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特許異議申立

2021-700947

紙製の蓋

審判番号
2021-700947
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2021-043466
登録番号
6867564
請求日
2021年10月04日
審決日
2023年02月27日
公報発行日
2023年05月26日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】山田 菊夫
  • 【権利者代理人】片山 修平
  • 【権利者代理人】大竹 俊成
  • 【異議申立人】寺尾 康典
審判長/審判官
  • 審判長 一ノ瀬 覚
  • 審判官 内田 博之
  • 審判官 八木 誠
分類
P1651.121-YAA(B65D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6867564号発明「紙製の蓋」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6867564号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。 特許第6867564号の請求項1に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6867564号(以下、「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、2019年2月1日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2018年11月16日(US)米国 2018年11月23日(US)米国 2018年11月29日(US)米国 2018年12月3日(US)米国 2018年12月3日(JP)日本 2018年12月6日(US)米国 2018年12月14日(US)米国 2018年12月18日(US)米国 2018年12月26日(US)米国 2018年12月28日(US)米国 2018年12月31日(US)米国 2019年1月9日(US)米国 2019年1月11日(JP)日本 2019年1月18日(US)米国 2019年1月25日(US)米国 2019年1月28日(US)米国)を国際出願日とする特願2020-556580号の一部を令和3年3月17日に新たな特許出願としたものであって、令和3年4月12日にその特許権の設定登録がされ、令和3年4月28日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、特許異議申立人寺尾康典(以下、「異議申立人」という。)により、請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てがされた。 本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和3年10月 4日 特許異議の申立て 令和4年 2月 2日付け 取消理由通知 令和4年 4月 6日 特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 令和4年 5月12日 特許権者による令和4年4月6日の訂正請求書を補正対象とする手続補正書の提出 令和4年 7月 4日 異議申立人による意見書の提出 令和4年 9月27日付け 取消理由通知(決定の予告) 令和4年12月 5日 特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 令和5年 1月17日 異議申立人による意見書の提出 第2 訂正の適否 1.訂正の内容 令和4年12月5日の訂正請求書による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである(下線部は訂正箇所を示す。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1の 「前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態である、紙製の蓋。」 との記載を、 「前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態であり、 前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mmであり、 前記天蓋部は飲み口を備える、紙製の蓋。」 に訂正する。 2.訂正の要件 (1)訂正の目的 訂正事項1は、訂正前の請求項1に係る発明の「紙製の蓋」に「前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mmであり」との限定を付し、訂正前の請求項1に係る発明の「天蓋部」に「前記天蓋部は飲み口を備える」との限定を付したものであり、特許請求の範囲を減縮するものといえる。 