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特許異議申立

2021-700153

電子材料製造用薬液の製造方法、パターン形成方法、半導体デバイスの製造方法、電子材料製造用薬液、及び容器

審判番号
2021-700153
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2018-508003
登録番号
6745332
請求日
2021年02月10日
審決日
2023年03月30日
公報発行日
2023年08月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】富士フイルム株式会社
  • 【権利者代理人】弁理士法人航栄事務所
  • 【異議申立人】星 正美
審判長/審判官
  • 審判長 加々美 一恵
  • 審判官 里村 利光
  • 審判官 植前 充司
分類
P1651.113-YAA(G03F) / P1651.121-YAA(G03F) / P1651.536-YAA(G03F) / P1651.537-YAA(G03F) / P1651.16 -YAA(G03F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第126条第5項、特許法第120条の5第4項、特許法第29条の2、特許法第120条の5第7項、特許法第113条、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6745332号発明「電子材料製造用薬液の製造方法、パターン形成方法、半導体デバイスの製造方法、電子材料製造用薬液、及び容器」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6745332号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~3、5、7〕、6、8、〔9~12、14〕、18、〔19~20〕について訂正することを認める。 特許第6745332号の請求項1~3、5~12、14、18~20に係る特許を維持する。 特許第6745332号の請求項4、13、15~17に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続等の経緯 特許第6745332号の請求項1~請求項20に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願(特願2018-508003号)は、2017年(平成29年)3月27日(先の出願に基づく優先権主張 平成28年3月31日、平成29年3月8日)を国際出願日とする特許出願であって、令和2年8月5日に特許権の設定の登録がされたものである。 その後、本件特許について、令和2年8月26日に特許掲載公報が発行されたところ、発行の日から6月以内である令和3年2月10日に、本件特許のうち全請求項に係る特許に対して、特許異議申立人 星 正美(以下「特許異議申立人」という。)から、特許異議の申立てがされた。 その後の手続等の概要は、以下のとおりである。 令和3年 6月25日付け:取消理由通知書 令和3年 8月25日付け:訂正請求書、意見書(特許権者) 令和3年10月11日付け:意見書(特許異議申立人) 令和4年 3月 7日付け:取消理由通知書(決定の予告) 令和4年 5月27日付け:訂正請求書、意見書(特許権者) 令和4年 7月21日付け:意見書(特許異議申立人) 令和4年10月3日付け:取消理由通知書(決定の予告) 以降、単に「決定の予告」と表記した場合、令和4年10月3日付けのものを指す。 令和4年12月 5日付け:訂正請求書、意見書(特許権者) 令和5年 1月26日付け:意見書(特許異議申立人) なお、令和3年8月25日付け訂正請求書による訂正の請求及び令和4年5月27日付け訂正請求書による訂正の請求は、特許法120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 第2 本件訂正請求について 1 訂正請求の趣旨 令和4年12月5日付け訂正請求書による訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)の趣旨は、特許第6745332号の明細書及び特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~20について訂正することを求める、というものである。 なお、本件訂正請求による訂正を「本件訂正」、本件訂正前又は本件訂正後を、単に「訂正前」又は「訂正後」ということがある。 また、下線は訂正箇所を示す。 2 訂正の内容 (1)訂正事項 ア 訂正事項1 訂正事項1は訂正事項1A及び訂正事項1Bからなる。 (ア)訂正事項1A 特許請求の範囲の請求項1に「前記電子材料製造用薬液が有機系現像液である」と記載されているのを「前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である」に訂正する。(請求項1の記載を引用する請求項6~9、12、14、19、20も同様に訂正する。) ここで、上記「下記表」は以下のものである。なお、他の訂正事項における「下記表」は同じ内容のものであるため、以下、当該「下記表」の再掲は省略する。 [図:0001400403000001.jpg] (イ)訂正事項1B 本件特許の明細書(以下「本件明細書」という。)の段落【0010】の<1>に「上記特許請求の範囲の請求項1に「上記電子材料製造用薬液が有機系現像液である」と記載されているのを「上記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である」に訂正する。 イ 訂正事項2 訂正事項2は訂正事項2A及び訂正事項2Bからなる。 (ア)訂正事項2A 特許請求の範囲の請求項2に「前記電子材料製造用薬液がアルカリ現像液、プリウェット液、又はリンス液である」と記載されているのを「前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である」に訂正する。 (イ)訂正事項2B 本件明細書の段落【0010】の<2>に「上記電子材料製造用薬液がアルカリ現像液、プリウェット液、又はリンス液である」と記載されているのを「上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である」に訂正する。 なお、訂正事項3は欠番である。 ウ 訂正事項4 訂正事項4は訂正事項4A及び訂正事項4Bからなる。 (ア)訂正事項4A 特許請求の範囲の請求項4を削除する。 (イ)訂正事項4B 本件明細書の段落【0010】の<4>に「 Single Particle ICP-MASS法・・・ΣMi≦959ppt」と記載されているのを「(削除)」に訂正する。 エ 訂正事項5 訂正事項5は訂正事項5A及び訂正事項5Bからなる。 (ア)訂正事項5A 特許請求の範囲の請求項5に「前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液である」と記載されているのを「前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である」に訂正する。 (イ)訂正事項5B 本件明細書の段落【0010】の<5>に「上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液である」と記載されているのを「上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である」に訂正する。 オ 訂正事項6 訂正事項6は訂正事項6A及び訂正事項6Bからなる。 (ア)訂正事項6A 特許請求の範囲の請求項6に「10nm以下のライン幅を有するパターン形成用である請求項1~5のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液。」と記載されているのを 「10nm以下のライン幅を有するパターン形成用である下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項6B 本件明細書の段落【0010】の<6>に 「10nm以下のライン幅を有するパターン形成用である<1>~<5>のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液。」と記載されているのを 「10nm以下のライン幅を有するパターン形成用である下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、上記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 カ 訂正事項7 訂正事項7は訂正事項7A及び訂正事項7Bからなる。 (ア)訂正事項7A 特許請求の範囲の請求項7に「請求項1~5のいずれか1項に記載の」と記載されているのを「請求項1~3及び5のいずれか1項に記載の」に訂正する。 (イ)訂正事項7B 本件明細書の段落【0010】の<7>に「<1>~<5>のいずれか1項に記載の」と記載されているのを「<1>~<3>及び<5>のいずれか1項に記載の」に訂正する。 キ 訂正事項8 訂正事項8は訂正事項8A及び訂正事項8Bからなる。 (ア)訂正事項8A 特許請求の範囲の請求項8に 「請求項1~5のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを 「下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液の製造方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項8B 本件明細書の段落【0010】の<8>に 「<1>~<5>のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを 「下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液の製造方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、上記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 ク 訂正事項9 訂正事項9は訂正事項9A及び訂正事項9Bからなる。 (ア)訂正事項9A 特許請求の範囲の請求項9に 「工程(4)の前記現像液が、請求項1又は4に記載の電子材料製造用薬液である、パターン形成方法。」と記載されているのを 「工程(4)の前記現像液が、下記[1]に記載の電子材料製造用薬液である、パターン形成方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項9B 本件明細書の段落【0010】の<9>に 「工程(4)の上記現像液が、<1>又は<4>に記載の電子材料製造用薬液である、パターン形成方法。」と記載されているのを 「工程(4)の上記現像液が、下記[1]に記載の電子材料製造用薬液である、パターン形成方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt」に訂正する。 ケ 訂正事項10 訂正事項10は訂正事項10A及び訂正事項10Bからなる。 (ア)訂正事項10A 特許請求の範囲の請求項10に 「工程(5)の前記リンス液が、請求項2、3、及び5のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液としてのリンス液である、パターン形成方法。」と記載されているのを 「工程(5)の前記リンス液が、下記[2]、[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液としてのリンス液である、パターン形成方法。 [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項10B 本件明細書の段落【0010】の<10>に 「工程(5)の上記リンス液が、<2>、<3>、及び<5>のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液としてのリンス液である、パターン形成方法。」と記載されているのを 「工程(5)の上記リンス液が、下記[2]、[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液としてのリンス液である、パターン形成方法。 [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、上記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 コ 訂正事項11 訂正事項11は訂正事項11A及び訂正事項11Bからなる。 (ア)訂正事項11A 特許請求の範囲の請求項11に 「工程(1’)の前記プリウェット液が、請求項2、3、及び5のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液としてのプリウェット液である、パターン形成方法。」と記載されているのを 「工程(1’)の前記プリウェット液が、下記[2]、[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液としてのプリウェット液である、パターン形成方法。 [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項11B 本件明細書の段落【0010】の<11>に 「工程(1’)の上記プリウェット液が、<2>、<3>、及び<5>のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液としてのプリウェット液である、パターン形成方法。」と記載されているのを 「工程(1’)の上記プリウェット液が、下記[2]、[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液としてのプリウェット液である、パターン形成方法。 [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、上記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 サ 訂正事項12 訂正事項12は訂正事項12A及び訂正事項12Bからなる。 (ア)訂正事項12A 特許請求の範囲の請求項12に 「工程(1)の前記プリウェット液、工程(4)の前記現像液、及び工程(5)の前記リンス液の少なくとも2つが、請求項1、4又は5に記載の電子材料製造用薬液であり、 得られるパターンが、10nm以下のライン幅を有するパターンである、パターン形成方法。」と記載されているのを、 「工程(1’)の前記プリウェット液、工程(4)の前記現像液、及び工程(5)の前記リンス液の少なくとも2つが、下記[1]又は[5]に記載の電子材料製造用薬液であり、 得られるパターンが、10nm以下のライン幅を有するパターンである、パターン形成方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項12B 本件明細書の段落【0010】の<12>に 「工程(1)の上記プリウェット液、工程(4)の上記現像液、及び工程(5)の上記リンス液の少なくとも2つが、<1>、<4>又は<5>に記載の電子材料製造用薬液であり、 得られるパターンが、10nm以下のライン幅を有するパターンである、パターン形成方法。」と記載されているのを、 「工程(1’)の上記プリウェット液、工程(4)の上記現像液、及び工程(5)の上記リンス液の少なくとも2つが、下記[1]又は[5]に記載の電子材料製造用薬液であり、 得られるパターンが、10nm以下のライン幅を有するパターンである、パターン形成方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 シ 訂正事項13 訂正事項13は訂正事項13A及び訂正事項13Bからなる。 (ア)訂正事項13A 特許請求の範囲の請求項13を削除する。 (イ)訂正事項13B 本件明細書の段落【0010】の<13>に「 (1’)基板上にプリウェット液を塗布し・・・パターン形成方法。」と記載されているのを「(削除)」に訂正する。 ス 訂正事項14 訂正事項14は訂正事項14A及び訂正事項14Bからなる。 (ア)訂正事項14A 特許請求の範囲の請求項14に「請求項9~13のいずれか1項に記載の」と記載されているのを「請求項9~12のいずれか1項に記載の」に訂正する。 (イ)訂正事項14B 本件明細書の段落【0010】の<14>に「<9>~<13>のいずれか1項に記載の」と記載されているのを「<9>~<12>のいずれか1項に記載の」に訂正する。 セ 訂正事項15 訂正事項15は訂正事項15A及び訂正事項15Bからなる。 (ア)訂正事項15A 特許請求の範囲の請求項15を削除する。 (イ)訂正事項15B 本件明細書の段落【0010】の<15>に「 薬液中の・・・電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを「(削除)」に訂正する。 ソ 訂正事項16 訂正事項16は訂正事項16A及び訂正事項16Bからなる。 (ア)訂正事項16A 特許請求の範囲の請求項16を削除する。 (イ)訂正事項16B 本件明細書の段落【0010】の<16>に「 上記低減化方法を用いて・・・電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを「(削除)」に訂正する。 タ 訂正事項17 訂正事項17は訂正事項17A及び訂正事項17Bからなる。 (ア)訂正事項17A 特許請求の範囲の請求項17を削除する。 (イ)訂正事項17B 本件明細書の段落【0010】の<17>に「 上記電子材料製造用薬液が・・・電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを「(削除)」に訂正する。 チ 訂正事項18 訂正事項18は訂正事項18A及び訂正事項18Bからなる。 (ア)訂正事項18A 特許請求の範囲の請求項18に 「前記電子材料製造用薬液が、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物用の溶剤、現像液、リンス液、プリウェット液、洗浄液、エッチング液、剥離液、又は、トップコート溶剤である、請求項15~17のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを 「薬液中のSingle Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度に応じて、前記薬液中の粒子性メタルの低減化方法を選択し、選択された前記低減化方法を用いて、前記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、前記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、前記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の内の少なくとも1つを低減する、電子材料製造用薬液の製造方法であって、前記低減化方法が、薬液を蒸留する方法を含み、 前記低減化方法を用いて、前記薬液中の、前記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、前記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、前記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和を、100ppt以下とし、 前記電子材料製造用薬液が、半導体デバイス製造用薬液であって、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物用の溶剤、現像液、リンス液、プリウェット液、洗浄液、エッチング液、剥離液、又は、トップコート溶剤(ただし、イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液、及びテトラメチルアンモニウム・ヒドロキシド溶液を除く)である、電子材料製造用薬液の製造方法。」に訂正する。 (イ)訂正事項18B 本件明細書の段落【0010】の<18>に 「上記電子材料製造用薬液が、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物用の溶剤、現像液、リンス液、プリウェット液、洗浄液、エッチング液、剥離液、又は、トップコート溶剤である、<15>~<17>のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液の製造方法。」と記載されているのを 「薬液中のSingle Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度に応じて、上記薬液中の粒子性メタルの低減化方法を選択し、選択された上記低減化方法を用いて、上記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、上記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、上記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の内の少なくとも1つを低減する、電子材料製造用薬液の製造方法であって、上記低減化方法が、薬液を蒸留する方法を含み、 上記低減化方法を用いて、上記薬液中の、上記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、上記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、上記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和を、100ppt以下とし、 上記電子材料製造用薬液が、半導体デバイス製造用薬液であって、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物用の溶剤、現像液、リンス液、プリウェット液、洗浄液、エッチング液、剥離液、又は、トップコート溶剤(ただし、イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液、及びテトラメチルアンモニウム・ヒドロキシド溶液を除く)である、電子材料製造用薬液の製造方法。」に訂正する。 ツ 訂正事項19 訂正事項19は訂正事項19A及び訂正事項19Bからなる。 (ア)訂正事項19A 特許請求の範囲の請求項19に 「前記容器は、請求項1~5のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液が収容された収容部を有する、容器。」と記載されているのを 「前記容器は、下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液が収容された収容部を有する、容器。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (イ)訂正事項19B 本件明細書の段落【0010】の<19>に 「上記容器は、<1>~<5>のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液が収容された収容部を有する、容器。」