音、音声が流れ、変動パターン番号「2」においては、スピーカ17よりパターンbの音楽、効果音、音声が流れる(【0101】)」ことが記載されていることに基づいて、引用文献2には次の事項(以下「引用文献2記載事項」という。)が記載されていると認められる。

(引用文献2記載事項)

「遊技機において、変動パターンに応じて、スピーカより流れる発生音パターンを異ならせる点。」

4 対比

本願発明と引用発明を分説に沿って対比する。

(1) 構成A、B、C、Dについて

引用発明のパチンコ遊技機1の「導光板装置500」は、「内部に光が入射したときには、発光領域506が光を反射して前方へ出射することで、」「所定の絵柄が発光表示され」る「導光板501」を「有し」たものであるところ、上記「導光板装置500」、上記「所定の絵柄」は、それぞれ、本願発明の「表示装置」、「所定の絵柄」に相当するといえるから、引用発明は、本願発明の構成Aの「所定の絵柄を表示する表示装置」を備えたものである。

次に、引用発明のパチンコ遊技機1には、「効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられ」ており、上記「スピーカ8L,8R」、上記「効果音等」は、それぞれ、本願発明の「スピーカ」、「所定の音」に相当するから、引用発明は、本願発明の構成Bの「所定の音を出力するスピーカ」を備えたものである。

次に、引用発明のパチンコ遊技機1には、可動演出装置300の「第1可動体301の前面」に、「左右方向の略中央位置に配置された複数の第1演出用LED313Aと、第1演出用LED313Aの左右側にそれぞれ複数並設された第1演出用LED313Bとが、それぞれ前方に向けて光を照射可能に設けられ」、同じく「第2可動体302の前面」に、「上下方向の略中央位置に上下に配置された複数の第2演出用LED323Aと、第2演出用LED323Aの上下側にそれぞれ複数配置された第2演出用LED323Cとが、それぞれ前方に向けて光を照射可能に設けられ」ており、上記「第1演出用LED313A」、上記「第1演出用LED313B」、上記「第2演出用LED323A」、上記「第2演出用LED323C」は、いずれも、本願発明の「発光体」に相当し、また、上記「照射」は本願発明の「発光」に相当するから、引用発明は、本願発明の構成Cの「所定の光を発光する発光体」を備えたものである。

次に、引用発明のパチンコ遊技機1の、「遊技盤2の背面には、可動演出装置300が設けられ、可動演出装置300の前方には、導光板装置500が設けられ」、「導光板501を介して、可動演出装置300の第1可動体301や第2可動体302を視認できるようになって」いるところ、上記「可動演出装置300」の「第1可動体301」及び「第2可動体302」は、いずれも、本願発明の「可動体」に相当するとともに、その「前方」に「導光板装置500」(表示装置)が設けられ、「導光板501を介して、可動演出装置300の第1可動体301や第2可動体302を視認できるようになって」いることから、上記「可動演出装置300」の「第1可動体301」及び「第2可動体302」(可動体)が、本願発明と同様に「遊技者から見て」「表示装置の後方領域」に位置することは明らかである。そうすると、引用発明は、本願発明の構成Dの「遊技者から見て前記表示装置の後方領域で動作可能な可動体」を備えたものであるといえる。

以上から、引用発明は、本願発明の構成A、B、C、Dを備えているといえる。

(2) 構成Eについて

引用発明の「始動入賞」、「変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行し、変動表示結果が「大当り」となった場合」、「大当り遊技状態」は、それぞれ、本願発明の「遊技球の所定の入賞口への入賞」、「抽選を実行し、前記抽選に当選した場合」、「特別遊技状態」に相当し、また、「変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理」(抽選)や、「大当り遊技状態」(特別遊技状態)「において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理」を行う「CPU103」は、本願発明の「遊技制御手段」に相当するから、引用発明は、本願発明の構成Eを備えている。

(3) 構成F、Hについて

前記(1)における構成A、B、C、Dについての検討を踏まえると、引用発明の「スピーカ8L,8Rからの音出力、第1演出用LED313A,313B、第2演出用LED323A,323C及び導光板LED502の発光及び可動演出装置300の駆動制御等」は、本願発明の「前記表示装置による前記所定の絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作を制御する周辺制御」に相当し、上記「駆動制御等」を行う引用発明の「演出制御用CPU120」は、本願発明の「周辺制御手段」に相当する。

また、引用発明の「パチンコ遊技機1」は、本願発明の「遊技機」に相当する。

そうすると、引用発明は、本願発明の構成F、Hを備えている。

(4) 構成G、G1、G2、G3について

構成Gについて、前記(3)で述べたように、引用発明の「演出制御用CPU120」は、本願発明の「周辺制御手段」に相当する。

次に、引用発明の「演出制御用CPU120」(周辺制御手段)は、「第1可動体301を、第1退避位置から第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置へ移動させ、第2可動体302を、第2退避位置から第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置に移動させて、第1演出用LED313A,313Bや第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行」するものであるところ、前記(1)における検討を踏まえるとともに、引用発明の上記「可動体演出」を本願発明の「第一のパターン」に対応させると、引用発明は、本願発明の構成G1のうち、「前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ」「前記発光体による前記所定の光の発光」「を実行させる、第一のパターン」に相当する構成を備えているといえる。