よって、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)特許請求の範囲の拡張・変更 訂正事項1は、上記(1)のとおり、訂正前の請求項1に係る発明を限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)新規事項の有無 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「願書に添付した明細書等」という。)には、 「【0089】 紙製の蓋1の寸法の一例を挙げると、直径が70mm~140mm程度であり、紙製の蓋1の全体の高さH1が12mm~20mmであり、カール部9から天蓋部2までの周壁の高さH2が3.5mm~12mmである。なお、紙製の蓋1の容量にもよるが周壁の高さH2は、飲みやすさの観点から6mm~9mmが好ましく、全体の高さH1の36%~53%程度の高さとすることでバランスのよい紙製の蓋1とすることができる。・・・(省略)・・・」 との記載があり、カール部9(請求項1の「前記蓋本体部の前記反対側の端部」に相当。)から天蓋部2までの周壁の高さH2は6mm~9mmであることが記載されている。 また、願書に添付した明細書等には、 「【0011】 (紙製の蓋) 紙製の蓋1は、天蓋部2、この天蓋部2に形成されたテーパ部3、底蓋部4、飲み口5、溝部6、空気孔部7、シール部8を有している。・・・(省略)・・・」 との記載があり、天蓋部2は飲み口5を備えることが記載されている。 したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でする訂正である。 3.小括 令和4年12月5日の訂正請求書による訂正の請求によって、令和4年4月6日の訂正請求書による訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により取り下げられたものとみなされる。 そして、訂正事項1は、上記のとおり、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 よって、本件訂正により、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 第3 本件発明 上記第2のとおり、本件訂正による訂正は認められるから、本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりである。 「【請求項1】 開口部とテーパとカール部とを有した容器に取り付けられるように、紙材料を有した蓋本体部と、 前記蓋本体部に外周を囲まれた状態の天蓋部と、 前記蓋本体部に設けられ、前記容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部を有し、前記容器のカール部の外側から前記容器のカール部に係合する係合部と、を備え、 前記蓋本体部は、前記容器に取り付けられる側の端部と、前記容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部とを有し、 前記天蓋部の外周は、前記容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され、 前記天蓋部の外周以外の部分は、前記係合部と前記反対側の端部との間に設けられ、 前記テーパ部の先端の内径の寸法は、前記容器のカール部外径よりも小さく形成され、前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態であり、 前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mmであり、 前記天蓋部は飲み口を備える、紙製の蓋。」 第4 取消理由通知(決定の予告)に記載した取消理由 当審が令和4年9月27日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 (進歩性) 本件特許の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の引用文献1又は2に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本件特許は取り消すべきものである。 記 引用文献1:実願平3-96272号(実開平5-37128号)のCD-ROM(異議申立人の甲第6号証。) 引用文献2:意匠登録第1221905号公報(異議申立人の甲第8号証) 第5 当審の判断 1.引用文献等 (1)引用文献1・引用発明1 ア「【0005】 第2ボックス2は、第1ボックス1と同様に、上方に向かって径が連続的に拡大したテーパー状胴部体2aと、下向き屈曲縁部21がテーパー状胴部体2aの下部に形成した立上り屈曲部20に嵌まり圧着された底部体2bを有している。前記テーパー状胴部体2aは第1ボックス1のテーパー状胴部体1aとほぼ同等のテーパ角度を有し、所要範囲が嵌合用テーパ胴部13に内嵌するとともに底面(下縁部)22が係止用段部12に接している。テーパー状胴部体2aの上端外側にはカール部24が形成されている。 