と記載されているのを 「上記容器は、下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液が収容された収容部を有する、容器。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、上記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 上記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt」に訂正する。 (2)一群の請求項について ア 訂正後の請求項1、6~9、12、14、19~20 訂正前の請求項6~9、12、14、19、20は、訂正前の請求項1を直接的又は間接的に引用しており、訂正事項1Aに係る訂正によって連動して訂正されるものであるから、訂正後の請求項1、6~9、12、14、19、20は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 イ 訂正後の請求項2~3、6~8、10、11、14、19~20 訂正前の請求項3、6~8、10、11、14、19、20は、訂正前の請求項2を直接的又は間接的に引用しており、訂正事項2Aに係る訂正によって連動して訂正されるものであるから、訂正後の請求項2~3、6~8、は、10、11、14、19~20特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 ウ 訂正後の請求項4、6~9、12、14、19~20 訂正前の請求項6~9、12、14、19~20は、訂正前の請求項4を直接的又は間接的に引用しており、訂正事項4Aに係る訂正によって連動して訂正されるものであるから、訂正後の請求項4、6~9、12、14、19~20は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 エ 訂正後の請求項5~8、10~12、14、19~20 訂正前の請求項6~8、10~12、14、19~20は、請求項5を直接的又は間接的に引用しており、訂正事項5Aに係る訂正によって連動して訂正されるものであるから、訂正後の請求項5~8、10~12、14、19~20は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 オ 訂正後の請求項13~14 訂正前の請求項14について、請求項13を引用しており、訂正事項13Aに係る訂正によって連動して訂正されるものであるから、訂正後の請求項13~14は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 カ 訂正後の請求項15~18 訂正前の請求項16~18は、請求項15を引用しており、訂正事項15Aに係る訂正によって連動して訂正されるものであるから、訂正後の請求項15~18は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 ここで、上記ア~カによれば、上記各「一群の請求項」は、請求項14を共有するから、特許法施行規則第45条の4の規定によれば、結局、訂正後の請求項1~14、19~20が、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項となる。 (3)別の訂正単位とする求め 特許権者は、請求項についての訂正が認められる場合は、下記ア~カのとおり、それぞれ別の訂正単位として訂正することを求めている。 ア 請求項1、2、3、5、7 イ 請求項6 ウ 請求項8 エ 請求項9~12、14 カ 請求項18 キ 請求項19、20 3 訂正の適否についての判断 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的の適否 訂正事項1Aによる訂正は、訂正前の請求項1において「有機系現像液」の材料が限定されていなかったものを、「イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く」ことによって材料をより限定することを目的としたものであるから、特許法120条の5第2項ただし書1号(特許請求の範囲を減縮)に掲げる事項を目的とするものである。 そして、訂正事項1Bによる訂正は、訂正事項1Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項1による訂正によって連動して訂正される請求項についても同様である。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項1A及び1Bによる訂正は、訂正前の「有機系現像液」から、決定の予告の甲1に記載されたイソプロピルアルコール及び同決定の予告で引用された甲7の【表1】~【表3】に記載された精製前後の有機溶媒を除くものであって、新規事項の追加に該当せず、本件出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項1による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (2)訂正事項2について ア 訂正の目的の適否 訂正事項2Aによる訂正は、訂正前の請求項2における「電子材料製造用薬液」から「アルカリ現像剤」を除いて「プリウェット液、又はリンス液」に限定し、さらに「イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く」ものであることから、上記電子材料製造用薬液の液種及び材料をより限定することを目的としたものであって、特許法120条の5第2項ただし書1号(特許請求の範囲を減縮)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項2Bは、訂正事項2Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項、拡張又は変更の存否 上記(1)と同様、訂正事項2による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項2による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 なお、訂正事項3は欠番である。 (3)訂正事項4、13、15~17について ア 訂正の目的の適否 訂正事項4A、13A、15A~17Aによる訂正は、それぞれ訂正前の請求項4、13、15~17を削除するものである。 したがって、訂正事項4A、13A、15A~17Aによる訂正は、特許法120条の5第2項ただし書1号(特許請求の範囲を減縮)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項4B、13B、15B~17Bは、それぞれ訂正事項4A、13A、15A~17Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項4、13、15~17による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項4、13、15~17による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (4)訂正事項5について ア 訂正の目的の適否 訂正事項5による訂正は、訂正前の請求項5における「プリウェット液、又はリンス液」を「イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く」ものとするものであることから、「プリウェット液、又はリンス液」の材料をより限定することを目的としたものであって、特許法120条の5第2項ただし書1号(特許請求の範囲を減縮)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項5Bは、訂正事項5Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記(1)と同様、訂正事項5による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項2による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (5)訂正事項6、8、9、19について ア 訂正の目的の適否 訂正事項6A、8A、9A及び19Aによる訂正は、訂正事項4Aによる請求項4の削除にともなって、訂正前に引用していた複数の請求項から請求項4を除外し、残りの請求項に対して「イソプロピルアルコールを除く」という限定を付加し、さらにこれらの請求項の記載を引用しないものにする訂正である。 したがって、訂正事項6A、8A、9A及び19Aによる訂正は、特許法120条の5第2項ただし書1号(特許請求の範囲の減縮)及び第4号(特許請求の範囲を減縮及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項6B、8B、9B及び19Bによる訂正は、訂正事項6A、8A、9A及び19Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記(1)及び(3)と同様、訂正事項6、8、9及び19による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項6、8、9及び19による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (6)訂正事項7、14について ア 訂正の目的の適否 訂正事項7A、14Aによる訂正は、訂正事項4Aによる請求項4の削除にともなって、訂正前に引用していた複数の請求項から請求項4を除外し、残りの請求項に対して「イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く」という限定を付加する訂正である。 したがって、訂正事項7A、14Aによる訂正は、特許法120条の5第2項ただし書1号(特許請求の範囲の減縮)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項7B、14Bによる訂正は、訂正事項7A、14Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記(1)及び(3)と同様、訂正事項7、14による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項7、14による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (7)訂正事項10、11について ア 訂正の目的の適否 訂正事項10A、11Aは、引用する複数の請求項に対して「(ただし、イソプロピルアルコールを除く)」という記載によってイソプロピルアルコールを除く限定をし、その上で、これらの請求項の記載を引用しないものにする訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号(特許請求の範囲の減縮)及び第4号(他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項10B、11Bによる訂正は、訂正事項10A、11Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記(1)と同様、訂正事項10、11による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項10、11による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (8)訂正事項12について ア 訂正の目的の適否 