次に、引用発明の「演出制御用CPU120」(周辺制御手段)が実行可能である「複合演出」について検討する。

上記「複合演出」は、上記「可動体演出」(第一のパターン)と区別して、本願発明の「第二のパターン」に対応させることが可能であり、当該「複合演出」(第二のパターン)における、「導光板装置500の導光板LED502を点灯することにより、発光領域506を発光させて導光板501の前面に所定の図形を表示させる導光板演出を実行しているとき」、「可動演出装置300の第1可動体301を第1退避位置から第1演出位置へ移動させ」「るとともに」「第2可動体302を第2退避位置から第2演出位置へ移動させ」ること、は、前記(1)における構成A、B、C、Dについての検討を踏まえると、それぞれ、引用発明の「前記表示装置に絵柄を表示させているとき」、「前記可動体を前記後方領域で動作させ」ること、に相当する。

続いて、引用発明の「複合演出」(第二のパターン)は、「第1演出用LED313Aを非発光部507A、第1演出用LED313Bを非発光部507Bに対応する位置に各々配置するとともに、」「第2演出用LED323Aを非発光部507A、第2演出用LED323Cを非発光部507Cに対応する位置に各々配置した後、第1演出用LED313A,313B及び第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる」ものであるところ、「第1演出用LED313A,313B及び第2演出用LED323A,323C」(発光体)の発光が、上記した「第一のパターン」としての「可動体演出」における、「第1可動体301」が「第1退避位置から第1退避位置と第1演出位置との間の第1中間位置」へ移動し「第2可動体302」が「第2退避位置から第2退避位置と第2演出位置との間の第2中間位置」に移動したタイミングで行われないのは明らかである。

そうすると、引用発明は、本願発明の構成G2のうち、「前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る」「前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターン」「を実行可能」である構成を備えているといえる。

次に、引用発明の「複合演出」(第二のパターン)は、「第1演出用LED313A,313B及び第2演出用LED323A,323Cを所定の発光態様にて発光させる可動体演出を実行する複合演出を実行可能である」ことから、前記(1)における検討と、上記した構成G2についての検討を踏まえると、引用発明は、本願発明の構成G3のうち、「前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る」「前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない前記第二のパターンにおいて、前記表示装置の前記後方領域で複数の前記可動体を動作させることを可能としている」構成を備えているといえる。

(5) 前記(1)~(4)における検討内容を踏まえると、本願発明と引用発明の一致点及び相違点は、次のとおりである。

<一致点>

「所定の絵柄を表示する表示装置と、
所定の音を出力するスピーカと、
所定の光を発光する発光体と、
遊技者から見て前記表示装置の後方領域で動作可能な可動体と、
続きを表示(全11行)
遊技球の所定の入賞口への入賞に応じて抽選を実行し、前記抽選に当選した場合、特別遊技状態に移行する遊技制御手段と、
前記表示装置による前記所定の絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作、を制御する周辺制御手段と、を備える遊技機であって、
前記周辺制御手段は、
前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記発光体による前記所定の光の発光を実行させる、第一のパターンと、
前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能であり、
前記表示装置に絵柄を表示させているときに前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない前記第二のパターンにおいて、前記表示装置の前記後方領域で複数の前記可動体を動作させることを可能としている
遊技機。」

<相違点>(構成G1~G3)

本願発明は、「第一のパターン」において、「前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる」こととし、「第二のパターン」において、「前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない」こととしているのに対し、引用発明は、「可動体演出」(第一のパターン)、「複合演出」(第二のパターン)において、「スピーカによる音の出力」を行うか否かが特定されていない点。

5 判断

上記相違点について検討する。

遊技機において、遊技の演出を効果的に行うために、「光の発光」に加えて「音の出力」を行うことは一般的であるところ、引用発明の「パチンコ遊技機1」(遊技機)も、前記4(1)で検討したとおり「効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8R」(所定の音を出力するスピーカ)を備えたものであり、また、前記3(2)イに引用文献2記載事項として示したように、遊技機において、スピーカより流れる発生音パターンを、変動パターンに応じて異ならせることが本願の出願前に知られていることから、引用発明に当該引用文献2記載の技術的事項を採用し、引用発明における「可動体演出」(第一のパターン)と「複合演出」(第二のパターン)において、それぞれ発生音パターンを異ならせた音の出力を行うようにすること、すなわち、一方において実行された音の出力を、他方において実行させないことで、上記相違点に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることといえる。

そして、本願発明の奏する効果は、引用発明及び引用文献2記載事項が奏する効果から予測される範囲のものに過ぎず、何ら顕著なものということはできない。

6 まとめ

したがって、本願発明は、引用発明及び引用文献2記載事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、引用発明及び引用文献2記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-001541

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