蓋体3は紙管などで作られたストレートな胴部3aの上端に内向きカール部31を形成し、この内向きカール部31に蓋片3bを取付けたもので、胴部3aは前記第2ボックス2のカール部24に外嵌し得る内径を有している。」 イ「【0007】 第3実施例は、第2ボックス2を第1ボックス1に外嵌することでスタックする方式としている。このため、第2ボックス2のテーパー状胴部体2aの径を第1ボックス1のテーパー状胴部体1aよりも大きく構成し、第2ボックス2のテーパー状胴部体2a下部に設けた立上り屈曲部20に底部体1bの下向き屈曲縁部21を嵌装し圧着した凹入底部25の内径を、第1ボックス1のテーパー状胴部体上端外側に形成したカール部14の外径よりもわずか小さな寸法に構成し、第2ボックス2の凹入底部25をカール部14外側に押し込むことによって、カール部14の弾性復元力で密接させるようにしている。 なお、実施例では、第1・第2ボックス1,2および蓋体3は真円形断面であるが、長円形、楕円形などでもよいし、矩形状ないしこれに類する断面であってもよいのは勿論である。 さらに、図2の仮想線で示すように、テーパー状胴部体1aやテーパー状胴部体2aの開口径よりも小さな寸法の仕切り片6を装入すれば、周縁が胴部体のテーパー角度によって係止されるため、簡単に中仕切りを形成することができ、種類の異なる食物を分別して収容することができる。 また、スプーンやフォークなどの飲食用具5は合成樹脂製の収納袋50に収納されているが、これをアタッチメントとして装着するには、図1と図2のように蓋体3の蓋片3bに好ましくは?離紙付きの粘着層32を設けておき、これに収納袋50を貼り付け、あるいは、図3のように第2ボックス2と蓋体胴部3aの空隙に押し込んで保持させてもよい。さらには、図4のように蓋体3のカール部31の一部に切欠き310を設け、この切欠き内に差し込むようにしてもよい。」 ウ 【図2】 [図:0001397155000001.jpg] エ 【図4】 [図:0001397155000002.jpg] オ 【図4】から、テーパー状胴部体1a及びテーパー状胴部体2aが上方の開口部に向かって径が連続的に拡大する構成、第1ボックス1の開口部を第2ボックス2のテーパー状胴部体2aの下端側の凹入底部25で閉塞した構成、テーパー状胴部体2aの上端側にカール部24が形成された構成、底部体2bの外周がテーパー状胴部体2aに囲まれた状態の構成、凹入底部25の内周が上方に向かって径が連続的に拡大するテーパーを有する構成、及び底部体2bの下向き屈曲縁部21以外の部分は凹入底部25とカール部24の間に設けられている構成が見て取れる。 カ 上記ア、イ、エ及びオから、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明1] 「開口部と、上方に向かって径が連続的に拡大するテーパー状胴部体1aとカール部14とを有した第1ボックス1に外嵌することでスタックする、紙製のテーパー状胴部体2aと、 テーパー状胴部体2aに外周を囲まれた状態の底部体2bと、 テーパー状胴部体2aに設けられ、上方に向かって径が連続的に拡大する内周側のテーパーを有し、第1ボックス1のカール部14の外側から、第1ボックス1のカール部14を押し込んで密接するテーパー状胴部体2aの下端側の凹入底部25と、を備え、 テーパー状胴部体2aは、凹入底部25側の下端側の部分と、上端側のカール部24とを有し、 底部体2bの下向き屈曲縁部21は、下向きに屈曲されており、凹入底部25に嵌装されて圧着され、 底部体2bの下向き屈曲縁部21以外の部分は、凹入底部25とカール部24との間に設けられ、 凹入底部25の内径を、カール部14の外径より小さな寸法に構成し、 第1ボックス1の開口部を閉塞した状態では、第1ボックス1のカール部14が凹入底部25のテーパーの内周側の面に密接した状態である、紙製の第2ボックス2。」 (2) 引用文献2・引用発明2 ア 【平面図】 [図:0001397155000003.jpg] イ 【正面図】 [図:0001397155000004.jpg] ウ 【左側面図】 [図:0001397155000005.jpg] エ 【背面図】 [図:0001397155000006.jpg] オ 【底面図】 [図:0001397155000007.jpg] カ 【正面図中央縦断面図】 [図:0001397155000008.jpg] キ 【斜視図】 [図:0001397155000009.jpg] ク 引用文献2は、「2個の紙製容器を嵌合してなる容器」(【意匠に係る物品の説明】参照。)にかかるものであるところ、その【平面図】、【正面図】、【左側面図】、【右側面図】、【背面図】、【底面図】、【正面図中央縦断面図】及び【斜視図】(以下、「引用文献2の図面」という。)からは、以下の(ア)~(カ)の構成が見て取れる。 (ア)上端の開口と、上方に向かって径が拡大するテーパーと、上端の外周のカール部とを有した下側容器の構成。 (イ)下側容器に嵌合するように、紙製のテーパー状の側壁部と、テーパー状の側壁部に外周側を囲まれた状態の底部と、を備えた紙製の上側容器兼蓋の構成。 (ウ)紙製の上側容器兼蓋は、 テーパー状の側壁部の下側に設けられ、上方に向かって径が拡大するテーパー部を有し、下側容器のカール部の外側から下側容器のカール部に係合する部分を備える構成。 (エ)テーパー状の側壁部は、下端側に設けられる下側容器のカール部に係合する部分と、上端側に設けられる上側容器兼蓋のカール部と、を有する構成。 (オ)上側容器兼蓋の底部の外周は、下側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた部分はテーパー状の側壁部に接合され、 上側容器兼蓋の底部の、折り曲げられた部分以外の部分は、前記下側容器のカール部に係合する部分より上側に設けられるとともに、上側容器兼蓋のカール部より下側に設けられる構成。 (カ)テーパー状の側壁部の、前記下側容器のカール部に係合する部分側の端部の内径の寸法は、下側容器のカール部の外径よりも小さく形成され、下側容器の上端の開口を上側容器兼蓋によって閉塞した状態では、下側容器のカール部が前記下側容器のカール部に係合する部分の前記テーパー部の内周面のテーパー状の部分に接触した状態である構成。 したがって、引用文献2の図面には、下側容器と上側容器兼蓋の2個の紙製容器に関する発明として、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明2] 「上端の開口と、上方に向かって径が拡大するテーパーと、上端の外周のカール部とを有した下側容器に嵌合するように、紙製のテーパー状の側壁部と、 テーパー状の側壁部に外周側を囲まれた状態の底部と、 テーパー状の側壁部に設けられ、上方に向かって径が拡大するテーパー部を有し、下側容器のカール部の外側から下側容器のカール部に係合する部分と、を備え、 テーパー状の側壁部は、前記係合ずる部分側の下端側の部分と、上端側の上側容器兼蓋のカール部とを有し、 上側容器兼蓋の底部の外周は、下側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた部分はテーパー状の側壁部に接合され、 上側容器兼蓋の底部の、折り曲げられた部分以外の部分は、前記係合する部分より上側に設けられるとともに、上側容器兼蓋のカール部より下側に設けられ、 テーパー状の側壁部の、前記係合する部分の下端の内径の寸法は、下側容器のカール部の外径よりも小さく形成され、下側容器の上端の開口を上側容器兼蓋によって閉塞した状態では、下側容器のカール部が前記係合する部分の内周面のテーパー状の部分に接触した状態である、紙製の上側容器兼蓋。」 2.引用発明1との対比、検討 (1)対比 本件発明と引用発明1とを対比する。 引用発明1の「開口部」は、本件発明の「開口部」に相当し、以下同様に、 「上方に向かって径が連続的に拡大するテーパー状胴部体1a」は「テーパ」に、 「カール部14」は「カール部」に、 「第1ボックス1」は「容器」に、 「外嵌することでスタックする」ことは「取り付けられる」ことに、 「紙製」であることは「紙材料を有」することに、 「テーパー状胴部体2a」は「蓋本体部」に、 「底部体2b」は「天蓋部」に、 「内周側のテーパー」は「テーパー状胴部体1a」と同じ「上方に向かって径が連続的に拡大する」向きのテーパーであるから、「容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部」に、 「カール部14を押し込まれ密接する」ことは「係合する」ことに、 「凹入底部25」は「係合部」に、 「凹入底部25側の下端側の部分」は「容器に取り付けられる側の端部」に、 「上端側のカール部24」は「容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部」に、 「底部体2bの下向き屈曲縁部21」は「天蓋部の外周」に、 「下向きに屈曲され」ることは「容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ」るこに、 「下向き屈曲縁部21」が「テーパー状胴部体2a」の「凹入底部25に嵌装されて圧着され」ることは「折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され」ることに、 「底部体2bの下向き屈曲縁部21以外の部分」は「天蓋部の外周以外の部分」に、 「凹入底部25とカール部24の間」は「前記係合部と前記反対側の端部との間」に、 「第1ボックス1の開口部を閉塞した状態」は「容器の開口部を閉塞した状態」に、 「第1ボックス1のカール部14が凹入底部25のテーパーの内周側の面に密接した状態」は「前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態」に、それぞれ相当する。 そして、引用発明1の「紙製の第2ボックス2」は、スタックした状態では第1ボックス1に対して蓋となっていることが明らかであるから、本件発明の「紙製の蓋」に相当する。 また、引用発明1において「凹入底部25」は「上方に向かって径が連続的に拡大する内周側のテーパー」を有しており、また、引用発明1の「凹入底部25」のテーパーの下端は、本件発明の「テーパ部の先端」に相当するので、引用発明1が、「凹入底部25の内径を、カール部14の外径より小さな寸法」とする構成であれば、「凹入底部25」のテーパーの下端の「内径」も、「カール部14の外径より小さな寸法」となることから、この構成は本件発明の「前記テーパ部の先端の内径の寸法は、前記容器のカール部外径よりも小さく形成され」る構成に相当する。 