訂正事項12Aのうち、「工程(1)の前記プリウェット液」という記載を「工程(1’)の前記プリウェット液」とする事項は、請求項12の上記「工程(1)の前記プリウェット液」という記載における「前記プリウェット液」が、「(1’)基板上にプリウェット液を塗布し」という記載における「プリウェット液」を指し示すものであるにもかかわらず、訂正前に「工程(1)」と記載されていたために両者の対応関係が明瞭でなかったのを解消するためのものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 そして、訂正事項12Aのうち、残りの事項は、引用する複数の請求項から請求項4を除外し、残りの請求項に対して「(ただし、イソプロピルアルコールを除く)」という記載によってイソプロピルアルコールを除く限定をし、その上で、これらの請求項の記載を引用しないものにする訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号(特許請求の範囲の減縮)及び第4号(他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項12Bによる訂正は、訂正事項12Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記(1)と同様、訂正事項12による訂正が、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項12による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (9)訂正事項18について ア 訂正の目的の適否 訂正事項18Aは、訂正事項15A、16A、17Aによって請求項15、16、17が削除されることにともなって、請求項15、16、17の記載を引用する請求項18の記載を請求項15、16、17の記載を引用しないものにするとともに、「(ただし、イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液、及びテトラメチルアンモニウム・ヒドロキシド溶液を除く)」という記載を追加することによって、「溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物用の溶剤、現像液、リンス液、プリウェット液、洗浄液、エッチング液、剥離液、又は、トップコート溶剤」から、「イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液、及びテトラメチルアンモニウム・ヒドロキシド溶液」を除外するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号(特許請求の範囲の減縮)及び第4号(他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること)に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項18Bによる訂正は、訂正事項18Aによる上記訂正にともなって、特許請求の範囲の記載と本件明細書の記載を整合させるための訂正、すなわち、特許法120条の5第2項ただし書3号(明瞭でない記載の釈明)に掲げる事項を目的とするものである。 イ 新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項18による訂正は、訂正前の「薬液」から、決定の予告の甲1、参考資料1、参考資料4又は甲3に記載された、イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液及びTMAHを除くために、新規事項の追加に該当せず、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 したがって、訂正事項18による訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 4 本件訂正請求についてのまとめ 上記3によれば、本件訂正請求による訂正は、特許法120条の5第2項ただし書、同条第9項において準用する同法126条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって、結論に記載のとおり、特許第6745332号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲及び訂正明細書のとおり、訂正後の請求項〔1~3、5、7〕、6、8、〔9~12、14〕、18、〔19~20〕のとおり訂正することを認める。 第3 本件特許発明 上記「第2」のとおり、本件訂正請求による訂正は認められた。 そうしてみると、特許異議の申立ての対象となっている、請求項1~請求項20に係る発明は、本件訂正請求による訂正後の特許請求の範囲の請求項1~請求項20に記載された事項によって特定されるとおりの、以下のものである。 なお、各請求項に係る訂正後の特許発明をその請求項の番号に基づいて、「本件特許発明1」などといい、全ての請求項に係る特許発明を総称して、「本件特許発明」ということがある。 「【請求項1】 Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt 【表101】 [図:0001400403000002.jpg] 【請求項2】 Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である、電子材料製造用薬液。 【表102】 [図:0001400403000003.jpg] 【請求項3】 Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、請求項2に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt 【請求項4】 (削除) 【請求項5】 Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【表103】 [図:0001400403000004.jpg] 【請求項6】 10nm以下のライン幅を有するパターン形成用である下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【請求項7】 電子材料製造用薬液を保管する容器であって、 前記容器は、請求項1~3及び5のいずれか1項に記載の電子材料製造用薬液が収容された収容部を有する、容器。 【請求項8】 薬液中のSingle Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度に応じて、前記薬液中の粒子性メタルの低減化方法を選択し、選択された前記低減化方法を用いて、前記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、前記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、前記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の内の少なくとも1つを低減する、下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液の製造方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【請求項9】 (1)溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、 (2)前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する工程、及び (4)露光した前記感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程を有するパターン形成方法であって、 工程(4)の前記現像液が、下記[1]に記載の電子材料製造用薬液である、パターン形成方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt 【請求項10】 (1)溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、 (2)前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する工程、 (4)露光した前記感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程、及び、 (5)現像された前記感活性光線性又は感放射線性膜を、リンス液を用いて洗浄する工程を有するパターン形成方法であって、 工程(5)の前記リンス液が、下記[2]、[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液としてのリンス液である、パターン形成方法。 [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【請求項11】 (1’)基板上にプリウェット液を塗布し、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、 (2)前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する工程、及び (4)露光した前記感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程を有するパターン形成方法であって、 工程(1’)の前記プリウェット液が、下記[2]、[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液としてのプリウェット液である、パターン形成方法。 [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【請求項12】 (1’)基板上にプリウェット液を塗布し、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、 (2)前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する工程、及び (4)露光した前記感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程、及び、 (5)現像された前記感活性光線性又は感放射線性膜を、リンス液を用いて洗浄する工程を有するパターン形成方法であって、 工程(1’)の前記プリウェット液、工程(4)の前記現像液、及び工程(5)の前記リンス液の少なくとも2つが、下記[1]又は[5]に記載の電子材料製造用薬液であり、 得られるパターンが、10nm以下のライン幅を有するパターンである、パターン形成方法。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【請求項13】 (削除) 【請求項14】 請求項9~12のいずれか1項に記載のパターン形成方法を含む、半導体デバイスの製造方法。 【請求項15】 (削除) 【請求項16】 (削除) 【請求項17】 (削除) 【請求項18】 薬液中のSingle Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度に応じて、前記薬液中の粒子性メタルの低減化方法を選択し、選択された前記低減化方法を用いて、前記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、前記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、前記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の内の少なくとも1つを低減する、電子材料製造用薬液の製造方法であって、前記低減化方法が、薬液を蒸留する方法を含み、 前記低減化方法を用いて、前記薬液中の、前記鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、前記銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、前記亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和を、100ppt以下とし、 前記電子材料製造用薬液が、半導体デバイス製造用薬液であって、溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物用の溶剤、現像液、リンス液、プリウェット液、洗浄液、エッチング液、剥離液、又は、トップコート溶剤(ただし、イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液、及びテトラメチルアンモニウム・ヒドロキシド溶液を除く)である、電子材料製造用薬液の製造方法。 【請求項19】 電子材料製造用薬液を保管する容器であって、 前記容器に検査液を充填し、25℃、30日間、保管後、前記検査液中のSingle Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下であり、 前記容器は、下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液が収容された収容部を有する、容器。 [1]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt [2]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 [3]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、前記[2]に記載の電子材料製造用薬液。 ΣMp≦ΣMi≦100ppt [5]Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がプリウェット液、又はリンス液(ただし、イソプロピルアルコールを除く)である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦45ppt ΣMi≦549ppt 【請求項20】 前記検査液が、純水、前記容器に保管しようとする電子材料製造用薬液、又は、前記容器に保管しようとする電子材料製造用薬液を構成する原料の一部または複数を混ぜた混合液である、請求項19に記載の容器。」 以下、便宜上、上記【表101】~【表103】(いずれも内容は同一)を「本表」ということがある。 第4 申立ての理由及び職権で通知した取消しの理由の概要並びに証拠方法 1 申立ての理由等の概要 (1)申立理由1(甲1を主引用例とした新規性・進歩性) 本件特許発明1~3、5、7、19及び20は、甲1に記載された発明である。 あるいは、本件特許発明1~3、5、7、19及び20は、甲1に記載された発明、甲2及び甲4に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 さらに、本件特許発明6は、甲1に記載された発明及び甲4に記載された発明、又は甲3に記載された発明及び甲4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (2)申立理由2(甲3を主引用例とした新規性・進歩性) 本件特許発明4は、甲3に記載された発明である。 あるいは、本件特許発明4、6~18は、甲3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3)申立理由3(甲4を主引用例とした新規性・進歩性) 本件特許発明9~14は、甲4に記載された発明並びに甲1、甲2及び甲3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (4)申立理由4(甲5を主引用例とした新規性・進歩性) 本件特許発明8、15~18は、甲5に記載された発明並びに甲1及び甲3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (5)申立理由5(明確性要件) 本件特許発明12及び13の「工程(1)の前記プリウェット液」は、どの「プリウェット液」を指し示しているのか明らかでない。 したがって、本件特許発明12及び13は、明確であるということができない。 (6)申立理由6(実施可能要件及びサポート要件) 本件特許発明1~5、13、16、19では、ΣMp及びΣMiの上限値のみを規定し、下限値については何ら規定されていないから、本件明細書の発明の詳細な説明は、当業者が本件特許発明1~5、13、16、19を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されていない。 また、同様の理由により、本件特許発明1~5、13、16、19は発明の詳細な説明に記載したものとはいえない。 上記(1)~(6)のほか、特許異議申立人は、令和3年10月11日付け及び令和4年7月21日付け意見書にて、さらに次の理由を申立てている。 (7)申立理由7(参考資料2を主引用例とした新規性) 本件特許発明1~3、5、13、16、19は、参考資料2に記載された発明である。 (8)申立理由8(甲7を主引用例とした新規性・進歩性) 本件特許発明1~3、5、7は、甲7に係る特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一である。 なお、本理由は、後記「第6」で述べる理由(優先権主張の効果)により、職権による取消理由(甲7を主引用例とした拡大先願)として、令和4年10月3日付け取消理由通知(決定の予告)で採用されたものである。 また、当合議体は、令和4年3月7日付け取消理由通知(決定の予告)にて、参考資料4を主引用例とした、次の取消しの理由を職権で通知した。 (9)取消理由(参考資料4を主引用例とした新規性・進歩性) 本件特許発明2~4、6は、参考資料4に記載された発明である。 あるいは、本件特許発明2~4、6~7、19及び20は、参考資料4に記載された発明、甲1に記載された発明及び甲4に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 2 証拠方法 甲1:特開平11-236660号公報 甲2:特開2013-23441号公報 甲3:再公表WO2012/043496号公報 甲4:特開2015-64494号公報 甲5:特開2012-62300号公報 甲6:特開2013-235957号公報 甲7:特願2014-206043号(特開2016-73922号公報参照) 参考資料1:WO2015/122920号 参考資料2:“Determination of Impurities in Organic Solvents used in the Semiconductor Industry with the NexION 300S/350S ICP-MS",2012年~2014年, PerkinElmer社技術資料 参考資料3:"Analysis of Iron Nanoparticles in Organic Solvents Used in the Semiconductor Industry Using Single Particle ICP-MS in Reaction Mode", 2015年, PerkinElmer社技術資料 参考資料4:“Determination of Impurities in Semiconductor-Grade TMAH with the NexION 300S/350S ICP-MS",2012年~2014年, PerkinElmer社技術資料 参考資料5:本件出願の優先基礎出願である特願2016-72917号の優先権証明書 参考資料6:本件出願の優先基礎出願である特願2017-44273号の優先権証明書 第5 当合議体が決定の予告にて通知した取消しの理由 令和4年10月3日付け取消理由通知書(決定の予告)により通知した取消しの理由は、以下のとおりである。 ●理由1(甲7に基づく拡大先願) 本件特許発明1~3、5、7は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に特許掲載公報の発行又は出願公開がされた甲7に係る特許出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明(甲7実施例発明1~12)と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。 したがって、本件特許のうち、請求項1~請求項3、請求項5、請求項7に係る特許は、特許法29条の2の規定に違反してされたものであるから、特許法113条2号に該当し、取り消されるべきものである。 第6 本件特許発明の優先権主張の効果について 上記「甲7に基づく拡大先願」に係る取消理由の判断に先立ち、本件特許発明の優先権主張の効果について検討する。 特許異議申立人は、令和4年7月21日付け意見書2~3頁において、参考資料5及び6に基づいて、本件特許発明の優先日の有効性について、本件特許発明1~20の「薬液」のうち、酢酸ブチルについては最先の優先基礎出願である参考資料5に係る出願の出願当初の明細書に記載されているものの、酢酸ブチル以外の薬液に係る発明については、その実施例は、参考資料6に係る優先基礎出願の出願当初の明細書で追加されたのであるから、酢酸ブチル以外の薬液を用いる発明については、最先の優先日の効果(利益)を享受することができない旨の主張をするので、以下検討する。 本件特許発明1~20が、最先の出願の優先権主張の効果を享受することができるためには、本件特許発明1~20が、最先の出願の出願当初の明細書等に記載した事項の範囲内のものである必要があるところ、最先の優先基礎出願の出願当初の明細書(以下「最先当初明細書」という。)には、特許異議申立人が主張するとおり、酢酸ブチル以外の薬液に係る実施例(例えば、参考資料6に係る優先基礎出願の出願当初の明細書に記載された、シクロヘキサノンを用いたプリウェット液(実施例A)やPGMEAを用いたリンス液(実施例D)等)は記載されていない。 しかしながら、最先当初明細書の「電子材料製造用薬液は、有機溶剤を主成分とする薬液のみならず、水系溶剤を主成分とする薬液(アルカリ現像液や過酸化水素水のような)や有機溶剤と水系薬液の混合溶剤を主成分とする薬液も含まれる。」との記載(【0069】)、【0071】「プリウェット液の具体例としては・・・(中略)・・・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、シクロヘキサノン・・・(中略)・・・酢酸ブチル・・・、デカン等が挙げられる。」との記載(【0071】)及び「本発明のパターン形成方法においては、工程(3)と工程(4)との間にリンスを行ってもよい。・・・・(中略)・・・リンス液としては、例えば、日本国特開2016-1334号公開公報に開示された疎水性溶媒とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの混合溶媒を挙げることができる。」との記載(【0282】)等並びに最先当初明細書に開示された、酢酸ブチルの実施例における各種不純物低減化手段(【0294】【表1】)に関連する開示内容に照らせば、本件特許発明における酢酸ブチル以外の部分が、実施例の開示がないことをもって直ちに最先当初明細書に記載された事項の範囲を超えるものであるということはできない。 したがって、本件特許発明1~20は、最先の優先権基礎出願である、特願2016-72917号の優先権主張の効果(優先日:平成28年3月31日)を享受することができる。 そうしてみると、特許異議申立人が新たに提出した甲7は公知日(平成28年5月12日)からみて、本件特許発明に対して、いわゆる、拡大先願の地位を有するものの、公知文献には該当しない。 