したがって、本件発明と引用発明1とは、 「開口部とテーパとカール部とを有した容器に取り付けられるように、紙材料を有した蓋本体部と、 前記蓋本体部に外周を囲まれた状態の天蓋部と、 前記蓋本体部に設けられ、前記容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部を有し、前記容器のカール部の外側から前記容器のカール部に係合する係合部と、を備え、 前記蓋本体部は、前記容器に取り付けられる側の端部と、前記容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部とを有し、 前記天蓋部の外周は、前記容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され、 前記天蓋部の外周以外の部分は、前記係合部と前記反対側の端部との間に設けられ、 前記テーパ部の先端の内径の寸法は、前記容器のカール部外径よりも小さく形成され、前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態である、紙製の蓋。」 の点で一致し、以下の相違点1で相違する。 [相違点1] 本件発明の蓋は、「前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mmであり、前記天蓋部は飲み口を備える」のに対し、引用発明1の第2ボックス2は、このような構成を有しない点。 (2)相違点1の検討 上記相違点1について検討する。 引用発明1は、持ち帰り用弁当箱用の「紙製の第2ボックス2」であり、飲み口を設けるという課題がないため、引用発明1の底部体2bに飲み口を備える構成に至らないし、底部体2bからカール部24の上端までの距離を、飲みやすさの観点から好ましい(明細書等の段落【0089】参照。)とされる6mm~9mmとすることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。 したがって、本件発明は、引用発明1に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでないから、特許法第29条第2項の規定に違反しない。 3.引用発明2との対比、検討 本件発明と引用発明2とを対比すると、引用発明2の「上端の開口」は、本件発明の「開口部」に相当し、以下同様に、 「上方に向かって径が拡大するテーパー」は「テーパ」に、 「上端の外周のカール部」は「カール部」に、 「下側容器」は「容器」に、 「嵌合する」ことは「取り付けられる」ことに、 「紙製」であることは「紙材料を有」することに、 「テーパー状の側壁部」は「蓋本体部」に、 「外周側」は「外周」に、 「底部」は「天蓋部」に、 「紙製の上側容器兼蓋」は「紙製の蓋」に、それぞれ相当する。 引用発明2の「テーパー部」は下側容器の「テーパー」と同じ「上方に向かって径が拡大する」向きのテーパーであるから、本件発明の「容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部」に相当する。 引用発明2の「係合する部分」は、本件発明の「係合する係合部」に相当する。 引用発明2において「下側容器のカール部に係合する部分」は「テーパー状の側壁部の下側に設けられ」ているから、引用発明2の「テーパー状の側壁部の上端に位置する」ことは、本件発明の「係合部の上方に位置する」ことに相当する。 引用発明2の「係合する部分側の下端側の部分」は、本件発明の「容器に取り付けられる側の端部」に相当し、引用発明2の「上端側の上側容器兼蓋のカール部」は、本件発明の「容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部」に相当する。 引用発明2の「上側容器兼蓋の底部の外周」は、本件発明の「天蓋部の外周」に相当する。 引用発明2の、上側容器兼蓋の底部の外周が「下側に向けて折り曲げられ」る構成は、本件発明の天蓋部の外周が「前記容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ」る構成に相当する。 引用発明2の「折り曲げられた部分はテーパー状の側壁部に接合され」ることは、本件発明の「折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され」ることに相当する。 引用発明2の「折り曲げられた部分以外の部分」は、本件発明の「天蓋部の外周以外の部分」に相当する。 引用発明2の「前記係合する部分より上側に設けられるとともに、上側容器兼蓋のカール部より下側に設けられ」ることは、本件発明の「前記係合部と前記反対側の端部との間に設けられ」ることに相当する。 引用発明2の「テーパー状の側壁部の、前記係合する部分の下端の内径の寸法」は、本件発明の「前記テーパ部の先端の内径の寸法」に相当する。 