以上を前提に、以下、判断する。 第7 当合議体の判断(決定の予告で採用した申立理由8) 1 理由1(拡大先願)について (1)甲7に記載された発明等 ア 甲7の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲または図面(以下、これらを単に「甲7」という。)の記載 甲7には、次の記載がある。なお、下線は当合議体が付したものであり、引用発明の認定や判断等に活用した箇所を示す。 (ア)「【特許請求の範囲】 【請求項1】 有機溶剤を循環させるポンプ、前記有機溶剤を貯蔵するタンク、及び前記有機溶剤を精製する手段を具備する有機溶剤の精製装置であって、 前記有機溶剤を精製する手段として、 (1)除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過手段と、 (2)金属イオン吸着手段と を具備するものであることを特徴とする有機溶剤の精製装置。 ・・・中略・・・ 【請求項6】 前記有機溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ガンマブチロラクトン、ジイソアミルエーテル、酢酸ブチル、又は4-メチル-2-ペンタノールであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の有機溶剤の精製装置。」 (イ)「【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、有機溶剤の精製装置、特に半導体素子等を含む半導体装置の製造工程における微細加工に用いられるレジスト材料およびその関連材料(以後レジスト関連材料と呼ぶ)に使用される有機溶剤の精製装置に関する。 【背景技術】 【0002】 半導体装置の製造工程で使用されているリソグラフィー技術は、光源の短波長化とそれに対する感光性レジスト組成物や下層膜の適切な選択により、微細な回路パターン形成に貢献し、半導体装置の高集積化と高速度化を牽引してきた。 【0003】 このような回路パターン形成プロセスで使用されるレジスト関連材料中には、通常、原材料由来の金属不純物が含まれている。この回路パターン形成プロセスではドライエッチングによるパターン転写を繰り返すため、ドライエッチング条件ではこのような金属不純物がエッチングマスクとなって、半導体装置の被加工基板に異常なパターンが転写されてしまう場合がある。その場合、半導体装置の回路でオープン異常、ショート異常などの電気的な異常を示し、歩留まりを下げてしまう。現状、これを防ぐためには、原材料の精製が最も効果があるとされており、例えば、酸性水溶液と接触させることで原料ポリマーを精製する特許文献1のような方法が開示されている。 ・・・中略・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、レジスト関連材料中の金属不純物を低減すべく、レジスト関連材料に使用される有機溶剤中の金属不純物を十分に除去することができる有機溶剤の精製装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記課題を解決するため、本発明では、 有機溶剤を循環させるポンプ、前記有機溶剤を貯蔵するタンク、及び前記有機溶剤を精製する手段を具備する有機溶剤の精製装置であって、 前記有機溶剤を精製する手段として、 (1)除粒子径が20nm以下であるフィルターを備えたろ過手段と、 (2)金属イオン吸着手段と を具備する有機溶剤の精製装置を提供する。 ・・・中略・・・ 【発明の効果】 【0018】 以上説明したように、本発明の有機溶剤の精製装置であれば、有機溶剤中の金属不純物を除去することが可能となる。このような有機溶剤をレジスト関連材料に使用すれば、ドライエッチング後の欠陥のないパターン形成が可能となる。従って、本発明の装置で精製した有機溶剤は、液浸露光、ダブルパターニング、及び有機溶剤現像などの微細なパターンを形成するプロセスに用いられる材料として好適に使用することができ、最終的には、半導体装置の製造上の歩留まりを改善することができる。 ・・・中略・・・ 【0024】 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0025】 図1は、本発明の有機溶剤の精製装置の一例を示す概略図である。この装置は、有機溶剤を循環させるポンプ1、有機溶剤を貯蔵するタンク2、有機溶剤を精製する手段としてろ過手段3及び金属イオン吸着手段4、並びにこれらを接続するチューブ等から構成されている。ろ過手段3は、除粒子径が20nm以下であるフィルター5A、5Bを含む。これらのフィルター5A、5Bは、例えば、ろ過機にセットされた状態で装置に設置することができる。 【0026】 本発明の有機溶剤の精製装置は、除粒子径が20nm以下であるフィルター5A、5Bを備えたろ過手段3と、金属イオン吸着手段4とを具備する循環ろ過装置である。本発明では、ろ過手段3により有機溶剤から粒径20nm以上の金属粒子を除去し、金属イオン吸着手段4により金属イオンを吸着することで、有機溶剤中に粒子又はイオンの状態で存在する金属不純物を効率的に分離除去することができる。 ・・・中略・・・ 【0032】 本発明の精製装置で精製する有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、一般的にレジスト関連材料に使用されているもの、即ち、レジスト材料やレジスト下層膜材料で使用されているポリマー、酸発生剤、架橋剤、その他添加剤等が溶解するものを挙げることができる。 ・・・中略・・・ 【0033】 上記の有機溶剤の中でも、特に好ましいのはプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ガンマブチロラクトン、ジイソアミルエーテル、及び酢酸ブチル、4-メチル-2-ペンタノールである。 【0034】 本発明の有機溶剤の精製装置は、上記の有機溶剤からの金属不純物の除去に対して特に有効である。 【0035】 上記のレジスト材料やレジスト下層膜材料としては、パターニング工程で使用される感光性フォトレジスト膜形成用組成物、有機レジスト下層膜形成用組成物、ケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物、有機平坦化膜形成用組成物などのドライエッチングに対してエッチング耐性を示す塗布膜を形成できる材料を例示できる。一方、レジスト関連材料として、液浸リソグラフィー工程で使用されるような保護膜形成用組成物、上記の塗布膜を形成する際に事前に基板をプリウエットして塗布性を改善するために使用される有機溶剤、上記の塗布膜をウエハーに塗布した後ウエハーの端面や裏面に付着した余分な塗布液を洗浄除去する有機溶剤、配管を洗浄する際に使用される洗浄用有機溶剤、有機溶剤現像工程で使用される有機現像液などを例示できる。 【0036】 図2は、本発明の有機溶剤の精製装置の応用例を示す概略図である。この装置は、図1に示される構成要素に加え、有機溶剤をレジスト関連材料製造装置7に供給するためのチューブと、有機溶剤の循環とレジスト関連材料製造装置7への供給を切り替えるバルブ6A、6Bをさらに具備している。本発明の有機溶剤の精製装置は、簡便なろ過循環装置であるため、レジスト関連材料製造装置の近傍に設置することが可能であり、レジスト関連材料の製造に必要な量を迅速に精製できる。 ・・・中略・・・ 【0038】 本発明の装置を用いた精製方法では、精製した(あるいは精製中の)有機溶剤における金属不純物の含有量を測定してもよい。この測定では、誘導結合プラズマ質量分析機(ICP-MS)を検出器として用いて、有機溶剤中に含まれている金属不純物の濃度を算出することが好ましい。このICP-MSを検出器として用いた場合、0.1pptまでは正確に量を算出できるため、有機溶剤中の金属不純物の含有量を確認する方法として好適に用いることができる。」 (ウ)「【実施例】 【0041】 以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において、有機溶剤中の金属不純物の含有量の測定、及び塗布欠陥数の測定は、以下のように行った。 【0042】 〔金属不純物の含有量の測定〕 有機溶剤中の金属不純物の含有量は、アジレント・テクノロジー社製7700sで測定した。 【0043】 〔塗布欠陥数の測定〕 有機溶剤を東京エレクトロン社製クリーントラックACT12を用いてシリコンウエハーに1500rpmで回転塗布し、スピンドライでウエハーを乾燥した。このウエハーの表面をKLA-Tencor社製暗視野欠陥検査装置SP-2で検査し、55nm以上の塗布欠陥数を測定した。 【0044】 (実施例1) 図2に示される装置を使用した。内面がテフロン(登録商標)コーティングされた容量200Lのステンレス製循環液タンク2、オールフッ素樹脂製ポンプ1、内面がテフロンライニングされた容器にセットされた金属イオン吸着手段4(3M社製、ゼータプラスEC)、高密度ポリエチレン製ろ過機にセットされたナイロンフィルター5A(ポール社製ウルチプリーツ-Pナイロン、20インチ、除粒子径20nm)、高密度ポリエチレン製ろ過機にセットされたポリエチレン製フィルター5B(インテグリス社製マイクロガード、20インチ、除粒子径3nm)を、それぞれ外径12mmのPFAチューブで接続し、途中、テフロン製バルブ6A、6Bを設置して、有機溶剤の循環とレジスト関連材料製造装置7への供給を切り替えることができるようにした。 【0045】 次に、有機溶剤として、電子材料グレードのプロピレングリコールモノメチルアセテート(以後、PGMEAとする)をタンク2に180L仕込み、少量サンプリングして、精製前の金属不純物の含有量の測定と塗布欠陥数の測定を行った。その結果を表1に示す。 【0046】 次に、ポンプ1を稼働させ、PGMEAがタンク2、金属イオン吸着手段4、フィルター5A、フィルター5B、タンク2の順番で流通するようにバルブ6A、6Bをセットして、40L/時の速度で10時間循環させ、精製を行った。得られたPGMEA中の金属不純物の含有量及び塗布欠陥数の測定結果を表1に示す。 【0047】 【表1】 [図:0001400403000005.jpg] 【0048】 表1に示されるように、本発明の有機溶剤の精製装置によって、PGMEA中の金属不純物を3ppt以下まで除去することができた。また、本発明の有機溶剤の精製装置を使用すると、塗布欠陥数が減少することが分かった。 【0049】 (実施例2~12) PGMEAの代わりに、有機溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGE)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP)、乳酸エチル(EL)、メトキシプロピオン酸メチル(MMP)、シクロペンタノン(CP)、シクロヘキサノン(CH)、ガンマブチロラクトン(GBL)、ジイソアミルエーテル(DAE)、酢酸ブチル(BA)、及び4-メチル-2-ペンタノール(4MP)を用い、実施例1と同じ条件でそれぞれ精製を行った。得られた有機溶剤中の金属不純物の含有量及び塗布欠陥数の測定結果を表2に示す。 【0050】 【表2】 [図:0001400403000006.jpg] 【0051】 表2に示されるように、本発明の有機溶剤の精製装置であれば、上記の有機溶剤における金属不純物の除去に有効であり、塗布欠陥を減少させることができることが分かった。」 (エ) 「 [図:0001400403000007.jpg] 」 イ 甲7に記載された発明 (ア)甲7実施例発明1 上記「ア(ウ)」によれば、甲7には、実施例1として【0044】及び図2に記載された精製装置2を用いて、【0047】【表1】(金属不純物の含有量の測定は、【0042】に記載の測定装置で行われたものである。)