引用発明2の「下側容器のカール部の外径よりも小さく形成」することは、本件発明の「容器のカール部外径よりも小さく形成」することに相当し、以下同様に、 「下側容器の上端の開口を上側容器兼蓋によって閉塞した状態」は「容器の開口部を閉塞した状態」に、 「下側容器のカール部が前記係合する部分のテーパー部の内周面のテーパー状の部分に接触した状態」は「前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態」に、それぞれ相当する。 したがって、本件発明と引用発明2とは、 「開口部とテーパとカール部とを有した容器に取り付けられるように、紙材料を有した蓋本体部と、 前記蓋本体部に外周を囲まれた状態の天蓋部と、 前記蓋本体部に設けられ、前記容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部を有し、前記容器のカール部の外側から前記容器のカール部に係合する係合部と、を備え、 前記蓋本体部は、前記容器に取り付けられる側の端部と、前記容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部とを有し、 前記天蓋部の外周は、前記容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され、 前記天蓋部の外周以外の部分は、前記係合部と前記反対側の端部との間に設けられ、 前記テーパ部の先端の内径の寸法は、前記容器のカール部外径よりも小さく形成され、前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態である、紙製の蓋。」 の点で一致し、以下の相違点2で相違する。 [相違点2] 本件発明の蓋は、「前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mmであり、前記天蓋部は飲み口を備える」のに対し、引用発明2の上側容器兼蓋は、このような構成を有しない点。 (2)相違点2の検討 上記相違点2について検討する。 引用発明2は、包装用容器の「上側容器」であり、飲み口を設けるという課題がないため、引用発明2の底部に飲み口を備える構成に至らないし、底部から下側容器のカール部の上端までの距離を、飲みやすさの観点から好ましい(明細書等の段落【0089】参照。)とされる6mm~9mmとすることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。 したがって、本件発明は、引用発明2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでないから、特許法第29条第2項の規定に違反しない。 4.取消理由通知(決定の予告)において採用しなかった特許異議申立理由について (1)異議申立人は、異議申立書とともに、証拠として上記第4の引用文献1(甲第6号証)及び引用文献2(甲第8号証)の他に、以下の甲第1~5、7号証を提出し、上記訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1~8号証に記載された発明から当業者が容易に発明することができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本件特許は取り消すべきものである旨主張する。 また、異議申立人は、令和4年7月4日付け意見書及び令和5年1月17日付け意見書において、参考資料1~5を提出し、本件発明は、甲第1~8号証に記載された発明から当業者が容易に発明することができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本件特許は取り消すべきものである旨主張する。 甲第1号証:特開2006-248530号公報 甲第2号証:特表2007-522045号公報 甲第3号証:特開2010-247837号公報 甲第4号証:実願平2-114600号(実開平4-71610号)のマイクロフィルム 甲第5号証:実公平7-16597号公報 甲第7号証:意匠登録第1221728号公報 参考資料1 :実願平1-93260号(実開平3-32063号)のマイクロフィルム 参考資料2 :実公昭52-10679号公報 参考資料3 :米国特許出願公開第2007/0181591号明細書 参考資料4 :特開2011-46450号公報 参考資料5 :米国特許出願公開第2010/0252555号明細書 (2)甲1発明について 甲第1号証の【図2】から、紙製容器50の本体部51の上縁部に、紙製容器50の開口が設けられていることが見て取れるから、甲第1号証の段落【0034】、【0041】~【0044】、【0052】及び【図1】、【図2】、【図5】の記載事項から、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲1発明] 「円錐状の本体部51の上縁部の開口と円錐状のテーパとカール部52とを有した紙製容器50に装着されるように、紙製蓋16の壁面部33と、 壁面部33に縁部分15aの外側が接触する天蓋部15と、 壁面部33は、紙製容器50に装着される側の下端部と、上端側の蓋カール部33cを有し、 縁部分15aは、下に向けて絞り加工され、絞り加工された縁部分15aが壁面部33に接着される、紙製蓋16であって、 天蓋部15は飲み口となる穴を形成した紙製蓋16。」 (3)甲2発明について 甲第2号証の【図2】から、カップ1は、上端の口と、テーパ状の外皮3を有することが見て取れる。 甲第2号証の段落【0015】~【0017】及び【図1】~【図2】の記載事項から、甲第2号証には、次の発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲2発明] 「上端の口とテーパ状の外皮3と口ロール5とを有したカップ1に装着されるように、厚紙で作成した枠7と、 周囲が枠7に密封される円板状中心6と、を備え、 枠7は、下端と、上側の縁の口ロール8を有し、 厚紙で作成した蓋2。」 (4)甲7発明について 甲第7号証には、引用発明2と同様に、次の発明(以下、「甲7発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲7発明] 「上端の開口と、上方に向かって径が拡大するテーパーと、上端の外周のカール部とを有した下側容器に嵌合するように、紙製のテーパー状の側壁部と、 テーパー状の側壁部に外周側を囲まれた状態の底部と、 テーパー状の側壁部に設けられ、上方に向かって径が拡大するテーパー部を有し、下側容器のカール部の外側から下側容器のカール部に係合する部分と、を備え、 テーパー状の側壁部は、前記係合ずる部分側の下端側の部分と、上端側の上側容器兼蓋のカール部とを有し、 上側容器兼蓋の底部の外周は、下側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた部分はテーパー状の側壁部に接合され、 上側容器兼蓋の底部の、折り曲げられた部分以外の部分は、前記係合する部分より上側に設けられるとともに、上側容器兼蓋のカール部より下側に設けられ、 テーパー状の側壁部の、前記係合する部分の下端の内径の寸法は、下側容器のカール部の外径よりも小さく形成され、下側容器の上端の開口を上側容器兼蓋によって閉塞した状態では、下側容器のカール部が前記係合する部分の内周面のテーパー状の部分に接触した状態である、紙製の上側容器兼蓋。」 (5)甲1~5号証と、本件発明について(進歩性) 本件発明と甲1発明とを対比する。 甲1発明の「円錐状の本体部51の上縁部の開口」は、本件発明の「開口部」に相当し、以下同様に、 「円錐状のテーパ」は「テーパ」に、 「カール部52」は「容器」の「カール部」に、 「紙製容器50」は「容器」に、 「装着される」ことは「取り付けられる」ことに、 「紙製」であることは「紙材料を有」することに、 「紙製蓋16の壁面部33」は「蓋本体部」に、 「天蓋部15」は「天蓋部」に、 「紙製蓋16」は「紙製の蓋」に、 「紙製容器50に装着される側の下端部」は「容器に取り付けられる側の端部」に、 「上端側の蓋カール部33c」は「容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部」に、 「天蓋部15」の「縁部分15a」は「天蓋部」の「外周」に、 「縁部分15aの外側が接触する」ことは「外周を囲まれた状態」に、 「下に向けて絞り加工され」ることは「容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ」ることに、 「接着され」ることは「接合され」ることに、 「飲み口となる穴を形成」することは「飲み口を備え」ることに、 それぞれ相当する。 したがって、本件発明と甲1発明とは、 「開口部とテーパとカール部とを有した容器に取り付けられるように、紙材料を有した蓋本体部と、 前記蓋本体部に外周を囲まれた状態の天蓋部と、を備え、 前記蓋本体部は、容器に取り付けられる側の端部と、容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部とを有し、 前記天蓋部の外周は、前記容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され、 天蓋部は飲み口を備えた紙製の蓋。」 の点で一致し、以下の相違点3で相違すると認められる。 [相違点3] 本件発明は「前記蓋本体部に設けられ、前記容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部を有し、前記容器のカール部の外側から前記容器のカール部に係合する係合部」を有し、 「前記天蓋部の外周以外の部分は、前記係合部と前記反対側の端部との間に設けられ、 前記テーパ部の先端の内径の寸法は、前記容器のカール部外径よりも小さく形成され、前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態であり、 前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mm」であるのに対し、甲1発明は、このような構成を有しない点。 次に、相違点3について検討する。 甲1発明は紙製蓋16の壁面部33の外側側面を、紙製容器50の上縁部の開口の内側面に装着する構成を前提としており、容器の開口のカール部の外側に紙製蓋16を装着することは想定されておらず、仮に甲第2~5号証に、相違点3に係る本件発明の構成の一部と同様の、容器の開口のカール部の外側に蓋を係合することに関する発明が記載されていたとしても、当該発明を組み合わせることに阻害要因があるといえるから、当業者といえども、甲1発明及び甲第2~5号証に記載された発明の構成から上記相違点3に係る本件発明の構成に至ることはできない。 したがって、本件発明は、甲1発明及び甲第2~5号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでないから、特許法第29条第2項の規定に違反しない。 次に、本件発明と甲2発明とを対比する。 甲2発明の「上端の口」は、本件発明の「開口部」に相当し、以下同様に、 「テーパ状の外皮3」は「テーパ」に、 「口ロール5」は「容器」の「カール部」に、 「カップ1」は「容器」に、 「装着される」ことは「取り付けられる」ことに、 「厚紙で作成した」ことは「紙材料を有」することに、 「枠7」は「蓋本体部」に、 「周囲が枠7に密封される」ことは「蓋本体部」に「外周を囲まれた状態」に、 「円板状中心6」は「天蓋部」に、 「枠7は、下端と、上側の縁の口ロール8を有」する構成は、「前記蓋本体部は、容器に取り付けられる側の端部と、容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部とを有」する構成に、 「厚紙で作成した蓋2」は「紙製の蓋」に、それぞれ相当する。 したがって、本件発明と甲2発明とは、 「開口部とテーパとカール部とを有した容器に取り付けられるように、紙材料を有した蓋本体部と、 前記蓋本体部に外周を囲まれた状態の天蓋部と、 前記蓋本体部は、容器に取り付けられる側の端部と、容器に取り付けられる側の端部とは反対側の端部とを有する、 紙製の蓋。」 の点で一致し、以下の相違点4で相違すると認められる。 [相違点4] 本件発明は「前記蓋本体部に設けられ、前記容器のテーパの向きと同じ向きのテーパ部を有し、前記容器のカール部の外側から前記容器のカール部に係合する係合部」を有し、 「前記天蓋部の外周は、前記容器に取り付けられる側の端部側に向けて折り曲げられ、折り曲げられた箇所が前記蓋本体部に接合され、 前記天蓋部の外周以外の部分は、前記係合部と前記反対側の端部との間に設けられ、 前記テーパ部の先端の内径の寸法は、前記容器のカール部外径よりも小さく形成され、前記容器の開口部を閉塞した状態では、前記容器の前記カール部が前記係合部の前記テーパ部内面側のテーパ状部に接触した状態であり、 前記蓋本体部の前記反対側の端部から前記天蓋部までの高さは、6mm~9mm」であるのに対し、甲2発明は、このような構成を有しない点。 次に、相違点4について検討する。 甲2発明は蓋2がカップ1の内面に保持される構成を前提としており、カップ1の上端の口ロール5の外側に蓋2が保持される構成は想定されていない。 したがって、仮に甲第1、3~5号証に、相違点4に係る本件発明の構成の一部と同様の、容器の開口のカール部の外側に蓋を係合することに関する発明が記載されていたとしても、甲2発明には当該発明を採用することに阻害要因があるといえるから、当業者といえども、甲2発明及び甲1、3~5号証に移載された発明の構成から上記相違点4に係る本件発明の構成に至ることはできない。 したがって、本件発明は、甲2発明及び甲第1、3~5号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでないから、特許法第29条第2項の規定に違反しない。 (6)引用発明1、2及び甲7発明と、本件発明について(進歩性) 引用発明1は、持ち帰り用弁当箱用の「紙製の第2ボックス2」であり、引用発明2及び甲7発明は、包装用容器の「上側容器」であり、いずれも飲み口を設けるという課題がないため、甲第1号証の図5に、飲み口となる切り込み線15cを形成した天蓋部15(紙製蓋16)の構成が開示されており、同様の構成が他の証拠に記載されているとしても、当該構成を引用発明1、引用発明2又は甲7発明に適用する動機付けはないから、本件発明は、引用発明1、引用発明2又は甲7発明並びに甲第1号証に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (7)小括 本件発明は、甲第1~8号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に違反しない。 第6 むすび 以上のとおり、本件請求項1に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由並びに特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠によっては取り消すことはできない。さらに、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2021-700947

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