に示される金属含有量(ppt)となるまで精製を行って得られた、PGMEAが記載されている。 また、甲7の【0018】及び【0035】の記載から、上記PGMEAは、基板をプリウェットして塗布性を改善するために使用される有機溶剤、ウエハーの端面や裏面に付着した余分な塗布液を洗浄除去する有機溶剤、有機溶剤現像工程で使用される有機現像液等のレジスト関連材料に使用すれば、半導体装置の製造上の歩留まりを改善することができるものと理解される。 以上によれば、甲7には、次のPGMEAの発明(以下「甲7実施例発明1」という。)が記載されていると認められる。 「基板をプリウェットして塗布性を改善するために使用される有機溶剤、ウエハーの端面や裏面に付着した余分な塗布液を洗浄除去する有機溶剤、有機溶剤現像工程で使用される有機現像液等のレジスト関連材料に使用する、金属不純物の含有量が下記表の精製後の行に示されるとおりである、PGMEA。 [図:0001400403000008.jpg] ここで、上記表中の金属含有量(ppt)は、アジレント・テクノロジー社製7700sで測定した値である。」 (イ)甲7実施例発明12 甲7の【0050】【表2】(実施例12)には、有機溶剤のうち「4MP」(4-メチル-2-ペンタノール)の発明(以下「甲7実施例発明12」という。)が記載されていると認められる。 「基板をプリウェットして塗布性を改善するために使用される有機溶剤、ウエハーの端面や裏面に付着した余分な塗布液を洗浄除去する有機溶剤、有機溶剤現像工程で使用される有機現像液等のレジスト関連材料に使用すれば、半導体装置の製造上の歩留まりを改善することができ、金属不純物の含有量が下記表に示されるとおりである、4MP。 [図:0001400403000009.jpg] [図:0001400403000010.jpg] ここで、上記表中の金属含有量(ppt)は、アジレント・テクノロジー社製7700sで測定した値である。」 (ウ)甲7にその他の実施例及び比較例として開示された発明 甲7の【0050】【表2】(実施例2~11)及び【表3】(比較例1~3)に記載された、各有機溶剤の発明を、以下、実施例の番号を末尾に付して、以下、「甲7実施例発明2」、「甲7実施例発明3」等という。 (2)対比 本件特許発明1と甲7実施例発明1を対比する。 ア 薬液 甲7実施例発明1の「PGMEA」は、「基板をプリウェットして塗布性を改善するために使用される有機溶剤、ウエハーの端面や裏面に付着した余分な塗布液を洗浄除去する有機溶剤、有機溶剤現像工程で使用される有機現像液等のレジスト関連材料に使用すれば、半導体装置の製造上の歩留まりを改善することができる」ものである。 また、PGMEAが半導体製造用薬液の有機系現像剤として一般的に使用されていることは、例えば、甲4の【0388】(SG-6)等に例示されるように技術常識である。 そうすると、甲7実施例発明1の「PGMEA」と本件特許発明1の「電子材料製造用薬液」とは、「有機系現像液」である点において共通する。 イ 粒子性メタル及びイオン性メタルの濃度 甲7実施例発明1の「PGMEA」の不純物含有量(ppt)の値は、測定装置からみて、誘導結合プラズマ質量分析機(ICP-MS)を検出器として用いて測定したものと理解するのが自然であるところ、当該測定値は、いずれの原子についても粒子性メタルの濃度とイオン性メタルの濃度との合計値であることは当業者に自明である。 そして、甲7実施例発明1の「PGMEA」に含まれる金属不純物のうち、鉄、銅及び亜鉛の含有量(粒子性メタルとイオン性メタルの合計量)は、それぞれ順に「1ppt」、「2ppt」及び「1ppt」であって、その合計値は4pptである。 そうすると、甲7実施例発明1が、本件特許発明1の「ΣMp≦4.880ppt」及び「ΣMi≦49.6ppt」との要件を満たすことは明らかである。 以上によれば、本件特許発明1と甲7実施例発明1とは、次の点で一致ないし相違する。 (一致点) 「Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす、電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液である、電子材料製造用薬液。 ΣMp≦4.880ppt ΣMi≦49.6ppt」 (相違点7-1) 「有機系現像液」が、本件特許発明1は、「(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)」という要件を満たすのに対して、甲7実施例発明1の「PGMEA」は下記表に記載されたものであって、当該要件を満たさない点。 (当合議体注:上記「下記表」とは「本表」のことである。なお、本表の再掲は省略する。以下、同様。) (3)判断 甲7実施例発明1は、甲7において実施例1として開示された、特定の金属不純物の含有量である「PGMEA」の発明であるところ、本件特許発明1は、前記「PGMEA」の発明が除かれたものであるから、相違点7-1は実質的な相違点である。 したがって、本件特許発明1は甲7実施例発明1と同一ではない。 (4)特許異議申立人の主張 令和5年1月26日付け意見書(特許異議申立人)2頁下から10行~末行において、特許異議申立人は、甲7の段落[0038]の記載を根拠にして、甲7には、本件訂正請求によって除かれた有機溶剤は精製前の原料あるいは最終的な精製後の結果物のみが記載されているわけではない旨主張する。 上記主張について検討する。 確かに、甲7の同段落には精製中の有機溶剤について測定してもよい旨の記載がある。しかしながら、上記(3)で述べたとおり、本件特許発明1は、特定の金属種(鉄、銅、亜鉛)に着目したとき、その含有量がpptレベルの特定の条件を同時に満たすことに特徴を有する発明であるところ、甲7には、本件特許発明1の発明特定事項を満たす具体的な記載はないし、また、他の全ての証拠をみても、甲7に記載された発明が、自ずと本件特許発明1の含有量に係る要件を満たすと判断することもできない。 したがって、上記主張は理由がない。 また、甲7に記載された他の実施例及び比較例に係る発明を主引用発明として検討した場合も同様である。 (5)本件特許発明7について 本件特許発明7は、本件特許発明1の全ての発明特定事項を含むものであるところ、本件特許発明1は甲7実施例1発明と同一ではないから、本件特許発明7も甲7実施例発明1と同一ではない。 (6)本件特許発明2、3及び5について ア 対比 本件特許発明2と甲7実施例発明12を対比する。 (ア)薬液 4MPが半導体製造用薬液のリンス液として一般的に使用されていることは、例えば、甲4の【0387】~【0388】【表6】(実施例N-1)等に例示されるように技術常識である。 したがって甲7実施例発明12の「4MP」と本件特許発明2の「電子材料製造用薬液」とは、「リンス液」である点において共通する。 (イ)粒子性メタル及びイオン性メタルの濃度 甲7実施例発明12の「4MP」に含まれる金属不純物のうち、鉄、銅及び亜鉛の含有量(粒子性メタルとイオン性メタルの合計量)は、それぞれ順に「1ppt」、「1ppt」及び「3ppt」 であって、その合計値は5pptである。 ここで、甲2の【0021】に示唆されるように、含有する金属の濃度がpptレベルの溶液においては、粒子性メタル濃度がイオン性メタル濃度より十分に小さいことは技術常識であること及び上記(2)イ(下線部)に照らせば、甲7実施例発明12が、本件特許発明2の「Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である」との要件及び本件特許発明3の「ΣMp≦ΣMi≦100ppt」との要件並びに本件特許発明5の「ΣMp≦45ppt」及び「ΣMi≦549ppt」との要件を満たす蓋然性は高い。 なお、上記「ΣMp≦ΣMi」の要件について、甲2のみならず、例えば、国際公開第2017/169832号の[表1-4]~[表1-6]及び[表2-2]には、全ての実施例及び比較例において、粒子性メタル濃度がイオン性メタル濃度より約10分の1以下であることが示されており、このような事実からみても、上記技術常識が存在することが推認される。(上記国際公開公報は、公知文献ではないものの、希薄溶液の金属性不純物の状態という時間的に不変な事実を示すための文献である。) 以上によれば、本件特許発明2と甲7実施例発明12とは、次の点で一致ないし相違する。 (一致点) 「Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和が100ppt以下である電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液がリンス液である、電子材料製造用薬液。」 (相違点7-2) 「リンス液」が、本件特許発明2は、「(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)」という要件を満たすのに対して、甲7実施例発明12の「4MP」は下記表に記載されたものであって、当該要件を満たさない点。 イ 判断 上記(3)と同様の理由により、本件特許発明2は甲7実施例発明12と同一ではない。 (7)甲7実施例発明2~甲7実施例発明11を主引用発明とした場合 本件訂正請求の訂正内容からみて、甲7実施例発明1及び甲7実施例発明12を主引用発明とした場合と同様の理由により、本件特許発明2、3、5及び7は、甲1発明1~甲7実施例発明12のいずれとも同一ではない。 (8)小括 本件特許発明1~3、5、7は、甲7に係る当初明細書等に記載された発明と同一ではない。 第8 取消理由通知書(決定の予告)で採用しなかった特許異議申立ての理由について 1 申立理由1(甲1を主引用例とした新規性・進歩性) (1)甲1に記載された発明 甲1の【0001】、【0003】、【0034】~【0035】及び表1の記載によれば、実施例1として、次の高純度IPAの発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている。 「半導体を製造する高純度IPA(純度99.99%以上)を、電解研磨後、硫酸ニッケルを主成分とするメッキ浴中で電解メッキし、厚みが20μmのメッキ層が表面に形成されたSUS304ステンレス鋼製のIPA収納容器に満たし、温度50℃で6ヶ月間保持した後の高純度IPAであって、溶出した金属イオンをIPC-MSで分析した結果が、表1に示される、高純度IPA。 ここで、表1は以下のものである [図:0001400403000011.jpg] 」 (2)対比 本件特許発明1と甲1発明を対比する。 ア 薬液の用途 甲1発明の「高純度IPA」は、「半導体を製造する高純度IPA(純度99.99%以上)を」「IPA収納容器に満たし」たものである。 また、IPAが、半導体分野における有機系現像液として用いられることは技術常識である(必要ならば、甲4の【0336】~【0338】等を参照。)。 そうすると、甲1発明の「高純度IPA」と本件特許発明1の「電子材料製造用薬液」とは、「有機系現像液」である点において共通する。 (3)一致点及び相違点 上記(1)によれば、本件特許発明1と甲1発明とは、以下の点で一致ないし相違する。 (一致点) 「電子材料製造用薬液であって、 前記電子材料製造用薬液が有機系現像液である、電子材料製造用薬液。」 (相違点1-1-1) 「電子材料製造用薬液」が、本件特許発明1は「Single Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度の和をΣMpとし、Single Particle ICP-MASS法とICP-MASS法とにより測定される、鉄原子を含むイオン性メタルの濃度、銅原子を含むイオン性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含むイオン性メタルの濃度の和をΣMiとした場合に、ΣMp及びΣMiが下記式を満たす」ものであるのに対して、甲1発明は、前記式を満たすか否か一応明らかでない点。 式:ΣMp≦4.880ppt、ΣMi≦49.6ppt (相違点1-1-2) 「有機系現像液」が、本件特許発明1は、「(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)」という要件を満たすのに対して、甲1発明の「高純度IPA」であって、当該要件を満たさない点。 (4)判断 上記(3)によれば、本件特許発明1は甲1発明と同一ではない。 また、事案に鑑み、相違点1-1-2について検討すると、甲1発明は、「IPA」の発明であることを前提とする発明であるから、甲1発明において、当業者が相違点1-1-2に係る構成に容易に想到し得たとはいえない。 したがって、その他の相違点について検討するまでもなく、本件特許発明1は、当業者が甲1に記載された発明及び甲4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 (5)本件特許発明2、3、5~7、19及び20について 本件特許発明2、3、5~7、19及び20と甲1発明とは、少なくとも相違点1-1-2のうち「イソプロピルアルコールを除く」という点において相違する。 したがって、本件特許発明1と結論は同様となる。 (6)小括 本件特許発明1~3、5~7、19及び20は、甲1に記載された発明と同一ではなく、また、当業者が甲1に記載された発明及び甲4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 2 申立理由2(甲3を主引用例とした新規性・進歩性) 申立理由2は、本件訂正請求によって削除された訂正前の請求項4に係る発明と、その従属請求項に係る訂正前の本件特許発明6~18を申立ての対象とするものであるところ、訂正事項4に係る訂正によって、請求項4が削除され、それにともなって引用関係も解消されたものである。 したがって、申立理由2はその対象が存在しないものとなった。 3 申立理由3(甲4を主引用例とした新規性・進歩性)(1)本件特許発明9について ア 甲4発明 甲4の請求項9に係る「パターン形成方法」の発明を、以下「甲4方法発明」という。 イ 対比 本件特許発明9と甲4方法発明を対比する。 甲4方法発明が、本件特許発明9の(1)、(2)及び(4)の工程を具備することは明らかであるから、両者は次の点で一致ないし相違する。 (一致点) 「(1)溶剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程、 (2)前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する工程、及び (4)露光した前記感活性光線性又は感放射線性膜を、現像液を用いて現像する工程を有するパターン形成方法であって、 工程(4)の前記現像液が、電子材料製造用薬液である、パターン形成方法。」 (相違点) 「現像液」が、本件特許発明9では、「下記[1]に記載の」と特定されているのに対して、甲4方法発明は、このように特定されるものではない点。 (当合議体注:上記[1]は、「第3 本件特許発明」の【請求項9】に記載のものである。) ウ 判断 上記相違点について検討する。 本件特許発明9の「現像液」は、「アルカリ現像液」及び「イソプロピルアルコール」が除かれたものである。したがって、本件特許発明9は、もはや甲4の【0334】、【0336】及び【0338】等の記載(現像液として、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドやイソプロピルアルコール等が記載されている。)に接した当業者が、甲4方法発明並びに甲1及び甲3に記載された「IPA」及び「TMAH溶液」に関する技術的事項に基づいて、容易に想到し得たということはできない。 また、pptレベルの稀少溶液中のイオン性金属の濃度と粒子性金属の濃度に関する技術常識を示す甲2を検討しても、上記結論が変わらないことは明らかである。 (2)本件特許発明10~14について 従属請求項に係る本件特許発明10~14についても上記(1)と同様である。 (3)小括 本件特許発明9~14は、甲4に記載された発明並びに甲1、甲2及び甲3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 4 申立理由4(甲5を主引用例とした新規性・進歩性) (1)本件特許発明8について ア 甲5方法発明 甲5の【0002】~【0003】、【0011】、【0025】~【0035】(特に、【0032】及び【表2】)等に、実施方式1(実施例1)として記載された、超高純度電子級イソプロパノールの生産方法の発明を、以下「甲5方法発明」という。 イ 対比 本件特許発明8と甲5方法発明を対比すると、次の点で一致ないし相違する。 (相違点8-5-1) 「電子材料製造用薬液」が、本件特許発明8では、「下記[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載の電子材料製造用薬液」と特定されているのに対して、甲5方法発明では、このように特定されていない点。 (当合議体注:上記[1] ~[3]及び[5]とは、「第3 本件特許発明」の【請求項8】に記載のものである。) (相違点8-5-2) 「電子材料製造用薬液の製造方法」において、本件特許発明8は、「薬液中のSingle Particle ICP-MASS法により測定される、鉄原子を含む粒子性メタルの濃度、銅原子を含む粒子性メタルの濃度、及び、亜鉛原子を含む粒子性メタルの濃度に応じて、前記薬液中の粒子性メタルの低減化方法を選択」するのに対して、甲5方法発明は、Single Particle ICP-MASS法により測定される粒子性メタルの濃度に応じて、粒子性メタルの低減化方法を選択するとは特定されていない点。 ウ 判断 事案に鑑み、相違点8-5-1について検討する。 本件特許発明8の「薬液」は、「アルカリ現像液」及び「イソプロピルアルコール」が除かれたものであるところ、甲5方法発明は、その製造対象たる「薬液」が「超高純度電子級イソプロパノール」であることを前提とした発明であって、甲5には、イソプロパノール以外に塩酸の製造方法が記載されているにとどまる。 したがって、本件特許発明8は、甲1及び甲3の開示内容にかかわらず、甲5方法発明を改良しようとする当業者が、相違点8-5-1に構成を採用しようと動機づけられることはない。 よって、その他の相違点について検討するまでもなく、本件特許発明8は、甲5に記載された発明並びに甲1及び甲3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件特許発明15~17について 本件特許発明15~17は、本件訂正請求によって削除されたものである。 したがって、申立理由4はその対象が存在しないものとなった。 (3)本件特許発明18について 本件特許発明18の「薬液」は、「イソプロピルアルコール、コリン水溶液、コリン洗浄液、及びテトラメチルアンモニウム・ヒドロキシド溶液を除く」ものである。 したがって、上記(1)と同様である。 (4)小括 本件特許発明8、15~18は、甲5に記載された発明並びに甲1及び甲3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 5 申立理由5(明確性要件) 本件訂正請求の内容(訂正事項12係る訂正内容)からみて、本件特許発明12は明確である。 請求項12を引用する本件特許発明13も同様に明確である。 6 申立理由6(実施可能要件及びサポート要件) 申立理由6は、要するに、(1)本件特許発明の薬液の濃度の下限値が規定されていないことから、本件明細書の発明の詳細な説明に記載された、実施例に係る薬液の最小濃度(ΣMpの最小値が1.011ppt(実施例1)、ΣMiの最小値が32.8ppt(実施例2))以下の薬液を当業者が製造することができるように発明の詳細な説明が明確かつ十分に記載されていないこと(実施可能要件違反)及び(2)本件特許発明は、明細書の記載により裏付けられる範囲をはるかに下回る態様を包含する(サポート要件違反)、というものである(特許異議申立書41頁(6))。 しかしながら、上記実施例に係る最小値を下回る濃度については、例えば、発明の詳細な説明に記載された濃度低減手段である各種フィルタによる濾過ないし蒸溜処理を必要回数繰り返せば、特許異議申立人が主張する低濃度範囲の薬液を作ることができることは当業者であれば理解可能なことである。 したがって、申立理由6はいずれも理由がない。 7 申立理由7(参考資料2を主引用例とした新規性・進歩性) (1)本件特許発明1について ア 参考資料2発明 参考資料2の2頁左欄~右欄及び4頁の表2に記載された、Fe、Cu及びZnの各濃度(イオン濃度と粒子濃度の和)が、それぞれ31、3.6及び2(ppt)であって、それらの合計濃度が36.6pptである、「IPA」の発明を、以下「参考資料2発明」という。 イ 対比・判断 本件特許発明1と参考資料2発明とを対比すると、両者は少なくとも次の点で相違する。 (相違点) 「有機系現像液」が、本件特許発明1は、「(ただし、イソプロピルアルコール及び下記表の各行で金属含有量がそれぞれ特定された0~15の有機溶剤を除く)」という要件を満たすのに対して、参考資料2発明の「IPA」は、当該要件を満たさない点。 したがって、本件特許発明1と参考資料2発明とは同一ではない。 また、参考資料2発明は、「IPA」の発明であることを前提とする発明であるから、参考資料2発明において、当業者が上記相違点に係る構成に容易に想到し得たともいえない。 よって、本件特許発明1は、当業者が参考資料2に記載された発明及び甲2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件特許発明2~3、5~7、19及び20について 上記「第8」の「1(5)」と同様である。 なお、甲4は、イソプロピルアルコールを現像液として用いたパターン形成方法の発明が記載されているにとどまるから、甲4を考慮しても上記結論は変わらない。 (3)小括 本件特許発明1~3、5、7、19及び20は、参考資料2に記載された発明と同一ではなく、また、本件特許発明1~3、5~7、19及び20は、当業者が参考資料2に記載された発明並びに甲2及び甲4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 8 取消理由(参考資料4を主引用例とした新規性・進歩性) 取消理由は、「アルカリ現像液」を発明特定事項として包含する発明に対して申し立てられたものであるところ、本件訂正請求によって、本件特許発明2~3、6~7、19及び20は、少なくとも「アルカリ現像液」が削除される、又は、「アルカリ現像液」を具備する訂正前の請求項4が削除されることにともなって、当該請求項4を引用しないものとされた発明である。 参考資料4に記載された発明は、薬液が「TMAH溶液」であることが前提であるから、本件特許発明2~3、6~7、19及び20は、当業者が参考資料4に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 第9 まとめ 本件特許1~3、5~12、14、18~20は、決定の予告に記載した取消しの理由及び特許異議申立書に記載された特許異議申立ての理由によっては、取り消すことができない。 そして、他に本件特許1~3、5~12、14、18~20を取り消すべき理由を発見しない。 また、本件特許4、13、15~17は、上記のとおり、訂正により削除された。これにより、特許異議申立人による特許異議の申立てについて、請求項4、13、15~17に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2021-700153

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